JP2007271584A - 方位角度検出方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的簡単な構成で磁気方位センサによる方位検出誤差を補正する新規な手段を提供する。
【解決手段】GPSコンパス演算ユニット6と磁気方位センサ9で検出された方位情報はデータ処理部101内の方位角度データ比較部111に入力され、磁気方位センサ9から入力された方位情報91とGPSコンパス演算ユニット6から入力された方位情報61との差が計算され、その差Yと、方位情報91の値Xが対として誤差記憶部114に格納される。近似関数係数演算部112は、誤差記憶部114に格納されているYのデータ列を、Xを入力としたときの出力として近似関数を仮定し、その係数を最小二乗法による線形回帰分析により計算する。補正量計算部113はGPSコンパス演算ユニット6から方位情報61が得られない状態において、近似関数に磁気方位センサ9から取得した方位情報91を代入し、計算されたYを方位情報91に補正値として加える。
【選択図】図2

Description

本発明は、方位角度検出方法に関し、特に磁気方位センサによる方位検出誤差を補正する技術に関する。
車両にアンテナを搭載した車載局等、移動して運用することを前提とした衛星通信地球局において、運用性向上と運用開始までの時間短縮は速報性を重視するニュース、災害情報を伝達する目的上重要な要素となる。車両固定後に最も時間を要するのがアンテナを衛星方向に指向させる作業である。衛星方向を捕捉するためには、初期状態のアンテナの方位角度、仰角を検出し、計算された衛星の方位角度、仰角との角度差に基づいてアンテナを衛星方向に回転する。初期のアンテナの方位角度の検出には、磁気方位センサを使用している。この従来技術には次の問題点がある。
アンテナを搭載する車両の磁化の影響により、時間の経過に伴い磁気方位センサの検出方位角度に含まれる誤差が増大してくる。この誤差は5度を超える場合があり、1度未満の精度でアンテナを衛星方向に向けることが必要であるシステムでは、衛星方向探索のためのアンテナのサーチ動作を行う必要が生じる。検出した方位角度の誤差が大きいほどサーチに要する時間が増大し、通信回線の確保が遅れシステムの即時性が損なわれる。真北の検出が可能なGPSコンパスを磁気方位センサと併用する場合においても、受信可能なGPS衛星が足りない場合には、バックアップとして準備された磁気方位センサを使用するため同じ問題が起こる。
図1は、車両等の移動体に搭載される一般的な通信用衛星の捕捉システムの全体構成を示している。衛星通信用アンテナ1は、車両移動中は格納状態にあり、使用場所に車両を固定した後に衛星方向に展開して電波を受信する。展開時に衛星通信用アンテナ1の指向方向は方位角度と仰角の2軸を回転し調整する。
送受信機2は衛星から受信されたRF信号を処理し、受信レベル信号をアンテナ制御装置10に出力する。アンテナ制御装置10は受信レベルが増加したことで、衛星通信用アンテナ1が衛星の方向に向いたと判断する。モータ4はアンテナ制御装置10からの速度指令によりアンテナの方位角度、仰角を回転する。減速機3はモータ4からのアンテナ駆動軸への回転指令を減速する。減速機3とモータ4は方位角度と仰角用にそれぞれ設けられている。
GPS用アンテナ5はGPS衛星からの電波を受信して信号をGPSコンパス演算ユニット6に入力する。GPSコンパス演算ユニット6は複数のGPS用アンテナ5の受信信号の位相差を処理して真北を基準とした方位角度を演算し、緯度経度情報と共にシリアル通信を通じてアンテナ制御装置10に伝送する。GPSコンパス演算ユニット6が方位角度の算出に必要とするGPS衛星受信数は、緯度経度のみの検出に要するGPS衛星より多い。
ロールセンサ7、ピッチセンサ8は車両が傾いた路面に停止した場合に、地平に対する衛星通信用アンテナ1の設置座標の傾斜角度を計測し、アンテナ制御装置に出力する。両センサの傾き検出軸は直交し、車両の前後方向の傾きをピッチセンサ8が、車両の左右方向の傾きをロールセンサ7が検出する。検出した傾斜角度は、衛星通信用アンテナ1が固定されている座標系と、衛星の方位角度、仰角の算出基準となる地平座標との間の座標回転角度となるため、アンテナの初期姿勢から衛星方向へ指向させる場合の相対方位角度、相対仰角の算出に用いる。
アンテナ制御装置10は、衛星通信用アンテナ1を衛星方向に回転駆動する。初期状態では、衛星の方位角度、仰角の計算、ロールセンサ7、ピッチセンサ8の傾斜角度を利用した地平座標系とアンテナ座標系の変換、GPSコンパス演算ユニット6との通信を行う。
磁気方位センサ9は、受信可能なGPS衛星が必要数に達せず、GPSコンパス演算ユニット6が方位角度を算出できない場合に、バックアップとして方位角度出力信号をアンテナ制御装置に出力する。
例えば、車両の近傍にビルなど天空を遮る遮蔽物が有り、GPS用アンテナ5が必要数のGPS衛星を受信できないと衛星方向に展開する前の衛星通信用アンテナ1の方位角度はGPSコンパス演算ユニット6から取得されず、磁気方位センサ9の出力データが使用される。GPSコンパス演算ユニット6は真北を基準とした方位角度を出力するが、磁気方位センサ9は地磁気を利用するため、磁北を基準とした方位角度検出となる。磁北は真北と磁気偏角分だけ誤差が生じるため、アンテナの使用地域ごとに決まった磁気偏角の補正をかける。
また、磁気方位センサ9は車両の上に設置されるため、車両の構造物が磁気方位センサ9周辺の地磁気に影響を与え、車両自体の磁化も地磁気を乱す。磁化状態は時間と共に変化するため、磁気方位センサ9が検出する方位角度に与える誤差の大きさは固定値のパラメータでは補正できない。
車両とその磁化による磁気方位センサ9の検出誤差は3度を超える場合もあり、1度未満の単位で衛星方向にアンテナを指向させるには誤差の範囲内で衛星のサーチを行う必要がある。サーチは衛星通信用アンテナ1の方位角度を1度未満のステップ幅で微小変化させながら、それぞれのサンプルポイントで送受信機2から出力される受信レベルの増減を確認し、受信レベルが最大となった角度を衛星方向と判断する。サーチにはサンプルポイント間のアンテナの駆動時間と、送受信機2から受信レベルが出力されるまでの時間がサンプルポイント毎に必要となり、サーチをせずに衛星を捕捉する場合と比較して時間が10倍以上かかることがある。
そのため、磁気方位センサの検出誤差を補正することが必要となる。磁気方位センサによる方位検出誤差を補正するための方法については、それぞれの目的に応じて従来より種々提案されている(特許文献1〜6等参照)。
特開昭60−100713号公報 特開平3−148010号公報 特開平5−18770号公報 特開平9−68431号公報 特開平9−304078号公報 特開2003−42766号公報
前記のように、車両にアンテナを搭載した車載局等、移動して運用することを前提とした衛星通信地球局において、アンテナを衛星の方向に向けるために車両に搭載された磁気方位センサで検出した方位角度を利用する方法は、時間の経過と共に車両の磁化により大きな誤差が発生し、その検出角度を利用する衛星捕捉時間が極端に長くなるという問題があり、そのため磁気方位センサで検出された方位角度を補正する必要がある。
一方、前記のように、車両にアンテナを搭載した車載局では、GPS衛星からの電波を受信して方位を検出するGPSコンパス演算ユニットを備えており、所定数のGPS衛星からの電波が受信できる場合には、それらのGPS衛星からの電波を受信してGPSコンパス演算ユニットにより、正確な方位を検出することが可能であるが、所定数のGPS衛星からの電波が受信できないために磁気方位センサで検出された方位角度を用いなければならない場合に、上記の問題点が生じてくる。
本発明の目的は、上記問題点に鑑み、正確な方位を検出することが可能な手段で得られた精度の高い方位角度情報を利用することにより、比較的簡単な構成で磁気方位センサによる方位検出誤差を補正する新規な手段を提供することにある。
本発明の方位角度検出方法は、精度の高い方位角度に対する磁気方位センサによる検出角度の誤差を、前記磁気方位センサの検出角度と対応させてメモリに記憶するとともに、前記メモリに記憶された前記磁気方位センサの検出角度の誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記精度の高い方位角度の検出が不可能な状況下において前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算して磁気方位センサの検出角度の誤差を圧縮することを特徴とする。
また、前記メモリに蓄積された複数の前記磁気方位センサの検出角度の誤差データをシステム運用時に常時取得し、該取得した誤差データを利用して最小二乗法による線形回帰分析を行って前記近似関数の係数を更新することにより、磁気による方位角度検出の経年的な誤差を自動的かつ継続的に補正することを特徴とする。
また本発明の通信用衛星捕捉システムは、車両等の移動体に搭載された衛星通信用アンテナと、初期状態の前記衛星通信用アンテナの方位角度および仰角と計算された衛星の方位角度および仰角との角度差に基づいてアンテナを衛星方向に回転する制御を実行するアンテナ制御部と、初期状態のアンテナの方位角度を検出して前記アンテナ制御部へ出力するGPSコンパス演算ユニットおよび磁気方位センサを備えており、前記アンテナ制御部は、前記GPSコンパス演算ユニットから前記初期状態のアンテナの方位角度情報が得られているときには、該GPSコンパス演算ユニットからの方位情報を採用して前記制御を実行するとともに、前記磁気方位センサからの方位情報と前記GPSコンパス演算ユニットからの方位情報の差を前記磁気方位センサの検出誤差として磁気方位センサが検出した方位角度と対応させて誤差記憶部に格納する手段と、前記GPSコンパス演算ユニットから前記初期状態のアンテナの方位角度情報が得られないときに、前記誤差記憶部に格納されている前記磁気方位センサの検出誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算した方位情報を採用して前記制御を実行する手段を有していることを特徴とする。
また本発明の別の実施形態の通信用衛星捕捉システムは、車両等の移動体に搭載された衛星通信用アンテナと、初期状態の前記衛星通信用アンテナの方位角度および仰角と計算された衛星の方位角度および仰角との角度差に基づいてアンテナを衛星方向に回転する制御を実行するアンテナ制御部と、初期状態のアンテナの方位角度を検出して前記アンテナ制御部へ出力する磁気方位センサを備えており、前記アンテナ制御部は、衛星を捕捉したときの前記衛星通信用アンテナの方位角度と、前記磁気方位センサからの方位情報に基づいて計算された衛星の方位角度の差を前記磁気方位センサの検出誤差として磁気方位センサの検出方位角度と対応させて誤差記憶部に格納する手段と、該誤差記憶部に格納されている前記磁気方位センサの検出誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算した方位情報を採用して前記制御を実行する手段を有していることを特徴とする。
またこれらの通信用衛星捕捉システムは、前記検出誤差のデータをシステム運用時に常時取得して前記近似関数の係数を更新する手段を備えることにより、経年的に変化する誤差に対処可能にすることができる。
本発明は、システム運用時に取得した高精度の方位角度を検出する機器による方位角度データと磁気方位センサによる方位角度データの誤差を、方位角度に対する誤差関数として関数化しておき、磁気方位センサにより瞬時に検出された方位角度に対して前記誤差関数より求めた値を補正値として加算するので、高精度の方位角度を検出する機器が利用できないときであっても、磁気方位センサにより瞬時に検出された方位角度の誤差を圧縮した方位角度情報を短時間で検出することができる。
また、前記磁気方位センサの検出角度の誤差データはシステム運用時に常時取得し、誤差関数の係数を運用しながら自動的に更新しているので、システム運用に伴う誤差の変動の影響を除くことができる。
さらに本発明では、誤差を近似関数で表現するため、誤差関数の係数を計算するために必要なデータ数を記憶しておくだけでよいため、例えば、磁気方位センサの方位角度に対する誤差情報をテーブルとして管理する方法のように、記憶する誤差情報を増やさないと任意の方位角度に対する誤差情報の算出精度が落ちるようなことがなく、誤差を記憶するメモリ容量を少なくすることができる。
図1は、本発明が適用される、車両等の移動体に搭載される通信用衛星の捕捉システムの全体構成を示す図である。
衛星通信用アンテナ1は、車両移動中は格納状態にあり、使用場所に車両を固定した後に衛星方向に展開して電波を受信する。展開時に衛星通信用アンテナ1の指向方向は方位角度と仰角の2軸を回転し調整する。送受信機2は衛星から受信されたRF信号を処理し、受信レベル信号をアンテナ制御装置10に出力する。アンテナ制御装置10は受信レベルが増加したことで、衛星通信用アンテナ1が衛星の方向に向いたと判断する。モータ4はアンテナ制御装置10からの速度指令によりアンテナの方位角度、仰角を回転する。減速機3はモータ4からのアンテナ駆動軸への回転指令を減速する。減速機3とモータ4は方位角度と仰角用にそれぞれ準備する。
GPS用アンテナ5はGPS衛星からの電波を受信して信号をGPSコンパス演算ユニット6に入力する。GPSコンパス演算ユニット6は複数のGPS用アンテナ5の受信信号の位相差を処理して真北を基準とした方位角度を演算し、緯度経度情報と共にシリアル通信を通じてアンテナ制御装置10に伝送する。GPSコンパス演算ユニット6が方位角度の算出に必要とするGPS衛星受信数は、緯度経度のみの検出に要するGPS衛星より多い。
ロールセンサ7、ピッチセンサ8は車両が傾いた路面に停止した場合に、地平に対する衛星通信用アンテナ1の設置座標の傾斜角度を計測し、アンテナ制御装置に出力する。両センサの傾き検出軸は直交し、車両の前後方向の傾きをピッチセンサ8が、車両の左右方向の傾きをロールセンサ7が検出する。検出した傾斜角度は、衛星通信用アンテナ1が固定されている座標系と、衛星の方位角度、仰角の算出基準となる地平座標との間の座標回転角度となるため、アンテナの初期姿勢から衛星方向へ指向させる場合の相対方位角度、相対仰角の算出に用いる。
アンテナ制御装置10は、衛星通信用アンテナ1を衛星方向に回転駆動する。初期状態では、衛星の方位角度、仰角の計算、ロールセンサ7、ピッチセンサ8の傾斜角度を利用した地平座標系とアンテナ座標系の変換、GPSコンパス演算ユニット6との通信を行う。磁気方位センサ9は受信可能なGPS衛星が必要数に達せず、GPSコンパス演算ユニット6が方位角度を算出できない場合に、バックアップとして方位角度出力信号をアンテナ制御装置に出力する。
図2は、本発明の実施形態を示す、磁気方位センサによる方位検出誤差補正部のブロック図である。
この磁気方位センサによる方位検出誤差補正部は、図1のアンテナ制御装置10内に設けられており、GPSコンパス演算ユニット6と磁気方位センサ9から入力された各方位情報に基づいて、磁気方位センサによる方位検出誤差を補正する処理を行うデータ処理部101として構成されている。
データ処理部101は、方位角度データ比較部111と、近似関数係数演算部112と、補正量計算部113と誤差記憶部114を備える。方位角度データ比較部111は、GPSコンパス演算ユニット6から入力されたアンテナ方位角度に対する磁気方位センサ9から入力されたアンテナ方位角度の誤差を計算し、磁気方位センサ9から入力されたアンテナ方位角度と対で誤差記憶部114に記憶する。誤差記憶部114は一定量の複数のデータ対を格納し、記憶エリアが全て満たされると最も古いデータを廃棄し新しいデータを記憶することによりデータの更新を行っている。
近似関数係数演算部112は誤差記憶部114に蓄積された複数の誤差データを、磁気方位センサ9から入力されたアンテナ方位角度を入力としたときの出力として近似関数を仮定してその係数を算出する。補正量計算部113はGPS衛星の受信状態が悪くGPSコンパス演算ユニット6から方位角度データが取得できないときに、磁気方位センサからの方位角度を近似関数係数演算部112で求めた近似関数に入力し方位角度の補正量を計算し、磁気方位センサからの方位角度に補正をかける。
次に、図1〜図2を参照して本実施形態の動作について詳細に説明する。
衛星補足を行う場所に車両を停止した後、アンテナ制御装置10はGPSコンパス演算ユニット6より取得した緯度経度の情報と、受信しようとする衛星の経度を使用して、衛星通信用アンテナ1の目標角度となる衛星方位角度と衛星仰角を演算する。次にGPSコンパス演算ユニット6および磁気方位センサ9より取得した衛星通信用アンテナ1の方位角度を基準として、衛星通信用アンテナ1を衛星方向に向けるために必要となる方位角度と仰角の回転量を計算しながら衛星通信用アンテナ1を駆動する。車両が傾斜している場合、車上に搭載されている衛星通信用アンテナ1の設置面は地平面と一致しないため、ロールセンサ7、ピッチセンサ8の検出角度から座標変換を行い衛星角度への回転量を補正する。
車両の近傍にビルなど天空を遮る遮蔽物が有り、GPS用アンテナ5が必要数のGPS衛星を受信できないと衛星方向に展開する前の衛星通信用アンテナ1の方位角度はGPSコンパス演算ユニット6から取得されず、磁気方位センサ9の出力データを使用する。GPSコンパス演算ユニット6は真北を基準とした方位角度を出力するが、磁気方位センサ9は地磁気を利用するため、磁北を基準とした方位角度検出となる。磁北は真北と磁気偏角分だけ誤差が生じるため、アンテナの使用地域ごとに決まった磁気偏角の補正をかける。
磁気方位センサ9は車両の上に設置されるため、車両の構造物が磁気方位センサ9周辺の地磁気に影響を与え、車両自体の磁化も地磁気を乱す。磁化状態は時間と共に変化するため、磁気方位センサ9が検出する方位角度に与える誤差の大きさは固定値のパラメータでは補正できない。
車両とその磁化による磁気方位センサ9の検出誤差は3度を超える場合もあり、1度未満の単位で衛星方向にアンテナを指向させるには誤差の範囲内で衛星のサーチを行う必要がある。サーチは衛星通信用アンテナ1の方位角度を1度未満のステップ幅で微小変化させながら、それぞれのサンプルポイントで送受信機2から出力される受信レベルの増減を確認し、受信レベルが最大となった角度を衛星方向と判断する。サーチにはサンプルポイント間のアンテナの駆動時間と、送受信機2から受信レベルが出力されるまで時間がサンプルポイント毎に必要となり、サーチをせずに衛星を捕捉する場合と比較して時間が10倍以上かかることがある。
そこで、本実施形態では、GPSコンパス演算ユニット6が方位角度を出力できる場合に、磁気方位センサ9で検出された方位角度をGPSコンパス演算ユニット6で検出された方位角度と比較してその誤差を記憶しておき、この誤差情報を利用して、本発明による、磁気方位センサ9で検出された方位角度の補正を実行する。
最初に、GPSコンパス演算ユニット6が方位角度を出力できる場合の、データ処理部101の動作について図2を参照し説明する。
GPSコンパス演算ユニット6と磁気方位センサ9で検出された方位情報はデータ処理部101内の方位角度データ比較部111に入力される。方位角度データ比較部111は、磁気方位センサ9から入力された方位情報91に磁気偏角の補正を行った後に、GPSコンパス演算ユニット6から入力された方位情報61との差を計算し、その差をY、方位情報91をXとして誤差記憶部114に格納する。Xは方位角度であるため0≦X<360の範囲をとる。
近似関数係数演算部112は、誤差記憶部114に格納されているデータ数があるしきい値を超えていると、Yのデータ列を、Xを入力としたときの出力として近似関数を仮定し、その係数を最小二乗法による線形回帰分析により計算する。近似関数はデータが追加されるごとに更新する。補正量計算部113はGPSコンパス演算ユニット6から方位情報61が得られない状態において、近似関数に磁気方位センサ9から取得した方位情報91を代入し、計算されたYを方位情報91に補正値として加える。この値がアンテナの方位角度となる。
図3は、GPSコンパスが検出した方位角度に対する磁気方位センサの方位角度の誤差から近似関数を求める例を説明するグラフである。
GPSコンパス演算ユニット6が検出した方位角度に対する磁気方位センサの方位角度の誤差を縦軸に、磁気方位センサ9が検出した方位角度を横軸にとりプロットし点線で結んでいる。実線は横軸を入力として方位角度の誤差を出力する近似関数を示す。近似関数を求めることで検出された全ての磁気方位センサの方位角度から補正値を導く。方位角度ごとの誤差はその値が大きく変動するために固定値では表現できない。そのため関数化が必要となる。
図3に示す例では、磁気方位センサ9が検出した方位角度(ラジアン表記)をX、その誤差(近似関数)をYとおくと、
Y=5×SIN(1.65×X)+5
によって近似される。この近似関数では最大10度以上の誤差を2度台まで補正している。
近似関数は次式のようにSINの初期位相、より変動周期の短い高次のSIN項を組み合わせて、さらに誤差を精度良く表現する関数を定義することができる。即ち、
Y=A1×SIN(B1×X+C1)+A2×SIN(B2×X+C2)+・・・+An×SIN(Bn×X+Cn)+D
となる。
なお、上記の実施形態では、GPS用アンテナ5、GPSコンパス演算ユニット6から精度の高い方位角度を取得しているが、GPSコンパス演算ユニット6が出力する方位角度の代わりに、捕捉後の衛星角度と、衛星を捕捉するまでに駆動した方位角度の回転量を利用することもできる。
図1の構成において、衛星通信用アンテナ1の緯度経度情報と、衛星の経度情報から算出される衛星の方位角度、仰角の値は精度が高い。衛星を捕捉したときの衛星通信用アンテナ1の方位角度と、計算された衛星の方位角度の差が、磁気方位センサ9が衛星通信用アンテナ1の展開前に検出した方位角度に含まれる誤差となる。衛星通信用アンテナ1の設置座標面と地平座標面が一致しなければ、ロールセンサ7、ピッチセンサ8の検出角度も使用して誤差を計算する。この誤差を図2の誤差記憶部114に蓄積することで、前述の実施形態と同等の方位角度検出が可能となる。
本発明の方位角度検出方法では、精度の高い方位角度に対し、大きな検出誤差を含む磁気方位センサの検出角度の誤差を磁気方位センサの検出角度と対でメモリに記憶する。この誤差角度を、磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数の出力として捉え、さらにメモリに蓄積された複数のデータを利用して近似関数の係数を最小二乗法による線形回帰分析により更新する。そして、GPSコンパス等による高精度の方位角度の検出が不可能な状況下においては、磁気方位センサが検出した方位角度を上記近似関数に入力して補正値を計算し誤差を圧縮するので、GPSコンパス等による高精度の方位角度の検出が不可能なときであっても正確な方位角度を求めることができる。
本発明が適用される、車両等の移動体に搭載される通信用衛星の捕捉システムの全体構成を示す図である。 本発明の実施形態を示すブロック図である。 本実施形態における近似関数の例を示すグラフである。
符号の説明
1 衛星通信アンテナ
2 送受信機
3 減速機
4 モータ
5 GPS用アンテナ
6 GPSコンパス演算ユニット
7 ロールセンサ
8 ピッチセンサ
9 磁気方位センサ
10 アンテナ制御装置
101 データ処理部
111 方位角度データ比較部
112 近似関数係数演算部
113 補正量計算部
114 誤差記憶部

Claims (7)

  1. 精度の高い方位角度に対する磁気方位センサによる検出角度の誤差を、前記磁気方位センサの検出角度と対応させてメモリに記憶するとともに、前記メモリに記憶された前記磁気方位センサの検出角度の誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記精度の高い方位角度の検出が不可能な状況下において前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算して磁気方位センサの検出角度の誤差を圧縮することを特徴とする方位角度検出方法。
  2. 前記メモリに蓄積された複数の前記磁気方位センサの検出角度の誤差データを利用して最小二乗法による線形回帰分析を行って前記近似関数の係数を更新することにより、経年的に変化する誤差を減らすことを特徴とする請求項1に記載の方位角度検出方法。
  3. 前記精度の高い方位角度のデータは、GPSコンパス演算ユニットにより求めることを特徴とする請求項1または2に記載の方位角度検出方法。
  4. 前記精度の高い方位角度のデータとして、通信衛星を捕捉したときの衛星通信用アンテナの方位角度データを用いることを特徴とする請求項1または2に記載の方位角度検出方法。
  5. 車両等の移動体に搭載された衛星通信用アンテナと、初期状態の前記衛星通信用アンテナの方位角度および仰角と計算された衛星の方位角度および仰角との角度差に基づいてアンテナを衛星方向に回転する制御を実行するアンテナ制御部と、初期状態のアンテナの方位角度を検出して前記アンテナ制御部へ出力するGPSコンパス演算ユニットおよび磁気方位センサを備えている通信用衛星捕捉システムにおいて、
    前記アンテナ制御部は、前記GPSコンパス演算ユニットから前記初期状態のアンテナの方位角度情報が得られているときには、該GPSコンパス演算ユニットからの方位情報を採用して前記制御を実行するとともに、前記磁気方位センサからの方位情報と前記GPSコンパス演算ユニットからの方位情報の差を前記磁気方位センサの検出誤差として磁気方位センサが検出した方位角度と対応させて誤差記憶部に格納する手段と、前記GPSコンパス演算ユニットから前記初期状態のアンテナの方位角度情報が得られないときに、前記誤差記憶部に格納されている前記磁気方位センサの検出誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算した方位情報を採用して前記制御を実行する手段を有していることを特徴とする通信用衛星捕捉システム。
  6. 車両等の移動体に搭載された衛星通信用アンテナと、初期状態の前記衛星通信用アンテナの方位角度および仰角と計算された衛星の方位角度および仰角との角度差に基づいてアンテナを衛星方向に回転する制御を実行するアンテナ制御部と、初期状態のアンテナの方位角度を検出して前記アンテナ制御部へ出力する磁気方位センサを備えている通信用衛星捕捉システムにおいて、
    前記アンテナ制御部は、衛星を捕捉したときの前記衛星通信用アンテナの方位角度と、前記磁気方位センサからの方位情報に基づいて計算された衛星の方位角度の差を前記磁気方位センサの検出誤差として磁気方位センサの検出方位角度と対応させて誤差記憶部に格納する手段と、該誤差記憶部に格納されている前記磁気方位センサの検出誤差データを線形回帰分析することによって前記磁気方位センサの検出角度を入力とする近似関数を求め、前記磁気センサが検出した方位角度を前記近似関数に入力することにより補正値を計算し、該補正値を前記磁気センサが検出した方位角度に加算した方位情報を採用して前記制御を実行する手段を有していることを特徴とする通信用衛星捕捉システム。
  7. 前記検出誤差のデータをシステム運用時に常時取得して前記近似関数の係数を更新する手段を備えていることを特徴とする請求項5または6に記載の通信用衛星捕捉システム。
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