JP4370969B2 - エンジンの排気浄化装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの排気浄化装置、特に、排気通路に排気ガス中の未燃燃料を燃焼する酸化触媒と排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタ部材とを備えたエンジンの排気浄化装置に関する。
従来、ディーゼルエンジン等においては、排気ガス中に含まれるカーボン等の排気微粒子(パティキュレート)が大気中へ放出されるのを抑制するために、エンジンの排気通路にフィルタ部材(いわゆるパティキュレートフィルタ)を備えて、これで排気ガス中の排気微粒子を捕集することが行われている。そして、上記フィルタの微粒子捕集量が所定の捕集量(例えばフィルタの捕集可能限界量に近い捕集量)より大きくなったときは、上記フィルタを加熱して、捕集した排気微粒子を燃焼除去し、これによりフィルタ機能を再生するフィルタの再生制御が行われる。
この場合、フィルタを加熱する手段として電気ヒータやオイルバーナ等を用いることも可能であるが、装置や機器類が増加するので好ましくない。そこで、例えば特許文献1に開示されているように、圧縮上死点近傍で燃料噴射弁から燃焼室に燃料を噴射する主噴射に続いて、膨張行程ないし排気行程で同じく燃料噴射弁から燃焼室に燃料を噴射する後噴射(ポスト噴射)を行うことが知られている。このようにすれば、後噴射された燃料は燃焼室で燃焼することなく未燃燃料として排気通路に排出され、フィルタより排気通路の上流に備えられた酸化触媒に導入されてここで燃焼する。これにより、排気ガスの温度がフィルタの直上流部で上昇し、この高温の排気ガスがフィルタに流入してフィルタが加熱され、フィルタに捕集された排気微粒子が燃焼除去されることとなる。
特開平8−42326号公報
しかし、後噴射された燃料は燃焼室での燃焼を企図したものではないから、燃料噴射弁から噴射されたときにシリンダ内壁に付着し、これがシリンダ下方に配置されたオイルパン内のエンジンオイルに混入してエンジンオイルを希釈してしまうという不具合が生じる。もっとも、エンジンオイルに混入した燃料は時間の経過と共にある程度は蒸発するが、フィルタの再生制御が頻繁に行われると、燃料がエンジンオイルから蒸発する量よりも燃料がエンジンオイルに混入する量が差し引き上回って、オイルの希釈度合いが進行し、その結果、エンジンオイルの潤滑性能が低下したり、自動変速機用の油圧作動式摩擦要素の作動具合が低下してしまう。そして、その場合に、オイルの希釈度合いが所定の希釈度合い(例えばオイルの劣化限界値に近い希釈度合い)より大きくなったときに、乗員にエンジンオイルの交換を促すようにすると、オイル交換のインタバルが短くなって、エンジンひいては車両の商品性が低下し、好ましくないのである。
そこで、本発明は、燃料を後噴射することによりフィルタを加熱してフィルタの再生制御を行うタイプのエンジンの排気浄化装置において、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈の問題を抑制しつつ、フィルタの再生制御を十分満足に達成することを課題とする。
上記課題を解決するため、まず、本願の請求項1に記載の発明は、エンジンの燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、排気通路に備えられて排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタ部材と、上記フィルタ部材より排気通路の上流に備えられて排気ガス中の未燃燃料を燃焼する酸化触媒とを有すると共に、上記フィルタ部材の微粒子捕集量を検出する微粒子捕集量検出手段と、上記検出手段で検出された微粒子捕集量が所定のフィルタ再生開始捕集量より大きくなったときは上記燃料噴射弁から圧縮上死点近傍の主噴射に続いて膨張行程ないし排気行程で燃料を後噴射してフィルタ部材の再生を行うフィルタ再生手段とを備えるエンジンの排気浄化装置であって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記検出手段で検出されたエンジンの運転状態が所定のフィルタ再生実行許可領域にあるときに上記フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生実行を許可するフィルタ再生実行許可手段と、上記フィルタ再生手段で過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合いを推定する希釈度合い推定手段と、上記推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが大きいほど上記フィルタ再生実行許可領域を縮小するフィルタ再生実行抑制手段とが設けられていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、エンジンの燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、排気通路に備えられて排気ガス中の微粒子を捕集する機能と排気ガス中の未燃燃料を燃焼する機能とを併せ持つフィルタ部材とを有すると共に、上記フィルタ部材の微粒子捕集量を検出する微粒子捕集量検出手段と、上記検出手段で検出された微粒子捕集量が所定のフィルタ再生開始捕集量より大きくなったときは上記燃料噴射弁から圧縮上死点近傍の主噴射に続いて膨張行程ないし排気行程で燃料を後噴射してフィルタ部材の再生を行うフィルタ再生手段とを備えるエンジンの排気浄化装置であって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記検出手段で検出されたエンジンの運転状態が所定のフィルタ再生実行許可領域にあるときに上記フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生実行を許可するフィルタ再生実行許可手段と、上記フィルタ再生手段で過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合いを推定する希釈度合い推定手段と、上記推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが大きいほど上記フィルタ再生実行許可領域を縮小するフィルタ再生実行抑制手段とが設けられていることを特徴とする。
次に、請求項3に記載の発明は、上記請求項1又は2に記載のエンジンの排気浄化装置において、高圧燃料を蓄えて上記高圧燃料を燃料噴射弁に供給するコモンレールを有し、上記コモンレール内の目標燃料圧力がエンジンの運転状態に応じて予め設定されていると共に、フィルタ再生実行抑制手段は、フィルタ再生手段で後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難いコモンレール内の目標燃料圧力が設定されている運転領域にフィルタ再生実行許可領域を縮小することを特徴とする。
次に、請求項4に記載の発明は、上記請求項1から3のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置において、吸気通路に備えられて燃焼室に吸気を過給する過給機を有し、上記過給機の目標過給圧がエンジンの運転状態に応じて予め設定されていると共に、フィルタ再生実行抑制手段は、フィルタ再生手段で後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難い過給機の目標過給圧が設定されている運転領域にフィルタ再生実行許可領域を縮小することを特徴とする。
次に、請求項5に記載の発明は、上記請求項1から4のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置において、エンジンの運転状態は、エンジン回転数及び負荷であることを特徴とする。
次に、請求項6に記載の発明は、上記請求項1から5のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置において、微粒子捕集量検出手段で検出された微粒子捕集量がフィルタ再生開始捕集量より大きい所定のフィルタ再生警告捕集量より大きくなったときは乗員にフィルタ部材の再生を促すフィルタ再生警告手段と、その状態において希釈度合い推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが所定のオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときは乗員にエンジンオイルの交換を促すオイル交換警告手段とが備えられていることを特徴とする。
次に、請求項7に記載の発明は、上記請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置において、フィルタ再生警告手段及びオイル交換警告手段は、同一のワーニングランプで構成され、上記ワーニングランプは、フィルタ部材の再生を促すときとエンジンオイルの交換を促すときとで異なる態様で作動することを特徴とする。
そして、請求項8に記載の発明は、上記請求項1から7のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置において、微粒子捕集量検出手段で検出された微粒子捕集量がフィルタ再生開始捕集量より大きい所定のフィルタ再生警告捕集量より大きくなり、かつ、希釈度合い推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが所定のオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときは、フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生を禁止するフィルタ再生禁止手段が備えられていることを特徴とする。
まず、請求項1に記載の発明によれば、燃料を後噴射することによりフィルタ部材を加熱してフィルタ部材の再生制御を行うタイプのエンジンの排気浄化装置において、過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合いを推定し、その希釈度合いが大きいほどフィルタ再生実行許可領域を縮小して、フィルタ部材の再生実行を抑制するようにしたから、燃料が後噴射される機会が低減されて、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈の進行が抑制される。
しかも、フィルタ再生実行許可領域を縮小するだけであるから、フィルタ部材の再生実行が禁止されるわけではなく、フィルタ部材の再生制御も十分満足に達成される。
また、請求項2に記載の発明によれば、上記請求項1に記載の発明が排気通路に酸化触媒とフィルタ部材とをこの順に上流側から別々に備えた構成であったのに対し、排気通路に微粒子捕集機能と酸化触媒機能とを併せ持つフィルタ部材を備えた構成において、上記請求項1に記載の発明と同様の作用効果が得られる。
次に、請求項3及び請求項4に記載の発明によれば、フィルタ部材の再生を実行する場合であっても、エンジンの運転状態が、後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難い運転領域にあるときに限定して、フィルタ部材の再生を実行するようにしたから、エンジンオイルの希釈の進行がフィルタ部材の再生実行中においても抑制される。
次に、請求項5に記載の発明によれば、エンジンの運転状態として、エンジン回転数と負荷とを採用したから、請求項1及び請求項2で記載されているフィルタ再生実行許可領域や、請求項3で記載されているコモンレール内の目標燃料圧力、あるいは請求項4で記載されている過給機の目標過給圧が、エンジン回転数と負荷とに応じて好適に設定されることとなる。
次に、請求項6に記載の発明によれば、フィルタ部材の微粒子捕集量が例えばフィルタ部材の捕集可能限界量に達する前にフィルタ部材が確実に再生されると共に、エンジンオイルの希釈度合いが例えばオイルの劣化限界値に達する前にエンジンオイルが確実に交換される。
しかも、この場合、エンジンオイルの希釈の進行は抑制されているから、たとえ乗員にエンジンオイルの交換を促すようにしても、オイル交換のインタバルが短くなることがなく、よって当該エンジンひいては車両の商品性が低下することがない。
なお、ここで、フィルタ再生警告手段の動作が、単独で、微粒子捕集量がフィルタ再生警告捕集量より大きくなったときに、フィルタ部材の再生を促すものであるのに対し、オイル交換警告手段の動作が、単独ではなく、上記のように微粒子捕集量がフィルタ再生警告捕集量より大きくなっている状態で、オイル希釈度合いがオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときに、エンジンオイルの交換を促すものであるとしたのは、およそ次のような理由による。
すなわち、第1に、もし仮に、オイル交換警告手段の動作が、単独で、オイル希釈度合いがオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときに、エンジンオイルの交換を促すものであるとすると、たとえエンジンオイルの希釈の進行が抑制されているとはいえ、オイル交換のインタバルが短くなる傾向があるからである。しかも、第2に、前述したように、エンジンオイルに混入した燃料は時間の経過と共に蒸発するのであるから、たとえ一時的にオイル希釈度合いがオイル交換警告希釈度合いより大きくなったとしても、その後、フィルタ部材の再生制御がしばらくの期間実行されなければ、オイル希釈度合いは自然と改善するのであるから、単にオイル希釈度合いがオイル交換警告希釈度合いより大きくなったからといって直ちにエンジンオイルの交換を促すのは早計であるからである。したがって、フィルタ部材の再生制御が極めて近い将来に開始される可能性のある、微粒子捕集量がフィルタ再生警告捕集量より大きくなっている状態(しかも乗員にフィルタ部材の再生制御の実行を促している状態)のときに限り、エンジンオイルの交換を促すようにしたわけである。
次に、請求項7に記載の発明によれば、乗員にフィルタ部材の再生を促すフィルタ再生警告手段と、乗員にエンジンオイルの交換を促すオイル交換警告手段とを、同一のワーニングランプで構成したから、装置や機器類の増加が回避されて、当該エンジンひいては車両のコストダウンが図られる。
そして、請求項8に記載の発明によれば、エンジンオイルの希釈度合いが例えばオイルの劣化限界値に達するようなときは、フィルタ部材の再生実行を禁止するようにしたから、それ以上のオイルの希釈進行が回避され、オイルの潤滑性能の低下や、油圧作動式摩擦要素の作動具合低下等の問題が抑制される。
しかも、この場合、フィルタ部材の微粒子捕集量が例えばフィルタ部材の捕集可能限界量に達するようなときに限定して、フィルタ部材の再生実行を禁止するようにしたから、フィルタ部材の微粒子捕集量が比較的少ないときは、フィルタ部材の再生実行が禁止されず、その結果、フィルタ部材の再生制御が十分満足に達成される。以下、発明の最良の実施形態を通して、本発明をさらに詳しく説明する。
本実施形態においては、本発明は、図1に示すエンジン1に適用されている。このエンジン1は4気筒ディーゼルエンジンであり、エンジン本体は、上から、シリンダヘッド(及びヘッドカバー)11、シリンダブロック12及びオイルパン13によって外形が形成されている。シリンダブロック12に設けられたシリンダ(図には4つのうちの1つのみ図示)14にはピストン15が上下動自在に挿通され、上記ピストン15の頂面とシリンダヘッド11の下面との間に燃焼室16が形成されている。
シリンダヘッド11には、上記燃焼室16に上部から燃料を直接噴射する燃料噴射弁17が備えられ、該燃料噴射弁17の噴口を挟むようにあるいは取り囲むように、1つ又は複数の吸気ポート18(…18)及び排気ポート19(…19)が設けられて、各ポート18,19にそれぞれ吸気弁20及び排気弁21が配設されている。
吸気ポート18には吸気通路22が、排気ポート19には排気通路23が接続されている。吸気通路22には、上流側から下流側に向かって、エアクリーナ31、エアフローセンサ(吸気量センサ)32、燃焼室16に吸気を過給するVGTターボ過給機(バリアブルジオメトリーターボ)33のブロア34、インタークーラ37、吸気絞り弁38、吸気温度センサ39、及び過給圧センサ(吸気圧センサ)40がこの順に配設されている。
一方、排気通路23には、同じく上流側から下流側に向かって、上記VGTターボ過給機33のタービン35と該タービン35に流入する排気ガスの流速を制御するための可動ベーン36、第1排気温度センサ41、次に説明するパティキュレートフィルタ45の上流に別に備えられて排気ガス中の未燃燃料を燃焼するための上流側酸化触媒42、第2排気温度センサ43、パティキュレートフィルタ45と同一のケースに収容された下流側酸化触媒44、排気ガス中の排気微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタ45、及び第3排気温度センサ46がこの順に配設されている。そして、パティキュレートフィルタ45の上流圧と下流圧との差圧を検出することによりパティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量を検出するためのフィルタ上下流差圧センサ47が設けられている。
また、排気通路23と吸気通路22とを接続する排気ガス還流通路51が設けられ、該還流通路51には、排気通路23側から吸気通路22側に向かって、排気ガスをエンジン冷却水で冷却するEGRクーラ52、及び負圧アクチュエータ式の排気ガス還流弁53がこの順に配設されている。
このエンジン1に具備された高圧燃料ポンプ61は、図外の燃料タンクからの燃料を蓄圧手段としてのコモンレール62に供給する。コモンレール62は上記ポンプ61から供給された高圧燃料を蓄えると共に、各燃料噴射弁17に接続されて、該燃料噴射弁17に上記高圧燃料を供給する。コモンレール62には、該コモンレール62内の燃料圧力(コモンレール圧)を検出するためのコモンレール圧センサ63が備えられている。なお、コモンレール62には、必要に応じて、適宜、コモンレール圧を逃がすためのリリーフ弁等を設けてもよい。
図2に示すように、このエンジン1に具備されたエンジン制御用のコントロールユニット100は、少なくとも、上記フィルタ上下流差圧センサ47、コモンレール圧センサ63、過給圧(吸気圧)センサ40、図1に示すクランクシャフト25の回転数を検出するためのエンジン回転数センサ26、図外の変速機の出力軸の回転数を検出するための車速センサ71、図外のアクセルペダルの踏込量を検出するためのアクセル開度センサ72、吸気量センサ32、吸気温度センサ39、図1に示すエンジン冷却水の温度を検出するための水温センサ27、及び排気温度センサ41,43,46等からの検出信号を入力する。
そして、コントロールユニット100は、入力された上記各検出信号に基づいて、少なくとも、上記高圧燃料ポンプ61、過給機33の可動ベーン36、燃料噴射弁17、次に説明するワーニングランプ73、吸気絞り弁38、及び排気ガス還流弁53等に制御信号を出力する。
ここで、ワーニングランプ73は、乗員室内の運転席の近傍に配備されており、パティキュレートフィルタ45に捕集された排気微粒子の量(微粒子捕集量)Mが、後述する所定のフィルタ再生警告捕集量γより大きくなったときには点灯して、乗員にフィルタ45の再生を促すフィルタ再生警告手段として機能すると共に、その状態(点灯状態)において、図1に示すエンジンオイルOの希釈度合いCが、後述する所定のオイル交換警告希釈度合いkより大きくなったときには点滅して、乗員にオイルOの交換を促すオイル交換警告手段としても機能する。
上記エンジン制御コントロールユニット100は、車両の走行中に、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが所定のフィルタ再生開始捕集量αより大きくなり、かつ、エンジン回転数Nが所定の低回転域及び所定の高回転域を除く所定の中回転域にあり、かつ、エンジン負荷Qが所定の低負荷域及び所定の高負荷域を除く所定の中負荷域にあるときには、自動的にパティキュレートフィルタ45の再生制御を実行する。その場合に、パティキュレートフィルタ45の再生制御は、図3に例示するように、圧縮上死点近傍で燃料噴射弁17から燃焼室16に燃料を噴射する主噴射に続いて、膨張行程ないし排気行程で同じく燃料噴射弁17から燃焼室16に燃料を所定量だけ追加噴射する後噴射(ポスト噴射)を行うことによって達成される。
これにより、図4(a)に例示するように後噴射された燃料は、燃焼室16で燃焼することなく、図4(b)に例示するように排気弁21が開いたときに未燃燃料として排気通路23に排出される。そして、その未燃燃料は、図1に示したパティキュレートフィルタ45より排気通路23の上流に備えられた酸化触媒42,44に導入されてここで燃焼し、その結果、排気ガスの温度がパティキュレートフィルタ45の直上流部で上昇し、この高温の排気ガスがパティキュレートフィルタ45に流入して該フィルタ45が加熱され、該フィルタ45に捕集された排気微粒子が燃焼除去されて、該フィルタ45が再生することとなる。
しかしながら、その場合に次のような不具合が生じる。すなわち、後噴射された燃料は燃焼室16での燃焼を企図したものではないから、図4(a)に符号Fで示したように、燃料噴射弁17から噴射されたときにシリンダ14の内壁に付着し、これが図4(b)及び図4(c)に示したように、シリンダ14の下方に配置されたオイルパン13に貯留されたエンジンオイルOに混入して、該エンジンオイルOを希釈してしまうのである。もっとも、エンジンオイルOに混入した燃料は時間の経過と共にある程度は蒸発するのであるが、パティキュレートフィルタ45の再生制御(すなわち燃料の後噴射)が頻繁に行われると、燃料がオイルOから蒸発する量よりも燃料がオイルOへ混入する量が差し引き上回って、オイルOの希釈度合いが進行し、その結果、該オイルOの潤滑性能の低下や、油圧作動式摩擦要素の作動具合の低下等が起こってしまうのである。
そこで、本実施形態においては、燃料を後噴射することによりパティキュレートフィルタ45を加熱して該フィルタ45の再生制御を行うタイプのこのエンジン1において、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルOの希釈の問題を抑制しつつ、パティキュレートフィルタ45の再生制御も十分満足に達成するように対策が講じられている。以下、そのような対策が講じられたフィルタ再生制御の具体的動作の1例を図5及び図6に示すフローチャートを参照して説明する。
まず、図5のステップS1で、図2に例示した各種センサからの検出信号を入力して、各種状態量を読み込む。ここで、読み込むべき状態量としては、フィルタ上下流差圧センサ47で検出されたフィルタ上下流差圧Px、コモンレール圧センサ63で検出されたコモンレール圧Py、過給圧センサ40で検出された過給圧(吸気圧)Pz、エンジン回転数センサ26で検出されたエンジン回転数N、及びエンジン負荷Q等が含まれる。その場合、エンジン負荷Qは、本実施形態においては、燃料噴射量要求値で代表される。すなわち、アクセル開度センサ72で検出されたアクセル開度に応じて要求トルクが算出され、該要求トルクが得られるだけの燃料噴射量が燃料噴射量要求値Qとされる。
次いで、ステップS2で、フィルタ上下流差圧Pxに基いて、例えばマップ等を利用しながら、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量M(単位は例えばグラム)を算出する。このとき、明らかに、上記差圧(フィルタ45より上流の排気圧と下流の排気圧との差の絶対値)Pxが大きいほど微粒子捕集量Mは大きい値に算出される。
次いで、ステップS3で、エンジンオイルOの希釈度合いCを読み込む。すなわち、前述したように、フィルタ45の再生制御によって過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルOの希釈の問題が起こるから、そのエンジンオイルOの希釈度合いCをここで読み込んでおくのである(現時点でのオイル希釈度合いC)。その場合に、このオイル希釈度合いCは、例えば次のようにして推定することができる。
まず、図7に示すように、ステップS31で、上記ステップS1と同様、各種状態量を読み込む。ここで、読み込むべき状態量としては、特に、エンジン回転数N及びエンジン負荷(燃料噴射量要求値)Qである。次いで、ステップS32で、フィルタ45の再生制御中か否かを判定し、再生制御中のとき(YES)、つまり後噴射が行われており、オイルOへの燃料の混入が発生しているときは、ステップS33及びS34を実行し、再生制御中でないとき(NO)、つまり後噴射が行われておらず、オイルOへの燃料の混入が発生していないときは、上記ステップS33及びS34をスキップして、ステップS35に進む。
ステップS33及びS34では、燃料がオイルOへ混入する量を算出する。すなわち、ステップS33で、エンジン回転数N及びエンジン負荷Qに基いて、後噴射された燃料に起因するエンジンオイルOの希釈速度vをマップから読み込む。その場合に、図8に例示するように、フィルタ45の再生時に後噴射された燃料がエンジンオイルOに混入する速度、つまりオイル希釈速度v(単位は例えばグラム/サイクル時間)が、エンジン1の運転状態(エンジン回転数Nとエンジン負荷Q)に応じて予めマップに設定されている。このとき、オイル希釈速度vは、例えば後噴射される燃料の量等に応じて変化する。
次いで、ステップS34で、上記オイル希釈速度vを時間で積分することにより、後噴射された燃料のオイルOへの混入量(単位は例えばグラム)を算出する。そして、その値をオイル希釈度合いCとする(図9参照)。もっとも、この場合、エンジンオイルOの総量がおよそ分かっているから、燃料の混入量が算出できれば、これらの値からオイル希釈率(%)が定まる(例えば燃料混入量のオイル総量に対する百分率)。よって、このオイル希釈率をオイル希釈度合いCとすることもできる。
次いで、ステップS35では、燃料がオイルOから蒸発する量を算出する。すなわち、上記オイル希釈度合いCから導かれる所定のパラメータuに基いて、エンジンオイルOから燃料が蒸発する量Jを算出する。その場合に、図10に例示するように、オイルOからの燃料蒸発量J(単位は例えばグラム)が、上記パラメータuの関数として予め設定されている。このとき、上記誘導パラメータuは、燃料の蒸発に影響する因子、例えば温度等に応じて変化する。
そして、ステップS36で、上記燃料蒸発量Jを差し引くことにより、オイル希釈度合いCを更新する(図9参照:負帰還)。以上のオイル希釈度合いCの推定は常時行われ、フィルタ45の再生制御がしばらくの期間実行されなければ、インプットされるオイル希釈速度vがゼロのため、燃料蒸発量Jの減算を繰り返すうちに、アウトプットされるオイル希釈度合いCは徐々にゼロに近づいていく(オイル希釈度合いCが時間の経過と共に自然に改善していく)。したがって、図5のステップS3の実行時期が、例えば前回のフィルタ再生制御からあまり時間が経過していない時期であれば、読み込まれるオイル希釈度合いCは相対的に大きくなり、逆に前回のフィルタ再生制御からかなり時間が経過している時期であれば、読み込まれるオイル希釈度合いCは相対的に小さくなる。
図5に戻り、次いで、ステップS4で、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが所定のフィルタ再生終了判定量β以下であるか否かを判定する。その結果、以下であるとき(YES)は、ステップS5で、フィルタ再生フラグfを0にリセットする。これにより、いままでフィルタ再生制御が実行されていた場合は、この時点でフィルタ再生制御が終了する。そしてリターンとなる。
一方、上記ステップS4で、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが再生終了判定量βを超えて大きいとき(NO)は、ステップS6で、上記微粒子捕集量Mが所定のフィルタ捕集可能限界量(フィルタ再生警告捕集量)γ(ただしγ>β)以上であるか否かを判定する。その結果、以上でないとき(NO)は、ステップS7に進み、以上であるとき(YES)は、ステップS21に進む。
ステップS7では、ワーニングランプ73を消灯とし、次いで、ステップS8で、上記ステップS3で読み込んだエンジンオイルOの希釈度合いCが所定のオイル劣化限界値(オイル交換警告希釈度合い)k以上であるか否かを判定する。その結果、以上であるとき(YES)は、ステップS9に進み、以上でないとき(NO)は、ステップS16に進む。これにより、上記ステップS8でYESのときは、図11に示す微粒子捕集量Mとオイル希釈度合いCとで区分される4つの事象(i)〜(iv)のうちの第3事象(iii)に区分される。一方、上記ステップS8でNOのときは、第1事象(i)に区分される。
これらに対し、ステップS21では、ワーニングランプ73を点灯とし(パティキュレートフィルタ45の再生警告:具体的には、乗員は、過度に低回転低負荷域で走行せず、後述するフィルタ再生実行許可領域Aで走行することを促される/または、所定車速以上で走行することを促される)、次いで、ステップS22で、上記ステップS3で読み込んだエンジンオイルOの希釈度合いCが所定のオイル劣化限界値(オイル交換警告希釈度合い)k以上であるか否かを判定する。その結果、以上であるとき(YES)は、ステップS23に進み、以上でないとき(NO)は、ステップS16に進む。これにより、上記ステップS22でYESのときは、図11に示す微粒子捕集量Mとオイル希釈度合いCとで区分される4つの事象(i)〜(iv)のうちの第4事象(iv)に区分される。一方、上記ステップS22でNOのときは、第2事象(ii)に区分される。
まず、第1事象(i)にいるとき(ステップS8からステップS16に進んだとき)は、ステップS16で、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが所定のフィルタ再生開始捕集量α(ただしγ>α>β)以上であるか否かを判定する。その結果、以上でないとき(NO)は、ステップS17で、フィルタ再生フラグfが1にセットされているか否かを判定し、フラグfが1にセットされているとき(YES)は、フィルタ再生制御によって捕集量Mがαからβに向かって減少している期間中であるから、ステップS19に進む一方、フラグfが1にセットされていないとき(NO)は、フィルタ再生制御が開始する前の捕集量Mがβからαに向かって増加している期間中であるからリターンとなる。
これらに対し、上記ステップS16で、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが所定のフィルタ再生開始捕集量α以上であるとき(YES)は、ステップS18で、フィルタ再生フラグfを1にセットしたのち、ステップS19に進む。
ステップS19では、エンジン回転数N及びエンジン負荷Q、すなわち現在のエンジン1の運転状態が所定のフィルタ再生実行許可領域Aにあるか否かを判定する。その場合に、図12に例示するように、第1事象(i)におけるフィルタ再生実行許可領域Aが、エンジン1の運転状態(エンジン回転数Nとエンジン負荷Q)に応じて予めマップに設定されている。
ここで、上記領域Aは、基本的に、中回転中負荷域に設定されている。低回転低負荷域は、燃焼室16から排出される排気ガスの温度が相対的に低いため、後噴射した未燃燃料を酸化触媒42,44で燃焼しても、パティキュレートフィルタ45に流入する排気ガスの温度が微粒子を燃焼除去するのに有効な温度にまで上昇し難いから、上記再生実行許可領域Aから除外してある。また、高回転高負荷域は、逆に、燃焼室16から排出される排気ガスの温度が相対的に高いため、あえて未燃燃料を酸化触媒42,44で燃焼しなくても、パティキュレートフィルタ45に流入する排気ガスの温度が微粒子を燃焼除去するのに有効な温度にまですでに上昇しているから、上記再生実行許可領域Aから除外してある。
そして、上記ステップS19で、フィルタ再生実行許可領域Aにあるとき(YES)は、ステップS20で、パティキュレートフィルタ45の再生制御を実行する。すなわち、図3に例示したように、圧縮上死点近傍で燃料噴射弁17から燃焼室16に燃料を噴射する主噴射に続いて、膨張行程ないし排気行程で同じく燃料噴射弁17から燃焼室16に燃料を所定量だけ追加噴射(後噴射)を行う。そしてリターンとなる。
一方、上記ステップS19で、フィルタ再生実行許可領域Aにないとき(NO)は、上記のようなパティキュレートフィルタ45の再生制御を実行せずに、リターンとなる。この場合、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mは増え続け、そのうち、上記ステップS6でYESと判定されることになる。
次に、第2事象(ii)にいるとき(ステップS22からステップS16に進んだとき)は、上記第1事象(i)にいるときと同様、ステップS16〜S20を実行する。ただし、ステップS6でYESと判定されているから、ステップS16では必ずYESと判定される(γ>αである)。また、ステップS19で用いるマップには、図13に例示するように、第1事象(i)におけるフィルタ再生実行許可領域Aに比べて、所定の低回転低負荷域も許可領域とした拡大されたフィルタ再生実行許可領域Aが設定されている。これは、燃費を犠牲にしてでも(前述したように排気ガス温度が低いから排気ガス温度を大きく上昇させるためにより多くの量の後噴射を行う)、パティキュレートフィルタ45の再生制御をなるべく多くの機会に実行して、該フィルタ45の目詰りを回避することを企図したものである。
次に、第3事象(iii)にいるとき(ステップS8からステップS9に進んだとき)は、ステップS9〜S15を実行する。ここで、ステップS9〜S12及びS15は、上記第1事象(i)及び第2事象(ii)にいるときのステップS16〜S19及びS20に相当する。ただし、ステップS12で用いるマップには、図12に例示するように、第1事象(i)におけるフィルタ再生実行許可領域Aと類似の通常時のフィルタ再生実行許可領域Aが設定されている。
そして、この第3事象(iii)にいるとき、つまりエンジンオイルOの希釈度合いCが所定のオイル劣化限界値(オイル交換警告希釈度合い)kより大きいときは、上記フィルタ再生実行許可領域Aを縮小する。具体的には、ステップS13で、エンジン1の運転状態が、コモンレール圧Pyで規定される所定の希釈抑制運転領域Bにあるか否かを判定し、また、ステップS14で、エンジン1の運転状態が、過給圧Pzで規定される所定の希釈抑制運転領域Cにあるか否かを判定して、これらのいずれもがYESのときに限定して、ステップS15で、パティキュレートフィルタ45の再生制御を実行するのである。
これにより、第1に、パティキュレートフィルタ45の再生制御をなるべく抑制して、燃料が後噴射される機会を低減し、もって後噴射された燃料に起因するエンジンオイルOの希釈の進行を抑制することができる。
また、第2に、たとえパティキュレートフィルタ45の再生制御を実行する場合であっても、エンジン1の運転状態が、後噴射された燃料がシリンダ14の内壁に付着し難い運転領域にあるときに限定して実行することになって、これにより、エンジンオイルOの希釈の進行を、フィルタ45の再生実行中においても抑制することができる。その理由はおよそ次のようなものである。
すなわち、一般に、コモンレール圧が低いほど、燃料噴射の初速が小さくなるから、後噴射された燃料噴霧がシリンダ内壁に到達するまでに要する時間がより長くなり、その結果、燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されて、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し難くなり、エンジンオイルの希釈は抑制される。しかし、一方で、コモンレール圧が低いほど、後噴射された燃料噴霧の液滴がより大きくなるから、燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されず、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行する。そして、図14に例示するように、コモンレール圧Pyが所定圧P1よりも低くなると、前者の影響よりも後者の影響が大きく現われて、結果的に、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行するようになる。
また、一般に、コモンレール圧が高いほど、燃料噴射の初速が大きくなるから、後噴射された燃料噴霧がシリンダ内壁に到達するまでに要する時間がより短くなり、その結果、燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されず、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行する。しかし、一方で、コモンレール圧が高いほど、後噴射された燃料噴霧の液滴がより小さくなるから、燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されて、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し難くなり、エンジンオイルの希釈は抑制される。そして、図14に例示するように、コモンレール圧Pyが所定圧P2よりも高くなると、後者の影響よりも前者の影響が大きく現われて、結果的に、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行するようになる。
したがって、コモンレール圧Pyが上記所定圧P1より高く上記所定圧P2より低いときは、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し難くなり、エンジンオイルの希釈は抑制されるようになる。そして、図15に例示するように、コモンレール圧Pyの目標値が、エンジン1の運転状態(エンジン回転数Nとエンジン負荷Q)に応じて予めマップに設定されている。その場合に、コモンレール圧Pyの目標値は、本実施形態においては、例えば高回転高負荷ほど高い値に設定されている。そして、そのうちの上記所定圧P1より高く上記所定圧P2より低い領域が、前述したように、後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難く、エンジンオイルの希釈が抑制される領域、すなわち第3事象(iii)においてコモンレール圧Pyで規定される希釈抑制運転領域Bである。
以上に準じて、一般に、過給圧(吸気圧)が低いほど、燃焼室内の圧力が小さくなるから、後噴射された燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されて、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し難くなり、エンジンオイルの希釈は抑制される。しかし、一方で、過給圧が低いほど、後噴射された燃料が未燃のまま燃焼室内に残り易くなるから(後噴射された燃料の燃焼のし易さは、主噴射終了後の燃焼室内圧力と燃焼室内温度とに影響され、過給圧が低いほど後噴射された燃料は燃焼し難くなる)、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行する。そして、図16に例示するように、過給圧(吸気圧)Pzが所定圧P3よりも低くなると、前者の影響よりも後者の影響が大きく現われて、結果的に、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行するようになる。
また、一般に、過給圧が高いほど、燃焼室内の圧力が大きくなるから、後噴射された燃料噴霧の微粒化・蒸発化が促進されず、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行する。そして、図16に例示するように、過給圧Pzが所定圧P4よりも高くなると、上記の影響が大きく現われて、結果的に、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し易くなり、エンジンオイルの希釈は進行するようになる。
したがって、過給圧Pzが上記所定圧P3より高く上記所定圧P4より低いときは、後噴射された燃料はシリンダ内壁に付着し難くなり、エンジンオイルの希釈は抑制されるようになる。そして、図17に例示するように、過給圧Pzの目標値が、エンジン1の運転状態(エンジン回転数Nとエンジン負荷Q)に応じて予めマップに設定されている。その場合に、過給圧Pzの目標値は、本実施形態においては、例えば高回転高負荷ほど高い値に設定されている。そして、そのうちの上記所定圧P3より高く上記所定圧P4より低い領域が、前述したように、後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難く、エンジンオイルの希釈が抑制される領域、すなわち第3事象(iii)において過給圧Pzで規定される希釈抑制運転領域Cである。
以上により、図5のステップS12〜S14で、すべてYESのときは、図12に示したフィルタ再生実行許可領域Aが、図15に示した希釈抑制運転領域B及び図17に示した希釈抑制運転領域Cに縮小され、その結果、エンジン1の運転状態が、図18に例示するフィルタ再生実行領域(A*B*C)にあるときに限定して、パティキュレートフィルタ45の再生制御が実行される。
次に、第4事象(iv)にいるとき(ステップS22からステップS23に進んだとき)は、ステップS23で、ワーニングランプ73を点滅とし(エンジンオイルOの交換警告:具体的には、乗員は、早期に車両を整備点検に回すことを促される)、次いで、ステップS24で、パティキュレートフィルタ45の再生制御を禁止する。そしてリターンとなる。
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本実施形態においては、燃料を後噴射することによりパティキュレートフィルタ45を加熱して、該フィルタ45の再生制御を行うように構成されたエンジン1において、過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルOの希釈度合いCを推定し、その希釈度合いCが大きいほどフィルタ再生実行許可領域Aを縮小して、パティキュレートフィルタ45の再生実行を抑制するようにしたから、燃料が後噴射される機会が低減されて、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルOの希釈の進行が抑制される(第3事象(iii))。
しかも、フィルタ再生実行許可領域Aを縮小するだけであるから、該フィルタ45の再生実行が禁止されるわけではなく、該フィルタ45の再生制御も十分満足に達成される。
また、その場合に、パティキュレートフィルタ45の再生を実行する場合であっても、エンジン1の運転状態が、後噴射された燃料がシリンダ14の内壁に付着し難い運転領域B,Cにあるときに限定して、パティキュレートフィルタ45の再生を実行するようにしたから、エンジンオイルOの希釈の進行がフィルタ45の再生実行中においても抑制される。
そして、エンジン1の運転状態として、エンジン回転数Nとエンジン負荷Qとを採用したから、図12及び図13に示したフィルタ再生実行許可領域Aや、図15に示したコモンレール圧Pyの目標値、あるいは図17に示した過給圧(吸気圧)Pzの目標値が、エンジン回転数Nとエンジン負荷Qとに応じて好適に設定されることとなる。
次に、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが、フィルタ再生開始捕集量αより大きい所定のフィルタ再生警告捕集量γより大きくなったときには、ワーニングランプ73を点灯させて、乗員にフィルタ45の再生を促すようにしたから(ステップS21)、フィルタ45の微粒子捕集量Mが例えばフィルタ45の捕集可能限界量に達する前にフィルタ45の再生が確実に行われる。
加えて、その状態において、エンジンオイルOの希釈度合いCが、所定のオイル交換警告希釈度合いkより大きくなったときには、ワーニングランプ73を点滅させて、乗員にエンジンオイルOの交換を促すようにしたから(ステップS23)、エンジンオイルOの希釈度合いCが例えばオイルOの劣化限界値に達する前にエンジンオイルOの交換が確実に行われる。
しかも、この場合、エンジンオイルOの希釈の進行は抑制されているから、たとえ乗員にエンジンオイルOの交換を促すようにしても、オイル交換のインタバルが短くなることがなく、よって当該エンジン1ひいては車両の商品性が低下することがない。
そして、上記のように、乗員にフィルタ45の再生を促すフィルタ再生警告手段と、乗員にエンジンオイルOの交換を促すオイル交換警告手段とを、同一のワーニングランプ73で構成したから、装置や機器類の増加が回避されて、当該エンジン1ひいては車両のコストダウンが図られる。もっとも、乗員にフィルタ45の再生を促すためのワーニングランプと、乗員にエンジンオイルOの交換を促すためのワーニングランプとを、別々に備えるようにしても構わない。
次に、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが、フィルタ再生開始捕集量αより大きい所定のフィルタ再生警告捕集量γより大きくなり、かつ、エンジンオイルOの希釈度合いCが、所定のオイル交換警告希釈度合いkより大きくなったときには、パティキュレートフィルタ45の再生実行を禁止するようにしたから(ステップS24:第4事象(iv))、エンジンオイルOの希釈度合いCが、例えばオイルOの劣化限界値kに達するようなときに、それ以上のオイルOの希釈進行が回避され、もってオイルOの潤滑性能の低下や、油圧作動式摩擦要素の作動具合低下等の問題が抑制される。
しかも、この場合、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mが、例えばフィルタ45の捕集可能限界量γに達するようなときに限定して、フィルタ45の再生実行を禁止するようにしたから、フィルタ45の微粒子捕集量Mが比較的少ないときは(第1事象(i)及び第3事象(iii))、たとえエンジンオイルOの希釈度合いCがオイル交換警告希釈度合いkより大きくなっていても(第3事象(iii))、フィルタ45の再生実行が禁止されず、その結果、フィルタ45の再生制御が十分満足に達成される。
以上説明した実施形態は、本発明を実施するための最良の実施形態ではあるが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、なお種々の変更が可能なことはいうまでもない。例えば、上記実施形態では、エンジンはディーゼルエンジンであったが、燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁を備えた直噴式のガソリンエンジンであってもよい。ガソリンエンジンにおいても、カーボン等の排気微粒子が排気ガス中に含まれるので、それを捕集するためのパティキュレートフィルタが排気通路に備えられる場合があるからである。
また、上記実施形態では、パティキュレートフィルタ45の微粒子捕集量Mは、排気通路23に該フィルタ45をバイパスして設けられた単一のセンサ47で検出するようにしたが、これに代えて、パティキュレートフィルタ45の上流及び下流にそれぞれ排気圧センサ(フィルタ上流圧センサ及びフィルタ下流圧センサ)を設けて、両センサの検出圧の差圧に基いて該フィルタ45の微粒子捕集量Mを検出するようにしてもよい。
さらに、パティキュレートフィルタ45の上流圧と下流圧との差圧に代えて、前回のフィルタ再生制御からの走行距離や走行時間(経過時間)等に基いて、上記フィルタ45の微粒子捕集量Mを検出することも可能である。
また、上記実施形態では、排気通路23に、上流側酸化触媒42と、下流側酸化触媒44と、パティキュレートフィルタ45とを、この順に上流側から別々に備えたが、これに代えて、排気通路23に、微粒子捕集機能と酸化触媒機能とを併せ持つ単一のフィルタ部材を備えてもよい。さらに、下流側酸化触媒44を廃止して、排気通路23に、上流側酸化触媒42と、パティキュレートフィルタ45とを、この順に上流側から別々に備えてもよい。
また、上記実施形態では、乗員にフィルタ45の再生を促すフィルタ再生警告手段、あるいは乗員にエンジンオイルOの交換を促すオイル交換警告手段として、ワーニングランプ73を採用したが、これに代えて、乗員が警告を認知し得る手段であればよく、例えば音声による警告報知や、ナビゲーションシステムのディスプレイによる警告表示等も好ましく採用可能である。
また、上記実施形態では、第3事象(iii)において、フィルタ再生実行許可領域Aを、コモンレール圧Pyによる希釈抑制運転領域Bと、過給圧Pzによる希釈抑制運転領域Cとの両方で縮小するようにしたが、これに代えて、いずれか一方の希釈抑制運転領域B又はCのみで縮小するようにしてもよい(A*B又はA*C)。
さらに、第3事象(iii)におけるフィルタ再生実行許可領域Aの縮小を、上記希釈抑制運転領域B,Cによらずに、図12に示したフィルタ再生実行許可領域Aを任意に縮小するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、エンジン1の運転状態は、回転Nと負荷Qであったが、これに限らず、例えば車速やアクセル開度等であってもよい。
本発明によれば、燃料を後噴射することによりパティキュレートフィルタを加熱して該フィルタの再生制御を行う方式のエンジンの排気浄化装置において、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈の問題を抑制しつつ、パティキュレートフィルタの再生制御を十分満足に達成することができる。本発明は、排気通路に排気ガス中の未燃燃料を燃焼する酸化触媒と排気ガス中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタとを備えたエンジンの排気浄化装置の技術分野において幅広い産業上の利用可能性を有する。
本発明の実施の形態に係るエンジンの全体構成図である。 上記エンジンの制御システム図である。 上記エンジンでパティキュレートフィルタを再生するため該フィルタを加熱する手段として実行される燃料噴射制御の1例を示すタイムチャートである。 上記パティキュレートフィルタの再生制御の問題点を説明する動作図である。 上記問題点を克服した上記実施形態に係るフィルタ再生制御の具体的動作の1例を示すフローチャートの前半部分である。 同じく後半部分である。 上記フィルタ再生制御で読み込むオイル希釈度合いの推定動作の具体的1例を示すフローチャートである。 上記オイル希釈度合いの推定動作で用いるオイル希釈速度(燃料混入速度)のマップ図である。 上記オイル希釈度合いの推定動作の帰還図(ブロック図)である。 上記オイル希釈度合いの推定動作で用いるオイル回復量(燃料蒸発量)のグラフ図である。 上記フィルタ再生制御で微粒子捕集量とオイル希釈度合いとで区分される4つの事象(i)〜(iv)の区分図である。 上記事象(i)及び(iii)で用いられる再生実行許可領域のマップ図である。 同じく事象(ii)で用いられる再生実行許可領域のマップ図である。 一般に、コモンレール圧と、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合い(後噴射した燃料がシリンダ内壁に付着する度合い)との関係を示す説明図である。 一般に、過給圧(吸気圧)と、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合い(後噴射した燃料がシリンダ内壁に付着する度合い)との関係を示す説明図である。 エンジンの運転状態に応じて予め設定されている目標コモンレール圧のマップ図である。 エンジンの運転状態に応じて予め設定されている目標過給圧(目標吸気圧)のマップ図である。 上記事象(iii)においては、再生実行許可領域が、後噴射した燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合い(後噴射した燃料がシリンダ内壁に付着する度合い)が小さい領域に、縮小されていることを示すマップ図である。
符号の説明
1 エンジン
13 オイルパン
14 シリンダ
16 燃焼室
17 燃料噴射弁
22 吸気通路
23 排気通路
26 エンジン回転数センサ(運転状態検出手段)
33 過給機
36 可動ベーン
40 吸気圧センサ
42,44 酸化触媒
45 パティキュレートフィルタ(フィルタ部材)
47 フィルタ上下流差圧センサ(微粒子捕集量検出手段)
61 高圧燃料ポンプ
62 コモンレール
63 コモンレール圧センサ
71 車速センサ
72 アクセル開度センサ(運転状態検出手段)
73 ワーニングランプ(フィルタ再生警告手段、オイル交換警告手段)
100 エンジン制御用コントロールユニット(フィルタ再生手段、フィルタ再生実行許可手段、希釈度合い推定手段、フィルタ再生実行抑制手段、フィルタ再生禁止手段)

Claims (8)

  1. エンジンの燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、排気通路に備えられて排気ガス中の微粒子を捕集するフィルタ部材と、上記フィルタ部材より排気通路の上流に備えられて排気ガス中の未燃燃料を燃焼する酸化触媒とを有すると共に、上記フィルタ部材の微粒子捕集量を検出する微粒子捕集量検出手段と、上記検出手段で検出された微粒子捕集量が所定のフィルタ再生開始捕集量より大きくなったときは上記燃料噴射弁から圧縮上死点近傍の主噴射に続いて膨張行程ないし排気行程で燃料を後噴射してフィルタ部材の再生を行うフィルタ再生手段とを備えるエンジンの排気浄化装置であって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記検出手段で検出されたエンジンの運転状態が所定のフィルタ再生実行許可領域にあるときに上記フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生実行を許可するフィルタ再生実行許可手段と、上記フィルタ再生手段で過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合いを推定する希釈度合い推定手段と、上記推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが大きいほど上記フィルタ再生実行許可領域を縮小するフィルタ再生実行抑制手段とが設けられていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  2. エンジンの燃焼室に燃料を直接噴射する燃料噴射弁と、排気通路に備えられて排気ガス中の微粒子を捕集する機能と排気ガス中の未燃燃料を燃焼する機能とを併せ持つフィルタ部材とを有すると共に、上記フィルタ部材の微粒子捕集量を検出する微粒子捕集量検出手段と、上記検出手段で検出された微粒子捕集量が所定のフィルタ再生開始捕集量より大きくなったときは上記燃料噴射弁から圧縮上死点近傍の主噴射に続いて膨張行程ないし排気行程で燃料を後噴射してフィルタ部材の再生を行うフィルタ再生手段とを備えるエンジンの排気浄化装置であって、エンジンの運転状態を検出する運転状態検出手段と、上記検出手段で検出されたエンジンの運転状態が所定のフィルタ再生実行許可領域にあるときに上記フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生実行を許可するフィルタ再生実行許可手段と、上記フィルタ再生手段で過去に後噴射された燃料に起因するエンジンオイルの希釈度合いを推定する希釈度合い推定手段と、上記推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが大きいほど上記フィルタ再生実行許可領域を縮小するフィルタ再生実行抑制手段とが設けられていることを特徴とするエンジンの排気浄化装置。
  3. 高圧燃料を蓄えて上記高圧燃料を燃料噴射弁に供給するコモンレールを有し、上記コモンレール内の目標燃料圧力がエンジンの運転状態に応じて予め設定されていると共に、フィルタ再生実行抑制手段は、フィルタ再生手段で後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難いコモンレール内の目標燃料圧力が設定されている運転領域にフィルタ再生実行許可領域を縮小することを特徴とする請求項1又は2に記載のエンジンの排気浄化装置。
  4. 吸気通路に備えられて燃焼室に吸気を過給する過給機を有し、上記過給機の目標過給圧がエンジンの運転状態に応じて予め設定されていると共に、フィルタ再生実行抑制手段は、フィルタ再生手段で後噴射された燃料がシリンダ内壁に付着し難い過給機の目標過給圧が設定されている運転領域にフィルタ再生実行許可領域を縮小することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  5. エンジンの運転状態は、エンジン回転数及び負荷であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  6. 微粒子捕集量検出手段で検出された微粒子捕集量がフィルタ再生開始捕集量より大きい所定のフィルタ再生警告捕集量より大きくなったときは乗員にフィルタ部材の再生を促すフィルタ再生警告手段と、その状態において希釈度合い推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが所定のオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときは乗員にエンジンオイルの交換を促すオイル交換警告手段とが備えられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
  7. フィルタ再生警告手段及びオイル交換警告手段は、同一のワーニングランプで構成され、上記ワーニングランプは、フィルタ部材の再生を促すときとエンジンオイルの交換を促すときとで異なる態様で作動することを特徴とする請求項6に記載のエンジンの排気浄化装置。
  8. 微粒子捕集量検出手段で検出された微粒子捕集量がフィルタ再生開始捕集量より大きい所定のフィルタ再生警告捕集量より大きくなり、かつ、希釈度合い推定手段で推定されたエンジンオイルの希釈度合いが所定のオイル交換警告希釈度合いより大きくなったときは、フィルタ再生手段によるフィルタ部材の再生を禁止するフィルタ再生禁止手段が備えられていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のエンジンの排気浄化装置。
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