JP4687179B2 - ディスプレイパネル - Google Patents

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本発明は、発光素子を用いたディスプレイパネルに関する。
発光素子である有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルは、大きく分けてパッシブ駆動方式のものと、アクティブマトリクス駆動方式のものに分類することができるが、アクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルが高コントラスト、高精細といった点でパッシブ駆動方式よりも優れている。
例えば、特許文献1に記載された従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルにおいては、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子という。)と、画像データに応じた電圧信号がゲートに印加されて有機EL素子に電流を流す駆動トランジスタと、この駆動トランジスタのゲートに画像データに応じた電圧信号を供給するためのスイッチングを行うスイッチ用トランジスタとが、画素ごとに設けられている。
この有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルでは、走査線が選択されるとスイッチ用トランジスタがオンになり、その時に輝度を表すレベルの電圧が信号線を介して駆動トランジスタのゲートに印加される。これにより、駆動トランジスタがオンになり、ゲート電圧のレベルに応じた大きさの駆動電流が電源から駆動トランジスタのソース−ドレインを介して有機EL素子に流れ、有機EL素子が電流の大きさに応じた輝度で発光する。
その際、回路内に設けられたコンデンサであるストレージキャパシタに、駆動トランジスタのゲートに印加された電圧が記憶され、走査線の選択が終了してから次にその走査線が選択されるまでの間では、スイッチ用トランジスタがオフになってもストレージキャパシタが駆動トランジスタのゲートに電圧を印加するため、ゲート電圧のレベルが保持され続け、有機EL素子が電圧に応じた駆動電流の大きさに従った輝度で発光し続ける。
このような有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルを駆動するために、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルの周辺に駆動回路を設け、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルに敷設された走査線、信号線、電源線等に電圧を印加することが行われている。
また、従来のアクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルでは、電源線のような有機EL素子に電流を流す配線はスイッチ用トランジスタ、駆動トランジスタ等といった薄膜トランジスタの材料を用いて薄膜トランジスタのパターニング工程と同時にパターニングされる。
即ち、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイパネルを製造するにあたって、薄膜トランジスタの電極のもととなる導電性薄膜に対してフォトリソグラフィー法、エッチング法を行うことによって、その導電性薄膜から薄膜トランジスタの電極を形状加工するとともに、同時に電極に接続される配線も形状加工する。そのため、配線が導電性薄膜から形成されると、配線が薄膜トランジスタの電極の厚さと同じになる。
特開平8−330600号公報
しかしながら、薄膜トランジスタの電極は、その名の通り薄膜で形成されトランジスタとして機能することを前提に設計されているため、言い換えれば発光素子に電流を流すことを前提として設計していないため、配線から複数の発光素子に電流を流そうとすると、配線の電気抵抗が十分低くないので、電圧降下が発生したり、配線を通じた電流の流れの遅延が生じたりする。
電圧降下及び電流遅延を抑えるために配線を低抵抗化することが望まれるが、そのために例えばトランジスタのソース、ドレイン電極やゲート電極の少なくともいずれか一方となる金属層を、厚さを変えることなく電流が十分に流れる程度にかなり幅広にパターニングして低抵抗配線としたりすると、配線が他の配線や導電体等と平面視して重なる面積が増えてしまい、それらの間で寄生容量が発生してしまう。そのため、電流の流れを遅くする要因となり、特にトランジスタアレイ基板側からEL光を出射するいわゆるボトムエミッション構造の場合、EL素子からの発光を配線が遮光してしまうので、発光面積の割合である開口率の低下を招いてしまっていた。
また、低抵抗化するために薄膜トランジスタのゲート電極やソース、ドレイン電極を厚くすると、ゲート電極やソース、ドレイン電極のエッチング精度が低下してしまうため、やはりトランジスタの特性に悪影響を及ぼす恐れがある。
このように、ボトムエミッション構造における開口率の低下を回避しながら配線の低抵抗化を図るために、通常、配線の厚膜化に対して比較的厳しい設計条件が課され、精緻な製造精度が求められる。しかし、そのためにディスプレイパネルが製造し難いものとなり、生産性を低下させてしまうという問題があった。
そこで、本発明は、ディスプレイパネルにおいて、トランジスタ構造に影響を与えることなく、配線の低抵抗化を図って電圧降下、信号遅延を抑えることを目的とする。
以上の課題を解決するために、本発明のディスプレイパネルは、
基板と、
前記基板上に設けられた複数のトランジスタと、
前記複数のトランジスタのゲート、ソース及びドレインとは異なる導電層によって形成された複数の配線と、
前記配線の間において前記配線に沿って前記基板上に配列された複数の画素電極と、
前記各画素電極上に成膜された発光層と、
前記発光層を被覆した対向電極と、
前記対向電極と導通する封止基板と、
を備え、前記対向電極は前記発光層上から前記複数の配線上にかけて連続して被膜され、前記対向電極は前記複数の配線上において前記封止基板と導通している
前記複数の配線は、前記基板における前記封止基板との対向面で突出していることが好ましい
前記封止基板は、導電層が形成され、または導電性の材料で形成されていることが好ましい。
さらに、前記複数の配線は、前記対向電極と接続された共通配線を含み、前記共通配線は前記封止基板と導通することが好ましい。
さらに、前記トランジスタは、ソース及びドレインの一方が画素電極に接続された駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタのソース−ドレイン間に書込電流を流すスイッチトランジスタと、発光期間に前記駆動トランジスタのソース−ゲート間の電圧を保持する保持トランジスタとを有するようにしてもよい。
さらに、前記複数の配線は、前記駆動トランジスタのドレイン及びソースの他方と接続された給電配線を有するようにしてもよい。
さらに、前記複数の配線は、前記スイッチトランジスタを選択する選択配線を有するようにしてもよい。
また、前記複数の配線は、前記対向電極に接続される共通配線を有することが好ましい。
本発明によれば、配線がトランジスタのゲート、ソース・ドレインとは異なる導電層によって形成されているから、トランジスタのゲート、ソース・ドレインよりも配線を厚くすることができ、配線を低抵抗化することができる。そのため、配線を通じてトランジスタ・画素電極に電流を流した場合でも、トランジスタ構造に影響を与えることなく、電圧降下を抑えることができるとともに電流遅延も抑えることができる。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。また、以下の説明において、エレクトロルミネッセンス(Electro Luminescence)という用語をELと略称する。
なお、本発明のディスプレイパネル1はボトムエミッション構造のディスプレイパネルであり、後述する図6等では図中下方に向かって発光される。また、本明細書で「平面視」という場合、図6等では図中上方からディスプレイパネル1を見た場合をいう。
[第1の実施の形態]
〔ディスプレイパネルの平面レイアウト〕
図1は、第1の実施形態におけるディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。図1では、後述する封止基板80を取り除いた状態を示す。このディスプレイパネル1においては、1ピクセルの画素3が、垂直方向に並んだ赤色に発光する1ドットの赤サブピクセルPrと、緑色に発光する1ドットの緑サブピクセルPgと、青色に発光する1ドットの青サブピクセルPbと、からなる。このような画素3が絶縁基板2上にマトリクス状に配列されている。
具体的に水平方向の配列に着目すると、複数の赤サブピクセルPrが水平方向(行方向)に沿って一行に配列され、複数の緑サブピクセルPgが水平方向に沿って一行に配列され、複数の青サブピクセルPbが水平方向に沿って一行に配列されている。垂直方向(列方向)の配列に着目すると、赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの順に繰り返し配列され、垂直方向に連続して並んだ赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの組み合わせが画素3となる。なお、以下の説明において、サブピクセルPはこれら赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの中の任意のサブピクセルを表し、サブピクセルPについての説明は赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの何れについても適用される。
また、各サブピクセルPの水平方向一端側には、3本の信号線Yr、Yg、Ybが1組となって垂直方向に沿って延在している。以下、3本の信号線Yr、Yg、Ybの組み合わせを信号線群4という。そして、垂直方向の画素3の列1列につき、1群の信号線群4が設けられている。すなわち、垂直方向に配列された1列のサブピクセルPr、Pg、Pbは、1群の信号線群4の信号線Yr、Yg、Ybにそれぞれ接続されている。1群の信号線群4に着目すると3本の信号線Yr、Yg、Ybが互いに近接しているが、隣り合う列の信号線群4の間隔は同一信号線群4内の隣り合う信号線Yr、Yg、Ybの間隔よりも広い。
ここで、信号線Yrは垂直方向に並ぶ画素3の全ての赤サブピクセルPrに対して信号を供給するものであり、信号線Ygは垂直方向に並ぶ画素3の全ての緑サブピクセルPgに対して信号を供給するものであり、信号線Ybは垂直方向に並ぶ画素3の全ての青サブピクセルPbに対して信号を供給するものである。
また、複数本の走査線Xが水平方向に沿って延在し、これら走査線Xに対して複数本の供給線Z、複数本の選択配線60、複数本の給電配線61及び複数本の共通配線62が平行に設けられている。水平方向に沿った一行の画素3群につき、1本の走査線Xと、1本の供給線Zと、1本の給電配線61と、1本の選択配線60と、1本の共通配線62とが設けられている。具体的には、共通配線62は垂直方向に隣り合う赤サブピクセルPrと緑サブピクセルPgの間に配置され、走査線X及び選択配線60は垂直方向に隣り合う緑サブピクセルPgと青サブピクセルPbとの間に配置され、供給線Z及び給電配線61は青サブピクセルPbと隣の画素3の赤サブピクセルPrとの間に配置されている。選択配線60及び給電配線61は同じ膜厚である。
ここで、走査線X及び供給線Zは、水平方向に沿った一行に配列された画素3の全サブピクセルPr、Pg、Pbにそれぞれ信号を供給するものである。また、平面視して、走査線Xには選択配線60が積層されて形成されることで電気的に導通されており、供給線Zには給電配線61が積層されて形成されることで電気的に導通されている。
図1において水平方向に長尺な矩形状で示されたサブピクセルPr、Pg、Pbの位置には、有機EL素子20のアノードであり、画素3の画素電極として機能するサブピクセル電極20a(後述する図2等に図示)がそれぞれ設けられている。すなわち、ディスプレイパネル1全体に着目して平面視した場合、複数のサブピクセル電極20aがマトリクス状に配列されており、1つのサブピクセル電極20aによって1ドットのサブピクセルPが定まる。
従って、給電配線61と隣の共通配線62との間において複数のサブピクセル電極20aが水平方向に沿った一行に配列され、共通配線62と隣の選択配線60との間において複数のサブピクセル電極20aが水平方向に沿った一行に配列され、選択配線60と隣接する画素3の給電配線61との間において複数のサブピクセル電極20aが水平方向に沿った一行に配列されている。
ここで、m、nをそれぞれ2以上の整数とし、画素3が垂直方向に沿ってm個、水平方向に沿ってn個配列されていると、サブピクセル電極20aは垂直方向に沿ってサブピクセルの一列分の数と同数の(3×m)個だけ、水平方向に沿ってサブピクセルの一行分の数と同数のn個だけ配列されている。この場合、信号線群4がn群になり、走査線X、供給線Z、選択配線60、給電配線61及び共通配線62はそれぞれm本になる。
また、後述する有機EL素子20の有機EL層20bとなる有機化合物含有液を一行分のサブピクセル内に堰き止める隔壁としても機能する選択配線60、給電配線61及び共通配線62の総和は(3×m)本になるが、全行の有機化合物含有液を各行毎のサブピクセル内に仕切るためには(3×m+1)本必要になる。このため、共通配線62と同じ高さ且つ同じ長さの(3×m+1)本目の隔壁ダミー配線63(後述する図8参照)を、選択配線60、給電配線61及び共通配線62に合わせて行方向に並列させる。
なお、サブピクセルPr、Pg、Pbの色は、有機EL素子20の発光色によって定まる。また、以下の説明において、ピクセルPi,jは上からi行目(1≦i≦m)、左からj列目(1≦j≦n)の画素を表し、符号の添字としてiおよびjを用いる場合にはi行目またはj列目のピクセルに関するものであることを表す。
〔サブピクセルの回路構成〕
次に、サブピクセルPr、Pg、Pbの回路構成について図2の等価回路図を用いて説明する。何れのサブピクセルPr、Pg、Pbも同様に構成されており、それぞれのサブピクセルPr、Pg、Pbに有機EL素子20、Nチャネル型のアモルファスシリコン薄膜トランジスタ(以下単にトランジスタと記述する。)21、22、23及びキャパシタ24が設けられている。以下では、トランジスタ21をスイッチトランジスタ21と称し、トランジスタ22を保持トランジスタ22と称し、トランジスタ23を駆動トランジスタ23と称する。
スイッチトランジスタ21においては、ソース21sが、赤サブピクセルPri,jでは信号線Yrjに、緑サブピクセルPgi,jでは信号線Ygjに、青サブピクセルPbi,jでは信号線Ybjにそれぞれ導通し、ドレイン21dが有機EL素子20のサブピクセル電極20a、駆動トランジスタ23のソース23s及びキャパシタ24の上層電極24Bに導通し、ゲート21gが保持トランジスタ22のゲート22g及び走査線Xiに導通している。
保持トランジスタ22においては、ソース22sが駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の下層電極24Aに導通し、ドレイン22dが駆動トランジスタ23のドレイン23d及び供給線Zに導通し、ゲート22gがスイッチトランジスタ21のゲート21g及び走査線Xiに導通している。なお、保持トランジスタ22のドレイン22dは、供給線Zの代わりに走査線Xiに接続されていてもよい。
駆動トランジスタ23においては、ソース23sが有機EL素子20のサブピクセル電極20a、スイッチトランジスタ21のドレイン21d及びキャパシタ24の上層電極24Bに導通し、ドレイン23dが保持トランジスタ22のドレイン22d及び供給線Ziに導通し、ゲート23gが保持トランジスタ22のソース22s及びキャパシタ24の下層電極24Aに導通している。なお、保持トランジスタ22のドレイン22dが走査線Xiに接続されている場合は、駆動トランジスタ23のドレイン23dは、保持トランジスタ22のドレイン22dに接続されていない。
有機EL素子20のカソードとなる対向電極20cは共通配線62に導通している。
垂直方向に沿って配列された画素3の何れの赤サブピクセルPri,jのスイッチトランジスタ21のソース21sも共通の信号線Yrjに導通し、垂直方向に沿って配列された画素3の何れの緑サブピクセルPgi,jのスイッチトランジスタ21のソース21sも共通の信号線Ygjに導通し、垂直方向に沿って配列された画素3の何れの青サブピクセルPbi,jのスイッチトランジスタ21のソース21sも共通の信号線Ybjに導通している。
一方、水平方向に沿って配列された画素3の何れのサブピクセルPri,j、Pgi,j、Pbi,jのスイッチトランジスタ21のゲート21gも共通の走査線Xiに導通し、水平方向に沿って配列された画素3の何れのサブピクセルPri,j、Pgi,j、Pbi,jの保持トランジスタ22のゲート22gも共通の走査線Xiに導通し、水平方向に沿って配列された画素3の何れのサブピクセルPri,j、Pgi,j、Pbi,jの保持トランジスタ22のドレイン22dも共通の供給線Zi又は走査線Xiに導通し、水平方向に沿って配列された画素3の何れのサブピクセルPri,j、Pgi,j、Pbi,jの駆動トランジスタ23のドレイン23dも共通の供給線Ziに導通している。
〔画素の平面レイアウト〕
画素3の平面レイアウトについて図3〜図5を用いて説明する。図3は、赤サブピクセルPrの電極を主に示した平面図であり、図4は、緑サブピクセルPgの電極を主に示した平面図であり、図5は、青サブピクセルPbの電極を主に示した平面図である。なお、図3〜図5においては、図面を見やすくするために、有機EL素子20のサブピクセル電極20a及び対向電極20cの図示を省略する。また、図3〜図5では、後述する封止基板80を取り除いた状態を示す。
図3に示すように、赤サブピクセルPrは、垂直方向における上下をそれぞれ給電配線61及び共通配線62によって仕切られており、このような赤サブピクセルPrにおいては、平面視して、駆動トランジスタ23が供給線Z及び給電配線61に沿うように配置され、スイッチトランジスタ21が共通配線62に沿うように配置され、保持トランジスタ22が供給線Zに隣接する赤サブピクセルPrの角部に配置されている。なお、保持トランジスタ22のドレイン22dおよび駆動トランジスタ23のドレイン23dは、供給線Zと一体形成されている。
図4に示すように、緑サブピクセルPgは、垂直方向における上下をそれぞれ共通配線62及び選択配線60によって仕切られており、このような緑サブピクセルPgにおいては、平面視して、駆動トランジスタ23が共通配線62に沿うように配置され、スイッチトランジスタ21が走査線X及び選択配線60に沿うように配置され、保持トランジスタ22が共通配線62に隣接する緑サブピクセルPgの角部に配置されている。
図5に示すように、青サブピクセルPbは、垂直方向における上下をそれぞれ選択配線60及び次の行の給電配線61によって仕切られており、このような青サブピクセルPbにおいては、平面視して、駆動トランジスタ23が走査線Xに沿うように配置され、スイッチトランジスタ21が隣の行の供給線Z及び給電配線61に沿うように配置され、保持トランジスタ22が走査線Xに隣接する青サブピクセルPbの角部に配置されている。
図3〜図5に示すように、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbでも、キャパシタ24が右隣の列の図示しない信号線群4の左側に沿って配置されている。また、スイッチトランジスタ21のソース21sは、図3に示す赤サブピクセルPrでは信号線Yrに接続されており、図4に示す緑サブピクセルPgでは信号線Ygに接続されており、図5に示す青サブピクセルPbでは信号線Ybに接続されている。
なお、ディスプレイパネル1全体を平面視して、全てのサブピクセルPr、Pg、Pbのスイッチトランジスタ21だけに着目すると、複数のスイッチトランジスタ21がマトリクス状に配列され、全てのサブピクセルPr、Pg、Pbの保持トランジスタ22だけに着目すると、複数の保持トランジスタ22がマトリクス状に配列され、全てのサブピクセルPr、Pg、Pbの駆動トランジスタ23だけに着目すると、複数の駆動トランジスタ23がマトリクス状に配列されている。
〔ディスプレイパネルの層構造〕
ディスプレイパネル1の層構造について図3〜図7を用いて説明する。ここで、図6は、図3〜図5に示された線VI−VIに沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図、図7は、図3に示された線VII−VIIに沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図である。
なお、図3における線VII−VIIと同様の図4および図5における線での矢視断面図も図7とほぼ同様の断面図となる。また、図6では、同一のサブピクセル内のスイッチトランジスタ21と駆動トランジスタ23との間隔が実際より短縮されて示されており、図7では、コンタクトホール64とキャパシタ24の下層電極24A、24Bとの間隔が実際より短縮されて示されている。さらに、保持トランジスタ22は、駆動トランジスタ23と同様の層構造となっているため、保持トランジスタ22の断面図については省略する。何れのサブピクセルPr、Pg、Pbでも、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23が同様の層構造になっている。
ディスプレイパネル1は、光透過性を有する絶縁基板2に対して種々の層を積層したものである。絶縁基板2は可撓性のシート状に設けられているか、又は剛性の板状に設けられている。
まず、トランジスタ21〜23の層構造について説明する。図6に示すように、スイッチトランジスタ21は、絶縁基板2上に形成されたゲート21gと、ゲート21g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート21gに対向した半導体膜21cと、半導体膜21cの中央部上に形成されたチャネル保護膜21pと、半導体膜21cの両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜21pに一部重なった不純物半導体膜21a、21bと、不純物半導体膜21a上に形成されたドレイン21dと、不純物半導体膜21b上に形成されたソース21sと、を有している。なお、ドレイン21d及びソース21sは一層構造であっても良いし、二層以上の積層構造であっても良い。
駆動トランジスタ23は、絶縁基板2上に形成されたゲート23gと、ゲート23g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート23gに対向した半導体膜23cと、半導体膜23cの中央部上に形成されたチャネル保護膜23pと、半導体膜23cの両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜23pに一部重なった不純物半導体膜23a、23bと、不純物半導体膜23a上に形成されたドレイン23dと、不純物半導体膜23b上に形成されたソース23sと、を有する。
図3〜図5に示したように平面視した場合、駆動トランジスタ23のソース23sとドレイン23dが櫛歯状に設けられていることで、駆動トランジスタ23のチャネル幅が広くなっている。なお、ソース23sとドレイン23dとの間の距離はチャネル幅全域にわたって一定である。ドレイン23d及びソース23sは一層構造であっても良いし、二層以上の積層構造であっても良い。
図示は省略するが、保持トランジスタ22は、スイッチトランジスタ21および駆動トランジスタ23と同様に、絶縁基板2上に形成されたゲート22gと、ゲート22g上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んでゲート22gに対向した半導体膜と、この半導体膜の中央部上に形成されたチャネル保護膜と、半導体膜の両端部上において互いに離間するよう形成され、チャネル保護膜に一部重なった不純物半導体膜と、不純物半導体膜上にそれぞれ形成されたドレイン22d及びソース22sと、を有する。
また、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbでも、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23が同様の層構造になっている。
キャパシタ24の層構造は、図7に示すように、絶縁基板2上に形成された下層電極24Aと、下層電極24A上に形成されたゲート絶縁膜31と、ゲート絶縁膜31を挟んで下層電極24Aに対向した上層電極24Bと、を有している。何れのサブピクセルPr、Pg、Pbでもキャパシタ24は同様の層構造になっている。
また、各画素3内では、接続線65が供給線Zと全てのサブピクセルPr、Pg、Pbの各駆動トランジスタ23のドレイン23dとを接続している。各サブピクセルPr、Pg、Pbでは、ゲート接続線66が、各スイッチトランジスタ21のゲート21gと各保持トランジスタ22のゲート22gとを接続している。
トランジスタ21〜23及びキャパシタ24の各層と信号線Y、走査線X及び供給線Zとの関係については、図3〜図7に示すように、全てのサブピクセルPr、Pg、Pbのスイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g、キャパシタ24の下層電極24A、接続線65、ゲート接続線66、及び全ての信号線Yr、Yg、Ybは、絶縁基板2上にべた一面に成膜された導電性膜をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングすることでまとめて形成されたものである。
以下では、スイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g、キャパシタ24の下層電極24A、接続線65、各サブピクセルPr、Pg、Pbの保持トランジスタ22のゲート22gを接続するゲート接続線66及び信号線Yr、Yg、Ybの元となる導電性膜をゲートレイヤーという。
ゲート絶縁膜31は、全てのサブピクセルPr、Pg、Pbのスイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22、駆動トランジスタ23及びキャパシタ24に共通した膜であり、面内にべた一面に成膜されている。従って、ゲート絶縁膜31は、スイッチトランジスタ21のゲート21g、保持トランジスタ22のゲート22g、駆動トランジスタ23のゲート23g、キャパシタ24の下層電極24A、接続線65、ゲート接続線66及び信号線Yr、Yg、Ybを被覆している。
全てのサブピクセルPr、Pg、Pbのスイッチトランジスタ21のドレイン21d・ソース21s、保持トランジスタ22のドレイン22d・ソース22s、駆動トランジスタ23のドレイン23d・ソース23s及びキャパシタ24の上層電極24B並びに全ての走査線X及び供給線Zは、ゲート絶縁膜31上にべた一面に成膜された導電性膜をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングすることでまとめて形成されたものである。
以下では、スイッチトランジスタ21のドレイン21d・ソース21s、保持トランジスタ22のドレイン22d・ソース22s、駆動トランジスタ23のドレイン23d・ソース23s及びキャパシタ24の上層電極24B並びに走査線X及び供給線Zの元となる導電性膜をドレインレイヤーという。
なお、前述したように、保持トランジスタ22のドレイン22dおよび駆動トランジスタ23のドレイン23dは、供給線Zと一体形成されている。また、赤サブピクセルPrの駆動トランジスタ23のドレイン23dとの一体形成部分と接続線65とが重なるゲート絶縁膜31の箇所には、1つのコンタクトホール67が形成され、緑サブピクセルPgの駆動トランジスタ23のドレイン23dと接続線65とが重なる箇所および青サブピクセルPbと駆動トランジスタ23のドレイン23dと接続線65とが重なる箇所にもそれぞれ1つずつコンタクトホール67が形成され、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbにおいても、駆動トランジスタ23のドレイン23dがコンタクトホール67を介して接続線65に導通している。
また、1ドットのサブピクセルPにつき1つのコンタクトホール68がゲート絶縁膜31の信号線Yに重なる箇所に形成され、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbにおいても、スイッチトランジスタ21のソース21sがコンタクトホール68を介して信号線Yr、Yg、Ybにそれぞれ導通している。
ゲート絶縁膜31の走査線Xに重なる箇所には、1つのコンタクトホール69が形成され、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbにおいても、スイッチトランジスタ21のゲート21g及び保持トランジスタ22のゲート22gがコンタクトホール69及びゲート接続線66を介して走査線Xに導通している。また、1ドットのサブピクセルPにつき1つのコンタクトホール70がゲート絶縁膜31の下層電極24Aに重なる箇所に形成され、何れのサブピクセルPr、Pg、Pbにおいても保持トランジスタ22のソース22sが駆動トランジスタ23のゲート23g及びキャパシタ24の下層電極24Aに導通している。
全てのサブピクセルPr、Pg、Pbのスイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23並びに全ての走査線X及び供給線Zは、べた一面に成膜された窒化シリコン又は酸化シリコン等の保護絶縁膜32によって被覆されている。なお、詳細については後述するが、保護絶縁膜32は、走査線X及び供給線Zに重なる箇所で矩形状に分断されている。
保護絶縁膜32には平坦化膜33が積層されており、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22及び駆動トランジスタ23並びに走査線X及び供給線Zの段差による凹凸が平坦化膜33によって解消されている。つまり、平坦化膜33の表面が平坦となっている。平坦化膜33は、ポリイミド等の感光性絶縁樹脂を硬化させたものであり、2μm以上の厚さが好ましい。なお、詳細については後述するが、平坦化膜33は、走査線X及び供給線Zに重なる箇所で矩形状に分断されている。
本実施形態では、このディスプレイパネル1をボトムエミッション型として用いるため、すなわち、絶縁基板2を表示面として用いるため、ゲート絶縁膜31、保護絶縁膜32及び平坦化膜33には透明な材料を用いる。絶縁基板2から平坦化膜33までの積層構造をトランジスタアレイ基板50という。
平坦化膜33の表面、即ちトランジスタアレイ基板50の表面上であって赤サブピクセルPrと緑サブピクセルPgの間には、走査線Xに平行な絶縁ライン51が形成されている。絶縁ライン51は、窒化シリコン等の無機化合物を有しており、その上部には絶縁ライン51より幅狭の共通配線62が積層されている。共通配線62は、メッキ法により形成されたものであるので、信号線Y、走査線X及び供給線Zよりも十分に厚く、平坦化膜33の表面に対して凸設されている。共通配線62は金、銀、銅、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つ以上を含むことが好ましい。
共通配線62の表面には、撥水性・撥油性を有した撥液性導通層54が成膜されている。撥液性導通層54は、例えば次の化学式に示されたトリアジルトリチオールのメルカプト基(−SH)の水素原子(H)が還元離脱し、硫黄原子(S)が共通配線62の表面に酸化吸着したものである。
Figure 0004687179
撥液性導通層54はトリアジルトリチオール分子が共通配線62の表面に規則正しく並んだ極薄い分子層からなる膜であるから、厚さ方向に電気を導通することができる。なお、撥水性・撥油性を顕著にするためにトリアジルトリチオールに代えて、トリアジルトリチオールの1又は2のメルカプト基がフッ化アルキル基に置換されたものでも良い。ただし、フッ化アルキル基の炭素原子同士が二股又は三股に分岐していると、立体障害になり共通配線62に結合されるトリアジルチオール化合物の量が減ってしまうので炭素原子は直鎖状の方が好ましい。なお、撥液性導通層54となるトリアジルチオール化合物は、トリアジルチオール化合物を含む溶液として塗布すると選択的に共通配線62のような金属に結合する性質を持っている。
保護絶縁膜32及び平坦化膜33の各供給線Zに重なる箇所には、水平方向に沿って開口された長尺な溝34が凹設され、更に、保護絶縁膜32及び平坦化膜33の各走査線Xに重なる箇所には水平方向に沿って開口された長尺な溝35が凹設されている。これら溝34、35によって保護絶縁膜32及び平坦化膜33が矩形状に分断されている。溝34には給電配線61が埋められており、溝34内において給電配線61が供給線Zにそれぞれ積層されることによって電気的に接続されている。溝35には選択配線60が埋められており、溝35内において選択配線60が走査線Xにそれぞれ積層されることによって電気的に接続されている。
選択配線60及び給電配線61は、走査線X又は供給線Zを下地電極として電解メッキ法により形成されたものであるので、信号線Yr、Yg、Yb、走査線X及び供給線Zよりも十分に厚い。更には、選択配線60及び給電配線61の厚さは、保護絶縁膜32と平坦化膜33の厚さの総計よりも厚く、平坦化膜33の表面から凸設されている。選択配線60及び給電配線61のどちらも、金、銀、銅、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つ以上を含むことが好ましい。
選択配線60の表面に、撥水性・撥油性を有した疎水絶縁膜52が成膜され、給電配線61の表面には、撥水性・撥油性を有した疎水絶縁膜53が成膜されている。どちらの疎水絶縁膜52、53もフッ素樹脂電着塗料(シミズ社製 商品名 エレコートナイスロン、エレコートナイスロンCTR)からなり、選択配線60に選択的に電圧を供給して電着塗装によって成膜されたものである。疎水絶縁膜52、53は十分な厚さに被膜されているため、それぞれ選択配線60及び給電配線61を電気的に絶縁している。
なお、撥液性導通層54は、選択配線60及び給電配線61の表面に疎水絶縁膜52、53がそれぞれ被覆してから、共通配線62上に被膜される。つまり、撥液性導通層54となるトリアジルチオール化合物を含む溶液を全面に塗布するときに、選択配線60及び給電配線61の表面は、疎水絶縁膜52、53により露出されていないのでトリアジルチオール化合物と結合されない。またトリアジルチオール化合物は、後述するITOのような金属酸化物を有するサブピクセル電極20aに対しても、撥液性が発現する程度に被膜されないので、サブピクセル電極20aが既に形成されていても共通配線62のみに選択的に結合する。
信号線群4、接続線65およびゲート接続線66の上方の平坦化膜33上には、バンクとして絶縁膜55が平面視して信号線群4等に沿って垂直方向に延在するように積層されている。
平坦化膜33の表面、即ちトランジスタアレイ基板50の表面上には、複数のサブピクセル電極20aがマトリクス状に配列されている。サブピクセル電極20aは、有機EL素子20のアノードとして機能する電極である。即ち、サブピクセル電極20aの仕事関数が比較的高く、後述する有機EL層20bへ正孔を効率よく注入するものが好ましい。また、サブピクセル電極20aは、ボトムエミッションの場合、可視光に対して透過性を有している。
これらサブピクセル電極20aは、平坦化膜33上にべた一面に成膜された透明導電性膜をフォトリソグラフィー法・エッチング法によってパターニングしたものである。サブピクセル電極20aとしては、例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO)を主成分としたものがある。
各サブピクセルPr、Pg、Pbにつきそれぞれ1つのコンタクトホール64が平坦化膜33及び保護絶縁膜32のサブピクセル電極20aに重なる箇所に形成され、そのコンタクトホール64に導電性パッドが埋設されている。何れのサブピクセルPr、Pg、Pbにおいても、サブピクセル電極20aが、キャパシタ24の上層電極24B、スイッチトランジスタ21のドレイン21d及び駆動トランジスタ23のソース23sに導通している。導電性パッドは、給電配線61とともに形成され、特に上層電極24Bを下地電極として電解メッキ法により形成されることが好ましい。
サブピクセル電極20a上には、有機EL素子20の有機EL層20bが成膜されている。有機EL層20bは広義の発光層であり、有機EL層20bには、有機化合物である発光材料(蛍光体)が含有されている。有機EL層20bは、サブピクセル電極20aから順に正孔輸送層、狭義の発光層の順に積層した二層構造である。正孔輸送層は、導電性高分子であるPEDOT(ポリチオフェン)及びドーパントであるPSS(ポリスチレンスルホン酸)からなり、狭義の発光層は、ポリフルオレン系発光材料からなる。
赤サブピクセルPrの場合には、有機EL層20bが赤色に発光し、緑サブピクセルPgの場合には、有機EL層20bが緑色に発光し、青サブピクセルPbの場合には、有機EL層20bが青色に発光する。
なお、有機EL層20bは、二層構造の他に、サブピクセル電極20aから順に正孔輸送層、狭義の発光層、電子輸送層となる三層構造であっても良いし、狭義の発光層からなる一層構造であっても良いし、これらの層構造において適切な層間に電子或いは正孔の注入層が介在した積層構造であっても良いし、その他の積層構造であっても良い。
各色の有機EL層20bは、それぞれ選択配線60、給電配線61及び共通配線62のうちの垂直方向に互いに隣接する2つの間において水平方向に沿って配列された複数のサブピクセル電極20aを帯状に被覆するように成膜されている。すなわち、赤色発光の有機EL層20bは給電配線61と共通配線62との間、緑色発光の有機EL層20bは共通配線62と選択配線60との間、青色発光の有機EL層20bは選択配線60と給電配線61との間において、それぞれ帯状に成膜されている。なお、有機EL層20bは、サブピクセル電極20aごとに独立して設けられ、平面視した場合、複数の有機EL層20bがマトリクス状に配列されていても良い。
有機EL層20bは、選択配線60、給電配線61及び共通配線62に対する疎水絶縁膜52、53又は撥液性導通層54のコーティング後に湿式塗布法(例えば、インクジェット法)によって成膜される。この場合、サブピクセル電極20aに有機EL層20bとなる有機化合物を含有する有機化合物含有液を塗布するが、垂直方向に隣り合うサブピクセル電極20a間において頭頂部が十分高い厚膜の選択配線60、給電配線61、共通配線62がトランジスタアレイ基板50の表面に対して凸設されているから、サブピクセル電極20aに塗布された有機化合物含有液が垂直方向に隣接するサブピクセル電極20aに漏れることがない。
また、選択配線60、給電配線61、共通配線62には撥水性・撥油性の疎水絶縁膜52、疎水絶縁膜53、撥液性導通層54がそれぞれコーティングされているから、サブピクセル電極20aに塗布された有機化合物含有液をはじき、サブピクセル電極20aに塗布された有機化合物含有液がサブピクセル電極20aの中央に対して撥液性導電層54の端部付近や疎水絶縁膜52、53の端部付近で極端に厚く堆積されなくなるので、有機化合物含有液が乾燥してなる有機EL層20bを面内均一な膜厚で成膜することができる。
有機EL層20b上には、有機EL素子20のカソードとして機能する対向電極20cが成膜されている。対向電極20cは、共通配線62の上面や側面をも連続して被覆するように形成されており、撥液性導通層54を挟んで共通配線62に通電するから、図2の回路図に示したように、対向電極20cは共通配線62に対して導通する。一方、選択配線60には疎水絶縁膜52が、また、給電配線61には疎水絶縁膜53がそれぞれ十分分厚くコーティングされているので、対向電極20cは選択配線60及び給電配線61の何れに対しても絶縁される。
対向電極20cは、サブピクセル電極20aよりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム、インジウム、希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金で形成されていることが好ましい。また、対向電極20cは、上記各種材料の層が積層された積層構造となっていても良いし、以上の各種材料の層に加えてシート抵抗を低くするために酸化されにくい金属層が堆積した積層構造となっていても良く、具体的には、有機EL層20bと接する界面側に設けられた低仕事関数の高純度のバリウム層と、バリウム層を被覆するように設けられたアルミニウム層との積層構造や、下層にリチウム層、上層にアルミニウム層が設けられた積層構造が挙げられる。
また、本実施形態では、対向電極20cは、図7に示すように、信号線群4上方の絶縁膜55の部分には被覆されずに分割されており、垂直方向に延在したストライプ形状とされている。このように、複数の対向電極20cは平面視していずれも信号線Yr、Yg、Ybと重なっていないので、信号線線Yr、Yg、Ybとの間の寄生容量が、重なっている場合に比べて極めて小さくなっている。
このため、書込電流が各有機EL素子20をそれぞれ発光するのに要する微小な電流であっても、各信号線Yr、Yg、Ybの寄生容量に電荷を速やかにチャージでき、電流が遅延することなく信号線Yr、Yg、Ybに定常化されて流れるので、駆動トランジスタ23のゲート−ソース間の電位を速やかに駆動電流が流れる状態にすることができる。
対向電極20c上には、保護膜56が成膜されている。保護膜56は、選択配線60、給電配線61及び共通配線62の頭頂部以外の対向電極20cを被覆する無機膜又は有機膜である。そのため、対向電極20cの劣化が保護膜56によって防止されている。
選択配線60、給電配線61及び共通配線62の頭頂部を被覆する対向電極20c上には、平板状の封止基板80がディスプレイパネル1のほぼ全面を覆う状態に貼付されている。本実施形態では、封止基板80は、封止ガラス81と、その対向電極20cに貼付する側の面に設けられた導電層82と、さらにその表面に塗布された導電性を有する接着層83とを有している。封止ガラス81及び導電層82を用いる代わりに、それらを一体として、例えば、金属板等の光反射性導電材料を用いることもできる。
本実施形態では、導電層82は、封止ガラス81上にべた一面に銅錫メッキ等の対向電極20cよりもシート抵抗の低い導電性材料膜として成膜されて形成されている。また、接着層83は、異方性導電接着剤より形成されており、異方性導電接着剤としては、例えば、エポキシ樹脂のバインダー中にNi/Auメッキされた導電粒子が分散されているものが好ましく用いられる。
この接着層83を介して封止基板80が選択配線60、給電配線61及び共通配線62を被覆する対向電極20cに貼付されている。つまり、各共通配線62上の対向電極20cは全て、突出している共通配線62の段差によって導電性接着層83を介して導電層82と導電されている。したがって、全画素3の対向電極20cは、低抵抗の導電層82及び共通配線62と導通しているので、全画素3の対向電極20cには、低抵抗の導電層82及び共通配線62の少なくとも一方が出力する共通電圧Vcomを入力される。そしてこのような共通配線62が各画素3毎に設けられているので、対向電極20cが、共通配線62及び導電層82によって低抵抗になるため、導電層82及び共通配線62のいずれかが共通電圧Vcomを出力すると、対向電極20cはディスプレイパネル1の面内で均一な電圧分布になる。なお、選択配線60及び給電配線61は、もともと疎水絶縁膜52、53により対向電極20cと絶縁されているので、封止基板80の導電層82とも絶縁されている。接着層83は導電層82の全面に成膜されているが、選択配線60、給電配線61及び共通配線62に対向する部分のみ選択的に成膜されていてもよい。
なお、封止基板80と有機EL素子20との間の空間には、例えば窒素等の不活性ガスが封入されている。
〔ディスプレイパネルの駆動方法〕
図8は、ディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。なお、図8及び後述する図10では、封止基板80を取り除いた状態を示す。また、各サブピクセルPr、Pg、Pbがいわゆる縦長に表現されているが、実際には図1や図3〜図5に示した通りである。
ディスプレイパネル1では、図8に示すように、走査線X1〜Xm及び選択配線60、60、…がそれぞれ接続された選択ドライバ90が絶縁基板2の第一の周縁部に配置され、互いに電気的に絶縁された供給線Z1〜Zm及び給電配線61、61、…が接続された給電ドライバ91が絶縁基板2の第一の周縁部と対向する周縁部である第二周縁部に配置されている。以下、走査線X1〜Xmや供給線Z1〜Zmに電圧が印加される等という場合は選択配線60、60、…や給電配線61、61、…にも同様に電圧が印加される等が行われることを表す。
このディスプレイパネル1をアクティブマトリクス方式で駆動するには、次のようになる。
図9に示すように、走査線X1〜Xmに接続された選択ドライバ90によって、走査線X1から走査線Xmへの順(走査線Xmの次は走査線X1)にハイレベルのシフトパルスを順次出力することにより走査線X1〜Xmを順次選択する。この走査線X1〜Xmの選択によりスイッチトランジスタ21を選択する。また、この選択期間中に、供給線Z1〜Zmに接続された給電ドライバ91によって、選択された走査線Xに対応する行の画素の供給線Zに接続された駆動トランジスタ23に書込電流を流すための書込給電電圧VLが印加され、続く発光期間には駆動トランジスタ23を介して有機EL素子20に駆動電流を流すための駆動給電電圧VHが印加される。
すなわち、この給電ドライバ91によって、選択ドライバ90と同期するよう、供給線Z1から供給線Zmへの順(供給線Zmの次は供給線Z1)にローレベル(有機EL素子20の対向電極の電圧より低レベル)の書込給電電圧VLを順次出力することにより供給線Z1〜Zmを順次選択する。また、選択ドライバ90が各走査線X1〜Xmを選択している時に、各信号線群4(信号線Yr、Yg、Yb)に接続された図示しないデータドライバが書込電流である書込電流(電流信号)を所定の行の駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して全信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに流す。
その際、対向電極20c及び共通配線62群は、図8では図示を省略されている封止基板80の導電層82によって外部と接続され、一定のコモン電位Vcom(例えば、接地=0ボルト)に保たれている。
各選択期間において、データドライバ側の電位は、給電配線61、61、…及び供給線Z1〜Zmに出力された書込給電電圧VL以下で且つこの書込給電電圧VLはコモン電位Vcom以下に設定されている。したがって、図2に示したように、この時、有機EL素子20から信号線Yr、Yg、Ybに流れることはないので、データドライバによって階調に応じた電流値の書込電流(引抜電流)が矢印Aの通り信号線Yr、Yg、Ybに流れる。なお、図2では、矢印Aや後述する矢印Bを青サブピクセルPbi,jについてのみ示しているが、赤サブピクセルPri,jや緑サブピクセルPgi,jの場合についても同様である。
すなわち、サブピクセルPi,jにおいては給電配線61及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間、スイッチトランジスタ21のソース−ドレイン間を介して信号線Yrj、Ygj、Ybjに向かった書込電流(引抜電流)が流れる。このように駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を流れる電流の電流値は、データドライバによって一義的に制御され、データドライバは、外部から入力された階調に応じて書込電流(引抜電流)の電流値を設定する。
書込電流(引抜電流)が流れている間、i行目のPi,1〜Pi,nの各駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧は、それぞれ信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに流れる書込電流(引抜電流)の電流値、つまり駆動トランジスタ23のVg−Ids特性の経時変化にかかわらず駆動トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間を流れる書込電流(引抜電流)の電流値に見合うように強制的に設定され、この電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされて、書込電流(引抜電流)の電流値が駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに変換される。
その後の発光期間では、走査線Xiがローレベルになり、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオフ状態となるが、オフ状態の保持トランジスタ22によってキャパシタ24の電極24A側の電荷が閉じ込められてフローティング状態になり、駆動トランジスタ23のソース23sの電圧が選択期間から発光期間に移行する際に変調しても、駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電位差がそのまま維持される。
この発光期間では、供給線Zi及びそれに接続された給電配線61の電位が駆動給電電圧VHとなり、有機EL素子20の対向電極20cの電位Vcomより高くなることによって、供給線Zi及びそれに接続された給電配線61から駆動トランジスタ23を介して有機EL素子20に駆動電流が矢印Bの方向に流れ、有機EL素子20が発光する。駆動電流の電流値は駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧に依存するため、発光期間における駆動電流の電流値は、選択期間における書込電流(引抜電流)の電流値に等しくなる。
このディスプレイパネル1を、アクティブマトリクス方式を用いた別の方法で駆動することも可能である。図10は、第二の方法で駆動されるディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。
この第二のディスプレイパネル1の構造は、図10に示すように、走査線X1〜Xmがそれぞれ接続された選択ドライバ90が絶縁基板2の第一の周縁部に配置され、給電配線61、61、…が互いに電気的に接続されるよう給電配線61、61、…と一体的に形成された引き回し配線92が絶縁基板2の第一の周縁部と対向する周縁部である第二周縁部に配置されている。引き回し配線92は、第一周縁部及び第二周縁部と直交する第三の周縁部及び第四の周縁部のそれぞれに位置する端子部92d及び端子部92eの両方からクロック信号が入力されている。
第二のディスプレイパネル1のアクティブマトリクス駆動方法は次のようになる。
すなわち、図11に示すように、外部の発振回路が端子部92d及び端子部92eから引き回し配線92を介して給電配線61、61、…及び供給線Z1〜Zmに対してクロック信号を出力する。また、選択ドライバ90によって走査線X1から走査線Xmへの順(走査線Xmの次は走査線X1)にハイレベルのシフトパルスを順次出力することにより走査線X1〜Xmを順次選択するが、選択ドライバ90が走査線X1〜Xmの何れか1つがハイレベルつまりオンレベルのシフトパルスを出力している時には発振回路のクロック信号がローレベルになる。また、選択ドライバ90が各走査線X1〜Xmを選択している時に、データドライバが書込電流である引抜電流(電流信号)を駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して全信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに流す。
その際、対向電極20c及び共通配線62群は、図8では図示を省略されている封止基板80の導電層82によって外部と接続され、一定のコモン電位Vcom(例えば、接地=0ボルト)に保たれている。コモン電位Vcomは、共通配線62群及び導電層82のいずれか或いは両方によって出力されている。
走査線Xiの選択期間においては、i行目の走査線Xiにシフトパルスが出力されているから、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオン状態となる。各選択期間において、データドライバ側の電位は、給電配線61、61、…及び供給線Z1〜Zmに出力されたクロック信号のローレベル以下で且つこのクロック信号のローレベルはコモン電位Vcom以下に設定されている。
したがって、この時、有機EL素子20から信号線線Yrj、Ygj、Ybjに流れることはないので、図2に示したように、データドライバによって階調に応じた電流値の書込電流(引抜電流)が矢印Aの通り、信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに流れ、サブピクセルPi,jにおいては給電配線61及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間、スイッチトランジスタ21のソース−ドレイン間を介して信号線Yrj、Ygj、Ybjに向かった書込電流(引抜電流)が流れる。このように駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を流れる電流の電流値は、データドライバによって一義的に制御され、データドライバは、外部から入力された階調に応じて書込電流(引抜電流)の電流値を設定する。
書込電流(引抜電流)が流れている間、i行目のPi,1〜Pi,nの各駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧は、それぞれ信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに流れる書込電流(引抜電流)の電流値、つまり駆動トランジスタ23のVg−Ids特性の経時変化にかかわらず駆動トランジスタ23のドレイン23d−ソース23s間を流れる書込電流(引抜電流)の電流値に見合うように強制的に設定され、この電圧のレベルに従った大きさの電荷がキャパシタ24にチャージされて、書込電流(引抜電流)の電流値が駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧のレベルに変換される。
その後の発光期間では、走査線Xiがローレベルになり、スイッチトランジスタ21及び保持トランジスタ22がオフ状態となるが、オフ状態の保持トランジスタ22によってキャパシタ24の電極24A側の電荷が閉じ込められてフローティング状態になり、駆動トランジスタ23のソース23sの電圧が選択期間から発光期間に移行する際に変調しても、駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電位差がそのまま維持される。
この発光期間のうち、いずれの行の選択期間でもない間、つまり、クロック信号が給電配線61及び供給線Ziの電位が有機EL素子20の対向電極20c及び給電配線61の電位Vcomより高いハイレベルの間、より高電位の給電配線61及び供給線Ziから駆動トランジスタ23のソース−ドレイン間を介して有機EL素子20に駆動電流が矢印Bの方向に流れ、有機EL素子20が発光する。
駆動電流の電流値は駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間の電圧に依存するため、発光期間における駆動電流の電流値は、選択期間における書込電流(引抜電流)の電流値に等しくなる。また発光期間において、いずれかの行の選択期間の間、つまりクロック信号がローレベルである時は、給電配線61及び供給線Ziの電位が対向電極20c及び給電配線61の電位Vcom以下であるので、有機EL素子20に駆動電流は流れず発光しない。
前記何れの駆動方法においても、スイッチトランジスタ21は、駆動トランジスタ23のソース23sと信号線Yとの間の電流のオン(選択期間)・オフ(発光期間)を行うものとして機能する。また、保持トランジスタ22は、選択期間に駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間に電流が流れることができる状態にし、発光期間に駆動トランジスタ23のゲート23g−ソース23s間に印加した電圧を保持するものとして機能する。そして、駆動トランジスタ23は、発光期間中に供給線Z及び給電配線61がハイレベルになった時に、階調に応じた大きさの電流を有機EL素子20に流して有機EL素子20を駆動するものとして機能する。
〔給電配線及び共通配線の幅、断面積及び抵抗率〕
以下、第1の実施形態のディスプレイパネル1の給電配線及び共通配線の幅、断面積及び抵抗率を定義する。これは、後述する第2の実施形態でも同様である。ここでは、ディスプレイパネル1の画素数をWXGA(768×1366)としたときの給電配線61及び共通配線62の望ましい幅、断面積を定義する。なお、以下に述べる共通配線62についての望ましい幅等は封止基板80を設けない場合のものであり、封止基板80を設ける場合にはそれらの条件が緩和される。
図12は、各サブピクセルの駆動トランジスタ23及び有機EL素子20の電流−電圧特性を示すグラフである。図12において、縦軸は1つの駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間を流れる書込電流の電流値又は1つの有機EL素子20のアノード−カソード間を流れる駆動電流の電流値であり、横軸は1つの駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間の電圧(同時に1つの駆動トランジスタ23のゲート23g−ドレイン23d間の電圧)である。
図中、実線Ids maxは、最高輝度階調(最も明るい表示)のときの書込電流及び駆動電流であり、一点鎖線Ids midは、最高輝度階調と最低輝度階調との間の中間輝度階調のときの書込電流及び駆動電流であり、二点鎖線Vpoは駆動トランジスタ23の不飽和領域(線形領域)と飽和領域との閾値つまりピンチオフ電圧であり、三点鎖線Vdsは駆動トランジスタ23のソース23s−ドレイン23d間を流れる書込電流であり、破線Ielは有機EL素子20のアノード−カソード間を流れる駆動電流である。
ここで電圧VP1は、最高輝度階調時の駆動トランジスタ23のピンチオフ電圧であり、電圧VP2は、駆動トランジスタ23が最高輝度階調の書込電流が流れるときのソース−ドレイン間電圧であり、電圧VELmax(電圧VP4−電圧VP3)は有機EL素子20が最高輝度階調の書込電流と電流値が等しい最高輝度階調の駆動電流で発光するときのアノード−カソード間の電圧である。電圧VP2’は、駆動トランジスタ23が中間輝度階調の書込電流が流れるときのソース−ドレイン間電圧であり、電圧(電圧VP4’−電圧VP3’)は有機EL素子20が中間輝度階調の書込電流と電流値が等しい中間輝度階調の駆動電流で発光するときのアノード−カソード間電圧である。
駆動トランジスタ23及び有機EL素子20はいずれも飽和領域で駆動させるために、給電配線61の発光期間時の電圧VHから共通配線62の発光期間時の電圧Vcomを減じた値VXは下記の式(1)を満たす。
VX=Vpo+Vth+Vm+VEL …(1)
Vth(最高輝度時の場合VP2−VP1に等しい)は駆動トランジスタ23の閾値電圧であり、VEL(最高輝度時の場合VELmaxに等しい)は有機EL素子20のアノード−カソード間電圧であり、Vmは、階調に応じて変位する許容電圧である。
図から明らかなように、電圧VXのうち、輝度階調が高くなる程、トランジスタ23のソース−ドレイン間に要する電圧(Vpo+Vth)が高くなるとともに有機EL素子20のアノード−カソード間に要する電圧VELが高くなる。したがって、許容電圧Vmは、輝度階調が高くなるほど低くなり、最小許容電圧VmminはVP3−VP2となる。
有機EL素子20は低分子EL材料及び高分子EL材料にかかわらず一般的に経時劣化し、高抵抗化する。10000時間後のアノード−カソード間電圧は初期時の1.4倍程度になることが確認されている。つまり、電圧VELは、同じ輝度階調時でも時間が経つ程高くなる。このため、駆動初期時の許容電圧Vmが高い程長期間にわたって動作が安定するので、電圧VELが8V以上、より望ましくは13V以上となるように電圧VXを設定している。
この許容電圧Vmには、有機EL素子20の高抵抗化ばかりでなく、さらに、給電配線61による電圧降下の分も含まれる。
給電配線61の配線抵抗のために電圧降下が大きいとディスプレイパネル1の消費電力が著しく増大してしまうため、給電配線61の電圧降下は1V以下に設定することが特に好ましい。
行方向の一つの画素の長さである画素幅Wpと、行方向の画素数(1366)と、画素領域以外における引き回し配線92等の延長部分を考慮した結果、ディスプレイパネル1のパネルサイズが32インチ、40インチの場合、引き回し配線の全長はそれぞれ706.7mm、895.2mmとなる。ここで、給電配線61の線幅WL及び共通配線62の線幅WLが広くなると、構造上有機EL層20bの面積が小さくなり、さらに他の配線との重なり寄生容量を発生してさらなる電圧降下をもたらすため、給電配線61の幅WL及び共通配線62の線幅WLはそれぞれ画素幅Wpの5分の1以下に抑えることが望ましい。
このようなことを考慮すると、ディスプレイパネル1のパネルサイズが32インチ、40インチの場合、幅WLはそれぞれ34μm以内、44μm以内となる。また給電配線61及び共通配線62の最大膜厚Hmaxはアスペクト比を考慮すると、トランジスタ21〜23の最小加工寸法4μmの1.5倍、つまり6μmとなる。したがって給電配線61及び共通配線62の最大断面積Smaxは32インチ、40インチで、それぞれ204μm、264μmとなる。
このような32インチのディスプレイパネル1について、最大電流が流れるように全点灯したときの給電配線61及び共通配線62のそれぞれの最大電圧降下を1V以下にするためには図13に示すように、給電配線61及び共通配線62のそれぞれの配線抵抗率ρ/断面積Sは4.7Ω/cm以下に設定される必要がある。図14に32インチのディスプレイパネル1の給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積と電流密度の相関関係を表す。なお、上述した給電配線61及び共通配線62の最大断面積Smax時に許容される抵抗率は、32インチで9.6μΩcm、40インチで6.4μΩcmとなる。
そして、40インチのディスプレイパネル1について、最大電流が流れるように全点灯したときの給電配線61及び共通配線62のそれぞれの最大電圧降下を1V以下にするためには図15に示すように、給電配線61及び共通配線62のそれぞれの配線抵抗率ρ/断面積Sは2.4Ω/cm以下に設定される必要がある。図16に40インチのディスプレイパネル1の給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積と電流密度の相関関係を表す。
給電配線61及び共通配線62の故障により動作しなくなる故障寿命MTFは、下記の式(2)を満たす。
MTF=A exp(Ea/KT)/ρJ …(2)
Eaは活性化エネルギー、KT=8.617×10―5eV、ρは給電配線61及び共通配線62の抵抗率、Jは電流密度である。
給電配線61及び共通配線62の故障寿命MTFは抵抗率の増大やエレクトロマイグレーションに律速する。給電配線61及び共通配線62をAl系(Al単体或いはAlTiやAlNd等の合金)に設定し、MTFが10000時間、85℃の動作温度で試算すると電流密度Jは2.1×10A/cm以下にする必要がある。同様に給電配線61及び共通配線62をCuに設定すると2.8×10A/cm以下にする必要がある。なお、Al合金内のAl以外の材料はAlよりも低い抵抗率であることを前提としている。
これらのことを考慮して、32インチのディスプレイパネル1では、全点灯状態で10000時間に給電配線61及び共通配線62が故障しないようなAl系の給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積Sは図14から57μm以上必要になり、同様にCuの給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積Sは図14から0.43μm以上必要になる。
そして40インチのディスプレイパネル1では、全点灯状態で10000時間に給電配線61及び共通配線62が故障しないようなAl系の給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積Sは、図16から92μm以上必要になり、同様にCuの給電配線61及び共通配線62のそれぞれの断面積Sは、図16から0.69μm以上必要になる。
Al系の給電配線61及び共通配線62では、Al系の抵抗率が4.00μΩcmとすると、32インチのディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが4.7Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは85.1μmとなる。このとき上述のように給電配線61及び共通配線62の配線幅WLは34μm以内なので給電配線61及び共通配線62の最小膜厚Hminは2.50μmとなる。
またAl系の給電配線61及び共通配線62の40インチのディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが2.4Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは167μmとなる。このとき上述のように給電配線61及び共通配線62の配線幅WLは44μm以内なので給電配線61及び共通配線62の最小膜厚Hminは3.80μmとなる。
Cuの給電配線61及び共通配線62では、Cuの抵抗率が2.10μΩcmとすると、32インチのディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが4.7Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは44.7μmとなる。このとき上述のように給電配線61及び共通配線62の配線幅WLは34μm以内なので給電配線61及び共通配線62の最小膜厚Hminは1.31μmとなる。
またCuの給電配線61及び共通配線62の40インチのディスプレイパネル1では上述のように配線抵抗率ρ/断面積Sが2.4Ω/cm以下なので、最小断面積Sminは87.5μmとなる。このとき上述のように給電配線61及び共通配線62の配線幅WLは44μm以内なので給電配線61及び共通配線62の最小膜厚Hminは1.99μmとなる。
以上のことから、ディスプレイパネル1を正常且つ消費電力を低く動作させるには、給電配線61及び共通配線62での電圧降下を1V以下にした方が好ましく、このような条件にするには、給電配線61及び共通配線62がAl系の32インチのパネルでは、膜厚Hが2.50μm〜6μm、幅WLが14.1μm〜34.0μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなり、給電配線61及び共通配線62がAl系の40インチのパネルでは、膜厚Hが3.80μm〜6μm、幅WLが27.8μm〜44.0μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
総じてAl系の給電配線61及び共通配線62の場合、膜厚Hが2.50μm〜6μm、幅WLが14.1μm〜44.0μm、抵抗率が4.0μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
同様に、給電配線61及び共通配線62がCuの32インチのパネルでは、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜34μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなり、給電配線61及び共通配線62がCuの40インチのパネルでは、膜厚Hが1.99μm〜6μm、幅WLが14.6μm〜44.0μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
総じてCuの給電配線61及び共通配線62の場合、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜44μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
したがって、給電配線61及び共通配線62としてAl系材料又はCuを適用した場合、ディスプレイパネル1の給電配線61及び共通配線62は、膜厚Hが1.31μm〜6μm、幅WLが7.45μm〜44μm、抵抗率が2.1μΩcm〜9.6μΩcmとなる。
〔効果〕
以上のように、供給線Z1〜Zmをそれぞれ流れる電流の大きさは、一行の供給線Ziに接続された3×n個の有機EL素子20に流れる駆動電流の大きさの和になるので、VGA(Video Graphics Array:640×480サイズの表示解像度)以上の画素数で動画駆動するための選択期間に設定した場合、供給線Z1〜Zmのそれぞれの寄生容量が増大してしまい、トランジスタ21〜23のような薄膜トランジスタのゲート電極又はソース、ドレイン電極を構成する薄膜からなる配線では3×n個の有機EL素子20に書込電流(つまり駆動電流)を流すには抵抗が高すぎる。
しかし、本実施形態では、サブピクセルP1,1〜Pm,nの薄膜トランジスタのゲート電極やソース、ドレイン電極とは異なる厚膜層によって供給線Z1〜Zmと接続する給電配線61、61、…をそれぞれ備えているので各給電配線61、61、…による電圧降下は小さくなり、短い選択期間であっても遅延なく十分に書込電流(引抜電流)を流すことができる。
そして、給電配線61、61、…を厚くすることで給電配線61、61、…を低抵抗化したので、給電配線61、61、…の幅を狭くすることができる。そのため、ボトムエミッションの場合、画素開口率の減少を最小限に抑えることができる。
同様に、発光期間に共通配線62に流れる駆動電流の大きさは、選択期間に給電配線61に流れる書込電流(引抜電流)の大きさと同じであるが、共通配線62は、サブピクセルP1,1〜Pm,nの薄膜トランジスタのゲート電極やソース、ドレイン電極を構成する導電層とは異なる導電層を用いているので十分な厚さにすることができるから、共通配線62を低抵抗化することができる。
また、導電性を有する封止基板80で全ての共通配線62を導通することで、共通配線62−封止基板80の系全体でさらなる低抵抗化を図ることが可能となるとともに、共通配線62−封止基板80の系全体での抵抗率等を考えればよくなるから、前述したような共通配線62の膜厚Hや幅WL等に対する厳しい設計条件が緩和され、ディスプレイパネル1がより製造し易くなる。
さらに、導電性の封止基板80を設けることで、対向電極20c自体が薄膜化してより高抵抗になっても対向電極20cの電圧を面内で一様にすることができる。従って、仮に全てのサブピクセル電極20aに同じ電位を印加した場合でも、どの有機EL層20bの発光強度もほぼ等しくなり、面内の発光強度を一様することができる。
上述した二通りの駆動方法のうち第二のディスプレイパネル1の駆動方法でディスプレイパネル1においては、給電配線61、61、…は、絶縁基板2の第二の周縁部の引き回し配線92、端子部92d及び端子部92eを介して外部の発振回路からのクロック信号により等電位となるため、すみやかに有機EL素子20、20…から給電配線61、61、…全体に電流を供給することができる。
なお、第一及び第二のELディスプレイパネル1の対向電極20cは、信号線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnと平面視して重ならないように配置されているので、対向電極20cと信号線線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnとの間の寄生容量が、重なっている場合に比べて極めて小さくなっている。このため、書込電流が各有機EL素子20をそれぞれ発光するのに要する微小な電流であっても、各信号線線Yrj、Ygj、Ybjの寄生容量に電荷を速やかにチャージでき、遅延することなく信号線線Yr1、Yg1、Yb1〜Yrn、Ygn、Ybnに定常化されて流れるので、駆動トランジスタ23のゲート−ソース間の電位を速やかに駆動電流が流れる状態にすることができる。
[第2の実施の形態]
図17〜図20を用いて、第2の実施形態におけるディスプレイパネル1について説明する。なお、第2の実施形態におけるディスプレイパネル1については、第1の実施形態におけるディスプレイパネル1のいずれかの部分と同一の部分に対しては同一の符号を付し、同一の部分についての説明を省略する。
〔ディスプレイパネルの平面レイアウト〕
図17は、第2の実施形態におけるディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。図17では、封止基板80を取り除いた状態を示す。このディスプレイパネル1においても、第1の実施形態と同様に、1ピクセルの画素3が、水平方向に並んだ赤色に発光する1ドットの赤サブピクセルPrと、緑色に発光する1ドットの緑サブピクセルPgと、青色に発光する1ドットの青サブピクセルPbと、からなる。このような画素3が絶縁基板2上にマトリクス状に配列されている。
具体的に垂直方向の配列に着目すると、複数の赤サブピクセルPrが垂直方向(列方向)に沿って一列に配列され、複数の緑サブピクセルPgが垂直方向に沿って一列に配列され、複数の青サブピクセルPbが垂直方向に沿って一列に配列されている。また、水平方向(行方向)の配列に着目すると、赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの順に繰り返し配列され、水平方向に連続して並んだ赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの組み合わせが画素3となる。
なお、以下の説明において、サブピクセルPはこれら赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの中の任意のサブピクセルを表し、サブピクセルPについての説明は赤サブピクセルPr、緑サブピクセルPg、青サブピクセルPbの何れについても適用される。
また、赤サブピクセルPrの水平方向一端側には信号線Yrが、緑サブピクセルPgの水平方向一端側には信号線Ygが、青サブピクセルPbの水平方向一端側には信号線Ybがそれぞれ垂直方向に沿って延在している。
ここで、信号線Yrは垂直方向に並ぶ画素3の全ての赤サブピクセルPrに対して信号を供給するものであり、信号線Ygは垂直方向に並ぶ画素3の全ての緑サブピクセルPgに対して信号を供給するものであり、信号線Ybは垂直方向に並ぶ画素3の全ての青サブピクセルPbに対して信号を供給するものである。
信号線Yr、Yg、Ybに並行して複数本の給電配線61及び複数本の共通配線62が交互にそれぞれサブピクセルPの一端側に延在している。
また、複数本の走査線Xが水平方向に沿って延在し、これら走査線Xに対して複数本の供給線Zが平行に設けられている。水平方向に沿った一行の画素3群につき、1本の走査線Xと1本の供給線Zとが設けられている。ここで、走査線X及び供給線Zは、水平方向に並ぶ画素3の全サブピクセルPr、Pg、Pbにそれぞれ信号を供給するものである。水平方向に延在する供給線Zと垂直方向に延在する給電配線61とは電気的に導通されている。
図17においては図示が省略されているが、水平方向に長尺な矩形状で示されたサブピクセルPr、Pg、Pbの位置には、有機EL素子20のアノードであるサブピクセル電極20aがそれぞれ設けられている。給電配線61と隣の共通配線62との間において複数のサブピクセル電極20aがそれぞれ垂直方向に沿った一列に配列されている。
ここで、m、nをそれぞれ2以上の整数とし、画素3が垂直方向に沿ってmピクセル、水平方向に沿ってnピクセル配列されていると、サブピクセル電極20aは垂直方向に沿ってサブピクセルの一列分の数と同数のm個だけ、水平方向に沿ってサブピクセルの一行分の数と同数の(3×n)個だけ配列されている。
〔サブピクセルの回路構成〕
次に、サブピクセルPr、Pg、Pbの回路構成については、図18の等価回路図に示されるように何れのサブピクセルPr、Pg、Pbも同様に構成されており、それぞれのサブピクセルPr、Pg、Pbに有機EL素子20、スイッチトランジスタ21、保持トランジスタ22、駆動トランジスタ23及びキャパシタ24が設けられている。
なお、第1の実施形態における等価回路図である図2と図18とを比較して分かるように、第2の実施形態では選択配線60が設けられていないこと以外は回路構成としては等価であるから説明を省略する。
〔画素の平面レイアウト〕
画素3の平面レイアウトについて図19を用いて説明する。なお、図19は、赤サブピクセルPr及び緑サブピクセルPgの電極を示した平面図であるが、青サブピクセルPbについても同様である。また、図面を見やすくするために、有機EL素子20のサブピクセル電極20a、対向電極20c及び封止基板80の図示を省略する。
図19に示すように、平面視して、駆動トランジスタ23及びスイッチトランジスタ21が給電配線61や共通配線62に沿うように配置され、保持トランジスタ22が走査線Xに隣接するサブピクセルPの角部に配置されている。なお、保持トランジスタ22のドレイン22dおよび駆動トランジスタ23のドレイン23dは、供給線Zと一体形成されている。供給線Zと給電配線61とはコンタクトホール71で導通されている。
また、キャパシタ24が給電配線61又は共通配線62或いは供給線Zに沿うサブピクセルPの部分に配置されている。また、スイッチトランジスタ21のソース21sは、赤サブピクセルPrでは信号線Yrに接続されており、緑サブピクセルPgでは信号線Ygに接続されており、青サブピクセルPbでは信号線Ybに接続されている。
〔ディスプレイパネルの層構造〕
ディスプレイパネル1の層構造について図19及び図20を用いて説明する。ここで、図20は、図19に示された面XX−XXに沿って絶縁基板2の厚さ方向に切断した矢視断面図である。
ディスプレイパネル1は、光透過性を有する絶縁基板2に対して種々の層を積層したものである。絶縁基板2は可撓性のシート状に設けられているか、又は剛性の板状に設けられている。
次に、トランジスタ21〜23やキャパシタ24、有機EL素子20等の層構造については、図19と第1の実施形態についての図3〜図5とを比較して分かるようにコンタクトホール64の位置等が異なるほかは基本的に同一の構成であり、また、信号線Y、走査線Xおよび供給線Zについてもトランジスタ21〜23等との位置関係は異なるが、基本的に同一の構成であるから説明を省略する。
なお、本実施形態においても、ディスプレイパネル1をボトムエミッション型として用いるため、すなわち、絶縁基板2を表示面として用いるため、ゲート絶縁膜31、保護絶縁膜32及び平坦化膜33には透明な材料を用いる。絶縁基板2から平坦化膜33までの積層構造をトランジスタアレイ基板50という。
前述したように、本実施形態では、信号線Yr、Yg、Ybに並行して複数本の給電配線61及び複数本の共通配線62が交互にそれぞれサブピクセルPの一端側に延在している。
給電配線61は、図20に示すように、トランジスタアレイ基板50上のサブピクセル電極20aを隣接するサブピクセルPの間に1つおきに垂直方向に延在するように残したものを下地電極として電解メッキ法により形成されたものであり、信号線Yr、Yg、Yb、走査線X及び供給線Zよりも十分に厚く形成される。給電配線61は、銅、アルミ、金若しくはニッケルのうちの少なくともいずれかを含むことが好ましい。給電配線61の表面には、撥水性・撥油性を有した疎水絶縁膜53が成膜されている。疎水絶縁膜53はフッ素樹脂電着塗料からなり、電着塗装によって成膜されたものである。
また、トランジスタアレイ基板50の表面上であって給電配線61が形成されていない隣接するサブピクセルP間には垂直方向に延在する絶縁ライン51が形成されており、その上部に共通配線62が積層されている。共通配線62は、メッキ法により形成されたものであるので、信号線Y、走査線X及び供給線Zよりも十分に厚く、平坦化膜33の表面に対して凸設されている。共通配線62は金、銀、銅、及びニッケルのうちの少なくともいずれか1つ以上を含むことが好ましい。
共通配線62の表面には、撥水性・撥油性を有した撥液性導通層54が成膜されている。撥液性導通層54は、前記化学式に示されたトリアジルトリチオールのチオール基(−SH)の水素原子(H)が還元離脱し、硫黄原子(S)が共通配線62の表面に酸化吸着したものである。共通配線62の表面上でトリアジルトリチオール分子が規則正しく並んだ極薄い分子層からなる膜を形成することは前述した通りである。
有機EL素子20の対向電極20c上には、保護膜56が成膜されている。保護膜56は、選択配線60、給電配線61及び共通配線62の頭頂部以外の対向電極20cを被覆する無機膜又は有機膜である。そのため、対向電極20cの劣化が保護膜56によって防止されている。
選択配線60、給電配線61及び共通配線62の頭頂部を被覆する対向電極20c上には、平板状の封止基板80がディスプレイパネル1のほぼ全面を覆う状態に貼付されている。本実施形態の封止基板80は、その構造及び機能において第1の実施形態における封止基板80と同様であり説明を省略する。
〔ディスプレイパネルの駆動方法〕
本実施形態のディスプレイパネル1では、図19に示したように、サブピクセルP間を水平方向に延在する供給線Zと垂直方向に延在する給電配線61とがコンタクトホール71で導通されている。そのため、第1の実施形態の図9で示したような駆動方法を用いることができないが、図11に示した前記第二のディスプレイパネル1のアクティブマトリクス駆動方法、すなわち、クロック信号を用いた共通駆動を用いて駆動させることができる。この駆動方法については前述した図11の説明の通りであるからここでは説明を省略する。
〔給電配線及び共通配線の幅、断面積及び抵抗率〕
この給電配線及び共通配線の幅、断面積及び抵抗率についても、第1の実施形態で述べた通りであるから説明を省略する。
〔効果〕
以上のような構成及び機能を有するから、本実施形態に係るディスプレイパネル1も前記第1の実施形態に係るディスプレイパネルの効果をすべて発揮することができる。また、トランジスタアレイ基板50から凸設され有機EL素子20部分を構成する際のバンクとなるバンクラインとして、第1の実施形態のように選択配線60を用いず、給電配線61と共通配線62とだけで構成しているから、RGBの画素構成を非常にシンプルにすることが可能となる。
また、選択配線60を用いないため、給電配線61及び共通配線62の本数が、第1の実施形態のディスプレイパネル1の場合の1.5倍となり、必要な電流をより多くの本数の給電配線61で供給し共通配線62に流すことができるから、全体的に見た場合、給電配線61や共通配線62を実質的に低抵抗化することができる。
〔変形例1〕
なお、本発明は、上記の第1及び第2の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
上記各実施形態では、トランジスタ21〜23がNチャネル型の電界効果トランジスタとして説明を行った。トランジスタ21〜23がPチャネル型の電界効果トランジスタであっても良い。その場合、図2や図18の回路構成では、トランジスタ21〜23のソース21s、22s、23sとトランジスタ21〜23のドレイン21d、22d、23dの関係が逆になる。例えば、駆動トランジスタ23がPチャネル型の電界効果トランジスタの場合には、駆動トランジスタ23のドレイン23dが有機EL素子20のサブピクセル電極20aに導通し、ソース23sが供給線Zおよび給電配線61に導通する。
〔変形例2〕
また、上記各実施形態では、1ドットのサブピクセルPにつき3つのトランジスタ21〜23が設けられているが、1ドットのサブピクセルPにつき1又は複数のトランジスタが設けられ、これらトランジスタを用いてアクティブ駆動することができるディスプレイパネルであれば、本発明を適用することができる。
〔変形例3〕
また、上記第1の実施形態では、水平方向の緑サブピクセルPgの列と青サブピクセルPbとの間において選択配線60が凸設されているが、共通配線62と同様の共通配線が凸設されるように構成されても良い。その場合、共通配線の下には溝35は設けずに、共通配線が走査線Xに対して絶縁された状態で、撥液性導通層54と同様の撥液性導通層がその共通配線の表面にコーティングされ、その共通配線が対向電極20cに導通するように構成することも可能である。
〔変形例4〕
また、上記実施形態では、信号線Yがゲートレイヤーからパターニングされたものであるが、信号線Yがドレインレイヤーからパターニングされたものでも良い。この場合、走査線X及び供給線Zがゲートレイヤーからパターニングされたものとなり、信号線Yが走査線X及び供給線Zよりも上層になる。
〔変形例5〕
また、上記実施形態では、有機EL素子20の発光をサブピクセル電極20aを介して基板2から出射させたが、これに限らず、下層に光反射性金属膜、上層にITO等の金属酸化物膜を配置したサブピクセル電極20aを用い、導電層82にITO等の透明電極を用いることによって、封止ガラス81側から有機EL素子20の光を出射させてもよい。このとき、接着層83は透過率を下げない程度に薄く被膜するか、共通配線62に対応する位置のみ設ければよい。
第1実施形態におけるディスプレイパネルの画素を示した平面図である。 サブピクセルPの等価回路図である。 赤サブピクセルPrの電極を示した平面図である。 緑サブピクセルPgの電極を示した平面図である。 青サブピクセルPbの電極を示した平面図である。 図3〜図5に示された破断線VI−VIに沿って絶縁基板の厚さ方向に切断した矢視断面図である。 図3に示された破断線VII−VIIに沿って絶縁基板の厚さ方向に切断した矢視断面図である。 第1実施形態におけるディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。 図1のディスプレイパネルの駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 第二のディスプレイパネルの配線構造を示した略平面図である。 図10のディスプレイパネルの駆動方法を説明するためのタイミングチャートである。 各サブピクセルの駆動トランジスタ及び有機EL素子の電流−電圧特性を示すグラフである。 32インチのディスプレイパネルの給電配線及び共通配線のそれぞれの最大電圧降下と配線抵抗率ρ/断面積Sの相関を示すグラフである。 32インチのディスプレイパネルの給電配線及び共通配線のそれぞれの断面積と電流密度の相関を示すグラフである。 40インチのディスプレイパネルの給電配線及び共通配線のそれぞれの最大電圧降下と配線抵抗率ρ/断面積Sの相関を示すグラフである。 40インチのディスプレイパネルの給電配線及び共通配線のそれぞれの断面積と電流密度の相関を示すグラフである。 第2実施形態におけるディスプレイパネルの画素を示した平面図である。 サブピクセルPの等価回路図である。 サブピクセルPの電極を示した平面図である。 図19に示された破断線XX−XXに沿って絶縁基板の厚さ方向に切断した矢視断面図である。
符号の説明
1 ディスプレイパネル
2 絶縁基板
20a サブピクセル電極
20b 有機EL層
20c 対向電極
21 スイッチトランジスタ
22 保持トランジスタ
23 駆動トランジスタ
21d、22d、23d ドレイン
21s、22s、23s ソース
21g、22g、23g ゲート
61 給電配線
62 共通配線
80 封止基板
82 導電層
P、Pr、Pg、Pb サブピクセル

Claims (8)

  1. 基板と、
    前記基板上に設けられた複数のトランジスタと、
    前記複数のトランジスタのゲート、ソース及びドレインとは異なる導電層によって形成された複数の配線と、
    前記配線の間において前記配線に沿って前記基板上に配列された複数の画素電極と、
    前記各画素電極上に成膜された発光層と、
    前記発光層を被覆した対向電極と、
    前記対向電極と導通する封止基板と、
    を備え、前記対向電極は前記発光層上から前記複数の配線上にかけて連続して被膜され、前記対向電極は前記複数の配線上において前記封止基板と導通していることを特徴とするディスプレイパネル。
  2. 前記複数の配線は、前記基板における前記封止基板との対向面で突出していることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイパネル。
  3. 前記封止基板は、導電層が形成され、または導電性の材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のディスプレイパネル。
  4. 前記複数の配線は、前記対向電極と接続された共通配線を含み、前記共通配線は前記封止基板と導通することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のディスプレイパネル。
  5. 前記トランジスタは、ソース及びドレインの一方が画素電極に接続された駆動トランジスタと、前記駆動トランジスタのソース−ドレイン間に書込電流を流すスイッチトランジスタと、発光期間に前記駆動トランジスタのソース−ゲート間の電圧を保持する保持トランジスタとを有することを特徴とする請求項1から請求項のいずれか一項に記載のディスプレイパネル。
  6. 前記複数の配線は、前記駆動トランジスタのドレイン及びソースの他方と接続された給電配線を有することを特徴とする請求項に記載のディスプレイパネル。
  7. 前記複数の配線は、前記スイッチトランジスタを選択する選択配線を有することを特徴とする請求項または請求項に記載のディスプレイパネル。
  8. 前記複数の配線は、前記対向電極に接続される共通配線を有することを特徴とする請求項から請求項のいずれか一項に記載のディスプレイパネル。
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