JP2002128918A - 熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物 - Google Patents

熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物

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Abstract

(57)【要約】 【課題】収縮包装、収縮結束包装や収縮ラベル等に好適
な、耐衝撃性に優れた熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィル
ム状物を提供すること。 【解決手段】ポリ乳酸系重合体フィルム状物は、ポリ乳
酸系重合体および芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を主成
分とする樹脂組成物からなるフィルム状物を、少なくと
も一方向に延伸する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリ乳酸系重合体を
主成分とする熱収縮性フィルム状物に関し、特に、収縮
包装、収縮結束包装や収縮ラベル等に好適な、耐衝撃性
に優れた熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物に関す
る。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】収縮包
装、収縮結束包装や収縮ラベル等に用いられる熱収縮性
フィルムは、ポリ塩化ビニル(PVC)、スチレン−ブ
タジエンブロック共重合体(SBS)、ポリエステル系
樹脂等を主たる材料とすることが知られている。これら
は広く利用されているが、使用後に廃棄されると、化学
的に安定で生分解性がないため、ほとんど分解されるこ
となく残留し蓄積される。そのため、ゴミ処理用地の能
力を短期間で飽和させてしまう。そこで、燃焼熱量が低
く、かつ人体等に安全である生分解性の材料が要求さ
れ、多くの研究がなされてきた。その一つとして、ポリ
乳酸が知られている。ポリ乳酸は、燃焼熱量がポリエチ
レンの半分以下であり、土中や水中で自然に加水分解が
進行し、次いで微生物により無害な分解物となる。特開
平5−212790号公報には、ポリ乳酸からなる熱収
縮性フィルムが開示されているが、収縮温度が140〜
150℃と高いので特殊な用途にしか用いることができ
ない。元来、ポリ乳酸のフィルムやシートは、素材が本
来有する脆性のため脆くて耐衝撃性に劣っているので、
実用に供し難い。特に、一軸延伸して収縮性フィルムを
形成する場合には、延伸しない方向の脆性が改良されな
いので、かかる方向の衝撃に弱く、裂けやすい。これを
改良するために、脂肪族ポリエステルをブレンドする方
法が知られている。かかる方法によれば、引張試験等の
低速での破断性(耐破断性)においては良好な結果が得
られるものの、瞬間的な衝撃(耐衝撃性)に対しては弱
く、裂けてしまう、という問題があった。そのため、ポ
リ乳酸を主成分とする実質一軸延伸のフィルムにおい
て、耐衝撃性に優れた熱収縮性ポリ乳酸系フィルムが求
められていた。
【0003】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明を完成するに至
った。即ち本発明の熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム
状物は、ポリ乳酸系重合体および芳香族脂肪族ポリエス
テル樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるフィルム状
物を、少なくとも一方向に延伸することを特徴とする。
ここで、前記芳香族脂肪族ポリエステル樹脂は、脂肪族
ジカルボン酸成分、芳香族ジカルボン酸成分および脂肪
族ジオール成分からなることができる。また、前記芳香
族脂肪族ポリエステル樹脂は、芳香族ジカルボン酸成分
を50モル%以下の範囲で含有することができる。
【0004】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物は、ポ
リ乳酸系重合体および芳香族脂肪族ポリエステル樹脂を
主成分とする樹脂組成物からなる。ここでフィルム状物
とは、シート又はフィルムをいう。JISにおける定義
上、シートとは、薄く、一般にその厚さが長さと幅のわ
りには小さな平らな製品をいい、フィルムとは、長さ及
び幅に比べて厚さが極めて小さく、最大厚さが任意に限
定されている薄い平らな製品で、通例、ロールの形で供
給されるものをいう(JIS K 6900)。したが
って、シートの中でも厚さの特に薄いものがフィルムで
あるといえる。しかし、シートとフィルムとの境界は定
かでなく、明確に区別することは困難であるので、本願
においては、上記のとおり、シートとフィルムの両方を
含んだ概念として「フィルム状物」の用語を使用する。
【0005】本発明において使用されるポリ乳酸系重合
体は、構造単位がL−乳酸であるポリ(L−乳酸)、構
造単位がD−乳酸であるポリ(D−乳酸)、構造単位が
L−乳酸及びD−乳酸であるポリ(DL−乳酸)やこれ
らの混合体を主成分とするものをいう。本発明において
は、さらには、後述する他のヒドロキシカルボン酸単位
との共重合体であってもよく、また少量の鎖延長剤残基
を含んでもよい。ポリ乳酸に共重合される上記他のヒド
ロキシカルボン酸単位としては、乳酸の光学異性体(L
−乳酸に対してはD−乳酸、D−乳酸に対してはL−乳
酸)、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロ
キシ酪酸、2−ヒドロキシ−n−酪酸、2−ヒドロキシ
−3,3−ジメチル酪酸、2−ヒドロキシ−3−メチル
酪酸、2−メチル乳酸、2−ヒドロキシカプロン酸等の
2官能脂肪族ヒドロキシカルボン酸やカプロラクトン、
ブチロラクトン、バレロラクトン等のラクトン類が挙げ
られる。
【0006】ポリ乳酸の構成としてはD−乳酸:L−乳
酸=100:0〜85:15または0:100〜15:
85であることが好ましい。また、D−乳酸とL−乳酸
の構成割合が異なる2種類以上のポリ乳酸をブレンドす
ることも可能である。D−乳酸のみ又はL−乳酸のみの
ポリ乳酸系重合体は結晶性樹脂となり、融点が高く、耐
熱性、機械的物性に優れる傾向にある。ただし、熱収縮
性フィルム状物として使用する場合には、結晶性が非常
に高いと延伸時に延伸配向結晶化が進行してしまうの
で、熱収縮率を調製することが難しくなる。一方、DL
−乳酸は、その光学異性体の割合が増加するにつれて結
晶性が低下することが知られている。したがって、熱収
縮性フィルム状物として使用する場合には、適度に結晶
性を低下させることが好ましい。
【0007】ポリ乳酸系重合体の重合方法としては、縮
合重合法、開環重合法等公知の方法を採用することがで
きる。例えば、縮合重合法では、L−乳酸またはD−乳
酸、あるいはこれらの混合物等を直接脱水縮合重合して
任意の組成を有するポリ乳酸系重合体を得ることができ
る。また、開環重合法(ラクチド法)では、乳酸の環状
2量体であるラクチドを、必要に応じて重合調節剤等を
用いながら、適当な触媒を使用してポリ乳酸系重合体を
得ることができる。なお、ラクチドには、L−乳酸の2
量体であるラクチド、D−乳酸の2量体であるD−ラク
チド、D−乳酸とL−乳酸の2量体であるDL−ラクチ
ドがあり、これらを必要に応じて混合し、重合すること
によって任意の組成、結晶性を有するポリ乳酸を得るこ
とができる。
【0008】本発明において使用されるポリ乳酸系重合
体は、重量平均分子量が6万〜70万であることが好ま
しく、より好ましくは8万〜40万、特に好ましくは1
0万〜30万である。分子量が小さすぎると機械物性や
耐熱性等の実用物性がほとんど発現されず、大きすぎる
と溶融粘度が高すぎて成形加工性に劣る。
【0009】本発明において好適に使用される芳香族脂
肪族ポリエステルは、脂肪族ジカルボン酸成分、芳香族
ジカルボン酸成分および脂肪族ジオール成分からなる生
分解性を有する芳香族ポリエステルである。脂肪族ジカ
ルボン酸および脂肪族ジオールからなる脂肪族ポリエス
テルは生分解性を有することが知られているが、芳香族
ポリエステルにおいて生分解性を発現させるためには、
芳香環の合間に脂肪族鎖が存在することが必要である。
そのため、本発明に用いられる芳香族脂肪族ポリエステ
ルの芳香族ジカルボン酸成分は、50モル%以下にする
ことが好ましい。芳香族ジカルボン酸成分としては、例
えば、イソフタル酸、テレフタル酸、2,6−ナフタレ
ンジカルボン酸等が挙げられ、脂肪族ジカルボン酸成分
としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、スベリン
酸、セバシン酸、ドデカン二酸等が挙げられ、脂肪族ジ
オールとしては、例えば、エチレングリコール、1,4
−ブタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル等が挙げられる。なお、芳香族ジカルボン酸成分、脂
肪族ジカルボン酸成分あるいは脂肪族ジオール成分は、
それぞれ2種類以上を用いることもできる。本発明にお
いて、最も好適に用いられる芳香族ジカルボン酸成分は
テレフタル酸であり、脂肪族ジカルボン酸成分はアジピ
ン酸であり、脂肪族ジオール成分は1,4−ブタンジオ
ールである。
【0010】ポリ乳酸系重合体と芳香族脂肪族ポリエス
テルとの混合割合については、特に限定されるものでは
ないが、PETボトルや瓶ボトルに用いられる熱収縮性
ラベルの場合には、芳香族脂肪族ポリエステルが50重
量%以下であることが好ましい。芳香族脂肪族ポリエス
テルの混合割合が50重量%を超えると、フィルム状物
が柔らかくなりすぎて収縮仕上がり性が低下しやすくな
る。
【0011】本発明においては、熱収縮性ポリ乳酸系重
合体フィルム状物の特性を損なわない範囲内で、他の生
分解性樹脂、例えば、脂肪族ポリエステル、ポリカプロ
ラクトン、脂肪族ポリエステルカーボネート等を配合す
ることができる。また、諸物性を調整する目的で、熱安
定剤、光安定剤、光吸収剤、滑剤、可塑剤、無機充填
材、着色剤、顔料等を添加することもできる。
【0012】フィルム状物の厚さは用途により適宜選択
され、通常の熱収縮包装等に使用できる程度の厚さであ
れば特に制限されず、具体的には、総厚さが約0.01
〜2.0mmの範囲であることが好ましく、約0.01
〜1.5mmの範囲であることが更に好ましい。
【0013】本発明のフィルム状物の製造方法として
は、ポリ乳酸系重合体および芳香族脂肪族ポリエステル
を十分に乾燥し、水分を除去した後、押出機を用いて溶
融混合し、押し出す方法が一般的であるが、これらに限
定されるものではない。押出しには、Tダイキャスト
法、チューブラー法等公知の方法を採用することができ
る。ただし、分解による分子量の低下等を考慮して、適
宜温度設定をする必要がある。溶融押出しされたフィル
ム状物は、回転するキャスティングドラム(冷却ドラ
ム)に接触させて、あるいは空気、水等で冷却された
後、熱風、温水、赤外線、マイクロウェーブ等により適
当に加熱され、フィルム状物を周速差のある2個のロー
ル間で延伸するロール法、テンターを用いてクリップで
フィルム状物を把持しながらクリップ列の列間隔を拡大
させて延伸するテンター法、チューブラー法等により、
少なくとも一方向に延伸される。
【0014】延伸温度や延伸倍率は、ポリ乳酸系重合体
と芳香族脂肪族ポリエステルとの混合比やポリ乳酸系重
合体の結晶性等により、また、適用される用途等により
適宜決定されるが、一般に延伸温度は約70〜95℃の
範囲で制御され、延伸倍率は収縮方向に対して約1.5
〜6倍の範囲で適宜決定される。また、一軸延伸、二軸
延伸等についても、用途に応じて適宜決定される。な
お、延伸後のフィルム状物は、80℃の温水中に10秒
間浸漬した後の熱収縮率が少なくとも一方向において1
0%以上であることが好ましい。
【0015】本発明の熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィル
ム状物は、包装材や収縮ラベル材として使用することが
できる。この包装材や収縮ラベルが使用される被包装物
としては、容器、生鮮食品等の食品等が挙げられる。容
器としては、ガラス瓶、ガラス容器、硬質プラスチック
容器等の硬度の高い容器、または、紙や、ポリスチレ
ン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート等のプ
ラスチックから成形される容器等が挙げられる。これら
の容器は食品用、飲料用、薬品用等任意の用途に使用さ
れるものである。
【0016】
【実施例】以下に実施例を用いて具体的に説明するが、
これらにより本発明は何ら制限を受けるものではない。
なお、実施例における測定値および評価は以下のように
して行った。ただし、フィルム状物の引き取り(流れ)
方向をMD、その直交方向をTDと記載する。
【0017】評価方法: 1)熱収縮率 フィルム状物を、MDが100mm、TDが100mm
の大きさとなるように切断し、80℃の温水バスに10
秒間浸漬した後、その標線間の寸法を測定し、次式にし
たがって熱収縮率を算出した。ただし、熱収縮率は、T
D方向の収縮率を測定した。 熱収縮率(%)=[{(収縮前の寸法)−(収縮後の寸
法)}/(収縮前の寸法)]×100 2)引張破断伸度(耐破断性) JIS K7127に準拠して、引張試験を行い、フィ
ルム状物の伸びを測定して、耐破断性の代用評価を行っ
た。試験条件は、引張速度200mm/分で雰囲気温度
23℃におけるフィルム状物のMD方向のシートの伸び
を測定した。なお、試験は5回行い、その平均値を求め
た。フィルム状物の伸びが小さいものは耐破断性が低
く、伸びが大きいものは耐破断性が高いことを示す。 3)ハイドロショット(耐衝撃性) ハイドロショット高速衝撃試験機HTM−1型((株)
島津製作所製)を用いて、耐衝撃性を測定した。100
mm×100mmの大きさに切り出したフィルム状物を
クランプで固定し、フィルム状物の中央に錘を落下させ
て衝撃を与え、フィルム状物が破壊したときの破壊エネ
ルギーを読みとった。ただし、測定温度は23℃、錘の
落下速度は3m/秒である。
【0018】(実施例1)L−乳酸とD−乳酸との混合
割合が95.0:5.0のポリ乳酸系重合体(カーギル
ダウポリマー社製、商品名「EcoPLA4050
D」)を35重量%、L−乳酸とD−乳酸との混合割合
が90.3:9.7のポリ乳酸系重合体(カーギルダウ
ポリマー社製、商品名「EcoPLA4060D」)を
35重量%、テレフタル酸48モル%、アジピン酸52
モル%、1,4−ブタンジオール100モル%からなる
芳香族脂肪族ポリエステル(BASF社製、商品名「E
coflex」)30重量%の各樹脂を、それぞれ乾燥
させた。次いで、これらを混合してTダイ押出機に搭載
し、温度210℃で溶融押出しし、溶融体を約43℃の
キャスティングロールにて急冷し、未延伸フィルム状物
を得た。続いて、未延伸フィルム状物を長手方向(M
D)に65℃で1.01倍にロール延伸し、次いで、幅
方向(TD)にテンターを用いて75℃で4倍に横延伸
し、約50μmの熱収縮性フィルム状物を作製した。得
られたフィルム状物について、熱収縮率、引張破断伸度
およびハイドロショットの評価を行った。その結果を表
1に示す。
【0019】(実施例2)実施例1において、L−乳酸
とD−乳酸との混合割合が95.0:5.0のポリ乳酸
系重合体(カーギルダウポリマー社製、商品名「Eco
PLA4050D」)を40重量%、L−乳酸とD−乳
酸との混合割合が90.3:9.7のポリ乳酸系重合体
(カーギルダウポリマー社製、商品名「EcoPLA4
060D」)を40重量%、テレフタル酸43モル%、
アジピン酸57モル%、1,4−ブタンジオール100
モル%からなる芳香族脂肪族ポリエステル(イーストマ
ンケミカル社製、商品名「イーストボンド1476
6」)20重量%の各樹脂を用いた以外は実施例1と同
様にして、熱収縮性フィルム状物を得た。得られたフィ
ルム状物について、実施例1と同様の評価を行った。そ
の結果を表1に示す。
【0020】(実施例3)実施例1において、L−乳酸
とD−乳酸との混合割合が95.0:5.0のポリ乳酸
系重合体(カーギルダウポリマー社製、商品名「Eco
PLA4050D」)を35重量%、L−乳酸とD−乳
酸との混合割合が90.3:9.7のポリ乳酸系重合体
(カーギルダウポリマー社製、商品名「EcoPLA4
060D」)を35重量%、テレフタル酸48モル%、
アジピン酸52モル%、1,4−ブタンジオール100
モル%からなる芳香族脂肪族ポリエステル(BASF社
製、商品名「Ecoflex」)20重量%、脂肪族ポ
リエステルであるポリブチレンサクシネート/アジペー
ト(昭和高分子社製、商品名「ビオノーレ#300
3」)10重量%の各樹脂をそれぞれ乾燥させて用いた
以外は実施例1と同様にして、熱収縮性フィルム状物を
得た。得られたフィルム状物について、実施例1と同様
の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0021】(比較例1)実施例1において、L−乳酸
とD−乳酸との混合割合が95.0:5.0のポリ乳酸
系重合体(カーギルダウポリマー社製、商品名「Eco
PLA4050D」)を50重量%、L−乳酸とD−乳
酸との混合割合が90.3:9.7のポリ乳酸系重合体
(カーギルダウポリマー社製、商品名「EcoPLA4
060D」)を50重量%の各樹脂をそれぞれ乾燥させ
て用いた以外は実施例1と同様にして、熱収縮性フィル
ム状物を得た。得られたフィルム状物について、実施例
1と同様の評価を行った。その結果を表1に示す。
【0022】(比較例2)実施例1において、L−乳酸
とD−乳酸との混合割合が95.0:5.0のポリ乳酸
系重合体(カーギルダウポリマー社製、商品名「Eco
PLA4050D」)を35重量%、L−乳酸とD−乳
酸との混合割合が90.3:9.7のポリ乳酸系重合体
(カーギルダウポリマー社製、商品名「EcoPLA4
060D」)を35重量%、脂肪族ポリエステルである
ポリブチレンサクシネート/アジペート(昭和高分子社
製、商品名「ビオノーレ#3003」)30重量%の各
樹脂をそれぞれ乾燥させて用いた以外は実施例1と同様
にしてフィルム状物を得た。得られたフィルム状物につ
いて、実施例1と同様の評価を行った。その結果を表1
に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1から明らかなように、実施例1〜3は
耐破断性および耐衝撃性ともに優れていることが分かっ
た。すなわち、本発明によれば実質一軸延伸フィルム状
物でも、瞬間的な衝撃に対して良好な結果が得られるこ
とが分かった。一方、ポリ乳酸系重合体のみからなる比
較例1のフィルム状物は耐破断性および耐衝撃性ともに
低い値となり、ポリ乳酸系重合体と脂肪族ポリエステル
とをブレンドした比較例2のフィルム状物は、引張試験
等の低速での破断性は良好であったが瞬間的な衝撃に対
しては弱いことが分かった。なお、良好な耐衝撃性は、
ハイドロショットでの打ち抜き後の破断フィルム状物が
延伸方向に裂けないレベルであり、数値では10kgf
・mm以上である。
【0025】
【発明の効果】以上、詳しく説明したように、本発明に
よれば、生分解性があり、かつ耐破断性および耐衝撃性
に優れた熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物を提供
することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B29L 7:00 B29L 7:00 Fターム(参考) 4F071 AA43 AA44 AF61 AH04 BB06 BB07 BB08 BC01 4F210 AA24 AG01 RA03 RC02 RG02 RG04 RG43 4J002 CF032 CF042 CF191 GG02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリ乳酸系重合体および芳香族脂肪族ポ
    リエステル樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるフィ
    ルム状物を、少なくとも一方向に延伸することを特徴と
    する熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物。
  2. 【請求項2】 前記芳香族脂肪族ポリエステル樹脂が、
    脂肪族ジカルボン酸成分、芳香族ジカルボン酸成分およ
    び脂肪族ジオール成分からなることを特徴とする請求項
    1に記載の熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物。
  3. 【請求項3】 前記芳香族脂肪族ポリエステル樹脂が、
    芳香族ジカルボン酸成分を50モル%以下の範囲で含有
    することを特徴とする請求項1または2のいずれか一項
    に記載の熱収縮性ポリ乳酸系重合体フィルム状物。
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