JP4373250B2 - 光ファイバの製造方法 - Google Patents

光ファイバの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4373250B2
JP4373250B2 JP2004065632A JP2004065632A JP4373250B2 JP 4373250 B2 JP4373250 B2 JP 4373250B2 JP 2004065632 A JP2004065632 A JP 2004065632A JP 2004065632 A JP2004065632 A JP 2004065632A JP 4373250 B2 JP4373250 B2 JP 4373250B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
preform
core
optical fiber
material bundle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2004065632A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005255422A (ja
Inventor
哲也 山本
倫太郎 仁科
修一 楠
秀明 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Cable Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Cable Industries Ltd
Priority to JP2004065632A priority Critical patent/JP4373250B2/ja
Publication of JP2005255422A publication Critical patent/JP2005255422A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4373250B2 publication Critical patent/JP4373250B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/012Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments
    • C03B37/01205Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments
    • C03B37/01211Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments by inserting one or more rods or tubes into a tube
    • C03B37/0122Manufacture of preforms for drawing fibres or filaments starting from tubes, rods, fibres or filaments by inserting one or more rods or tubes into a tube for making preforms of photonic crystal, microstructured or holey optical fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B37/00Manufacture or treatment of flakes, fibres, or filaments from softened glass, minerals, or slags
    • C03B37/01Manufacture of glass fibres or filaments
    • C03B37/02Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor
    • C03B37/025Manufacture of glass fibres or filaments by drawing or extruding, e.g. direct drawing of molten glass from nozzles; Cooling fins therefor from reheated softened tubes, rods, fibres or filaments, e.g. drawing fibres from preforms
    • C03B37/027Fibres composed of different sorts of glass, e.g. glass optical fibres
    • C03B37/02781Hollow fibres, e.g. holey fibres
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2203/00Fibre product details, e.g. structure, shape
    • C03B2203/10Internal structure or shape details
    • C03B2203/14Non-solid, i.e. hollow products, e.g. hollow clad or with core-clad interface
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B2205/00Fibre drawing or extruding details
    • C03B2205/10Fibre drawing or extruding details pressurised

Description

本発明は、中実のコアと、そのコアを被覆するように設けられコアに沿って延びる複数の細孔がコアを囲うように形成されたクラッドと、を備えた光ファイバの製造方法に関する。
広い波長域での使用が可能であり、また、通信用の波長域で良好な曲げ特性を有すると共に曲げによるロスの変化がなく、さらに、各種分散ファイバ(正・負・ゼロ)が製造可能であるということから、PCFに注目が集まっている。一般的な構造として、PCFは、中実のコアと、そのコアを被覆するように設けられたクラッドとを備え、そのクラッドには、コアに沿って延びる複数の細孔がコアを囲うように形成されている。そして、そのクラッドの複数の細孔によりファイバ半径方向にフォトニック結晶構造が構成されている。
かかるPCFの製造方法として、特許文献1には、筒状のサポートパイプ内に多数のキャピラリを充填すると共に、コアを形成するコア部材をサポートパイプの中心軸部に配置したプリフォームを作成し、そのプリフォームを線引き加工により細径化することが開示されている。
また、PCFの特性として、非特許文献1には、高開口数(NA)を得ることができ、より高い開口数(NA)を得るためには、細孔ピッチ(Λ)を小さくすればよいということが開示されている。
特開2002−97034号公報 2003年情報通信学会エレクトロニクスソサイエティ大会 C−3−36
ところで、コア径が10μm程度のPCFであれば、適宜のコアロッド及びキャピラリを選択してプリフォームを構成することで、特許文献1に記載された方法により、細孔ピッチ(Λ)が1μm程度である高開口数(NA)のものを製造することができる。
そして、上記の方法でコア径の大きなPCFを製造しようとすれば、外径の大きいコアロッドを選択すればよい。ところが、単にコアロッドを大径のものに置換するということだけでは限界があり、同一外径のプリフォームによってはコア径が100μm以上の大口径のマルチモードPCFを製造することはできない。
そこで、そのようなマルチモードPCFを製造するためには、プリフォームの外径を大きくすればよいということになる。しかも、プリフォームの外径を大きくすれば、プリフォームからPCFまでの縮径率も大きくなるため、細孔ピッチ(Λ)がより小さくなり、一層の高開口数(NA)を得ることができる。しかしながら、プリフォームの外径を大きくすると、その内部まで昇温させるために線引き温度を高く設定する必要があり、そうすると、プリフォームの粘度が低くなって線引き時に細孔が消失してしまうという問題がある。特に、Λが小さくてd/Λの大きな構造においては、通常の線引き温度では、表面張力によりd/Λが設計された開口数(NA)よりも低くなることが見出されている。
また、細いキャピラリを用いればよいとも考えられるが、外径が200μm以下のものでは、それ自体が曲がりやすく、プリフォームの形成が困難であるという問題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、大口径で且つ高開口数(NA)の光ファイバを製造することができる方法を提供することにある。
本発明は、コアロッド及びキャピラリを束ねてロッド材束とし、それを加熱及び延伸したものをプリフォームとし、さらに、それを線引きするようにしたものである。
具体的には、本発明は、
中実のコアと、該コアを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が該コアを囲うように形成されたクラッドと、該クラッドを被覆するように設けられた被覆部と、を備えた光ファイバの製造方法であって、
コア形成のためのコアロッド、クラッド形成のための複数のキャピラリ、及び被覆部を形成するためのサポートパイプを準備する準備工程と、
上記準備工程で準備したサポートパイプにコアロッド及び複数のキャピラリを充填し、該コアロッドが該キャピラリで囲われるように束ねたロッド材束を形成するロッド材束形成工程と、
上記ロッド材束形成工程で形成したサポートパイプ内にロッド材束を配した構造体を加熱及び延伸して縮径させると共にサポートパイプ、コアロッド及び複数のキャピラリを一体化させたプリフォームを形成するプリフォーム形成工程と、
上記プリフォーム形成工程で形成したプリフォームを加熱及び延伸することによりファイバ状に線引きする線引き工程と、
を備え
上記プリフォーム形成工程で加熱及び延伸して縮径させる構造体を、コアロッドの一方のロッド端に、該コアロッドよりも長尺の補助ロッドを同軸に設け、且つサポートパイプの一方の端に、内側に該補助ロッドを支持するロッド支持部が突設された補助パイプを同軸に設けた構造体とすることを特徴とする。
このような方法によれば、コアロッド及び複数のキャピラリを束ねたロッド材束をそのままプリフォームとするのではなく、それを一旦加熱及び延伸して一体化させたものをプリフォームとする。従って、細孔ピッチ(Λ)が例えば1μm程度と小さくなるように選択されたキャピラリを用い、大口径コア形成用の外径の大きいコアロッドを用いるためにロッド材束の外径が大きくなるような場合でも、プリフォームはそれより縮径したものとなるので、線引き温度を高温度に設定する必要がなく、あまり細孔を消失させずに大口径で且つ高開口数(NA)の光ファイバを製造することができる。
本発明の光ファイバの製造方法は、上記ロッド材束形成工程で、軸位置にコアロッドを保持した円筒状のサポートパイプに複数のキャピラリを充填することによりロッド材束を形成するものであってもよい。
コアロッド及び複数のキャピラリを束ねてロッド材束を形成する作業は、その束が大きくなればなるほどに困難を伴うが、上記のようにすれば、サポートパイプにキャピラリを充填するだけでよいので、コアロッドが中心軸位置に配置されたロッド材束を容易に形成することができる。
本発明の光ファイバの製造方法は、上記プリフォーム形成工程で、ロッド材束におけるコアロッド及び複数のキャピラリ相互間の空間を消失させるものであってもよい。
コアロッド及び複数のキャピラリ相互間の空間が、製造される光ファイバの状態でいわゆるインタースティシャルサイトとして残存してしまうと、そのインタースティシャルサイトの形状が均一である場合には問題がないものの、それが不均一である場合には、多孔構造に悪影響を及ぼす虞がある。しかしながら、上記のようにすれば、プリフォームを形成する段階でキャピラリ相互間の空間を消失させるので、インタースティシャルサイトのない光ファイバを製造することができる。
本発明の光ファイバの製造方法は、上記プリフォーム形成工程で、外径が30mm以下のプリフォームを形成するものであってもよい。
上記のようにすれば、プリフォームの外径が30mm以下であるので、線引き温度を比較的低く設定しても線引き加工が可能であり、従って、線引き時に細孔が消失するのを効果的に防止することができる。
本発明の光ファイバの製造方法は、上記線引き工程で、線引き時に孔内の圧力が正圧となるように両端封止されたプリフォームを線引きするものであってもよい。
線引き時には、プリフォームのネックダウン部分において、外側から中央に向かう力が作用し、その力によって細孔が収縮するか、或いは、押し潰される虞がある。しかしながら、上記のようにすれば、線引き時に孔内の圧力が正圧となるように両端封止されたプリフォームを線引きするので、孔内の圧力が上記の外側から中央に向かう力に抵抗し、細孔の収縮や押し潰しを抑止することができる。
本発明の光ファイバの製造方法は、上記線引き工程で、プリフォームの孔内の圧力を所定の一定値に制御しながら線引きするものであってもよい。
プリフォームの孔内の圧力が線引き時に変動すると、それが製造される光ファイバの構成に影響を及ぼすこととなる。その影響は、ファイバ径が小さい場合にはほとんど無視することができるが、ファイバ径が大きい場合には無視することができない。しかしながら、上記のようにすれば、プリフォームの孔内の圧力を所定の一定値に制御しながら線引きするので、線引き開始から終了に至るまで、構成がほぼ均一である光ファイバを製造することができる。
以上のように、本発明によれば、線引き温度を高温度に設定する必要がなく、あまり細孔を消失させずに大口径で且つ高開口数(NA)の光ファイバを製造することができる。
以下に、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態1として、マルチモードPCF4の製造方法を工程を追って説明する。
<準備工程>
円柱ロッド状の石英製のコアロッド1(例えば、外径10〜40mm)、複数の円筒ロッド状の石英製のキャピラリ2(例えば、外径200〜500μm、内径180〜450μm)、及び、円筒状の石英製のサポートパイプ3(例えば、外径30〜70mm、内径15〜60mm)を準備する。キャピラリ2は、PCF4のファイバ横断面における細孔ピッチ(Λ)が1μm程度となるように選定する。ここで、コアロッド1は、PCF4のコア41を形成するものであり、複数のキャピラリ2は、クラッド42を形成するものである。
なお、本実施形態では、コアロッド1及びキャピラリ2の長さを略同一とし、サポートパイプ3の長さをそれよりも短いものとするが、特にこれに限定されるものではない。
<サポートパイプ加工工程>
コアロッド1と同一径の細径パイプ5の端部近傍の側面に穴6をあけ、そして、その穴6の空いた方のパイプ端をコアロッド1の一方のロッド端に同軸となるように溶接する。
図1に示すように、細径パイプ5を溶接したコアロッド1を、サポートパイプ3の一方端から細径パイプ5が外側に引き出されるようにサポートパイプ3の軸位置に位置付け、そのサポートパイプ3の一方端と細径パイプ5とを溶接する。このとき、細径パイプ5の穴6がサポートパイプ3内に通じ、サポートパイプ3内が外部と連通するようにする。
以上のようにして、軸位置にコアロッド1を保持したサポートパイプ3を形成する。
<ロッド材束形成工程>
図2に示すように、軸位置にコアロッド1を保持したサポートパイプ3の開口側からコアロッド1と平行にキャピラリ2を充填してロッド材束7を形成する。このとき、図3に示すように、ロッド材束7の横断面において、キャピラリ孔2aによって三角格子が形成される。コアロッド1及び複数のキャピラリ2を単に束ねてロッド材束7を形成する場合、その束が大きくなればなるほど作業に困難を伴うこととなるが、上記のように軸位置にコアロッド1を保持したサポートパイプ3を用いれば、サポートパイプ3にキャピラリ2を充填するだけでよいので、コアロッド1が中心軸位置に配置されたロッド材束7を容易に形成することができる。
コアロッド1及びキャピラリ2のサポートパイプ3から突出した部分の端面を揃え、それに火炎を放射して各キャピラリ2の一方端を封止する。
<塩素処理工程>
図4に示すように、ロッド材束7のコアロッド1のサポートパイプ3から突出した部分のロッド端にコアロッド1と略同一径で且つより長尺の補助ロッド8を同軸となるように溶接する。また、サポートパイプ3にそれと略同一径で且つより長尺の補助パイプ9を補助ロッド8を覆うように且つ同軸となるように溶接する。なお、補助パイプ9の内側には、補助ロッド8を点で支持するロッド支持部10が突設されている。さらに、細径パイプ5にサポートパイプ3と略同一径の排気パイプ11を溶接する。
塩素ガスを補助パイプ9の開口側から流入させて細径パイプ5を介して排気パイプ11から排出させると共に(例えば、3×10-33/hの流量で1時間)、サポートパイプ3の外周を水素火炎で加熱(例えば約1000℃)する。このとき、コアロッド1表面、キャピラリ2の内外表面及びサポートパイプ3の内側表面が塩素処理され、表面の水酸基が除去される。そして、これにより、製造されるPCF4は水酸基の含有量が少ないものとなり、そのため水酸基に起因する所定波長の損失が小さく抑えられる。
塩素処理を行った後、内部をアルゴンガスでパージする。
次いで、図5に示すように、補助パイプ9の開口側に真空ポンプを接続して内部を減圧し(例えば、−10kPaで10分間保持)、細径パイプ5が突出した側を加熱してサポートパイプ3及びキャピラリ2を封止する。これにより、各キャピラリ2は、内部が減圧された状態で両端封止されたものとなる。このキャピラリ2の内圧は、この後にロッド材束7を加熱延伸してプリフォーム18を形成する際に孔18aを保持し、さらにその後に線引きする際にプリフォーム18の孔内の圧力が正圧となるものである。なお、このとき、補助ロッド8が補助パイプ9のロッド支持部10で支持されているので、コアロッド1が細径パイプ5から切り離されるものの、その軸ずれが防止される。
以上のようにして、コアロッド1及び各々が両端封止された複数のキャピラリ2がサポートパイプ3に充填されたロッド材束7、並びに、それに補助ロッド8及び補助パイプ9が取り付けられたものを形成する。
<プリフォーム形成工程>
補助パイプ9の開口側に減圧用パイプ12を同軸に溶接すると共に、その反対側のロッド材束7端に延伸用ロッド13を同軸に溶接する。そして、図6に示すように、延伸用ロッド13を円筒状の電気炉ヒータ14に挿通させてその下方に設けられた下側チャック15に把持させ、減圧用パイプ12を電気炉ヒータ14の上方に設けられた上側チャック16に把持させることにより、ロッド材束7をその軸方向が鉛直方向に一致するように加熱延伸機17にセットする。また、減圧用パイプ12を真空ポンプに接続する。
電気炉ヒータ14でロッド材束7を加熱し(例えば、炉設定温度1800〜1900℃)、下側チャック15を上側チャック16よりも高速に下方に移動させることにより(例えば、上側チャック16を8mm/min及び下側チャック15を18mm/minでそれぞれ下方に移動させる。)、加熱したロッド材束7を外径が20〜30mmとなるように延伸して縮径させる。このとき、コアロッド1とそれに隣接するキャピラリ2、隣接するキャピラリ2同士、及び、キャピラリ2とサポートパイプ3は相互に融着一体化する。また、コアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間は減圧された状態である一方、キャピラリ2内部は加熱により加圧されるので、そのコアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間は押し潰されて消失する。
加熱延伸後、補助パイプ9及び減圧用パイプ12、補助ロッド8、並びに、延伸用ロッド13を取り外す。
以上のようにして、ロッド材束7を構成するコアロッド1、複数のキャピラリ2及びサポートパイプ3を一体化させたプリフォーム18を形成する。このプリフォーム18には、図7に示すように、キャピラリ孔2aに対応する孔18aが複数形成されるが、それらのそれぞれは両端封止されたものとなる。また、孔内の圧力は、後の線引き時に正圧となるようになっている。
<線引き工程>
図8に示すように、プリフォーム18をその軸方向が鉛直方向に一致するように線引き機19にセットし、下方に設けられた円筒状の線引き炉20に挿入されるようにプリフォーム18を下方に移動させ、線引き炉20により加熱されて軟化した部分を高速で延伸してファイバ状に加工して巻き取る。このとき、ロッド材束7を縮径して外径が20〜30mmのプリフォーム18に形成しており、線引き温度を比較的低く設定しても線引き加工が可能であるので、線引き温度を、線引き時に細孔42aが消失するのを回避しうる温度に設定する(例えば、炉設定温度1900〜2100℃)。また、プリフォーム18のネックダウン部分においては、外側から中央に向かう力が作用し、その力によって細孔42aが収縮するか、或いは、押し潰される虞があるが、プリフォーム18が線引き時に孔内の圧力が正圧となるように両端封止されているので、孔内の圧力が上記の外側から中央に向かう力に抵抗し、細孔42aの収縮や押し潰しが抑止される。
以上のようにして、中実のコア41(例えば、コア径300〜1000μm)と、コア41を被覆するように設けられコア41に沿って延びる複数の細孔42aがコア41を囲うように形成されたクラッド42と、さらにその外側を被覆する被覆部43と、を備え、そのクラッド42の複数の細孔42aによりファイバ横断面に三角格子を形成してファイバ半径方向にフォトニック結晶構造が構成された図9に示すようなPCF4(例えば、ファイバ径500〜3000μm)を製造する。
このようなPCF4の製造方法によれば、コアロッド1及び複数のキャピラリ2を束ねたロッド材束7をそのままプリフォーム18とするのではなく、それを一旦加熱及び延伸して一体化させたものをプリフォーム18とする。従って、細孔ピッチ(Λ)が1μm程度と小さくなるようなキャピラリ2が選択され、大口径コア形成用の外径の大きいコアロッド1を用いるためにロッド材束7の外径が大きくなるものの、プリフォーム18はロッド材束7よりも縮径したものとなるので、線引き温度を高温度に設定する必要がなく、あまり細孔42aを消失させずに大口径で且つ高開口数(NA)のマルチモードPCF4を製造することができる。
また、プリフォーム18を形成する段階でコアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間を消失させるので、インタースティシャルサイトのないPCF4を製造することができる。従って、コアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間が、製造されるPCF4の状態でインタースティシャルサイトとして残存してしまい、その形状が不均一である場合には、フォトニック結晶構造に悪影響を及ぼす虞があるが、かかる事態を回避することができる。
(実施形態2)
本発明の実施形態2のマルチモードPCF4の製造方法を説明する。
準備工程、サポートパイプ加工工程、ロッド材束形成工程、塩素処理工程、プリフォーム形成工程は実施形態1と同一であるので説明を省略する。以下、線引き工程について説明する。
<線引き工程>
孔18aの両端が封止されたプリフォーム18の一方の端部を除去して孔18aの一方を開口させ、プリフォーム18の孔18aの開口した側にプリフォーム18よりもやや外径の小さい調圧用パイプ21を同軸となるように溶接する。
図10に示すように、調圧用パイプ21を上側チャック16に把持させてプリフォーム18をその軸方向が鉛直方向に一致するように線引き機19にセットすると共に、調圧用パイプ21を減圧ポンプ及び加圧ガス源により大気圧よりも正圧の所定の一定値に制御された圧力調整室22に接続する。
プリフォーム18を下方に設けられた円筒状の線引き炉20に挿入されるように移動させ、線引き炉20により加熱されて軟化した部分を高速で延伸してファイバ状に加工して巻き取る。このとき、ロッド材束7を縮径して外径が20〜30mmのプリフォーム18に形成しており、線引き温度を比較的低く設定しても線引き加工が可能であるので、線引き温度を、線引き時に細孔42aが消失するのを回避しうる温度に設定する(例えば、1950〜2050℃)。
以上のようにして、中実のコア41(例えば、コア径400〜600μm)と、コア41を被覆するように設けられコア41に沿って延びる複数の細孔42aがコア41を囲うように形成されたクラッド42と、さらにその外側を被覆する被覆部43と、を備え、そのクラッド42の複数の細孔42aによりファイバ横断面に三角格子を形成してファイバ半径方向にフォトニック結晶構造が構成されたマルチモードPCF4(例えば、ファイバ径500〜1000μm)を製造する。
このようなPCF4の製造方法によれば、プリフォーム18の孔内の圧力を圧力調整室22内の圧力と同一の所定の一定値に制御しながら線引きするので、線引き開始から終了に至るまで、構成がほぼ均一であるPCF4を製造することができる。
その他の作用効果は、実施形態1と同一である。
(その他の実施形態)
上記実施形態1及び2では、ロッド材束7を加熱及び延伸してプリフォーム18を形成する際に、コアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間を消失させるようにしたが、特にこれに限定されるものではなく、製造されるPCF4にインタースティシャルサイトを形成させるように、その空間を残存させるようにしてもよい。
また、上記実施形態1及び2では、コアロッド1及び複数のキャピラリ2相互間の空間を減圧することによりその空間を消失させるようにしたが、特にこれに限定されるものではなく、加熱温度条件や延伸条件の設定によってその空間を消失させるようにしてもよい。
上記実施形態1及び2では、クラッド42の複数の細孔42aによりファイバ横断面に三角格子を形成してファイバ半径方向にフォトニック結晶構造が構成されたマルチモードPCF4を製造するものとしたが、特にこれに限定されるものではなく、ファイバ横断面においてクラッドの細孔が規則的な配列を構成するものでない、つまり、ファイバ半径方向にフォトニック結晶構造を構成しない光ファイバを製造するものであってもよい。
−例1−
上記実施形態1において、外径が32.5mmのコアロッド、外径が45mmで且つ内径が39mmのサポートパイプを用い、電気炉ヒータの炉設定温度を1850℃としてロッド材束を外径30mmのプリフォームに形成し、線引き炉の炉設定温度を2125℃として線引きして製造したPCFを例1とした。例1では、クラッドの細孔の数がキャピラリの本数、つまり、形成されるべき細孔の数の70%であった。
−例2−
上記実施形態1において、外径が32.5mmのコアロッド、外径が45mmで且つ内径が39mmのサポートパイプを用い、電気炉ヒータの炉設定温度を1820℃としてロッド材束を外径20mmのプリフォームに形成し、線引き炉の炉設定温度を2050℃として線引きして製造したPCFを例2とした。例2では、クラッドの細孔の数がキャピラリの本数、つまり、形成されるべき細孔の数の80%であった。
−例3−
外径が32.5mmのコアロッド、外径が45mmで且つ内径が39mmのサポートパイプを用い、ロッド材束をそのままプリフォームとし、線引き炉の炉設定温度を2030℃として線引きして製造したPCFを例3とした。例3では、クラッドの細孔の数がキャピラリの本数、つまり、形成されるべき細孔の数の40%であった。
以上の結果より、ロッド材束を一旦加熱及び延伸して一体化させたものをプリフォームとした例1及び2では、クラッドの細孔の残存率が高いのに対し、ロッド材束をそのままプリフォームとした例3では、クラッドの細孔の残存率が低いことが分かる。従って、マルチモードPCFを製造する場合のようにロッド材束の外径が大きくなってしまうような場合には、そのロッド材束を一旦加熱及び延伸して一体化させたものをプリフォームとし、それを線引きしてPCFを製造することが好ましい。
本発明は、中実のコアと、そのコアを被覆するように設けられコアに沿って延びる複数の細孔がコアを囲うように形成されたクラッドと、を備えた光ファイバの製造方法に有用である。
実施形態1のサポートパイプ加工工程の説明図である。 実施形態1のロッド材束形成工程の説明図である。 ロッド材束の横断面図である。 実施形態1の塩素処理工程の説明図である。 実施形態1の塩素処理工程後の処理の説明図である。 実施形態1のプリフォーム形成工程の説明図である。 プリフォームの横断面図である。 実施形態1の線引き工程の説明図である。 PCFの斜視図である。 実施形態2の線引き工程の説明図である。
符号の説明
1 コアロッド
2 キャピラリ
2a キャピラリ孔
3 サポートパイプ
4 PCF
5 細径パイプ
6 穴
7 ロッド材束
8 補助ロッド
9 補助パイプ
10 ロッド支持部
11 排気パイプ
12 減圧用パイプ
13 延伸用ロッド
14 電気炉ヒータ
15 下側チャック
16 上側チャック
17 加熱延伸機
18 プリフォーム
18a 孔
19 線引き機
20 線引き炉
21 調圧用パイプ
22 圧力調整室
41 コア
42 クラッド
42a 細孔
43 被覆部

Claims (6)

  1. 中実のコアと、該コアを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が該コアを囲うように形成されたクラッドと、該クラッドを被覆するように設けられた被覆部と、を備えた光ファイバの製造方法であって、
    コア形成のためのコアロッド、クラッド形成のための複数のキャピラリ、及び被覆部を形成するためのサポートパイプを準備する準備工程と、
    上記準備工程で準備したサポートパイプにコアロッド及び複数のキャピラリを充填し、該コアロッドが該キャピラリで囲われるように束ねたロッド材束を形成するロッド材束形成工程と、
    上記ロッド材束形成工程で形成したサポートパイプ内にロッド材束を配した構造体を加熱及び延伸して縮径させると共にサポートパイプ、コアロッド及び複数のキャピラリを一体化させたプリフォームを形成するプリフォーム形成工程と、
    上記プリフォーム形成工程で形成したプリフォームを加熱及び延伸することによりファイバ状に線引きする線引き工程と、
    を備え
    上記プリフォーム形成工程で加熱及び延伸して縮径させる構造体を、コアロッドの一方のロッド端に、該コアロッドよりも長尺の補助ロッドを同軸に設け、且つサポートパイプの一方の端に、内側に該補助ロッドを支持するロッド支持部が突設された補助パイプを同軸に設けた構造体とすることを特徴とする光ファイバの製造方法。
  2. 請求項1に記載された光ファイバの製造方法において、
    上記ロッド材束形成工程で、軸位置にコアロッドを保持した円筒状のサポートパイプに複数のキャピラリを充填することによりロッド材束を形成することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  3. 請求項1に記載された光ファイバの製造方法において、
    上記プリフォーム形成工程で、ロッド材束におけるコアロッド及び複数のキャピラリ相互間の空間を消失させることを特徴とする光ファイバの製造方法。
  4. 請求項1に記載された光ファイバの製造方法において、
    上記プリフォーム形成工程で、外径が30mm以下のプリフォームを形成することを特徴とする光ファイバの製造方法。
  5. 請求項1に記載された光ファイバの製造方法において、
    上記線引き工程で、線引き時に孔内の圧力が正圧となるように両端封止されたプリフォームを線引きすることを特徴とする光ファイバの製造方法。
  6. 請求項1に記載された光ファイバの製造方法において、
    上記線引き工程で、プリフォームの孔内の圧力を所定の一定値に制御しながら線引きすることを特徴とする光ファイバの製造方法。
JP2004065632A 2004-03-09 2004-03-09 光ファイバの製造方法 Expired - Lifetime JP4373250B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004065632A JP4373250B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 光ファイバの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004065632A JP4373250B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 光ファイバの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005255422A JP2005255422A (ja) 2005-09-22
JP4373250B2 true JP4373250B2 (ja) 2009-11-25

Family

ID=35081522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004065632A Expired - Lifetime JP4373250B2 (ja) 2004-03-09 2004-03-09 光ファイバの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4373250B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB201700936D0 (en) 2017-01-19 2017-03-08 Univ Bath Optical fibre apparatus and method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005255422A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1949153B1 (en) Microstructured optical fiber and its manufacturing method
JP5916966B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法および光ファイバの製造方法
US9199877B2 (en) Method for manufacturing optical fiber base material, and optical fiber
KR20040024598A (ko) 저편광 모드 분산 광섬유의 제조방법
JP4158391B2 (ja) 光ファイバおよびその製造方法
JP2006131444A (ja) 光学部品用光ファイバ母材およびその製造方法、並びに光ファイバ
JP2016175779A (ja) 光ファイバ製造方法
JP5520622B2 (ja) フォトニックバンドギャップファイバの製造方法およびフォトニックバンドギャップファイバ
JP5435504B2 (ja) 光ファイバ用プリフォームの製造方法
JP4476900B2 (ja) フォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法
JP4373250B2 (ja) 光ファイバの製造方法
US20070022787A1 (en) Optical fiber with low attenuation at 1380 nm wavelength region and the method of producing the same
JPH04270132A (ja) 光ファイバ用ガラス母材の製造方法
JP3836698B2 (ja) フォトニッククリスタルファイバの製造方法
JP3556908B2 (ja) フォトニッククリスタルファイバの製造方法
JP5644693B2 (ja) 光ファイバ製造方法
JP4541264B2 (ja) 光ファイバ母材の製造方法および光ファイバの製造方法
JP2006162869A (ja) ダブルクラッドファイバとその製造方法及びダブルクラッドファイバ製造用プリフォーム
EP1783104B1 (en) Method of producing a preform for optical fibers
JP2012137615A (ja) 光ファイバ製造方法
JP2004102281A (ja) フォトニッククリスタルファイバ及びその製造方法
JP2004123468A (ja) 光ファイバ母材の作製方法および光ファイバ母材
JP5644694B2 (ja) 光ファイバ製造方法
JP4417212B2 (ja) 光ファイバの製造方法
JP3770889B2 (ja) フォトニッククリスタルファイバの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090216

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090303

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090423

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090804

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090903

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120911

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4373250

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130911

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250