JP4374220B2 - 遊技機の盤面化粧板用装飾シート - Google Patents
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Description
上記ポリ乳酸系重合体とは、乳酸、具体的には、D−乳酸又はL−乳酸の単独重合体又はそれらの共重合体をいう。すなわち、構成単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)さらにはL−乳酸とD−乳酸の共重合体であるポリ(DL−乳酸)がある。また、これらの混合体も含まれる。
上記脂肪族ジオールや脂肪族ジカルボン酸としては、上記のものと同様のものを使用することができる。
上記製膜法としては、Tダイ、Iダイ、丸ダイ等ら押し出ししたシート状物又は円筒状物を冷却キャストロールや水、圧空等により急冷し非結晶に近い状態で固化させる方法があげられる。
延伸倍率や延伸温度等の延伸条件は特に限定されず、得られる2軸延伸シートの性能が、後述する各物性を満足するものであればよい。
上記印刷方法としては、多色印刷をする場合、シルク印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等があげられ、これらを単独で又は併用して用いることができる。
上記印刷に用いられるインキとしては、溶剤系インキ、無用剤タイプのインキ、生分解性インキ等があげられるが、これらに限定されるものではない。
さらに、遊戯機の使用中の汚れに対してアルコールなどの溶剤にて洗浄が可能であり、また、鉄製の小球により傷が容易につかないという表面硬度を有する。
さらにまた、鉄製の小球により汚れにくかったり、鉄製の小球の転がりが良く、耐摩耗性があり鉄製の小球通過に対する磨耗が少ないという特性を有する。
また、この発明の盤面化粧板用装飾シートに使用される生分解性樹脂からなる透明シートは、上記の遊技機の盤面に使用される以外に、遊技機用のシンボルリールにも使用することが可能である。
<破断伸び>
JIS K 7127に基づき、試験片タイプ2を用いて引っ張り速度200mm/minで測定した。
JIS K 5400の手かき法にて測定した。
<内部ヘーズ>
得られる透明シートの表裏面にジイソデシルアジベート(DIDA)を塗布した後、JIS K 7105の測定法にて測定した。
得られた盤面化粧板シートを表面側から見て、下記の基準で評価した。
○:装飾印刷層が、はっきり見える。
×:装飾意匠が、濁って見え、見栄えが悪くなる。又は、曇って見える。
60度鏡面光沢度(Gs(60°))、45度鏡面光沢度(Gs(45°))については、JIS K 7105の測定法にて測定した。
得られた盤面化粧板シートを角度を変えてみて、下記の基準で評価した。
○:ツヤがあり、見る角度によっても差が見られない。
△:ツヤが若干劣るが、角度によって若干差が見られる。
×:ツヤがありすぎ、若しくは、ツヤがなさすぎて、角度によって差がかなりある。
得られた盤面化粧板シートを用い、釘を打ったパチンコ等遊技機を用いて、1000発/分間の頻度で、連続2週間の耐久性促進テストを行った。その結果を下記の基準で評価した。
×:表面に傷が目立つ。
○:表面に傷が無いか目立たない。
得られた盤面化粧板シートを用い、盤面化粧板に、木工用4軸NCルーターにて100φの大きさのセンター役物用の孔をルーター加工用のビットを用いて加工した。その結果を下記の基準で評価した。
○:透明シートの割れとか、透明シートと紙製裏打ち材との剥がれなどは見られなかっ た。
×:割れ、糸ひき、又は剥がれが見られた。
得られた盤面化粧板シートに、自動釘打ち機にてパチンコ釘(大同製鋲所製:先捻子 1.85mm×32mm)を用いて釘打ちを行った。その結果を下記の基準で評価した。
○:透明シートの割れとか、釘の周辺の白化などは見られなかった。
×:割れ又は白化が見られた。
市販されている60℃に温度設定された家庭用コンポスターに、園芸用の腐葉土10kgに対し、市販されているドッグ・フード5kgを混合して入れ、さらに水500mlを加え、厚み200mmの埋土とした。サンプルは、得られた盤面化粧板シートから40mm×100mmに切り出し、60mm×150mmの金網(33mm目)2枚で構成されるサンプルホルダーにはさみ込んだうえ、細い針金を網目に通してサンプルを綴じ込んだ。サンプルが外部と接触し、かつ崩壊して散乱することを極力抑えた。サンプルは、1つの実験例又は1つの比較例につき6枚用意し、コンポスターの埋土中に垂直に6枚が並行するようにサンプルホルダーと共に埋設した。各ホルダーの下底辺は、埋土の底面から25mmの高さに、また上底辺は、埋土の表面から25mmの深さに配置された。また、毎日水500mlを補給した。埋設後2週間後に取り出し樹脂層の状態を観察して、崩壊の有無を確認した。その結果を下記の基準で評価した。
○:崩壊して跡形がない。
×:分解せず形態を保持している。
カーギルダウ製のポリ乳酸Natureworks4031D(Tm:165℃、重量平均分子量約20万、BPS(生分解性プラスチック研究会)識別制度PL(ポジティブリスト)A40103)を用いて、除湿乾燥した後、滑剤マスターバッチ(Natureworks4031Dに平均粒径1.6μのシリカを15%重量添加した)を、1重量%の割合でφ115mm単軸押出機に供給し、更にNatureworks4031Dを除湿乾燥した後φ65mm単軸押出機に供給し、200℃に設定された550幅のマルチマニホールド式のTダイより65mm側が表裏層になり、115mm側が中間層となるように表裏層と中間層の厚み比が1:8:1になるようにシート状に押出し、次いで40℃のキャストロールに接触させ、厚み1.5mmの未延伸シートを得た。この未延伸シートを60℃に設定された金属ロールで予熱したのち、赤外線ヒーターで、延伸温度が75℃になるように加熱しつつ周速差のあるロール間で縦方向に2.5倍延伸した。つづいて縦延伸シートをテンターで、75℃にて横方向に3.0倍延伸し、引き続きテンター内で145℃熱処理し、厚200μmの延伸シートを得た。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。
デュポン社製Biomax4026(融点 195℃BPS識別制度 PL:A51701)を用いて、除湿乾燥した後、滑剤マスターバッチ(Biomax4026に平均粒径1.6μのシリカを15%重量添加した)を、0.75重量%の割合でφ115mm単軸押出機に供給し、更にBiomax4026を除湿乾燥した後φ65mm単軸押出機に供給し、230℃に設定された500幅のマルチマニホールド式のTダイより65mm側が表裏層になり、115mm側が中間層となるように表裏層と中間層の厚み比が1:8:1になるようにシート状に押出し、次いで40℃のキャストロールに接触させ、厚み2.1mmの未延伸シートを得た。この未延伸シートを60℃に設定された金属ロールで予熱した後、赤外線ヒーターで、延伸温度が75℃になるように加熱しつつ周速差のあるロール間で縦方向に3.0倍に延伸した。つづいて縦延伸シートをテンターで、80℃にて横方向に、3.5倍延伸し、引き続きテンター内で150℃熱処理し、厚み200μmの延伸シートを得た。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。
滑剤マスターバッチ(Natureworks4031Dに平均粒径2.6μmのシリカを15%重量添加した)を0.5重量%用いたこと以外は、実験例1と同様にしてパチンコ等遊技機の盤面化粧板を得た。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。
滑剤マスターバッチを添加しなかった以外は、実験例1と同様にしてパチンコ等遊技機の盤面化粧板を得た。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。
幅500mm×長さ500mmで厚み200μmのセルロースアセテートブチレートとセルロースアセテートプロピオネートからなるシート(太平化学薬品(株)製キャブロイド)の裏面にスクリーン印刷機により溶剤型インクを用いて意匠模様を印刷し、次に紙製の裏打ち材(日本製紙製「エスプリコートFP」、米坪138kg/mm)の鏡面処理面に酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せた。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。
これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。コンポスト処理にて全く分解が見られなかった。
幅500mm×長さ500mmで厚み200μmのセルロイド製シート(ダイセルファイン(株)製)の裏面にスクリーン印刷機により溶剤型インクを用いて意匠模様を印刷し、次に紙製の裏打ち材(日本製紙製「エスプリコートFP」、米坪138kg/mm)の鏡面処理面に酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せた。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。
これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。コンポスト処理にて全く分解が見られなかった。
カーギルダウ製のポリ乳酸Natureworks4031D(Tm:165℃、重量平均分子量約20万)を用いて、除湿乾燥した後、アンチブロッキング剤マスターバッチ(Natureworks4031Dに平均粒径1.6μmのシリカを15%重量添加した)を、0.75重量%の割合でφ65mm単軸押出機に供給し、更にNatureworks4031Dを除湿乾燥した後φ40mm単軸押出機に供給し、200℃に設定された1000幅のマルチマニホールド式のTダイより40mm側が表裏層になり、65mm側が中間層となるように表裏層と中間層の厚み比が1:8:1になるようにシート状に押出し、次いで40℃のキャストロールに接触させ、厚み200μmの未延伸シートを得た。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。伸びが3%と小さいため、NC加工時や釘打ち時にシートの割れが見られた。
昭和高分子製のビオノーレ1001(Tm:110℃、重量平均分子量約20万、BPS識別制度 PL:A50301)を用いて、除湿乾燥した後、φ65mm単軸押出機に供給し、160℃に設定された1000幅のTダイよりシート状に押出し、次いで40℃のキャストロールに接触させ、厚み200μmの未延伸シートを得た。
次いで、紙製裏打ち材非鏡面処理面側と木材合板(11層のベニヤ板、厚み19mm)とを酢ビ系エマルジョン接着剤を用いて貼合せ、パチンコ等遊技機の盤面化粧板とした。内部ヘーズ25%と大きいため、装飾印刷層が濁って見え、見栄えに劣るものであった。これを用いて上記評価をした。その結果を表1に示す。伸びが780%と非常に大きいため、NC加工時にシートの糸ひきがあり、仕上りの悪いものであった。
アンチブロッキング剤マスターバッチ(Natureworks4031Dに平均粒径2.6μのシリカを15%重量添加した)を2.0重量%用いたこと以外は、実験例1と同様にして、上記評価をした。その結果を表1に示す。内部ヘーズが13%のため、装飾印刷面が濁って見えた。また、光沢度も80%以下(Gs(60°))、60%以下(Gs(45°))のため、ツヤに劣るものであった。
2 透明シート
3 印刷層
4 盤面化粧板用装飾シート
5 裏打ち材
6 盤面化粧板
7 本体基盤
Claims (5)
- ポリ乳酸系重合体又はこれを主成分とする組成物から構成される生分解性樹脂からなるシートの片面に意匠模様の印刷層を設け、
上記生分解性樹脂からなるシートは、縦横の延伸倍率がそれぞれ1.5倍〜5倍の2軸延伸シートであり、
JIS K 7127に基づき、試験片タイプ2を用いて引っ張り速度200mm/minで測定したときの破断伸びが、10〜300%である、遊技機の盤面化粧板用の切削加工に優れた装飾シート。 - 上記生分解性樹脂は、D−乳酸又はL−乳酸の単独重合体又はそれらの共重合体であるポリ乳酸系重合体のみからなる樹脂である請求項1に記載の、遊技機の盤面化粧板用の切削加工に優れた装飾シート。
- 上記意匠模様の印刷層は、シルク印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷等にて印刷されたものである請求項1又は2に記載の、遊技機の盤面化粧板用の切削加工に優れた装飾シート。
- JIS K 5400の手かき法にて測定した鉛筆硬度が、3B以上3H以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の、遊技機の盤面化粧板用の切削加工に優れた装飾シート。
- JIS K 7105の測定法に準じて測定した内部ヘーズが10%以下であり、JIS K 7105の測定法にて測定した60度鏡面光沢度(Gs(60°)) が80〜150%であり、45度鏡面光沢度(Gs(45°))が、60〜150%であり、かつGs(60°)−Gs(45°)が−30〜30である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の、遊技機の盤面化粧板用の切削加工に優れた装飾シート。
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