JP4374801B2 - 油中水型乳化油脂組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、製菓・製パン用油脂としてバターのコク味があり、後味もすっきりとした風味であると共に焼成後の芳香も良好なバター風味を有する油中水型乳化油脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、製菓・製パン用油脂として、様々な油脂が使用されている。すなわち、バター、マーガリン、ショートニング、ファットスプレッドなど最終商品の目的に応じた選択がなされ使用されている。それぞれの油脂に要求されるのは、その機能性はもちろん、美味しさという風味付与の特性である。バターは、風味付与という点では優れた油脂であるが、価格的、栄養学的、物理的特性の問題点をもっている。一方、マーガリンは、風味技術の進歩にともない、乳製品、その他の呈味素材、フレーバー等を配合して風味を向上させる工夫がなされている。例えば、バターを配合するコンパウンドマーガリンも風味を向上させるための一手段である。しかし、いずれも風味上まだ満足のいけるレベルには至っていない。
【0003】
このような、問題を解決するために種々の検討がなされてきている。例えば、スターター留出物、脂肪分解酵素で処理したクリームを噴霧乾燥し、水相に添加(特公平08−24534)したり、醗酵クリームをチャーニング処理して分離される醗酵バターミルクを殺菌して得た殺菌バターミルクを配合(特公平05−27370)、油脂にpH4.5〜5.5の醗酵乳を配合(特公昭63−24651)、乳酸菌としてラクトバチルス.カゼイ、ユーグルティーから得た醗酵乳を配合(特公平05−74326)、特定親油性乳化剤と果実、野菜類ピューレ又はジュース、その乳酸醗酵物、醗酵乳などの水相を油相に加えて乳化する方法(特開平02−2312)、水相をpH3〜6に調整し、醗酵バターを10〜90重量%配合する(特開平11−276069)などの試みがなされている。しかし、いずれの場合も風味の問題は十分改善されていない。また、上記の醗酵バター、醗酵乳、醗酵バターミルク、脂肪分解酵素で処理したクリームなどは、いずれも多く配合した場合、油中水型乳化油脂組成物の安定性を欠く傾向がある。さらに、多くの場合、後味がすっきりしない、或いは、逆にエグ味を感じる場合がある。製菓・製パン用途で使用される場合には、最終商品の多くが焼成過程を経るため、好ましいバターの芳香も飛びやすく、得られた製品においてバターの芳香は弱いものとなってしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、バターのコク味があり、後味もエグ味がなくすっきりとした風味であると共に焼成後の芳香も良好なバター風味を有する油中水型乳化油脂組成物を提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を達成する為に本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、スターター醗酵菌留出物、醗酵バター用培養濃縮物を特定量含有し、好ましくは構成油脂として、バター、醗酵バター、生乳、牛乳、特別牛乳、クリーム、醗酵クリームから分離して製造される乳脂肪を特定量含有する油中水型乳化油脂組成物が、バターのコク味があり、後味もエグ味がなくすっきりとした風味であると共に焼成後の芳香も良好なバター風味を有する事を見いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】
即ち、本発明は、焼成過程を経て製造される製菓・製パン用の油脂組成物であって、構成油脂として、バター、醗酵バター、生乳、牛乳、特別牛乳、クリーム、醗酵クリームからなる群から選ばれた1種又は2種以上から得られる乳脂肪を10〜70重量%含有し、スターター醗酵菌留出物を、0.3〜1.0重量%、醗酵バター用培養濃縮物を0.3〜1.0重量%含有する油中水型エマルジョンを加熱溶解後、急冷し、捏和可塑化して得られることを特徴とする油中水型乳化油脂組成物に関する。
【0007】
本発明の第2は、上記記載の油中水型乳化油脂組成物を用い、焼成過程を経て製造されることを特徴とする製菓・製パン類に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に本発明を詳細に説明する。
【0009】
本発明の油中水型乳化油脂組成物では、スターター醗酵菌留出物(以下、アロマティックスターターと称す場合がある)の含有量は0.3〜1.0重量%であることが必要であり、好ましくは0.4〜0.8重量%である。
【0010】
本発明に用いられるアロマティックスターターは、殺菌したホエーで香気生産菌を培養し、その結果生成されるジアセチル、アセトイン、アセトアルデヒドなどを含む芳香スターターを蒸留することにより得られる。
【0011】
香気生産菌としては、サーモフィルス菌、ラクチス菌等の乳酸球菌やブルガリカス菌、ユーグルティー菌、アジドフィラス菌等の乳酸桿菌等が挙げられ、具体的には、ストレプトコッカス・ジアセチラクチス(Streptococcusdiacetilactis)、リューコノストック・チトロボラム(Leuconostoc citrovorum)、リューコノストック・デクストラニカム(Leuconostoc dextranicum)等が挙げられる。
【0012】
ホエーとは、乳清ともいい、牛乳から脂肪、カゼイン、脂溶性ビタミンなどを除去した際に残留する水溶性成分をいう。本発明においては、ホエーをHTSTやUHT等の公知の殺菌方法にて殺菌した後、香気生産菌を35〜45℃、15〜25時間培養し、芳香スターターを得、更にこれを定法にて蒸留する。沸点20〜150℃の留分を用いることが好ましい。また、アロマティックスターターは、市販品を使用してもよく、例えば、ラクティック スターター ディスチレート(B.V.Centrale Aankoop FNZ社製)、スターターディスチレーツ(Tamai&Associates社製)等が挙げられる。アロマティックスターターの含有量が0.3重量%未満では、バター風味の特徴が出難く好ましくない。また、1.0重量%を超えると風味が強くなり過ぎ好ましくない。上記のようにして得られることが出来るアロマティックスターターは、一般的に香料に使用される合成のジアセチル、アセトイン、アセトアルデヒドなどと比較すると、より自然で良好なバター芳香を与える。
【0013】
また、本発明の油中水型乳化油脂組成物では、醗酵バター用培養濃縮物(以下、カルチャーコンセントレートと称す場合がある)の含有量が0.3〜1.0重量%であることも必要であり、好ましくは0.4〜0.8重量%である。
【0014】
本発明に用いられるカルチャーコンセントレートは、ホエーを殺菌し、酸生産菌を培養し生成される乳酸を含むホエーカルチャーを濃縮することで得られる。
【0015】
酸生産菌としては、サーモフィルス菌、ラクチス菌等の乳酸球菌やブルガリカス菌、ユーグルティー菌、アジドフィラス菌等の乳酸桿菌等が挙げられ、具体的には、ラクトバチルス・ヘルベチカス(Lactobacillus helveticus)、ストレプトコッカス・クレモリス(Streptococcus Cremoris)等が挙げられる。本発明においては、ホエーをHTSTやUHT等の公知の殺菌方法にて殺菌した後、酸生産菌を35〜45℃、15〜20時間培養し、ホエーカルチャーを得ることが出来る。更にこれを濃縮し、カルチャーコンセントレートを得ることが出来る。濃縮の方法としては、特に限定はないが、限外濾過法で行うことが、品質安定の為好ましい。また、カルチャーコンセントレートは、市販品を使用してもよく、例えば、ラクティック スターター パーミエート(B.V.Centrale Aankoop FNZ社製)等がある。カルチャーコンセントレートは、乳由来の乳酸溶液のため、自然で良好なバター風味を油中水型乳化油脂組成物に与える。
【0016】
本発明においては、カルチャーコンセントレートの含有量が0.3重量%未満では、バター風味の特徴が出難く好ましくない。また、1.0%を超えると風味が強くなり過ぎ好ましくない。
【0017】
本発明の油中水型乳化油脂組成物の油脂成分としては、通常マーガリンやショートニングに使用される油脂であれば特に限定はないが、乳脂肪を10〜70重量%使用することが好ましく、更には20〜50重量%使用することが好ましい。乳脂肪としては、乳や乳製品等から得られる脂肪分であれば特に限定はないが、バター、醗酵バター、生乳、牛乳、特別牛乳、クリーム、醗酵クリームから得られる乳脂肪を用いることが、風味の点で好ましい。
【0018】
本発明において上記バター、醗酵バター、生乳、牛乳、特別牛乳、醗酵クリーム等は、特に断りがない限り、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で定義されたものをいう。即ち、本発明に用いられるバターとは、「生乳、牛乳又は特別牛乳から得られた脂肪粒を練圧したもの」であり、日本農林規格(JAS)では、「バターとは牛乳より分離したクリームの脂肪をかくはん操作により塊状に集合させて造ったもの」と定義されたものである。醗酵バターは、サワーバター、ラクティックバター、カルチャードバターとも呼ばれ、乳酸菌による醗酵を利用して製造したバターを言い、さわやかで香りの良い風味を有する。ヨーロッパではこの醗酵バターが多用されている。
【0019】
本発明に用いられる生乳とは、「搾取したままの牛の乳」をいい、牛乳とは「直接飲用に供する目的で販売する牛の乳」をいい、特別牛乳とは「牛乳にあって特別牛乳として販売する牛乳」をいう。
【0020】
本発明に用いられるクリームは、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令)で、「生乳、牛乳または特別牛乳から乳脂肪以外の成分を除去したもの」をいい、FAO/WHO乳製品国際規格(1976)で言う、「脱脂乳中脂肪型のエマルションを形成している牛乳から分離した比較的脂肪に富む乳製品をいう」と定義されたものも包含する。醗酵クリームは、クリームを乳酸醗酵したものを言い、サワークリームともいわれ、さわやかな酸味を持つものである。
【0021】
本発明の油中水型乳化油脂組成物中の乳脂肪の含有量が10重量%未満では、バター風味の特徴が出難い場合がある。また、70%を超えると風味が強くなり過ぎる場合がある。
【0022】
本発明の油中水型乳化油脂組成物において、乳脂肪以外の油脂としては、通常マーガリンやショートニングに使用される油脂であればいかなる油脂でも使用可能であり、例えば、亜麻仁油、桐油、サフラワー油、かや油、胡桃油、芥子油、向日葵油、綿実油、菜種油、大豆油、辛子油、カポック油、米糠油、胡麻油、落花生油、オリーブ油、椿油、茶油、ひまし油、椰子油、パーム油、パーム核油、葡萄油、カカオ脂、シア脂、コクム脂、ボルネオ脂等の植物油脂や、魚油、鯨油、牛脂、豚油、鶏油、卵黄油、羊油等の動物油脂から選ばれる1種または2種以上の油脂が挙げられ、また、これらの油脂をエステル交換したものや、硬化、分別したもの等、通常食用に供されるすべての油脂類を用いる事が可能である。
【0023】
また、通常油中水型乳化油脂組成物を製造するために添加される乳化剤を使用しても何ら問題ない。使用する乳化剤については特に限定されず、例えば、通常使用されるグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、レシチン、ポリグリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
【0024】
本発明の油中水型乳化油脂組成物には、その他必要に応じて乳製品、食塩、香料、着色料、酸化防止剤等を添加することができる。
【0025】
油中水型乳化油脂組成物の作製方法としては、通常マーガリンを作製する手法を用いることが出来る。具体的には、油相に、水相を添加した後、アロマティックスターターとカルチャーコンセントレートを添加し、撹拌混合して得られる油中水型エマルジョンを加熱溶解後、ボテーター、コンビネーター、オンレーター、パーフェクター等の掻き取り式チューブラー冷却器(Aユニット)において急冷し、ピンマシン(Bユニット)で捏和可塑化する方法が挙げられる。ここでいうエマルジョンとは、油相中に水相が粒子として分散して乳状をなすものをいう。このようにして油中水型乳化油脂組成物を作製することができる。
【0026】
以上のようにして作製された本発明の油中水型乳化油脂組成物を用いて食品を製造することが出来る。醗酵バター風味を付与したい食品であれば如何なるものにも使用することが可能であるが、好ましくは、製菓・製パン用に、練り込み用途、折り込み用途に使用することができる。具体的には、食パン、デニッシュ、ロールパン、あんパン等に代表されるパン類や、クッキー、サブレ、ドーナッツ、パウンドケーキ、パイ等に代表される菓子類等のバター風味を付与されることが好ましい食品を製造する際に、付与したい風味の度合いに応じて、従来使用していた油脂の一部或いは全量を代替して使用することが出来る。
【0027】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて説明するが、本発明はこれらにより何ら限定を受けるものではない。なお、実施例中の配合は全て重量部である。
【0028】
(実施例1)
醗酵バターより分離して製造される乳脂肪24部、硬化コーン油(mp34℃)30部、精製ラード(mp31℃)15部、ナタネ白絞油14部からなる調合油にグリセリン脂肪酸エステル0.1部、大豆レシチン0.1部を添加した油相を作製した。この油相に対し、水15.2部、アロマティックスターター0.8部、カルチャーコンセントレート0.8部を添加し、約60℃に温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマルジョンを作製した。その後、常法通り掻き取り式チューブラー冷却捏和装置にて練り込み用途の油中水型乳化油脂組成物Aを得た。
【0029】
この様にして得られた油中水型乳化油脂組成物Aを使用し、以下の配合でサブレを作製した。
【0030】
生地配合
薄力粉 250g
上白糖 115g
全脂練乳 15g
油中水型乳化油脂組成物A 85g
全卵 40g
脱脂粉乳 5g
食塩 1.5g
炭安 1g
重曹 1g
サブレ生地の調製は、油中水型乳化油脂組成物A、上白糖、全脂練乳をホバートミキサー(ビーター使用)でよく摺り合わせ、炭安、重曹を溶解した全卵を少しずつ添加し、攪拌混合で均一にした後、予め混合しておいた薄力粉と脱脂粉乳を合わせることにより行った。この生地を冷蔵庫で一旦休ませてからシーターで延ばして型抜きし、180℃で11分間焼成した。作製したサブレは、パネラー10名で表1に示す基準に基づいて官能評価を行ない、評点の平均値を表2に示した。評点の高いものほどバター風味の評価が良好であることを表している。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
(実施例2)
バターより分離して製造される乳脂肪を20部、醗酵バターより分離して製造される乳脂肪を20部、硬化コーン油(mp40℃)25部、パーム油(mp34℃)10部、ナタネ白絞油8部からなる調合油にグリセリン脂肪酸エステル0.4部、大豆レシチン0.4部を添加した油相を作製した。この油相に対し、水13.8部、食塩1部、脱脂粉乳0.6部、アロマティックスターター0.4部、カルチャーコンセントレート0.4部を添加し、約60℃に温度を調節し、プロペラミキサーにて攪拌混合し、エマルジョンを作製した。その後、常法通り掻き取り式チューブラー冷却捏和装置にて折り込み用途の油中水型乳化油脂組成物Bを得た。
【0033】
この様にして得られた油中水型乳化油脂組成物Bを使用し、以下の配合でデニッシュペーストリーを作製した。
【0034】
生地配合
強力粉 80g
薄力粉 20g
上白糖 12g
食塩 1.6g
イースト 5g
イーストフード 0.1g
ショートニング 10g
脱脂粉乳 2g
全卵 10g
水 50g
油中水型乳化油脂組成物B 40g
デニッシュペーストリー生地の調製は、油中水型乳化油脂組成物B以外をミキシングし生地を作製し,そのまま15分程度発酵の後、冷蔵庫で一旦生地を冷却する。その後、折り込み用途のシート状油中水型乳化油脂組成物Bを折り込み、3つ折り3回後、この生地を冷蔵庫で一旦休ませてからシーターで延ばして成型し、36℃ホイロで発酵後、200℃で11分間焼成した。作製したデニッシュペーストリーは、実施例1と同じ方法で評価したところ、表2に示すように、良好なバター風味が得られた。
【0035】
(比較例1)
実施例1と同じ配合の油相83.2部に水16.4部、アロマティックスターター0.2部、カルチャーコンセントレート0.2部を添加し、実施例1と同じ方法で乳化油脂組成物Cを得た。また、実施例1と同様にサブレを作製した。このサブレは実施例1と同じ方法で評価したところ、表2に示すように、良好なバター風味が得られなかった
(比較例2)
実施例1と同じ配合の油相83.2部に水14.4部、アロマティックスターター1.2部、カルチャーコンセントレート1.2部を添加し、実施例1と同じ方法で乳化油脂組成物Dを得た。また、実施例1と同様にサブレを作製した。このサブレは実施例1と同じ方法で評価したところ、表2に示すように、良好なバター風味が得られなかった。
(比較例3)
実施例2と同じ配合の油相83.8部に水14.4部、食塩1部、脱脂粉乳0.6部、アロマティックスターター0.1部、カルチャーコンセントレート0.1部を添加し、実施例2と同じ方法で乳化油脂組成物Eを得た。また、実施例2と同様にデニッシュペーストリーを作製した。このデニッシュペーストリーは実施例2と同じ方法で評価したところ、表2に示すように、良好なバター風味が得られなかった。
(比較例4)
バターより分離して製造される乳脂肪を20部、醗酵バターより分離して製造される乳脂肪を40部、発酵クリームより分離して製造される乳脂肪を20部、硬化牛脂(mp58℃)3部からなる調合油にグリセリン脂肪酸エステル0.4部、大豆レシチン0.4部を添加した油相を作製した。水14.4部、食塩1部、脱脂粉乳0.6部、アロマティックスターター0.1部、カルチャーコンセントレート0.1部を添加し、実施例2と同じ方法で乳化油脂組成物Fを得た。また、実施例2と同様にデニッシュペーストリーを作製した。このデニッシュペーストリーは実施例2と同じ方法で評価したところ、乳化油脂組成物Fは折り込み特性が非常に悪く、その為、表2に示すように、良好なバター風味が得られなかった。
【0036】
【発明の効果】
以上の如く本発明品を使用した時、従来の油脂を使用した場合と比べ、バターのコク味があり、後味もすっきりとした風味であると共に焼成後の芳香も良好なバター風味を有する油中水型乳化油脂組成物を提供することができた。
Claims (2)
- 焼成過程を経て製造される製菓・製パン用の油脂組成物であって、構成油脂として、バター、醗酵バター、生乳、牛乳、特別牛乳、クリーム、醗酵クリームからなる群から選ばれた1種または2種以上から得られる乳脂肪を10〜70重量%含有し、スターター醗酵菌留出物を0.3〜1.0重量%、醗酵バター用培養濃縮物を0.3〜1.0重量%含有する油中水型エマルジョンを加熱溶解後、急冷し、捏和可塑化して得られることを特徴とする油中水型乳化油脂組成物。
- 請求項1記載の油中水型乳化油脂組成物を用い、焼成過程を経て製造されることを特徴とする製菓・製パン類。
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