JP4360710B2 - フレキシブルチューブ用継手 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はフレキシブルチューブ用継手に関し、特にガス配管などに使用されるコルゲイト管にて構成されたフレキシブルチューブのための、フレキシブルチューブ用継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のこの種のフレキシブルチューブ用継手として、内部に当接面を有する筒状本体と、先端部が前記筒状本体の内部にねじ込まれた状態で、コルゲイト管の先端数山分の被覆体が取り除かれたフレキシブルチューブを挿通される押輪と、この押輪に挿通されたフレキシブルチューブのコルゲイト管の外周の谷部に係り合い可能な突部を有するとともに前記押輪の先端部に取り付けられたリテーナとを備えたものが、たとえば特開平8−159350号公報に開示されている。
【0003】
このようなフレキシブルチューブ用継手においては、押輪を筒状本体に仮にゆるくねじ合わせた状態でこの押輪の中にフレキシブルチューブのコルゲイト管を挿入させることで、このコルゲイト管の先端の山部がリテーナの突部を押し拡げてこの突部の位置を通過する。これにより、リテーナの先端からコルゲイト管の先端が所定量突出した状態で、リテーナの突部がコルゲイト管の谷部に係り合うので、その後に押輪をさらにねじ込むことによって、リテーナの先端から突出したコルゲイト管の部分をこのリテーナと前記筒状本体の当接面との間で密接状態で圧し潰すことができる。これによって、フレキシブルチューブが継手にシール状態で接続されることになる。
【0004】
この特開平8−159350号公報に記載された継手では、リテーナは、コルゲイト管の先端の山部によって弾性的に押し広げられるとともに、この山部が通過した後は自身の弾性力によって縮径してコルゲイト管の谷部に係り合う必要があるために、ポリプロピレンなどの合成樹脂により形成された部分を備えている。そして、突出したコルゲイト管の部分を筒状本体の当接面との間で圧し潰すための強度を有する必要があるために、上述の合成樹脂により形成された部分の中に、真鍮などの金属板よりなるインサートが埋設されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち特開平8−159350号公報に記載された継手では、リテーナは、合成樹脂と金属板との複合材料によって構成されており、したがってその製造コストが高いという問題点がある。
そこで本発明は、このような問題点を解決して、フレキシブルチューブ用継手を安価に構成できるようにすることを目的とする。
【0006】
この目的を達成するため本発明は、筒状本体と、先端部が筒状本体の内部にねじ込まれる押輪とを備え、筒状本体の内部に、それぞれ径方向の第1の当接面と第2の当接面とが形成され、押輪の先端部と第1の当接面との間に、端面が第1の当接面に当接し得る環状のリテーナが配置され、押輪とリテーナとは、その内部にコルゲイト管を挿通させることが可能とされ、第2の当接面は、リテーナの位置を通過したコルゲイト管の先端の山部がこの第2の当接面とリテーナとの間に存在するように、第1の当接面よりも筒状本体の奥側の位置に形成され、押輪は先端部の内側にテーパ面を有し、コルゲイト管を挿通させた状態の押輪を筒状本体にねじ込むことで、押輪のテーパ面がリテーナを縮径させて、リテーナがコルゲイト管の谷部に係り合うとともに第1の当接面に当接し得ない状態となり、さらに押輪をねじ込むことで、縮径状態のリテーナと第2の当接面との間でコルゲイト管の先端の山部を圧し潰すように構成されており、筒状本体に対し押輪をあらかじめ所定位置までねじ込んでおくための筒状のスペーサが、この押輪の先端部と筒状本体の第1の当接面との間に配置され、このスペーサは、リテーナを縮径させたうえでコルゲイト管の先端の山部を圧し潰すために押輪をねじ込んだときに、この押輪の先端部と第1の当接面との間で圧し潰されるように構成されたものである。
【0007】
このようなものであると、リテーナは押輪のテーパ面によって縮径されることでコルゲイト管の谷部に係り合うため、コルゲイト管の山部と谷部とに対応した縮径を自身の弾性によって行う必要がなく、したがって真鍮などの単一の材料により形成することができて、複合材料によって形成する場合に比べて安価なものとなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
図1において、1はフレキシブルチューブで、薄肉のステンレス製のコルゲイト管2と、このコルゲイト管2の外周を覆う樹脂製のチューブ状の被覆体3とによって構成されている。コルゲイト管2において、4は山部、5は谷部である。このフレキシブルチューブ1は、コルゲイト管2の先端の数山分につき被覆体3が取り除かれた状態で継手に接続される。
【0009】
この継手において、11は筒状本体で、真鍮などの金属によって形成され、その一端に外ねじ部12が形成されることで、ガス管などの被接続体に接続することができるように構成されている。13は六角部で、外ねじ部12のねじ込み操作のために用いられる。14は、その他端側の端面である。
筒状本体11の他端側の内周には、その開口側から順に、内ねじ部15と、この内ねじ部15のねじの谷部の内径とほぼ同径の内周部16と、径方向の第1の当接面17と、この第1の当接面17よりも筒状本体11の奥側の位置においてこの筒状本体11の前記他端側の開口の方を向いて形成されたあり溝構造の環状のパッキン収容溝18とが形成されている。
【0010】
第1の当接面17には、この当接面17の周方向に沿った環状溝24が形成されている。この環状溝24は、たとえば、図示のように、その外径が内周部16の内径と等しくなるように形成されている。また第1の当接面17の内周縁には、アール部23が形成されている。パッキン収容溝18には、パッキンとしてのOリング19がはめ込まれている。このOリング19は、その先端部がパッキン収容溝18からわずかに突出した状態で、この収容溝18に収容されている。
【0011】
パッキン収容溝18よりも内周側の部分には、径方向の第2の当接面20が形成されている。この当接面20は、第1の当接面17よりも筒状本体11の奥側の位置に形成されている。第2の当接面20よりも内周側には、筒状本体11の他端側の開口の方へ突出する環状突起21が形成されている。この環状突起21は、その外周に、筒状本体11の他端側の開口に向かうにつれて次第に小径となるテーパ面22を有する。このテーパ面22は、コルゲイト管2の谷部5の内径よりも小径に形成されている。
【0012】
25は押輪で、真鍮などの金属によって筒状に形成されるとともに、その一端側に、筒状本体11の内ねじ部15にねじ込み可能な外ねじ部26を有する。押輪25の他端側の外周には、ねじ込み操作のための六角部27が形成されている。この六角部27は外ねじ部26よりも大径に形成され、したがって筒状本体11の端面14に向かい合う端面28が形成されている。端面28には環状のパッキン29が装着されている。このパッキン29は、水は通過させることができないがガスは通過させることができる、連続気泡質の合成樹脂などによって形成されている。外ねじ部26よりもさらに一端側には外ねじ部26よりも小径の段部30が形成されている。また、押輪25の一端部の内周には、開口端に向かうにつれて次第に拡径するテーパ面31が形成されている。
【0013】
押輪25には、フレキシブルチューブ1を挿通させるための孔部32が形成されている。この孔部32すなわち押輪25の他端側の内周には、パッキン33を収容するための環状溝35が形成されている。孔部32において、環状溝35よりも押輪25の一端側には、押輪25の他端側よりも一端側の方が小径となる段部36が形成されている。この段部36は、コルゲイト管2の先端数山分の被覆体3が取り除かれた状態のフレキシブルチューブ1が孔部32に挿入されたときに、その被覆体3の先端面6に対応する位置に形成されている。
【0014】
押輪25の段部30と筒状本体11の第1の当接面17との間には、環状のスペーサ41が設けられている。図2に詳細に示すように、スペーサ41は、薄肉の樹脂によって筒部42と内フランジ部43とが一体に形成された横断面L字形の構成となっている。またスペーサ41は、周方向に沿った一定範囲たとえば約120度の範囲において、軸心方向にわたる切欠部44が形成されている。換言すると、図2に示されるスペーサ41は、周方向に沿った約240度の範囲についてのみ形成されている。そして、押輪25を筒状本体11にねじ込んだときに、フランジ部43が押輪25の段部30に係り合うとともに、筒部42の先端が第1の当接面17の環状溝24の底部に当たることで、この押輪25のねじ込み位置を規定することができるように構成されている。
【0015】
このようにスペーサ41によって位置が規制された押輪25の先端部と筒状本体11の第1の当接面17との間におけるスペーサ41よりも内周側の部分には、リテーナ45が設けられている。このリテーナ45は、図3(a)(b)に詳細に示すように周方向一つ割りの真鍮などの金属製の環状体によって形成され、ある程度の範囲で弾性的に拡径および縮径可能とされている。図1および図3(a)(b)に示すように、リテーナ45の外周には、押輪25の内周のテーパ面31に接することができるテーパ面46が形成されている。また、リテーナ45の内周には、筒状本体11の奥側に対応した位置において、突部47が形成されている。筒状本体11の奥側に対応したリテーナ45の端面すなわち突部47の側面48は、径方向に形成されている。突部47における反対側の側面49すなわち側面48よりも筒状本体11の開口側の側面49は、筒状本体11の奥側に向かうにつれて次第に縮径するテーパ状に形成されている。筒状本体11の奥側に対応した位置におけるリテーナ45の外周縁には、アール部50が形成されている。
【0016】
弾性的に拡径も縮径もしていない状態のリテーナ45の突部47の内径は、コルゲイト管2の山部4の外径よりもわずかに小さい寸法で形成されている。また、この弾性的に拡径も縮径もしていない状態において、リテーナ45のテーパ面46における小径側の縁部すなわち押輪25側の縁部の外径は、この押輪25の開口端におけるテーパ面31の最大内径よりも小径となるように形成されている。また、この弾性的に拡径も縮径もしていない状態では、リテーナ45の端面すなわち突部47の側面48の外周縁部が、筒状本体11の第1の当接面17の内周縁部に軸心方向に係り合い可能とされている。そして、このようにリテーナ45が第1の当接面17に接したときに、このリテーナ45のテーパ面46と押輪25のテーパ面31との間に軸心方向の所定の隙間が形成されるように、スペーサ41の寸法が規定されている。
【0017】
なお、リテーナ45は、上記のような構成に代えて、図3(c)に示された構成とすることもできる。この図3(c)に示されたリテーナ45において、その内周には、軸心方向にわたって、筒状本体11の奥側に向かうにつれて次第に縮径するテーパ面53が形成されている。そして、突部47に代えて、このテーパ面53と側面48との交差部によって形成される鋭角状のエッジ部54が、周方向に沿って形成されている。また、その外周には、側面48側の端部において、テーパ面46よりも径方向の外向きに突出する突部55が形成されている。そして、その突部55によって、押輪25における段部30よりも内周側の先端面56に向かい合い可能な径方向の面によって形成される段部57が形成されている。
【0018】
筒状本体11の第2の当接面20はコルゲイト管2に対応した径方向の位置に形成されている。そして、リテーナ45が弾性的に拡径も縮径もしていない状態で、図1に示すようにコルゲイト管2における先端部の少なくとも一つの山部4がリテーナ45の突部47よりも筒状本体11の奥部に入り込むことができるように、各部の寸法、特に軸心方向に沿った第1の当接面17と第2の当接面20との間の距離が規定されている。
【0019】
このようなものにおいて、継手を構成する場合には、筒状本体11の内部にOリング19とリテーナ45とスペーサ41とをはめ込んだうえで、この筒状本体11に押輪25をねじ込む。すると、押輪25の段部30と筒状本体11の第1の当接面17の環状溝24との間にスペーサ41が挟み込まれることになって、押輪25が軸心方向に位置決めされる。このとき、リテーナ45は、スペーサ41よりも内周側に位置して、弾性的に拡径も縮径もしておらず、第1の当接面17に接触し得る状態にあり、また押輪25のテーパ面31に制限されずに拡径することが可能である。
【0020】
この状態の継手とフレキシブルチューブ1とを接合させる際には、図1に示すように、コルゲイト管2の谷部5で切管されかつコルゲイト管2の先端の数山分につき被覆体3が取り除かれた状態のフレキシブルチューブ1を押輪25の端部から孔部32の中に挿入する。
すると、図4に示すように、コルゲイト管2の先端の山部4がリテーナ45の突部47すなわちその側面49に当たる。また、これによってリテーナ45の側面48が筒状本体11の第1の当接面17に当たる。この状態でフレキシブルチューブ1をさらに押し込むと、コルゲイト管2の山部4が突部47におけるテーパ状の側面49を押すことで、第1の当接面17に係り合ったリテーナ45を弾性的に拡径させ、図5に示すようにこの山部4が突部47の位置を通過して、図6に示すようにこの突部47よりも筒状本体11の奥側の位置すなわち第2の当接面20に近づいた位置あるいは接触した位置まで入り込む。すると、リテーナ45は拡径状態が解除されて元の状態に戻り、突部47はコルゲイト管2の谷部5に対応して位置する。図1はこのときの状態を示す。
【0021】
次に、押輪25をさらに筒状本体11にねじ込む。すると、図7に示すように押輪25の段部30と筒状本体11の第1の当接面17の環状溝24との間で薄肉の樹脂製のスペーサ41が圧し潰される。また、押輪25のテーパ面31がリテーナ45のテーパ面46に接してこれを押圧し、これによって第1の当接面17に接触した状態のリテーナ45を弾性的あるいは塑性的に縮径させる。すると、この縮径によってリテーナ45の突部47がコルゲイト管2の谷部5にはまり込んで係り合う。またリテーナ45は、第1の当接面17の内周縁部よりも小径になって、アール部23、50に案内されることでこの第1の当接面17との係り合いが解除される。
【0022】
すると、押輪25のねじ込みによってリテーナ45とコルゲイト管2とが筒状本体11の奥側ヘ移動され、コルゲイト管2の先端部が第2の当接面20に接した状態で押輪25がねじ込まれると、図8および図9に示すようにこの第2の当接面20とリテーナ45の突部47との間で先端の山部4を挟み込んで圧し潰す。同様にスペーサ41も完全に圧し潰される。これによって、コルゲイト管2と筒状本体11とが金属シール状態で接合されることになる。
【0023】
このとき、筒状本体11の環状突起21のテーパ面22の作用によってコルゲイト管2の最先端の山部4が確実にこの環状突起21に外ばめされることになる。したがって、圧し潰し時に不均一な力が作用することなどが原因してコルゲイト管2の先端部が径方向の内向きに変形し、それによってシール不良やガス通路の縮径などが発生することが、効果的に防止される。
【0024】
また、筒状本体11には環状溝24が形成され、この環状溝24にスペーサ41の先端部がはまり込んだ状態で、このスペーサ41が圧し潰されるため、このスペーサ41の先端部が図7に示す圧し潰し時に径方向の内向きに変形して、たとえばリテーナ45の側面48よりも奥側に入り込み、図8に示す状態のときにOリング19とリテーナ45との間に挟まり込むような事態の発生を防止できる。このような挟まり込みが発生すると、その部分ではOリング19とリテーナ45とが密着せず、したがってシール性能に支障をきたすおそれがある。
【0025】
なお、スペーサ41の材質および形状や各部の寸法などを適宜に設定することで、その先端部が圧し潰し時に上記のように径方向の内向きに変形するおそれがないのであれば、環状溝24を形成せずに、第1の当接面17を平らに形成して、このスペーサ41の先端部を第1の当接面17に接触させた状態で圧し潰すようにしてもよい。
【0026】
接合完了状態では、リテーナ45の先端側の側面48が収容溝18内のOリング19を圧縮し、またこの圧縮されたOリング19がコルゲイト管2の圧し潰し部も押圧することになるため、多重のシールを確保できる。また、上述のようにフレキシブルチューブ1を押輪25に挿通させると、その被覆体3がパッキン33の内側に入り込んで、その外周がシールされる。このパッキン33は、主として継手の内部に水などが浸入することを防止するために用いられる。
【0027】
また、この状態においては、押輪25の端面28が筒状本体11の端面14に接近しているため、パッキン29が押圧されて、このパッキン29によるシール機能を発揮させることになる。すなわち、パッキン29によって、継手の内部に水などが浸入することを防止できる。またパッキン29によって、フレキシブルチューブ1を配管した家屋の建築工事現場などにおいて誤ってチューブ1に釘打ちを行ってしまい、そのときに釘と樹脂製の被覆体3との間は被覆体3の弾性によりシールされるが釘とステンレス製のコルゲイト管2との間はシールされず、したがってチューブ内のガスがコルゲイト管2から漏れてこのコルゲイト管2と被覆体2との間に充満し、その後時間を経た何らかのときにそのガスが外部に漏れて事故を起こすようなことを防止できる。すなわち、このようにガスがコルゲイト管2から漏れて被覆体3の内部に充満したときには、そのガスは、押輪25のテーパ面31とリテーナ45のテーパ面46との隙間を通り、スペーサ41の切欠部44を通り、そしてパッキン29を通って外部に放出されることで、コルゲイト管2からの漏れが発生したときに直ちにそのことを検知可能である。したがって時間を経た後に重大な事故が発生することを確実に防止できる。
【0028】
このとき、上述のようにスペーサ41には切欠部44が形成されているため、押輪25によってスペーサ41が圧し潰されたときにも、このスペーサ41におけるガスの通路を確保することができる。
図8、図9に示される接合完了状態では、テーパ面31、46どうしの接触を伴って押輪25がリテーナ45の外周に被さっており、またリテーナ45は第1の当接面17の内周縁部よりも小径になった状態で筒状本体11の奥部に押し込まれるため、このリテーナ45が再び拡径してフレキシブルチューブ1が継手から抜け出すような事態の発生が防止される。
【0029】
なお、上記においては、コルゲート管2の山部4がリテーナ45の突部47の位置を通過したときにこのリテーナ45を拡径するものについて説明したが、突部47の内径を大きく形成して、このような拡径が生じないように構成することもできる。その場合は、上記の場合に比べて、押輪25のテーパ面31によってリテーナ45を大きく縮径させることが必要となる。またその場合は、リテーナ45を拡径させる必要がないため、リテーナ45が第1の当接面17に接しかつ押輪25のテーパ面31がリテーナ45のテーパ面46に接した状態で、しかもリテーナ45を縮径させていない状態で、押輪25の位置決めを行い、その状態でコルゲイト管2の挿入を行えばよい。その場合は、スペーサ41を不要とすることもできる。
【0030】
反対に上述のようにコルゲイト管2の山部4によってリテーナ45を拡径させるものであると、次の段階で押輪25のテーパ面31によってリテーナ45を縮径させるときの縮径しろを小さくすることができる利点がある。そして、このようにリテーナ45を拡径させることができるように、スペーサ41によって確実に押輪25を位置決めすることができる。
【0031】
また、スペーサ41は押輪25の段部30と筒状本体11の第1の当接面17との間で圧し潰され、特開平8−159350号公報に記載されたもののように押輪25をねじ込む前にこれを取り外すなどの必要がないため、容易に作業することができる。
次に、リテーナ45を図3(c)に示したように構成した場合について説明する。この場合は、上述の突部47に代えてエッジ部54がコルゲイト管2に係り合うことになる。また、リテーナ45の内周に、軸心方向にわたって、筒状本体11の奥側に向かうにつれて次第に縮径するテーパ面53のみが形成された構成であるため、突部47とテーパ状の側面49とを形成したものに比べて、その加工が容易であるうえに、テーパ面53の傾斜をゆるく形成できるため、コルゲイト管2がこのリテーナ45を拡径してその内部を通過するための作業を容易に行うことができる。また、リテーナ45の外周に突部55が形成され、この突部55の段部57が押輪25の先端面56によって押されることになるため、図8および図9に示す接合完了状態において、リテーナ45を確実に筒状本体11の奥側へ押し込むことができて、テーパ面31、46どうしの接触のみによってリテーナ45を押し込む場合に比べ、コルゲイト管2の先端部を確実に圧し潰すことができる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、押輪の先端部の内周にテーパ面を有し、コルゲイト管を挿通させた状態の押輪を筒状本体にねじ込むことで、押輪のテーパ面がリテーナを縮径させて、リテーナがコルゲイト管の谷部に係り合うとともに第1の当接面に当接し得ない状態となり、さらに押輪をねじ込むことで、縮径状態のリテーナと第2の当接面との間でコルゲイト管の先端の山部を圧し潰すように構成したため、リテーナはコルゲイト管の山部と谷部とに対応した縮径を自身の弾性によって行う必要がなく、したがって真鍮などの単一の材料により形成することができて、複合材料によって形成する場合に比べて安価なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態のフレキシブルチューブ用継手の構成およびその接合作業を示す一部切欠正面図である。
【図2】図1におけるスペーサの拡大斜視図である。
【図3】図1におけるリテーナを示す図である。
【図4】継手とフレキシブルチューブとの接合作業を示す要部の拡大断面図である。
【図5】図4の次の段階を示す図である。
【図6】図5の次の段階を示す図である。
【図7】図6の次の段階を示す図である。
【図8】図7の次の段階の接合完了状態を示す図である。
【図9】接合完了状態を示す一部切欠正面図である。
【符号の説明】
1 フレキシブルチューブ
2 コルゲイト管
4 山部
5 谷部
11 筒状本体
17 第1の当接面
20 第2の当接面
25 押輪
31 テーパ面
41 スペーサ
45 リテーナ
46 テーパ面
47 突部
Claims (4)
- コルゲイト管にて構成されたフレキシブルチューブのための継手であって、筒状本体と、先端部が筒状本体の内部にねじ込まれる押輪とを備え、筒状本体の内部に、それぞれ径方向の第1の当接面と第2の当接面とが形成され、押輪の先端部と第1の当接面との間に、端面が第1の当接面に当接し得る環状のリテーナが配置され、押輪とリテーナとは、その内部にコルゲイト管を挿通させることが可能とされ、第2の当接面は、リテーナの位置を通過したコルゲイト管の先端の山部がこの第2の当接面とリテーナとの間に存在するように、第1の当接面よりも筒状本体の奥側の位置に形成され、押輪は先端部の内側にテーパ面を有し、コルゲイト管を挿通させた状態の押輪を筒状本体にねじ込むことで、押輪のテーパ面がリテーナを縮径させて、リテーナがコルゲイト管の谷部に係り合うとともに第1の当接面に当接し得ない状態となり、さらに押輪をねじ込むことで、縮径状態のリテーナと第2の当接面との間でコルゲイト管の先端の山部を圧し潰すように構成されており、筒状本体に対し押輪をあらかじめ所定位置までねじ込んでおくための筒状のスペーサが、この押輪の先端部と筒状本体の第1の当接面との間に配置され、このスペーサは、リテーナを縮径させたうえでコルゲイト管の先端の山部を圧し潰すために押輪をねじ込んだときに、この押輪の先端部と第1の当接面との間で圧し潰されるように構成されていることを特徴とするフレキシブルチューブ用継手。
- リテーナは、コルゲイト管の山部が内部を通過するときにこの山部によって弾性的に拡径されるように構成され、スペーサは、リテーナと押輪のテーパ面との間にこのリテーナの拡径しろを保つように押輪を位置決め可能とされていることを特徴とする請求項1記載のフレキシブルチューブ用継手。
- スペーサは、軸心方向にわたる切欠部が、周方向に沿った一定範囲に形成されていることを特徴とする請求項1または2記載のフレキシブルチューブ用継手。
- 第1の当接面に、スペーサの先端部が入り込む環状溝が形成されていることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載のフレキシブルチューブ用継手。
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JP6499214B2 (ja) * | 2017-02-23 | 2019-04-10 | 古河電気工業株式会社 | 電線管、電線管の接続構造、ベルブロック、電線管同士の接続方法、電線管とベルブロックの接続方法、管継手、リング部材 |
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