JP4370690B2 - ウイルス濃縮用粒子、ウィルス濃縮用試薬、ウイルス濃縮方法およびウイルス検出方法 - Google Patents

ウイルス濃縮用粒子、ウィルス濃縮用試薬、ウイルス濃縮方法およびウイルス検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、試料中のウイルスを濃縮するためのウィルス濃縮用粒子、ウイルス濃縮用試薬、ウイルス濃縮方法およびウイルス検査方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ウイルスはヒトや動植物のさまざまな病気の原因の一つであり、その検査・診断のためには原因ウイルスの確認が非常に重要である。従来のウイルス検査・診断法としては、ウイルス抗原あるいは抗ウイルス抗体の免疫学的測定が一般的である。しかしながら、ウイルス感染から数日〜数週間は、ウイルス量あるいは抗ウイルス抗体量が少ないため、これらの免疫学的測定法では検出できない場合がある。この検出不可能な期間はウインドウ・ピリオド(空白期間)と呼ばれており、このような患者が献血を行った場合、その献血液は十分な感染性を持つことが多く、不特定多数の輸血患者・血液製剤利用患者に危険をおよぼす可能性がある。したがって、ウインドウ・ピリオドをできる限り短縮するため、免疫学的測定限界下のウイルスを高感度に検出できる技術の開発が急務とされている。
【0003】
近年、ポリメラーゼチェインリアクション法(以下PCR法)に代表される、核酸増幅技術により、極微量のウイルスでも検出できる可能性が開けてきた。しかしながら、PCR法などによっても極微量のウイルス検出は特殊な施設と高度な技術が必要とされ、一般的な施設で簡便に実施することはきわめて困難である。そこで、これらの問題解決のため、検体中のウイルスを濃縮する手法が用いられている。
【0004】
従来のウイルス濃縮法の代表例としては超遠心法が挙げられるが、高価な機器と長時間を要し、かつ同時に多数の検体を処理することは困難であり簡便な方法とは言い難い。また、B型肝炎ウイルス表面抗原(HBs抗原)がヘパリンと結合する性質から、ヘパリンセファロース担体によるクロマトグラフィー法も報告されているが、これも同時に多数の検体を処理することは困難である。その他、硫酸アンモニウムやポリエチレングリコール、ポリアニオンと2価イオンの組み合わせ、例えば酸性基を有する粒状物質(特公平6−22627号公報)や粒子と2価金属を用いる方法(特開平6−217767号公報)、カチオン性基を有する水溶性高分子物質を加えウィルス除去する方法(特開平4−342536号公報)等によりウイルスを沈殿させる方法があるが、混合する試薬や分離されるウィルスに混入する多量の蛋白などにPCR阻害がある等の問題からウイルスの沈殿分離後の試料精製が必要であるという難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記のウイルス濃縮法の問題点を解決し、簡便な手段により、同時に多数の検体を簡便に処理することができ、自動化への対応も容易で、核酸増幅検査に悪影響を及ぼさないウイルス濃縮用粒子並びにこの粒子を使用するウイルス濃縮用試薬、ウイルス濃縮方法およびウイルス検出方法を提供することにある。
【0006】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは研究の結果、上記課題を解決する手段として、次のウイルス濃縮用粒子および濃縮方法を開発するに到った。
即ち、本発明は、第一に、粒子表面にカチオン性基(塩の状態を含む)を有する粒子(以下、「ウィルス濃縮用粒子」と称することがある)からなるウイルス濃縮用粒子を提供する。
また、本発明は、第二に、ウイルスを含有する可能性のある試料に上記のウィルス濃縮用粒子を添加し、ウイルスを前記粒子に結合させる段階、次にこうしてウイルスが結合した前記粒子を試料から分離、収集する段階を含む、ウイルス濃縮方法を提供するものである。
さらに、本発明は、第三に、ウイルスを含有する可能性のある試料に上記のウイルス濃縮用粒子を添加し、ウイルスを前記粒子に結合させる段階、次にこうしてウイルスが結合した前記粒子を試料から分離、収集することによりウイルスを濃縮する段階、こうして濃縮されたウイルスを核酸増幅検査に供する段階を含む、ウイルス検出方法を提供する。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
〈ウイルス濃縮用粒子〉
本発明において、ウイルス濃縮用粒子とは、血液や体液等の検体中のウイルスを吸着した後、分離・濃縮する粒子であり、当該粒子により分離・濃縮されたウイルスは核酸抽出・検査・診断、特に核酸増幅を伴う検査・診断に用いられる。本発明のウイルス濃縮用粒子は粒子表面にカチオン性基(塩の状態を含む)を有する粒子である。
【0008】
本発明のウイルス濃縮用粒子は、水不溶性の無機材料であれば特に限定されず、そのような材料からなる粒子と該粒子の表面に存在するカチオン性基とから構成されている。
【0009】
本発明におけるカチオン性基は、1級アミノ基、2級アミノ基、3級アミノ基;4級アンモニユム基;各級のイミノ基;各級のアミジノ基、イミジノ基、ヒドラジノ基;さらにピリジル基等の窒素原子を含む環状基等を挙げることができる。
本発明では、カチオン性基は、アミノ基等のプロトンと結合してカチオンを形成し得る基および該基が酸と反応して塩を生成し、塩のカチオン部を形成している基を包含する。
本発明においてカチオン性基は、水や緩衝液、血液、体液中に溶出するとPCR法などの核酸増幅法を阻害することがあるため、粒子に化学的に結合されている必要がある。その存在量は、粒子1g当り平均で1×10-10当量以上であり、代表的には1×10-10〜1×10-2当量であり、好ましくは1×10-9〜1×10-3当量であり、より好ましくは1×10-8〜1×10-3当量である。カチオン性基の存在量が粒子1g当り1×10-10当量より少ないとウイルス濃縮能力が不十分である。限定するものではないが、通常、粒径1g当り1×10-2当量より多くのカチオン性基を導入することは困難なことが多い。
【0010】
本発明のウィルス濃縮用粒子は、シリカ、アルミナ、チタニアなどの金属酸化物類を主体とした無機物で構成されており、このような粒子の表面にカチオン性基を付与する方法は粒子表面にカルボキシル基、ハイドロキシル基、エポキシ基、アミノ基、アミド基、ビニル基など(粒子表面に導入後変性してこれらの官能基になるものを含む)を、シランカップリング剤を反応させ、また粒子を構成する金属酸化物を金属アルコキシドの加水分解・縮合反応により形成する場合はシランカップリング剤を共存させて反応させることにより導入し、それらの基を結合部としてカチオン性基を有する化合物を反応させることにより、カチオン性基を付与することができる。シランカップリング剤がアミノ基を導入する、例えば、アミノプロピルトリエトキシシランの如きものであれば、さらなる反応を行わなくてもカチオン性基を有する粒子であることは当然である。
カチオン性基を有する化合物としては、生物試料由来の、プトレッシン、カダベリン、スペルミジン、スペルミン、1,3-ジアミノプロパン、カルジン、ホモスペルミン、3-アミノプロピルカダベリン、ノルスペルミン、テルモスペルミン、カルドペンタミン等のポリアミンおよびそれらの重合生成物、ヒストンおよびプロタミンに分類される塩基性タンパク質とそれらの重合体、
ポリビニルアミン、ポリアリルアミン、ポリエチレンイミン、ポリプロピレンイミンなどのポリアルキルアミン、ポリアルキルイミンなどに分類されるポリアミン化合物、ポリリシン、ポリアルギニン、ポリヒスチジンなどのポリアミノ酸類、その他ポリジエチルアミノエチルメタクリレート、ポリジメチルアミノエチルメタクリレート、ポリビニルピリジン4級化物、ポリブレン、キトサン、グリコールキトサン、メチルグリコールキトサン、ポリジアリルジメチルアンモニウム等の合成、天然、半合成(発酵、遺伝子組み替えを含む)高分子、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン等のジアミン類等が挙げられる。
【0011】
本発明のウィルス濃縮用粒子は、その粒子の内部または表面に磁性体を含有することもできる。
この磁性体は該粒子の内部のみに含有され、表面に露出していないことが好ましい。本発明においては、ウイルス濃縮用粒子に磁性体を含有させることにより、該粒子の磁気を作用させて収集することが可能となり、遠心分離等による操作が不要で検査時間を短縮させることが可能となるほか、検査・診断の自動化への対応も容易となる。このような磁性体は、例えば四三酸化鉄(Fe34)、γ−重三二酸化鉄(γ−Fe23)等の各種フェライト、鉄、マンガン、コバルト、クロムなどの金属またはこれら金属の合金などを用いることができる。
【0012】
磁性体の含有量は、ウイルス濃縮用粒子全体に対し10重量%以上、特に20〜100重量%であることが好ましい。この量が少なすぎると、該ウイルス濃縮用粒子に、良好な磁気分離性が得られず、その結果、後述するウイルスの分離・濃縮方法において、血液または体液等の検体からウイルス濃縮用粒子を分離するために相当に長い時間を要するので、高い時間的効率が得られないことがあり、好ましくない。
【0013】
本発明において、磁性体をウィルス濃縮用粒子に含有させるには、磁性体粒子を金属アルコキシドまたはその溶液中に分散した後、当該金属アルコキシドを加水分解および縮合することにより、当該磁性体粒子の表面に被膜または微粒子を形成する方法、いわゆるゾル−ゲル法を利用することができる。
具体的に説明すると、先ず、磁性体粒子を金属アルコキシドまたはその溶液に添加し、超音波分散機などによって磁性体粒子を十分に分散させ、次いで、得られた分散液を十分に攪拌しながら、当該分散液に水および触媒を添加して金属アルコキシドの加水分解反応および縮合反応を行う。
【0014】
ここで、金属アルコキシドとしては、下記一般式(1)で表される構造を有するものを用いることが好ましい。
1nSi(OR2)n-4 (1)
(R1およびR2は置換または無置換の1価の炭化水素基を示し、nは0〜3の整数である)
1およびR2の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ビニル基、フェニル基、などの1価の炭化水素基およびこれらの基における水素原子がハロゲン原子またはアミノ基で置換された置換炭化水素基を挙げることができる。
【0015】
金属アルコキシドの具体例としては、金属が珪素の場合が一般的で例えば、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−アミノエチル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルートリメトキシシランなどが挙げられる。
これらの中で、アミノ基やハロゲン基を有するアルコキシドを使用すれば、粒子表面に変性可能な官能基を導入することができ、前述のカチオン性基を有する化合物を粒子に固定する結合基となる。
【0016】
以上において、金属アルコキシドの使用割合は、磁性体粒子100重量部に対して、1〜1000重量部、特に30〜500重量部であることが好ましい。
金属アルコキシドの割合が少なすぎると、磁性体粒子の表面に均一に被膜または微粒子を形成することが困難となる。一方、金属アルコキシドの割合が多すぎると、磁性体粒子を含有しないシリカ粒子が多量に発生するため、好ましくない。
【0017】
また、上記の金属アルコキシドの代わりに、これらが縮合されてなるオリゴマーを用いることもできる。このようなオリゴマーを用いる場合には,ポリスチレン換算の重量平均分子量が500〜10000のものが好ましい。このオリゴマーは、直鎖状、分枝状または環状構造のいずれであってもよい。
【0018】
金属アルコキシド溶液を調製するための有機溶媒としては、アルコール類、ケトン類、エステル類などを用いることができる。その具体例としては、エタノール、メタノール、イソプロパノール、ブチルアルコール、ジオキサン、アセトン、メチルエチルケトンなどが挙げられる。これらは単独または2種以上を混合して用いることができる。
これらの有機溶媒の使用割合は、金属アルコキシド100重量部に対して0〜1000重量部である。
【0019】
金属アルコキシドの加水分解に用いられる水の使用割合は、金属アルコキシド100重量部に対して、好ましくは1〜5000重量部、さらに好ましくは10〜2000重量部である。この割合が少ないと、加水分解反応が迅速に進行しないため、当該磁性シリカ粒子の製造において高い時間的効率が得られず、実用的ではない。一方、この割合が多すぎると、磁性体粒子を含有しないシリカ粒子が多量に発生するため、好ましくない。
また、水は、そのまま分散液に添加してもよく、また、上記の有機溶媒と混合して分散液に添加してもよい。
【0020】
触媒としては、ルイス酸や塩基などを用いることができ、具体的には、塩酸などの無機酸化合物、酢酸などの有機酸化合物、アンモニアなどの無機塩基化合物、エタノールアミンなどの有機アミン化合物などを用いることができる。
触媒の使用割合は、金属アルコキシド100重量部に対し、好ましくは0.01〜100重量部、さらに好ましくは0.2〜50重量部である。
【0021】
このようにして得られるウィルス濃縮粒子は、その分散媒に合成過程で使用した種々の化合物およびその反応物、例えば、分散剤、未反応のカチオン基を有する化合物、触媒、各種イオン類などを含んでいる。
これらの物質は、核酸増幅検査段階において反応阻害物となる可能性が高いため、例えばAdv.Colloid Interface Sci.,81,77〜165(1999)などに示される方法によりウィルス濃縮用粒子の分散媒から除去することが好ましい。
後述するカチオン性基の定量に滴定を採用する場合には、最終的に混床型イオン交換樹脂などを用いてウィルス濃縮用粒子を精製することが好ましい。
【0022】
(多価金属化合物)
本発明において、ウイルス濃縮用粒子とともに多価金属化合物を試料に添加することにより、ウイルスのウイルス濃縮用粒子への結合割合をより高くすることができる場合がある。
ここで多価金属としては、例えば、Be, Mg, Sr, Ba, Ti, Zr, Cr, Mo, W, Mn, Fe, Ru, Os, Co, Rh, Ni, Pd, Pt, Cu, Ag, Au, Zn, Cd, Hg, Al, Ga, Si, Ge, Sn, Pb, P, As, Sb, Biなどを挙げることができ、多価金属化合物とはこれら多価金属の塩化物、水酸化物、炭酸化合物、硫酸化合物、硝酸化合物、酢酸化合物、塩素酸化合物などのうち、水中で解離して2価以上のカチオンを生成する化合物である。これらの多価金属化合物としては、塩化マグネシウムなどが好ましい。
多価金属化合物の使用量は、通常、ウイルス濃縮用粒子と試料とを混合する際の反応液中濃度が1〜100mol/m3となる量である。
【0023】
(ウィルス濃縮用試薬)
本発明において、ウィルス濃縮用試薬とは前記ウィルス濃縮用粒子と多価金属化合物を組み合わせてなる。
本発明においてウィルス濃縮用試薬はウィルス濃縮用粒子を水性媒体に分散した分散液に予め多価金属化合物を添加しておいてもよいし、前記分散液と多価金属化合物を別個に保管しておき、使用直前に混合する形としてもよい。
【0024】
本発明のウイルス濃縮用粒子をウイルスを含む試料液に添加するとウイルスが該粒子の表面に存在するカチオン性基により粒子に結合する。その結果、血漿や血清等の検体中のウイルスを高い効率で濃縮するため、通常、カラムクロマト法ではなくバッチ法にて使用される。したがって、粒子の粒径は通常0.1〜300μm、好ましくは0.1〜100μm、より好ましくは0.2〜80μmである。粒径がこの範囲内であれば粒径が均一でなくても本発明の目的のために使用することが可能である。粒径が0.1μm未満の場合は、血液または体液からウイルス濃縮用粒子を分離する際の遠心分離の回転数や回転時間の増加を招き、装置が大型になったり、高い時間的効率が得られず好ましくない。また、粒径が300μmを越える場合は、ウイルスを捕獲する効率が低下し、ウイルス濃縮が十分に行えないことがあるため好ましくない。また、本発明のウイルス濃縮用粒子の粒子形状は球状である必要はなく、異形粒子であってもかまわない。なお球状でない粒子の粒径としては、それぞれの粒子の最長径と最短径との平均値をとるものとする。
【0025】
〈ウイルス濃縮方法〉
次に、本発明のウイルス濃縮用粒子(試薬)によるウイルス濃縮方法について具体的に説明する。
本発明のウイルス濃縮用粒子(試薬)は各種ウイルスに対して濃縮能を有しており、例えば、ヘパドナウイルス(B型肝炎ウイルス等)、アデノウイルス、フラビウイルス(日本脳炎ウイルス等)、ヘルペスウイルス、(単純ヘルペスウイルス、水痘−帯状疱疹ウイルス、サイトメガロウイルス、EBウイルス等)、ポックスウイルス、パルボウイルス(アデノ関連ウイルス等)、オルソミクソウイルス(インフルエンザウイルス等)、ラブドウイルス(狂犬病ウイルス等)、レトロウイルス(後天性免疫不全症候群ウイルス等)、C型肝炎ウイルス等のウイルスの濃縮が可能である。
【0026】
本発明のウイルス濃縮用粒子(試薬)によるウイルス濃縮の対象となる検体としては、血漿、血清、細胞破砕液、尿、唾液等の各種体液、培養細胞破砕液等を挙げることができる。このような検体はそのまま試料として使用されてもよいし、何らかの目的で希釈などされた状態で試料として使用されてもよい。
【0027】
本発明のウイルス濃縮用粒子(試薬)の試料への添加量は、試料に含まれているウイルス濃度にもよるが、(ウィルス濃縮試薬中の)ウィルス濃縮用粒子が試料の通常0.05〜50重量%、好ましくは0.05〜10重量%である。添加量が少なすぎると、ウイルス濃縮用粒子に結合できるウイルスの数が限られるため濃縮効率が悪化する。また、添加量が多すぎると、結合したウイルスを後段階で脱離させるのに多量の脱離液が必要となり濃縮効率が低下する。
【0028】
試料中のウイルスを吸着したウイルス濃縮用粒子は、遠心分離あるいは自然沈降により、またウィルス濃縮用粒子が磁性体を含有する場合には磁気分離により試料から分離される。本発明で使用されるウイルス濃縮用粒子は通常、0.1〜300μmの粒径範囲を持つので、遠心機でも十分遠心分離が可能である。
分離されたウイルス濃縮用粒子は必要に応じて、低濃度の緩衝液で洗浄した後、ウイルスの粒子からの分離、核酸の抽出工程に移る。なお、核酸抽出は、ウイルスが粒子に結合したままでも行うことができる。例えば、分離されたウイルス濃縮用粒子に少量の緩衝液を加え、加熱することで直接、ウイルスの核酸を抽出することも可能であるし、市販されている核酸抽出試薬を直接添加してウイルスの核酸を抽出することも可能である。
【0029】
ウイルスを粒子から分離する方法としては、塩溶液を作用させてウイルス濃縮用粒子とウイルスとを解離させる方法がある。塩溶液としては高濃度の臭化カリウム、臭化ナトリウム、1.5M塩化ナトリウム、1mMリンタングステン酸等を用いることができる。
【0030】
〈ウイルス検出方法〉
このウイルス検出方法は、上記のようにしてウイルスが結合した本発明の粒子を試料から分離、収集することによりウイルスを濃縮する段階ののち、こうして濃縮されたウイルスを核酸増幅検査に供する段階を有している。
【0031】
ウイルスの核酸増幅検査(NAT; Nucleic acid amplification test)の方法は特に限定されず、例えば、ロシュ社のPCR(Polymerization chain reaction)法、ジェン・プローブ社のTMA(Transcription Mediated amplification-hybridization protection assay)法、アボット社のLCR(Ligase chain reaction)法等を利用することができる。
このウイルス濃縮方法を利用したウイルス検出法では、核酸増幅検査に供される検体中のウイルスが既に濃縮されているので、元の検体または試料に含まれているウイルスが極く微量であっても効率的にウイルスの検出を行うことができる。
また、本発明のウィルス濃縮用粒子は試料中のウィルス外皮蛋白の検出にも使用することができる。
具体的には、本発明のウィルス濃縮用粒子を試料と混合し、吸着されたウィルス外皮蛋白を標識抗体で検出する方法をあげることができる。この方法では、標識抗体の種類を変えることにより各種のウィルス外皮蛋白を検出することができる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の実施例について説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
本実施例において得られるウィルス濃縮用粒子の粒径およびカチオン性基の存在量について下記の方法で定量した。
粒径の測定:光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡または透過型電子顕微鏡により写真撮影を行い200個の粒子の粒径を測定し、その平均値を求めた。
カチオン性基の存在量:
▲1▼伝導度滴定法 ウィルス濃縮用粒子を遠心分離あるいは磁気分離により純水で2回洗浄し、粒子1gあたり混床型イオン交換樹脂5gを添加し、混合後1時間攪拌した後、混床型イオン交換樹脂を濾去した。この混床型イオン交換樹脂による精製を2回繰り返した。得られた精製粒子を硫酸規定液を滴定液として滴定した。これはイオン交換樹脂で精製後、NaOH水溶液でpHを11程度に上げ、硫酸規定液で滴定する事によっても求めることができる。
参考文献;(イ)Preprints Symp Colloid Interface Chem Jpn, 32, 314(1979)
(ロ)J. Appl Polm Sci, 26, 2015(1981)
▲2▼非水滴定法 上記▲1▼と同様にウィルス濃縮用粒子を精製後、乾燥しクロロホルムに溶解し、クロロホルムに不溶分を濾去した後、過塩素酸/酢酸溶液の規定液を用いて滴定しカチオン性基量を定量した。
【0033】
実施例1
γ-Fe2O3粒子(マグヘマイト、シーアイ化成製、一次粒子の平均粒径:0.02μm)10gを、エタノール100gとテトラエトキシシラン10gとの混合溶液に添加し、超音波分散機により十分に分散させた。この分散液をエタノールの揮散を防ぐ程度の密閉が可能な反応器に仕込み、室温で十分撹拌しながら、1.0wt% のアンモニア水溶液20gを30分かけて添加し、さらに5時間撹拌を継続してテトラエトキシシランの加水分解及び縮合反応を完結させた。そして、磁石により磁性粒子と上澄みを分離し上澄みを除去した。そこへ新たなエタノール100gとメタクリルオキシメチルトリエトキシシラン(MOTES)3.0gの混合溶液を添加し、よく撹拌しながら、1.0wt%のアンモニア水溶液5.0gを10分かけて添加し、さらに5時間撹拌を継続してMOTESの反応を完結させた。磁気分離・上澄み除去を行い、さらにエタノール添加撹拌、磁気分離・上澄み除去を2回繰り返した後、室温での風乾に続いて真空乾燥を5時間以上行った。こうして得られた粉体に、エタノール10.0g、メタクリル酸2.0gおよびアゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.05gを添加してよく撹拌し、ウオーターバスにより温度を75℃に上昇させ、7時間その温度に保って反応させた。その後、未反応のメタクリル酸や粒子表面にグラフトしていないポリメタクリル酸や開始剤残渣を除去するために、50g程度のエタノールを添加して撹拌、磁気分離、上清除去の洗浄を3回行い、さらに、1回50〜100g程度の蒸留水を使用して添加、撹拌、磁気分離、上清除去のプロセスを3回繰り返した。
こうして得られた、表面にポリアクリル酸をグラフトしたシリカ粒子の乾燥重量で1.0gをとり、20mlの10mM MES緩衝溶液(pH6)を添加し、ポリエチレンイミン(数平均分子量7万)の39%水溶性33μlおよびカルボジイミド試薬であるEDC・塩酸塩(1−エチル−3(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミドヒドロクロライド)0.2gを添加し、20℃、2時間反応させた。反応終了後、磁気分離、上清除去、蒸留水添加、撹拌、磁気分離のプロセスを3回繰り返して表面にカチオン性基を有したウィルス濃縮用無機粒子を得た。
実施例2
γ-Fe2O3粒子(マグヘマイト、シーアイ化成製 一次粒子の平均粒径:0.02μm)10gを、エタノール100gとテトラエトキシシラン10gとの混合溶液に添加し、超音波分散機により十分に分散させた。この分散液をエタノールの揮散を防ぐ程度の密閉が可能な反応器に仕込み、室温で十分撹拌しながら、1.0wt% のアンモニア水溶液20gを30分かけて添加し、さらに5時間撹拌を継続してテトラエトキシシランの加水分解及び縮合反応を完結させた。そして、磁石により磁性粒子と上澄みを分離し上澄みを除去した。そこへ新たなエタノール100g とアミノプロピルトリエトキシシラン10gとの混合溶液を添加し、超音波分散機により十分に分散させた。この分散液をエタノールの揮散を防ぐ程度の密閉が可能な反応器に仕込み、室温で十分撹拌しながら、1.0wt% のアンモニア水溶液20gを30分かけて添加し、さらに5時間撹拌を継続してアミノプロピルトリエトキシシランの加水分解及び縮合反応を完結させた。そして、磁石により磁性粒子と上澄みを分離し上澄みを除去した。そこへ蒸留水100gを添加してよく撹拌し、磁気分離・上澄み除去を行い、さらに蒸留水添加撹拌、磁気分離・上澄み除去を2回繰り返した後、蒸留水を入れて表面カチオン性基を有するウィルス濃縮用無機粒子を得た。
実施例3
(1)実施例1で得られたウィルス濃縮用粒子を生理食塩水で固形分濃度5重量%に調整した。
(2)HBV陽性血100μLおよびHBV陰性血4.9mLを混合し、合計量5mLの試料Aを調整した。
(3)上記試料Aに上記(1)で調整した粒子懸濁液(5重量%)100μLを加え、室温で10分間回転撹拌を行った。 反応終了後、磁気分離スタンドにセットし、粒子と上清を分離し、上清を捨て、Tris-HCl緩衝液(pH7.4)を加えた後、DNA Extractor Kit(和光純薬工業株式会社製)を用い核酸を抽出した。得られた抽出物(核酸)を試料Bという。得られた抽出物をNested-PCR法により
35回の1st-PCR、25回の2nd-PCRの増幅過程によりDNAを増幅した。PCRのプライマー配列は、Hiroaki Okamoto , Igakuno ayumi, (1992),162(9),544-549に従った。得られた1st-PCR、2nd-PCRそれぞれの増幅産物を3%アガロースを用いて電気泳動を行い、エチジウムプロマイド染色によりDNAを可視化しポラロイド写真に撮影した。得られた目的DNAの量をバンドの蛍光強度から、−、+、++、+++の4段階で判定した。
上記(1)〜(3)のプロセスを実施例2に対しても行い、それぞれ、実施例2からDNA Extractor Kitを用いて抽出した試料Cを得た。 また、上記(2)で混合したものと同様のHBV陽性血100μL(試料D)およびHBV陰性血100μL(試料E)から上記DNA Extractor Kitにより核酸を抽出し、同様にPCR反応を行い、電気泳動により判定した。結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
Figure 0004370690
以上のように、カチオン基を有する粒子は、ウィルス濃縮効果を発揮していることがわかる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のウイルス濃縮用粒子を用いることにより、簡便な手段により、同時に多数の検体を簡便に濃縮処理することのでき、しかも得られた濃縮ウイルスを含む試料は核酸増幅の処理に悪影響を及ぼさない。この粒子を利用するウイルス濃縮方法は、極く微量のウイルスを含む検体からウイルスを効率良く短時間で濃縮することができ、またウイルス検出方法はより高精度でウイルスを検出することができる。

Claims (3)

  1. ウイルスを含有する可能性のある試料に、粒子表面にカチオン性基またはその塩を有する無機粒子からなる粒径が0.1〜100μmのウイルス濃縮用粒子を添加し、ウイルスを前記粒子に結合させる段階、次にこうしてウイルスが結合した前記粒子を試料から分離、収集する段階を含む、ウイルス濃縮方法。
  2. ウイルスを含有する可能性のある試料に、粒子表面にカチオン性基またはその塩を有する無機粒子からなる粒径が0.1〜100μmのウィルス濃縮用粒子を添加し、ウイルスを前記粒子に結合させる段階、次にこうしてウイルスが結合した前記粒子を試料から分離、収集することによりウイルスを濃縮する段階、こうして濃縮されたウイルスを核酸増幅検査に供する段階を含む、ウイルス検出方法。
  3. ウィルスを含有する可能性のある試料に、粒子表面にカチオン性基またはその塩を有する無機粒子からなる粒径が0.1〜100μmのウィルス濃縮用粒子を添加し、ウィルスを前記粒子に結合させる工程ならびに前記試料から前記粒子を分離し、前記粒子に吸着したウィルスまたはウィルスの外皮蛋白を免疫学的検査に供する工程を含むことを特徴とするウィルスまたはウィルス外皮蛋白の検出方法。
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