JP4366215B2 - 可変リード転動体ねじ装置 - Google Patents

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本発明は、ねじ軸とナットとの間に転動体を転がり運動可能に介在させた転動体ねじ装置に関し、特にねじ軸のリードが軸線方向の異なった位置で変化する可変リード転動体ねじ装置に関する。
ねじ軸とナットとの間にボールを転がり運動可能に介在させたボールねじが知られている。この種のボールねじでは、ナットに対してねじ軸を相対的に回転させると、ねじ軸のボール転走溝とナットのボール転走溝との間に介在された複数のボールが転がり運動し、ナットがねじ軸の軸線方向に移動する。ボールねじを使用すると、ナットに対してねじ軸を回転させる際の摩擦抵抗を低減できるという利点がある。
ナットをねじ軸の軸線方向に速く動かしたり、ゆっくり動かしたりしたいという要請がある。この要請に応える場合、ねじ軸を回転させるモータの回転数を変化させて、ナットを加減速させることが一般的に行われる。しかし、この方法では、ナットを加減速させる区間でモータに負荷がかかってしまうので、ねじ軸の回転数を変化させることなく、すなわちねじ軸を一定速度で回転させたまま、ナットを加減速させることが望まれる。
ねじ軸を一定速度で回転させたまま、ナットを加減速させる方法として、立体カム装置が知られている。この種の立体カム装置では、原動節として一定速度で回転する円筒みぞカムを用い、これに接触する従動節に直線運動を与える。円筒みぞカムには、軸線方向の異なった位置においてリードが変化するねじ溝が形成され、この溝に従動節の先端がはめ込まれる。
しかし、従来の立体カム装置では、原動節と従動節との接触部分がすべりになり、原動節と従動節との間の摩擦が大きくなってしまう。摩擦が大きくなると、原動節及び従動節が摩耗したり、原動節及び従動節が滑らかな動きをしなかったりするという問題が生ずる。
そこで本発明は、ねじ軸を一定速度で回転させたまま、ナットを速く動かしたり、ゆっくり動かしたりすることができ、しかも摩擦抵抗も小さな可変リード転動体ねじ装置を提供することを目的とする。
以下、本発明は本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
上記課題を解決するために、請求項1の発明に記載の可変リード転動体ねじ装置は、軸線方向の異なった位置においてリードが変化すると共に転動体(4)が転がり運動する螺旋状の転動体転走溝(2)が形成されたねじ軸(1)と、転動体(4)が転がり運動する転動体転走溝(8d)を有する転動体保持部材(8)と、前記転動体保持部材(8)が回転可能に収容されるケース(7)と、前記ねじ軸(1)の前記転動体転走溝(2)と前記転動体保持部材(8)の前記転動体転走溝(8d)との間を転がり運動可能に介在される複数の転動体(4)と、を備え、前記ねじ軸(1)を前記ケース(7)に対して相対的に回転させたとき、前記ねじ軸(1)のリードが変化するのに対応して、前記転動体保持部材(8)が前記ケース(7)に対して回転することを特徴とする。
請求項2の発明は、請求項1に記載の可変リード転動体ねじ装置において、前記転動体保持部材(8)には、前記転動体保持部材(8)の前記転動体転走溝(8d)の一端まで転がった転動体(4)を前記転動体転走溝(8d)の他端に戻す戻し通路(8e)が形成されることを特徴とする。
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の可変リード転動体ねじ装置において、前記転動体(4)はボールであり、前記ねじ軸(1)の前記転動体転走溝(2)及び前記転動体保持部材(8)の前記転動体転走溝(8d)の溝直角断面形状は、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状であることを特徴とする。
請求項4の発明は、請求項1ないし3いずれかに記載の可変リード転動体ねじ装置において、前記ねじ軸(1)の前記転動体転走溝(2)は2条以上形成され、前記転動体保持部材(8)は、ねじ軸(1)のボール転走溝(2)の条数と同数、ねじ軸(1)の周方向に間隔を空けて配置されることを特徴とする。
請求項5の発明は、請求項1ないし4いずれかに記載の可変リード転動体ねじ装置において、前記ねじ軸(1)の前記転動体転走溝(2)は、リードが大きい部分(2a)と、リードが小さい部分(2c)と、前記リードが大きい部分(2a)と前記リードが小さい部分(2c)を接続するリードの変わり目の部分(2b)を有し、前記転動体保持部材(8)の前記転動体転走溝(8d)は、前記リードが大きい部分(2a)のリードよりも小さく、且つ前記リードが小さい部分(2c)のリードよりも大きいリードに対応した溝形状に形成されることを特徴とする。
請求項1の発明によれば、例えばねじ軸を一定速度で回転させると、ねじ軸のリードが変化するのに対応して、転動体保持部材がケースに対して回転しつつ、ケースが速く動いたり、遅く動いたりする。ねじ軸と転動体保持部材との間に転がり運動する転動体を介在させているので、通常の転動体ねじ装置と同様に摩擦抵抗を低減することができる。また、ねじ軸の転動体転走溝及び転動体保持部材の転動体転走溝との間に複数の転動体を介在させているので、1つの転動体を転がす場合に比べ、より大きな荷重を負荷することもできる。
請求項2の発明によれば、転動体を循環させることで、ストロークの長いねじ装置が得られる。また、転動体保持部材と共に転動体循環路(転動体転走溝と戻し通路で構成される)もケースに対して回転させることができる。
請求項3の発明のように、転動体転走溝を単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状にすれば、転動体としてのボールと転動体転走溝との接点が一箇所になり、接点が変動し易くなる。ねじ軸のリードが変化すると、転動体保持部材が回転して、ねじ軸のボール転走溝と転動体保持部材のボール転走溝とがずれてくるが、ボールとボール転走溝との接点が変動するので、転動体保持部材に無理な力が掛かることがない。
請求項4の発明のように、転動体保持部材をねじ軸の周方向に複数並べれば(ねじ軸のリードが軸線方向で異なるので、転動体保持部材をねじ軸の軸線方向に複数並べることはできない)、負荷容量の大きなねじ装置が得られる。
請求項5の発明のように、転動体保持部材の転動体転走溝をリードの変わり目の部分に対応した溝形状に形成することで、転動体保持部材がケースに対して回転したときに転動体保持部材がねじ軸に干渉(衝突)するのを防ぎ易くなる。
図1ないし図3は、本発明の一実施形態における可変リード転動体ねじ装置(以下単にねじ装置という)を示す。ねじ装置は、ねじ軸1と、ねじ軸1の回転に伴って軸線方向に移動するナット3とを備える。ねじ軸1とナット3との間には、複数の転動体としてのボールが介在される。
図2に示されるように、ねじ軸1の外周面には、複数条の(例えば2条の)螺旋状の転動体転走溝としてボール転走溝2が形成される。このボール転走溝2は、ねじ軸の軸線方向の異なった位置において、そのリードが変化する。具体的には、軸線方向における一端側には、リードが大きい部分2aが形成され、他端側には、リードの小さい部分2cが形成され、軸線方向の中央部分には、リードの大きい部分とリードの小さい部分とを接続する変わり目部分2bが形成される。変わり目部分2bでは、リードの小さい部分2cからリードの大きい部分2aに向かって除々にリードが大きくなる。
ボール転走溝2の溝直角断面形状(すなわち螺旋状のボール転走溝の中心線と直交する平面内での断面形状)は、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状から形成される(図5(A)参照)。ボール転走溝2の曲率半径Rは、ボール4の半径よりも若干大きい。一般的なボールねじでは、ねじ軸1の軸線方向の荷重を受けるべく、ボール転走溝2の溝直角断面形状は、2つの円弧を組み合わせたゴシックアーチ溝形状(図5(B)参照)に形成される。詳しくは後述するが、ボール転走溝2の溝直角断面形状をサーキュラーアーク溝形状に形成するのは、ボール4とボール転走溝2との間の接点を変動し易くするためである。ボール転走溝2は切削加工、転造加工等によって形成される。
ナット3は、筒状のケース7と、ケース7内に回転可能に収容される転動体保持部材としてのボール保持部材8とを有する。
図3に示されるように、ケース7は、ねじ軸が貫通する略円筒形状のケース本体6と、ケース本体6を覆う薄肉円筒状の外カバー5とを有する。ケース本体6の軸線方向の中央部には、ボール保持部材8を収容するためのボール保持部材収容孔9が形成される。この収容孔9の内周には、ボール保持部材8のフランジ部8aに係合する段差が形成される。外カバー5は、ボール保持部材8の個数に応じて2分割されている。ケース本体6にボール保持部材8を収容し、支持ボール10をフランジ部8aの凹部8cに嵌めた後、ボルト等の結合手段によって外カバー5をケース本体6に固定する。
図2に示されるように、ボール保持部材8は、ボール保持部材8とねじ軸1との間に介在される複数のボール4によって、ねじ軸1の半径方向の力を受ける。支持ボール10は、この半径方向の力によってボール保持部材8がケース本体6から抜けないように、且つケース7に対してボール保持部材8が回転できるように、ボール保持部材8を支持する。ボール保持部材8は、ねじ軸の半径方向に伸びる線(ねじ軸の軸線に直交する線)を中心として回転可能になっている。
なお、本実施形態では、ケース7に対してボール保持部材8を回転させる回転機構の一つとして、支持ボール10を採用しているが、ねじ軸1の半径方向に伸びる線を中心としてボール保持部材8を回転させ、かつねじ軸1の半径方向にボール保持部材8が移動するのを防止するものであれば、一般の軸受け等を採用することもできる。
図2及び図3に示されるように、ボール保持部材8は、ねじ軸1のボール転走溝2の条数と同数(この例では2個)、ねじ軸1の周囲に円周方向に均等間隔を空けて配置される。ねじ軸1の軸線方向に位置を異ならせて2つのボール保持部材8を配置すると、リードが変化する部分で、2つのボール保持部材8間の相対的な位置が変化してしまう。ボール保持部材8をねじ軸の軸線方向に並べることはできないので、負荷容量を向上させるために円周方向にボール保持部材8を複数並べる。
図4はボール保持部材8の詳細図を示す。ボール保持部材8は、ケース7に係合するフランジ部8aと、フランジ部8aから垂下するボール保持部8bとを有する。ボール保持部8bのねじ軸1に対向する面には、ボール転走溝8dが形成される。ボール転走溝8dの長手方向の長さは、ねじ軸1の周囲の一周未満で且つ複数のボール4が配列できる長さに形成される。
上述のように、ねじ軸1のボール転走溝2はそのリードが変化している。このため、正確にはボール保持部材8のボール転走溝8dは、ねじ軸1のボール転走溝2の変わり目部分2bに合わせて、すなわち、ねじ軸のリードが大きい部分2aのリードよりも小さく、且つリードが小さい部分2cのリードよりも大きいリードに対応した溝形状に形成される。
ボール保持部材8のボール転走溝8dの溝直角断面形状(すなわち螺旋状のボール転走溝8dの中心線と直交する平面内での断面形状)も、ねじ軸1のボール転走溝2と同様に、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状に形成される。また、ボール保持部材8には、ねじ軸1とボール保持部材8との間に介在される複数のボール4を循環させるべく、ボール転走溝8dの一端まで転がったボール4をボール転走溝8dの他端に戻す戻し通路8eが形成される。ボール循環路を構成するボール転走溝8d及び戻し通路8eがボール保持部材8に一体に形成されているので、ボール保持部材8がケースに対して回転すると、ボール循環路も回転する。
この実施形態のように、ボール転走溝8dの一端と他端を接続する戻し通路8eを、ボール保持部材8に形成するのが望ましいが、戻し通路8eをケース7に形成してもよい。また、戻し通路8eを容易に形成するために、戻し通路8eをボール保持部材8とは別のリターンパイプから構成してもよいし、戻し通路8eの両端のU字形状の部分をエンドキャップ等の別部材で構成してもよい。
ねじ軸1を回転させると、ねじ軸1のボール転走溝2とボール保持部材8のボール転走溝8dとの間に介在されるボール4が転がり運動し、ナット3が軸線方向に移動する。ボール保持部材8が、ねじ軸1のリードの変わり目部分2bに移動すると、ねじ軸1のリードの変化に合わせるように、ボール保持部材8が回転する。ボール保持部材8が回転することによって、あたかもリードの変化を吸収できるようになり、ねじ軸のリードを変化させたねじ装置を実現できる。
また、ねじ軸とボール保持部材との間に転がり運動する複数のボールを介在させているので、通常のねじ装置と同様に摩擦抵抗を低減することができる。さらに、本実施形態のねじ装置では、ボール保持部材8が、ねじ軸1の周囲に円周方向に均等間隔を空けて配置され、且つボール保持部材8のボール転走溝8dの長手方向の長さも一周未満であるので(すなわち、ボール4がねじ軸1の軸線方向に長く配列されていないので)、ナット3に取り付け誤差が生じても、ボール4を介してボール保持部材8からねじ軸1に取り付け誤差によるモーメント荷重が発生するのを防止することができる。
図5(A)に示されるように、ねじ軸1のボール転走溝2及びボール保持部材8のボール転走溝8dは、サーキュラーアーク溝形状に形成される。この溝形状では、ボール4が、ねじ軸1のボール転走溝2及びボール保持部材8のボール転走溝8dに所定の接触幅を有した1点で接触する。このような1点接触にすることで、ボール4とボール転走溝2,8dとの接点も変動し易くなる。ねじ軸1のボール転走溝2のリードが変化すると、ねじ軸1のボール転走溝2のリードと、ボール保持部材8のボール転走溝8dのリードとにずれが生じてくる。しかし、ボール4とボール転走溝2,8dとの接点も変動し易くなるので、このずれにも対応することができる。
以下接点の変動について詳述する。図6は、ねじ軸1のボール転走溝2の平面図である。ねじ軸1とボール保持部材8との間に介在される一連のボール4のうち、ボール保持部材8のボール転走溝8dの長手方向の一端側に位置するボール4は、例えば、ねじ軸のボール転走溝2の断面の一方の壁面に点Aで接触する。ボール保持部材8のボール転走溝8dの中央部分に位置するボール4は、ねじ軸1のボール転走溝2の底Bで接触する。また、ボール保持部材8のボール転走溝8dの他端側に位置するボール4は、ねじ軸1のボール転走溝2の他方の壁面に点Cで接触するようになる。この現象を接点の変動と呼ぶ。
図5(B)に示されるように、ボール転走溝2,8dの溝直角断面形状を2つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状に形成する場合、ボール4とボール転走溝2,8dとが2点で接触することになり、接点が変動し難くなる。このため、ねじ軸1のボール転走溝2のリードと、ボール保持部材8のボール転走溝8dのリードとにずれが生じると、ボール保持部材8に無理な力がかかるおそれがある。
ボール保持部材8のボール転走溝8dは、ねじ軸1のボール転走溝2の変わり目部分2bに合わせて形成されている。このため、ねじ軸1のリードが小さい部分2cやリードが大きい部分2aでは、ねじ軸1の軸線方向から見た状態において、ボール保持部材8のボール転走溝8dの円弧形状が、ねじ軸1の外径形状に一致しなくなる。
すなわち、ねじ軸1のリードが小さい部分2cでは、ねじ軸1の軸線方向から見たボール保持部材8のボール転走溝8dの円弧形状が、ねじ軸1の外形よりも大きくなる。一方、ねじ軸1のリードが大きい部分2aでは、ねじ軸1の軸線方向から見たボール保持部材8のボール転走溝8dの円弧形状が、ねじ軸1の外形よりも小さくなる。
そして、ねじ軸1のリードが小さい部分2cでは、ボール保持部材8のボール転走溝8dの長手方向の中央部分に位置するボール4のみが、荷重を負荷できるボールになる。一方、ねじ軸1のリードが大きい部分2aでは、ボール保持部材8のボール転走溝8dの長手方向の両端部分に位置するボール4のみが、荷重を負荷できるボール4になる。本実施形態では、ねじ軸1とボール保持部材8との間で荷重を負荷できるボール4が変化したり、上述のように接点が変動したりすることによって、ねじ軸1のリードの変化に対応している。なお、この他にもボール保持部材8を弾性変形しやすい材質から形成することも、ねじ軸1のリードの変化に対する対応策になる。
ねじ軸1のリードの小さい部分2cに合わせて、ボール保持部材8のボール転走溝8dを形成すると、ねじ軸1のリードの大きい部分2aにおいて、ねじ軸1の軸線方向から見たボール保持部材8のボール転走溝8dの円弧形状が、ねじ軸1の外形よりもより小さくなり、ボール保持部材8とねじ軸1の外形とが干渉(衝突)し易くなる。本実施形態のように、ねじ軸1のリードの変わり目部分2bに合わせて、ボール保持部材8のボール転走溝8dを形成すると、ボール保持部材8とねじ軸1の外形と干渉を防止することができる。
なお、ボール保持部材8とねじ軸1の外形とが干渉しない限り、ボール保持部材8のボール転走溝8dをねじ軸1のリードの小さい部分2cに合わせて形成することも可能である。この場合、リードの小さい部分2cでの負荷を受けられるボールの数を増やすことができるので、リードの小さい部分2cでの負荷容量を上げることができる。
ねじ軸1を一定速度で回転させると、ねじ軸1のリードが変化するのに対応して、ボール保持部材8がケース7に対して回転する。ねじ軸1のリードが大きい部分2aでは、ナットが速く動き、リードが小さい部分2cでは、ナットがゆっくり動く。本実施形態のねじ装置の用途は、特に限定されるものではないが、モータを一定速度で回転させたまま(モータのトルクを一定に保ったまま)、ねじ軸1のリードが小さい部分2cでナット3をゆっくり動かすことができるので、リードが小さい部分2cでのナット3に与える力を大きくする場合に好適に用いることができる。例えば、型締めのときに力が要る射出成型機等に好適に用いることができる。なお、モータの回転数を変えて、ナット3を速く動かしたり、ゆっくり動かしたりすると、モータの回転を低速にしてナット3をゆっくり動かしたところで、ナット3に与える力を大きくすることが難しくなる。
本発明の実施形態は、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば、ねじ軸のリードの変化のさせ方は上記実施形態に限られず、ナットの動かし方に応じて適宜変更することができ、またねじ軸の回転数も一定速度に限られることはない。さらに、ねじ軸の条数及びボール保持部材の個数も負荷容量に応じて適宜決定することができる。ボール保持部材及びねじ軸のボール転走溝の溝直角断面形状についても、ボール保持部材に無理な力が掛からない限り、2つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状に形成してもよい。ボール保持部材及びケースについても、ボール保持部材がケースに対して回転できるものであれば、それらの形状も様々に変更することができる。さらに、転動体にはボールの他、ローラも用いることができる。
本発明の一実施形態におけるねじ装置を示す斜視図。 上記ねじ装置の断面図。 上記ねじ装置の分解斜視図。 ボール保持部材の断面図。 溝直角断面形状を示す図(図中(A)はサーキュラーアーク溝形状を示し、図中(B)はゴシックアーチ溝形状を示す)。 ねじ軸のボール転走溝を示す平面図。
符号の説明
1…ねじ軸
2…ボール転走溝
2a…リードが大きい部分
2b…リードの変わり目部分
2c…リードが小さい部分
3…ナット
4…ボール
7…ケース
8…ボール保持部材
8d…ボール転走溝
8e…戻し通路

Claims (5)

  1. 軸線方向の異なった位置においてリードが変化すると共に、転動体が転がり運動する螺旋状の転動体転走溝が形成されたねじ軸と、
    転動体が転がり運動する転動体転走溝を有する転動体保持部材と、
    前記転動体保持部材が回転可能に収容されるケースと、
    前記ねじ軸の前記転動体転走溝と前記転動体保持部材の前記転動体転走溝との間を転がり運動可能に介在される複数の転動体と、を備え、
    前記ねじ軸を前記ケースに対して相対的に回転させたとき、前記ねじ軸のリードが変化するのに対応して、前記転動体保持部材が前記ケースに対して回転することを特徴とする可変リード転動体ねじ装置。
  2. 前記転動体保持部材には、前記転動体保持部材の前記転動体転走溝の一端まで転がった転動体を前記転動体転走溝の他端に戻す戻し通路が形成されることを特徴とする請求項1に記載の可変リード転動体ねじ装置。
  3. 前記転動体はボールであり、
    前記ねじ軸の前記転動体転走溝及び前記転動体保持部材の前記転動体転走溝の溝直角断面形状は、単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状であることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変リード転動体ねじ装置。
  4. 前記ねじ軸の前記転動体転走溝は2条以上形成され、
    前記転動体保持部材は、ねじ軸のボール転走溝の条数と同数、ねじ軸の周方向に間隔を空けて配置されることを特徴とする請求項1ないし3いずれかに記載の可変リード転動体ねじ装置。
  5. 前記ねじ軸の前記転動体転走溝は、リードが大きい部分と、リードが小さい部分と、前記リードが大きい部分と前記リードが小さい部分を接続するリードの変わり目の部分を有し、
    前記転動体保持部材の前記転動体転走溝は、前記リードが大きい部分のリードよりも小さく、且つ前記リードが小さい部分のリードよりも大きいリードに対応した溝形状に形成されることを特徴とする請求項1ないし4いずれかに記載の可変リード転動体ねじ装置。
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