JP4361401B2 - 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法 - Google Patents

炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4361401B2
JP4361401B2 JP2004067906A JP2004067906A JP4361401B2 JP 4361401 B2 JP4361401 B2 JP 4361401B2 JP 2004067906 A JP2004067906 A JP 2004067906A JP 2004067906 A JP2004067906 A JP 2004067906A JP 4361401 B2 JP4361401 B2 JP 4361401B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
carbon fiber
mass
modified polyolefin
polyolefin resin
propylene
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004067906A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005256206A (ja
Inventor
浩司 白木
尚光 村山
昭二 牧野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Teijin Techno Products Ltd
Original Assignee
Teijin Techno Products Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Teijin Techno Products Ltd filed Critical Teijin Techno Products Ltd
Priority to JP2004067906A priority Critical patent/JP4361401B2/ja
Publication of JP2005256206A publication Critical patent/JP2005256206A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4361401B2 publication Critical patent/JP4361401B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

本発明は、ポリプロピレン樹脂マトリックスとの接着性に優れるサイジング剤を付与された熱可塑性樹脂強化用炭素繊維、及び当該炭素繊維によって強化された熱可塑性樹脂、並びに、当該炭素繊維の製造方法に関する。
炭素繊維及び炭素繊維複合材料は、引張強度・引張弾性率が高く、耐熱性、耐薬品性、疲労特性、耐摩耗性に優れる、線膨張係数が小さく寸法安定性に優れる、電磁波シールド性、X線透過性に富むなどの優れた特長を有していることから、スポーツ・レジャー、航空・宇宙、一般産業用途に幅広く適用されている。従来は、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂をマトリックスとすることが多かったが、最近、リサイクル性・高速成型性の観点から熱可塑性樹脂が注目されている。
熱可塑性樹脂をマトリックスとする炭素繊維複合材料は、コンパウンドペレットの射出成型、長繊維ペレットの長繊維射出成型、射出圧縮成型、押出成型、ランダムマットを使用したスタンピング成型など、比較的短い繊維形態で使用されることが多い。このため、炭素繊維複合材料の強度・弾性率等の機械的特性は、炭素繊維とマトリックスである熱可塑性樹脂との親和性・接着性に大きく影響を受ける。
炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料のマトリックスとしては、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS)、ポリアミド(ナイロン6、ナイロン66など)、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルイミド、ポリスチレン、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトンなどが挙げられる。
これら熱可塑性樹脂のうち、ポリプロピレン樹脂は、安価であり、成型性、耐水性、耐薬品性(耐油性、耐溶剤性)、電気絶縁性などに優れた性質を有する。そのため、炭素繊維強化熱可塑性樹脂複合材料のマトリックスとして、今後飛躍的な成長が期待されている。しかしながら、ポリプロピレン樹脂は結晶性であり、且つ、極性基を持たないため、炭素繊維との親和性が低い。このため、炭素繊維で強化して複合材料の機械的特性を向上させることは難しい。
炭素繊維は、多数本の極細フィラメントで構成されており、伸度が小さく機械的摩擦などによって毛羽が発生し易い。このため、炭素繊維の集束性を向上させて取扱性を改善し、且つ、マトリックスとの親和性を向上させるために、炭素繊維にサイジング剤を付与するのが一般的である。
炭素繊維用のサイジング剤としては、これまでに多くの提案がなされている。例えば、特許文献1には、ポリウレタンで被覆処理された炭素繊維及び当該炭素繊維と熱可塑性樹脂とからなる炭素繊維強化熱可塑性樹脂組成物が提案されている。この提案によれば、炭素繊維の取扱性の向上、並びに、炭素繊維強化熱可塑性樹脂の機械的特性の向上を図れることが開示されている。
他方、特許文献2には、炭素繊維ストランドに常温で液状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、常温で固形状のビスフェノールA型エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ステアリン酸を必須成分としたサイジング剤が提案されている。更に、特許文献2には、上記サイジング剤が炭素繊維ストランドに良好な耐擦過性を与えることが開示されている。
しかしながら、これらの特許文献1及び2で開示された炭素繊維用サイジング剤は、炭素繊維と、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、又は、ポリカーボネート及びポリアミドなど極性の高い熱可塑性樹脂との接着性向上を図ったものである。これら従来技術によるサイジング剤を付与した炭素繊維をポリプロピレンに適用しても、炭素繊維−ポリプロピレン複合材料の強度はほとんど向上しない。
一方、ガラス繊維用のサイジング剤については、強化繊維(ガラス繊維)とポリプロピレンとの接着性を向上させるものが幾つか提案されている。例えば、特許文献3には、酸変性のオレフィン樹脂及びアミノ基を有するシランカップリング剤を含むガラス繊維用集束剤が提案されている。更に、特許文献3には、マトリックス樹脂であるオレフィン樹脂とガラス繊維とが強固に密着し、原料及び成型品に毛羽立ちが発生せず、優れた強度の成型品が得られることが開示されている。
しかしながら、この特許文献3で開示されたサイジング剤を炭素繊維に適用しても、炭素繊維はガラス繊維と異なりシランカップリング剤による接着向上効果は期待できない。また、炭素繊維はガラス繊維と比較して高強度であるが、サイジング剤との反応性に乏しい。そのため、炭素繊維−ポリプロピレン複合材料の機械的特性において炭素繊維は、その高い性能を十分に反映できないでいる。
以上のことから、ポリプロピレン樹脂との親和性に優れ、且つ、集束性・擦過性に優れる炭素繊維用サイジング剤の開発が要望されている。
特開昭58−126375号公報 (特許請求の範囲) 特開平7−197381号公報 (特許請求の範囲) 特開2003−253563号公報 (特許請求の範囲)
本発明は、上記従来技術における問題点に着目してなされたものであり、ポリプロピレン樹脂マトリックスとの接着性に優れ、且つ、集束性・擦過性に優れたサイジング剤、ポリプロピレン樹脂に対する補強効果の高い当該サイジング剤を付与した熱可塑性樹脂強化用炭素繊維、及び当該炭素繊維により強化されるポリプロピレン樹脂成型材料を安価に提供することを目的としている。
上記目的を達成する本発明は、以下に記載のものである。
[1] エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂が、炭素繊維に付与されてなる熱可塑性樹脂強化用炭素繊維。
[2] 変性ポリオレフィン樹脂が、その全量に対して無水マレイン酸が0.1〜20質量%グラフトされ、(メタ)クリル酸エステルが0.1〜30質量%グラフトされたものである[1]に記載の熱可塑性樹脂強化用炭素繊維。
[3] 変性ポリオレフィン樹脂が、炭素繊維に対し、固形分として0.1〜8.0質量%付与されてなる[1]又は[2]に記載の熱可塑性樹脂強化用炭素繊維。
[4] エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂を付与した炭素繊維を5〜70質量%含有してなる炭素繊維強化熱可塑性樹脂。
[5] 熱可塑性樹脂がポリプロピレンである[4]に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂。
[6] エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂を乳化させた変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを炭素繊維にサイジングすることを特徴とする熱可塑性樹脂強化用炭素繊維の製造方法。
本発明によれば、炭素繊維とポリプロピレン樹脂との接着性・親和性が向上し、且つ、機械的摩擦などにより炭素繊維が毛羽立つのを防止するため、当該炭素繊維はポリプロピレン樹脂の強化材として好適に使用できる。当該炭素繊維をポリプロピレン樹脂に配合した場合には、その樹脂組成物の機械的強度を著しく向上させることができる。
以下本発明を詳細に説明する。
本発明の炭素繊維に付与されるサイジング剤は、変性ポリオレフィン樹脂からなる変性ポリオレフィン系サイジング剤である。この変性ポリオレフィン樹脂の主鎖は、エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体などの低結晶性ポリオレフィンのなかから少なくとも1種類が選ばれたものから構成される。
上記変性ポリオレフィン樹脂におけるプロピレン構成単位の割合は、50〜98モル%であることが好ましい。プロピレン構成単位割合が50モル%よりも少ないと、炭素繊維とポリプロピレン樹脂マトリックスとの接着性が低下するので好ましくない。プロピレン構成単位割合が98モル%より多いと炭素繊維ストランド自身の柔軟性・ドレープ性が低下するので好ましくない。
本発明の炭素繊維に付与される変性ポリオレフィン系サイジング剤において、変性ポリオレフィン樹脂は、上記重合体主鎖が無水マレイン酸と(メタ)クリル酸エステル[(メタ)クリル酸とは、アクリル酸とメタクリル酸とを併せた表現であり、本明細書においてアクリル酸及び/又はメタクリル酸を指す場合は、(メタ)クリル酸の表現を用いている。]とでグラフト変性されたものである。
具体的には、変性ポリオレフィン樹脂の主鎖にグラフトする変性モノマーは、ポリオレフィン樹脂を変性する際に通常使用される無水マレイン酸モノマーと、変性ポリオレフィン系樹脂に凝集力を付与することができる(メタ)クリル酸モノマーとを併用する。2種類の変性モノマーを使用することで、少ないモノマー添加量で高い変性を行うことが可能となる。
変性ポリオレフィン樹脂中の無水マレイン酸モノマーのグラフト量は、0.1〜20質量%が好ましく、1〜15質量%が更に好ましく、2〜10質量%が特に好ましい。同じく、変性ポリオレフィン樹脂中の(メタ)クリル酸モノマーのグラフト量は、0.1〜30質量%が好ましく、1〜15質量%が特に好ましい。
両者ともに、上記範囲よりもグラフト量が少ないと、炭素繊維のポリプロピレン樹脂マトリックスへの接着性が低下する。また、逆にグラフト量が多すぎても、ポリオレフィン主鎖にグラフトしないモノマーが増えたり、変性ポリオレフィン樹脂中のポリオレフィン含量が相対的に減少するために、炭素繊維とポリプロピレンマトリックス樹脂との接着性が低下する。
変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は、15,000〜150,000、好ましくは30,000〜80,000である。重量平均分子量が15,000より小さいと、炭素繊維とポリプロピレン樹脂マトリックスとの接着性や、炭素繊維ストランド自身の集束性が劣り、150,000より大きくなると乳化が困難になる。また、乳化できてもエマルジョンの粒径が大きく不安定になり、長期間の操業に耐えない。尚、重量平均分子量の測定法としては、GPC法など公知の方法を使用することができる。
本発明における炭素繊維のサイジング剤付着量は、成型法や用途によっても異なるが、0.1〜8質量%が好ましく、0.2〜5質量%が特に好ましい。サイジング剤付着量が0.1質量%未満では炭素繊維の成型加工時における取扱性が劣る。一方、8質量%を超えると、マトリックス樹脂に対するサイジング剤の量が多くなり、マトリックス樹脂の結晶性を低下させて複合材料の機械的特性が低下するため好ましくない。
本発明における炭素繊維強化熱可塑性樹脂に含まれる炭素繊維量も、短繊維コンパウンド、長繊維ペレット、ランダムマット、一方向強化プリプレグなど成型方法・用途によって異なるが、コストパフォーマンスの観点から5〜70質量%の範囲が好ましい。
以下、本発明の炭素繊維の製造方法の一例について説明する。
[原料炭素繊維]
本発明の原料炭素繊維は、ポリアクリロニトリル(PAN)系、石油・石炭ピッチ系、レーヨン系、リグニン系など、何れの炭素繊維も使用することができる。特に、PANを原料としたPAN系炭素繊維が、工業規模における生産性及び機械的特性に優れており好ましい。
PAN系炭素繊維は、直径7μmのフィラメントが1000〜50000本程度の束形状をしたものであり、概略以下の四工程を経て製造される。まず最初の耐炎化工程では、アクリル繊維を200〜300℃の空気雰囲気中で加熱し、ニトリル基を閉環させ、アクリルポリマー中に酸素を導入して、高温下でも安定な構造にする。
炭素化工程では、不活性ガス雰囲気中1000℃以上の高温で焼成し、炭素含有率を90質量%以上まで高めた炭素繊維とする。
[表面処理工程]
表面処理工程では、炭素繊維表面にマトリックス樹脂との接着性を高めるための含酸素官能基を導入する。
炭素繊維の表面処理としては、液相における薬液酸化・電解酸化、気相酸化などが挙げられる。これら表面処理のうちでも、生産性、処理の均一性の観点から、液相における電解酸化処理が好ましい。電解酸化処理に用いられる電解液としては、硫酸、硝酸、塩酸等の無機酸や、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの無機水酸化物、硫酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機塩類などが挙げられる。
炭素繊維の表面処理を行う際の指標としては、X線光電子分光法(ESCA)を用いて測定できる炭素繊維の表面酸素濃度比(O/C)により管理するのが良く、O/Cが、0.05〜0.4となるように電解酸化処理するのが好ましい。
[サイジング剤]
本発明に用いる変性ポリオレフィン系サイジング剤は、例えば以下の方法で製造できる。
ポリオレフィン樹脂の変性は、ポリオレフィン樹脂をトルエン又はキシレンなどの有機溶剤に溶解せしめ、無水マレイン酸、(メタ)クリル酸エステル及び有機過酸化物を添加する溶液法、並びに、オートクレーブ、混練押出機などを使用してポリオレフィン樹脂を加熱溶融した後に無水マレイン酸、(メタ)クリル酸エステル、有機過酸化物を添加する溶融法などにより処理することが可能である。上記変性方法は公知である。
本発明における変性ポリオレフィン系サイジング剤は、エマルジョンとして使用される。変性ポリオレフィン樹脂の乳化は、公知の方法で実施できる。例えば、変性ポリオレフィン樹脂を攪拌しながら加熱溶融させ、無水マレイン酸・(メタ)クリル酸を中和するための塩基性物質を投入して樹脂にイオン性を付与し、界面活性剤を添加して均一になるまで攪拌する。その後、水を少量ずつ添加して乳化する転相法などで、変性ポリオレフィン樹脂の乳化を実施できる。
[サイジング工程]
サイジング工程では、炭素繊維の取扱性を改善するとともに、炭素繊維とマトリックス樹脂との親和性を良くするため、炭素繊維ストランドに上記サイジング剤を付与する。
炭素繊維へのサイジング法は、スプレー法、ローラー浸漬法、ローラー転写法などがある。これらサイジング法のうちでも、生産性、均一性に優れるローラー浸漬法が好ましい。炭素繊維ストランドをサイジング液に浸漬する際には、サイジング浴中に設けられた浸漬ローラーを介して、開繊と絞りを繰り返し、ストランドの中までサイジング液を含浸させることが肝要である。
サイジング液を炭素繊維に含浸させた後、続く乾燥処理によって水分を除去して、目的とするサイジング剤を付与した炭素繊維を得る。炭素繊維に対するサイジング剤の付着量の調整は、サイジング液の濃度調整や、絞りローラーの調整などによって行う。炭素繊維の乾燥は、例えば、熱風、熱板、ローラー、赤外線ヒーターなどを使用することができる。
以下の実施例及び比較例に記載した条件によりサイジング剤の付着した炭素繊維を作製した。なお、各サイジング剤の付着した炭素繊維の諸物性値は、前述の方法又は以下の方法により測定した。
[サイジング剤付着量の測定方法]
サイジング剤の付着した炭素繊維を約5g採取し質量(W1)を測定する。予め恒量にした坩堝の質量(W2)を量る。前記炭素繊維を坩堝に入れ、窒素雰囲気下450℃±5℃に保たれた熱風循環式乾燥機内で30分熱処理を行う。坩堝ごとデシケーターに入れ室温まで冷却し、炭素繊維が入った坩堝の質量(W3)を測定する。サイジング剤付着量を次式(i)
サイジング剤付着量(%)=(W1+W2−W3)/(W3−W2)×100……(i)
により求めた。
[炭素繊維の擦過毛羽量の測定方法]
直径2mmのクロムめっきのステンレス棒を15mm間隔で配置し、且つ、サイズ処理された炭素繊維ストランドが前記ステンレス棒に120゜の接触角で接触しながら通過し得るようにシグザグにステンレス棒を配置した。このステンレス棒間にサイズ処理された炭素繊維ストランドをシグザグに掛け、ボビンから炭素繊維ストランド解舒テンションを0.204N(200gf)に設定して擦過させた。
擦過後の炭素繊維ストランドをウレタンスポンジ(寸法32mm×64mm×10mm、質量0.25g)2枚の間に挟み、125gの錘をウレタンスポンジ全面に荷重が掛かるように載せ、炭素繊維ストランドを15m/分の速度で2分間通過させたときのスポンジに付着した毛羽の質量を擦過毛羽量とした。
実施例1
エチレン−プロピレン共重合体(プロピレン成分97モル%、エチレン成分3モル%、重量平均分子量50,000)100g、トルエン400gをオートクレーブに入れ、攪拌しながら加熱溶解させた。オートクレーブ内部の温度を110℃に保持しながら無水マレイン酸8g、メタクリル酸メチル8g、パーブチルI(日本油脂製)1.5gを添加して反応させた。
反応終了後、反応生成物を大量のメチルエチルケトン中に投入して精製した。得られた変性ポリオレフィン樹脂について、重量平均分子量は45,000、無水マレイン酸のグラフト量は4.2質量%、メタクリル酸メチルのグラフト量は5.8質量%であった。
次に、変性ポリオレフィン樹脂25gをトルエン100gに加え、攪拌しながら加温して均一に溶解させた。一方、別の容器にポリオキシアルキル系界面活性剤2.0gを水100gに加えて溶解させた。前記変性ポリオレフィン樹脂のトルエン溶液と界面活性剤水溶液とを乳化器に入れて攪拌し、プレエマルジョンを得た。
このプレエマルジョンにモルフォリンを加えてpH調整した後、ロータリーエバポレーターを使用して、トルエンと水を減圧蒸留した。最終的に得られた変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンは、平均粒径0.8μm、固形分20質量%であった。
得られた変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを、濃度が100g/literとなるように調製した。ここに未サイジングの炭素繊維ストランド[東邦テナックス社製「ベスファイトSTS−24K N00」、直径7μm×24000フィラメント、繊度1.6g/m、引張強度4000MPa(408kgf/mm2)、引張弾性率238GPa(24.3ton/mm2)]を連続的に浸漬させ、フィラメント間に前記サイジング剤を含浸させた。
続いて、140℃の乾燥機に3分間通して水分を蒸発させた。得られた炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量を測定したところ4.4質量%であった。炭素繊維ストランドをギロチンカッターで長さ6mmに切断して炭素繊維チョップに加工した。
次に、この炭素繊維チョップと ポリプロピレン樹脂ペレット(ホモポリプロピレン 汎用射出成型グレード、メルトフローレート13g/10分)とを、炭素繊維の質量含有率が30質量%となるように、二軸混練押出機でコンパウンドし、3mmφ×3mm長のペレットに加工した。
コンパウンドペレットを射出成型し、150mm角×3.1mm厚の平板を作製した。平板から10mm幅×90mm長×3.1mm厚の曲げ試験片を5本切り出し、JIS K 7171に準拠して3点曲げ試験(スパン/厚さ比=20、試験速度5mm/分)を実施し、曲げ強度を測定した。この炭素繊維強化ポリプロピレン成型物について、炭素繊維含有率及び平均繊維長を、それぞれ測定した。それらの結果を曲げ強度の結果と併せて表1に示す。
変性ポリオレフィンサイズ炭素繊維を使用した炭素繊維強化ポリプロピレン成型物は、高い曲げ強度を示した。
前記変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを、濃度が25g/literとなるように調製した以外は、前記と同様に炭素繊維ストランドにサイジング剤を付着させた。得られた炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、1.3質量%であった。
この炭素繊維ストランドについて、擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。その結果、表1に示すように低結晶性の変性ポリオレフィンサイズは炭素繊維の毛羽立ちを抑え、擦過毛羽量は低かった。
実施例2
変性ポリオレフィン樹脂の調製において原料ポリオレフィン樹脂を、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体(プロピレン成分78モル%、ブテン成分20モル%、エチレン成分2モル%、重量平均分子量80,000)に換えた以外は、実施例1と同様にして無水マレイン酸、メタクリル酸メチルでグラフト変性させて変性ポリオレフィン樹脂を調製した。
得られた変性ポリオレフィン樹脂について、重量平均分子量は68,000、無水マレイン酸のグラフト量は3.2質量%、メタクリル酸メチルのグラフト量は2.8質量%であった。次いで、実施例1と同様にして変性ポリオレフィン樹脂の溶媒との溶解、乳化、減圧蒸留を行った。得られた変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンは、平均粒径1.2μm、固形分20質量%であった。
この変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを使用して、実施例1と同様にサイジング剤付着量の異なる2種類の炭素繊維ストランドを作製した。得られた2種類の炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、それぞれ4.9質量%、1.0質量%であった。
サイジング剤付着量の高い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして曲げ強度、炭素繊維含有率及び平均繊維長を測定した。また、サイジング剤付着量の低い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。
これら諸物性測定の結果、表1に示すように本実施例2でも、実施例1と同様に得られた炭素繊維強化ポリプロピレン成型物は、高い曲げ強度を示し、且つ、変性ポリオレフィンサイズを付与した炭素繊維の擦過毛羽量は低かった。
比較例1
ビスフェノールA型液状エポキシ樹脂エピコート834(ジャパンエポキシレジン社製)をエマルジョン化したサイジング剤を用いた以外は、実施例1と同様にサイジング剤付着量の異なる2種類の炭素繊維ストランドを作製した。得られた2種類の炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、それぞれ5.1質量%、1.2質量%であった。
サイジング剤付着量の高い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして曲げ強度、炭素繊維含有率及び平均繊維長を測定した。また、サイジング剤付着量の低い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。
これら諸物性測定の結果、表1に示すように本比較例1のサイズを付与した炭素繊維について、その擦過性は良好であったが、炭素繊維強化ポリプロピレン成型物の曲げ強度は低い値に留まった。
比較例2
ポリエステル系ウレタン樹脂HYDRAN HW−301(大日本インキ化学工業社製)をエマルジョン化したサイジング剤を用いた以外は、実施例と同様にサイジング剤付着量の異なる2種類の炭素繊維ストランドを作製した。得られた2種類の炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、それぞれ4.8質量%、1.3質量%であった。
サイジング剤付着量の高い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして曲げ強度、炭素繊維含有率及び平均繊維長を測定した。また、サイジング剤付着量の低い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。
これら諸物性測定の結果、表1に示すように本比較例2のサイズを付与した炭素繊維について、その擦過性は良好であったが、炭素繊維強化ポリプロピレン成型物の曲げ強度は低い値に留まった。
曲げ試験片を作製し、曲げ強度を測定した。結果を表1に示す。
比較例3
変性ポリオレフィン樹脂を、アイソタクチックポリプロピレン(重量平均分子量30,000)に換えた以外は、実施例1と同様にして変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを調製した。
この変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを使用して、実施例1と同様にサイジング剤付着量の異なる2種類の炭素繊維ストランドを作製した。得られた2種類の炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、それぞれ4.2質量%、1.2質量%であった。
サイジング剤付着量の高い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして曲げ強度、炭素繊維含有率及び平均繊維長を測定した。また、サイジング剤付着量の低い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。
これら諸物性測定の結果、表1に示すように本比較例3でも、実施例1と同様に得られた炭素繊維強化ポリプロピレン成型物は、高い曲げ強度を示した。しかし、本比較例3で用いた変性ポリオレフィン樹脂は、ポリプロピレンの有する結晶性を完全には崩壊できていないため、炭素繊維を付与した際の被膜が脆弱であり、擦過毛羽量が著しく高かった。
比較例4
ポリオレフィン樹脂をエチレン−プロピレン共重合体(プロピレン成分97モル%、エチレン成分3モル%、重量平均分子量180,000)に換えた以外は、実施例1と同様にして変性ポリオレフィン樹脂を調製した。得られた変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は160,000であった。
次いで、実施例1と同様にして変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを調製することを試みた。しかし、上記変性ポリオレフィン樹脂をトルエンに溶解させた溶液の粘度が高すぎ、うまく乳化できなかった。
比較例5
ポリオレフィン樹脂をエチレン−プロピレン共重合体(プロピレン成分97モル%、エチレン成分3モル%、重量平均分子量12,000)に換えた以外は、実施例1と同様にして変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを調製した。なお、変性ポリオレフィン樹脂の重量平均分子量は10,000であった。
この変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを使用して、実施例1と同様にサイジング剤付着量の異なる2種類の炭素繊維ストランドを作製した。得られた2種類の炭素繊維ストランドのサイジング剤付着量は、それぞれ4.1質量%、1.3質量%であった。
サイジング剤付着量の高い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして曲げ強度、炭素繊維含有率及び平均繊維長を測定した。また、サイジング剤付着量の低い方の炭素繊維ストランドについて、実施例1と同様にして擦過毛羽量を測定し、炭素繊維ストランドの工程通過性を評価した。
これら諸物性測定の結果、表1に示すように本比較例5のサイズを付与した炭素繊維は、その擦過毛羽発生量がやや高いものであった。また、本比較例5の炭素繊維強化ポリプロピレン成型物の曲げ強度は、比較例1及び2よりは高いものの、実施例1及び2、並びに、比較例3よりも低い値に留まった。
Figure 0004361401

Claims (5)

  1. エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂が、炭素繊維に付与されてなる熱可塑性樹脂強化用炭素繊維であって、変性ポリオレフィン樹脂が、その全量に対して無水マレイン酸が0.1〜20質量%グラフトされ、(メタ)クリル酸エステルが0.1〜30質量%グラフトされたものである熱可塑性樹脂強化用炭素繊維
  2. 変性ポリオレフィン樹脂が、炭素繊維に対し、固形分として0.1〜8.0質量%付与されてなる請求項1に記載の熱可塑性樹脂強化用炭素繊維。
  3. エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂を付与した炭素繊維を5〜70質量%含有してなる炭素繊維強化熱可塑性樹脂であって、変性ポリオレフィン樹脂が、その全量に対して無水マレイン酸が0.1〜20質量%グラフトされ、(メタ)クリル酸エステルが0.1〜30質量%グラフトされたものである炭素繊維強化熱可塑性樹脂
  4. 熱可塑性樹脂がポリプロピレンである請求項に記載の炭素繊維強化熱可塑性樹脂。
  5. エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン共重合体から選ばれる少なくとも1種を主鎖とし、無水マレイン酸及び(メタ)クリル酸エステルでグラフト変性され、重量平均分子量が15,000〜150,000である変性ポリオレフィン樹脂を乳化させた変性ポリオレフィン樹脂エマルジョンを炭素繊維にサイジングすることを特徴とする熱可塑性樹脂強化用炭素繊維の製造方法であって、変性ポリオレフィン樹脂が、その全量に対して無水マレイン酸が0.1〜20質量%グラフトされ、(メタ)クリル酸エステルが0.1〜30質量%グラフトされたものである熱可塑性樹脂強化用炭素繊維の製造方法
JP2004067906A 2004-03-10 2004-03-10 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法 Expired - Fee Related JP4361401B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004067906A JP4361401B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004067906A JP4361401B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005256206A JP2005256206A (ja) 2005-09-22
JP4361401B2 true JP4361401B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=35082218

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004067906A Expired - Fee Related JP4361401B2 (ja) 2004-03-10 2004-03-10 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4361401B2 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4721687B2 (ja) * 2004-10-22 2011-07-13 株式会社プライムポリマー ガラス繊維処理用変性ポリオレフィン系樹脂、表面処理ガラス繊維及び繊維強化ポリオレフィン系樹脂
EP1862281A1 (en) * 2005-03-25 2007-12-05 Teijin Techno Products Limited Carbon fiber strand for reinforcing thermoplastic resins and method of producing the same
JP2013032600A (ja) * 2011-08-01 2013-02-14 Dic Corp 炭素繊維集束剤、炭素繊維及び成形材料
JP5789161B2 (ja) * 2011-09-22 2015-10-07 松本油脂製薬株式会社 強化繊維用サイジング剤及びその用途
JP6145977B2 (ja) * 2012-09-06 2017-06-14 三菱ケミカル株式会社 炭素繊維束、その製造方法、炭素繊維チョップ、炭素繊維強化熱可塑性樹脂および成形品
WO2016076411A1 (ja) 2014-11-13 2016-05-19 三井化学株式会社 炭素繊維強化樹脂組成物及びそれから得られる成形品
CN107849360A (zh) 2015-07-31 2018-03-27 日本板硝子株式会社 薄片状玻璃及树脂组合物
CN108330687B (zh) * 2018-01-29 2020-09-18 西安工程大学 基于本体聚合法的热熔性纺织浆料制备方法
CN111088699B (zh) * 2018-10-23 2023-01-24 中国石油化工股份有限公司 针对聚丙烯/碳纤维界面的上浆剂及其制备方法和应用
CN110699960A (zh) * 2019-10-08 2020-01-17 广东石油化工学院 一种用于热塑性树脂增强纤维的上浆剂

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005256206A (ja) 2005-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1862281A1 (en) Carbon fiber strand for reinforcing thermoplastic resins and method of producing the same
KR101837219B1 (ko) 탄소섬유다발 및 그 제조 방법, 및 그로부터의 성형품
KR101965470B1 (ko) 탄소섬유 다발 및 그 제조 방법
JP5222243B2 (ja) 強化繊維用サイジング剤、合成繊維ストランドおよび繊維強化複合材料
JP2006291377A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランド
JP4616617B2 (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランドの製造方法
JP5905740B2 (ja) 炭素繊維束およびこの炭素繊維束を用いた繊維強化熱可塑性樹脂成形体
JP4361401B2 (ja) 炭素繊維、炭素繊維強化熱可塑性樹脂、及び炭素繊維の製造方法
JP6361555B2 (ja) 樹脂コーティング炭素繊維およびその炭素繊維強化複合材
JP2007131959A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランドの製造方法
EP2851464B1 (en) Reinforcing carbon fiber bundle, manufacturing process therefor, and composite-manufacturing process using same
JP2006233346A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランド
WO2004040055A1 (ja) 炭素繊維ストランド
WO2015049567A1 (en) Sizing agent for carbon fiber, carbon fiber, carbon fiber-reinforced composite material, and method of producing carbon fiber-reinforced composite material
JP2007231441A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランド
JP2006336131A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランド
JP2012007280A (ja) 炭素繊維束及びその製造方法、ならびにそれからの成形品
JP5908765B2 (ja) 複合材料の製造方法
JP6154127B2 (ja) 補強用炭素繊維束の製造方法およびそれを用いた炭素繊維複合材料の製造方法
JP2015178689A (ja) 強化繊維束、その製造方法及びそれを用いた複合材料
JP2014163000A (ja) 炭素繊維束、及びそれを用いた炭素繊維強化複合材料
JP2006124852A (ja) 熱可塑性樹脂強化用炭素繊維ストランド
JP2008240170A (ja) 熱可塑性樹脂補強用複合糸及びそれを用いた樹脂含有ストランドの製造方法
JP2011057779A (ja) 炭素繊維強化ポリアセタール樹脂成形材料の製造方法
JP3690933B2 (ja) 炭素繊維用サイズ剤、炭素繊維のサイジング方法、サイジング処理された炭素繊維、該炭素繊維によるシート状物、及び繊維強化複合材料

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070116

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090602

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090724

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090811

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090812

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4361401

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120821

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130821

Year of fee payment: 4

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees