JP4371451B2 - エスカレータカート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、平坦地における手荷物等の運搬走行と、エスカレータ上に搭載した状態で安全に昇降可能にしたエスカレータカートに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエスカレータカートは、例えば実開平6−60776号公報により知られている。この従来技術では、カート下面の長さ方向中央部のほぼ所定の長さに亘る部分を除いた前後両位置に、エスカレータステップの角部に対して滑るようにした前部滑り部と後部滑り部とを形成し、前部滑り部の先端部を段部としている。そして、昇降時にはステップの角部に対してカートを滑らし、中央部分にある接触部の何れかの位置に次のステップの先端を接触させ、後輪又はブレーキ(接触部)との前後方向3点(左右も含めて6点)で安定させた状態にしてカートをエスカレータ上で停止させる方式を採用している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、車体をエスカレータのステップに載せるとき、前部滑り部、後部滑り部で車体を滑らせてステップの角部分を車体中央の係合部に導き、その係合部と前後の支持部とによる多段の支持形態として安定させるようにしているので、複数の滑り部、係合部を設ける必要があり、その形状も複雑で滑り部の段部の角度も精度の高い成形寸法、形状等が要求され、使用材質も限定される問題があった。
【0004】
特に、使用材質の点では、前部滑り部及び後部滑り部は適度な滑り具合と適度な強度を持たせるために、ナイロン等の樹脂材料とグラスファイバー等の繊維材料との特殊な組み合わせで形成した材料を用いる必要があり、しかもこれを高精度に加工しなければならない問題があった。
【0005】
また、前輪については、常に走行時の向きとなっていることを前提とした滑りの状態を想定している。このため、使用者の操作により必ずしもエスカレータ搭載時に走行時の向きでないときもあり、そうした場合には、接触部による安定した支持点の位置(相対位置)が幾分づれ、滑りが不安定になる恐れもあった。
【0006】
こうした問題は、前後の接触部による支持に加えて両者間に設けた接触部による支持を行うようにしていることが原因の一つであるものと考えられる。
【0007】
よって、本発明では、エスカレータステップ上での優れた安定性を示し、かつエスカレータステップに対する昇降性能や操作性も良く、さらに、製作性並びに低コスト化にも大きく寄与できるエスカレータカートを提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するため、本発明では、
車体の前部に自在キャスター型の前輪を、後部に後輪をそれぞれ装備し、車体下面をエスカレータのステップ上に支持させ、エスカレータの昇降に伴って昇降するようにしたエスカレータカートにおいて、
車体前部の下面側に、エスカレータのステップ上に接触させる前方接触部を設け、
車体後部の下面側に、エスカレータのステップ上に接触させる後方接触部を設け、
前記前方接触部は、前記前輪よりも後側に位置する前方後部接触部を含み、
前記後方接触部は、前記後輪よりも後側に位置する後方後部接触部を含み、
前記前輪及び前記後輪の車軸間の距離がエスカレータステップの3段に相当する長さよりも長めに設定され、
上昇時のエスカレータに支持される場合であって、前記前輪が前進方向を向いている場合には、エスカレータのステップのうち第1ステップ上に前記前輪が接触するとともに、前記第1ステップより2段下の第3ステップ上に前記後方後部接触部が接触することで支持される第1形態を取り得、
上昇時のエスカレータに支持される場合であって、前記前輪が後進方向を向いている場合には、エスカレータの第1ステップ上に前記前輪及び前記前方後部接触部が接触するとともに、前記第3ステップ上に前記後輪及び前記後方後部接触部が接触することで支持される第2形態を取り得ることを特徴とする。
【0009】
前記後方後部接触部は、前側と後側とにそれぞれ設けられた切り欠き前部と切り欠き後部とを含んでおり、
前記第1形態では、
前記切り欠き前部が前記第3ステップ上の端部に接触する場合と、
前記切り欠き後部が前記第3ステップ上で前記端部よりも前側に接触する場合と、
を含み、
前記第2形態では、前記切り欠き前部が前記第3ステップ上の前記端部に接触することも好適である。
【0010】
前記前方接触部前記前輪よりも前側に位置する前方前部接触部を含み
上昇時のエスカレータに支持される場合、前記第1ステップより1段上のステップの角部に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記第3ステップ上に前記後方後部接触部が接触することで支持される第3形態を取り得ることも好適である。
【0011】
前記前方接触部は、前記前輪よりも前側に位置する前方前部接触部を含み、
前記後方接触部は、前記後輪よりも前側に位置する後方前部接触部を含み、
下降時のエスカレータに支持される場合には、
エスカレータのステップのうち下降時第1ステップ上に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記下降時第1ステップより3段上の下降時第4ステップの角部に前記後方後部接触部が接触することで支持される第4形態と、
前記下降時第1ステップ上に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記下降時第1ステップより2段上の下降時第3ステップ上に前記後方前部接触部及び前記後輪が接触することで支持される第5形態と、
前記下降時第1ステップ上に、後進方向を向いている前記前輪が接触するとともに、前記下降時第3ステップ上に前記後方前部接触部が接触することで支持される第6形態と、
のうちいずれかの形態を取り得ることも好適である。
【0012】
さらに、車体の車体フレームを扁平に形成して車高を低くし、その車体フレーム上に荷物を載せる荷台を設けた構成とすることもできる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1は本実施の形態に係るエスカレータカートの斜視図であり、図2はその平面図、図3はその側面図、図4は車体を前輪側から見た正面図、図5は後輪側から見た背面図である。図6及び図7はカートとステップとの相対関係に基づく動作及び作用説明図である。
【0014】
これらの図において、1は車体であり、前輪2、3及び後輪4、5を装備している。前輪2、3は車体1の前部に設けた自在キャスター型の車輪であり、走行方向を360度変化させることが可能である。車体1の後部に装備した後輪4、5は通常型車輪であり、それらの回転軸は、車体フレーム1Aに対してそれぞれ固定している。なお、図示例では手押し用のハンドル等に関して一部省略してある。
【0015】
車体フレーム1Aは、通常、金属パイプ等により形成されるが、ここでは車高を低く抑えるために、全体として扁平に形成し、その上に荷物を載せて運搬可能にするための荷台20を設けている。これにより、重心位置を下げて、全体として安定状態に保持することができる。また、車体フレーム1Aの下面中央部分は係合部や段部等を設けないストレートな無接触部分1bとし、前輪2、3の前後及び後輪4、5の前後にのみ、エスカレータのステップSとの接触部を設けている。無接触部分1bは、この例では車体フレーム1Aの下面部分を保護するために設けたプロクテクター1pの表面に相当する。このプロテクター1pはナイロンやそれに類する合成樹脂により形成している。
【0016】
各接触部については、車体前部の下面側で前輪2、3の外側に、エスカレータのステップS上に接触させる前方前部接触部10、11及び前方後部接触部10b、11bをそれぞれ設けている。これら前方前部接触部10、11及び前方後部接触部10b、11bが車体1の前方接触部を構成している。
【0017】
さらに、車体後部の下面側で後輪4、5の前後に、エスカレータのステップS上に接触させる後方前部接触部12、13及び後方後部接触部14、15をそれぞれ設けている。これら後方前部接触部12、13及び後方後部接触部14、15が車体1の後方接触部を構成している。
【0018】
前方前部接触部10、11及び前方後部接触部10b、11bは、車体フレーム1Aから下方に湾曲する形態で前後方向に延びる垂下部材100、110とそれを被覆する滑り防止材101、111とにより構成している。垂下部材100、110は強度部材と形状保持部材とを兼ねている。滑り防止材101、111はステップ表面に対する適度な摩擦を発揮するような樹脂材料やゴム材料などにより形成してある。例えばナイロン、ウレタンゴム、ブチルゴムなどの材料により形成している。
【0019】
前方前部接触部10、11は、エスカレータ上を下降するときに、そのステップSの表面に対して接触させるもので、ほぼ線接触する形態となるように配慮している。その目的のために、図1に示すように接触部を前から見て左右に拡げ、さらに図3に示すように側面から見て前側になる表面をほぼ直角に湾曲させている。ただ、角部分をあまりに鋭角にした場合、ステップ表面が接触部の表面へ食い込み過ぎるので、図示のように小さい曲率半径Rを付けている。このことが、ほぼ線接触することの意味合いを表している。
【0020】
このように前方前部接触部10、11の前側の表面をステップ表面にほぼ線接触させる表面形状とすることで、前方前部接触部10、11のステップ表面に対する摩擦力を適宜に保ち、必要十分な車体制動力を発揮させることができる。
【0021】
前方後部接触部10b、11bは、エスカレータ上を上昇するときにそのステップSの表面に対して接触させるもので、ほぼ線接触する形態となるように配慮してある。しかし、この部分は曲率半径Rを図示のように大きく(前方前部接触部よりも大きく)してあるので、どちらかと言えば、ステップ表面に細い帯状に面接触する形態であるとも言える。
【0022】
後方前部接触部12、13及び後方後部接触部14、15に関しても、それぞれ特殊な形状にしている。そのうちの後方後部接触部14、15は、エスカレータのステップ角よりやや広い角度で一部を切り欠いた「へ」字形の凹面状としてあり、昇降時(上昇時及び下降時)にステップ端に完全に密着するようにし、制動の役目をも果たす表面形状としている。
【0023】
この後方後部接触部14、15は、細分化すると更に次のような接触部を含んでいる。後方後部接触部14、15の前側に設けた切り欠き前部14a、15aと、後側に設けた切り欠き後部14b、15bである。
【0024】
この切り欠き前部14a、15a及び切り欠き後部14b、15bは、図3から理解できるようにある一定の角度が付けられているが、この角度は車軸とステップ表面とのなす角度に対応している。この関係は後方後部接触部14、15に付けられている表面の角度も同様である。
【0025】
即ち、切り欠き前部14a、15a及び切り欠き後部14b、15bは、図6に示すようにカートがエスカレータと共に上昇するときにステップ表面に面接触する角度に設定している。また、後方後部接触部14、15は、図7に示すように下降するときにステップの角部近くの表面に面接触するように設定している。
【0026】
後方前部接触部12、13は、主として降下時にステップ面に接触するように配置したもので、ステップ面に面接触するような表面形状としている。これにより、後方後部接触部14、15と同様に、降下時に制動の役目を果たす。
【0027】
これらの接触部12、13、14、15は、車体フレーム1Aとは別に製作した樹脂製、ゴム製等の摩擦力の高い着脱型部材b、cの表面によりそれぞれ形成している。このように、それ自体別部品とすることで、部品交換可能、車体フレームへの固定位置を微調整可能にする点で大変有効である。
【0028】
本実施の形態では、上記の構成に加え、さらに車体1の長さ(車体フレーム1Aの長さ)についても工夫してある。即ち、車体1の長さに関し、前輪2、3及び後輪4、5の取り付け中心間(車軸間)の距離がエスカレータステップの3段に相当する長さよりもやや長くなるように設定している(図6及び図7参照)。
【0029】
この点、従来は車体1の前後輪の取り付け中心間(車軸間)の距離がエスカレータステップ2段に相当する長さよりも若干長い程度であったが、本実施の形態による車体1の場合、上記のように3段に相当する長さよりも若干長い。そのため、基本的には前後2点支持(前後左右合計で4点支持)となりながらも車体1のエスカレータ上での安定性が極めて良い。しかも、従来のように滑り部は設けずに制動部のみを設けるようにしているので、比較的小さな制動力でもこれを有効に発揮させることができる。
【0030】
エスカレータステップに対する車体1の長さ寸法、及びそれに基づく各接触部の配置位置等に関する相関関係については、図6及び図7において明示されている。この点について説明を加えると、上昇時においては、図6(c)、(d)に示すように、切り欠き後部14b、14b部分又は後方後部接触部14、15部分がステップS4の表面に接触し、前輪2、3がステップS2の表面に接触した状態、あるいは図6(e)に示すように、後方後部接触部14、15部分がステップS4の表面に接触し、前方後部接触部10b、11b部分が前輪2、3と共にステップS2の表面に接触した状態のとき最も安定に支持されるように設計している。
【0031】
また、下降時においては、図7(c)に示すように、前方前部接触部10、11部分がステップS1の表面に接触し、後方前部接触部12、13部分がステップS3の表面に接触した状態で最も安定に支持されるように設計している。なお、図において16はフロントバンパー、21はハンドル支柱をそれぞれ示す。
【0032】
このような構成としたエスカレータカートの昇降動作について、図6及び図7を参照してより具体的に説明する。
【0033】
カートの上昇時の動作を示す図6において、まず、(a)では走行方向に制動が働かない不安定な状態となる前輪2、3及び後輪4、5のみでステップに接触している。したがって、前輪2、3はステップS1上に、後輪4、5はステップS3上に位置する走行状態でエスカレータ上に搭載したことになる。
【0034】
次に、図6(b)においては、車体1の後方への移動(後退)により前方前部接触部10、11がステップS1の角部に接触し、後方後部接触部14、15がステップS4(第3ステップに相当)の表面に接触してほぼ安定した状態を示す(第3形態に相当)。この状態では、後方後部接触部14、15の切り欠き後部14b、15b部分がステップS4の表面に面接触し、制動の役目をしている。このとき、前方前部接触部10、11はステップS1の角部とほぼ接触の状態にある。
【0035】
次に、図6(c)においては、前輪2、3がステップS2(第1ステップに相当)上に移動し、後方後部接触部14、15の切り欠き後部14b、15b部分がステップS4の表面に面接触したままの状態を示す(第1形態に相当)。この状態でも、切り欠き後部14b、15b部分が制動の役目をしている。
【0036】
次に、図6(d)においては、車体1がさらに後退し、前輪2、3がステップS2上で、後方後部接触部14、15の切り欠き前部14a、15a部分がステップS4の角にはまり込むように接触した状態を示す(第1形態に相当)。この状態でも、切り欠き前部14a、15a部分がステップS4の表面端部に面接触して制動の役目を果たし、安定状態を維持している。
【0037】
次に、図6(e)においては、自在キャスター型の前輪2、3が後進方向に回動した状態でエスカレータに搭載された場合を示している(第2形態に相当)。この場合、前輪2、3と前方後部接触部10b、11b部分とが同時にステップS2の表面に面接触し、後輪4、5と後方後部接触部14、15の切り欠き前部14a、15a部分とが同時にステップS4の表面に面接触して安定した状態となる。
【0038】
このように、例え図6(a)に示すような不安定状態でエスカレータ上に搭載されたとしても、後方後部接触部14、15がステップS3から離れた時点で車体1が後滑りし、図6(b)で示すように安定した状態となる。また、強制的に引き降ろす力を加えれば、その力の強弱により、図6(c)、あるいは(d)に示す状態まで進行し、安定状態が得られる。これにより不安定状態でエスカレータ上に搭載されることは殆どない。なお、図7に示す下降時の状態でも同様のことが言え、上昇時は後滑り、下降時は前滑りの形態となる。
【0039】
次に、このエスカレータカートの下降時について説明する。
カートの下降時を示す図7において、まず、(a)では走行方向に制動が働かない不安定な状態となる前輪2、3及び後輪4、5のみで接触している。したがて、ここでは前輪2、3はステップS2上に、後輪4、5はステップS4上に位置する走行状態でエスカレータ上に搭載されたことになる。
【0040】
次に、図7(b)においては、車体1が前滑りし、前方前部接触部10、11がステップS1(下降時第1ステップに相当)の表面に接触し、後方後部接触部14、15部分がステップS4(下降時第4ステップに相当)の角部近くの表面に接触して安定した状態を示す(第4形態に相当)。このとき、前方前部接触部10、11は線接触となり、後方後部接触部14、15は面接触となって何れも車体制動の役目を果たす。
【0041】
次に、図7(c)においては、車体1がさらに前滑りし、後輪4、5がステップS3(下降時第3ステップに相当)上に位置する状態を示す(第5形態に相当)。この場合、前方前部接触部10、11がステップS1上に線接触し、後方前部接触部12、13がステップS3上に面接触し、同時に後輪4、5も接触して安定状態に維持される。なお、ここでは前輪2、3はステップS1上に接触していない。
【0042】
次に、図7(d)においては、車体1がさらに前滑りし、前輪2、3と後方前部接触部12、13が何れもステップ先端部(角部付近)上に面接触して安定した状態を示す(第6形態に相当)。この状態が安定状態の極限で、これ以上前滑りさせれば、図7(a)の不安定状態となる。接触点は、図の下降時においても、前後の支持という視点からすれば全てが片側2点支持となる。ただ、両側(左右)も含めると前後でそれぞれ2点ずつ、合計4点支持となる。
【0043】
このように、下降時においても、例え図7(a)の不安定状態でエスカレータ上に搭載されたとしても、前輪2、3を搭載しているステップが下降状態となった時点で、車体1が前滑りし、図7(b)〜(d)の何れかに示すような安定した状態へと移行する。なお、前輪2、3はエスカレータへの搭載時には通常前進方向となるが、エスカレータの降下により自然に前方へ回動する。
【0044】
【発明の効果】
本発明のエスカレータカートによれば、前輪及び後輪間に滑り部や係合部を設けず、前方接触部及び後方接触部による前後の支持により車体を制動する構成としているので、エスカレータ上に搭載される位置により、例え不安定状態となっても、エスカレータの僅かな移動による初期段階において、ステップ上で安定した状態とすることが可能になる。これによりエスカレータステップ上での優れた安定性を示し、かつエスカレータステップに対する昇降性能や操作性も良い。さらに、構造が単純になるので、製作性並びに低コスト化にも大きく寄与することができる。
【0045】
また、エスカレータステップ3段を有効に使い、この3つのステップ内で安定位置を確保する車体長さと、前輪及び後輪の位置とステップに接触する接触部の形状を安定良く支持する形状としているので、カート全体を安定にかつ効率よく昇降させることができる。
【0046】
また、車高を抑え荷台を可能な限り低くしたことにより、手荷物の積み降ろしの容易性と、重心の低位置化による積み荷及び車体の安定性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るエスカレータカートの斜視図。
【図2】本発明に係るエスカレータカートの平面図。
【図3】本発明に係るエスカレータカートの側面図。
【図4】本発明に係るエスカレータカートの正面図。
【図5】本発明に係るエスカレータカートの背面図。
【図6】本発明に係るエスカレータカートの上昇時の動作説明図。
【図7】本発明に係るエスカレータカートの下降時の動作説明図。
【符号の説明】
1 車体
2、3 前輪
4、5 後輪
10、11 前方前部接触部
100、110 垂下部材
101、111 滑り防止材
10b、11b 前方後部接触部
12、13 後方前部接触部
14、15 後方後部接触部
14a、15a 切り欠き前部
14b、15b 切り欠き後部
16 フロントバンパー
20 荷台
21 ハンドル支柱
S1 ステップ(1段目)
S2 ステップ(2段目)
S3 ステップ(3段目)
S4 ステップ(4段目)

Claims (5)

  1. 車体の前部に自在キャスター型の前輪を、後部に後輪をそれぞれ装備し、車体下面をエスカレータのステップ上に支持させ、エスカレータの昇降に伴って昇降するようにしたエスカレータカートにおいて、
    車体前部の下面側に、エスカレータのステップ上に接触させる前方接触部を設け、
    車体後部の下面側に、エスカレータのステップ上に接触させる後方接触部を設け、
    前記前方接触部は、前記前輪よりも後側に位置する前方後部接触部を含み、
    前記後方接触部は、前記後輪よりも後側に位置する後方後部接触部を含み、
    前記前輪及び前記後輪の車軸間の距離がエスカレータステップの3段に相当する長さよりも長めに設定され、
    上昇時のエスカレータに支持される場合であって、前記前輪が前進方向を向いている場合には、エスカレータのステップのうち第1ステップ上に前記前輪が接触するとともに、前記第1ステップより2段下の第3ステップ上に前記後方後部接触部が接触することで支持される第1形態を取り得、
    上昇時のエスカレータに支持される場合であって、前記前輪が後進方向を向いている場合には、エスカレータの第1ステップ上に前記前輪及び前記前方後部接触部が接触するとともに、前記第3ステップ上に前記後輪及び前記後方後部接触部が接触することで支持される第2形態を取り得ることを特徴とするエスカレータカート。
  2. 前記後方後部接触部は、前側と後側とにそれぞれ設けられた切り欠き前部と切り欠き後部とを含んでおり、
    前記第1形態では、
    前記切り欠き前部が前記第3ステップ上の端部に接触する場合と、
    前記切り欠き後部が前記第3ステップ上で前記端部よりも前側に接触する場合と、
    を含み、
    前記第2形態では、前記切り欠き前部が前記第3ステップ上の前記端部に接触することを特徴とする、請求項1記載のエスカレータカート。
  3. 前記前方接触部は、前記前輪よりも前側に位置する前方前部接触部を含み、
    上昇時のエスカレータに支持される場合、前記第1ステップより1段上のステップの角
    部に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記第3ステップ上に前記後方後部接触部が接触することで支持される第3形態を取り得ることを特徴とする、請求項1又は2記載のエスカレータカート。
  4. 前記前方接触部は、前記前輪よりも前側に位置する前方前部接触部を含み、
    前記後方接触部は、前記後輪よりも前側に位置する後方前部接触部を含み、
    下降時のエスカレータに支持される場合には、
    エスカレータのステップのうち下降時第1ステップ上に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記下降時第1ステップより3段上の下降時第4ステップの角部に前記後方後部接触部が接触することで支持される第4形態と、
    前記下降時第1ステップ上に前記前方前部接触部が接触するとともに、前記下降時第1ステップより2段上の下降時第3ステップ上に前記後方前部接触部及び前記後輪が接触することで支持される第5形態と、
    前記下降時第1ステップ上に、後進方向を向いている前記前輪が接触するとともに、前記下降時第3ステップ上に前記後方前部接触部が接触することで支持される第6形態と、
    のうちいずれかの形態を取り得ることを特徴とする、請求項1〜3の何れかに記載のエスカレータカート。
  5. 車体の車体フレームを扁平に形成して車高を低くし、その車体フレーム上に荷物を載せる荷台を設けたことを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載のエスカレータカート。
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