JPH09321517A - 衛星放送受信アンテナ自動追尾装置 - Google Patents

衛星放送受信アンテナ自動追尾装置

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JPH09321517A
JPH09321517A JP13498796A JP13498796A JPH09321517A JP H09321517 A JPH09321517 A JP H09321517A JP 13498796 A JP13498796 A JP 13498796A JP 13498796 A JP13498796 A JP 13498796A JP H09321517 A JPH09321517 A JP H09321517A
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receiving antenna
satellite broadcast
broadcast receiving
satellite
directional beam
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Takeshi Kaiya
武 海谷
Tomoyasu Harada
知育 原田
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Denso Ten Ltd
Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 衛星放送受信アンテナ自動追尾装置を小形化
し、放送衛星の追尾精度を向上させ、信頼性も向上させ
る。 【解決手段】 デジタル信号処理回路8は、チューナ1
3から与えられるC/N比信号のレベルから、受信電波
の安定性を評価し、受信状態が安定していると評価され
るときには、アンテナ1の指向性ビーム1aの方向を、
ジャイロ12からのヨーレート信号のみに追尾するよう
に変化させる。安定状態ではないと評価されるときに
は、ステッピングモータ5を高速で駆動し、指向性ビー
ム1aの方向を、受信電界強度が最大となる方向の前後
に往復させる首振り動作を行わせる。衛星放送電波が安
定に受信されている限り、首振り動作は行う必要がない
ので、ステッピングモータ5を常時高速で駆動する必要
はなく、ステッピングモータ5の小形化と長寿命化を図
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車などの移動
体で放送衛星からの電波を受信するための衛星放送受信
アンテナ自動追尾装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車などの移動体でテレビジョン放送
を受信するために、衛星放送の受信が行われている。衛
星放送は、赤道上空の静止軌道に打上げられている放送
衛星(BS)から送信されるたとえば11GHz帯の電
波を受信して行うので、比較的小形で指向性ビームの鋭
いアンテナを放送衛星の方向に向くように追尾する機能
が設けられている。
【0003】放送衛星追尾の方式として、従来からステ
ップトラック方式が用いられている。この方式では、放
送衛星の方向に指向性ビームを確実に向けるために、指
向性ビームの方向を一定の範囲で常時高速度で往復させ
る首振り動作を行い、放送衛星の存在する方向が首振り
動作の振幅の中心に位置するように追尾する制御が行わ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】移動体に搭載する衛星
放送受信アンテナの追尾装置は、移動体の機能を損なわ
ないようにできるだけ小形化することが要望される。ア
ンテナは移動体の外部に装着する必要があるので、大形
であると空気抵抗などを増大させる。また移動体が移動
しても迅速な追尾を行い、アンテナの指向ビームを放送
衛星の方向へ急速に移動させる方向変化のために、大き
な駆動力を発生する必要がある。
【0005】しかしながら、移動体の移動に備えて常に
アンテナに首振り動作を行わせているので、アンテナの
指向ビームの方向変化のための駆動に要するエネルギ消
費が大きくなり、駆動に伴って騒音も発生しやすくな
る。また、常に指向性ビームの方向を変化させているの
で、方向変化のための駆動機構の寿命が短くなり、信頼
性が低下する。
【0006】本発明の目的は、首振り動作を常時行わな
くても衛星放送が安定に受信可能であり、省エネルギ化
と信頼性の向上とを図ることができる衛星放送受信アン
テナ自動追尾装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、移動体に搭載
され、衛星放送受信アンテナの指向性ビームを放送衛星
の方向に合わせて追尾する衛星放送受信アンテナ自動追
尾装置において、衛星放送受信アンテナの指向性ビーム
の方向を変化させる指向方向変化手段と、衛星放送電波
の受信状態の安定性を予め定める基準に従って評価する
受信状態評価手段と、移動体の移動方向の変化を検出す
る方向変化検出手段と、受信状態評価手段の評価に従っ
て、受信状態が安定しているときは、方向変化検出手段
の検出結果に追従して衛星放送受信アンテナの指向性ビ
ームの方向を変化させるように、受信状態が安定してい
ないときは、受信する電波の電界強度が最大となる方向
を探索しながら、予め定める範囲内で指向性ビームの方
向を変化させる首振り動作を行うように、指向方向変化
手段をそれぞれ制御する指向方向制御手段とを含むこと
を特徴とする衛星放送受信アンテナ自動追尾装置であ
る。本発明に従えば、受信状態評価手段によって衛星放
送電波の受信状態が安定していると評価されるときに
は、方向変化検出手段が検出する移動体の移動方向の変
化に追従して衛星放送受信アンテナの指向性ビームの方
向を変化させるように、指向方向制御手段が指向方向変
化手段を制御するので、指向性ビームの首振り動作は行
われず、首振り動作に要する駆動エネルギの低減と駆動
機構の長寿命化や信頼性の向上を達成することができ
る。受信状態が安定していないと評価されるときには、
受信する電波の電界強度が最大となる方向を探索しなが
ら、予め定める範囲内で指向性ビームの方向を変化させ
る首振り動作を行うので、放送衛星の探索と追尾を自動
的に行うことができる。
【0008】また本発明で、前記受信状態評価手段は、
受信状態が安定していない場合に、予め定める基準に満
たない不安定状態であるか否かを評価し、前記指向方向
制御手段は、受信状態評価手段が受信状態が安定してい
ないけれども不安定状態ではないと評価するとき、衛星
放送受信アンテナの指向性ビームの方向が、方向変化手
段の検出結果に追従し、かつ前記首振り動作も併せて行
うように、前記指向方向変化手段を制御することを特徴
とする。本発明に従えば、受信状態評価手段によって、
受信状態が安定していないと評価される場合であって
も、予め定める基準に満たない程度までには不安定でな
いと判断されるときには、衛星放送受信アンテナの指向
性ビームの方向を、方向変化検出手段の検出結果に追従
し、かつ首振り動作も併用して行うので、指向性ビーム
の変化方向をある程度予測して迅速に方向を変化させる
ことができる。
【0009】また本発明で、前記受信状態評価手段は、
受信される衛星放送電波の搬送波の電界強度と受信雑音
強度との比であるC/N比を検出し、予め設定される基
準に基づいてC/N比が良好であるか否かを判断するこ
とによって、受信状態が安定であるか不安定であるかを
評価することを特徴とする。本発明に従えば、C/N比
によって受信状態が安定であるか不安定であるかの評価
を行うので、テレビジョン放送などを受信する際の映像
の画質を反映させた評価を行うことができる。
【0010】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
受信する衛星放送の受信周波数チャネル毎の受信感度差
を補正するように、前記受信状態評価手段に予め設定さ
れる基準を受信周波数チャネル毎に調整することを特徴
とする。本発明に従えば、衛星放送を受信する受信周波
数チャネル毎に受信状態評価手段に予め設定される受信
状態評価のための基準を調整するので、受信周波数チャ
ネルを切換えても追尾機能に影響が生じないで安定な受
信を継続することができる。
【0011】また本発明で前記指向方向制御手段は、前
記指向方向変化手段が衛星放送受信アンテナの指向性ビ
ームの首振り動作を行う際、電界強度が一旦最大となっ
てから低下する方向に、電界強度が最大のときを基準と
して比較しながら予め設定される範囲に電界強度が低下
するまで、または予め定める角度に到達するまで変化さ
せた後、指向性ビームの変化方向を逆方向に切換え、電
界強度を比較する基準を切換え時点の電界強度に置換
え、指向性ビームの方向が変化する過程で電界強度が基
準よりも大きければ基準を置換えるように制御すること
を特徴とする。本発明に従えば、首振り動作では、電界
強度が最大となる指向性ビームの方向を基準として、指
向性ビームの変化方向の両側で一定の範囲で往復させ
る。一旦電界強度が最大となった後、電界強度が下がる
方向では、最大値を基準に一定の範囲内まであるいは最
大値を示す方向から一定の角度範囲内まで変化させ、変
化方向を反転させる。変化方向が反転した時点で電界強
度が最大か否かを判断する基準がその時点での電界強度
に置換えられるので、電界強度が上昇する方向に指向性
ビームが変化していく過程で最大値が順次更新され、電
界のピークまでには達しない場合であっても確実に最大
値を検知して放送衛星に追尾させることができる。移動
体の移動中に障害物や振動等の影響で受信する電波の電
界強度が低下しても、低下の影響を低減させて確実に放
送衛星に対する追尾を継続させることができる。
【0012】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
衛星放送電波を受信していない状態から受信を開始する
際に、予め設定される角度変化パターンに従って衛星放
送受信アンテナの指向性ビームの方向を変化させ、予め
設定されるしきい値以上の電界強度を有する電波が受信
可能な指向性ビームの方向を放送衛星の方向として追尾
し、衛星放送受信が遮断された後で放送衛星の方向に対
する追尾を行う際に、前記しきい値を低下させることを
特徴とする。本発明に従えば、衛星放送電波を受信して
いない状態から受信を開始する際には、予め設定される
角度変化パターンに従って衛星放送受信アンテナの指向
性ビームを変化させ、予め設定されるしきい値以上の電
界強度で受信可能な方向に追尾するように制御するの
で、安定に受信可能な放送衛星の方向を探索することが
できる。衛星放送を受信していて受信が遮断された後で
放送衛星の方向に対する追尾を行う際には、探索用のし
きい値を低下させるので、放送衛星の方向を迅速に探索
することができる。
【0013】また本発明は、前記方向変化検出手段の誤
差要因を検出する方向誤差検出手段を備え、前記指向方
向制御手段は、方向誤差検出手段によって検出される誤
差要因に基づき、方向変化検出手段の検出結果を補正し
て使用することを特徴とする。本発明に従えば、方向誤
差検出手段によって方向変化検出手段の誤差要因を検出
し、検出される誤差要因に基づいて方向変化検出手段の
検出結果を補正して使用するので、指向性ビームの追尾
を精度よく行うことができる。
【0014】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
前記方向変化検出手段の検出結果に追従して衛星放送受
信アンテナの指向方向を変化するように指向方向変化手
段を制御する際に、検出結果による変化方向と放送衛星
からの受信電界強度が最大となる方向との差を誤差とし
て検出し、誤差が解消されるように指向方向検出手段の
検出結果を補正して使用することを特徴とする。本発明
に従えば、方向変化検出手段の検出結果に含まれる誤差
を、放送衛星に対する追尾のための首振り動作を行う際
に最大の電界強度が得られる方向との差として検出し、
誤差が解消されるように指向方向検出手段の検出結果を
補正して使用するので、指向方向制御手段単独で放送衛
星の追尾を高精度化するための補正を行うことができ
る。
【0015】また本発明で、前記指向方向変化手段は、
衛星放送受信アンテナの指向性ビームの方向を変化させ
る駆動力を発生させるためにステッピングモータを備
え、前記指向方向制御手段は、ステッピングモータを駆
動するパルスの周期がステッピングモータに固有の共振
点から予め定める範囲内となるとき、ステッピングモー
タの励磁方式を切換えるように制御することを特徴とす
る。本発明に従えば、放送衛星受信アンテナの指向性ビ
ームの方向の変化は、ステッピングモータが発生する駆
動力に基づいて行うので、指向性ビームの方向の変化を
迅速かつ精度よく行うことができる。ステッピングモー
タに固有の共振点付近にステッピングモータを駆動する
パルスの周期が近付くときには、ステッピングモータの
励磁方式を切換えるので、共振点がずれ、共振しにくく
なり安定な駆動を行うことができる。
【0016】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
前記受信状態評価手段によって評価される受信状態が安
定している状態から安定していない状態に変わる際に、
予め設定される時間が経過しても安定していない状態が
継続するときに、前記指向方向変化手段が首振り動作へ
移行するように制御することを特徴とする。本発明に従
えば、受信状態が安定していると評価される状態から安
定していないと評価される状態まで変わる際に、予め設
定される時間が経過するまで安定していないと評価され
る状態が継続しなければ、首振り動作へ移行する制御は
行われない。このような不感時間帯を設けることによっ
て、移動体の移動に伴う瞬間的な障害物の影響などで首
振り動作が開始されるのを防ぎ、首振り動作を開始した
場合に、再度放送衛星を追尾するまでに要する時間を節
減することができる。
【0017】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
移動体の移動速度に応じ、前記予め設定される時間を調
整することを特徴とする。本発明に従えば、受信状態が
不安定であると判断するのに要する経過時間が移動体の
移動速度に応じて調整されるので、瞬間的な受信障害が
放送衛星への追尾のはずれかを容易に判別することがで
きる。
【0018】また本発明で、前記指向方向制御手段は、
前記方向変化検出手段の検出結果の変動が予め定める範
囲内となるとき、衛星放送受信アンテナの指向性ビーム
の方向の変化を停止するように制御することを特徴とす
る。本発明に従えば、方向変化検出手段による検出結果
の変動が予め定める範囲内で安定しているときには、指
向方向制御手段によって衛星放送受信アンテナの指向性
ビームの方向の変化を停止するように制御するので、指
向性ビームの方向の変化に要する駆動エネルギを削減
し、駆動源の温度上昇などを最小限にして寿命の延長を
図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の一形態に
よる放送衛星受信アンテナ自動追尾装置の概略的な構成
を示す。アンテナ1は、円盤状であり、その表面に複数
のエレメント2が設けられ、エレメント2の配置状態お
よび給電状態を調整することによって、指向性ビーム1
aの形状を変化させることができる。アンテナ1は表面
がほぼ水平な姿勢で移動体である自動車の天井部などに
搭載され、指向性ビーム1aは水平面内で一方向に向け
られる。図1に示すような側方から見たときに、指向性
ビーム1aは水平面に対して一定の角度θだけ上方に向
けて傾斜している。この傾斜角度θは、アンテナ1を搭
載する車両が常時走行する地域的範囲から、赤道上の放
送衛星を受信するのに適するように設定される。
【0020】アンテナ1の指向性ビーム1aを水平面内
で変化させるために、アンテナ1の外周には外周歯車3
が設けられる。外周歯車3に噛合する駆動歯車4は、ス
テッピングモータ5の出力軸に取付けられる。駆動歯車
4の歯数は、外周歯車3の歯数よりも小さく、ステッピ
ングモータ5の回転は減速されてアンテナ1に伝達され
る。ステッピングモータ5は、モータドライバ装置6に
よって駆動される。外周歯車3、駆動歯車4、ステッピ
ングモータ5およびモータドライバ装置6は、衛星放送
受信用のアンテナ1の指向性ビーム1aの方向を変化さ
せる指向方向変化手段を構成する。
【0021】指向方向制御手段である制御装置7は、衛
星放送への追尾アルゴリズムに従ってデジタル信号処理
を行い、モータドライバ装置6を制御するデジタル信号
処理回路8と、ヨーレート信号およびC/N比信号をそ
れぞれアナログ/デジタル変換(以下「A/D」と略称
する)するA/D回路9,10を介してデジタル値に変
換してそれぞれ入力する。デジタル信号処理回路8は、
メモリ11に予め設定されるテーブルやデータを参照し
て追尾アルゴリズムに従う制御を行う。
【0022】移動体の移動方向の変化は、方向変化検出
手段であるジャイロ12によって、ヨーレート信号とし
て検出される。ジャイロ12は、移動体の移動方向変化
に伴うコリオリ力に基づいてヨーレート信号を導出し、
たとえば特開平2−293620などに開示されている
振動ジャイロを好適に用いることができる。光ファイバ
ジャイロなど他の形式のジャイロを用いることもでき
る。C/N比信号は、衛星放送を受信するためのチュー
ナ13から発生される。チューナ13内には、アンテナ
1からの受信信号を周波数チャネルを選択して増幅する
フロントエンド(以下「F/E」と略称する)14と、
F/E14からの出力信号に含まれる映像信号を処理し
て、C/N比信号を導出する映像信号処理回路15など
が含まれる。映像信号処理回路15からの映像信号処理
回路15から導出される映像信号は、CRTやLCDな
どの映像表示装置16に与えられ、テレビジョン放送の
映像を再生することができる。映像信号処理回路15か
らは、音声信号も取出され、音声信号処理回路17から
スピーカなどの音響出力装置18に与えられて音響化さ
れる。映像信号処理回路15としては、半導体集積回路
化された既製品を使用することができる。
【0023】図2は、図1の制御装置7の動作を示す。
ステップa1から動作を開始し、ステップa2ではアン
テナ1の角速度がたとえば180度/secとなるよう
に、ステッピングモータ5を高速度で駆動する。高速度
でステッピングモータ5を駆動すると、機械的な慣性に
よって、C/N比の信号レベルが最大となるピーク値の
方向を探索して、止めようとしても通過してしまう。ピ
ーク値の方向が探索された後は、ステップa3でステッ
ピングモータ5の駆動速度をたとえば30度/secま
で低下させ、さらにジャイロ12が検出するヨーレート
信号による方位変化分も加えた方向を目標として、低速
でステッピングモータ5を駆動する。この低速での駆動
では、高速駆動によって検出したピーク値の方向にアン
テナ1の指向性ビーム1aが向くように制御する。ステ
ップa4では、最大のピーク値の方向に指向性ビーム1
aを向けたときに検出されるC/N比のレベルが、予め
設定されるしきい値th1以上であるか否かを判断す
る。しきい値th1未満のピーク値であるときには、ス
テップa5でしきい値th1をたとえば60%に低下さ
せ、ステップa2に戻る。
【0024】ステップa4で、ピーク値がしきい値th
1以上であると判断されるときには、ステップa6に移
り、ピーク値を示す方向を中心に予め定めるC/N比の
レベル範囲または角度範囲で首振りモードの動作を行
う。首振りの速度は、ジャイロ12が示す方位変化にさ
らにたとえば20度/secの速度での変化を行わせ
る。首振りモードでの方向変化は2回行い、ピーク値を
検出する。C/N比信号のレベルが、ステップa2およ
びステップa3で検出されるピーク値peakからたと
えば0.2dBだけ小さいしきい値th0以上であるか
否かを、ステップa7で判断し、レベルがしきい値th
0以上でないと判断されるときにはステップa6に戻
る。レベルがしきい値th0以上であると判断されると
きには、ステップa8で首振り動作をストップし、ステ
ッピングモータをジャイロ12からのヨーレート信号に
従って変化させる。首振りストップ状態でのスイッチ動
作は、ステップa9でC/N比信号のレベルがしきい値
th1以下にならない限り継続される。
【0025】ステップa9でレベルがしきい値th1以
下になると判断されるときには、ステップa10で予め
設定される遮断しきい値th2以下であるか否かを判断
する。レベルが遮断しきい値th2以下になっていない
と判断されるときには、ステップa6に戻る。ステップ
a10でレベルが遮断しきい値th2以下になっている
と判断されるときには、ステップa11で遮断モードの
動作を行う。なお遮断しきい値th2は、しきい値th
1よりたとえば4dB小さいしきい値である。遮断モー
ドの動作では、首振りを行い、首振り角を徐々に広げな
がら検出されるC/N比信号のレベルがしきい値を越え
るようになるのを待つ。このときのステッピングモータ
5の駆動速度は、ジャイロ12からのヨーレート信号の
変化分とたとえば20度/secとの和である。遮断モ
ードに入って、ステップa12ではたとえば8秒経過し
ているか否かを判断する。経過していないと判断される
ときには、ステップa13で検出されるC/N比信号の
レベルがレベル復帰に必要なレベルに達しているか否か
を判断する。達していないときにはステップa11に戻
り、遮断モードを継続する。ステップa13でレベル復
帰と判断されるときには、ステップa6に戻る。ステッ
プa12で8秒経過していると判断されるときには、ス
テップa5に戻り、しきい値th1を60%に低下させ
て放送衛星の探索を開始する。
【0026】図2に示す動作では、ステップa6のたと
えば2回の首振りによって放送衛星のピーク値を検出し
た後、C/N比信号のレベルがしきい値th0以上で安
定しているときには、首振りを行わず、ジャイロ12か
らのヨーレート信号をもとに追尾するように切換える。
C/N比信号のレベルがしきい値th1以下になり、遮
断しきい値th2を越えるときには、ステップa6に戻
って首振りモードを加えた動作を行う。遮断しきい値t
h2以下となるときには、ステップa12で設定される
たとえば8秒経過してから放送衛星の探索を再開する。
ステップa12の設定時間経過前にステップa13でレ
ベル復帰と判断されるときには、首振りとヨーレート信
号への追従とを加味した追尾動作を行う。
【0027】図3は、図2の動作に従って受信されるC
/N比信号レベルが時間的に変化する一例を示す。時刻
t0からステップa2の高速探索を開始し、ステップa
1でピーク値peakを記憶する。ステップa2でアン
テナ1の指向性ビーム1aの変化方向を反転させ、時刻
t3で指向性ビーム1aが最大ピーク値の方向に向くよ
うにステップa3の低速探索を行う。時刻t3で検出さ
れるC/N比信号のレベルがしきい値th1以上である
ので、ステップa6の首振りモードで2回ピーク値を検
出し、検出されたピーク値がステップa2およびステッ
プa3で検出されたピーク値peakから0.2dBだ
け小さいしきい値th0以上であることを確認する、時
刻t4からはステップa8の首振りストップモードでの
追尾動作を行い、時刻t5で検出されるC/N比信号レ
ベルがしきい値th1以下となると、しきい値th2よ
りはC/N比信号レベルは高いので、ステップa6の2
回首振りモードを行い、ステップa6からステップa7
まではステップa8の首振りストップモードで追尾を行
う。ステップa6の首振りモードとステップa8の首振
りストップモードでの動作を、C/N比信号のレベルが
遮断しきい値th2以下になるまで繰返して行う。
【0028】図4は、図2のステップa6での首振りモ
ードで方向反転のためのしきい値th1を更新する考え
方を示す。通常、C/N比信号レベルは、中央が高く両
側で低下するような図4(a)に示す山形特性を示す。
C/N比信号を検出するのは、制御装置7の制御プログ
ラムが制御ループを1周するのに要する時間毎に行うの
で、(1)、(2)、(3)、…のように順次C/N比
信号のレベルが上昇し、(8)まではピークが更新され
る。その都度反転しきい値th1を更新する。(9)以
下では、C/N比信号のレベルが低下するので、反転し
きい値th1の更新は行わず、反転しきい値に達する
(17)で指向性ビーム1aの変化方向を反転させる反
転処理を行う。このような反転しきい値th1の設定を
行えば、図4(b)に示すように、C/N比信号レベル
が低下する側で急激に低下する場合であっても、あるい
は図4(c)に示すように山形特性が乱れても、ピーク
値を必ず見付け、反転しきい値th1を適切に設定する
ことができる。
【0029】図5は、図2のステップa5で、放送衛星
の再追尾を行う性能向上のため、しきい値th1を下げ
る処理の考え方を示す。図5(a)に示すように首振り
の途中で遮断しきい値th2以下にC/N比信号のレベ
ルが低下すると、図5(b)に示すように、首振りしき
い値th1を60%のレベルまで低下させるので、首振
り動作に基づくピーク値の検出が容易となり、レベル復
帰後の電界強度が弱くても1回の首振りで追尾すべき放
送衛星からの電波を探索することができる。
【0030】図6は、移動体である車両が停車中のとき
に、ジャイロ12からの出力値のオフセットを構成する
動作を示す。図1のデジタル信号処理回路8は、予め設
定される制御プログラムのループを繰返し実行し、その
一環としてA/D回路9を介してジャイロ12からのヨ
ーレート信号を取込む。ヨーレート信号は、センサ基準
電圧Voを中心として、出力値が増大する方向または減
少する方向に変化し、変化分が角速度であるヨーレート
に対応する。ジャイロ12では、センサ基準電圧Voと
センサに対する角速度の感度とが、温度などの誤差要因
に従って変化する。移動体が停止中では、ヨーレートは
0のはずであり、このときのヨーレート信号はオフセッ
ト値を表す。ステップb1で動作を開始すると、ステッ
プb2で移動体である車両が停車中であるか否かを判断
する。停車中であると判断されるときには、センサ基準
電圧Voを現在値に置換える。停車中でないと判断され
るときには、センサ基準電圧Voの値はそれまでの値を
そのまま使用する。ステップb4で補正動作を終了し、
次の制御動作に移る。
【0031】図7は、アンテナ1を角変位させるための
ステッピングモータ5の特性を示す。ステッピングモー
タ5は、励磁方式として2相励磁、1−2相励磁、マイ
クロステップ励磁など複数の方式があり、本実施形態で
は2相励磁で通常使用する。アンテナ1を最大速度で駆
動するときにはモータ速度として3000pps程度で
駆動し、ジャイロ12のヨーレート信号に合わせて指向
性ビーム1aの方向を変えるときには、モータ速度が0
ppsに近付くこともあり得る。図7に示すステッピン
グモータ5の特性では、2相励磁でモータ速度が100
ppsに近付くと、共振によってステッピングモータ5
が振動し、追尾性能に影響を及ぼすおそれがある。2相
励磁の共振点は、1−2相励磁やマイクロステップ励磁
に比較すれば、低いモータ速度であるけれども、振動加
速度Gは比較的大きい。2相励磁に比較して、1−2相
励磁やマイクロステップ励磁は、共振点のモータ速度は
高い側にずれるけれども、振動加速度Gのピークは小さ
く、かつ全体的になだらかな変化となる。
【0032】図8は、図7に示すような2相励磁の鋭い
共振を避けて、ステッピングモータ5を励磁する動作を
示す。この動作も、デジタル信号処理回路8による制御
ループの一環として行われる。ステップc1から動作を
開始し、ステップc2では、ジャイロ12からのヨーレ
ート信号に従ってモータ回転速度が変更される。ステッ
プc3では変更された回転速度が予め入力されている使
用するステッピングモータ5の共振点から予め設定され
る範囲に近付いているか否かを判断する。共振点付近と
判断されるときには、ステップc4で1−2相励磁に切
換え、共振点付近ではないと判断されるときにはステッ
プc5で2相励磁を続け、ステップc6で次の制御に移
る。
【0033】図1のチューナ13は、検波出力の特性
上、受信周波数チャネル毎にC/N比検出電圧が同じC
/N比の値であっても、差を生じることがある。このよ
うな差が生じると、受信する放送の周波数チャネルを切
換えるたびにC/N比検出電圧が変化し、追尾の性能に
影響を及ぼすことがある。このため、図1のメモリ11
内に、次の表1に示すような補正用テーブルを設け、チ
ャネル毎に補正値に従ってC/N比信号の検出電圧値を
補正し、追尾の精度を維持する。メモリ11で表1に示
す補正用テーブルなどが存在する部分は、たとえばRO
Mとして一旦設定したデータが電源を遮断しても消失し
ないようにしておく。
【0034】
【表1】
【0035】図9は、本発明の実施の他の形態として、
図2に示すステップa10でC/N比信号のレベルが遮
断しきい値th2以下になったとき、直ちにステップa
11の遮断モードに移行することを避ける動作を示す。
ステップa10の後、ステップa101では、瞬時フラ
グをセットし、ステップa102では瞬時タイマに一定
時間、たとえば1秒程度の時間をセットする。ステップ
a103では、瞬時タイマにセットされた時間が経過す
るか否かを判断する。タイマにセットされた時間が終了
しないときには、ステップa104でステッピングモー
タ5をジャイロ12からのヨーレート信号に追尾する状
態のままにし、タイマ時間が終了したら、ステップa1
05でフラグをクリアして首振り開始可能とし、図2の
ステップa11における遮断モードを開始する。
【0036】ステップa102で瞬断タイマにセットす
る時間は、指向性ビーム1aの幅が狭い場合は短くし、
広い場合は長くする。このような不感時間帯を設けるこ
とによって、C/N比信号レベルが瞬間的に低下して
も、その原因が移動体の通過に伴う瞬間的な電波障害な
どであるときに、首振りモードを新たに開始してしまう
と再追尾に時間を要することになってしまうからであ
る。
【0037】図10は、図9のステップa102で、瞬
断タイマにセットする不感時間を一定値で設定するので
はなく、移動体の移動速度に対応した時間で設定するよ
うにする動作を示す。図2のステップa10で遮断が発
生すると、ステップa106で現在の車速を取込み、ス
テップa107で車速に対応したタイマ値をセットす
る。この後図9のステップa103以下に移る。現在の
車速は、たとえば自動車の車速パルス等から検出する。
このような車速が早いときには、瞬断タイマにセットす
る時間を短くし、遅いときには長く変えることによっ
て、障害物などによる瞬断時に対応する際の精度を上げ
ることができる。
【0038】図11は、本発明の実施のさらに他の形態
として、図2に示す制御ルーチンの一部で、ステッピン
グモータ5を停止可能か否かを判別し、停止可能な状態
ではステッピングモータに流す電流を0として、通電に
よる温度上昇を最小限にし、ステッピングモータ5の寿
命を長くすることができる動作を示す。ステップd1か
ら動作を開始し、ステップd2ではヨーレートセンサ信
号を読込む。ステップd3では、車速パルスやサイドブ
レーキの操作等の車両情報を取込む。ステップd4で
は、ヨーレート信号が角速度0を示し、直進走行状態で
あるか、車両情報が車両が停止していることを示してい
る場合は、ステップd5でステッピングモータ5を通電
して一定の角度で保持するHOLD状態を解除する。直
進走行状態か停止状態ではないと判断されるときには、
ステップd6でステッピングモータ5には電流を流すH
OLD状態を続ける。ステップd7で次の動作に移る。
【0039】以上の各実施形態では、アンテナ1は円盤
状で、その表面に複数のエレメント2を配列して指向性
ビーム1aを形成させているけれども、他の形式のアン
テナを使用することもできる。またステッピングモータ
5によってアンテナ1の外周歯車3を回転駆動して、指
向性ビーム1aの方向を変化させているけれども、アン
テナ1の角変位量をエンコーダなどによって検出し、サ
ーボモータで回転駆動するようにすることもできる。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、衛星放送
電波の受信状態が安定であると評価されるときには、衛
星放送受信アンテナの指向性ビームの方向を移動体の移
動方向の変化を検出して追尾させるので、常に一定範囲
で移動させる首振り動作を行う必要がなく、常時衛星放
送受信アンテナの指向性ビームを高速で変化させる必要
がないので、モータなどの駆動源の小形化を図り、衛星
放送受信アンテナ自動追尾装置全体の小形化も図ること
ができる。方向変化検出手段が検出する移動体の移動方
向の変化は、首振り動作に必要な指向性ビームの変化速
度に比較して低速度であるので、騒音の発生も少なくな
り、各部分の摩耗等の減少によって寿命も延長され、信
頼性も向上する。
【0041】また本発明によれば、電波の受信状態が安
定でないと評価されるときであっても、予め設定された
基準に満たない不安定状態ではないと評価されるときに
は、方向変化検出手段の検出結果に基づく指向性ビーム
の方向変化に首振り動作を併せて行うので、迅速かつ確
実に放送衛星の追尾を行うことができる。
【0042】また本発明によれば、電波の受信状態の安
定性の評価を、搬送波の電界強度と受信雑音強度との比
であるC/N比を検出して行うので、テレビジョン放送
として受信する際の画質と対応する評価を確実に行うこ
とができる。C/N比を検出する電気回路は、既存の技
術で容易に構成することができ、低コストで確実な安定
性の評価を行うことができる。
【0043】また本発明によれば、複数のチャネルの衛
星放送を受信する際においても、チャネル切換えが追尾
性能に影響を及ぼさないので、安定した状態で確実な衛
星放送の受信を行ことができる。
【0044】また本発明によれば、首振り動作で受信す
る電界強度の最大値を検出する際に、一旦最大値を過ぎ
た後に電界強度が低下し、指向性ビームの変化方向を反
転する際には、改めて最大値を検出するための基準を更
新するので、移動体の移動に伴って受信する電波の電界
強度が低下するような場合であっても、確実に最大の電
界強度を検出し、首振り動作を継続することができる。
【0045】また本発明によれば、追尾する放送衛星を
探索する際に予め設定されるしきい値を設けるので、安
定に受信可能な放送衛星を容易に探索することができ
る。放送衛星の受信が遮断した後で再び放送衛星の追尾
を行うために放送衛星を探索する際には、しきい値を低
下させるので、迅速に追尾すべき放送衛星を探索するこ
とができる。
【0046】また本発明によれば、方向変化検出手段の
誤差要因に基づいて、方向変化検出手段の検出結果を補
正して使用するので、高精度で放送衛星に対して追尾さ
せることができる。
【0047】また本発明によれば、放送衛星に対する追
尾のための首振り動作から方向変化検出手段の誤差を検
出し、方向変化検出手段の検出結果を補正して使用する
ので、放送衛星の追尾を指向方向制御手段単独で高精度
に行うことができる。
【0048】また本発明によれば、指向性ビームの変化
にステッピングモータを用い、ステッピングモータの駆
動を共振点を避けて安定に行うことができる。
【0049】また本発明によれば、安定な状態で衛星放
送を受信中に、瞬間的な不安定状態が発生しても、予め
設定される時間不安定な状態が継続しない限り放送衛星
を探索する動作を行わないので、瞬間的な障害物などの
影響で不安定な状態になって安定状態に復帰した際に、
直ちに放送衛星への追尾を再開し、再度探索するのに要
する時間を節減することができる。
【0050】また本発明によれば、移動体の移動速度に
応じて不安定な状態の継続を評価する時間を調整させる
ので、移動体の走行状態に応じて適切な基準時間を設定
することができる。
【0051】また本発明によれば、指向性ビームの方向
を変化させる必要がないときには指向性ビームの方向の
変化を停止させるので、変化のための駆動に要するエネ
ルギを節減し、変化のための機構の寿命延長を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態による衛星放送受信アン
テナ自動追尾装置の概略的な電気的構成を示すブロック
図である。
【図2】図1の制御装置7の動作を示すフローチャート
である。
【図3】図2の動作に対応するC/N比信号レベルの時
間的変化の一例を示すタイムチャートである。
【図4】図2の首振り動作時における反転しきい値th
1の更新についての考え方を示すグラフである。
【図5】図2の動作で遮断後に反転しきい値th1のレ
ベルを低下させる考え方を示すグラフである。
【図6】図2の動作中に、ジャイロ12からのヨーレー
ト信号のオフセット誤差を補正する動作を示すフローチ
ャートである。
【図7】図1のステッピングモータ5の共振特性の一例
を示すグラフである。
【図8】図2の動作中に挿入され、ステッピングモータ
5の共振点を避けて追尾の性能を向上させるための動作
を示すフローチャートである。
【図9】本発明の実施の他の形態として瞬間的な遮断後
に不感時間帯を設ける動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】図9に示す不感時間帯を車速に応じて変更す
る動作を示すフローチャートである。
【図11】本発明の実施のさらに他の形態として、ステ
ッピングモータ5を駆動する必要がないときに電流を0
とする動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 アンテナ 1a 指向性ビーム 3 外周歯車 4 駆動歯車 5 ステッピングモータ 6 モータドライバ装置 7 制御装置 8 デジタル信号処理回路 9,10 A/D回路 11 メモリ 12 ジャイロ 13 チューナ 14 F/E 15 映像信号処理回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 海谷 武 兵庫県神戸市兵庫区御所通1丁目2番28号 富士通テン株式会社内 (72)発明者 原田 知育 愛知県愛知郡長久手町大字長湫字横道41番 地の1 株式会社豊田中央研究所内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 移動体に搭載され、衛星放送受信アンテ
    ナの指向性ビームを放送衛星の方向に合わせて追尾する
    衛星放送受信アンテナ自動追尾装置において、衛星放送
    受信アンテナの指向性ビームの方向を変化させる指向方
    向変化手段と、 衛星放送電波の受信状態の安定性を予め定める基準に従
    って評価する受信状態評価手段と、 移動体の移動方向の変化を検出する方向変化検出手段
    と、 受信状態評価手段の評価に従って、受信状態が安定して
    いるときは、方向変化検出手段の検出結果に追従して衛
    星放送受信アンテナの指向性ビームの方向を変化させる
    ように、受信状態が安定していないときは、受信する電
    波の電界強度が最大となる方向を探索しながら、予め定
    める範囲内で指向性ビームの方向を変化させる首振り動
    作を行うように、指向方向変化手段をそれぞれ制御する
    指向方向制御手段とを含むことを特徴とする衛星放送受
    信アンテナ自動追尾装置。
  2. 【請求項2】 前記受信状態評価手段は、受信状態が安
    定していない場合に、予め定める基準に満たない不安定
    状態であるか否かを評価し、 前記指向方向制御手段は、受信状態評価手段が受信状態
    が安定していないけれども不安定状態ではないと評価す
    るとき、衛星放送受信アンテナの指向性ビームの方向
    が、方向変化手段の検出結果に追従し、かつ前記首振り
    動作も併せて行うように、前記指向方向変化手段を制御
    することを特徴とする請求項1記載の衛星放送受信アン
    テナ自動追尾装置。
  3. 【請求項3】 前記受信状態評価手段は、受信される衛
    星放送電波の搬送波の電界強度と受信雑音強度との比で
    あるC/N比を検出し、予め設定される基準に基づいて
    C/N比が良好であるか否かを判断することによって、
    受信状態が安定であるか不安定であるかを評価すること
    を特徴とする請求項1または2記載の衛星放送受信アン
    テナ自動追尾装置。
  4. 【請求項4】 前記指向方向制御手段は、受信する衛星
    放送の受信周波数チャネル毎の受信感度差を補正するよ
    うに、前記受信状態評価手段に予め設定される基準を受
    信周波数チャネル毎に調整することを特徴とする請求項
    3記載の衛星放送受信アンテナ自動追尾装置。
  5. 【請求項5】 前記指向方向制御手段は、前記指向方向
    変化手段が衛星放送受信アンテナの指向性ビームの首振
    り動作を行う際、電界強度が一旦最大となってから低下
    する方向に、電界強度が最大のときを基準として比較し
    ながら予め設定される範囲に電界強度が低下するまで、
    または予め定める角度に到達するまで変化させた後、指
    向性ビームの変化方向を逆方向に切換え、電界強度を比
    較する基準を切換え時点の電界強度に置換え、指向性ビ
    ームの方向が変化する過程で電界強度が基準よりも大き
    ければ基準を置換えるように制御することを特徴とする
    請求項1〜4のいずれかに記載の衛星放送受信アンテナ
    自動追尾装置。
  6. 【請求項6】 前記指向方向制御手段は、衛星放送電波
    を受信していない状態から受信を開始する際に、予め設
    定される角度変化パターンに従って衛星放送受信アンテ
    ナの指向性ビームの方向を変化させ、予め設定されるし
    きい値以上の電界強度を有する電波が受信可能な指向性
    ビームの方向を放送衛星の方向として追尾し、衛星放送
    受信が遮断された後で放送衛星の方向に対する追尾を行
    う際に、前記しきい値を低下させることを特徴とする請
    求項1〜5のいずれかに記載の衛星放送受信アンテナ自
    動追尾装置。
  7. 【請求項7】 前記方向変化検出手段の誤差要因を検出
    する方向誤差検出手段を備え、 前記指向方向制御手段は、方向誤差検出手段によって検
    出される誤差要因に基づき、方向変化検出手段の検出結
    果を補正して使用することを特徴とする請求項1〜6の
    いずれかに記載の衛星放送受信アンテナ自動追尾装置。
  8. 【請求項8】 前記指向方向制御手段は、前記方向変化
    検出手段の検出結果に追従して衛星放送受信アンテナの
    指向方向を変化するように指向方向変化手段を制御する
    際に、検出結果による変化方向と放送衛星からの受信電
    界強度が最大となる方向との差を誤差として検出し、誤
    差が解消されるように指向方向検出手段の検出結果を補
    正して使用することを特徴とする請求項1〜6のいずれ
    かに記載の衛星放送受信アンテナ自動追尾装置。
  9. 【請求項9】 前記指向方向変化手段は、衛星放送受信
    アンテナの指向性ビームの方向を変化させる駆動力を発
    生させるためにステッピングモータを備え、 前記指向方向制御手段は、ステッピングモータを駆動す
    るパルスの周期がステッピングモータに固有の共振点か
    ら予め定める範囲内となるとき、ステッピングモータの
    励磁方式を切換えるように制御することを特徴とする請
    求項1〜8のいずれかに記載の衛星放送受信アンテナ自
    動追尾装置。
  10. 【請求項10】 前記指向方向制御手段は、前記受信状
    態評価手段によって評価される受信状態が安定している
    状態から安定していない状態に変わる際に、予め設定さ
    れる時間が経過しても安定していない状態が継続すると
    きに、前記指向方向変化手段が首振り動作へ移行するよ
    うに制御することを特徴とする請求項1〜9のいずれか
    に記載の衛星放送受信アンテナ自動追尾装置。
  11. 【請求項11】 前記指向方向制御手段は、移動体の移
    動速度に応じ、前記予め設定される時間を調整すること
    を特徴とする請求項10記載の衛星放送受信アンテナ自
    動追尾装置。
  12. 【請求項12】 前記指向方向制御手段は、前記方向変
    化検出手段の検出結果の変動が予め定める範囲内となる
    とき、衛星放送受信アンテナの指向性ビームの方向の変
    化を停止するように制御することを特徴とする請求項1
    〜11のいずれかに記載の衛星放送受信アンテナ自動追
    尾装置。
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