JP6187109B2 - ボールねじ - Google Patents
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Description
また、ねじ軸に形成されている2つのねじ溝のねじれ方向及びリードの組み合わせによって、第2ナットの軸方向の移動量が決定されるため、移動量が異なる種々のボールねじを得るためには、所望の移動量に対応するねじれ方向及びリードを有するねじ軸、第1ナット、及び第2ナットを製造してボールねじを組み立てる必要があった。そのため、ボールねじの生産効率が十分に高いとは言えないことに加えて、様々な移動量のボールねじを求める市場ニーズに対する対応能力が十分に高いとは言えなかった。
図1,2のボールねじは、2種類のリードを切り換え可能なボールねじであって、ボールねじの構造を切換機構によって第一状態又は第二状態に切り換えることによって、リードを切り換えることができる。
また、図1,2に示す切換機構に代えて、図3に示す変形例の切換機構を採用してもよい。すなわち、図3の切換機構は、内側ナット2のフランジ2bの外周面に形成された軸方向に延びるキー溝2cと、外側ナット5のフランジ5bの外周面に形成された軸方向に延びるキー溝5cと、円筒状部材4のフランジ4bの外周面に一端部が旋回可能に取り付けられた旋回キー9Cと、を有している。
このねじ軸1に取り付けられた内側ナット2のフランジ2bには、プーリ等を用いた回転伝達機構15を介してモータ17が接続されていて、モータ17によって内側ナット2が両方向に回転されるようになっている。ねじ軸1と内側ナット2と内側ボール3とによって内側ボールねじ機構が構成されているので、内側ナット2の回転に伴って内側ナット2はねじ軸1に対して軸方向両方向に移動可能となっている。モータ17は、軸方向に移動可能に床面11上に載置されているので、内側ナット2が移動すれば、内側ナット2とともにモータ17も同方向に移動するようになっている。なお、ねじ軸1のねじ溝1aと内側ナット2のねじ溝2aは、ねじれ方向とリードがいずれも同一であることは勿論である。
したがって、切換機構によって第一状態又は第二状態に切り換えれば、外側ナット5のねじ軸1に対するモータ17一回転当たりの移動量を、切り換えることができる。例えば、内側ボール転走路のねじれ方向と外側ボール転走路のねじれ方向が、図1,2に示すように逆方向で、内側ボールねじ機構のリード(内側ナット2のねじ軸1に対するモータ17一回転当たりの移動量)が10mm、外側ボールねじ機構のリード(外側ナット5の円筒状部材4に対するモータ17一回転当たりの移動量)が9mmであるとする。
また、第一状態においては、内側ナット2の移動可能量は、(ねじ軸1の軸方向長さ)−(内側ナット2の軸方向長さ)となり、外側ナット5の移動可能量は、(円筒状部材4の外周面のうちねじ溝4aが形成されている領域の軸方向長さ)−(外側ナット5の軸方向長さ)となる。よって、内側ナット2及び外側ナット5の移動可能量は、それぞれ独立して設定することが可能である。そのため、ねじ軸1の軸方向長さを大きくしなくても、あるいは、内側ナット2の軸方向長さを小さくしても、外側ナット5の移動可能量を大きく設定することが可能であるので、ボールねじの小型化が可能である。
さらに、内側ナット2の外周面にはねじ溝が形成されないので、内側ボール3を循環させる循環部(図示せず)が内側ナット2の外周面に存在する場合でも、ねじ溝5aのリードが制限されることはない。内側ナット2の外周面に形成された循環部と干渉しないように、円筒状部材4を内側ナット2に固定すればよい。
1a ねじ溝
2 内側ナット
2a ねじ溝
2c キー溝
3 内側ボール
4 円筒状部材
4a ねじ溝
4c キー溝
5 外側ナット
5a ねじ溝
5c キー溝
6 外側ボール
7 転がり軸受
9A 第一キー
9B 第二キー
9C 旋回キー
Claims (3)
- 螺旋状のねじ溝を外周面に有するねじ軸と、前記ねじ軸のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有する内側ナットと、前記ねじ軸のねじ溝と前記内側ナットのねじ溝とにより形成される螺旋状の内側ボール転走路に転動自在に配された複数の内側ボールと、を有し、前記内側ボールを介して前記ねじ軸に螺合されている前記内側ナットを前記ねじ軸に対して相対回転運動させることにより、前記内側ナットが前記ねじ軸に対して軸方向に相対移動するようになっている内側ボールねじ機構と、
螺旋状のねじ溝をその外周面に有し、その内周面と前記内側ナットの外周面との間に配された軸受を介して前記内側ナットに同軸且つ回転可能に取り付けられた円筒状部材と、前記円筒状部材のねじ溝に対向するねじ溝を内周面に有する外側ナットと、前記円筒状部材のねじ溝と前記外側ナットのねじ溝とにより形成される螺旋状の外側ボール転走路に転動自在に配された複数の外側ボールと、を有し、前記外側ボールを介して前記円筒状部材に螺合されている前記外側ナットを前記円筒状部材に対して相対回転運動させることにより、前記外側ナットが前記円筒状部材に対して軸方向に相対移動するようになっている外側ボールねじ機構と、
前記内側ナットと前記円筒状部材とが一体に連結され、前記外側ナットは前記円筒状部材に対して相対回転可能に取り付けられている第一状態と、前記円筒状部材と前記外側ナットとが一体に連結され、前記内側ナットは前記円筒状部材に対して相対回転可能に取り付けられている第二状態と、の2つの状態を切り換える切換機構と、
を備えることを特徴とするボールねじ。 - 前記切換機構は、前記内側ナットの外周面に形成されたキー溝と、前記円筒状部材の外周面に形成されたキー溝と、前記外側ナットの外周面に形成されたキー溝と、前記内側ナットのキー溝と前記円筒状部材のキー溝とに掛け渡されるように挿入され、前記内側ナットと前記円筒状部材とを連結する第一キーと、前記円筒状部材のキー溝と前記外側ナットのキー溝とに掛け渡されるように挿入され、前記円筒状部材と前記外側ナットとを連結する第二キーと、を有し、
前記内側ナットのキー溝と前記円筒状部材のキー溝とに前記第一キーを挿入し、前記第二キーは使用しないことにより、前記第一状態に切り換え、前記円筒状部材のキー溝と前記外側ナットのキー溝とに前記第二キーを挿入し、前記第一キーは使用しないことにより、前記第二状態に切り換えるようになっていることを特徴とする請求項1に記載のボールねじ。 - 前記第一キーと前記第二キーとが同一のキーであり、前記内側ナットのキー溝と前記円筒状部材のキー溝とに前記キーを挿入するか、又は、前記円筒状部材のキー溝と前記外側ナットのキー溝とに前記キーを挿入するかによって、前記第一状態と前記第二状態とを切り換えるようになっていることを特徴とする請求項2に記載のボールねじ。
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JP2012220394 | 2012-10-02 | ||
JP2013207500A JP6187109B2 (ja) | 2012-10-02 | 2013-10-02 | ボールねじ |
Publications (2)
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Family
ID=50791008
Family Applications (1)
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JP2013207500A Active JP6187109B2 (ja) | 2012-10-02 | 2013-10-02 | ボールねじ |
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