JP4370211B2 - プレスフィット端子の接触力測定方法及び測定装置 - Google Patents

プレスフィット端子の接触力測定方法及び測定装置 Download PDF

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Description

本発明は、スルーホール等に圧入され、その内面に施された導体と電気的に接続されるプレスフィット端子の接触力測定方法及び測定装置に関するものである。
一般に、プレスフィット端子が圧入されるスルーホールは、プリント回路基板に形成されている。このプレスフィット端子の接触力の測定には、図8に示される簡易なプレス機50が用いられていた。プレス機50は、上下方向で相対向する固定型52と可動型53とを備えており、固定型52と可動型53の対向面には、この対向面が合体した時にプリント回路基板のスルーホールに相当する大きさ形状の貫通孔を形成する半円状の溝52a,53aがそれぞれ設けられている(図9)。
プレスフィット端子54は、半円状の溝52a,53aの内側に横向き状態で配置され、可動型53が下向きに移動することにより、固定型52と可動型53との間で圧縮され、固定型52と可動型53の両対向面が突き当たる直前の力が接触力として測定されるようになっている。
しかしながら、プレス機50を用いて測定された接触力は、実際のスルーホールの所定深さでの接触力であって、圧入される過程を経て測定された接触力ではないため、実際のスルーホールに保持されるプレスフィット端子の真の接触力が判らず、端子の抜けを防止するために、必要以上に大きい圧入力で端子を圧入させる必要があった。
また、圧入力が大きくなると、スルーホール内面に形成された10μm程度のめっきが剥離したり、基板の白化現象が生じたりするが、この測定装置では、プレスフィット端子の圧入力を測定することができないため、係る問題を明らかにすることができず、端子形状の最適化を図る上での障害になっていた。
さらに、スルーホールの孔寸法が変わったり、端子サイズや端子形状等が変わったりすると、新たな固定型と可動型とを用意しなければならず、固定型及び可動型の種類が増えてコストがかかるとともに、型交換等の準備作業が必要となり、測定が効率良く行われないという問題もあった。
本発明は、上記した点に鑑み、実際の端子圧入条件に近い条件で接触力を測定することができ、さらに圧入力も同時に測定することができるプレスフィット端子の接触力測定方法及び測定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、基板接続用のプレスフィット端子が実際に圧入されるスルーホールに相当する大きさ形状を有する擬似スルーホールの径方向で分割された一対の冶具の分割面を突き合わせて保持し、該分割面に直交する方向に位置する第1のセンサにより、前記疑似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの前記一対の冶具が離れようとする力を検知し、前記プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの該力を接触力として測定することを特徴とする。
上記構成によれば、擬似スルーホールを形成する一対の冶具を用いることにより、実際の端子圧入条件に近い条件、すなわちプレスフィット端子が摺接しつつ挿入される条件で接触力を測定することができる。擬似スルーホールにプレスフィット端子が圧入されると、擬似スルーホール内面がプレスフィット端子により押され、一対の冶具に互いに離れようとする力が働き、この離れようとする力が第1のセンサにより検知され、プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの力が接触力として測定される。
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載のプレスフィット端子の接触力測定方法において、端子圧入方向に位置する第2のセンサにより、前記擬似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの圧入力を測定することを特徴とする。
上記構成によれば、端子圧入方向に位置する第2のセンサは、第1のセンサに直交する方向に位置することとなり、プレスフィット端子が擬似スルーホールに圧入されると、接触力とともに圧入力が同時測定される。
また、請求項3記載の発明は、基板接続用のプレスフィット端子が実際に圧入されるスルーホールに相当する大きさ形状を有する擬似スルーホールの径方向で分割された一対の冶具の分割面を突き合わせて保持する開閉自在の一対の冶具ホルダと、該一対の冶具ホルダの少なくとも一方に接触するとともに、前記一対の冶具の分割面に直交する方向に位置する第1のセンサとを備え、該第1のセンサにより、前記疑似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの前記一対の冶具が離れようとする力を検知し、前記プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの該力を接触力として測定することを特徴とする。
上記構成によれば、擬似スルーホールを形成する一対の冶具を用いることにより、実際の端子圧入条件に近い条件、すなわちプレスフィット端子が実際のスルーホールに摺接しつつ挿入される条件で接触力を測定することができる。一対の冶具の分割面を突き合わせた状態に保持することで、スルーホールにプレスフィット端子を圧入しても一対の冶具が離れず、スルーホール内径が一定寸法に維持され、プレスフィット端子はスルーホール内面に拘束された状態のままスルーホール内面に沿って変形する。擬似スルーホールにプレスフィット端子が圧入されると、擬似スルーホール内面がプレスフィット端子により押され、一対の冶具に互いに離れようとする力が働き、この離れようとする力が第1のセンサにより検知され、プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの力が接触力として測定される。
また、請求項4記載の発明は、請求項3記載のプレスフィット端子の接触力測定装置において、前記プレスフィット端子を前記擬似スルーホールに圧入させる可動装置に、端子圧入方向で第2のセンサを設け、該第2のセンサにより前記擬似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの圧入力を測定することを特徴とする。
上記構成によれば、可動装置に設けられた第2のセンサは、第1のセンサに直交する方向に位置することとなり、擬似スルーホールに圧入されるプレスフィット端子の接触力及び圧入力が同時に測定される。
また、請求項5記載の発明は、請求項3又は4記載のプレスフィット端子の接触力測定装置において、前記プレスフィット端子の圧入部分の圧縮方向が前記一対の冶具の分割面に直交するように、前記プレスフィット端子を方向付けして保持する端子保持チャックを備えたことを特徴とする。
上記構成によれば、プレスフィット端子が端子保持チャックにより保持されることで、プレスフィット端子が冶具の分割面に直交する方向に方向付けされ、接触力の作用方向を第1のセンサの向きに一致させることができる。
以上の如く、請求項1又は3記載の発明によれば、擬似スルーホールを形成する一対の冶具を用いることにより、圧入過程を経て所定位置まで圧入されたプレスフィット端子の接触力を測定することができる。擬似スルーホールにプレスフィット端子が圧入されると、一対の冶具に互いに離れようとする力が働き、この離れようとする力が第1のセンサにより検知され、プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの力が接触力として測定される。したがって、プレスフィット端子が実際のスルーホールに圧入される条件に近い条件で接触力を測定することができる。測定された接触力をプレスフィット端子の形状設計に反映させることにより、実際のスルーホールに適切な保持力で保持されるプレスフィット端子を提供することが可能となる。
また、請求項2又は4記載の発明によれば、端子圧入方向に位置する第2のセンサは、第1のセンサに直交する方向に位置することとなり、プレスフィット端子が擬似スルーホールに圧入されると、接触力とともに圧入力が同時測定される。したがって、めっきの剥離や基板白化現象と、プレスフィット端子の圧入力との関係を明らかにすることができ、これらの測定データに基づいて最適形状のプレスフィット端子を作ることができる。
また、請求項5記載の発明によれば、プレスフィット端子が端子保持チャックにより保持されることで、プレスフィット端子が冶具の分割面に直交する方向に方向付けされる。したがって、プレスフィット端子の取り付けを容易に行うことができるとともに、接触力の作用方向を第1のセンサの向きに一致させることができる。
以下に本発明の実施の形態の具体例を図面を用いて詳細に説明する。図1〜図4は、本発明に係るプレスフィット端子の接触力測定装置(以下、測定装置という)の一実施形態を示すものである。
この測定装置10は、はんだ不要の基板接続用のプレスフィット端子(以下、端子という)35が実際のスルーホールに圧入される条件に近い条件で接触力Qを測定することができることに加え、同時に圧入力Pを測定することができる装置であり、図示しない一対の支柱間に架設された下部クロスヘッド及びロードセル(第2のセンサ)26を有する上部クロスヘッド(駆動装置)と、下部クロスヘッドに固定され、端子35が圧入される一対の冶具32,33を保持する冶具ホルダユニット11とを備えている。
固定側の下部クロスヘッドと可動側の上部クロスヘッドは対向し、上部クロスヘッドは下部クロスヘッドに対して近づいたり離れたりすることができるように、駆動源により上下移動可能になっている。ロードセル26は、端子35の圧入力Pを測定するセンサであり、ロードセル26の先端部には端子35を保持する端子保持チャック40が取り付けられている。
ロードセル26は、アムスラー万能材料試験機に用いられるものと略同様であり、金属製の筒体26aと、筒体26aの内面に取り付けられてそのひずみを測定する図示しない複数のひずみゲージと、筒体26aとひずみゲージの間に介在する図示しない絶縁体とからなり、力に比例する電気抵抗を発生する荷重センサの一種である。ロードセル26により測定された検出信号は、アンプにより増幅され、コントローラにより演算処理されて圧入力Pが得られるようになっている。
端子保持チャック40は、端子35を方向付けした状態、すなわち端子35の圧入部分の圧縮方向を一対の冶具32,33の分割面32a,33aに直交させた状態で保持するようになっている。端子35がこのように保持されることで、接触力Qが圧電センサ(第1のセンサ)28の向きに作用するようになっている。
冶具ホルダユニット11は、擬似スルーホール34の径方向で分割された一対の冶具32,33と、一対の冶具32,33を保持する開閉自在の一対の冶具ホルダ15,17と、一対の冶具32,33の分割面32a,33aを突き合わせるために一対の冶具ホルダ15,17を両側から挟むユニットベース18と、開閉自在の一対の冶具32,33の分割面32a,33aに直交する方向でユニットベース18に設けられた圧電センサ28とを備えている。
一対の冶具32,33は、プリント回路基板に相当する材料、ガラス基材エポキシ樹脂等で形成されている。このため、端子35は、実際のスルーホールに圧入される条件と同じ拘束条件で圧入されるようになっている。擬似スルーホール34は、プリント回路基板の実際のスルーホールに相当する大きさ形状に形成されている。径方向に分割して形成された擬似スルーホール34は、極小径の超硬ドリルやレーザ等により形成された貫通孔であり、擬似スルーホール34内面には、プリント回路基板の板面に形成された配線導体と同じ材質の銅箔等のめっき34bが10μm程度の厚さに形成されている。
擬似スルーホール34の径方向で分割された一対の冶具32,33が用いられたのは、端子35の圧入方向に直交する方向で接触力Qを測定するためである。すなわち、端子35が、擬似スルーホール34に圧入された際に、突き合わされた一対の冶具32,33に離れようとする力を作用させ、この力を接触力Qとして冶具32の外側に位置する圧電センサ28で検出するためである。なお、圧入力Pだけを測定する場合は、分割されていない一体の冶具を用いることができる。
このように本実施形態では、プリント回路基板に相当する材料で形成された一対の冶具32,33が用いられているため、実際の端子圧入条件に近い条件を再現することができ、正確な接触力Q及び圧入力Pを測定することができる。また、端子35が実際のスルーホールに圧入された際に生じるめっき剥離や基板白化現象等の損傷を観察することもできるようになっている。
擬似スルーホール34に圧入される端子35は、導電性基板からプレス機により打ち抜かれて形成されたものである(図5〜図7)。端子35は、一方にタブ状の電気接触部35bを有し、他方に擬似スルーホール34に圧入される圧縮変形可能な基板圧入部35aを有している。タブ状の電気接触部35bには、図示しない中継端子を介して雌型端子が電気的に接続されたり、コネクタの端子収容室に収容された雌型端子が電気的に接続されたりするようになっている。
基板圧入部35aは、針孔状のたわみ空間36の両側が内側に圧縮変形可能に膨出形成されている。基板圧入部35aの圧入端は、端子35の先端側に滑らかに接続されているため、食い付き時の圧入力Pは小さく、食い付き時の衝撃が緩和されている。圧入力Pは、食い付き直後に最大となり、その後圧入力Pは除々に小さくなる結果が得られている。一方、接触力Qは、基板圧入部35aの最も外側に膨出した部分が擬似スルーホール34に圧入された際に最大となる(図7)。すなわち、この測定装置で圧入力Pと接触力Qとが同時測定されたことにより、最大の圧入力Pと最大の接触力Qの生ずる時期がずれていることが判り、接触力Qを大きくすることは必ずしも圧入力Pを大きくすることではないことが明らかにされた。
図1等に示すように、一対の冶具ホルダ15,17は、ベーステーブル12に固定されたユニットベース18の両端から垂直に起立する垂直壁20,21の間にスライド自在に取り付けられている。ベーステーブル12は、下部クロスヘッド上で互いに直交するX−Y軸方向に水平移動可能に取り付けられている。このベーステーブル12は、立体的に直交する図示しないテーブル送り機構を備えている。テーブル送り機構は、低荷重で精密に位置決めできるボールネジを有しており、ベーステーブル12は、図示しないハンドルを回すことによりスムーズに水平移動できるようになっている。ユニットベース18については、後述する。
一対の冶具ホルダ15,17は、一対の冶具32,33の分割面32a,33aが突き合わされた状態に保持されるように、ユニットベース18に開閉自在に取り付けられている。各冶具ホルダ15,17はブロック状をなしており、下側の壁部には、ユニットベース18の底壁19に形成された一対のガイドレール19aに係合する一対のガイド溝15d,17dが形成され、上側の壁部には、各冶具32,33の外形寸法に略対応し、この冶具32,33を水平状態に支持する凹み15a,17aが形成されている。
また、上側の壁部には、一対の冶具32,33を上から押さえ付けて固定させる基板押え22a,22bが締結固定されている。基板押押え22a,22bにより、一対の冶具32,33が上から押さえられ、上下方向から挟まれることで、冶具32,33の分割面32a,33aに形成された半割スルーホール34c,34dの位置ずれが矯正されるとともに、冶具32,33の浮き上がりや反りなども矯正されるようになっている。
また、各冶具ホルダ15,17の上側の壁部には、一対の冶具32,33の擬似スルーホール34の下側に対応する部分で半割状の凹部15e,17eが形成されている。この凹部15e,17eは、端子35と冶具ホルダ15,17の干渉を防止するものである。凹部15e,17eの大きさによって、一対の冶具32,33の支持状態が変わり、接触力Q及び圧入力Pが変わるものであるため、凹部15e,17eの大きさは、実際のプリント回路基板の支持される状態が再現でされる大きさに形成されている。
一対の冶具ホルダ15,17をユニットベース18に取り付け、一対の冶具ホルダ15,17に一対の冶具32,33の分割面32a,33aを突き当てた状態で保持させると、一対の冶具ホルダ15,17の対向面の間には若干の隙間が形成されるようになっている。これにより、一対の冶具32,33の分割面32a,33aが確実に突き当たるようになっている。両分割面32a,33aが突き当たった状態は、一対の冶具ホルダ15,17が圧電センサ28とストッパーねじ42との間で動かないように規制された状態であるから、擬似スルーホール34に端子35を圧入しても一対の冶具32,33は相互に離れず、擬似スルーホール34の孔径が一定寸法に維持され、端子35が擬似スルーホール34内面に拘束された状態のまま、端子35と擬似スルーホール34内面との接触力Qが測定されるようになっている。
ユニットベース18は、2軸方向に水平移動できるようにベーステーブル12に一体的に固定されている。ユニットベース18は、一対の冶具ホルダ15,17のガイド溝(被ガイド部)15d,17dにスライド係合する一対のガイドレール19aを有する底壁19と、底壁19の両端から上下方向に起立する垂直壁20,21とを備えている。両垂直壁20,21間に一対の冶具ホルダ15,17が配置されるようになっている。一対の冶具ホルダ15,17が、一対のガイドレール(一方しか図示せず)19aに沿ってスライドガイドされることにより、各冶具ホルダ15,17がガイドレール19aに沿ってスムーズにスライドでき、半割スルーホール34c,34dの位置合わせが容易に行われ、測定前の段取りに手間がかからず、能率良く測定ができるようになっている。
一方の垂直壁20の中央部には、圧電センサ28の外面に形成された雄ねじに螺合するねじ孔20aが形成されている。圧電センサ28は、ガイドレール19aに沿う方向でかつ、一対の冶具32,33の分割面32a,33aに直交する方向で水平に取り付けられている。圧電センサ28については後述するが、先端側に一方の冶具ホルダ15に当接する検出面28bを有し、後端側にクランプナット29が設けられている。検出面28bは、一方の冶具ホルダ15に付勢された状態で接触し、端子圧入時に一方の冶具32に働く力、すなわち接触力Qが測定されるようになっている。
他方の垂直壁21の中央部には、圧電センサ28との間で一対の冶具ホルダ15,17を挟むねじストッパーねじ42と螺合するねじ孔21aが形成されている。ストッパーねじ42は、先端に他方の冶具ホルダ17に当接する丸先の接触部42aを有するねじであり、圧電センサ28と対向して位置している。ストッパーねじ42の後端には、円盤状の回し部42bが設けられている。
回し部42bを締める方向に回すと、一方の冶具ホルダ15が圧電センサ28に当たるとともに、一対の冶具ホルダ15,17の間隔が狭められ、一対の冶具32,33の分割面32a,33aが突き合わされた状態に保持される。さらに、回し部42bを回すと、圧電センサ28が付勢され、一対の冶具ホルダ15,17の移動が規制され、スルーホール34に端子35が圧入される状態となる。他方、回し部42bを緩める方向に回すと、一対の冶具ホルダ15,17が離れる方向に移動できるようになり、一対の冶具32,33が取り外される状態となる。
圧電センサ28は、端子35が擬似スルーホール34内面を孔径方向(前後方向X)に押す力、すなわち端子35と擬似スルーホール34内面の接触力Qを測定するためのセンサであり、内側に圧電素子を備えている。圧電素子は、ひずみを受けて電荷(電圧)を発生する水晶(SiO2)等の素子であり、ひずみゲージを使用した場合と異なり、ひずみが小さくても、感度良く力(荷重)を正確に測定することができるものである。
圧電センサ28の先端からは、圧電素子の検出面28bが露出されていて、一方の冶具ホルダ15の後壁面15bに突出形成された接触突部15cに接触するようになっている。外面には、所定長さに亘り図示しない雄ねじが形成されていて、この雄ねじにクランプナット29が螺合されている。
圧電センサ28は、垂直壁20により水平保持され、先端側の検出面28bが冶具ホルダ15の後壁面15bから突出する接触突部15cによって前後方向Xに付勢されるようになっている。これにより、端子35が冶具32を押す力が精度良く検出されるようになっている。
冶具ホルダ15の後壁面15bから突出する接触突部15cの先端側は、半球状に形成されていて、圧電センサ28と接触突部15cとが点接触するようになっている。このため、冶具ホルダ15の後壁面15bと圧電センサ28とが垂直になっていない場合、言い換えると、後壁面15bに対して圧電センサ28が多少傾いている場合であっても、冶具ホルダ15を介して接触力Qが測定されるようになっている。
次に、上述した測定装置10を用いた圧入力P及び接触力Qの測定方法について説明する。一対の冶具ホルダ15,17を離した状態で、一対の冶具ホルダ15,17に一対の冶具32,33を支持させ、各冶具ホルダ15,17の上側の壁部に基板押え22a,22bをそれぞれ締結固定する。ストッパーねじ42を締め付け方向に回し、一対の冶具ホルダ15,17を接近させつつ、圧電センサ28を一方の冶具ホルダ15で付勢し、一対の冶具32,33の分割面32a,33aを離れないように突き合わせる。そうすると、各冶具32,33の分割面32a,33aに形成された半割スルーホール34c,34dが合体し、円形の擬似スルーホール34が形成される。
続いて、端子保持チャック42に端子35を方向付けした状態で保持させる。このとき端子35は、基板圧入部35aの圧縮変形する方向(針穴状のたわみ空間36を狭める方向)が一対の冶具32,33の離れる方向に一致するように保持される。これにより、基板圧入部35aがスルーホール34内面34aを押す力、言い換えると一対の冶具32,33が離れようとする力である接触力Qが圧電センサ28により測定される。
一対の冶具32,33、圧電センサ28、端子35の取付後、上部クロスヘッドを下向きに移動させ、スルーホール34に端子35を圧入させると、端子35の先端側は先細に形成されているため、図6に示すように、食い付き初期は低圧入力で圧入され、端子35が折れたり、曲がったりしないようになっている。除々に端子35を深く圧入していくと、図7に示すように、圧入部35aの最も外側に膨出した部分がスルーホール34に圧入されたときに最大の接触力Pが測定されるようになっている。
端子35の基板圧入部35aが擬似スルーホール34に圧入され、擬似スルーホール34内面に接触力Qが作用しているときは、突き合わされた状態にある一対の冶具32,33が離れようとする方向の力を受ける。しかし、一対の冶具32,33は、離れないように移動が規制されているため、スルーホール34の孔径が一定寸法に維持されたまま、接触力Qが一対の冶具ホルダ15,17を外側に押し、圧電センサ28により接触力Qが測定されることとなる。
図2及び3には、擬似スルーホール34に端子35が所定位置まで圧入された状態が示されている。端子35が圧入されると、端子35の基板圧入部35aがたわみ空間36を狭める方向に圧縮変形し、擬似スルーホール34内面が基板圧入部35aによって孔径方向(前後方向X)押される(図6,7)。端子35の軸中心とスルーホール34の孔中心は、心ずれなく位置決めされているから、一対の冶具ホルダ15,17に作用する力は等しく、いずれか一方の冶具ホルダ15,17に圧電センサ28を当接させることで、接触力Qが測定されるようになっている。なお、ストッパーねじ42に代えて圧電センサを設け、両側の圧電センサで一対の冶具ホルダ15,17を挟み、一対の冶具ホルダ15,17に作用する力をそれぞれ測定することも可能である。
圧入力P及び接触力Qの測定を終了すると、上部クロスヘッドを上昇させ、ストッパーねじ42を緩めて、一対の冶具ホルダ15,17を離れる方向に移動させ(図4)、基板押え22a,22bを必要に応じて取り外し、一対の冶具32,33を取り外す。
このように本実施形態によれば、擬似スルーホール34を形成する一対の冶具32,33を用いることにより、実際のスルーホールに圧入される条件に近い条件、すなわち端子35が実際のスルーホールに摺接しつつ挿入される条件で接触力を測定することができる。また、ロードセル26により、端子35が擬似スルーホール34に圧入されたときの圧入力Pが同時測定される。測定された接触力Q及び圧入力Pを端子35の形状設計に反映させることにより、スルーホール内面のめっき剥離や基板白化現象を招くことなく、実際のスルーホールに適切な保持力で保持される端子を提供することが可能となる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本実施形態では、圧電センサ28を垂直壁20に保持させ、圧電センサ28の検出面28bを冶具ホルダ15が付勢するようにしているが、これに代えて、圧電センサ28の検出面28bを冶具32に直接接触させて、接触力Qを測定することも可能である。
また、本実施形態では、一対の冶具32,33がプリント回路基板に相当する材料で形成されているが、一対の冶具32,33を自動車に搭載されるジャンクションボックス等の電気接続箱の内側で内部回路を構成するブスバー(無垢の導電性基板)に相当する材料で形成することもできる。
さらに、本測定装置10は、端子35の形状精度を管理するために用いられたり、端子35を打ち抜き形成するプレス機の金型の損耗を発見したりするために用いられたりすることもできる。
本発明に係るプレスフィット端子の圧入力及び接触力測定装置の一実施形態を示す斜視図である。 図1に示すプレスフィット端子を擬似スルーホールに圧入した状態を示すプレスフィット端子の接触力測定装置の斜視図である。 図2の断面図である。 一対の冶具ホルダを前後方向に離した状態を示す斜視図である。 プレスフィット端子を擬似スルーホールに圧入する前の状態を示す一部断面図である。 プレスフィット端子を擬似スルーホールに圧入している状態を示す一部断面図である。 プレスフィット端子を擬似スルーホールに圧入した後の状態を示す一部断面図である。 従来のプレスフィット端子の接触力測定装置の側面図である。 図8に示す固定型と可動型との間にプレスフィット端子が配置された状態を示す断面図である。
符号の説明
10 プレスフィット端子の挿入力測定装置
11 冶具ホルダユニット
12 ベーステーブル
15,17 冶具ホルダ
18 ユニットベース
19 底壁
20,21 垂直壁
26 ロードセル(第2のセンサ)
28 圧電センサ(第1のセンサ)
32,33 冶具
32a,33a 分割面
34 擬似スルーホール
34c,33d 半割スルーホール
35 端子(プレスフィット端子)
40 端子保持チャック
42 ストッパーねじ
P 圧入力
Q 接触力

Claims (5)

  1. 基板接続用のプレスフィット端子が実際に圧入されるスルーホールに相当する大きさ形状を有する擬似スルーホールの径方向で分割された一対の冶具の分割面を突き合わせて保持し、該分割面に直交する方向に位置する第1のセンサにより、前記疑似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの前記一対の冶具が離れようとする力を検知し、前記プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの該力を接触力として測定することを特徴とするプレスフィット端子の接触力測定方法。
  2. 端子圧入方向に位置する第2のセンサにより、前記擬似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの圧入力を測定することを特徴とする請求項1記載のプレスフィット端子の接触力測定方法。
  3. 基板接続用のプレスフィット端子が実際に圧入されるスルーホールに相当する大きさ形状を有する擬似スルーホールの径方向で分割された一対の冶具の分割面を突き合わせて保持する開閉自在の一対の冶具ホルダと、該一対の冶具ホルダの少なくとも一方に接触するとともに、前記一対の冶具の分割面に直交する方向に位置する第1のセンサとを備え、該第1のセンサにより、前記疑似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの前記一対の冶具が離れようとする力を検知し、前記プレスフィット端子が所定位置まで圧入されたときの該力を接触力として測定することを特徴とするプレスフィット端子の接触力測定装置。
  4. 前記プレスフィット端子を前記擬似スルーホールに圧入させる可動装置に、端子圧入方向で第2のセンサを設け、該第2のセンサにより前記擬似スルーホールに前記プレスフィット端子が圧入されたときの圧入力を測定することを特徴とする請求項3記載のプレスフィット端子の接触力測定装置。
  5. 前記プレスフィット端子の圧入部分の圧縮方向が前記一対の冶具の分割面に直交するように、前記プレスフィット端子を方向付けして保持する端子保持チャックを備えたことを特徴とする請求項3又は4に記載のプレスフィット端子の接触力測定装置。
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