JP4476900B2 - フォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法 - Google Patents

フォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法 Download PDF

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本発明は、クラッドに空孔を有するフォトニッククリスタルファイバの製造に用いられるフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法に関し、特に、キャピラリ間の隙間を塞ぎ、長手方向に安定した空孔径を持つフォトニッククリスタルファイバの製造に用いられるフォトニッククリスタルファイバ母材を製造する方法に関する。
フォトニッククリスタルファイバは、光ファイバ中に空孔を有することで、従来のコア/クラッド構造の光ファイバでは得ることができない特性を実現することが可能である。そのためフォトニッククリスタルファイバは、様々な種類の機能性ファイバや将来の伝送用ファイバとして期待され研究が進められている。このフォトニッククリスタルファイバは、その導波原理から屈折率導波型ファイバとフォトニック・バンドギャップ型ファイバに大別することができる。
屈折率導波型ファイバは、空孔の低屈折率性を利用し空孔にて等価的なクラッドを構成させるものであり、広帯域シングルモード特性、超低非線形(大実効断面積)特性、超高非線形特性、偏波保持特性、超高NAマルチモード特性などを得ることが可能である。
フォトニック・バンドギャップ型ファイバは、クラッドに周期構造を形成することで光をファイバ内側に閉じ込めるファイバである。
前者の一例としては、低曲げ損失を実現したホールアシスト型ホーリーファイバがある。このファイバは、従来の高屈折率コアの周囲に空孔を配置することにより、等価的に大きな屈折率差を形成し、モードフィールド径(MFD)を極端に小さくすることなく低曲げ損失を実現している。このようなファイバとしては、例えば、図1に示すように、コア2とその外周のクラッド3からなり、コア2の周囲に径の異なる複数の空孔4A,4Bが設けられたホールアシスト型ホーリーファイバ1が報告されている(例えば、非特許文献1参照。)。
また、屈折率導波型ファイバの他の例として、図2に示すようなダブルクラッドファイバ5がある(例えば、非特許文献2参照。)。このダブルクラッドファイバ5は、図示していないコアが中央に配置された断面D字状の第一クラッド6と、この第一クラッド6を囲んで設けられたエアホール層7と、該エアホール層7の外周に設けられた第二クラッド8とから構成されている。
このダブルクラッドファイバ5は、第一クラッド6の面積を小さくして励起光密度を高くし、また、励起光の入射効率を高めるために高NA(Numerical Aperture、開口数)である必要がある。第一クラッド6の周囲に空孔を配置することで大きなNAをもつ構造とし、光増幅器やファイバレーザの高出力化を目的とした開発が進められている。
また、フォトニックバンドギャップファイバは、コアがエアホールであり、クラッド部のエアホールの大きさ、周期により光を閉じ込めるような構造とすることもできる。
さらに、ここで例示していない構造、特性を有するフォトニッククリスタルファイバは数多くあり、その特性に応じて、空孔位置、空孔サイズ、空孔位置が決められている。空孔が比較的少ないホールアシスト型ホーリーファイバの場合は、キャピラリを束ねて線引きする方法以外に、母材に孔を開けて作製することも可能であるが、空孔数が多い構造になると、キャピラリを束ねて紡糸することでファイバを製造する方法が一般的である。
このようにキャピラリを束ねてフォトニッククリスタルファイバを製造する方法としては、特許文献1〜6に開示されている。
官寧,他"低曲げ損失用ホールアシスト型ホーリーファイバ"、信学技報、OFT2004−7(2004) 二口和督、他"エアホール型Yb添加ダブルクラッドファイバ"、2003年 電子情報通信学会総合大会、C−3−88 特開2002−55242号公報 特開2002−97034号公報 特開2002−211941号公報 特開2004−238246号公報 特開2004−256374号公報 特開2004−43286号公報
しかしながら、特許文献1〜6にそれぞれ記載されている従来のフォトニッククリスタルファイバ製造方法には、次のような問題があった。
特許文献1には、筒状のサポート管内に、サポート管の中心軸と平行に多数のキャピラリを最密充填すると共に、中実のコアとなるコア部材を該サポート管の中心軸部に配置してプリフォームを作製し、該プリフォームを線引き加工により細径化するフォトニッククリスタルファイバの製造方法において、図3に示すようにキャピラリ9の外周の横断面形状を六角形状とし、キャピラリ9同士が融着して隙間のないキャピラリ層10を形成することを特徴とする方法が開示されている。
しかし、このような外周の横断面形状が六角形のキャピラリ9を作製することは、通常の円管状(外周の横断面形状が円形)のキャピラリに比べて、さらに加工作業が必要であるため、最終的にプリフォーム製造コストが高くなるという問題がある。
特許文献2には、ファイバ中心を長手方向に延び且つ中実又は中空に形成されたコアと、該コアを囲むように設けられ且つ該コアに沿って延びる多数の細孔を有する多孔部とを備えたフォトニッククリスタルファイバの製造方法において、筒状のサポート管内に、サポート管の中心軸と平行に多数のキャピラリを充填すると共に、中実のコアとなるコアロッドをサポート管の中心軸に配置してプリフォームを作製し、そのプリフォームを線引き加工により細径化する方法が開示されている。具体的には、図4に示すように、内壁の横断面形状が六角形をなしているサポート管12を用い、このサポート管12内にコアロッド13と多数のキャピラリ14を充填して作製されたプリフォーム11が例示されている。この方法と特許文献1記載の方法とを組み合わせることで、キャピラリ間に隙間のないプリフォームを作製することができる。
しかし、特許文献2に記載された従来技術にあっては、特許文献1の方法と同様に、内壁の横断面形状が六角形をなしているサポート管を作製することが、通常の円管状(内壁の横断面形状が円形)をなしているサポート管の作製に比べ、さらに加工作業が必要であるため、最終的に製造コストが高くなるという問題がある。
特許文献3には、線引き加工時における水酸基(OH基)の形成を抑制させるために、図5に示すように、各々のキャピラリ15の両端を封止したプリフォーム17を作製し、線引きしてフォトニッククリスタルファイバを製造する方法が開示されている。図5中、符号15はキャピラリ、15aはキャピラリ封止部、16はサポート管、16aはサポート管封止部、17はプリフォーム、17aは補助パイプ、18は線引き炉である。
水酸基の存在は、波長1.38μmの波長の光を吸収することから、光ファイバとして伝送損失の劣化を招き望ましくない。特許文献3記載の方法は、線引き加工時の水酸基の形成を抑制するには有効と思われるが、本発明者らが検討したところ、線引き工程で長手方向に空孔径が変化してしまい、安定した構造のフォトニッククリスタルファイバが製造できない可能性があった。これは、線引きが進むにつれて、両端封止したキャピラリ15内部の圧力が徐々に変化してしまうことが原因と考えられる。また、両端封止後の線引き工程では、封止したときの圧力が維持されているので、線引き工程中に空孔径の調整を行うことができず、歩留まりが悪くなる問題がある。
さらに、線引き工程でキャピラリ15の一部が変形してしまうという現象も生じた。これは、キャピラリ15の両端を封止する際に、それぞれのキャピラリ15で僅かながら内圧に差が生じてしまい、その結果、線引き工程において空孔サイズにばらつきが生じたためと考えられる。これを防止するには封止時に正確な内圧の管理が必要であり、安定してフォトニッククリスタルファイバの生産を行う上で問題がある。
特許文献4には、サポート管内に、中実のコアとなるコアロッド及びクラッド部となる複数のキャピラリ、又は、中空のコアとなるコア形成空間を形成し且つクラッド部となる複数のキャピラリを充填してプリフォームを作製するプリフォーム作製工程と、そのプリフォームを加熱及び延伸してファイバ状に延伸する線引き工程とを備えるフォトニッククリスタルファイバの製造方法が開示されている。また特許文献4には、線引き工程として、図6に示すように、キャピラリ19をサポート管20にその後端が突出する状態で配置したプリフォームを、キャピラリ外部圧力制御用チャンバ21とキャピラリ内部圧力制御用チャンバ22が設けられた線引き装置に取り付け、線引き工程時にサポート管20内の複数のキャピラリ19の外部圧力、及び/又は、複数のキャピラリの内部圧力を制御することで目的のフォトニッククリスタルファイバを得ている。
しかし、このような圧力調整は、圧力制御部につなげる部分のプリフォーム加工が複雑になり、また圧力制御系も複雑であることからファイバの作製コストが高くなってしまうという問題がある。
また、フォトニッククリスタルファイバの構造的な問題もある。図7は、非特許文献2で挙げたダブルクラッドファイバの別な例として、断面円形の第一クラッド25を備えるダブルクラッドファイバ作製用のプリフォーム23を示す断面図である。このプリフォーム23は、コア24とそれを囲む第一クラッド25とからなるコア/クラッド構造をもったコアロッドを第二クラッドとなる石英管27に収容し、コアロッドと石英管27の間にキャピラリ26を充填して構成されている。
このようなプリフォーム23を作製する際に、第一クラッド25のNAを高く保つためには、キャピラリ26内の孔径を膨らませ、キャピラリ26間の隙間を潰す必要がある。そのため紡糸工程では、キャピラリ26内の圧力を高く、キャピラリ26間の隙間の圧力を低く調整する必要がある。このようなプリフォーム23を作製する場合、従来のキャピラリ外周形状やサポート管内壁形状を加工することは難しく、たとえ作製できたとしても非常に高コストなフォトニッククリスタルファイバになってしまう。
また、紡糸工程で一度にそれぞれの圧力を制御しようとすると非常に複雑な制御系となってしまう。
同様に、図8のような内壁の横断面形状が六角形の孔を有するサポート管31内にコアロッド29と多数のキャピラリ30を充填してなるプリフォーム28を作製する場合も同様である。特許文献4に記載されているように、キャピラリ30を長くすることで改善は可能であるが、キャピラリ30は非常に細いので無理な力が加わると割れやすく、安定して加工することが困難であった。
特許文献5には、特許文献3において、キャピラリが肉薄のときに紡糸時にファイバが膨らみ断線するなどの問題があることを指摘し、それを解決する方法としてキャピラリの内圧を調整して最終的に両端を封止し紡糸を行い、膨らみを抑制することが開示されている。しかし、本発明者らが同様の方法の製造試験を行ったところ(後述する比較例1参照。)、キャピラリを両端封止するときの圧力調整が難しく、母材の大きさや長さに応じてその都度調整しなければならず、汎用性に乏しかった。
特許文献6には、キャピラリの両端を封止して、隙間を減圧して母材を作製し、その母材を線引きする方法が開示されている。これについても、本発明者らが同様の方法の製造試験を行ったところ(後述する比較例2参照。)、キャピラリを封止するときの圧力設定が難しく、一体化するときにキャピラリ内圧が変化してしまい、長手方向に安定した母材の作製ができなかった。
以上の通り、前述した従来技術のうち、特別に加工した管を用いる従来技術にあっては、安定した特性のファイバを得るためには望ましいが、このような管を使用することはコストが高くなる要因となり、フォトニッククリスタルファイバを大量生産して低価格で提供しようとする場合には望ましくない。また、両端封止をしたキャピラリを用いる従来技術にあっては、加工作業中の汚染は低減されるものの、線引き工程において長手方向に安定した空孔を維持して歩留まり良くフォトニッククリスタルファイバを得ることは困難である。さらに、キャピラリ内部、外部の隙間に分けて圧力制御しながら線引きを行うことは、母材側での構成が大変複雑になり、汎用性が無く、母材製造コスト、制御系の作製コストが高くなり望ましくない。
本発明は前記事情に鑑みてなされ、キャピラリを束ねて作製するフォトニッククリスタルファイバの製造に用いられるフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法において、設計通りの空孔サイズ、空孔径を維持し、不要な部分の隙間を塞ぐことができ、さらに、ファイバの長手方向に均一な、若しくは意図した設計通りのフォトニッククリスタルファイバを安定して高い歩留まりで製造可能なフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法の提供を目的とする。
前記目的を達成するため、本発明は、
(1)キャピラリの片端を封止する工程、
(2)片端を封止した複数本の前記キャピラリ及び1本又は複数本の中実棒をサポート管に詰め込む工程、
(3)前記キャピラリの封止部側に配置されたサポート管の一端側に真空排気装置に接続されたコネクタを接続して前記サポート管内を排気すると共に、前記サポート管の他端側に差圧調整用ガスの供給装置に接続されたコネクタを接続して前記サポート管内に前記差圧調整用ガスを供給しつつ、前記キャピラリの封止されていない片端の近傍部をヒータで前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管が軟化変形する温度まで加熱して、前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管との間の隙間が潰された一体化領域を形成し、前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管との間の隙間を連通する空間Iと、前記キャピラリの内部空間と連通する空間IIとに分ける工程、
(4)前記空間Iを減圧し、前記空間IIをほぼ大気圧となるように制御する工程、
(5)前記ヒータによる加熱により生じるヒートゾーンを前記キャピラリの封止側に向けて緩やかに移動させ、長手方向全長にわたり一体化を行って母材する工程、
含むことを特徴とするフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法を提供する。
本発明のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法では、前記工程(3)において加熱温度が1700℃〜2100℃の範囲であることが好ましい。
本発明のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法では、前記工程(4)において空間Iの大気圧との差圧を−0.50kPa〜−101kPaの範囲とすることが好ましい。
本発明のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法では、前記工程(4)において空間IIの大気圧との差圧を−0.50kPa〜+10kPaの範囲とすることが好ましい。
本発明の製造方法によれば、一体化中にキャピラリ内の圧力を一定に保つことができるので、空孔径が母材の長手方向にわたり安定した母材を作製することができる。さらに、キャピラリの全長にわたって安定した条件で一体化することができる。
また、キャピラリを両端封止するときのように、母材の設計、大きさによって圧力を調整する必要がなく、各種形状の母材であっても、簡単に作製することができる。
また、母材の段階で、母材を一体化することによって、紡糸時に空孔内の圧力制御だけ行えばよく、複雑な紡糸加圧系を作らなくてよい。
また、一体化中は、最終的に2つの圧力を制御しているが、前記工程(5)によって母材の上部下部で空間を分けることができるので、石英管を2重にするなどの複雑な構成をとらずに一体化加工ができる。
そして本発明によれば、母材製造時の歩留まりをほぼ100%とすることができ、また素線化時の歩留まりも高率となり、空孔径が母材の長手方向にわたり安定したフォトニッククリスタルファイバを効率よく製造することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
図9は本発明によるフォトニッククリスタルファイバ(以下、ファイバと記す。)の製造方法におけるサポート管内の圧力制御を説明する概略図である。
図10〜図13は本製造方法の主な工程を順に示す構成図である。
図14及び図15は本発明により製造される母材の実施例1を示し、図14はサポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図、図15は一体化後の母材の断面図である。
図16及び図17は本発明により製造される母材の実施例2を示し、図16はサポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図、図17は一体化後の母材の断面図である。
図18及び図19は本発明により製造される母材の実施例3を示し、図18はサポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図、図19は一体化後の母材の断面図である。
図20及び図21は本発明により製造される母材の実施例4を示し、図20はサポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図、図21は一体化後の母材の断面図である。
図22及び図23は本発明により製造される母材の実施例5を示し、図22はサポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図、図23は一体化後の母材の断面図である。
これらの図中、符号40はキャピラリ、41はサポート管、42は中実棒、43と44は隙間、45は片端封止部、46は上部コネクタ、46Aは排気口、47は下部コネクタ、47Aはガス供給口、48はヒータ、49は差圧調整用ガス、50は一体化領域、51及び51A〜51Eは母材、52,54及び55は空孔、53は薄肉キャピラリ、56は六角形の空孔、60はコア領域である。
本発明では、キャピラリ40同士の隙間44(キャピラリ40と中実棒42との隙間も含む)又はキャピラリ40とサポート管41との隙間43を無くすため、図9のような状態を作り出す方法として、以下の(1)〜(8)の工程を経て、隙間43,44を潰し、キャピラリ40内部の空間は残すようにしている。以下、キャピラリ40同士又はキャピラリ40とサポート管41との隙間43,44を潰し、キャピラリ40内部空間を残す方法を「母材の一体化」と呼ぶことにする。本発明にあっては、図9に示すように、サポート管41内に、片端封止した複数本のキャピラリ40とコア領域60となる中実棒42とを束ねて詰め込み、その一部を一体化し(以下、その部分を一体化領域50と呼ぶ。)、該一体化領域50によって、サポート管41内を、隙間43,44と連通する空間Iと、キャピラリ40内部空間と連通する空間IIとに分け、空間Iを減圧状態とし、空間IIを差圧調整用ガスによって圧力制御しながら、母材の一体化を行う。
本発明の製造方法において、製造するファイバの構造や材質、コア径、コアの比屈折率差、クラッド径、空孔の数及び直径、空孔の配置構造は限定されず、従来公知の各種の屈折率導波型ファイバやフォトニック・バンドギャップ型ファイバの製造に適用することができ、例えば、図1に示すようなホールアシスト型ホーリーファイバ、図2に示すようなダブルクラッドファイバ、図4に示すようなファイバなどが挙げられる。
また、後述する本発明に係る実施例において製造した母材51A〜51Dの構造を説明すると、図14及び図15に示す実施例1の母材51Aは、中心部にコア領域60を有し、それを多数の空孔52によって多層に包囲した構造になっている。
図16及び図17に示す実施例2の母材51Bは、中心部にコア領域60を有し、その両側にやや孔径の大きな空孔54が配置され、それを多数の空孔52によって多層に包囲した構造になっている。
図18及び図19に示す実施例3の母材51Cは、中心部に大きなコア領域60を有し、その周囲に一列の断面が略四角形状の空孔55が配置された構造になっている。
図20及び図21に示す実施例4の母材51Dは、中心部に大きなコア領域60を有し、それを多数の空孔52によって多層に包囲した構造になっている。
図20及び図21に示す実施例5の母材51Eは、中心部に六角形のコア領域60を有し、それを多数の六角形の空孔56によって多層に包囲した構造になっている。
本発明の製造方法において、母材の作製に用いるサポート管41、キャピラリ40及び中実棒42は、石英ガラスからなることが好ましい。中実棒42としては、線引き後にファイバのコアとなる部分のみからなる石英ガラス製のコアロッド、あるいは、高屈折率の石英ガラスからなるコアとそれを囲んでコアよりも低屈折率の石英ガラスからなる第一クラッドとからなるコア/クラッド構造をもったコアロッドなどが挙げられる。
本発明の製造方法において、コア領域60を形成するための中実棒42には、ErやYbなどの希土類元素を添加することができる。特に、コア/クラッド構造をもったコアロッドのコアに前記希土類元素を添加することによって、高出力な増幅特性を有するダブルクラッドファイバを得ることができる。さらに、このコアには、前記希土類元素と共にAlやPなどを共添加することができ、AlやPなどを共添加することによって変換効率を改善することができる。また、コアにGeを添加し、ファイバグレーティングを作製することも可能である。
本発明の製造方法において、母材の作製に用いるキャピラリ40は、外周の横断面形状がほぼ真円であるもの、すなわち円管状のキャピラリが好ましい。外周の横断面形状がほぼ真円のキャピラリは、石英ガラスからなる円管状の母材を線引き加工して簡単に製造でき、外周の横断面形状を多角形に成形するような余分な後加工が必要なく、低コストで入手可能である。
本発明の製造方法において、プリフォームの作製に用いるサポート管41は、内壁の横断面形状がほぼ真円であるもの、すなわち円管状のサポート管が好ましい。この種のサポート管41は、容易に製造でき、また内壁の横断面形状を多角形に研削加工するような余分な後加工が必要なく、低コストで入手可能である。
次に、図10〜図13に示す本実施形態のファイバの製造方法を詳細に説明する。
本実施形態の製造方法は、
(1)石英製のキャピラリ40の片端を封止する工程、
(2)片端を封止した複数本のキャピラリ40及び中実棒42を石英製のサポート管41に詰め込んで、一体化前の母材とする工程、
(3)次いで、サポート管41の一方に真空排気装置に接続された上部コネクタ46を接続すると共に、他方に差圧調整用ガス49の供給装置に接続された下部コネクタ47を接続する工程(図10参照)、
(4)次いで、キャピラリ40の封止されていない片端から20mm以上の上部をヒータ48で石英が軟化変形する温度まで加熱する工程、
(5)工程(4)の状態でサポート管41上部(排気口46A)から真空排気装置で管内を排気するとともに、サポート管41下部(ガス供給口47A)から差圧調整用ガス49を管内に供給し、キャピラリ40の一部で母材を一体化し、管内空間をキャピラリ40同士又はキャピラリ40とサポート管41の隙間の空間Iとキャピラリ40の内部空間IIとに分ける工程(図11参照)、
(6)次いで、空間Iを減圧し、空間IIをほぼ大気圧となるように制御する工程(図12参照)、
(7)次いで、ヒートゾーンをキャピラリ40の片端封止部45側に向けて緩やかに移動させ、長手方向全長にわたり一体化を行って母材51を作製する工程(図13参照)、及び
(8)次いで、母材51をその空孔内圧力を制御しながら紡糸し、素線化してファイバを得る工程、を含むことを特徴とする。
図10は、前記工程(1)〜(3)を例示する構成図である。工程(1)では、まず、キャピラリ40に片端封止部45を形成する。この片端封止部45は、キャピラリ40内の内部空間と片端封止部45外部とのガス流通を完全に防ぐことができればよく、通常はキャピラリ40の片方を酸水素火炎中で加熱して溶断することにより行われる。この片端封止部45があまり長いと、サポート管41に余分な長さが必要となるため、この片端封止部45はできる限り短く形成することが望ましい。
次に、図10に示すように、片端封止部45を形成した複数本のキャピラリ40を、中心部に中実棒42を配置して束ね、サポート管41内に詰め込む(工程(2))。このサポート管41の両端には、上部コネクタ46と下部コネクタ47とを取り付ける(工程(3))。この上部コネクタ46には、図示していない真空ポンプなどの真空排気装置に接続された排気口46Aが設けられている。また、下部コネクタ47には、やはり図示していない差圧調整用ガス49の供給装置に接続されたガス供給口47Aが設けられている。サポート管41の下部から管内に供給される差圧調整用ガス49としては、製造される母材の損失を増加させるHOなどの不純物を含まない高純度ガス、例えば、Arガス、Heガス、Nガスなどが望ましい。また、下部コネクタ47を介してサポート管41内に差圧調整用ガス49を供給するための供給装置としては、サポート管41内圧に応じて差圧調整用ガス49の供給量を精密に調整可能な機能を有していることが望ましい。なお、本実施形態では、サポート管41の長手方向を垂直方向に揃えて配置し、且つサポート管41の上端側から排気し、下端側から差圧調整用ガス49を供給する構成としているが、このサポート管41の向きや排気・ガス供給の方向は本例示に限定されず、種々変更が可能である。
このサポート管41の外周には、リング状のヒータ48が設けられている。このヒータ48とサポート管41とのいずれか一方又は両方には、サポート管41の長手方向に沿ってヒータ48を緩やかに移動させるための移動手段(図示せず)が設けられている。
次に、キャピラリ40の封止されていない片端から20mm以上の上部をヒータ48で石英が軟化変形する温度まで加熱する(工程(4))。このヒータ48による母材の加熱温度は、1700℃〜2100℃の範囲とすることが望ましい。
次に、サポート管41上部から真空排気装置で管内を排気するとともに、サポート管41下部から差圧調整用ガス49を管内に供給し、キャピラリ40の一部で母材を一体化し、図11に示すように母材の一部に一体化領域50を形成する。この一体化領域50を形成することによって、サポート管41内の空間は、キャピラリ40同士又はキャピラリ40とサポート管41の隙間に連通している空間Iと、キャピラリ40の内部空間IIとに分けられる。
ここで、工程(5)において、隙間43,44が潰れる原理を説明する。
図10に示すような状態を形成すると、キャピラリ40同士又はキャピラリ40とサポート管41との隙間43,44に気体が流れる。逆に、キャピラリ40内部は、片端が封止されているため気体は流れない。この状態では、ベルヌーイの定理により、気体が流れていない部分に対して、気体が流れた部分が減圧状態になる。これを、ガラスが軟化した状態で実施すると、隙間43,44が選択的に潰れ、図11に示すように、加熱部位にはサポート管41、キャピラリ40及び中実棒42が一体化して隙間43,44が無くなった一体化領域50が形成される。図11の状態にしておけば、サポート管41の内部空間は、キャピラリ40同士又はキャピラリ40とサポート管41の隙間43,44と連通している空間Iと、キャピラリ40の内部空間に連通している空間IIとに分けられ、それぞれ空間I、IIを減圧状態又はほぼ大気圧に調整し、母材を加熱しながらヒータ48による加熱部位を長手方向に沿ってトラバースさせると、母材全長が一体化される。
本実施形態では、図12に示すように、一体化領域50の上側の空間Iを真空ポンプ等で減圧状態にすると共に、一体化領域50の下側の空間IIに差圧調整用ガス49を供給してほぼ大気圧に調整する。なお、空間Iと空間IIの圧力は本例示に限定されず、空間Iの大気圧との差圧を−0.50kPa〜−101kPaの範囲とし、また空間IIの大気圧との差圧を−0.50kPa〜+10kPaの範囲とすることが好ましい。
前記の通り、空間Iを減圧状態とし、空間IIをほぼ大気圧とした後、ヒータ48による加熱部位を長手方向に沿ってトラバースさせて母材を一体化することにより、例えば図15に示すように、全長にわたってコア領域60を多数の空孔52が包囲した構造を有する母材51が得られる。
この母材51は、空孔内圧力を制御しながら紡糸し、紫外線硬化型樹脂などの被覆材で被覆することによって素線化し、ファイバとする。
本実施形態のファイバの製造方法では、母材51の一体化中にキャピラリ40内の圧力を一定に保つことができるので、空孔径が母材51の長手方向にわたり安定した母材51を作製することができる。さらに、キャピラリ40の全長にわたって安定した条件で一体化することができる。
また、キャピラリ40を両端封止するときのように、母材51の設計、大きさによって圧力を調整する必要がなく、各種形状の母材であっても、簡単に作製することができる。
また、母材51の段階で、母材51を一体化することによって、紡糸時に空孔内の圧力制御だけ行えばよく、複雑な紡糸加圧系を作らなくてよい。
また、一体化中は、最終的に2つの圧力を制御しているが、前記工程(5)によって母材の上部下部で空間を分けることができるので、石英管を2重にするなどの複雑な構成をとらずに一体化加工ができる。
そして本実施形態では、前記効果によって母材製造時の歩留まりをほぼ100%とすることができ、また素線化時の歩留まりも高率となり、空孔径が母材の長手方向にわたり安定したファイバを効率よく製造することができる。
以下、実施例により本発明の効果を実証する。
[実施例1]
図10に示すように外径2.1mm、内径1.3mm、長さ400mmの石英キャピラリの片端を封止し、封止端が上部になるように配置し、外径32mm、内径25mmのサポート石英管に詰め、図14に示すような断面形状を有する一体化前の母材を作製した。このとき、中心は外径2.1mm、長さ400mmの石英細棒に置換した。
次に、この母材を延伸機にセットし、キャピラリの開口端から40mm上部にヒートゾーン中心が位置するように母材位置を調整し、1850℃で加熱して、下部からArガスを供給しつつ上部から真空ポンプで吸引し、図11に示すように母材の一部を一体化した。
その後、図12に示す空間Iを真空ポンプで減圧し、大気圧との差圧が−90kPaとなるように調整し、空間IIを大気圧との差圧が±0.02kPaの範囲となるように調整し、図13に示すように1830℃でヒートゾーンを移動させながら外径30mmに延伸し、母材の全長にわたって一体化した。その結果、図15に示すような断面を有する母材を得ることができた。得られた母材の断面を調べたところ、母材の上部、下部でほとんど同じ空孔径であった。
[実施例2]
図10に示すように外径2.1mm、内径1.3mm、長さ400mmの石英キャピラリの片端を封止し、封止端が上部になるように配置し、外径32mm、内径25mmのサポート石英管に詰め、図16に示すような断面形状を有する一体化前の母材を作製した。このとき、中心は外径2.1mm、長さ400mmの石英細棒に置換し、その両脇の2本を外径2.1mm、内径1.8mm、長さ400mmの片端封止したキャピラリに置換した。この2本のキャピラリも封止端が上部になるように配置した。
次に、この母材を延伸機にセットし、キャピラリの開口端から40mm上部にヒートゾーン中心が位置するように母材位置を調整し、1850℃で加熱して、下部からArガスを供給しつつ上部から真空ポンプで吸引し、図11に示すように母材の一部を一体化した。
その後、図12に示す空間Iを真空ポンプで減圧し、大気圧との差圧が−90kPaとなるように調整し、空間IIを大気圧との差圧が±0.02kPaの範囲となるように調整し、図13に示すように1830℃でヒートゾーンを移動させながら外径30mmに延伸し、母材の全長にわたって一体化した。その結果、図17に示すような断面を有する母材を得ることができた。得られた母材の断面を調べたところ、母材の上部、下部でほとんど同じ空孔径であった。
[実施例3]
図10に示すように外径2.7mm、内径2.3mm、長さ400mmの石英キャピラリの片端を封止し、封止端が上部になるように配置し、外径35mm、内径21mmのサポート石英管に詰め、図18に示すような断面形状を有する一体化前の母材を作製した。このとき、中心には外径15.3mm、長さ400mmの石英棒を詰めた。
次に、この母材を延伸機にセットし、キャピラリの開口端から40mm上部にヒートゾーン中心が位置するように母材位置を調整し、1860℃で加熱して、下部からArガスを供給しつつ上部から真空ポンプで吸引し、図11に示すように母材の一部を一体化した。
その後、図12に示す空間Iを真空ポンプで減圧し、大気圧との差圧が−90kPaとなるように調整し、空間IIを大気圧との差圧が±0.02kPaの範囲となるように調整し、図13に示すように1840℃でヒートゾーンを移動させながら外径32mmに延伸し、母材の全長にわたって一体化した。その結果、図19に示すような断面を有する母材を得ることができた。得られた母材の断面を調べたところ、母材の上部、下部でほとんど同じ空孔径であった。
[実施例4]
図10に示すように外径1.51mm、内径1.35mm、長さ400mmの石英キャピラリの片端を封止し、封止端が上部になるように配置し、外径39mm、内径33mmのサポート石英管に詰め、図20に示すような断面形状を有する一体化前の母材を作製した。このとき、中心には外径6.4mm、内径6.0mm、長さ400mmの石英管を片端封止して配置した。この石英管も封止端が上部になるように配置した。
次に、この母材を延伸機にセットし、キャピラリの開口端から40mm上部にヒートゾーン中心が位置するように母材位置を調整し、1860℃で加熱して、下部からArガスを供給しつつ上部から真空ポンプで吸引し、図11に示すように母材の一部を一体化した。
その後、図12に示す空間Iを真空ポンプで減圧し、大気圧との差圧が−90kPaとなるように調整し、空間IIを大気圧との差圧が±0.02kPaの範囲となるように調整し、図13に示すように1840℃でヒートゾーンを移動させながら外径20mmに延伸し、母材の全長にわたって一体化した。その結果、図21に示すような断面を有する母材を得ることができた。得られた母材の断面を調べたところ、母材の上部、下部でほとんど同じ空孔径であった。
[実施例5]
図10に示すように外径2.1mm、内径1.88mm、長さ500mmの石英キャピラリの片端を封止し、封止端が上部になるように配置し、外径35mm、内径22mmのサポート石英管に詰め、図22に示すような断面形状を有する一体化前の母材を作製した。このとき、中心は外径2.1mm、長さ500mmの石英細棒に置換した。
次に、この母材を延伸機にセットし、キャピラリの開口端から50mm上部にヒートゾーン中心が位置するように母材位置を調整し、1980℃で加熱して、下部からHeガスを供給しつつ上部から真空ポンプで吸引し、図11に示すように母材の一部を一体化した。
その後、図12に示す空間Iを真空ポンプで減圧し、大気圧との差圧が−98kPaとなるように調整し、空間IIを大気圧との差圧が+1.0kPaとなるように調整し、図13に示すように2000℃でヒートゾーンを移動させながら母材外径30mmに延伸しながら、母材全長にわたって一体化した。その結果、図23に示すような断面を有する母材を得ることができた。得られた母材の断面を調べたところ、延伸後母材長600mmの上部、下部でほとんど同じ空孔径であった。しかも、薄肉のキャピラリを詰めて作製したため、母材の空孔形状は六角形に近く、空孔を加圧して、この母材を紡糸した後も、空孔形状は六角形に近い形であった。
[比較例1]
特許文献5の開示に従い、キャピラリの両端を紡糸工程において略大気圧となるよう内圧を調整して母材を作製し、線引きを行った。しかし、紡糸工程において略大気圧になるように調整するためには、ヒートゾーンの熱分布などを考慮する必要があり、調整に手間がかかった。また、紡糸機を変更するたびに、キャピラリ内圧を変更する必要があり、非常に手間がかかった。さらに、紡糸工程にて、空孔の破裂や潰れが起こらないようにするために、予備実験を3〜4回程度行う必要があり、多くの手間と時間を要した。
[比較例2]
特許文献6の実施例1,2の開示に従い、ガラス材料として純粋石英を用い、温度条件、圧力条件などを純粋石英に適したものに変更した。しかし、ガラスキャピラリの隙間を減圧加熱している間は、キャピラリ内の空孔は両端封止状態にあるため、両端封止する条件が比較例1と同様に難しく、母材を加熱一体化している間に、空孔内圧力が変化してしまい、空孔径が母材の長手方向に安定しなかった。この母材のある断面は、特許文献6に記載の通り、きれいに隙間がないが、空孔径を長手方向に安定させることができなかった。よって、この母材を紡糸しても、長手方向に特性が変化してしまい、非常に歩留まりが悪かった。
実施例1〜5では、母材製造時の歩留まりをほぼ100%とすることができ、また素線化時の歩留まりが、空孔の長手方向の安定性も考慮に含めて、85%程度であった。
一方、比較例1,2ではともに、母材製造時の歩留まりが40%程度と低く、また素線化時での歩留まりは、空孔の長手方向の安定性も考慮に含めて、10%程度と低率であった。
ホールアシスト型ホーリーファイバを例示する断面図である。 ダブルクラッドファイバを例示する断面図である。 従来のファイバ製造法の第1例を示すキャピラリの断面図である。 従来のファイバ製造法の第2例を示すプリフォームの断面図である。 従来のファイバ製造法の第3例を示すプリフォームの側面図である。 従来のファイバ製造法の第4例を示す線引き装置の構成図である。 ダブルクラッドファイバ製造用のプリフォームを例示する断面図である。 別なファイバ製造用のプリフォームを例示する断面図である。 本発明の製造方法におけるサポート管内の圧力制御を説明する概略図である。 本製造方法の工程(1)〜工程(3)を示す構成図である。 本製造方法の工程(4)と工程(5)を示す構成図である。 本製造方法の工程(6)を示す構成図である。 本製造方法の工程(7)を示す構成図である。 本発明により製造される母材の実施例1を示し、サポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図である。 実施例1で製造された母材の断面図である。 本発明により製造される母材の実施例2を示し、サポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図である。 実施例2で製造された母材の断面図である。 本発明により製造される母材の実施例3を示し、サポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図である。 実施例3で製造された母材の断面図である。 本発明により製造される母材の実施例4を示し、サポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図である。 実施例4で製造された母材の断面図である。 本発明により製造される母材の実施例5を示し、サポート管にキャピラリを詰めた一体化前の母材の断面図である。 実施例5で製造された母材の断面図である。
符号の説明
1…ホールアシスト型ホーリーファイバ、2…コア、3…クラッド、4A,4B…空孔、5…ダブルクラッドファイバ、6…第一クラッド、7…エアホール層、8…第二クラッド、9,10…キャピラリ、11…プリフォーム、12…サポート管、13…コアロッド、14…キャピラリ、15…キャピラリ、15a…キャピラリ封止部、16…サポート管、16a…サポート管封止部、17…プリフォーム、17a…補助パイプ、18…線引き炉、19…キャピラリ、20…サポート管、21…キャピラリ外部圧力制御用チャンバ、22…キャピラリ内部圧力制御用チャンバ、23…プリフォーム、24…コア、25…第一クラッド、26…キャピラリ、27…第二クラッド、28…プリフォーム、29…コアロッド、30…キャピラリ、31…サポート管、40…キャピラリ、41…サポート管、42…中実棒、43,44…隙間、45…片端封止部、46…上部コネクタ、46A…排気口、47…下部コネクタ、47A…ガス供給口、48…ヒータ、49…差圧調整用ガス、50…一体化領域、51,51A〜51E…母材、52,54,55…空孔、53…薄肉キャピラリ、56…六角形の空孔、60…コア領域。

Claims (4)

  1. (1)キャピラリの片端を封止する工程、
    (2)片端を封止した複数本の前記キャピラリ及び1本又は複数本の中実棒をサポート管に詰め込む工程、
    (3)前記キャピラリの封止部側に配置されたサポート管の一端側に真空排気装置に接続されたコネクタを接続して前記サポート管内を排気すると共に、前記サポート管の他端側に差圧調整用ガスの供給装置に接続されたコネクタを接続して前記サポート管内に前記差圧調整用ガスを供給しつつ、前記キャピラリの封止されていない片端の近傍部をヒータで前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管が軟化変形する温度まで加熱して、前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管との間の隙間が潰された一体化領域を形成し、前記キャピラリと前記中実棒と前記サポート管との間の隙間を連通する空間Iと、前記キャピラリの内部空間と連通する空間IIとに分ける工程、
    (4)前記空間Iを減圧し、前記空間IIをほぼ大気圧となるように制御する工程、
    (5)前記ヒータによる加熱により生じるヒートゾーンを前記キャピラリの封止側に向けて緩やかに移動させ、長手方向全長にわたり一体化を行って母材する工程、
    含むことを特徴とするフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法。
  2. 前記工程(3)において加熱温度が1700℃〜2100℃の範囲であることを特徴とする請求項1に記載のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法。
  3. 前記工程(4)において空間Iの大気圧との差圧を−0.50kPa〜−101kPaの範囲とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法。
  4. 前記工程(4)において空間IIの大気圧との差圧を−0.50kPa〜+10kPaの範囲とすることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のフォトニッククリスタルファイバ母材の製造方法。
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