JP2950248B2 - アンテナ追尾制御方法とその装置 - Google Patents

アンテナ追尾制御方法とその装置

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JP2950248B2 JP22683896A JP22683896A JP2950248B2 JP 2950248 B2 JP2950248 B2 JP 2950248B2 JP 22683896 A JP22683896 A JP 22683896A JP 22683896 A JP22683896 A JP 22683896A JP 2950248 B2 JP2950248 B2 JP 2950248B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両などの移動体に
搭載され、衛星を自動追尾する衛星通信用アンテナの追
尾制御方法とその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両等の移動体においてはその移動等に
より移動体本体から見た衛星の方向が変化する。このた
め、衛星通信用追尾アンテナの方位角を制御し、移動体
の移動等による方位変化を相殺する衛星通信用追尾アン
テナの制御装置が必要となる。
【0003】従来、この種の衛星通信用追尾アンテナに
用いられるアンテナ制御装置の制御方法としては、種々
の方法が知られている。
【0004】すなわち、ジャイロコンパス等の方位基準
を発生させる装置を用いて、その出力を利用して移動体
の相対的な衛星方位の変化を打ち消す方法がある。本方
法では、一般にジャイロコンパスのような信頼性の高い
方位基準を発生させる装置は設備コストの点から小型の
移動局には採用できない。
【0005】他の方法として、角速度センサとステップ
トラックを併用した制御方法がある。本方法の原理は、
車両の動揺角度を角速度センサを用いて検出し、検出さ
れた動揺角度と反対方向にアンテナを駆動しアンテナか
ら衛星方向に指向させ、さらに、衛星見通し区間時は、
衛星からの受信電波を利用し、ステップ角だけ修正する
ステップトラック追尾制御を併用することにより衛星の
指向精度を向上させていた。
【0006】図6は、この角度センサとステップトラッ
クを併用したアンテナ追尾制御装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【0007】本図において、少なくとも1軸で回動可能
な衛星追尾用のアンテナ1と、移動体の旋回角速度を検
出し信号出力する旋回角速度検出手段6と、旋回角速度
検出手段6の出力を累積し移動体方位を求める移動体方
位演算手段7と、アンテナ1における受信の搬送波電力
対雑音比に対応する値を有する受信レベル信号を生成出
力する受信レベル検出手段3と、受信レベル信号の値に
基づき逐次アンテナ1と衛星の相対的な方位ずれである
方位誤差を検出し、方位誤差に基づき移動体方位の修正
量を求めて移動体方位演算手段7に供給する方位誤差修
正手段4と、アンテナ1からの受信信号を復調するとと
もに、搬送波の存在を示すキャリア検出信号を発生する
復調手段2と、キャリア検出信号が一定時間以上無い場
合、少なくともキャリア検出信号が復帰するまで逐次移
動体方位の修正量を発生し、探索修正量として移動体方
位演算手段7に供給する移動体方位探索手段5と、衛星
方位を逐次更新しつつ入力する衛星方位入力手段9と、
衛星方位及び移動体方位に基づきアンテナ指令角を演算
する指令角演算手段8と、アンテナ指令角に従いアンテ
ナ1の角度を制御し、アンテナ1により衛星を追尾させ
るアンテナ角度制御手段10から構成される。
【0008】本構成によりジャイロコンパス等を用いた
制御に比較して簡易な装置構成であっても高精度のアン
テナ追尾ができる効果を有している。
【0009】本制御方法に関しては、例えば、特開平4
−64074号公報に詳細が記載されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のアンテナ制御装
置で用いられるステップトラック方式の原理は、アンテ
ナをあるステップ角度だけ実際に駆動し、その前後で受
信レベルを比較し、高い方が衛星方向と判定することも
できる。従って、そのステップ角度は、受信レベルの変
化を検出することのできる角度以上でかつできる限り最
小の設定角にする必要がある。
【0011】しかし、受信信号については、特に衛星通
信方式ではその受信レベルが非常に低く、搬送波電力対
雑音比が低いため、設定角を小さくすると雑音の影響を
受け易くなる。このため、受信レベル比較時にレベル判
定を誤って判断し、間違った方向への追尾(以下、ミス
トラックという)を生ずることがある。
【0012】このことを図7を用いて詳細に説明する。
図7は、上記ステップトラック方式によるステップ角度
を変化した場合の受信信号のレベルの特性を示した図で
ある。
【0013】本図において、ステップトラック制御の1
ステップ角度は2Aであり、この角度を最小の設定角単
位として、センタを中心として時計方向若しくは反時計
方向に一定の角度2A、4A、6A…とステップ角度を
駆動している。
【0014】いま、受信信号のセンタからステップ角度
2Aだけ駆動した場合、本図の実線で示されるようにス
テップ角度のセンタでの受信レベルL0 とステップ角度
2Aでの受信レベルL2Aを比較するとL0 の方がレベル
が高い。従って、ステップトラック制御は、レベルの高
いセンタ方向に正常に追尾する。
【0015】図7に示すように一般に受信レベル対ステ
ップ角度の特性は急峻な選択特性をしており、センタの
近傍は変化がレベル変化が少なく、センタからある程度
離れた角度では大きく変化する。
【0016】そのため、センタ近傍のステップ角度2A
の時には雑音等の影響を受け易く、例えば、衛星回線の
受信電界低下によりC/Nが劣化して雑音が増加し、点
線に示すようにセンタの受信レベルL0 よりも角度2A
での受信レベルL2A' の方が高くなってしまう。
【0017】この場合、センタより角度2Aの方が受信
レベルが高いため受信レベルの高い方向に追尾し、次の
ステップ角度4Aにアンテナを駆動してしまうというミ
ストラックが発生する。
【0018】そして、このステップ角度4Aでは、ステ
ップ角度2Aの受信レベルL2Aとステップ角度4Aの受
信レベルL4Aとを比較するとL2Aの方が高く、さらに点
線の雑音成分の大きい場合についてもその受信レベルL
4A' よりもL2Aの方が高くなる。
【0019】その結果、レベルの大きな角度2Aの方を
追尾することになり、再度ステップ角度2Aに戻ること
になる。
【0020】上記動作を繰り返したとすると、結局上記
のような雑音によるミストラックで発生した場合の衛星
指向範囲は、ステップ角度で−4Aから+4Aの合計8
Aの幅となり、受信レベルの最大値からの受信レベル劣
化量は、最大で(L0 −L4A)になる。
【0021】このレベル結果を実際の特性で示したのが
図8である。すなわち、図8は、従来のステップトラッ
ク制御を用いたアンテナ追尾制御装置の実際の受信レベ
ル特性を示した図である。
【0022】本図は、従来のアンテナ追尾制御装置を用
いて追尾アンテナに強制的にある一定速度で回転を与
え、実際の衛星からの信号を固定の台に設置して受信し
た場合のデータを示したものである。
【0023】本図において、角速度±65°/secで
約15秒周期でアンテナに回転を与えた場合に、初期捕
捉時の受信レベル特性は比較的レベル変動は少ないが2
回転後には約15dBものディップが発生している。な
お、本データでは、A=1.6°としている。
【0024】即ち、従来のステップトラック方式を用い
たアンテナ制御装置では雑音の多い受信信号に対しては
追尾制御をしたとしてもアンテナ受信レベル変動が激し
く、2、3往復後には完全に追尾が不可能になってしま
うことになる。
【0025】以上述べたように、従来のステップトラッ
ク方式では、ステップ幅が一定のため、受信レベル変動
等の原因で方位方向判定誤りが発生した場合に、最大2
ステップ衛星方向よりずれることになり追尾誤差が大き
くなるという問題を有していた。
【0026】本発明は以上の点に鑑みなされたもので、
従来の方式におけるステップトラック制御の方位方向の
判定誤りが発生したとしても追尾誤差を追尾時のレベル
劣化を軽減し追尾特性を向上させることを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明のアンテナ追尾制御装置は、角度センサとステ
ップトラックとを併用して衛星アンテナを自動追尾する
アンテナ追尾制御装置において、前記ステップトラック
は、ある角度から一定のステップ角度だけ駆動する手段
と、駆動前後における衛星からの受信レベルを比較する
手段と、前記受信レベルを比較し、駆動後の方が大きい
場合に、そのレベル差に応じて前記一定のステップ角度
よりも小さいステップ角度のオフセットを与える手段
と、前記オフセットを与えた後再び前記一定のステップ
角度だけ駆動してその前後の受信レベルを比較する手段
とを有することを特徴とする。
【0028】また、前記ステップトラックは、さらに、
前記受信レベルを比較し、駆動後の方が小さい場合に、
駆動前の角度に戻した後、前記一定のステップ角度だけ
駆動してその前後の受信レベルを比較する手段を有する
ことを特徴とする。
【0029】一方、本発明のアンテナ追尾制御方法は、
角度センサとステップトラックとを併用して衛星アンテ
ナを自動追尾するアンテナ追尾制御方法において、前記
ステップトラックは、ある角度から一定のステップ角度
だけ駆動し、その前後における衛星からの受信レベルを
比較し、前記受信レベルの比較が駆動後の方が大きい場
合にそのレベル差に応じて前記一定のステップ角度より
も小さいステップ角度のオフセットを与え、前記オフセ
ットを与えた後再び前記一定のステップ角度だけ駆動し
てその前後の受信レベルを比較することを有することを
特徴とする。
【0030】また、前記ステップトラックは、さらに、
前記受信レベルを比較し、駆動後の方が小さい場合に、
駆動前の角度に戻した後、前記一定のステップ角度だけ
駆動してその前後の受信レベルを比較することを特徴と
する。
【0031】なお、本発明のアンテナ追尾制御方法とそ
の装置において、前記所定の角度は、前記所定のステッ
プ角度の1/n(2以上の自然数)とすることを特徴と
する。
【0032】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】図1は本発明のアンテナ制御装置のシステ
ム構成図を示している。本図において、少なくとも1軸
で回動可能な衛星追尾用のアンテナ1と、移動体の旋回
角速度を検出し信号出力する角速度センサ13と、角速
度センサ6の出力を累積し移動体方位を求める移動体方
位演算手段7と、アンテナ1における受信の搬送波電力
対雑音比に対応する値を有する受信レベル信号を生成出
力する受信レベル検出手段3と、受信レベル信号の値に
基づき逐次アンテナ1を所定の角度だけ駆動し、その前
後の受信レベルを比較して高い方を衛星方向と判定し移
動体方位の修正量を求めて移動体方位演算手段7に供給
するステップトラック演算手段11と、アンテナ1から
の受信信号を復調するとともに、搬送波の存在を示すキ
ャリア検出信号を発生する復調手段2と、キャリア検出
信号が一定時間以上無い場合、少なくともキャリア検出
信号が復帰するまで逐次移動体方位の修正量を発生し、
探索修正量として移動体方位演算手段7に供給する移動
体方位探索手段5と、初期捕捉時に衛星方位を高速にサ
ーチする衛星初期捕捉サーチ手段12と、衛星初期捕捉
サーチ手段12からの衛星方位及び移動体方位演算手段
7からの移動体方位に基づきアンテナ指令角を演算する
指令角演算手段8と、アンテナ指令角に従いアンテナ1
の角度を制御し、アンテナ1により衛星を追尾させるア
ンテナ角度制御手段10から構成される。
【0034】次に、本発明の動作を図1と追尾制御のフ
ローチャートを示す図2を用いて説明する。
【0035】まず、動作開始後、衛星初期捕捉サーチ手
段12からの制御信号によって高速にアンテナを駆動し
て衛星を初期捕捉する(22)。
【0036】次に、移動体方位演算手段7において、衛
星捕捉の状態を復調手段2からの衛星捕捉信号に基づき
判断する(23)。
【0037】もし、衛星捕捉がされていない場合には、
角速度センサ13からの移動体の動揺角情報を取り込む
(25)。そして、指令角演算手段8によって検出され
た動揺角と反対方向の指令角を演算して出力する(2
6)。
【0038】一方、衛星捕捉がされている場合には、ス
テップトラック演算手段11により受信レベル検出手段
3の受信レベル出力を受けてステップトラック制御を行
う(24)。
【0039】本発明のステップトラック演算手段11
は、従来のように一定のステップ角度単位に駆動するの
では無く、衛星方向を判断するためにレベル判定用オフ
セット角とレベル判定結果に基づきアンテナ位置を変更
する角度に分けオフセットさせた角度範囲内の角度で得
られたレベル差量に比例してアンテナ駆動角を決定して
いる。
【0040】ここで、図3は、より詳細に上記ステップ
トラック演算手段11の動作を説明するためのフローチ
ャートを示した図である。本図と図1を用いて本発明の
ステップトラック制御の動作を以下に説明する。
【0041】最初に、ステップ角度の駆動前の受信レベ
ル(A)を受信レベル検出手段3より取り込む(3
2)。
【0042】次に、ある駆動方向に対して1ステップ角
度だけ駆動する(33)。
【0043】さらに、1ステップ角度駆動後の受信レベ
ル(B)を受信レベル検出手段3より取り込む(3
4)。
【0044】以上得られた受信レベルA,Bについて差
を求め、A>Bの場合に駆動方向を反対にして(3
9)、1ステップ角度だけ駆動することにより最初の角
度に戻し(40)、再び受信レベルAを取り込んで動作
を繰り返す(41)。
【0045】一方、A<Bの場合には、(B−A)のレ
ベルを計算し、(B−A)>k(kは所定のレベル量)
の場合には1/2ステップ角度だけ戻す(38)。
【0046】そして、1/2ステップ角度戻した後受信
レベルAを取り込み(41)、さらに当初の駆動方向に
1ステップ角度駆動し(33)上述の動作を繰り返すこ
とになる。この1/2ステップ角度戻す動作により結局
1/2ステップ角度のオフセットを与えたこと等価にな
る。
【0047】 また、(B−A)<kの場合には、駆動
方向に3/4ステップ角度だけ戻す(37)。この結
果、1/4ステップ角度のオフセットを与える。
【0048】 次に、具体的な本発明のアンテナ追尾制
御装置の動作を図を用いて説明する。
【0049】 図は、本発明のステップトラック方式
によるステップ角度の駆動と受信信号のレベルの関係を
示した図である。
【0050】ここで、ステップトラック制御のステップ
角度は図7で説明したように角度2Aを1ステップ角度
としている。
【0051】本図において、雑音の少ない受信信号(実
線)についてセンタの受信レベルL0 を取り込むと駆動
方向に1ステップ角度2Aだけ駆動し、そのときの受信
レベルL2A取り込む。この場合には、L0 >L2Aである
ため駆動方向を反転し正常にセンタを追尾する。
【0052】一方、ステップ2Aの受信レベル検出時に
雑音等により受信レベルが点線のように増大した場合に
は、ステップ2Aの受信レベルL2A' が取り込まれる。
この場合には、L0 <L2A' であるため(L2A' −L0
)を計算する。
【0053】(L2A' −L0 )>kの場合には、1/2
ステップ角度のオフセットを与えそのときの受信レベル
LA とそこから1ステップ角度駆動した受信レベルL3A
を取り込む。この場合、LA >L3Aであるため駆動方向
を反転して正常にセンタを追尾できる。
【0054】もし、受信レベルL3Aの取り込みの際に雑
音等で受信レベルが増大したとしても、その受信レベル
L3A' はLA >L3A' の関係にあるためやはり駆動方向
を反転して正常にセンタを追尾できる。
【0055】この結果、ミストラックを考慮した衛星指
向範囲は、−3Aから+3Aの範囲6Aとなり、受信レ
ベルの劣化量は最大(L0 −L3A)となる。従来に比較
して衛星指向範囲で2A、受信レベルの劣化量で(L0
−L4A)−(L0 −L3A)だけ改善を図ることができ
る。
【0056】受信レベルは、一般にセンタからある程度
ステップ角度離れると大きくレベル低下するためステッ
プ角度2Aの改善効果は大きい。
【0057】また、雑音による増加が少なければ(L2
A' −L0 )<kとなり、さらにオフセット量は1/4
ステップ角度が選択される。この場合には、その後の制
御動作に従ってステップ角度0.5の受信レベルL0.5A
とステップ角度2.5Aの受信レベルL2.5Aが比較され
ることになる。
【0058】この場合には、ミストラックを考慮した衛
星指向範囲は、−2.5Aから+2.5Aの範囲5Aと
なり、受信レベルの劣化量は最大(L0 −L2.5A)とな
る。
【0059】従って、従来に比較して衛星指向範囲で3
A、受信レベルの劣化量で(L0 −L4A)−(L0 −L
2.5A)だけ改善を図ることができる。
【0060】なお、本図では、受信レベルA、B間の差
を所定のレベルkと比較することによりオフセット量を
1/2ステップ角度、3/4ステップ角度の2種類設け
る構成に関して説明した。しかし、本発明はこれらに限
定されるものではなく、受信レベルA、Bとの差を複数
のレベルk1 、k2 、k3 …とし、オフセット量を1/
n(nは自然数)のオフセット角度とすることにより、
さらにきめ細かくオフセット量を設定することも可能で
ある。
【0061】
【実施例】本発明の実施例として、図5にアンテナ制御
装置を用いた追尾特性を示す。
【0062】本図は、本発明のアンテナ制御装置のステ
ップトラック制御をしている場合の実際の受信レベル特
性を示している。本図において、従来のアンテナ制御装
置を用いて追尾アンテナに強制的にある一定速度で回転
を与え、実際の衛星からの信号を固定の台に設置して受
信した場合のデータを示したものである。
【0063】本図において、角速度±65°/secで
約15秒周期でアンテナに回転を与えている。そして、
A=1.6°、即ち1ステップ角度2A=3.2°、k
=0.1dBとしている。本条件において、初期捕捉時
からアンテナ回転の数にかかわらず最大でも約4dB以
内に受信レベル変動が抑圧されている。
【0064】従って、本発明のステップトラック方式を
用いたアンテナ制御装置では雑音の多い受信信号に対し
て追尾制御をしたとしてもアンテナ受信レベル変動を少
なく抑えることができ、完全な追尾が可能になる効果を
奏している。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のアンテナ
制御装置は、角速度センサとステップトラックとを併用
し、ステップトラック制御においては従来のように一定
のステップ角度単位に駆動するのでは無く、衛星方向を
判断するためにレベル判定用オフセット角とレベル判定
結果に基づきアンテナ位置を変更する角度に分けオフセ
ットさせた角度範囲内の角度で得られたレベル差量に比
例してアンテナ駆動角を決定している。かかる構成によ
り、衛星回線のような雑音の多い受信信号に対して追尾
制御をしたとしてもアンテナ受信レベル変動を少なく抑
えることができ、完全な追尾が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のアンテナ制御装置の構成
を示す図である。
【図2】図1の動作を示すフローチャートを示す図であ
る。
【図3】図2のステップトラック制御24の動作を示す
フローチャートである。
【図4】本発明の受信レベルとステップ角度との関係を
示す図である。
【図5】本発明のアンテナ制御装置の実施例を示す受信
レベル特性の図である。
【図6】従来のアンテナ制御装置の構成を示す図であ
る。
【図7】図6の受信レベルとステップ角度との関係を示
す図である。
【図8】従来のアンテナ制御装置の受信レベル特性を示
す図である。
【符号の説明】
1 アンテナ 2 復調手段 3 受信レベル検出手段 4 方位誤差修正手段 5 移動体方位探索手段 6 旋回角速度検出手段 7 移動体方位演算手段 8 指令角演算手段 9 衛星方位入力手段 10 アンテナ角度制御手段 11 ステップトラック演算手段 12 衛星初期捕捉サーチ手段 13 角速度センサ 22 高速サーチを用いた初期捕捉 23 衛星捕捉 24 ステップトラック制御 25 角速度センサ情報 26 指令角演算 27 初期捕捉指令 32 受信レベルA 取り込み 33 駆動方向へ1ステップ駆動 34 受信レベルB 取り込み 35 B<A 36 (B−A)>k 37 駆動方向へ3/4ステップ戻す 38 駆動方向へ1/2ステップ戻す 39 駆動方向反転 40 駆動方向へ1ステップ駆動 41 受信レベルA 取り込み
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) G01S 3/00 - 3/74 H01Q 3/00 - 3/10

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】角度センサとステップトラックとを併用し
    て衛星アンテナを自動追尾するアンテナ追尾制御装置に
    おいて、 前記ステップトラックは、ある角度から一定のステップ
    角度だけ駆動する手段と、駆動前後における衛星からの
    受信レベルを比較する手段と、前記受信レベルを比較
    し、駆動後の方が大きい場合に、そのレベル差に応じて
    前記一定のステップ角度よりも小さいステップ角度の
    フセットを与える手段と、前記オフセットを与えた後再
    び前記一定のステップ角度だけ駆動してその前後の受信
    レベルを比較する手段とを有することを特徴とするアン
    テナ追尾制御装置。
  2. 【請求項2】前記ステップトラックは、さらに、前記受
    信レベルを比較し、駆動後の方が小さい場合に、駆動前
    の角度に戻した後、前記一定のステップ角度だけ駆動し
    てその前後の受信レベルを比較する手段を有することを
    特徴とする請求項1記載のアンテナ追尾制御装置。
  3. 【請求項3】角度センサとステップトラックとを併用し
    て衛星アンテナを自動追尾するアンテナ追尾制御方法に
    おいて、 前記ステップトラックは、ある角度から一定のステップ
    角度だけ駆動し、その前後における衛星からの受信レベ
    ルを比較し、前記受信レベルの比較が駆動後の方が大き
    い場合にそのレベル差に応じて前記一定のステップ角度
    よりも小さいステップ角度のオフセットを与え、前記オ
    フセットを与えた後再び前記一定のステップ角度だけ駆
    動してその前後の受信レベルを比較することを有するこ
    とを特徴とするアンテナ追尾制御方法。
  4. 【請求項4】前記ステップトラックは、さらに、前記受
    信レベルを比較し、駆動後の方が小さい場合に、駆動前
    の角度に戻した後、前記一定のステップ角度だけ駆動し
    てその前後の受信レベルを比較することを特徴とする請
    求項3記載のアンテナ追尾制御方法。
  5. 【請求項5】前記小さい角度は、前記一定のステップ角
    度の1/n(2以上の自然数)とすることを特徴とする
    請求項1、3記載のアンテナ追尾制御方法とその装置。
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