JP4376330B2 - 移動体用衛星追尾アンテナ装置 - Google Patents

移動体用衛星追尾アンテナ装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両などの移動体に搭載されて、放送衛星や通信衛星などから電波を、衛星の方向に追尾しながら受信する移動体用衛星追尾アンテナ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、車両などの移動体から衛星放送などを受信する際には、車両などが移動してもアンテナの指向性ビームの方向が放送衛星の方向に向くように自動的に追尾する制御が行われている。図7は、典型的な先行技術の構成を示す。車両1では放送衛星2からの衛星電波3を受信するため、アンテナエレメント4の指向性ビーム5の方向がアンテナエレメント駆動部6によって変化し、放送衛星2の方向に合うように追尾制御装置7が制御する。アンテナエレメント4が受信した衛星電波3は、チューナ8によって増幅され、放送の内容は音声や画像として表示される。車両1が移動すると、アンテナエレメント4の指向性ビーム5から放送衛星2の方向が外れる。車両1と放送衛星2との距離は大きいので、指向性ビーム5が放送衛星2の方向から外れるのは、車両1の走行方向が変化することの影響の方が大きい。このため、ジャイロセンサ9を設け、ジャイロセンサ9からのヨーレート信号により、車両1の回転と、その方向および量を検知し、追尾制御装置7は放送衛星2の方向にアンテナエレメント4の指向性ビーム5が向くように制御する。
【0003】
ジャイロセンサ9の検知信号には、経年変化や温度変化に伴う誤差が生じるのでチューナ8の受信レベルを表すC/N信号を用いて、放送衛星2の方向とアンテナエレメント4の指向性ビーム5の方向とのずれを補正することが一般的である。
【0004】
車両1がトンネル等の電波を遮断する環境を走行するときには、チューナ8が出力するC/N電圧はどの方向でも低下し、C/N電圧による方向の補正ができなくなってしまう。このため、電波遮断中に、放送衛星2の方向と指向性ビーム5の方向とのずれが増大し、電波遮断状態が解消されても、アンテナエレメント4の指向性ビーム5の方向を放送衛星2に追尾させることができなくなってしまう。このため、遮断時間が或る程度以上あると、アンテナ駆動部6はアンテナエレメント4の指向性ビーム5の方向を追尾制御中よりも早い速度で変化させ、衛星電波3を捕捉して受信することができるように放送衛星2を探索する高速サーチが行われる。
【0005】
図8は、図7の車載用衛星追尾アンテナ装置での制御アルゴリズムを示す。ステップa1から制御を開始し、ステップa2では、チューナ8からのC/N電圧が基準レベルを超えているか否かを判断する。基準レベルを超えていれば、ステップa3でチューナ8からのC/N電圧の出力レベルが最大となる方向にアンテナエレメント4の指向性ビーム5を向けるように追尾制御を行う。C/N電圧が基準レベルを超えている限り、ステップa2からステップa3の追尾制御を繰返す。
【0006】
ステップa2で、チューナ8からのC/N電圧が基準レベルを超えていないと判断されるときには、ステップa4でジャイロセンサ9が検知する車両1の回転の方向および量に基づいて、アンテナエレメント駆動装置6はアンテナエレメント4の指向性ビーム5の方向を、放送衛星2が存在すると推定される方向を中心に所定の範囲で首振り動作をさせる。C/N電圧が基準レベルよりも大きくないときの首振り制御は、ステップa5で一定時間が経過すると判断されるまで行われる。ステップa5で一定時間が経過していると判断されるときにはステップa6で高速サーチを行う。高速サーチはどの方向に放送衛星2が存在しているか不明な場合に、アンテナエレメント4をできるだけ高速で回転させ放送衛星2を探索する動作である。アンテナエレメント4の指向性ビーム5が放送衛星2の方向に合えば、衛星電波3の受信強度が大きくなり、チューナ8からのC/N電圧が基準レベルを超えるので、ステップa2からステップa3の追尾制御に移行する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
図8に示すように従来の制御アルゴリズムでは、C/N電圧が基準レベルよりも大きくなくなる時間が一定時間を経過すると、必ず高速サーチが行われてしまう。高速サーチでは騒音が大きくなり、モータなどの駆動源の寿命も短くなってしまうので、できるだけ高速サーチの回数は減らすことが望ましい。
【0008】
しかしながら、車両1が通行するトンネルが長くて、通行中の時間が図8の一定時間を超えたり、あるいはトンネル中に渋滞などが生じ、走行速度を低下させて通過に要する時間が長くなるようなときには、トンネル中に車両1が存在しているにもかかわらず、ステップa6の高速サーチに移行してしまう。高速サーチに移行しても、電波が遮断状態であれば、衛星電波3を受信することはできず、高速サーチ状態から抜出すことができないので、騒音発生やモータ寿命短縮の問題が生じる。
【0009】
本発明の目的は、電波遮断状態での衛星探索動作を少なくして、衛星への追尾を精度よく行うことができる移動体用衛星追尾アンテナ装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、移動体に搭載され、放送衛星または通信衛星からの電波を、アンテナの指向性ビームの方向を前記衛星に向けながら受信する移動体用衛星追尾アンテナ装置において、
複数のGPS人工衛星からのGPS信号を受信するGPS受信手段と、
前記放送衛星からの電波の受信レベルが予め定める基準レベルより大きい場合に、アンテナの指向性ビームの方向が前記放送衛星に向くように制御する追尾制御手段と、
放送衛星からの電波の受信レベルが該基準レベルより大きくない場合に、GPS受信手段が受信するGPS信号の受信状態に応答して、GPS信号を受信しているとき、GPS信号に基づいてアンテナの指向性ビームの方向を変化させて、前記追尾制御手段による制御よりも高速な高速サーチ動作で前記放送衛星の方向を探索し、GPS信号を受信していないとき、アンテナの指向性ビームの方向の変化を停止するように制御する探索制御手段とを含むことを特徴とする移動体用衛星追尾アンテナ装置である。
【0011】
本発明に従えば、移動体に搭載されて衛星からの電波を、アンテナの指向性ビームの方向を衛星に向けながら受信する際に、受信する電波の受信レベルが予め定める基準レベルより大きい場合に、追尾制御手段によってアンテナの指向性ビームの方向が衛星に向くように制御される。衛星からの電波の受信レベルが基準レベルより大きくなくなると、GPS受信手段が受信する複数のGPS人工衛星からGPS信号の受信状態に応じ、GPS信号を受信しているときにはGPS信号に基づいてアンテナの指向性ビームの方向を変化させて探索する。GPS信号が受信さないときには電波が遮断された状態であり、衛星の方向を探索しても無駄であるので、アンテナの指向性ビームの方向の変化を停止する。無駄な探索を行わないので騒音の発生や駆動源の寿命短縮を避けることができる。さらに、アンテナの指向性ビームの方向が衛星の方向から大きくずれてしまうことがなく、電波の遮断状態が解消された後で、迅速に衛星の方向にアンテナの指向性ビームの方向を合わせる可能性を残すことができる。
【0013】
また電波遮断状態でないときに効率的に高速サーチを行い、迅速に衛星の方向に指向性ビームの方向を合わせることができる。
【0014】
また本発明で前記探索制御手段は、
前記GPS受信手段が受信するGPS信号に基づいて、前記放送衛星の方向を算出し、
算出された衛星の方向からGPS信号が受信されるときに、算出した衛星方向を中心として、所定の範囲で首振りを行い、
算出された衛星の方向からGPS信号が受信されないときは、前記高速サーチ動作で前記放送衛星の方向を探索するように制御することを特徴とする。
【0015】
本発明に従えば、GPS受信手段が受信するGPS信号から、移動体の現在位置を算出できるので、GPS信号の時間的な変化から移動体の方向の変化を算出し、追尾制御を行っていたときの衛星の方向に相当する移動後の方向を算出することができる
【0017】
またGPS受信器は、複数のGPS人工衛星からの電波を受信するので、GPS人工衛星が電波を受信する衛星とほぼ同じような方向に存在することもあり得る。衛星の方向として算出される方向からGPS信号が受信されれば、衛星からの電波も受信可能なはずであり、算出される方向を中心とする首振りで確実に衛星からの電波を受信することができる。高速サーチは、衛星と同じ方向のGPS人工衛星からのGPS信号を受信することができないときに行うので、高速サーチの機会を少なくして、騒音の発生や駆動源の寿命の短縮などの問題を低減することができる。
【0018】
また本発明で前記探索制御手段は、首振りでアンテナの指向性ビームの方向を変化させる範囲を、前記GPS信号を受信して算出される移動体の移動速度に基づいて、移動速度が大きくなると範囲が小さくなり、移動速度が小さくなると範囲が大きくなるように制御することを特徴とする。
【0019】
本発明に従えば、首振りを行う範囲を、移動体の方向変化速度が大きいときには小さく、移動体の方向変化速度が小さいときには大きくなるように制御する。移動体の方向変化速度が大きいときには、精度も良好であるので、探索する範囲を狭くして迅速に電波を受信可能な状態に制御することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態としての車載用衛星追尾アンテナ装置10の概略的な電気的構成を示す。移動体である車両11が放送衛星12からの衛星電波13を受信するために、アンテナエレメント14の指向性ビーム15をアンテナエレメント駆動部16で変化させる。指向性ビーム15が放送衛星12の方向に追尾するように、追尾制御装置17によってアンテナエレメント駆動部16が制御される。追尾制御装置17は、衛星電波13の信号強度を、チューナ18から出力されるC/N電圧の出力レベルなどに基づいて検出し、信号強度の出力レベルが最大となる方向に指向性ビーム15が向くようにアンテナエレメント駆動部16を制御させる。
【0023】
車両11が、たとえばトンネル内などを走行するときには、電波は遮断状態となり、放送衛星12からの衛星電波13を充分な信号強度で受信することはできなくなる。このため、追尾制御装置17による追尾制御は行われなくなり、車両11がトンネルなどの電波遮断状態から解放されても、アンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向がかならずしも放送衛星12の方向に合っているとは限らなくなる。本実施形態では、電波遮断状態が解消された後で、アンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向が放送衛星12の方向に合っており、合っていない場合でもそのずれが小さくなるように、探索制御装置19が、GPS受信装置20が受信するGPS信号に基づいて、アンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向を制御する。
【0024】
GPS受信装置20は、複数のGPS人工衛星21〜2nからのGPS信号31〜3nを受信し、受信信号に対して処理を施して車両11の現在位置などについての緯度や経度のデータを得ることができる。また、GPS受信装置20で複数のGPS人工衛星21〜2nからのGPS信号31〜3nを受信することができること自体で、電波が遮断状態でないことを保証している。したがって、探索制御装置19がアンテナエレメント駆動部16を制御して、アンテナエレメント14の指向性ビーム15の向きを大きく変えながら放送衛星12からの衛星電波13を受信する高速サーチなどを行っても、確実に衛星電波13を捕捉しての受信が可能であることが解る。
【0025】
図2は、図1の実施形態の基本的な制御アルゴリズムを示す。ステップb1から制御を開始し、ステップb2ではチューナ18から出力されるC/N電圧が基準レベルを超えているか否かを判断する。超えていると判断されるときには、ステップb3で受信強度の出力レベルに対応するC/N電圧が最大となる方向にアンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向を合わせる追尾を、追尾制御装置17によって行う。チューナ18が受信する衛星電波13のC/N電圧の出力レベルが基準レベルよりも高い範囲では、ステップb2からステップb3までの動作を繰返して行う。ステップb2で、チューナ18からのC/N電圧の出力レベルが基準レベルよりも大きくないと判断されるときには、ステップb4でGPS受信装置20がGPS人工衛星21〜2nからのGPS信号31〜3nを受信しているか否かを判断する。GPS人工衛星21〜2nは同時に複数個受信されるので、充分な数のGPS信号31〜3nが受信されれば、電波は遮断状態でないと判断することができる。この判断に従って、ステップb5では、高速サーチを行い、放送衛星12からの衛星電波13を迅速に受信するように、アンテナエレメント駆動部16を最大限の速度で駆動させる。
【0026】
ステップb4でGPS信号31〜3nを全く受信していないと判断されるときには、ステップb6でアンテナエレメント駆動部16のモータを停止し、放送衛星12からの衛星電波を受信しようとする探索は停止する。電波の遮断状態では、いくら探索しても衛星電波13を受信することはできず、無駄にアンテナエレメント駆動部16を駆動する結果となるからである。無駄な駆動を行わないので、騒音の発生や駆動源となるモータの寿命短縮などを避けることができる。
【0027】
図3は本発明の実施の他の形態が前提とする探索のための制御アルゴリズムを示す。ステップc1からステップc4までの動作は、図2のステップb1からステップb4までの各ステップと同等である。ステップc4で、GPSの受信状態が予め定める条件を満たして、GPS信号有りと判断されるときには、ステップc5でGPSの信号から、放送衛星12の方向xを算出する。車両11が移動する過程でGPS信号から現在位置をそれぞれ算出すると、車両の移動方向も算出することができる。ステップc2でC/N電圧の出力レベルが基準レベルよりも大きくなくなるまでにステップc3の追尾動作を行っているときの放送衛星12の方向が解れば、移動後の放送衛星12の方向xも容易に算出することができる。ステップc6ではステップc5で算出した衛星方向xを中心として、±A度の範囲で首振りを行う。ステップc6の首振りによって放送衛星12の方向にアンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向を合わせる可能性が高くなり、探索に要する時間を短縮することができる。ステップc4で、GPS信号を受信することができないと判断されるときには、電波遮断状態である可能性が大きく、ステップc7でアンテナエレメント駆動部16のモータの駆動を停止させる制御を行う。ステップc7でモータを停止させた後、ステップc4に戻って、GPS信号が受信されない限り、モータの停止状態を続ける。ステップc3の追尾動作、あるいはステップc6の首振り動作の後は、ステップc2に戻り、追尾動作あるいは首振り動作を繰返す。
【0028】
図4は、本発明の実施の他の形態としての制御アルゴリズムを示す。ステップd1からステップd4までの各ステップの動作は、図2のステップb1からステップb4までの各ステップの動作と同等である。ステップd4で、GPS信号があると判断された後、ステップd5では、放送衛星12の方向にGPS人工衛星21〜2nからのGPS信号31〜3nのうちの1つが存在するか否かを判断する。このとき対象となるGPS人工衛星21〜2nは、たとえば算出された放送衛星12の方向から±B度の範囲にあるものを対象とする。ステップd5で、GPS信号が有ると判断されるときには、ステップd6で、図3のステップc5からステップc6と同様の、x±A度の首振り探索を行う。ステップd5のBの値と、ステップd6のAの値との関係は、B<Aにしておく。ステップd5で、放送衛星12の方向からのGPS信号が無いと判断されるときには、ステップd7で高速サーチを行う。また、ステップd4でGPS信号が無いと判断されるときには、ステップd8でアンテナエレメント駆動部16のモータを停止させるモータストップを行い、ステップd4に戻る。ステップd3の追尾動作、ステップd6の首振り動作、あるいはステップd7の高速サーチ動作の後は、ステップd2に戻り、それぞれの動作をC/N電圧の出力レベルあるいはGPS信号受信状態に基づいて繰返す。
【0029】
本実施形態では、放送衛星12の方向からのGPS信号があった場合に首振り動作を行うので、衛星電波13を容易に捕捉し、放送衛星12の再追尾の確実性を高めることができる。放送衛星12の方向からのGPS信号が受信できないときは、その方向にGPS人工衛星21〜2nのうちの1つが存在しないか、電波障害が生じているときであり、GPS人工衛星21〜2nが存在しないだけのときは、ステップd7の高速サーチで確実に放送衛星12を探索することができる。放送衛星12の方向のGPS人工衛星21〜2nからのGPS信号31〜3nを電波障害で受信することができない可能性は非常に小さく、また車両11が移動すればそのような電波障害も解除され、放送衛星12からの衛星電波13を受信可能になる可能性が高まり、ステップd7の高速サーチで確実に衛星電波13を捕捉することができる。
【0030】
図3のステップc6および図4のステップd6での首振り角度範囲Aは、GPS信号31〜3nから算出する車速に応じて可変させることもできる。GPS信号31〜3nに基づく車両の移動方向は、車速が早いほど算出精度が高くなるので、車両の移動方向の変化に基づいて算出される放送衛星12の方向xの精度も高くなる。したがって、変化速度が大きくなるほどAの首振り角度を小さくして、電波遮断が解消された後で放送衛星12からの衛星電波13を受信することができる確率を高め、迅速な再追尾を可能にすることができる。車速が遅いときには、Aの値を大きくして、放送衛星12の方向xについての誤差が大きくなっても、首振り動作によって衛星電波13を受信することができる可能性を高めるように制御する。
【0031】
図5は、本発明の実施のさらに他の形態の車載用衛星追尾アンテナ装置40の概略的な電気的構成を示す。本実施形態で、図1の車載用衛星追尾アンテナ装置10に対応する部分には同一の参照符を付し、重複した説明を省略する。本実施形態の探索制御装置49は、ジャイロセンサ50が検出する車両11の向きの変化の方向とその量とに基づき、電波が遮断状態となっても、一定の期間はジャイロセンサ50からの出力に基づく首振り制御を行う。
【0032】
図6は、図5の実施形態での制御アルゴリズムを示す。ステップe1からステップe3までの各ステップは、図2のステップb1からステップb3までの各ステップと同等である。本実施形態では、ステップe2で、チューナ18からのC/N電圧の出力レベルが基準レベルより大きくなく、C/N電圧が有るとは判断されないときに、ステップe4で、ジャイロセンサ50からの出力に基づく首振り制御を行う。すなわち、ジャイロセンサ50が車両11の走行方向の変化を検出すると検出された方向の変化分だけアンテナエレメント14の指向性ビーム15の方向も変化させ、その方向を中心に首振り動作を行う。ステップe5では首振り動作を開始してから、一定時間が経過しているか否かを判断する。経過していないと判断されるときにはステップe2に戻る。ステップe5で、一定時間が経過していると判断されると、ステップe6でGPS信号が有るか否かを判断する。ステップe6、ステップe7およびステップe8の各ステップの動作は、図2のステップb4、ステップb5およびステップb6の各ステップと同等である。
【0033】
本実施形態では、ステップe2で電波遮断が生じた後、或る一定時間が経過した後で図2と同様な探索制御を行うので、さらに高速サーチの機会を減らすことができる。また、一定時間内では、ジャイロセンサ50の検知信号に基づいて首振り探索を行うので、電波の遮断が解消された後の再捕捉に要する時間を短縮する可能性を高めることができる。
【0034】
以上説明した実施形態では、放送衛星12からの衛星電波13を、車両11に搭載する車載用衛星追尾アンテナ装置10,40で受信しているけれども、衛星通信などの電波を同様に受信することもできる。また移動体は車両11ばかりでなく船舶や鉄道車両などであってもよく、同様に衛星電波13を適切に受信することができる。
【0035】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、衛星からの電波を受信する受信レベルが基準レベルよりも大きくなくなる場合で、GPS人工衛星からのGPS信号受信していなないときには、衛星からの電波を受信するための探索動作を行わないので、電波を受信することができない状態で無駄な探索状態を行うことを避けることができる。
【0036】
た、衛星からの電波の受信レベルが基準レベルよりも小さい場合には、GPS信号の受信状態に基づいて、衛星を探索可能なときにのみ高速サーチで行って、無駄な高速サーチによる騒音の発生や駆動源の寿命低下を防ぐことができる。
【0038】
また本発明によれば、GPS信号に基づいて衛星の方向が算出され、算出された方向からGPS信号の1つが受信されるときには、その方向を中心とする首振りによって衛星を探索するので、確実に衛星を探索することができる可能性を大きくし、無駄な探索を減らすことができる。
【0039】
また本発明によれば、移動体の方向の変化速度が大きいときには、方向の検出精度も高いので、首振りで衛星を探索する範囲を小さくして、衛星を探索する可能性を高め、無駄な探索の機会を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態としての車載用衛星追尾アンテナ装置10の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図2】図1の実施形態の基本的な制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図3】本発明の実施の他の形態が前提とする探索のための制御アルゴリズムを示す。
【図4】本発明の実施の他の形態としての制御アルゴリズムを示す。
【図5】本発明の実施のさらに他の形態としての車載用衛星追尾アンテナ装置40の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図6】図5の実施形態の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【図7】先行技術による車載用衛星追尾アンテナ装置の概略的な電気的構成を示すブロック図である。
【図8】図7の先行技術の制御アルゴリズムを示すフローチャートである。
【符号の説明】
10,40 車載用衛星追尾アンテナ装置
11 車両
12 放送衛星
13 衛星電波
14 アンテナエレメント
15 指向性ビーム
16 アンテナエレメント駆動部
17 追尾制御装置
18 チューナ
19,49 探索制御装置
20 GPS受信装置
21〜2n GPS人工衛星
31〜3n GPS信号
50 ジャイロセンサ

Claims (3)

  1. 移動体に搭載され、放送衛星または通信衛星からの電波を、アンテナの指向性ビームの方向を前記衛星に向けながら受信する移動体用衛星追尾アンテナ装置において、
    複数のGPS人工衛星からのGPS信号を受信するGPS受信手段と、
    前記放送衛星からの電波の受信レベルが予め定める基準レベルより大きい場合に、アンテナの指向性ビームの方向が前記放送衛星に向くように制御する追尾制御手段と、
    放送衛星からの電波の受信レベルが該基準レベルより大きくない場合に、GPS受信手段が受信するGPS信号の受信状態に応答して、GPS信号を受信しているとき、GPS信号に基づいてアンテナの指向性ビームの方向を変化させて、前記追尾制御手段による制御よりも高速な高速サーチ動作で前記放送衛星の方向を探索し、GPS信号を受信していないとき、アンテナの指向性ビームの方向の変化を停止するように制御する探索制御手段とを含むことを特徴とする移動体用衛星追尾アンテナ装置。
  2. 前記探索制御手段は、
    前記GPS受信手段が受信するGPS信号に基づいて、前記放送衛星の方向を算出し、
    算出された衛星の方向からGPS信号が受信されるときに、算出した衛星方向を中心として、所定の範囲で首振りを行い、
    算出された衛星の方向からGPS信号が受信されないときは、前記高速サーチ動作で前記放送衛星の方向を探索するように制御することを特徴とする請求項1記載の移動体用衛星追尾アンテナ装置。
  3. 前記探索制御手段は、首振りでアンテナの指向性ビームの方向を変化させる範囲を、前記GPS信号を受信して算出される移動体の移動速度に基づいて、移動速度が大きくなると範囲が小さくなり、移動速度が小さくなると範囲が大きくなるように制御することを特徴とする請求項2記載の移動体用衛星追尾アンテナ装置。
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