JP2002231434A - 加熱装置及び画像形成装置 - Google Patents

加熱装置及び画像形成装置

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JP2002231434A
JP2002231434A JP2001024326A JP2001024326A JP2002231434A JP 2002231434 A JP2002231434 A JP 2002231434A JP 2001024326 A JP2001024326 A JP 2001024326A JP 2001024326 A JP2001024326 A JP 2001024326A JP 2002231434 A JP2002231434 A JP 2002231434A
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induction heating
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heating element
fixing
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Toshiaki Miyashiro
俊明 宮代
Tokuyoshi Abe
篤義 阿部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 電磁誘導加熱方式の加熱装置100におい
て、電磁誘導発熱するフィルムからなる誘導発熱体5
の、発熱部θにおける磁束発生手段4−1,4−2との
間隔の誘導発熱体長手方向左右の偏りによる温度勾配を
低減させて誘導発熱体長手方向左右の発熱分布を均一化
させる。 【解決手段】 磁束発生手段4−1,4−2と、少なく
とも該磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発
熱する誘導発熱層を有するフィルムからなる誘導発熱体
5と、該誘導発熱体に当接し、被加熱材Pを挟持して搬
送を補助する回転加圧部材3とを有する加熱装置におい
て、磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域
θにおける間隔を維持する間隙維持手段1・6を有する
こと。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁束発生手段と、
該磁束発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱す
るフィルムからなる誘導発熱体(誘導加熱体)と、該誘
導発熱体に直接または伝熱材を介して当接し、被加熱材
を挟持して搬送を補助する回転加圧部材とを有して被加
熱材を加熱する、電磁(磁気)誘導加熱方式の加熱装置
(IHF加熱装置)、および該加熱装置を画像定着等の
像加熱装置として備えた画像形成装置に関する。
【0002】ここで、被加熱材を加熱とは、具体的に
は、例えば、被記録材上に形成担持させた未定着画像の
加熱定着処理、仮定着する像加熱処理、画像を担持した
被記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱処
理、シート状の被加熱材の加熱乾燥処理、加熱ラミネー
ト処理、しわ取り等のための熱プレス処理等である。
【0003】
【従来の技術】便宜上、電子写真複写機・プリンタ・フ
ァックス等の画像形成装置における画像加熱定着装置を
例にして説明する。
【0004】画像形成装置における画像加熱定着装置
は、画像形成装置の作像部において電子写真・静電記録
・磁気記録等の適宜の画像形成プロセス手段により、加
熱溶融性の樹脂等よりなるトナー(顕画剤)を用いて被
記録材の面に直接方式若しくは間接(転写)方式で形成
した未定着のトナー画像を被記録材面に永久固着画像と
して加熱定着処理する装置である。
【0005】従来、そのような画像加熱定着装置として
は、熱ローラ方式、フィルム加熱方式、電磁誘導加熱方
式等の各種装置がある。
【0006】a.熱ローラ方式 これは、ハロゲンランプ等の熱源を内蔵させて所定の定
着温度に加熱・温調した定着ローラ(熱ローラ)と加圧
ローラとの回転ローラ対からなり、該ローラ対の圧接ニ
ップ部(定着ニップ部)に被加熱材としての、未定着ト
ナー画像を形成担持させた被記録材を導入して挟持搬送
させることで未定着のトナー画像を被記録材面に加熱定
着する装置である。
【0007】しかしながら、この装置は定着ローラの熱
容量が大きくて、加熱に要する電力が大きい、ウエイト
タイム(装置電源投入時からプリント出力可能状態にな
るまでの待ち時間)が長い等の問題があった。
【0008】フルカラー画像形成装置用の定着装置の場
合は、最大4層のトナー層を十分加熱溶融させる能力が
要求されるために、定着ローラはその芯金を高い熱容量
を有するものにし、またトナー層を包み込んで均一に溶
融するために芯金外周にゴム弾性層を具備させ、該ゴム
弾性層を介してトナー像の加熱を行なっている。このよ
うに特に熱容量の大きな定着ローラを用いる装置の場合
には、該定着ローラの温調とローラ表面の昇温とに遅延
が発生するため、定着不良、光沢ムラ、オフセット等の
問題が発生していた。
【0009】b.フィルム加熱方式 これは、加熱体と、一方の面がこの加熱体と摺動し他方
の面が被記録材と接して移動するフィルムを有し、加熱
体の熱をフィルムを介して被記録材に付与して未定着の
トナー画像を被記録材面に加熱定着処理する装置である
(特開昭63−313182号公報、特開平2−157
878号公報、特開平4−44075〜44083、2
04980〜204984号公報等)。
【0010】このようなフィルム加熱方式の装置は、加
熱体として低熱容量のセラミックヒータ等を、フィルム
として耐熱性で薄い低熱容量のものを用いることができ
て、熱容量が大きい定着ローラを用いる熱ローラ方式の
装置に比べて格段に省電力化・ウエイトタイム短縮化が
可能となり、クイックスタート性があり、また機内昇温
を抑えることができる等の利点がある。
【0011】しかしながら、セラミックヒータなどの加
熱原からフィルムを介して被記録材を加熱するため、フ
ィルムは非常に薄く、低熱容量のものを用いる必要があ
り、トナー層を包み込みながら溶融定着するカラー画像
形成装置の加熱装置としては不適切であった。
【0012】c.電磁誘導加熱方式 これは加熱体として電磁誘導発熱体を用い、該電磁誘導
発熱体に磁場発生手段で磁場を作用させて該電磁誘導発
熱体に発生する渦電流に基づくジュール発熱で被加熱材
としての被記録材に熱を付与して未定着のトナー画像を
被記録材面に加熱定着処理する装置である。
【0013】特公平5−9027号公報には強磁性体の
定着ローラを電磁誘導加熱する熱ローラ方式の装置が開
示されており、発熱位置を定着ニップ部に近くすること
ができ、ハロゲンランプを熱源として用いた熱ローラ方
式の装置よりも高効率の定着プロセスを達成している。
【0014】しかしながら、定着ローラの熱容量が大き
いため、限られた電力で定着ニップ部の温度を上昇させ
るためには大きな電力を必要とするという問題があり、
特に、カラー画像形成装置への応用を考慮した場合、ウ
エイトタイムの短縮化は困難であった。
【0015】上記問題を鑑み、特開平4−166966
号公報には熱容量を低減したフィルム状の定着ローラを
用いた電磁誘導加熱方式の定着装置が開示されている。
【0016】本方式の場合、フィルム自体が発熱するた
め、薄層であればゴム表層を形成することも可能であ
り、最大4層のトナー層を十分加熱溶融させ、かつ、ト
ナー層を包み込んで均一に溶融する能力があり、省電力
化・ウエイトタイム短縮化が可能なカラー画像形成装置
への応用が可能となった。
【0017】このフィルム状の定着ローラを用いた電磁
誘導加熱方式の定着装置の構成例を図12で説明する。
【0018】この定着装置は、上下に並行に配列して圧
接させて定着ニップ部(加熱ニップ部)Nを形成させた
上側の加熱アセンブリ2と、下側の回転加圧部材として
の加圧ローラ3を主体とする。
【0019】加熱アセンブリ2は図面に垂直方向を長手
方向(長尺方向)とする横長の部材であり、横断面略円
筒状のコアホルダ4(a,b)、その内側に配設した磁
束発生手段としての励磁コイル4−1と磁性コア(高透
過率コア)4−2、コアホルダ4の外側にルーズに外嵌
した、誘導発熱体としての円筒状(シームレス)で可撓
性を有する定着フィルム5(フィルム状の定着ローラ、
IHFスリーブ)、コアホルダ4の内側に挿通して配設
した加圧ステイ9、磁束発生手段と加圧ステイ9を仕切
る絶縁部材10等からなる。
【0020】コアホルダ4は剛性を有する耐熱性樹脂成
型品であり、横断面略C字型の左側部の第1のコアホル
ダ4(a)と、横断面略四分の一円弧型の右側部の第2
のコアホルダ4(b)との分割部品を組み合わせた部材
である。磁束発生手段としての励磁コイル4−1と磁性
コア4−2は左側部の第1のコアホルダ4(a)内に横
向き配設して保持させてある。加圧ステイ9は横断面下
向きコ字型の金属製剛性部材であり、第2のコアホルダ
4(b)の内側係合部に係合させて配設してある。
【0021】加圧ローラ3は、芯金3aと、この芯金周
りに同心一体にローラ状に成形被覆させたシリコーンゴ
ム・フッ素ゴムなどの耐熱性・弾性材層3b、およびそ
の表層にフッ素樹脂などの離型性の良い離型層3cを被
覆した構成であり、芯金3aの両端部を装置筐体(シャ
ーシ)の側板間に軸受を介して回転自由に保持させて配
設してある。
【0022】前記の加熱アセンブリ2はこの加圧ローラ
3の上側に並行に配置して、加圧ステイ9の両端部に付
勢手段にて下向きの所定の押圧力を印加することでコア
ホルダ4の扁平下面を定着フィルム5を挟ませて加圧ロ
ーラ3の上面に弾性材層3bの弾性に抗して圧接させ、
これにより所定幅の定着ニップ部Nを形成させている。
この定着ニップ部Nにおいて定着フィルム5の内面は、
コアホルダ4の下面に密着している。
【0023】加圧ローラ3は駆動手段Mにより図におい
て矢示の時計方向に回転駆動され、この加圧ローラ3の
回転駆動による該ローラ3と定着フィルム5の外面との
定着ニップ部Nにおける摩擦力で定着フィルム5に回転
力が作用して、定着フィルム5はコアホルダ4の外回り
を、その内面が定着ニップ部Nにおいてコアホルダ4の
下面に密着摺動しながら矢示の反時計方向に回転する。
【0024】定着フィルム回転状態時のコアホルダ4の
外面と定着フィルム5の内面との接触摺動抵抗を低減化
させるために、第1のコアホルダ4(a)の外面は長手
方向に並行の凹凸ストライプ面にしてある。
【0025】励磁コイル4−1は励磁回路(不図示)か
ら供給される交番電流によって交番磁束を発生し、交番
磁束は磁性コア4−2に導かれて定着フィルム5に作用
し、定着フィルム5の電磁誘導発熱層に渦電流を発生さ
せる。その渦電流は電磁誘導発熱層の固有抵抗によって
ジュール熱を発生させる。励磁コイル4−1は定着ニッ
プ部Nよりも定着フィルム5の回転方向上流側の角度θ
の範囲部分に対応対向させてあり、励磁コイル4−1に
交番電流を供給することで、定着ニップ部Nの上流の上
記角度θの範囲部分を発熱領域(発熱部)として定着フ
ィルム5が電磁誘導発熱状態になる。
【0026】定着フィルム5の温度は不図示の温度検知
手段を含む温調手段により励磁回路から励磁コイル4−
1への供給交番電流が制御されることで所定の定着温度
に温調制御される。
【0027】而して、加圧ローラ3の回転による定着フ
ィルム5の回転がなされ、励磁回路から励磁コイル4−
1への交番電流の供給がなされて定着フィルム5の温度
が所定に立ち上がり温調された状態において、定着ニッ
プ部Nの定着フィルム5と加圧ローラ3との間に、被加
熱材としての、未定着トナー像Tを担持した被記録材P
が導入されることで、被記録材Pのトナー像Tは加熱定
着される。
【0028】以上説明した、誘導発熱体であるフィルム
状の定着ローラ5を用いた磁気誘導加熱方式の定着装置
では、省電力化・ウエイトタイム短縮化、小型化などが
可能となる利点があるものの、フィルム状の定着ローラ
特有の問題も存在する。フィルム状の定着ローラは、柔
軟性に富み、定着ニップ部Nにおける変形にも追従する
利点があるものの、フィルム自体が薄く、剛性が無いた
めに、前述したコアホルダ4のごときガイド部材に遊嵌
することで定着ニップ部N以外は余裕を持ってその位置
を保っている。このような構成は、前述したフィルム定
着方式も同様であるが、フィルム定着方式が直接定着ニ
ップ部Nでヒータからの熱をフィルムに伝達するのに対
し、磁気誘導加熱方式では、非接触の励磁コイル4−1
から供給される交番磁束によって発生した渦電流により
定着フィルム5の電磁誘導発熱層に定着ニップ部Nの上
流にてジュール熱を発生させる構成である。
【0029】したがって、定着フィルム5は、励磁コイ
ル4−1を内包するコアホルダ4との間において、可能
な限り磁束の影響が最も強く作用する位置に配置される
ことが望ましい。すなわち、定着フィルム5とコアホル
ダ4との距離tは、両者が強く押し付けられ、摩擦抵抗
が大きくなることで定着フィルム5の回転に支障が生じ
ない限り、小さく、かつ、その間隔が安定していること
が望ましい。
【0030】上記定着装置の各部品が理想的な位置にて
組み立てられた場合、上述したように定着フィルム5と
コアホルダ4とは、加圧ローラ3の対向位置である定着
ニップ部Nで接触する以外には、常に微小間隔を持って
配置されることになる。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】しかし、例えば、部品
公差で加圧ローラ3の軸線と定着フィルム5の回転軸が
若干ねじれている場合などには、定着フィルム5とコア
ホルダ4との間隙の大きさには定着フィルム長手方向で
左右差が生じる。磁気誘導加熱方式の場合、磁束発生手
段と被加熱部材(定着フィルムの電磁誘導発熱層)の距
離が変わると、被加熱部材への作用磁束が変化し、発熱
量も変化する。
【0032】本発明者が、A3ノビサイズの定着フィル
ム5を用いて部品公差の最も大きい定着装置にて実測し
た結果、図13に示すように、定着フィルム5とコアホ
ルダ4との間にねじれが生じ、そのために定着フィルム
5とコアホルダ4との間隙の大きさに定着フィルム長手
方向で左右差が生じて、称呼値としては定着フィルム5
とコアホルダ4の間隙は約1mmであるのに対し、片側
は概略2mmであり、その反対側は定着フィルム5とコ
アホルダ4が接触していた。
【0033】また、この状態での定着フィルム長手方向
左右端部での発熱差は、端部故に中央部の温度からは温
度ダレによって低下しているものの、低下した状態で左
右差約10℃が生じていた。
【0034】すなわち、コアホルダ4から2mm離れた
定着フィルム5の端部は、端部故に発生する放熱による
端部ダレ(約15℃)と、定着フィルム5のコアホルダ
4からの離間による発熱量の低下により、定着フィルム
5の中央部より約25℃程低下していることになる。こ
の温度低下は、記録材端部の定着性を低下させ、軽微の
場合でも定着後のトナー像の表面光沢(グロス)やOH
Tの透過性の面内均一性を著しく低下させる原因となっ
ていた。特に、OHTにおいては、透過性を確保できる
温度領域が狭く、適正な定着温度(本例では180℃)
から20℃以上低下すると、著しく透過性が低下してし
まい、実用に耐えない。すなわち、定着フィルム5内の
温度ムラは、端部の温度ダレも含んだ状態で常に20℃
以内に留めておかなくてはならないことになる。
【0035】本発明者が、実験にて使用した定着フィル
ム5の長手寸法は、A3サイズであるため、実際に回転
する定着フィルム5の回転軸と、理想的な回転をした場
合のそれとのズレは、極めて少なく、部品公差内であっ
た。よって、この問題を、各部品の精度ばらつきおよび
組立公差を小さくすることで抑えるには、加熱アセンブ
リ2と加圧ローラ3をはじめ全ての部品精度を向上しな
くてはならず、それに対するコスト上昇も大きく、コス
トパフォーマンスも悪かった。
【0036】本発明の目的は、この種の電磁誘導加熱方
式の加熱装置、および該加熱装置を画像定着等の像加熱
装置として備えた画像形成装置において、上記の、電磁
誘導発熱するフィルムからなる誘導発熱体の、発熱部に
おける磁束発生手段との間隔の誘導発熱体長手方向左右
の偏りによる温度勾配を低減させて誘導発熱体長手方向
左右の発熱分布を均一化させることにある。
【0037】また像加熱装置としてグロスムラやOHT
の透過性にムラの無い、コストパフォーマンスの高い電
磁誘導加熱方式の加熱装置および該加熱装置を用いた装
置を提供するものである。
【0038】
【課題を解決するための手段】本発明は下記の構成を特
徴とする加熱装置および画像形成装置である。
【0039】(1)磁束発生手段と、少なくとも該磁束
発生手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導
発熱層を有するフィルムからなる誘導発熱体と、該誘導
発熱体に当接し、被加熱材を挟持して搬送を補助する回
転加圧部材とを有する加熱装置において、磁束発生手段
と誘導発熱体とで形成される発熱領域における間隔を維
持する間隙維持手段を有することを特徴とする加熱装
置。
【0040】(2)間隙維持手段が、誘導発熱体の両端
に外嵌する端部ガイド部材を付勢する付勢手段であるこ
とを特徴とする(1)に記載の加熱装置。
【0041】(3)端部ガイド部材を付勢する付勢手段
が、磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域
において誘導発熱体を磁束発生手段方向に付勢しうる位
置に配置された端部ガイドの外輪に従動回転する回転体
であることを特徴とする(2)に記載の加熱装置。
【0042】(4)端部ガイド部材を付勢する付勢手段
が、磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域
において誘導発熱体を磁束発生手段方向に付勢しうる位
置に配置された端部ガイドの外輪に摺動する摺動部材で
あることを特徴とする(2)に記載の加熱装置。
【0043】(5)端部ガイド部材を付勢する付勢手段
が、端部ガイドの内輪に従動し、誘導発熱体と磁束発生
手段で形成される発熱領域において端部ガイドの内輪を
磁束発生手段方向へ付勢しうる位置に配置された従動回
転する回転体あることを特徴とする(2)に記載の加熱
装置。
【0044】(6)端部ガイド部材を付勢する付勢手段
が、端部ガイドの内輪に摺動し、誘導発熱体と磁束発生
手段で形成される発熱領域において端部ガイドの内輪を
磁束発生手段方向へ付勢しうる位置に配置された摺動リ
ブであることを特徴とする(2)に記載の加熱装置。
【0045】(7)付勢手段が、磁束発生手段を内包す
る部材を保持する部材と同一な部材上に保持された部材
に配置されていることを特徴とする(3)から(6)の
何れかに記載の加熱装置。
【0046】(8)付勢手段が、磁束発生手段を内包す
る部材に配置されていることを特徴とする(3)から
(6)の何れかに記載の加熱装置。
【0047】(9)前記(1)から(8)の何れかの加
熱装置は、被加熱材が画像を担持した被記録材であり、
該被記録材上の画像を加熱して定着する、或いは仮定着
する、或いはつや等の表面性を改質する像加熱装置であ
ることを特徴とする加熱装置。
【0048】(10)被記録材上に未定着画像を形成担
持させる画像形成手段部と、被記録材上の未定着画像を
加熱定着させる定着手段を有する画像形成装置におい
て、前記定着手段が前記(1)から(8)の何れかに記
載の加熱装置であることを特徴とする画像形成装置。
【0049】〈作 用〉間隙維持手段により、磁束発生
手段から誘導発熱体に対する作用磁束が、長尺方向に均
一化するため、誘導発熱体の長尺方向両端部での温度差
は解消される。これにより、誘導加熱体には、その長尺
方向中央部を中心に長尺方向両端部に向かい放熱量の部
分的な差違による緩やかなの温度分布(端部ダレ)のみ
が生じることになり、像加熱装置にあってはその温度降
下分がOHT透過性やグロスのムラなどを生じさせない
許容できる温度降下範囲とすることが可能となる。
【0050】また、本構成では、、磁束発生手段と誘導
発熱体とで形成される発熱領域における間隔を一定の間
隔に維持する間隙維持手段として、誘導発熱体の端部ガ
イド部材を付勢する方法を用いたことにより、この端部
ガイドとそれを付勢する付勢手段の取り付け精度を上げ
るだけで目的を達成でき、多くの部品の精度アップの必
要はなく、低コストでより高いパフォーマンスを実現で
きる。
【0051】
【発明の実施の形態】〈実施形態例1〉 (1)画像形成装置 図1は画像形成装置の一例の構成略図である。本実施形
態例の画像形成装置は電子写真プロセスを用いたカラー
レーザプリンタである。
【0052】101は有機感光体やアモルファスシリコ
ン感光体でできた感光ドラム(像担持体)であり、矢示
の時計方向に所定のプロセス速度(周速度)で回転駆動
される。
【0053】感光ドラム101はその回転過程で帯電ロ
ーラ等の帯電装置102で所定の極性・電位の一様な帯
電処理を受ける。
【0054】次いでその帯電処理面にレーザ光学箱(レ
ーザスキャナー)110から出力されるレーザ光103
により、目的の画像情報の走査露光処理を受ける。レー
ザ光学箱110は不図示の画像読み取り装置等の画像信
号発生装置からの目的画像情報の時系列電気デジタル画
素信号に対応して変調(オン/オフ)したレーザ光10
3を出力し、感光ドラム101面に走査露光した目的画
像情報に対応した静電潜像が形成される。109はレー
ザ光学箱110からの出力レーザ光103を感光ドラム
101の露光位置に偏向させるミラーである。
【0055】フルカラー画像形成の場合は、目的のフル
カラー画像の第1の色分解成分画像、例えばイエロー成
分画像についての走査露光・潜像形成がなされ、その潜
像が4色カラー現像装置104のうちのイエロー現像器
104Yの作動でイエロートナー画像として現像され
る。そのイエロートナー画像は感光ドラム101と中間
転写ドラム105との接触部(或いは近接部)である1
次転写部T1において中間転写ドラム105面に転写さ
れる。中間転写ドラム105面に対するトナー画像転写
後の感光ドラム101面はクリーナ107により転写残
トナー等の付着残留物の除去を受けて清掃される。
【0056】上記のような帯電・走査露光・現像・一次
転写・清掃のプロセスサイクルが、目的のフルカラー画
像の第2の色分解成分画像(例えはマゼンタ成分画像、
マゼンタ現像器104Mが作動)、第3の色分解成分画
像(例えばシアン成分画像、シアン現像器104Cが作
動)、第4の色分解成分画像(例えば黒成分画像、黒現
像器104BKが作動)の各色分解成分画像について順
次実行され、中間転写ドラム105面にイエロートナー
画像・マゼンタトナー画像・シアントナー画像・黒トナ
ー画像の4色のトナー画像が順次重ねて転写されて、目
的のフルカラー画像に対応したカラートナー画像が形成
される。
【0057】中間転写ドラム105は、金属ドラム上に
中抵抗の弾性層と高抵抗の表層を設けたもので、感光ド
ラム101に接触して或いは近接して感光ドラム101
とほぼ同じ周速度で矢示の反時計方向に回転駆動され、
中間転写ドラム105の金属ドラムにバイアス電位を与
えて感光ドラム101との電位差で感光ドラム101側
のトナー画像を前記中間転写ドラム105面側に転写さ
せる。
【0058】上記の中間転写ドラム105面に形成され
たカラートナー画像は、前記中間転写ドラム105と転
写ローラ106との接触ニップ部である二次転写部T2
において、前記二次転写部T2に不図示の給紙部から所
定のタイミングで送り込まれた被記録材(転写材)Pの
面に転写されていく。転写ローラ106は記録材Pの背
面からトナーと逆極性の電荷を供給することで中間転写
ドラム105面倒から被記録材P側へ合成カラートナー
画像を順次に一括転写する。
【0059】二次転写部T2を通過した被記録材Pは中
間転写ドラム105面から分離されて定着装置100へ
導入され、未定着トナー画像の加熱定着処理を受けて、
機外の不図示の排紙トレーに排出される。
【0060】被記録材Pに対するカラートナー画像転写
後の中間転写ドラム105はクリーナ108により転写
残トナー・紙粉等の付着残留物の除去を受けて清掃され
る。
【0061】このクリーナ108は常時は中間転写ドラ
ム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラ
ム105から被記録材Pに対するカラートナー画像の二
次転写実行過程において中間転写ドラム105に接触状
態に保持される。
【0062】また転写ローラ106も常時中間転写ドラ
ム105に非接触状態に保持されており、中間転写ドラ
ム105から記録材Pに対するカラートナー画像の二次
転写実行過捏において中間転写ドラム105に被記録材
Pを介して接触状態に保持される。
【0063】本例装置は、白黒画像などモノカラー画像
のプリントモードも実行できる。また両面画像プリント
モードも実行できる。
【0064】両面画像プリントモードの場合は、定着装
置100を出た1面目画像プリント済みの被記録材Pは
不図示の再循環搬送機構を介して表裏反転されて再び二
次転写部T2へ送り込まれて2面に対するトナー画像転
写を受け、再度、定着装置100に導入されて2面に対
するトナー画像の定著処理を受けることで両面画像プリ
ントが出力される。
【0065】(2)定着装置100 定着装置100は本発明に従う電磁誘導加熱方式の加熱
装置である。図2はこの定着装置100の横断面模型
図、図3は途中部分省略の正面模型図、図4は途中部分
省略、一部切り欠きの正面模型図である。
【0066】この定着装置100は前述した図12の定
着装置と同様に、誘導発熱体としてフィルム状の定着ロ
ーラを用いた電磁誘導加熱方式の定着装置であり、上下
に並行に配列して圧接させて定着ニップ部Nを形成させ
た上側の加熱アセンブリ2と、下側の回転加圧部材とし
ての加圧ローラ3を主体とする。前述した図12の定着
装置と共通する構成部材・部分には共通の符号を付して
再度の説明を省略する。
【0067】7・7は装置筐体の手前側と奥側の側板で
あり、回転加圧部材としての加圧ローラ3は芯金3aの
両端部をこの装置筐体の側板7・7間に軸受21・21
を介して回転自由に支持させて配設してある。
【0068】Gは加圧ローラ3の芯金3aの一端部に固
着させたドライブギヤであり、このギヤGに駆動手段M
から回転力が伝達されて加圧ローラ3が回転駆動され
る。
【0069】8・8は加熱アセンブリ2側の加圧ステイ
9の両端部にそれぞれ嵌着させた加圧ブロックである。
この各加圧ブロック8の上面と、その上方に位置させた
不動のバネ受け部材(不図示)との間に付勢手段として
の加圧バネ22・22を縮設して加熱アセンブリ2に下
向きの所定の押圧力を印加することでコアホルダ4の扁
平下面を定着フィルム5を挟ませて加圧ローラ3の上面
に弾性材層3bの弾性に抗して圧接させ、これにより所
定幅の定着ニップ部Nを形成させている。この定着ニッ
プ部Nにおいて定着フィルム5の内面は、コアホルダ4
の下面に密着している。
【0070】6・6はコアホルダ4の両端側にそれぞれ
回転自在に配設した端部ガイド部材(以下、端部フラン
ジと記す)である。
【0071】この各端部フランジ6は円筒状の定着フィ
ルム5の外径とほぼ同じ内径で、幅ほぼ5mmの短円筒
部6aと、この短円筒部6aの一方側の口縁部に内向き
に設けた環状凸リブ部6bを有する。この各端部フラン
ジ6はそれぞれ円筒状の定着フィルム5の両端部に短円
筒部6aを外嵌させ、内向きの環状凸リブ部6bをそれ
ぞれコアホルダ4の両端部の外周部に設けた環状溝部4
1に係合させてある。この環状凸リブ部6bと環状溝部
41の係合により、各端部フランジ6はコアホルダ4に
対して回転自由で、且つスラスト方向への移動が阻止さ
れてコアホルダ4に装着される。
【0072】上記の各端部フランジ6は、それぞれ短円
筒部6aの内周面部で定着フィルム5の両端部の外周面
部を受け止め、環状凸リブ部6bの内側面部で定着フィ
ルム5の両端部の端面を受け止め、定着フィルム5の回
転に伴い連れ回る。上記の端部フランジ6・6は定着フ
ィルム5の回転に伴う、コアホルダ4の長手に沿う寄り
移動を規制するとともに、定着フィルム5の端部・端面
を保護する。
【0073】本実施形態例に使用した定着フィルム5
は、内側から順に、ニッケルからなる厚み50μmの発
熱層と、シリコーンゴムからなる厚み200μmの弾性
層と、フッ素樹脂からなる厚み30μmの離型層からな
る3層複合層フィルムである。定着フィルム5の寸法
は、外径34mm、長さ370mmである。
【0074】本実施形態例では、上記の各端部フランジ
6を位置規制コロ1で付勢することで内部の定着フィル
ム5を付勢する構成を取る。
【0075】すなわち、加熱アセンブリ2の磁束発生手
段と誘導発熱体である定着フィルム5とで形成される発
熱領域θ側において、定着フィルム5の両端部を保護す
る各端部フランジ6の短円筒部6aの外周面部に接触さ
せて、端部フランジ6の回転に従動回転する、間隙維持
手段としての位置規制コロ1を配置してある。
【0076】各位置規制コロ1は支持軸1aを中心に回
転自由であり、各支持軸1aは、本例では端部フランジ
6を含む加熱アセンブリ2を位置決めする装置筐体の手
前側と奥側の側板7・7に各々植設してある。
【0077】各位置規制コロ1は、定着フィルム5がコ
アホルダ4内に配設した磁束発生手段としての励磁コイ
ル4−1および磁性コア4−2に対向する発熱領域θに
て端部フランジ6を磁束発生手段方向に付勢している。
この位置規制コロ1は、定着フィルム6の長手方向の両
端部を発熱領域θにおいて規制するため、コアホルダ4
と定着フィルム5との遊嵌により生じる両者の間隙は少
なくともこの発熱領域θ内では減少し、かつ、定着フィ
ルム6の長手方向左右ともにそれらが支持されている装
置筐体の側板7から同位置になることになる。
【0078】すなわち、定着フィルム両端の端部フラン
ジ6をコアホルダ4側に付勢することで発熱領域θにお
いて定着フィルム5とコアホルダ4間のガタつきを無く
すもので、従来例で説明した定着フィルム5のコアホル
ダ4との間隙tの偏りは、少なくとも発熱領域θにおい
ては、減少することになる。よって、定着フィルム6の
長手方向左右両端部での作用磁束の差違は少なくなり、
定着フィルム5上の温度分布も中央部を中心に左右対称
な温度分布となる。
【0079】さらに、端部での温度降下は、OHTの透
過性ムラやグロスのムラを生じさせない端部からの放熱
による緩やかな温度降下量に収めることが可能になる。
【0080】本実施形態例では、位置規制コロ1の外周
面は、コアホルダ4に定着フィルム5が接触したときの
端部フランジ6の外周面が描く軌道から約0.2mm程
度外側にくるように配置した。
【0081】また、定着フィルム5を端部フランジ6を
介して付勢する位置は、定着フィルム5と加圧ローラ3
で形成される定着ニップN近傍の定着フィルム5回転方
向上流側に位置している。端部フランジ6を規制する位
置規制コロ1の位置としては、その数にもよるが定着フ
ィルム5回転方向上流側ならより上流位置においても可
能である。しかし、本発明者の検討結果では、距離tの
変動による発熱領域θ内での温度変化のうち、定着ニッ
プN直前の温度変化が定着ニップN内への影響力が最も
大きいため、位置規制コロ1の位置としては、発熱領域
θ内でも定着ニップN近傍の規制に重点を置くことが最
も重要である。
【0082】したがって、例えば構成上の問題などから
一つの位置規制コロ1でのみ端部フランジ6を付勢する
場合などには、発熱領域θの中心位置より、さらに定着
ニップN近傍の回転方向上流側の位置に位置規制コロ1
を配置するのが良い。
【0083】ここで、誘導発熱体としての定着フィルム
5に関して、本実施形態例では、定着フィルム5の基層
である電磁誘導発熱層としてニッケルを用いたが、10
-5〜10-10Ω・cm程度の電気良導体である金属、金
属化合物、有機導電体で構成されていれば良く、さらに
好ましくは透磁率が高い強磁性を示す鉄・コバルト等の
純金属若しくはそれらの化合物を用いることもできる。
【0084】さらに、弾性層としても他の耐熱性ゴムを
用いることもできるが、その硬度としては60°(JI
S−A、即ちJIS K6301のA型硬度系により規
定される硬度)以下、好ましくは45°以下が良く、熱
伝導率λに関しては0.25〜0.84[W/m・℃]
が良い。また、厚さは100〜300μm程度が好まし
い。
【0085】離型層としては、PFA・PTFE・FE
P等のフッ素樹脂のほか、シリコーン樹脂、シリコーン
ゴム、フッ素ゴム等の離型性かつ耐熱性のよい材料を用
いることができる。ただし、その厚さは熱伝導性の悪
化、硬度アップの弊害をもたらさない20〜100μm
程度が望ましい。
【0086】〈実施形態例2〉上記の実施形態例1で
は、間隙維持手段として端部フランジ6の回転に従動回
転する位置規制コロ1を用いたが、図5・図6に示した
ような、例えば端部フランジ6に摺動するリブ等の位置
規制部材1Aでも良い。この位置規制部材1Aは装置筐
体の側板7・7にビス23で取り付け支持させてある。
【0087】この場合、端部フランジ6との摩擦が定着
フィルム6の回転に影響しないように摺動性の良い部材
やエンボスなどの表面処理を端部フランジ6や位置規制
部材1Aの相互摺動面に施すと良い。
【0088】本構成を用いた場合、コロ1を用いた位置
規制よりコロの支持軸などが不要になり、装置筐体の側
板7・7の加工が簡略化できるので、コストを下げられ
る利点がある。
【0089】また、多点にて端部フランジ6を支持する
ため、1点を付勢する事で発生する定着フィルム5の変
形によって他の規制されていない加熱部での定着フィル
ム6とコアホルダ4との上流部での離間も防止できる。
【0090】〈実施形態例3〉実施形態例1や2では端
部フランジ6の外輪(外面)を位置規制コロ1やリブ等
の位置規制部材1Aで規制することで定着フィルム5を
付勢する手段を説明したが、図7や図8のように、端部
フランジ6の内輪(内面)を位置規制コロ1やリブ等の
位置規制部材1Aで規制しても同様な効果がえられる。
【0091】〈実施形態例4〉本実施形態は、前述の実
施形態例1において端部フランジ6の位置を規制する位
置規制コロ1を装置筐体の側板7・7に設置するのでは
なく、図9・図10のように、加熱アセンブリ2側の加
圧ステイ9の両端部に嵌着させている加圧ブロック8に
設置したものである。
【0092】加圧ブロック8は端部フランジ6を介して
定着フィルム5のコアホルダ4長手方向の規制を行って
いる。また、磁束発生手段としての励磁コイル4−1と
磁性コア4−2は、コアホルダ4に内包され、コアホル
ダ4は加圧ステイ9に位置決めされている。したがっ
て、本実施形態例では、加熱アセンブリ2単独でコアホ
ルダ4と定着フィルム5の間隔を規制できることにな
る。
【0093】前述した実施形態例1では、装置筐体の側
板7・7に位置規制コロ1を配置していたので、加熱ア
センブリ2と装置筐体との嵌合ガタ分の余裕を持って位
置規制コロ1を配置しなくてはならなかったのに対し
て、本実施形態例ではコアホルダ4と位置規制コロ1が
加圧ステイ9を基準に位置出しできるため、より精度良
く位置規制コロ1を端部フランジ6に対して配置できる
ことになる。
【0094】本実施形態例では、位置規制コロ1の外周
面は、コアホルダ4に定着フィルム5が接触したときの
端部フランジ6の外周面が描く軌道から約0.1mm程
度外側にくるように配置した。
【0095】もちろんは本実施形態例でも、実施形態例
2や3のように、位置規制コロ1の代わりにリブ形状の
位置規制部材1Aでも良い。また、端部フランジ6の外
側ではなく、内側を規制しても良い。
【0096】〈実施形態例5〉図11は本発明の第5の
実施形態例である。本図において、第1のコアホルダ4
(a)の両端部には、コアホルダ4(a)の定着フィル
ム5との摺動曲面の曲率中心とは発熱部において定着フ
ィルム5がコアホルダ4に近づく方向と同方向に移動し
た位置に曲率中心を持った摺動溝11が形成されてい
る。また、第2のコアホルダ4(B)の曲面は、上記曲
率中心を持った平面で形成されている。端部フランジ6
には、この摺動溝11および曲面から形成される摺動曲
面の外径と概略同等な内径を持ったリブ12が形成され
ている。さらに、両コアホルダ4(a)、4(b)の両
端には、端部フランジ6の定着フィルム6長手方向の規
制およびスナップフィット(圧入)にて固定されるよう
に端部フランジ6のリブ12の内径より大きく、かつ、
端部フランジ6を圧入した際、その変形により乗り越え
られる程度の段差が設けられている。本実施形態例にお
いては、定着フィルム5は、コアホルダ4に遊嵌された
後に、その端部を位置決めする端部フランジ6のリブ1
2が第1のコアホルダ4(a)の摺動溝11及び第2の
コアホルダ4(b)の摺動曲面により規制されること
で、発熱部θにおいてコアホルダ4側に付勢されること
になる。
【0097】本構成では、磁気発生手段であるコアホル
ダ4と定着フィルム5の距離を、コアホルダ4を基準に
位置決めできるので、上記実施形態例4より、さらに精
度良くコアホルダ4と定着フィルム5の距離を規制でき
る。
【0098】さらに、耐熱摺動樹脂で成型されているコ
アホルダ4および端部フランジ6の形状変更のみで達成
できるので、定着フィルム6の端部位置規制のためだけ
の部品としての部品を新規に設ける必要がなく、部品点
数の低減、コストダウンが可能である。
【0099】ここで本発明の加熱装置は、実施形態例の
画像加熱定着装置としてばかりではなく、画像を担持し
た記録材を加熱してつや等の表面性を改質する像加熱装
置、仮定着処理する像加熱装置、シート状物を給送して
乾燥処理・ラミネート処理する等の加熱装置など、広く
被加熱材の加熱処理装置として使用できることは勿論で
ある。
【0100】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、電
磁誘導加熱方式の加熱装置、および該加熱装置を画像定
着等の像加熱装置として備えた画像形成装置において、
電磁誘導発熱するフィルムからなる誘導発熱体の、発熱
部における磁束発生手段との間隔の誘導発熱体長手方向
左右の偏りによる温度勾配を低減させて誘導発熱体長手
方向左右の発熱分布を均一化させることができる。
【0101】また、像加熱装置としてグロスムラやOH
Tの透過性にムラの無い、コストパフォーマンスの高い
電磁誘導加熱方式の加熱装置および該加熱装置を用いた
装置を提供することができる。
【0102】また、磁束発生手段と誘導発熱体とで形成
される発熱領域における間隔を均一にする間隙維持手段
として、端部ガイド部材を付勢する方法を用いたことに
より、この端部ガイドとそれを付勢する付勢手段の取り
付け精度を上げるだけで目的を達成でき、多くの部品の
精度アップの必要はなく、低コストでより高いパフォー
マンスを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態例1における画像形成装置の一例の
構成略図である。
【図2】 同じく定着装置の横断面模型図である。
【図3】 同じく定着装置の途中部分省略の正面模型図
である。
【図4】 同じく定着装置の途中部分省略、一部切り欠
きの正面模型図である。
【図5】 実施形態例2における定着装置の横断面模型
図である。
【図6】 同じく定着装置の途中部分省略の正面模型図
である。
【図7】 実施形態例3における定着装置の横断面模型
図(その1)である。
【図8】 同じく定着装置の横断面模型図(その2)で
ある。
【図9】 実施形態例4における定着装置の途中部分省
略の正面模型図である。
【図10】 位置規制コロを具備させた加圧ブロックの
斜視図である。
【図11】 実施形態例5における定着装置の要部の分
解斜視図である。
【図12】 フィルム状の定着ローラを用いた電磁誘導
加熱方式の定着装置例の横断面模型図である。
【図13】 問題点の説明図である。
【符号の説明】
1、1Aは位置規制部材(コロ、リブ等) 2は加熱アセンブリ 3は加圧ローラ 4(a,b)はコアホルダ 4−1は励磁コイル 4−2は磁性コア 5は定着フィルム 6は端部フランジ 7は装置筐体側板 8は加圧ブロック 9は加圧ステイ 10は絶縁部材 11は摺動溝 100は定着装置の全体符号
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H033 AA03 BA25 BB18 BB33 BB37 BB38 BE03 BE06 3K059 AA08 AB19 AB28 AD05 AD35 CD75 CD77

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁束発生手段と、少なくとも該磁束発生
    手段の発生磁束の作用により電磁誘導発熱する誘導発熱
    層を有するフィルムからなる誘導発熱体と、該誘導発熱
    体に当接し、被加熱材を挟持して搬送を補助する回転加
    圧部材とを有する加熱装置において、 磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域にお
    ける間隔を維持する間隙維持手段を有することを特徴と
    する加熱装置。
  2. 【請求項2】 間隙維持手段が、誘導発熱体の両端に外
    嵌する端部ガイド部材を付勢する付勢手段であることを
    特徴とする請求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 端部ガイド部材を付勢する付勢手段が、
    磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域にお
    いて誘導発熱体を磁束発生手段方向に付勢しうる位置に
    配置された端部ガイドの外輪に従動回転する回転体であ
    ることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 端部ガイド部材を付勢する付勢手段が、
    磁束発生手段と誘導発熱体とで形成される発熱領域にお
    いて誘導発熱体を磁束発生手段方向に付勢しうる位置に
    配置された端部ガイドの外輪に摺動する摺動部材である
    ことを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  5. 【請求項5】 端部ガイド部材を付勢する付勢手段が、
    端部ガイドの内輪に従動し、誘導発熱体と磁束発生手段
    で形成される発熱領域において端部ガイドの内輪を磁束
    発生手段方向へ付勢しうる位置に配置された従動回転す
    る回転体あることを特徴とする請求項2に記載の加熱装
    置。
  6. 【請求項6】 端部ガイド部材を付勢する付勢手段が、
    端部ガイドの内輪に摺動し、誘導発熱体と磁束発生手段
    で形成される発熱領域において端部ガイドの内輪を磁束
    発生手段方向へ付勢しうる位置に配置された摺動リブで
    あることを特徴とする請求項2に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 付勢手段が、磁束発生手段を内包する部
    材を保持する部材と同一な部材上に保持された部材に配
    置されていることを特徴とする請求項3から6の何れか
    に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 付勢手段が、磁束発生手段を内包する部
    材に配置されていることを特徴とする請求項3から6の
    何れかに記載の加熱装置。
  9. 【請求項9】 請求項1から8の何れかの加熱装置は、
    被加熱材が画像を担持した被記録材であり、該被記録材
    上の画像を加熱して定着する、或いは仮定着する、或い
    はつや等の表面性を改質する像加熱装置であることを特
    徴とする加熱装置。
  10. 【請求項10】 被記録材上に未定着画像を形成担持さ
    せる画像形成手段部と、被記録材上の未定着画像を加熱
    定着させる定着手段を有する画像形成装置において、前
    記定着手段が請求項1から8の何れかに記載の加熱装置
    であることを特徴とする画像形成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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