JP4370774B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱陰極形の放電灯をインバータ回路の出力により高周波点灯させる放電灯点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開平2001−351790号公報
【0003】
従来、直流電源を高周波に変換し、熱陰極形放電灯負荷を点灯させる放電灯点灯装置において、装置の回路効率の向上を目的とした特開平2001−351790のような予熱制御回路が考案されている。
【0004】
(従来例1)
従来例1の回路図を図14に示す。以下、その回路構成について説明する。直流電源Eには、スイッチング素子Q1,Q2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q1,Q2は制御回路部1により交互にオン・オフ駆動される。スイッチング素子Q2の両端には、コンデンサC4と予熱トランスT1と予熱スイッチQ3の直列回路が並列接続されると共に、直流カット用のコンデンサC0を介してインダクタL1とコンデンサC1の直列共振回路が接続されている。コンデンサC1の両端には放電灯laが並列接続されている。放電灯laのフィラメント端子A,BはコンデンサC2を介して予熱トランスT1の第1の2次巻線の端子a,bに接続されており、フィラメント端子C,DはコンデンサC3を介して予熱トランスT1の第2の2次巻線の端子c,dに接続されている。スイッチング素子Q1,Q2、直流カット用コンデンサC0、共振用(限流用)インダクタL1、共振用コンデンサC1、放電灯laはインバータ回路を構成している。直流カット用コンデンサC4、予熱トランスT1、予熱スイッチQ3、コンデンサC2,C3は予熱電流制御回路を構成している。
【0005】
以下、図14の回路動作について説明する。インバータ回路は、制御回路部1からスイッチング素子Q1,Q2への駆動信号により、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオン・オフ動作し、インダクタL1、コンデンサC1、放電灯laからなる共振負荷回路に矩形波状の高周波電圧を印加し、放電灯laを正弦波状の高周波で点灯させるものである。図15はインバータの動作周波数と共振電圧の関係を示す特性図であり、縦軸は放電灯laに印加されるコンデンサC1の共振電圧、横軸はスイッチング素子Q1,Q2の動作周波数(インバータ動作周波数)である。
【0006】
インバータ回路は電源が投入されると、インダクタL1とコンデンサC1により決まる無負荷共振周波数foに対して高い、放電灯laが点灯しないような周波数fphにて発振開始し、放電灯laには点灯出来ない程度の共振電圧が印加される。この時、予熱スイッチQ3はオンしており、予熱トランスT1には矩形波状の高周波電圧が印加され、それが予熱トランスT1の2次巻線からコンデンサC2,C3を介して放電灯laのフィラメントに印加され、フイラメントを加熱する(先行予熱)。所定の時間、先行予熱を行なった後、インバータの動作周波数は放電灯laを点灯できるように周波数はfst(始動電圧印加周波数)に変化し、放電灯laが点灯できるような共振電圧が印加され、放電灯laは点灯する(始動モード)。その後、周波数はft(点灯周波数)に変化し、通常点灯状態に移行する。また、このとき予熱スイッチQ3はオフとなり、予熱トランスT1の一次側の高周波電圧の印加が遮断されるため、2次側に流れるフィラメント電流は殆ど0となる(点灯モード)。これにより点灯時のフィラメント電流による損失を殆ど無くすことができるため、回路効率の大幅な向上が可能となる。
【0007】
なお、本従来例には、放電灯laが外れたことを検知し、インバータ回路を発振停止させる機能(無負荷検出回路)を有しているが、従来例の回路図上には図示しない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
インバータ回路が点灯状態となり、予熱スイッチQ3がオフする時、先行予熱モード・始動モードで予熱トランスT1の1次側に流れていた電流が遮断されるため、予熱トランスT1の1次側には逆起電力が発生し、それが予熱スイッチQ3の両端に印加され、インバータ回路の直流電源電圧Eよりも高い過大な電圧ストレスが印加されるという問題がある。図16は従来例において、予熱スイッチQ3がオンからオフに変化したときの予熱スイッチQ3の両端電圧VQ3である。図中、Eは直流電源電圧(ここでは410V)であり、予熱スイッチQ3のピーク電圧は570Vに達している。
【0009】
通常点灯モードにおいて、予熱スイッチQ3がオフであっても、予熱スイッチ(MOSFET)Q3のドレイン−ソース間には寄生ダイオードが逆方向に存在する。また、ドレイン−ソース間には僅かではあるものの容量成分が存在する。これにより、スイッチングQ2のオン時にはコンデンサC4よりスイッチング素子Q2→予熱スイッチQ3の寄生ダイオード→予熱トランスT1の経路で電流が流れるため、予熱スイッチQ3には電圧は殆ど印加されないが、スイッチング素子Q2のオフ時には予熱スイッチQ3のドレイン−ソース間容量がコンデンサC4の容量に比べ遥かに小さいため、直流電源電圧Eが殆ど予熱スイッチQ3に印加されるのであるが、ドレイン−ソース間容量成分に電荷が貯まるまでの僅かな時間は電流が流れ、その後は予熱トランスT1の電流経路が遮断されてしまうため、予熱スイッチQ3の電圧が立上るときは、予熱トランスT1に逆起電力によるオーバーシュート電圧が発生し、それが予熱スイッチQ3に印加され、過大な電圧ストレスが掛かるという問題がある。図17は従来例において、通常点灯時に予熱スイッチQ3の両端に印加される電圧波形である。図中、Eは直流電源電圧(ここでは410V)であり、予熱スイッチQ3のピーク電圧は530Vに達している。
【0010】
負荷外し時においては、フィラメントが外れた瞬間から無負荷検出回路が働くまでの間に予熱巻線a−b間もしくはc−d間にランプ電流が流れ込み、この電流が1次側に電圧変換され、上述の予熱トランスT1の1次側の逆起電力と同様にオーバーシュート電圧が発生し、それが予熱スイッチQ3に印加され、過大な電圧ストレスとなる。図18(a)は従来例において、負荷外し時に予熱スイッチQ3に印加される電圧波形を示しており、同図(b)はその部分拡大図である。
【0011】
上述したような予熱スイッチQ3に印加される電圧ストレスの対策として、従来、予熱スイッチQ3がオフする時の電圧ストレスに対しては、予熱スイッチQ3がオンからオフに変化する際、制御回路部1の予熱スイッチQ3のゲート電荷の引抜きのスピードを遅らせ、予熱スイッチQ3の非飽和領域を利用することでオーバーシュート電圧の抑制対策がとられていた。しかしながら、通常点灯時や負荷外し時における過電圧の対策は不可能であった。また、予熱スイッチQ3のドレイン−ソース間にコンデンサを挿入することで、予熱スイッチQ3の電圧立ち上がりを鈍らせることにより電圧ストレスを抑制する対策がとられていたが、オーバーシュート電圧を十分に抑制することは不可能であった。
【0012】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、放電灯負荷を高周波で点灯する放電灯点灯装置で、点灯時のフィラメント予熱電流を抑制する予熱制御回路を構成するスイッチング素子への通常動作時および過渡時における電圧ストレスを軽減するストレス保護回路を精度良くかつ比較的安価で部品点数の少ない回路構成で実現できる手段を提供するところにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1の放電灯点灯装置によれば、フィラメントを有する熱陰極形の放電灯と、直流電源を高周波に変換して前記放電灯に高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路が予熱・始動の動作状態にあるときに放電灯のフィラメントにフィラメント電流を流して予熱し、点灯の動作状態にあるときに放電灯のフィラメントに流れるフィラメント電流を抑制する予熱制御回路を有し、前記予熱制御回路は、少なくとも予熱用変成器要素の1次巻線と予熱用スイッチ要素の直列回路を含んで構成されており、前記スイッチ要素は、インバータの通常動作状態ではオフとなるように制御される放電灯点灯装置において、前記スイッチ要素の高圧側より少なくともダイオードから構成されるクランプ回路が所定の直流電源に接続されており、前記クランプ回路を構成するダイオードのアノード側はスイッチ要素の高圧側に接続され、カソード側は所定の直流電源に接続されていることを特徴とする。
【0014】
請求項2の発明によれば、請求項1において、前記クランプ回路を構成するダイオードのカソード側に接続される所定の直流電源は、前記スイッチ要素の定格電圧より低い電圧であり、且つインバータ回路の直流電源電圧と同等かそれ以上の電圧であることを特徴とする。
請求項3の発明によれば、請求項1又は2において、前記スイッチ要素はMOSFETで構成されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれかにおいて、所定の直流電源は、インバータの直流電源電圧であることを特徴とする放電灯点灯装置。
請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれかにおいて、クランプ回路のダイオードと直列にインピーダンス素子が挿入されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
請求項6の発明によれば、請求項5において、ダイオードと直列に挿入されているインピーダンス素子は抵抗器であることを特徴とする放電灯点灯装置。
請求項7の発明によれば、請求項5において、ダイオードと直列に挿入されているインピーダンス素子はフェライトビーズであることを特徴とする放電灯点灯装置。
【0015】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1の回路図を図1に示す。以下、その回路構成について説明する。直流電源Eには、スイッチング素子Q1,Q2の直列回路が接続されている。スイッチング素子Q1,Q2は制御回路部1により交互にオン・オフ駆動される。スイッチング素子Q2の両端には、コンデンサC4と予熱トランスT1と予熱スイッチQ3の直列回路が並列接続されている。予熱トランスT1と予熱スイッチQ3の接続点にはダイオードD1のアノードが接続されている。ダイオードD1のカソードは直流電源E1の正極に接続されている。直流電源E1の負極は接地されている。スイッチング素子Q2の両端には、直流カット用のコンデンサC0を介してインダクタL1とコンデンサC1の直列共振回路が接続されている。コンデンサC1の両端には放電灯laが並列接続されている。放電灯laのフィラメント端子A,BはコンデンサC2を介して予熱トランスT1の第1の2次巻線の端子a,bに接続されており、フィラメント端子C,DはコンデンサC3を介して予熱トランスT1の第2の2次巻線の端子c,dに接続されている。スイッチング素子Q1,Q2、直流カット用コンデンサC0、共振用(限流用)インダクタL1、共振用コンデンサC1、放電灯laはインバータ回路を構成している。直流カット用コンデンサC4、予熱トランスT1、予熱スイッチQ3、コンデンサC2,C3は予熱電流制御回路を構成している。ダイオードD1と直流電源E1は予熱スイッチQ3への電圧ストレス抑制のためのクランプ回路を構成している。
【0016】
以下、図1の回路動作について説明する。インバータ回路は、制御回路部1からスイッチング素子Q1,Q2への駆動信号により、スイッチング素子Q1,Q2が交互にオン・オフ動作し、インダクタL1、コンデンサC1、放電灯laからなる共振負荷回路に矩形波状の高周波電圧を印加し、放電灯laを正弦波状の高周波で点灯させるものである。図2はインバータの動作周波数と共振電圧の関係を示す特性図であり、図中、縦軸は放電灯laに印加されるコンデンサC1の共振電圧、横軸はスイッチング素子Q1,Q2の動作周波数(インバータ動作周波数)である。
【0017】
インバータ回路は電源が投入されると、インダクタL1とコンデンサC1により決まる無負荷共振周波数foに対して高い、放電灯laが点灯しないような周波数fphにて発振開始し、放電灯laには点灯出来ない程度の共振電圧が印加される。この時、予熱スイッチQ3はオンしており、コンデンサC4を直流カット用コンデンサとして予熱トランスT1には矩形波状の高周波電圧が印加され、それが予熱トランスT1の2次巻線からコンデンサC2,C3を介して放電灯laのフィラメントに印加され、フィラメントを加熱する(先行予熱)。所定の時間、先行予熱を行なった後、インバータの動作周波数は放電灯laを点灯できるように周波数はfst(始動電圧印加周波数)に変化し、放電灯laが点灯できるような共振電圧が印加され、放電灯laは点灯する(始動モード)。その後、周波数はft(点灯周波数)に変化し、通常点灯状態に移行する。また、このとき予熱スイッチQ3はオフとなり、予熱トランスT1の一次側の高周波電圧の印加が遮断されるため、2次側に流れるフィラメント電流は殆ど0となる(点灯モード)。これにより点灯時のフィラメント電流による損失を殆ど無くすことができるため、回路効率の大幅な向上が可能となる。
【0018】
なお、本実施の形態には、放電灯laが外れたことを検知し、インバータ回路を発振停止させる機能(無負荷検出回路)を有しているが、従来例の回路図上には図示しない。
【0019】
クランプ回路が接続されている直流電源E1は、予熱スイッチQ3の定格電圧以下であり、インバータの直流電源電圧E以上であり、十分な容量成分を有している。このクランプ回路により、予熱スイッチQ3の両端にインバータの直流電源電圧E以上の電圧が印加されても直流電源E1の電位に達すると直流電源E1の電位にクランプされるため、それ以上の電圧ストレスは印加されない。
【0020】
例えば従来例で説明したように、予熱スイッチQ3がオンからオフする際は、予熱トランスT1の1次側の電流が遮断されるため、予熱トランスT1の1次側に逆起電力が発生し、それが予熱スイッチQ3の両端にインバータの直流電源電圧Eに重畳されて印加されるため過大な電圧が印加されるが、予熱スイッチQ3の両端電圧VQ3は図3に示すように直流電源E1の電位でクランプされるため、電圧ストレスを軽減することができる。
【0021】
また、通常点灯時において予熱スイッチQ3がオフしているときの動作について説明すると、この時は予熱スイッチQ3の両端には実際には微小であるが容量成分が存在し、その容量はコンデンサC4に比べてはるかに小さいため、スイッチング素子Q2の両端電圧が殆ど予熱スイッチQ3に印加され、スイッチング素子Q2の両端電圧と同期した波形が現れる。その電圧が立上る際には、予熱スイッチQ3の容量成分を充電する電流が僅かに流れ、すぐにそれが遮断され、予熱トランスT1の1次側に逆起電力が発生し、それが予熱スイッチQ3の両端に重畳され、インバータの直流電源電圧Eより高い電圧が継続的にスイッチング素子Q2がオフするたびに印加される。しかしながら、この電圧は図4に示すように直流電源E1の電位でクランプされるため、電圧ストレスを軽減することができる。
【0022】
また、点灯中に負荷を外した際には、負荷が外れたことを検知し、インバータの発振を停止させる機能を有しているものの、インバータが発振停止するまでの応答遅れ時間の間に、予熱トランスT1の2次巻線(a−b間やc−d間)への共振電流の過渡的な回り込みにより1次側に電圧が発生し、予熱スイッチQ3の両端に過大な電圧が発生する。しかしながら、この電圧は図4に示すように直流電源E1の電位でクランプされるため、電圧ストレスを軽減することができる。
【0023】
何れの動作においても、直流電源E1の電位を予熱スイッチQ3の定格電圧以下でかつインバータの電源電圧E以上となるように設定することで予熱スイッチQ3の電圧ストレスを定格電圧以下に抑えることが可能となり、且つ電圧ストレス発生時以外の動作でのインバータの電源電圧Eからの直流電源E1への電流の回り込みを防止することができる。
【0024】
本実施の形態は、直流電源に接続されたインバータ回路の回路例であるが、この直流電源は交流電源を整流平滑する回路(例えば昇圧形チョッパー回路)が接続されても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【0025】
本実施の形態によれば、予熱スイッチQ3に発生する電圧ストレスを簡単且つ安価な構成で軽減することができ、予熱スイッチQ3の電圧定格以内に確実に抑えることができる。よって、クランプ回路が無い場合に比べ、予熱スイッチQ3として定格電圧の低いものを使うことが出来る。
【0026】
(実施の形態2)
本発明の実施の形態2を図5に示す。本実施の形態は、実施の形態1において、予熱スイッチQ3をMOSFETとし、直流電源E1をインバータの電源電圧Eとした例である。また、インバータの電源電圧Eは約410Vで構成した例である。
【0027】
詳細な動作は、実施の形態1と同様であるため重複する説明は省略するが、ダイオードD1が有る場合と無い場合の予熱スイッチQ3の両端電圧VQ3を実測したので、その結果を図6〜図9に示し説明する。
【0028】
通常動作時の電圧ストレスは図6(a)のようにダイオードD1が有る場合は、予熱スイッチQ3の電圧はインバータの電源電圧E(約410V)によりクランプされている。また、ダイオードD1が無い場合は図6(b)のようにインバータの電源電圧Eより高い電圧(約530V)が予熱スイッチQ3に印加されている。
【0029】
予熱スイッチQ3がオンからオフする際は、図7(a)のようにダイオードD1が有る場合は、予熱スイッチQ3の電圧はインバータの電源電圧Eによりクランプされている。また、ダイオードD1が無い場合はインバータの電源電圧Eより高い電圧(約570V)が予熱スイッチQ3に印加されている。
【0030】
点灯中に負荷が外れる場合は、図8のようにダイオードD1が有る場合は、予熱スイッチQ3の電圧はインバータの電源電圧Eによりクランプされている。また、ダイオードD1が無い場合は図9のように高い電圧(約770V)が予熱スイッチQ3に印加される。なお、図8および図9において、(a)は負荷外し時の予熱スイッチQ3の両端電圧であり、(b)はその部分拡大図である。
【0031】
本実施の形態では、如何なる動作においても、予熱スイッチQ3に印加される電圧はインバータの電源電圧Eでクランプされるため、予熱スイッチQ3の定格がインバータの電源電圧E以上あれば、確実に定格電圧以下に抑えることができる。
【0032】
本実施の形態は、直流電源に接続されたインバータ回路の回路例であるが、この直流電源は交流電源を整流平滑する回路(例えば昇圧形チョッパー回路)が接続されても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【0033】
本実施の形態によれば、予熱スイッチQ3に発生する電圧ストレスを簡単且つ安価な構成で軽減することができ、予熱スイッチQ3の電圧定格以内に確実に抑えることができる。よって、クランプ回路が無い場合に比べ、予熱スイッチQ3として定格電圧の低いものを使うことが出来る。具体的には、本実施の形態では、予熱スイッチQ3として電圧定格が500V程度の素子を使用することが可能である。ダイオードD1が無い場合は予熱スイッチQ3として電圧定格が800V以上の素子が必要となる。
【0034】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3を図10に示す。本実施の形態は、実施の形態2において、ダイオードD1に直列にインピーダンス素子Zを挿入した例である。基本的な動作については、実施の形態2と同様であるので、重複する説明は省略する。実施の形態2との違いは、予熱スイッチQ3にオーバーシュート電圧が発生し、ダイオードD1にクランプ電流が流れる際、インピーダンス素子Zを介して流れるため、ダイオードD1を介して流れる尖頭波形的な電流をインピーダンス素子Zにより抑えることができ、ダイオードD1のクランプ電流に起因するノイズを抑制することができる。
【0035】
本実施の形態は、直流電源に接続されたインバータ回路の回路例であるが、この直流電源は交流電源を整流平滑する回路(例えば昇圧形チョッパー回路)が接続されても同様の効果が得られることは言うまでも無い。
【0036】
本実施の形態によれば、予熱スイッチQ3に発生する電圧ストレスを簡単且つ安価な構成で軽減することができ、予熱スイッチQ3の電圧定格以内に確実に抑えることができる。よって、クランプ回路が無い場合に比べ、予熱スイッチQ3として定格電圧の低いものを使うことが出来る。さらに、ダイオードD1のクランプ電流に起因するノイズの発生を抑制することが出来る。
【0037】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4を図11に示す。本実施の形態は、実施の形態3において、ダイオードD1に直列に挿入されるインピーダンス素子Zとして抵抗器Rを用いた例である。本実施の形態の動作および効果は実施の形態3と同じである。
【0038】
(実施の形態5)
本発明の実施の形態5を図12に示す。本実施の形態は、実施の形態3において、ダイオードD1に直列に挿入されるインピーダンス素子ZとしてフェライトビーズFB1を用いた例である。本実施の形態の動作および効果は実施の形態3と同じである。
【0039】
本実施の形態では、実施の形態2と同様の効果が得られるほか、ダイオードD1のクランプ電流に起因するノイズ周波数に対応したインピーダンス特性を有するフェライトビーズFB1を挿入することで、効果的にダイオードD1のクランプ電流に起因するノイズを抑制することができる。
【0040】
なお、実施の形態1〜5に示した点灯装置は、図13に示すような照明器具の点灯装置として用いられても良い。
【0041】
【発明の効果】
請求項1〜7の発明によれば、予熱スイッチに発生する電圧ストレスを簡単且つ安価な構成で軽減することができ、予熱スイッチの電圧定格以内に確実に抑えることができる。よって、クランプ回路が無い場合に比べ、予熱スイッチとして定格電圧の低いものを使うことが出来る。また、特に、請求項5〜7の発明によれば、予熱スイッチにオーバーシュート電圧が発生し、ダイオードにクランプ電流が流れる際、インピーダンス素子を介して流れるため、ダイオードを介して流れる尖頭波形的な電流をインピーダンス素子により抑えることができ、ダイオードのクランプ電流に起因するノイズを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1の回路図である。
【図2】本発明の実施の形態1の予熱、始動、点灯時の動作周波数の変化を示す説明図である。
【図3】本発明の実施の形態1の予熱スイッチがオンからオフに変化するときの予熱スイッチへの印加電圧波形を示す波形図である。
【図4】本発明の実施の形態1の通常点灯時と負荷外し時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す波形図である。
【図5】本発明の実施の形態2の回路図である。
【図6】本発明の実施の形態2の通常点灯時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す図であり、(a)はクランプ用ダイオードが有るとき、(b)はクランプ用ダイオードが無いときの波形図である。
【図7】本発明の実施の形態2の予熱スイッチがオンからオフに変化するときの予熱スイッチへの印加電圧波形を示す図であり、(a)はクランプ用ダイオードが有るとき、(b)はクランプ用ダイオードが無いときの波形図である。
【図8】本発明の実施の形態2のクランプ用ダイオードが有るときの負荷外し時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す図であり、(a)は時間軸を縮小したとき、(b)は時間軸を拡大したときの波形図である。
【図9】本発明の実施の形態2のクランプ用ダイオードが無いときの負荷外し時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す図であり、(a)は時間軸を縮小したとき、(b)は時間軸を拡大したときの波形図である。
【図10】本発明の実施の形態3の回路図である。
【図11】本発明の実施の形態4の回路図である。
【図12】本発明の実施の形態5の回路図である。
【図13】本発明の放電灯点灯装置を用いた照明器具の外観を示す斜視図である。
【図14】従来例の回路図である。
【図15】従来例の予熱、始動、点灯時の動作周波数の変化を示す説明図である。
【図16】従来例の予熱スイッチがオンからオフに変化するときの予熱スイッチへの印加電圧波形を示す波形図である。
【図17】従来例の通常点灯時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す波形図である。
【図18】従来例の負荷外し時の予熱スイッチへの印加電圧波形を示す図であり、(a)は時間軸を縮小したとき、(b)は時間軸を拡大したときの波形図である。
【符号の説明】
C4 直流カット用コンデンサ
T1 予熱トランス
Q3 予熱スイッチ
D1 ダイオード
E1 直流電源

Claims (7)

  1. フィラメントを有する熱陰極形の放電灯と、直流電源を高周波に変換して前記放電灯に高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路が予熱・始動の動作状態にあるときに放電灯のフィラメントにフィラメント電流を流して予熱し、点灯の動作状態にあるときに放電灯のフィラメントに流れるフィラメント電流を抑制する予熱制御回路を有し、前記予熱制御回路は、少なくとも予熱用変成器要素の1次巻線と予熱用スイッチ要素の直列回路を含んで構成されており、前記スイッチ要素は、インバータの通常動作状態ではオフとなるように制御される放電灯点灯装置において、前記スイッチ要素の高圧側より少なくともダイオードから構成されるクランプ回路が所定の直流電源に接続されており、前記クランプ回路を構成するダイオードのアノード側はスイッチ要素の高圧側に接続され、カソード側は所定の直流電源に接続されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 請求項1において、前記クランプ回路を構成するダイオードのカソード側に接続される所定の直流電源は、前記スイッチ要素の定格電圧より低い電圧であり、且つインバータ回路の直流電源電圧と同等かそれ以上の電圧であることを特徴とする放電灯点灯装置。
  3. 請求項1又は2において、前記スイッチ要素はMOSFETで構成されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  4. 請求項1〜3のいずれかにおいて、所定の直流電源は、インバータの直流電源電圧であることを特徴とする放電灯点灯装置。
  5. 請求項1〜4のいずれかにおいて、クランプ回路のダイオードと直列にインピーダンス素子が挿入されていることを特徴とする放電灯点灯装置。
  6. 請求項5において、ダイオードと直列に挿入されているインピーダンス素子は抵抗器であることを特徴とする放電灯点灯装置。
  7. 請求項5において、ダイオードと直列に挿入されているインピーダンス素子はフェライトビーズであることを特徴とする放電灯点灯装置。
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