JP4378627B2

JP4378627B2 - エアサーボシリンダ

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Publication number: JP4378627B2
Application number: JP2004100816A
Authority: JP
Inventors: 大輔松本; 伸広藤原; 博宮地
Original assignee: SMC Corp
Current assignee: SMC Corp
Priority date: 2004-03-30
Filing date: 2004-03-30
Publication date: 2009-12-09
Anticipated expiration: 2024-03-30
Also published as: DE102005012339A1; CN1676949A; KR20060044989A; TW200540341A; TWI266001B; KR100659982B1; DE102005012339B4; JP2005282796A; US7454903B2; US20050229593A1; CN100529430C

Description

本発明は、スポット溶接ガンにおける溶接対象ワークのクランプ等に利用するのに適したエアサーボシリンダに関するものである。

スポット溶接時に溶接対象ワークをクランプするクランプ機構を備えた溶接ガンは、溶接用ロボットのアームの先端等に取り付けられ、様々な溶接位置に移動させて溶接するため、そのエアサーボシリンダを含めて、小型で、軽量、コンパクトであることが要求される。
更に、狭い空間を移動できて、そこでもクランプできるものであることが望まれことから、エア配管や電力供給線、電気信号線も作業の障害にならないようにし、しかも、応答性を改善してクランプ動作の時間を短縮するため、上記エアシリンダにサーボ弁やコントローラを一体化するなどの手段が採用されている。

しかしながら、上記サーボ弁を溶接ガンのエアシリンダに付設する場合、該エアシリンダからそのサーボ弁を介して排出されるエアの排出流路に設けられるところのサイレンサとしては、汎用品を外部に突出させて取り付けているため、それが些細な突出物であっても、溶接ガンに付設して外方に向かって突出しているからには、溶接ガンの動作の障害となる可能性が高かった。
また、このような問題は、スポット溶接のための溶接ガンに限らず、主としてロボットアームの先端に取り付けて作業させる各種自動操作機器においても一般的に発生する問題である。

更に、上記サーボ弁は、それによって駆動を制御するエアシリンダの各圧力室における圧力を圧力センサで検出して、それらの圧力センサの出力をフィードバックし、あるいはそれらの出力に基づいてコントローラから制御信号が出力されるものであるが、通常は、上記各圧力室の圧力をサーボ弁におけるエアシリンダに近い位置で検出し、それを信号線でコントローラに導入するようにしているので、信号線の一部が外部に露出し、溶接時に発生するスパッタにさらされるばかりでなく、電磁的ノイズを受けるという問題があり、上記スパッタの影響を避けるために信号線にカバーを設けたり、電磁的ノイズに起因する誤作動に対する対応策を考慮する必要があった。

本発明の技術的課題は、サーボ弁を搭載したエアサーボシリンダを、可及的に小型化、軽量化、コンパクト化し、特に、サーボ弁をはじめとして、サイレンサ等が外部に大きく突出することがなく、また電気信号の伝送のための信号線が外部に不安定に露出することがなく、それにより、ロボットアームの先端等に取り付けて狭い空間での移動に適するようにしたエアサーボシリンダを提供することにある。
本発明の他の技術的課題は、エアシリンダの各圧力室における圧力を検出する圧力センサの信号線の一部が外部に露出して、溶接時に発生するスパッタにさらされたり、該センサ出力が電磁的ノイズを受けることがないようにしたエアサーボシリンダを提供することにある。

上記課題を解決するための本発明は、エアシリンダ上にマニホールドブロックを介してサーボ弁を搭載し、上記サーボ弁によって上記エアシリンダを駆動するように上記マニホールドブロック内に流路が形成され、上記マニホールドブロックにおけるエア排出流路の拡径孔内に、多孔質材からなる消音材を収容することにより、上記マニホールドブロックにサイレンサを内蔵させたエアサーボシリンダにおいて、上記拡径孔を、上記マニホールドブロックにおける外側面に開口させ、上記拡径孔に収容した上記消音材を上記拡径孔の開口に着脱自在に被設した蓋によって交換を可能にし、上記拡径孔の上記蓋は、上記エア排出流路の外端を覆う蓋部と筒形をした収容筒部とを有し、上記蓋部と上記収容筒部には上記消音材を通過した排気を上記マニホールドブロックの側面方向と下面方向に向けて排出するための排出開口が設けられ、上記消音材が、筒部の一端に端壁部を有するカップ状をなす多孔質材により形成され、上記マニホールドブロックにおける上記エア排出流路を被うようにして、上記拡径孔内に上記端壁部が上記筒部よりも上記エア排出流路の外方側に位置するように収容されたことを特徴とするものである。

本発明の好ましい実施形態においては、マニホールドブロックにおける上記拡径孔の開口面が、該マニホールドブロックにおけるエアシリンダとサーボ弁とに挟まれた外側面であり、上記マニホールドブロック及びサーボ弁は、エアシリンダのシリンダチューブの巾内に収まる範囲の大きさを有するものとして構成される。

また、本発明の他の好ましい実施形態においては、サーボ弁の動作を制御するコントローラを、上記サーボ弁を搭載したマニホールドブロックと一体化し、マニホールドブロック内を通してサーボ弁がコントローラに電気的に接続され、この場合に、マニホールドブロック内に、エアシリンダの一対の圧力室にそれぞれ連通する圧力センサを収容し、該マニホールドブロック内を通して該圧力センサの信号線を上記コントローラに接続し、該圧力センサの出力をコントローラにおける制御のための信号とすることが望まれる。
上記エアサーボシリンダは、スポット溶接用ガンにおいて溶接対象ワークをクランプするためのクランプ機構のアクチュエータとして用いるのに適している。

上記構成を有する本発明のエアサーボシリンダにおいては、エアシリンダにその駆動を制御するサーボ弁やコントローラを搭載しているが、該サーボ弁とエアシリンダとの間にマニホールドブロックを介装して、該マニホールドブロック内に排気の消音のためのサイレンサを内蔵させると共に、サーボ弁の制御のためにエアシリンダ内の圧力を検出する圧力センサを収容し、しかもそれらの配管、配線を可及的に該マニホールドブロック内を通して行うようにしているので、全体を小型軽量に形成できるばかりでなく、サイレンサや配線等の外部への突出部をなくすことができる。

以上に詳述した本発明のエアサーボシリンダによれば、サーボ弁を搭載したエアサーボシリンダを、可及的に小型化、軽量化、コンパクト化し、特に、サイレンサ等が外部に大きく突出することがなく、また、電気信号の伝送のための信号線が外部に不安定に露出することがないため、ロボットアームの先端等に取り付けて狭い空間で移動させるのに適している。また、エアシリンダの各圧力室における圧力を検出する圧力センサの信号線の一部が外部に露出して、溶接時に発生するスパッタにさらされたり、該センサ出力が電磁的ノイズを受けることもない。

図１〜図３は、本発明に係るエアサーボシリンダを、スポット溶接用ガンにおいて溶接対象ワークをクランプするためのクランプ機構のアクチュエータとして用いた実施例の外観を示している。
この溶接用ガンにおけるエアサーボシリンダは、概略的には、エアシリンダ１上にマニホールドブロック２を介してサーボ弁４，５を搭載し、該サーボ弁４，５によって上記エアシリンダ１を駆動するように、上記マニホールドブロック２内に圧縮空気の給排流路を形成したものである。そして、上記マニホールドブロック２内には、後述するサイレンサ３を内蔵させ、また、該マニホールドブロック２の端部にはコントローラ６を連結すると共に、イコライジングユニット８を搭載している。

上記エアシリンダ１は、図４に示すように、シリンダチューブ１０の一端にヘッドカバー１１を備えると共に、その他端にロッドカバー１２を備え、シリンダチューブ１０内に嵌入したピストン１３に中空のピストンロッド１４を連結し、それをロッドカバー１２を通して外部に気密に導出している。そして、上記ヘッドカバー１１及びロッドカバー１２に設けられ、上記ピストン１３のヘッド側及びロッド側の圧力室１５，１６に連通するポート１７，１８を、上記マニホールドブロック２内を通して、このエアシリンダ１の駆動を制御するサーボ弁４，５に接続している。
また、このエアシリンダ１におけるヘッドカバー１１には、前記コントローラ６を連設し、このコントローラ６に接続された位置センサ１９を上記ピストンロッド１４の中心孔に挿通してピストン１３の移動位置を検出可能にしている。

上記サーボ弁４，５は、図４に示すように、それらのボディ４０，５０内における弁孔４１，５１に摺動自在に嵌挿した弁部材４２，５２と、それを駆動あるいは復帰させるための電磁駆動部４３，５３や図示を省略している中立位置への復帰機構部を含む駆動手段と、該ボディ４０，５０内に設けられ、共通のエア供給源７からマニホールドブロック２内の供給路２１を通してそれぞれ圧縮空気が供給される供給ポート４５，５５と、上記駆動手段による弁部材４２，５２の駆動に伴ってエアシリンダ１のポート１７，１８に圧縮空気を給排する出力ポート４６，５６と、該弁部材４２，５２の駆動に伴って該出力ポート４６，５６からの圧縮空気を排出する排出ポート４７，５７とを備えている。

上記サーボ弁４，５における電磁駆動部４３，５３等を含む駆動手段は、前記コントローラ６により制御されるものであり、該コントローラ６には、前記位置センサ１９によって検出する位置情報や、マニホールドブロック２内に設けられて、エアシリンダ１の各圧力室１５，１６における圧力を検出する圧力センサ２８Ａ，２８Ｂからの圧力情報等がフィードバックされ、あるいはそれらの情報及び外部からの指令信号等が送られ、コントローラ６からはそれらに基づいて制御信号が出力され、上記駆動手段を介して弁部材４２，５２の開度が制御されるものである。

上記サーボ弁４，５に共通のマニホールドブロック２は、ブロック本体２０を備え、このブロック本体２０上に上記サーボ弁４，５をそれらの弁部材４２，５２がピストンロッド１４の軸線と直交する方向に向けて搭載している。このサーボ弁４，５の向きは、上記弁部材４２，５２がエアシリンダ１の駆動に伴う振動の影響を受けないようにするために有効なものである。また、このブロック本体２０内には、前記共通のエア供給源７からこのブロック本体２０内の供給路２１（図２及び図４参照）を通してサーボ弁４，５の供給ポート４５，５５に圧縮空気を供給するためのエア供給流路２２Ａ，２２Ｂを設けている。

また、前記弁部材４２の駆動に伴ってサーボ弁４の出力ポート４６から送出される圧縮空気を直接的にエアシリンダ１のポート１７に連通させるエア出力流路２３Ａ、及び前記弁部材５２の駆動に伴ってサーボ弁５の出力ポート５６から送出される圧縮空気をエアシリンダ１のポート１８に送出するエア出力流路２３Ｂを設けている。このエア出力流路２３Ｂは、ブロック本体２０の端面に開口する横穴２４ａ（図４参照）から、シリンダチューブ１０の外面に沿うパイプ２４ｂ及びロッドカバー１２に設けた配管ブロック２５（図１及び図３参照）内を通して、エアシリンダ１のポート１８に連通させたものである。

更に、上記ブロック本体２０には、前記サーボ弁４，５の弁部材４２，５２の駆動に伴って圧縮空気が排出されるところの該サーボ弁の排出ポート４７，５７に連通するエア排出流路２６Ａ，２６Ｂを設けている。これらのエア排出流路２６Ａ，２６Ｂは、ブロック本体２０の外側面側（図４における左側）に屈曲させて、その出口側部を拡径孔３１Ａ，３１Ｂとし、この拡径孔３１Ａ，３１Ｂ内に、多孔質材からなる消音材３２Ａ，３２Ｂをそれぞれ収容することにより、ブロック本体２０に外部に突出しないサイレンサ３を内蔵させている。

このサイレンサ３について更に具体的に説明すると、図３及び図４に詳細に示すように、上記ブロック本体２０における拡径孔３１Ａ，３１Ｂは、その開口面を、マニホールドブロック２におけるエアシリンダ１とサーボ弁４，５とに挟まれた外側面であって、エアシリンダ１の軸線と平行する側面とし、該拡径孔３１Ａ，３１Ｂに収容した消音材３２Ａ，３２Ｂを、該孔の開口にねじ３５で着脱自在に被設した蓋３３Ａ，３３Ｂによって交換可能に収容している。また、該拡径孔３１Ａ，３１Ｂに被設する蓋３３Ａ，３３Ｂに上記消音材３２Ａ，３２Ｂを通して排出される排気の流出開口３４Ａ，３４Ｂを設けている。なお、図示の例では蓋３３Ａ，３３Ｂの裏面に設けた消音材３２Ａ，３２Ｂの収容筒部及びエア排出流路を覆う蓋部にも流出開口３４Ａ，３４Ｂを設け、それをブロック本体２０の下面に開口させている。
上記消音材３２Ａ，３２Ｂは、図示したように、マニホールドブロック２におけるエア排出流路４７，５７を被うようにして拡径孔３１Ａ，３１Ｂ内に収容され筒部の一端に端壁部を有するカップ状の多孔質材とするのが望ましいが、必ずしもかかる形態にする必要はない。

また、上記ブロック本体２０内には、エアシリンダ１の一対の圧力室１５，１６にそれぞれ連通する前記圧力センサ２８Ａ，２８Ｂを収容している。上記各圧力センサ２８Ａ，２８Ｂは、エアシリンダ１における圧力室１５，１６に直接連通する室内に収容したもので、圧力センサ２８Ａは、ブロック本体２０内からエアシリンダ１のヘッドブロック１１を通して圧力室１５に連通する連通路を有し、一方、圧力センサ２８Ｂは、ブロック本体２０の端面に開口する横穴２９ａ（図４参照）から、シリンダチューブ１０の外面に沿うパイプ２９ｂ及びロッドカバー１２に設けた配管ブロック２５（図１及び図３参照）内を通して、エアシリンダ１内の圧力室１５に連通させる連通路を有している。

上述したように、サーボ弁４，５の動作を制御するコントローラ６を、それらのサーボ弁４，５を搭載した上記ブロック本体２０に搭載してそれと一体化し、そして、ブロック本体２０内を通して上記サーボ弁４，５をコントローラ６に電気的に接続するばかりでなく、該ブロック本体２０内に設けた圧力センサ２８Ａ，２８Ｂの信号線（図示省略）をブロック本体２０内を通して上記コントローラ６に接続すると、センサの信号線が外部に露出しなくなるので、それらが溶接時のスパッタの影響を受けることがなく、また、上記圧力センサ２８Ａ，２８Ｂを含めて、周囲のアルミニウム材からなる各部材が電磁シールド効果を発揮するので、電磁的ノイズによる誤作動を防止することができる。

また、図１及び図２から明らかなように、上記エアサーボシリンダにおいては、マニホールドブロック２及びサーボ弁４，５は勿論、コントローラ６やイコライジングユニット８も含めて、エアシリンダ１のシリンダチューブ１０の巾内に収まる範囲の大きさにしているので、全体的に小型、コンパクトであり、ロボットアームの先端に取り付けて狭い空間を移動させる場合に至便である。

本発明に係るエアサーボシリンダを、スポット溶接用ガンに用いた実施例の全体的構成を示す斜視図である。上記実施例の他の方向から見た斜視図である。図１の実施例においてサイレンサを分解した状態を示す斜視図である。上記実施例のエアサーボシリンダを構成する各要素を部分断面で示す構成図である。

符号の説明

１エアシリンダ
２マニホールドブロック
３サイレンサ
４，５サーボ弁
６コントローラ
１５，１６圧力室
２６Ａ，２６Ｂエア排出流路
２８Ａ，２８Ｂ圧力センサ
３１Ａ，３１Ｂ拡径孔
３２Ａ，３２Ｂ消音材
３３Ａ，３３Ｂ蓋
３４Ａ，３４Ｂ流出開口

Claims

エアシリンダ上にマニホールドブロックを介してサーボ弁を搭載し、上記サーボ弁によって上記エアシリンダを駆動するように上記マニホールドブロック内に流路が形成され、上記マニホールドブロックにおけるエア排出流路の拡径孔内に、多孔質材からなる消音材を収容することにより、上記マニホールドブロックにサイレンサを内蔵させたエアサーボシリンダにおいて、
上記拡径孔を、上記マニホールドブロックにおける外側面に開口させ、上記拡径孔に収容した上記消音材を上記拡径孔の開口に着脱自在に被設した蓋によって交換を可能にし、
上記拡径孔の上記蓋は、上記エア排出流路の外端を覆う蓋部と筒形をした収容筒部とを有し、上記蓋部と上記収容筒部には上記消音材を通過した排気を上記マニホールドブロックの側面方向と下面方向に向けて排出するための排出開口が設けられ、
上記消音材が、筒部の一端に端壁部を有するカップ状をなす多孔質材により形成され、上記マニホールドブロックにおける上記エア排出流路を被うようにして、上記拡径孔内に上記端壁部が上記筒部よりも上記エア排出流路の外方側に位置するように収容された、
ことを特徴とするエアサーボシリンダ。
上記拡径孔の開口面が、上記マニホールドブロックにおける上記エアシリンダと上記サーボ弁とに挟まれた外側面である、
ことを特徴とする請求項１に記載のエアサーボシリンダ。
上記マニホールドブロック及び上記サーボ弁は、上記エアシリンダのシリンダチューブの巾内に収まる範囲の大きさを有するものとした、
ことを特徴とする請求項１または２に記載のエアサーボシリンダ。
上記サーボ弁の動作を制御するコントローラを、上記サーボ弁を搭載した上記マニホールドブロックと一体化し、上記マニホールドブロック内を通して上記サーボ弁を上記コントローラに電気的に接続した、
ことを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載のエアサーボシリンダ。
上記マニホールドブロック内に、上記エアシリンダの一対の圧力室にそれぞれ連通する圧力センサを収容し、上記マニホールドブロック内を通して上記圧力センサの信号線を上記コントローラに接続し、上記圧力センサの出力を上記コントローラにおける制御のための信号とする、
ことを特徴とする請求項４に記載のエアサーボシリンダ。
スポット溶接用ガンにおいて溶接対象ワークをクランプするためのクランプ機構のアクチュエータとして用いる、
ことを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載のエアサーボシリンダ。