JP4369742B2 - 定着方法、定着装置及び画像形成装置 - Google Patents

定着方法、定着装置及び画像形成装置 Download PDF

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Description

本発明は、電子写真式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の定着方法、定着装置及び画像形成装置に関する。
特許文献1に記載の従来技術は、像担持体と、一次転写部材と、二次転写部材とを備えたカラー画像形成装置において、像担持体上の未定着画像を一次転写部材に転写し、一次転写部材と二次転写部材との間に記録媒体を送り込み、記録媒体上にカラー画像を形成している。その後、定着装置に搬送して加熱部材と加圧部材との間に記録媒体を通過させることで、記録媒体上に定着画像を形成している。
しかしながら、上述の特許文献1に記載の従来技術は、記録媒体の裏面からのバイアス電圧による転写が必要となり、記録媒体の吸湿、紙厚、凹凸等により転写品質の維持が困難で異常画像も発生し易いという問題点がある。
上記の問題を解決すべく図9に示す画像形成装置では、転写部材103に接触する位置に定着回転部材105を設け、かかる定着回転部材105上に未定着画像を一旦転写した後、記録媒体Sに画像を定着させている。また、定着回転部材105を剛体で形成した場合、定着時において記録媒体S上の凹凸に対して追従せず、密着した接触ができずに微小な光沢ムラ等の画質劣化を生じるという問題がある。そこで、定着回転部材105の少なくとも表層に弾性部材109を設けることで、定着時において記録媒体S上の凹凸に対して追従するようにして画質劣化を防いでいる。
特開2002−162807号公報
しかしながら、定着回転部材105に弾性部材109を設ける技術では、定着回転部材105から記録媒体S上に未定着画像が転写定着する際、加圧部材107の圧接により定着回転部材105の表層が弾性変形する。図8に示すように、定着回転部材105が弾性変形した場合、弾性変形しない場合に比べて回転長さに差が生じ、この回転長さの差により記録媒体S上に転写定着される画像は、定着回転部材105上に形成される未定着画像に対して副走査方向に伸張してしまうという問題がある。
本発明は、定着回転部材の弾性変形に起因した画像の伸張を低減することができる定着方法、定着装置及び画像形成装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載された発明は、加圧部材が定着回転部材に圧接する部分を記録媒体が通過することにより、定着回転部材から記録媒体上に未定着画像を転写定着させる定着方法において、定着回転部材は加圧部材の圧接により弾性変形する弾性部材を有し、定着回転部材の表面に、転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じて定着回転部材の回転方向に予め収縮させた未定着画像を担持していることを特徴とする。
請求項2に記載された発明は、定着回転部材と、定着回転部材に圧接する加圧部材と、未定着画像を定着回転部材の表面に転写する転写部材とを備え、加圧部材が定着回転部材に圧接する部分を記録媒体が通過することにより、記録媒体上に未定着画像を転写定着させる定着装置において、定着回転部材は加圧部材の圧接により弾性変形する弾性部材を有し定着回転部材の表面に、転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じた上記定着回転部材の回転方向での画像の伸張量に対応させて、定着回転部材の回転方向に予め収縮させた未定着画像を担持していることを特徴とする。
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載の発明において、転写部材の表面には予め収縮させた未定着画像が担持されていることを特徴とする。
請求項4に記載された発明は、請求項2に記載の発明において、転写部材は未定着画像を回転方向に収縮させつつ定着回転部材に未定着画像を転写することを特徴とする。
請求項5記載の発明は、転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じた上記定着回転部材の回転方向での画像の伸張量に対応させて、上記転写部材とこれに転写される画像を担持している像担持体との間に線速差を設定して、転写部材から定着回転部材に転写する未定着画像を収縮させることを特徴とする。
請求項に記載された発明は、請求項2〜の何れか一項に記載された発明において、定着装置は定着回転部材上の未定着画像を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする。
請求項に記載された発明は、請求項2又は3に記載の定着装置と、静電潜像に対応する未定着画像を形成し且つ末定着画像を転写部材に転写する像担持体と、静電潜像を像担持体の表面に書き込む書込部とを備え、書込部は予め収縮させた未定着画像に対応する静電潜像を像担持体の表面に書き込むことを特徴とする。
請求項に記載された発明は、請求項2又は3に記載の定着装置と、静電潜像に対応する未定着画像を形成しし且つ互いに回転しつつ未定着画像を転写部材に転写する像担持体とを備え、像担持体は、回転方向に未定着画像を収縮させつつ転写部材に未定着画像を転写することを特徴とする。
請求項に記載された発明は、請求項に記載の発明において、像担特体と転写部材との線速差に基づいて、像担持体から転写部材に転写する未定着画像を収縮させることを特徴とする。
請求項10に記載された発明は、請求項に記載の発明において、像担特体と転写部材との線速差に基づいて像担持体から転写部材に転写する未定着画像を収縮させると共に、転写部材と定着回転部材との線速差に基づいて転写部材から定着回転部材に転写する未定着画像を収縮させること特徴とする。
請求項11に記載された発明は、請求項7〜10の何れかに一項に記載の発明において、画像形成装置は定着回転部材上の未定着画像を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする。
請求項12に記載された発明は、請求項11記載の発明において、加熱手段は定着回転部材上の未定着画像に既設させた位置に設けていることを特徴とする。
請求項1に記載された発明は、請末項11又は12に記載の発明において、記載の加熱手段は熱反射部材であることを特徴とする。
請求項1記載の発明は、請求項11〜13の何れか一項に記載の発明において、加熱手段は定着回転部材を外部から加熱することを特徴とする。
請求項1に記載された発明は、請求項14に記載の発明において、加熱手段は定着回転部材上の所定の領域を選択的に加熱することを特徴とする。
請求項1に記載された発明は、請求項14又は15に記載の発明において、加熱手段はレーサ光照射手段であることを特徴とする。
本発明によれば、定着回転部材の回転方向に予め収縮させた未定着画像を定着回転部材の表面に担持しているので、加圧部材に圧接する部分における定着回転部材の弾性変形に起因する定着画像の伸びを抑えることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は第1〜第3実施形態に係る画像形成装置を示す概略図である。第1実施の形態にかかるカラー複写機(画像形成装置)100は、静電潜像に対応する未定着画像(以下、未定着トナーという)を形成する感光体(像担持体)1と、静電潜像を感光体1の表面に書き込む書込部2と、記録媒体S上に未定着トナーを転写定着させる定着装置10とを備えている。
定着装置10は、感光体1上の未定着トナーが転写される中間転写体(転写部材)3と、中間転写体3の未定着トナーが転写される定着ローラ(定着回転部材)5と、定着ローラ5と協働して記録媒体Sを挟持搬送しながら加熱領域であるニップを形成する加圧ローラ(加圧部材)7とを有している。
中間転写体3は、中間転写ベルト9と、感光体1上の未定着トナーを中間転写ベルト9上に一次転写させる一次転写ローラ11と、中間転写ベルト9上の未定着トナーを定着ローラ5に転写させる二次転写ローラ13とを備えている。
定着ローラ5はアルミニウム等の金属によりパイプ状に形成されており、表面から順に離型層、弾性層(弾性部材)6が形成されている。また、定着ローラ5の内部には熱源としてのハロゲンヒータが設けられている。加圧ローラ7は、芯金とゴム等の弾性層を有している。
定着ローラ5と加圧ローラ7の表層硬度の関係は、定着ローラ5の表層硬度が加圧ローラ7の表層硬度よりも異常に大きくなければ良く、すなわち、加圧ローラ7を加圧してニップ形成する際に定着ローラ5が必ず弾性変形するような条件であれば良い。一般的には、ニップ直後の記録媒体Sの搬送方向等を考慮した場合、加圧ローラ7の表層硬度が定着ローラ5の表層硬度よりも大きいか、若しくは等しい程度が望ましい。
制御部4は感光体1、二次転写ローラ13、定着ローラ5の各駆動モータに接続されており、制御部4の制御を受けてそれぞれが回転するようになっている。
本実施の形態では、定着ローラ5の表層に弾性層6を設けているため、定着ローラ5上の未定着トナーが記録媒体S上に転写定着される際には弾性層6の圧縮に応じて、画像が副走査方向に一定の割合で伸張してしまう。
このような加圧ローラ7に圧接する部分における定着ローラ5の弾性変形に起因する定着画像の伸びを補正すべく、定着ローラ5の表面に定着ローラ5の回転方向に予め収縮させた未定着トナーを担持している。この場合、書込部2から感光体1上に静電潜像を形成する際、副走査方向に収縮した画像を感光体1上に形成するようにしている。この場合、
感光体1の回転速度を通常よりも遅く調整することで解決できる。
次に、上記した構成に基づき、本実施の形態の作用を説明する。画像形成が開始すると、書込部2から感光体1の表面に静電潜像が書き込まれる。静電潜像は図示しない現像装置により現像されてトナー像が形成される。感光体1上から中間転写ベルト9上に1次転写された未定着トナー像は、図示しないバイアス印加手段により二次転写ローラ13に印加されるバイアス(AC、パルスなどの重畳を含む)により定着ローラ5に対して静電的に2次転写される。そして、加圧ローラ7と定着ローラ5との間のニップを記録媒体Sが通過することで、定着ローラ5から記録媒体S上に未定着トナーが転写定着される。
本実施の形態では中間転写ベルト9は定着ローラ5に対して未定着トナーを介した部分のみ接触しているので、この部分の定着ローラ5の弾性層6は定着ニップ部とは異なり変形しない。従って、中間転写ベルト9と定着ローラ5の回転が等速の場合、両者間の転写工程において、画像の副走査方向における画像の伸び縮みのような変形は生じない。さらに感光体1と中間転写ベルト9の回転が等速の場合、両者間の転写工程において、画像の副走査方向における画像の伸び縮みのような変形は生じない。よって、これらの条件が満たされる場合は、感光体1に形成される静電潜像は、ほぼ忠実に定着ローラ5まで転写される。したがって、このような場合には、感光体1上の潜像の段階で副走査方向に収縮した静電画像を形成することで、定着ローラ5の弾性変形に起因した転写画像の伸張を低減することができる。
次に、他の実施の形態を説明するが、その説明にあたり上述した部分と同一の作用効果を奏する部分には、同一の符号を付することにより、その部分の詳細な説明を省略し、以下の説明では、主に第1実施の形態と異なる点を説明する。
第1実施の形態では、感光体1上の静電潜像の段階で副走査方向に収縮した画像を形成することで、定着ローラ5の弾性変形に起因した転写画像の伸張を低減するようにしたが、第2実施の形態では感光体1から中間転写ベルト9に未定着トナーを転写する際に、副走査方向に収縮した未定着トナーを転写するようにしている。この場合、感光体1の回転速度を中間転写ベルト9の回転速度よりも大きくし、感光体1と中間転写ベルト9との間に線速差が生じるようにしている。このように、感光体1と中間転写ベルト9との間に線速差が生じるように制御することで、収縮した未定着トナーを中間転写ベルト9及び定着ローラ5に転写することができ、最終的に出力される記録媒体S上には、定着ローラ5の弾性変形に起因した画像の伸張を低減した出力画像を得ることができる。
第3実施の形態では中間転写ベルト9から定着ローラ5に未定着トナーを転写する際に、副走査方向に収縮した未定着トナーを転写するようにしている。この場合、中間転写ベルト9の回転速度を定着ローラ5の回転速度よりも大きくし、中間転写ベルト9と定着ローラ5との間に線速差が生じるようにしている。このように、中間転写ベルト9と定着ローラ5との間に線速差が生じるように制御することで、収縮した未定着トナーを定着ローラ5に転写することができ、最終的に出力される記録媒体S上には、定着ローラ5の弾性変形に起因した画像の伸張を低減した出力画像を得ることができる。
上述した第1〜第3実施の形態では、中間転写体3を中間転写ベルト9としたが、図2に示す第4実施の形態では、中間転写体3をローラ状の転写ローラ12にしている。また、転写ローラ12の表面には弾性層14を設けている。この場合、転写ローラ12と定着ローラ5との圧接による転写ローラ12の弾性変形により、転写ローラ5上の未定着トナーは収縮され、転写ローラ12から定着ローラ5に転写する際に、副走査方向に収縮した未定着トナーを転写するようにしている。この場合、収縮した未定着トナーを定着ローラ5に転写することができ、最終的に出力される記録媒体S上には、定着ローラ5の弾性変形に起因した画像の伸張を低減した出力画像を得ることができる。
次に図3を用いて第5実施の形態について説明する。従来、カラー画像形成装置では光沢を十分に得るために、白黒の画像形成装置に比べ1.5倍ほどの熱量を与えていた。そのため、記録媒体Sが過剰に熱せられ、高速で多数枚の画像形成では加熱電力が不足し、一般に広く用いられる100V、15Aの電源では対応できないと言う課題があった。過剰に熱せられた記録媒体Sはユーザーが欲しないばかりか、画像形成装置の出口で記録媒体同士が接着してしまうような不具合も生じていた。
そこで、図3に示すように中間転写ベルト9と定着ローラ5との間に、定着ローラ5から中間転写ベルト9への熱放射を抑制する熱遮蔽部材としての断熱プレート15を設けている。断熱プレート15は、中間転写ベルト9から定着ローラ5への2次転写を阻害しない状態で中間転写ベルト9への熱放射を極力抑えるように形成されており、図示しない定着装置本体、画像形成装置本体のいずれの側に設けてもよい。
このように、断熱プレート15を設けることで中間転写ベルト9への熱放射を抑制することができ、定着ローラ5の温度を高めることなく画像形成が可能で、定着ローラ5の昇温を高速化でき、定着ローラ5の予熱なしに瞬時に利用可能な画像形成装置が得られる。また、記録媒体Sを過剰に暖める必要がないため、大電力を必要とせず記録媒体Sへの定着が可能となる。
尚、中間転写ベルト9と定着ローラ5との間には、図示しないがトナーの厚さ以下に設定されたギャップが設けられており、中間転写ベルト9と定着ローラ5とがトナーを介した接触転写方式となっており、非画像部は非接触な状態を維持している。
中間転写ベルト9は定着ローラ5に対してトナーを介した部分でのみしか接触しないため、中間転写ベルト9が定着ローラ5に常時接触している場合と違って中間転写ベルト9が定着ローラ5から直接熱を受けることが少ない。よって、中間転写ベルト9が定着ローラ5に常時接触して中間転写ベルト9が加熱された場合のように、加熱された中間転写ベルト9から感光体1への熱伝達が抑えられ、感光体1の寿命を長くすることができる。
尚、上述した中間転写ベルト9と定着ローラ5との間のギャップは、トナーの厚みよりも大きく設定してもよい。この場合、中間転写ベルト9の加熱をさらに抑制でき、感光体1等の一層の長寿命化を実現できる。また、中間転写ベルト9に熱を奪われないので省エネルギーとなる。但し、熱的には安定するが、トナーの転写距離が長くなるため画質の低下を伴う懸念があるので、実験等により最適値を設定することが望ましい。
次に図4を用いて第6実施の形態について説明する。第6実施の形態では、定着ローラ5の内部に設けられている熱源であるハロゲンヒータとは別に、定着ローラ5上に転写された画像の表層側の温度を上昇させるための構成が設けられている。この場合,表層側の温度を上昇させるための構成は、記録媒体Sの表面に転写される側に位置しており、記録媒体Sの表面に接触して,定着画像が形成され始める側である。
図4に示す加熱手段は、金属光沢を持つ薄肉金属板などの表面放射率の低い熱反射部材17が用いられている。このように、加熱手段として熱反射部材17を用いる場合、熱反射部材17をトナー層に近接させて配置することにより、定着ローラ5から外部に熱が放散するのを防止することができ、さらに放散しようとする熱を定着ローラ5と熱反射部材17との間に封じ込めて熱を定着ローラ5表層に作用させるようになっている。
このように、定着ローラ5の近傍位置に熱反射部材17を設けることで、定着ローラ5に転写された未定着トナーの表層側を加熱して温度上昇させているので、画像中に含まれるトナー層の厚さ方向での温度勾配を小さくすることができる。これにより、記録媒体Sに転写される側である表層側の溶融軟化状態を促進して記録媒体Sへの浸透性を向上させて定着効率を高めることが可能となる。しかも、表層側が加熱されることにより画像の厚さ方向で一方側からの加熱に比べて表層側と反対側での加熱温度を極端に高める必要がなく、トナー層全体に渡って過熱状態にならないように均一に加熱することができる。
また、定着ローラ5の近傍位置に熱反射部材17を設けることで、未定着トナーを効果的に加熱することができ、加圧ローラ7に圧接する部分における定着ローラ5の弾性変形に起因した画像の伸張が低減するため、予め未定着トナーを収縮させる収縮率を小さくできる。
次に第7実施の形態について説明する。定着ローラ5は少なくとも表面に弾性層6を設けているので、トナー層の温度を上昇させるための熱源を定着ローラ5の内部のみに設けると、立ち上がり時にトナー層に熱が伝わるまでに時間がかかってしまう。そこで、第7実施の形態では加熱手段として定着ローラ5の外部から加熱するようにしている。図5に示す実施形態では、外部加熱手段として通電による発熱が可能で熱放射率の高い面を有する加熱板19を用いている。この場合、画像の表層側に対向する面に黒色塗装等を施すことで熱放射率を高めることができる。
トナー層を外部から熱したとき、定着ローラ5の弾性層6が断熱作用を有するので、定着ローラ5への熱の逃げによる損失を抑えられ、トナー層を効率的に加熱することができる。
尚、図2に示す実施形態では、中間転写体3として転写ローラ12を用いた場合に、外部加熱手段として加熱板19を用いた場合を示している。
また、図6に示す実施形態では、外部加熱手段として輻射熱源23を用いている。輻射熱源23としては周知のハロゲンランプやヒータが用いられる。また、これら輻射源23における画像の表層側に対向する面と反対側には熱反射部材17が配置されて効率よく熱を輻射するようになっている。
さらに図5において、加熱板19の発熱領域は主走査方向(ローラ軸方向)に複数分割しても良い(図示略)。この場合は、複数に分割された発熱領域は、独立に温度制御可能であり、形成される静電潜像あるいは未定着トナーの情報に基づいて制御が行われる。例えば、記録媒体Sの主走査方向の中央部のみに画像を出力しようとする場合には、加熱板19の主走査方向中央部のみを加熱し、両端部は加熱を行わない。このように、定着ローラ5上の未定着トナーとその近傍領域のみに集中的に加熱を行うことにより、トナー層の定着に必要な熱以外の無駄なエネルギー損失を防ぐことができ、効率の良い加熱を行うことができる。
また、定着ローラ5は選択的に加熱されるので、定着ローラ5の弾性変形する部分の弾性率が、熱によってばらつくことを防止できる。これにより、加圧ローラ7に圧接する部分における定着ローラ5の弾性変形に起因した画像の伸張がばらつきにくくなるため、これに対応して予め未定着トナーを収縮させる収縮率を変化させる必要がなくなる。
次に第8実施の形態について説明する。第8実施の形態では図7に示すように、加熱手段としてレーザ照射手段25が用いられる。レーザ照射手段25は定着ローラ5上の未定着トナーを短時間に溶融するエネルギーをトナーに付与する。これにより、定着ローラ5を予熱させる必要がなく、立ち上がり時間をなくすことができるので、オンデマンドな画像形成装置を供給することができる。
また、レーザの照射は、形成される静電潜像あるいは未定着トナーの情報に基づき定着ローラ5上の未定着トナーとその近傍領域のみに集中的に加熱する。尚、レーザの照射はレーザのスポット径が小さいほど、定着ローラ5上の未定着トナーを集中的に加熱できる。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。上述の第2実施の形態では感光体1から中間転写ベルト9に未定着トナーを転写する際に、副走査方向に収縮した未定着トナーを転写するようにしており、第3実施の形態では中間転写ベルト9から定着ローラ5に未定着トナーを転写する際に、副走査方向に収縮した未定着トナーを転写するようにしているが、感光体1から中間転写ベルト9に未定着トナーを転写する際と、中間転写ベルト9から定着ローラ5に未定着トナーを転写する際との両時において、収縮した未定着トナーを中間転写ベルト9及び定着ローラ5のそれぞれに転写するようにしても良い。
本発明の第1〜第3実施形態における画像形成装置を示す概略図である。 本発明の第4実施形態における画像形成装置を示す概略図である。 本発明の第5実施形態における画像形成装置を示す概略図である。 本発明の第6実施形態における画像形成装置を示す概略図である。 本発明の第7実施形態における画像形成装置を示す概略図である。 本発明の第7実施形態における画像形成装置の変形例を示す概略図である。 本発明の第7実施形態における画像形成装置の変形例を示す概略図である。 定着ローラの表層を剛性部材とした場合と弾性部材とした場合の回転長さを比較して示す概略図である。 従来例に係る画像形成装置を示す概略図である。
符号の説明
1 感光体(像担持体)
2 書込部
3 中間転写体(転写部材)
5 定着ローラ(定着回転部材)
6 弾性層(弾性部材)
7 加圧ローラ(加圧部材)
10 定着装置

Claims (16)

  1. 加圧部材が定着回転部材に圧接する部分を記録媒体が通過することにより、定着回転部材から記録媒体上に未定着画像を転写定着させる定着方法において、
    定着回転部材は加圧部材の圧接により弾性変形する弾性部材を有し、定着回転部材の表面に、転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じた上記定着回転部材の回転方向での画像の伸張量に対応させて、定着回転部材の回転方向に予め収縮させた未定着画像を担持していることを特徴とする定着方法。
  2. 定着回転部材と、定着回転部材に圧接する加圧部材と、未定着画像を定着回転部材の表面に転写する転写部材とを備え、加圧部材が定着回転部材に圧接する部分を記録媒体が通過することにより、記録媒体上に未定着画像を転写定着させる定着装置において、定着回転部材は加圧部材の圧接により弾性変形する弾性部材を有し定着回転部材の表面に、転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じた上記定着回転部材の回転方向での画像の伸張量に対応させて、定着回転部材の回転方向に予め収縮させた未定着画像を担持していることを特徴とする定着方法。
  3. 転写部材の表面には予め収縮させた未定着画像が担持されていることを特徴とする請求項2の定着装置。
  4. 転写部材は未定着画像を回転方向に収縮させつつ定着回転部材に未定着画像を転写することを特徴とする請求項2の定着装置
  5. 転写部材と定着回転部材との圧接による上記弾性部材の弾性変形量に応じた上記定着回転部材の回転方向での画像の伸張量に対応させて、上記転写部材とこれに転写される画像を担持している像担持体との間に線速差を設定して、転写部材から定着回転部材に転写する未定着画像を収縮させることを特徴とする請求項4の定着装置
  6. 着装置は定着回転部材上の未定着画像を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の定着装置。
  7. 請求項2又は3に記載の定着装置と、静電潜像に対応する未定着画像を形成し且つ末定着画像を転写部材に転写する像担持体と、静電潜像を像担持体の表面に書き込む書込部とを備え、書込部は予め収縮させた未定着画像に対応する静電潜像を像担持体の表面に書き込むことを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項2又は3に記載の定着装置と、静電潜像に対応する未定着画像を形成しし且つ互いに回転しつつ未定着画像を転写部材に転写する像担持体とを備え、像担持体は、回転方向に未定着画像を収縮させつつ転写部材に未定着画像を転写することを特徴とする画像形成装置。
  9. 像担特体と転写部打との線速差に基づいて、像担持体から転写部材に転写する未定着画像を収縮させることを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  10. 像担特体と転写部材との線速差に基づいて像担持体から転写部材に転写する未定着画像を収縮させると共に、転写部材と定着回転部材との線速差に基づいて転写部材から定着回転部材に転写する未定着画像を収縮させること特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
  11. 画像形成装置は定着回転部材上の未定着画像を加熱する加熱手段を備えることを特徴とする請求項7〜10の何れか一項に記載の画像形成装置。
  12. 加熱手段は定着回転部材上の未定着画像に既設させた位置に設けていることを特徴とする請求項11記載の画像形成装置。
  13. 加熱手段は熱反射部材であることを特徴とする請末項11又は12に記載の画像形成装置。
  14. 加熱手段は定着回転部材を外部から加熱することを特徴とする請求項11〜13の何れか一項に記載の画像形成装置
  15. 加熱手段は定着回転部材上の所定の領域を選択的に加熱することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
  16. 加熱手段はレー光照射手段であることを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
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