JP4375137B2 - ファイル及び綴じ具取付部材 - Google Patents

ファイル及び綴じ具取付部材 Download PDF

Info

Publication number
JP4375137B2
JP4375137B2 JP2004183589A JP2004183589A JP4375137B2 JP 4375137 B2 JP4375137 B2 JP 4375137B2 JP 2004183589 A JP2004183589 A JP 2004183589A JP 2004183589 A JP2004183589 A JP 2004183589A JP 4375137 B2 JP4375137 B2 JP 4375137B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
binding tool
contact
cover body
contact portion
mounting member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2004183589A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2006007432A (ja
Inventor
多喜夫 清見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kokuyo Co Ltd
Original Assignee
Kokuyo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kokuyo Co Ltd filed Critical Kokuyo Co Ltd
Priority to JP2004183589A priority Critical patent/JP4375137B2/ja
Publication of JP2006007432A publication Critical patent/JP2006007432A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4375137B2 publication Critical patent/JP4375137B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、表紙体に対して着脱可能な綴じ具を具備するファイル、及びこのようなファイルの用いられる綴じ具取付部材に関する。
従来より、硬質紙や樹脂等により構成される表紙体と、金属素材よりなるパイプ式タイプ、リングタイプその他の綴じ具とから構成されるとともに、分別廃棄等の便から、表紙体に綴じ具を、固定手段を介して着脱可能に取り付けるようにしたファイルが種々考えられている。
このようなファイルは、例えば、綴じ具のベースをベース固定具を介して表紙体に着脱自在に固定するとともに、ベース固定具が、表紙体を貫通する貫通部材と、この貫通部材に係合して当該貫通部材の脱落を規制するとともに前記ベースを表紙体に向けて押圧する綴じ具取付部材とを備える構成を有する。(例えば特許文献1、2参照)。
特許文献1記載の構成では、前記綴じ具取付部材の一端部は、前記ベースより外方に位置する回転軸周りに回動可能に支持されている。一方、前記貫通部材は、前記ベースの長手方向端部に臨む位置において前記綴じ具取付部材の他端部と係合してこの綴じ具取付部材を保持する。そして、前記綴じ具取付部材は、前記貫通部材に保持された状態で、前記ベースの長手方向端部に当接し、ベースを表紙体に取り付けるようにしている。なお、この特許文献1では、前記綴じ具取付部材は回転操作部材として、前記貫通部材は起立部材として、それぞれ述べられている。
一方、特許文献2記載の構成では、前記綴じ具取付部材がくさび状をなし、前記貫通部材と前記ベースとの間の空間に該綴じ具取付部材をスライドさせて差し込むことにより前記ベースを表紙体に向けて押圧するようにしている。なお、この特許文献2では、前記綴じ具取付部材はクサビ部材として述べられている。
特開2000−118181号公報(特に図6、0020段落) 特許3421913号公報(特に図1〜4、0018段落、0021段落)
しかしながら、特許文献1記載の構成では、ベースと表紙体とが離間する方向に力を受けた際、例えばファイルが落下した際や綴じ板の取り外しに伴い強い引張力が作用した際等においては、前記ベースは、その両端部を前記綴じ具取付部材により片持ち支持されているのみであるので、前記綴じ具取付部材と前記貫通部材との係合部に対してこれら綴じ具取付部材と貫通部材との係合を解除させる強い力が斜め方向に作用し、この作用により前記綴じ具取付部材と前記貫通部材との係合が解除されて綴じ具が表紙体から外れてしまう不具合が発生しうる。
一方、特許文献2記載の構成では、綴じ具取付部材は、前記貫通部材からも長手方向端部寄り及び中央寄りにおいて綴じ具のベースに面的に当接しているので、前段で述べた不具合は解消できる。しかしながら、このような構成においては、門形に形成した前記貫通部材の間に前記綴じ具取付部材を位置させる必要があるので、この貫通部材よりもベースの幅方向端部側は保持できない。すなわち、ファイルが斜め方向に落下した際等、前記貫通部よりも綴じ具の側端縁側の部位に集中して力を受けた場合に、該当箇所が綴じ具取付部材に保持されていないので、綴じ具が外れやすくなる不具合が発生しうる。
本発明は、このような課題を解決すべく、すなわちより低コストで、かつ広範囲において綴じ具を保持できるようにすべく構成するものである。
すなわち、本発明に係るファイルの一つは、表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、前記綴じ具取付部材が、綴じ具の幅方向と直交する方向に延伸し、前記係止部の側方において綴じ具に当接する第3当接部を有し、前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、これら第1当接部及び前記第2当接部を接続し起立壁状をなす前記第3当接部たるリブ及び側板とを有することを特徴とする。
このようなものであれば、前記第1当接部及び第2当接部が前記係止部を囲むようにして綴じ具に当接するので、綴じ具が表紙体から離間する方向に力を受けた際、綴じ具取付部材が受ける作用の方向と該綴じ具と表紙体との当接面に直交する方向とのなす角度を小さくできる。すなわち、係合面と被係合面とが当接した状態が維持され、該綴じ具と表紙体との離間を有効に阻止できる。しかも、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を囲むようにして綴じ具に当接する構成を採用することにより、係止部の幅方向位置に関わらず前記第1当接部及び第2当接部の一方又は両方を綴じ具の巾寸法略一杯にわたって形成できる。すなわち、ファイルが斜め方向に落下した際等、前記係止部よりも綴じ具の側端縁側の部位に集中して力を受けた場合であっても、このような綴じ具が表紙体から外れてしまう不具合の発生を防ぐことができる。従って、このような綴じ具をより安定して表紙体に保持させることができる。
さらに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接しているので、前記第1当接部及び第2当接部により挟まれる位置に係止部を配置すればよく、これら第1当接部及び第2当接部をこの綴じ具取付部材の外縁に位置させ、かつ第1当接部及び第2当接部を前記係止部に近接させる配置を実現できる。従って、このような綴じ具取付部材の小型化及び製造コストの削減を図ることができる。
さらに、前記綴じ具取付部材が、綴じ具の幅方向と直交する方向に延伸し、前記係止部の側方において綴じ具に当接する第3当接部を有するので、綴じ具をより安定して表紙体に保持させることができる。なお、「係止部の側方」とは、係止部から綴じ具の幅方向に離間した部位全般を含む概念である。
加えて、前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、これら第1当接部及び前記第2当接部を接続し起立壁状をなす前記第3当接部たるリブ及び側板とを有するので、上述したようなファイルを好適に実現できる。
特に、前記綴じ具取付部材が、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板をさらに有する箱状の部材であれば、このような綴じ具取付部材の形状を安定させることができる。
前記係止部を簡単な構成で実現するための具体的な態様として、前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に前記被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるものが挙げられる。なお、「表紙体から突出して綴じ具を貫通する」とは、表紙体と綴じ具との当接面から綴じ具の反対側の面を越えて突出すること全般を示す概念である。
特に、前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けているものや、前記爪部を、前記第1当接部又は前記第2当接部のいずれか一方から延伸して設けているものであれば、前記頂板のうち前記爪部と重合する部分に孔を設けることにより、このような綴じ具取付部材を射出成形により形成でき、製造コストの削減を図ることができる。
前記貫通凸部が、前記爪部の側方において表紙体から起立して1対設けられる側壁と、対をなす側壁の起立端間を接続し前記被係合面を有する頂壁と、前記爪部の前記スライド操作における移動方向側において表紙体から起立して設けられる背壁とを有するものであれば、このような貫通凸部に、綴じ具が表紙体から離間する方向への力に対する強度を付与することができる。
本発明に係るファイルの他の一つは、表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けていることを特徴とする。このようなものであれば、前記頂板のうち前記爪部と重合する部分に孔を設けることにより、このような綴じ具取付部材を射出成形により形成でき、製造コストの削減を図ることができる。
本発明に係るファイルのさらに他の一つは、表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、前記綴じ具取付部材が、前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けていることを特徴とする。このようなものであれば、前記頂板のうち前記爪部と重合する部分に孔を設けることにより、このような綴じ具取付部材を射出成形により形成でき、製造コストの削減を図ることができる。
綴じ具をより安定して表紙体に保持させることができるようにするための態様として、前記綴じ具取付部材が、綴じ具の幅方向と直交する方向に延伸し、前記係止部の側方において綴じ具に当接する第3当接部を有するものが挙げられる。なお、「係止部の側方」とは、係止部から綴じ具の幅方向に離間した部位全般を含む概念である。
特に、前記係止部の両側方に前記第3当接部を設けているものであれば、綴じ具が表紙体から離間する方向に力を受けた際に綴じ具取付部材が受ける作用の方向を、該綴じ具と表紙体との当接面に直交する方向にさらに近づけることができ、さらに安定して綴じ具を表紙体に保持させることができる。
加えて、前記第1当接部、前記第2当接部、及び前記第3当接部により前記係止部を略又は完全に囲繞しているものであれば、綴じ具が表紙体から離間する方向に力を受けた際に綴じ具取付部材が受ける作用の方向を、ほぼ完全に該綴じ具と表紙体との当接面に直交する方向にでき、非常に安定して綴じ具を表紙体に保持させることができる。
前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、前記表紙体の外面に当接する基板部と、前記貫通凸部とを有し、前記表紙体と別体をなす裏当て部材を具備するものであれば、綴じ具が表紙体から離間する方向に力を受けた際には前記基板部と前記表紙体とが密着するので綴じ具の表紙体への取付強度を増すことができる。
本発明に係るファイルのさらに他の一つは、表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、係止部の係合面と被係合面との係合解除を規制する戻り止め部を有することを特徴とする。このようなものであれば、綴じ具をより安定して表紙体に固定することができる。
このような戻り止め部の具体的な構成の一例として、前記戻り止め部が、前記綴じ具取付部材に設けられる戻り止め突起と、前記戻り止め突起と係合可能な戻り止め受け部とを有するものが挙げられる。
さらに、綴じ具取付部材を綴じ部に対して容易に固定し、綴じ部に対する固定の解除を容易に行うこともできるようにするための態様として、前記戻り止め突起が、弾性変形可能であるものが挙げられる。
また、このようなファイルを好適に実現できる綴じ具取付部材として、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作によりファイルに設けた被係合面に当接可能な係合面を有する爪部と、前記爪部に対してスライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部とを有し、第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記爪部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記爪部を挟んでスライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、また、前記爪部の側方において綴じ具に当接する第3当接部をさらに有し、前記第1当接部、第2当接部、及び第3当接部により前記爪部を略又は完全に囲繞しているものであって、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、これら第1当接部及び前記第2当接部を接続し起立壁状をなす前記第3当接部たるリブ及び側板とを有するものが挙げられる。
本発明に係るファイルは、綴じ具の幅方向と直交する方向へ綴じ具取付部材をスライド操作することにより係合し、係合状態において綴じ具取付部材と綴じ具との離間を規制する係止部を備えるものであって、前記綴じ具取付部材が前記係止部を囲むようにして前記スライド操作の方向の両側において綴じ具に当接するので、綴じ具が表紙体から離間する方向に力を受けた際、当接面を十分確保したため、綴じ具取付部材が受ける作用の方向と該綴じ具と表紙体との当接面に直交する方向とのなす角度を小さくできる。すなわち、前記係止部の係合状態が維持され、該綴じ具と表紙体との離間を有効に阻止できる。さらに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接しているので、前記第1当接部及び第2当接部により挟まれる位置に係止部を配置すればよく、これら第1当接部及び第2当接部をこの綴じ具取付部材の外縁に位置させ、かつ第1当接部及び第2当接部を前記係止部に近接させる配置を実現できる。従って、このような綴じ具取付部材の小型化及び製造コストの削減を図ることができる。

以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態に係るファイルFは、全体斜視図を図1、分解斜視図を図2、正面図を図3、図3におけるa−a断面図を図4、図3におけるb−b階段断面図を図5にそれぞれ示すように、表紙体1と、表紙体1の内面に配される綴じ具2と、表紙体1の外面に配される裏当て部材3と、前記表紙体1との間で綴じ具2を挟持し該表紙体1に対して着脱可能である綴じ具取付部材4とを具備する。
前記表紙体1は、本実施形態では1枚のボール紙により形成され、背表紙11の両側縁に表表紙12と裏表紙13を一体に連設してなる。また、背表紙11の内面の所定箇所に綴じ具2を取り付けるようにしているとともに、背表紙1の外面の所定箇所には裏当て部材3を取り付けるようにしていて、裏当て部材3の貫通凸部32を挿通させるための貫通孔1aを、背表紙11の長手方向中心を挟んで2箇所ずつ、計4箇所に形成している。そして、この表紙体1は、綴じ具の固定に耐えうる剛性を有するとともに、表表紙12及び裏表紙13が容易に折れ曲がることがないようになっている。
前記綴じ具2は、ベース部材21と、このベース部材21の一対の側縁にそれぞれ対向状態で着脱可能に取り付けられる押さえ片22、23とを具備する金属製のものである。また、綴じ具2は、一方の押さえ片22の対向面に対をなす綴じ杆221を突設するとともに、他方の押さえ片23の対向面に綴じパイプ231を突設して、綴じパイプ231に紙葉類の綴じ孔を差し込んだ状態で綴じ杆221を嵌入することによって、紙葉類を一対の押さえ片22、23の間に綴じ込むものである。なお、以下の記載において、この綴じ具2の幅方向を「左右方向」とし、表紙体1の面内においてこの綴じ具2の幅方向に直交する方向、すなわち背表紙11の長手方向を「前後方向」、表紙体1の外面側からこの表紙体1を貫通して内面側に向かう方向、すなわちこの綴じ具2を基準として前記表紙体1から離間する方向を「上方」、その逆方向を「下方」とそれぞれ記す。
押さえ片22、23は、ベース部材21の前後方向中央部の内部に組み込んだ弾性体を含む機構部品(図示略)を介してベース部材21に着脱可能に弾性係合されており、ベース部材21に設けた操作部213を押し込んだときに係合が解除される構造をなしている。このような事情から、ベース部材21は外観上、前後方向中央部に位置し、機構部品を仕込んだ厚肉部211と、その両側に位置する薄肉部212とを構成しているとともに、前記厚肉部211に前記操作部213を設けている。
また、この綴じ具2は、ベース部材21の薄肉部212において表紙体1に取り付けられるもので、該薄肉部212の所定箇所に、裏当て部材3の貫通凸部32を挿通させるための貫通孔2aを2箇所づつ、計4箇所設けている。この綴じ具2の貫通孔2aは、前記表紙体1の貫通孔1aと重合させて配置するようにしている。
前記裏当て部材3は、前記図1〜図5、及びこの裏当て部材3を示す図である図6に示すように、前記背表紙11の外面に当接する基板部31と、この基板部31から起立して設けられ、前記表紙体1及び綴じ具2の貫通孔1a、2aを貫通する貫通凸部32とを具備する樹脂製の部材であり、本実施形態では前後1対に設けられる。前記貫通凸部32は、基板部31から起立して設けられ両側縁を形成する側壁322、322と、前記側壁322、322の起立端、すなわち上端間を接続する頂壁321と、綴じ具2の前後方向中央部側の端面を形成する背壁323とを有し、左右方向に離間して1対設けられる。さらに、この貫通凸部32は、前記頂壁321、側壁322、322、及び背壁323により区画され、綴じ具2の厚肉部211から前後方向に離間する側に向かい開口する開口部32aを有する。そして、綴じ具取付部材4の後述する係合爪44と前記貫通凸部32とが係合し、前記係合爪44の係合面44aと前記頂壁321の内面(下面)である被係合面321aが当接することにより該綴じ具取付部材4と綴じ具2との離間を規制している。すなわち、この貫通凸部32及び係合爪44は、請求項中の係止部Kとして機能する。なお、前記図6の(a)にこの裏当て部材3の正面図、同図の(b)に同背面図、同図の(c)に同平面図、同図の(d)に同側面図をそれぞれ示している。また、前記貫通凸部32は1つだけ設けるようにしてもよく、また、3箇所以上に設けてもよい。さらに、前後方向に離間して1対設けてもよい。
前記綴じ具取付部材4は、前記図1〜図5、及びこの綴じ具取付部材4を示す図である図7に示すように、射出成形により形成される樹脂製の部材であって、前記貫通凸部32に対して綴じ具2の前後方向中央部側すなわち厚肉部211に向かう側において綴じ具2に当接する第1当接部41と、前記貫通凸部32を基準として厚肉部211から離間する側、すなわち前記第1当接部41と反対側において綴じ具2に当接する第2当接部42と、これら第1当接部41及び第2当接部42を接続する接続部43と、前記貫通凸部32内の被係合面321aに当接可能な係合面44aを有し、それぞれ貫通凸部32に係合可能に1対設けられる係合爪44と、前記裏当て部材3に該前記裏当て部材3の外側から係合可能な戻り止め爪45とを有し、下方に開口する箱状をなす。なお、前記図7の(a)にこの綴じ具取付部材4の正面図、同図の(b)に同背面図、同図の(c)に同平面図、同図の(d)に同側面図をそれぞれ示している。
具体的には、前記第1当接部41及び第2当接部42は、それぞれ綴じ具2の巾寸法の略全域にわたって左右方向に延伸し、綴じ具2から起立する起立壁状に設けられていて、綴じ具取付部材4を介して綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、前記貫通凸部32を挟みこれら第1当接部41及び第2当接部42が前後に離間している。そして、上述したように、これら第1当接部41及び第2当接部42がそれぞれ綴じ具2に当接している。
接続部43は、板状をなし前記第1当接部41及び前記第2当接部42の起立端、すなわち上端間を接続する頂板46と、綴じ具2の前記貫通凸部32の外側方の部位において綴じ具2に当接し、この部位から前記頂板46の側端縁に向かい起立してかつ前後方向に延伸して設けられる側板47と、綴じ具2の前記貫通凸部32の内側方の部位において綴じ具2に当接し、この部位から前記頂板46に向かい起立してかつ前後方向に延伸して設けられるリブ48とを含む。前記側板47及びリブ48は、請求項中の第3当接部としての機能を有する。そして、綴じ具取付部材4を介して綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、前記貫通凸部32は、前記第1当接部41、前記第2当接部42、第3当接部たる前記側板47、及び第3当接部たるリブ48に囲繞された状態にある。
前記係合爪44は、頂板46から下方に垂下して設けられる垂下部441と、この垂下部441から第1当接部に向けて延伸して設けられる爪部たる係合爪本体442とを有する。そして、この係合爪本体442の上面を係合面44aとし、この係合面44aが前記貫通凸部32の被係合面321aに当接することにより、綴じ具取付部材4の上方すなわち綴じ具2から離間する方向への移動が規制され、前記第1当接部41、第2当接部42、側板47、及びリブ48が綴じ具2に当接している状態に保持されるようにしている。なお、本実施形態では、金型を用いた射出成形によりこの綴じ具取付部材4を形成可能にすべく、前記頂板46のうち係合爪本体442に重合する部分には孔46xを形成している。
前記戻り止め爪45は、頂板46の一部に設けられ前記孔46xに連通する一対のスリット46s、46s間に位置し、頂板46の他の部分に対して上下方向すなわち頂板46の厚み方向に移動可能な板部451と、この板部451の突出端から下方に垂下して設けられ、前記貫通凸部32の背壁323に外側すなわち開口部32aと逆側から係合する爪部452とを有する。そして、この爪部452が前記貫通凸部32の背壁323に係合して、綴じ具取付部材4が綴じ具2の厚肉部211から離間する方向に移動すること、すなわち前記係止部Kの係合状態を解除する方向へ移動することを規制するようにしている。
このように構成した綴じ具取付部材4を介して綴じ具2を表紙体1に取り付ける手順を以下に述べる。
まず、表紙体1の貫通孔1aと綴じ具2の貫通孔2aとを重合させ、前記裏当て部材3の貫通凸部32をこれら重合させた貫通孔1a、2aに挿通し、前記基板部31を背表紙11の外面に当接させる。
次いで、綴じ具取付部材4を、係止部Kを挟んで前後両側にまたがる位置、すなわち貫通凸部32を挟んで前後両側にまたがる位置において、綴じ具2に当接させる。すなわち、第1当接部41を前記貫通凸部32に対して綴じ具2の厚肉部211側において綴じ具2に当接させるとともに、第2当接部42を前記貫通凸部32に対して厚肉部211と逆側において綴じ具2に当接させる。この際、戻り止め爪45は弾性変形して貫通凸部32の頂壁321の上方に退避する。
そして、第1当接部41及び第2当接部42が綴じ具2に当接した状態を保ちつつ、綴じ具取付部材4を第2当接部42から第1当接部42に向かう方向にスライド移動させ、前記係合爪44の係合面44aと前記頂板321の被係合面321aとを係合させる。
このとき、綴じ具取付部材4の戻り止め爪45は弾性力により板部451がほぼ綴じ具2と平行に延伸する状態に戻り、爪部452が貫通凸部32に外側から当接して綴じ具取付部材4の前記スライド移動と逆方向への移動を規制する。
なお、綴じ具2を表紙体1から取り外す際には、逆の操作を行う。
このようにして綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、綴じ具2と表紙体1とが互いに離間しようとすると、綴じ具取付部材4の第1当接部41、第2当接部42、側板47、及びリブ48が、それぞれ上方に向かう作用を受け、係合爪44を表紙体1から離間する方向すなわち上方に移動させようとする。一方、裏打ち部材3の基板部31は綴じ具2から離間する方向すなわち下方に向かう作用を受ける。このとき、前記係合爪44の係合面44aと前記貫通凸部32の被係合面321aとが互いに押しつけられ、綴じ具2と表紙体1との離間が禁止される。ここで、本実施形態では、第1当接部41及び第2当接部42が係止部Kを挟んで前後両側においてそれぞれ表紙体1から離間しようとする作用を受けるとともに、側板47、及びリブ48が係止部Kの両側方において表紙体1から離間しようとする作用を受けるので、係合爪44は表紙体1と綴じ具2との当接面と垂直な方向に作用を受け、係合爪44が前記貫通凸部32の凹部32a内において上方への移動を前記頂板321によりに規制される状態が保たれる。
本実施形態に係るファイルFは、以上に述べたように、第1当接部41及び第2当接部42が前記係止部Kを挟み前後両側においてそれぞれ綴じ具2に当接し、表紙体1との間で綴じ具2を挟持するので、綴じ具2が表紙体1から離間する方向に力を受けた際、綴じ具取付部材4は上述したようにまっすぐ上方に向かう作用を受け、前記係合爪44の係合面44aと前記貫通凸部32の頂板321の被係合面321aとが密着した状態を維持して該綴じ具2と表紙体1との離間を阻止する。しかも、前記第1当接部41及び前記第2当接部42を、綴じ具2の巾寸法の略全域にわたって設け、前記第1当接部41及び前記第2当接部42を前記貫通凸部32を挟んで位置させていることにより、ファイルFが斜め方向に落下した際等であっても、このような綴じ具2が表紙体から外れてしまう不具合の発生を防ぐことができる。すなわち、このような綴じ具2をより安定して表紙体1に保持させることができる。加えて、本実施形態では、このような綴じ具取付部材4の前後両端に前記第1当接部41及び前記第2当接部42が位置するので、このような綴じ具取付部材4を従来のものと比較して大幅に小型化できる。
さらに、前記綴じ具取付部材4の接続部43が、前記貫通凸部32の側方において綴じ具2に当接するとともに前後方向に延伸する起立壁状の第3当接部である側板47及びリブ48を含むとともに、前記係止部Kを前記第1当接部41、前記第2当接部42、側板47、及びリブ48により囲繞しているので、ファイルFが斜め方向に落下した際等であってもこの綴じ具取付部材4がまっすぐ上方に向かう作用を受け、従って、綴じ具2をより安定して表紙体1に保持させることができる。
加えて、前記接続部43が、前記第1当接部41及び前記第2当接部42の上端部間を接続する頂板46を有し、綴じ具取付部材4全体として箱状をなすようにしているので、このような綴じ具取付部材4の形状を安定させることができる。
また、戻り止め爪45を前記貫通凸部32に外側から係合させ、前記係合面44aと前記被係合面321aとの係合解除を規制する戻り止め部として機能させているので、綴じ具取付部材4の前記スライド操作における移動方向と逆方向への移動が規制され、綴じ具2をさらに安定して表紙体1に固定することができる。
そして、前記貫通凸部32の前記スライド操作における移動方向側の端面に背壁323を形成してこの端面を閉塞しているので、このような貫通凸部32に、綴じ具2が表紙体1から離間する方向への力に対する強度を付与することができ、強い衝撃が加えられた場合であってもこの貫通凸部32の破損に伴い綴じ具2が表紙体1から外れてしまう不具合の発生を防ぐことができる。
加えて、前記貫通凸部32を、前記表紙体1と別体をなす裏当て部材3に形成しているので、表紙体1を紙製として軽量化を図ることができるとともに、貫通凸部32を有する裏当て部材3は樹脂により形成し強度を付与することができるようになる。
なお、本実施形態において、裏当て部材3及び綴じ具取付部材4は、前後逆に取り付けてもよい。
次に、本発明の第2実施形態について図面を参照して説明する。なお、上述した第1実施形態におけるものに対応する部位には、同一の名称及び符号を付している。
本実施形態に係るファイルFは、全体斜視図を図8、分解斜視図を図9、正面図を図10、図10におけるa−a断面図を図11にそれぞれ示すように、表紙体1と、表紙体1の内面に取り付けられる綴じ具2と、表紙体1の外面に取り付けられる裏当て部材30と、前記表紙体1との間で綴じ具2を挟持し該表紙体1に対して着脱可能である綴じ具取付部材40とを具備する。
前記表紙体1及び前記綴じ具2は、上述した第1実施形態におけるものものと同様に構成されているので、詳細な説明は省略する。但し、前記表紙体1の貫通孔1aは、本実施形態では計8箇所に設けている。
前記裏当て部材30は、前記図8〜図11、及びこの裏当て部材30を示す図である図12に示すように、前記背表紙11の外面に当接する基板部301と、この基板部301上に突設され、前記表紙体1及び綴じ具2の貫通孔1a、2aを貫通する第1の貫通凸部302と、前記表紙体1の貫通孔1aのみを貫通する第2の貫通凸部303を具備する樹脂製の部材である。前記第1の貫通凸部302は、突出端を形成する頂壁3021と、両側縁を形成する側壁3022、3022と、綴じ具2の肉厚部211に向かう側の端面を形成する背壁3023とを有し、左右方向に離間して1対設けられる。そして、この第1の貫通凸部302は、前記頂壁3021、側壁3022、3022、及び背壁3023により区画され、綴じ具2の肉厚部211と逆側に向かい開口する開口部302aを有する。また、前記第2の貫通凸部303は、突出端を形成する頂壁3031と、両側縁を形成する側壁3032、3032と、綴じ具2の肉厚部211に向かう側の端面を形成する背壁3033とを有し、左右方向に離間して1対設けられる。そして、この第2の貫通凸部303は、前記頂壁3031、側壁3032、3032、及び背壁3033により区画され、綴じ具2の肉厚部211と逆側に向かい開口する開口部303aを有する。そして、前記頂壁3031の一部に、薄肉部3031aを形成している。なお、前記図12の(a)にこの裏当て部材30の正面図、同図の(b)に同背面図、同図の(c)に同平面図、同図の(d)に同側面図をそれぞれ示している。また、前記第1の貫通凸部302及び第2の貫通凸部303は1つだけ設けるようにしてもよく、また、3箇所以上に設けてもよい。さらに、前後方向に離間して1対ずつ設けてもよい。
前記綴じ具取付部材40は、前記図8〜図11、及びこの綴じ具取付部材4を示す図である図13に示すように、射出成形により形成される樹脂製の部材であって、前記係止部Kに対して綴じ具2の厚肉部211に向かう側の部位において綴じ具2に当接する第1当接部401と、前記係止部Kに対して綴じ具2の厚肉部211から離間する側の部位において綴じ具2に当接する第2当接部402と、前記綴じ具2の外方において表紙体1に当接する端板409と、これら第1当接部401、第2当接部402、及び端板409を接続する接続部403と、前記開口部302aに係合可能な爪部たる係合爪404と、前記薄肉部3031aに係合可能な戻り止め爪405とを有し、下方に開口する箱状をなす。なお、前記図13の(a)にこの綴じ具取付部材40の正面図、同図の(b)に同背面図、同図の(c)に同平面図、同図の(d)に同側面図をそれぞれ示している。
具体的には、前記第1当接部401及び第2当接部402は、それぞれ綴じ具2の巾寸法の略全域にわたって左右方向に延伸し、綴じ具2から起立する起立壁状に設けられていて、綴じ具取付部材4を介して綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、前記第1の貫通凸部302を挟みこれら第1当接部401及び第2当接部402が前後に離間している。そして、上述したように、これら第1当接部401及び第2当接部402がそれぞれ綴じ具2に当接している。
接続部403は、板状をなし前記第1当接部401、前記第2当接部402、及び端板409の上端部を接続する頂板406と、綴じ具2の前記第1の貫通凸部302の外側方の部位において綴じ具2に当接し、この部位から前記頂板406の側端縁に向かい起立してかつ前後方向に延伸して設けられる側板407と、綴じ具2の前記第1の貫通凸部302の内側方の部位において綴じ具2に当接し、この部位から前記頂板406に向かい起立してかつ前後方向に延伸して設けられるリブ408とを含む。前記側板407及びリブ408は、請求項中の第3当接部としての機能を有する。そして、綴じ具取付部材40を介して綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、前記第1の貫通凸部302は、前記第1当接部401、前記第2当接部402、第3当接部たる前記側板407、及び第3当接部たるリブ408に囲繞された状態にある。
前記係合爪404は、前記第2当接部402から第1当接部401に向けて延伸して設けられる。そして、この係合爪404が前記第1の貫通凸部302の頂壁3021に重合して開口部302aに係合することにより、綴じ具取付部材40の綴じ具2から離間する方向への移動が規制され、前記第1当接部401、第2当接部402、側板407、及びリブ408が綴じ具2に当接している状態に保持されるようにしている。すなわち、この係合爪404及び前記裏当て部材30の開口部302aは、請求項中の係止部Kとしての機能を有する。なお、金型を用いた射出成形により綴じ具取付部材40を形成可能にすべく、前記頂板406のうち係合爪404に重合する部分には孔406xを形成している。
前記戻り止め爪405は、前記端板409からから前記第2当接部402に向けて延伸して設けられ、延伸端に突起4051を有する。そして、この突起4051が前記第2の貫通凸部303の薄肉部3031aに係合して、綴じ具取付部材40が前記係合爪404と前記裏当て部材3の開口部302aとの係合を解除する方向へ移動することを規制するようにしている。なお、金型を用いた射出成形により綴じ具取付部材40を形成可能にすべく、前記頂板406のうち戻り止め爪405に重合する部分には孔406yを形成している。
このように構成した綴じ具取付部材40を介して綴じ具2を表紙体1に取り付ける手順は、第1実施形態における綴じ具取付部材4を介して綴じ具2を表紙体1に取り付ける手順と同様なので詳細な説明は省略する。
また、このようにして綴じ具2を表紙体1に取り付けた状態において、綴じ具2と表紙体1とが互いに離間しようとすると、裏当て部材30の第1の貫通凸部302及び綴じ具取付部材40の各部が、それぞれ上述した第1実施形態における裏当て部材3の貫通凸部32及び綴じ具取付部材4の各部と同様に作用することにより、綴じ具2と表紙体1との離間を禁止する。
すなわち、この第2実施形態に係る綴じ具2の取付構造を採用したファイルFにおいても、上述した第1実施形態において得られる主要な効果は全て得られる。
また、前記戻り止め部が、前記綴じ具取付部材4に設けられる戻り止め突起たる戻り止め爪405と、前記第2の貫通凸部303に設けられ前記戻り止め爪405と係合可能な戻り止め受部たる薄肉部3031aとを有するので、前記綴じ具取付部材4が前記係止部Kの係合状態を解除する方向に向け移動することを禁止できる構成を容易に実現できる。
なお、本発明は以上に述べた実施の形態に限られない。
例えば、上記第1実施形態の図4に相当する図を図14に示すように、表紙体100を樹脂により形成し、綴じ具2を貫通するとともに係合爪44の係合面44aに当接可能な被係合面300aを有する貫通凸部300を表紙体100に突設する態様が考えられる。
さらに、貫通凸部を頂壁と側壁のみを有する門形に形成し、係合爪を貫通凸部に挿通させる態様を採用してもよい。
加えて、上述した第1実施形態において、係合爪に戻り止め突起を設けるとともに、貫通凸部の頂板にこの戻り止め突起と係合可能な薄肉部を設け、これら戻り止め突起と薄肉部とを係合させることにより綴じ具取付部材が綴じ具の長手方向端部に向けて移動することを禁止する戻り止め部を形成する態様も考えられる。
また、上述した第1、第2実施形態における側板及びリブは、必ずしも両方設ける必要はなく、一方のみ設けるようにしてもよく、また、頂板のみにより第1、第2当接部を接続するようにしてもよい。逆に、頂板を省略して前記側板及びリブの一方又は両方により第1、第2当接部を接続するようにしてもよい。さらに、係合爪を囲繞する円形状ないし楕円形状に起立壁を設け、この起立壁の係合爪から前方の部分を前記第1当接部、同後方の部分前記第2当接部として機能させる態様も考えられる。加えて、前記係止部の一側方に第1当接部、他側方に第2当接部を背表紙の長手方向に延伸して設ける態様等、第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させる構成であれば、少なくとも綴じ具取付部材が綴じ具に当接する当接面を十分確保し、綴じ具取付部材が受ける作用の方向と該綴じ具と表紙体との当接面に直交する方向とのなす角度を小さくできる効果は得られる。
本発明の第1実施形態に係るファイルを示す全体斜視図。 同実施形態に係るファイルを示す分解斜視図。 同実施形態に係るファイルを示す正面図。 図3におけるa−a断面図。 図3におけるb−b階段断面図。 同実施形態に係るファイルに用いられる裏当て部材を示す図。 同実施形態に係るファイルに用いられる綴じ具取付部材を示す図。 本発明の第2実施形態に係るファイルを示す全体斜視図。 同実施形態に係るファイルを示す分解斜視図。 同実施形態に係るファイルを示す正面図。 図10におけるa−a断面図。 同実施形態に係るファイルに用いられる裏当て部材を示す図。 同実施形態に係るファイルに用いられる綴じ具取付部材を示す図。 本発明の他の実施形態における図4に相当する図。
符号の説明
F…ファイル
1…表紙体
2…綴じ具
3、30…裏当て部材
32…貫通凸部
302…第1の貫通凸部(貫通凸部)
4、40…綴じ具取付部材
41、401…第1当接部
42、402…第2当接部
43、403…接続部
441…垂下部
442…係合爪本体(爪部)
404…係合爪(爪部)
45、405…戻り止め爪
46、406…頂板
47、407…側板(第3当接部)
48、408…リブ(第3当接部)

Claims (16)

  1. 表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、
    前記綴じ具取付部材が、綴じ具の幅方向と直交する方向に延伸し、前記係止部の側方において綴じ具に当接する第3当接部を有し、
    前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、これら第1当接部及び前記第2当接部を接続し起立壁状をなす前記第3当接部たるリブ及び側板とを有することを特徴とするファイル。
  2. 前記綴じ具取付部材が、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板をさらに有する箱状の部材であることを特徴とする請求項1記載のファイル。
  3. 前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えることを特徴とする請求項1又は2記載のファイル。
  4. 前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記第1当接部又は前記第2当接部のいずれか一方から延伸して設けていることを特徴とする請求項3記載のファイル。
  5. 前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けていることを特徴とする請求項4記載のファイル。
  6. 前記貫通凸部が、前記爪部の側方において表紙体から起立して1対設けられる側壁と、対をなす側壁の起立端間を接続し前記被係合面を有する頂壁と、前記爪部の前記スライド操作における移動方向側において表紙体から起立して設けられる背壁とを有することを特徴とする請求項3、4又は5記載のファイル。
  7. 表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、
    前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、
    前記綴じ具取付部材が、起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部の起立端間を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けていることを特徴とするファイル。
  8. 表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、
    前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、
    前記綴じ具取付部材が、前記第1当接部及び前記第2当接部と、前記第1当接部及び前記第2当接部を接続する頂板とを有するものであって、前記爪部を、前記頂板から垂下して設けた垂下部の先端から延伸して設けていることを特徴とするファイル。
  9. 前記綴じ具取付部材が、綴じ具の幅方向と直交する方向に延伸し、前記係止部の側方において綴じ具に当接する第3当接部を有することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7又は8記載のファイル。
  10. 前記係止部の両側方に前記第3当接部を設けていることを特徴とする請求項記載のファイル。
  11. 前記第1当接部、前記第2当接部、及び前記第3当接部により前記係止部を略又は完全に囲繞していることを特徴とする請求項10記載のファイル。
  12. 前記係止部が、表紙体から突出して綴じ具を貫通した部位に被係合面を有する貫通凸部と、スライド操作により前記被係合面に当接する係合面を有する爪部とを備えるとともに、
    前記表紙体の外面に当接する基板部と、前記貫通凸部とを有し、前記表紙体と別体をなす裏当て部材を具備することを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10又は11記載のファイル。
  13. 表紙体と、表紙体の内面に配される綴じ具と、前記表紙体との間で綴じ具を挟持する綴じ具取付部材と、前記綴じ具取付部材を表紙体に対して着脱可能に係合する係止部とを具備し、前記係止部が、綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作により係合し、係合状態において前記綴じ具取付部材と前記綴じ具との離間を規制するものであって、前記綴じ具取付部材が綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部を有し、少なくともこれら第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記係止部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記係止部を挟み前記スライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、
    係止部の係合面と被係合面との係合解除を規制する戻り止め部を有することを特徴とするファイル。
  14. 前記戻り止め部が、前記綴じ具取付部材に設けられる戻り止め突起と、前記戻り止め突起と係合可能な戻り止め受け部とを有することを特徴とする請求項13記載のファイル。
  15. 前記戻り止め突起が、弾性変形可能であることを特徴とする請求項14記載のファイル。
  16. 綴じ具の幅方向と直交する方向へのスライド操作によりファイルに設けた被係合面に当接可能な係合面を有する爪部と、前記爪部に対してスライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接する第1当接部及び第2当接部とを有し、第1当接部及び第2当接部により区画される領域内に前記爪部を位置させているとともに、前記第1当接部及び第2当接部が、前記爪部を挟んでスライド操作の方向の両側においてそれぞれ綴じ具に当接し、また、前記爪部の側方において綴じ具に当接する第3当接部をさらに有し、前記第1当接部、第2当接部、及び第3当接部により前記爪部を略又は完全に囲繞しているものであって、
    起立壁状をなす前記第1当接部及び前記第2当接部と、これら第1当接部及び前記第2当接部を接続し起立壁状をなす前記第3当接部たるリブ及び側板とを有することを特徴とする綴じ具取付部材
JP2004183589A 2004-06-22 2004-06-22 ファイル及び綴じ具取付部材 Active JP4375137B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183589A JP4375137B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 ファイル及び綴じ具取付部材

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004183589A JP4375137B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 ファイル及び綴じ具取付部材

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006007432A JP2006007432A (ja) 2006-01-12
JP4375137B2 true JP4375137B2 (ja) 2009-12-02

Family

ID=35775213

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004183589A Active JP4375137B2 (ja) 2004-06-22 2004-06-22 ファイル及び綴じ具取付部材

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4375137B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023026485A1 (ja) * 2021-08-27 2023-03-02 ミライアル株式会社 基板収納容器、その製造方法、及び蓋体側基板支持部

Also Published As

Publication number Publication date
JP2006007432A (ja) 2006-01-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4647381B2 (ja) バインダー及びその締結部材
JP6220866B2 (ja) シートベルト装置のバックル
JP4375137B2 (ja) ファイル及び綴じ具取付部材
JP2008302508A (ja) 綴じ具
KR20110125623A (ko) 커넥터블 스탬프
JPWO2008146375A1 (ja) 綴じ具及びファイル
JP2004330437A (ja) クリップ
JP2007001135A (ja) 綴じ具の固定構造及びファイル
JP2012087907A (ja) 連結装置
JP4687319B2 (ja) 綴じ具、ファイル
JP4705940B2 (ja) 筐体連結機構
JP2021003985A (ja) 車両用シートスライド装置
JP3421919B2 (ja) ファイル
JP4239726B2 (ja) ファイル及び表紙体
JP6355697B2 (ja) 綴具の変位体及び帳面
JP7328684B2 (ja) 綴じ具
JP4879659B2 (ja) ファイル用綴じ具
JP4419196B2 (ja) 計器装置における組付構造
JP4767764B2 (ja) ファイル用綴じ具
JP3812315B2 (ja) 綴じ具の固定構造
KR101776961B1 (ko) 파일링 바인더
JP6374347B2 (ja) クリップ
JP6081281B2 (ja) シートベルト装置のバックル
JP5325353B1 (ja) 両開き式綴込具
CN103787223B (zh) 安全手柄延伸结构

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060213

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081216

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090204

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090317

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090508

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090630

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090818

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090831

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4375137

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120918

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130918

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250