JP4360056B2 - リチウム二次電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウム二次電池に関し、特に、正極合剤にリチウム遷移金属複酸化物と炭素材とを用いたリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
リチウム二次電池を代表するリチウムイオン二次電池は、高エネルギー密度であるメリットを活かして、主にVTRカメラやノートパソコン、携帯電話等のポータブル機器の電源に使用されている。一般的な円筒型リチウムイオン二次電池の電池容量は、おおむね1.3Ah〜1.8Ah、出力はおよそ10W程度であり、小形民生用リチウムイオン電池として広く普及している。
【0003】
一方、自動車産業界においては環境問題に対応すべく、排出ガスのない、動力源を完全に電池のみにした電気自動車(EV)と、内燃機関エンジンと電池との両方を動力源とするハイブリッド(電気)自動車(HEV)の開発が加速され、一部実用化されている。
【0004】
民生用携帯機器等で使用されるリチウムイオン二次電池の大電流放電は、2〜3C程度の高率放電特性を満足すれば良かったのに対し、EV、特にHEVのモータ駆動に利用される電池では、数秒から十数秒の短時間に10〜30Cの大電流を供給することが要求され、従来にはない短時間での高出力特性が必要とされている。高率放電特性に優れる電池を作製するためには、従来から電極を薄くして負極との対向面積を大きくするなどの方法が用いられているが、これらの方法では、上述のような短時間の高出力特性の要求を満たすことが難しくなってきている。また、寿命においても、EVやHEVの長期の使用期間に対応するために、民生用途よりはるかに長い寿命が必要とされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、大電流で放電する際、正極表面のリチウムイオンが電荷を受け取り正極内部に拡散していく過程においては、リチウムイオンの移動が急激な電子の流れに追従しないため、正極表面にリチウムイオンが集中し濃度勾配を生じて抵抗が増加するので、電圧が低下し出力が低下する。これを避け、高出力な電池とするためには、電極表面で発生している抵抗を小さくすることが必要である。また、抵抗を小さくすることでリチウムイオンの移動が円滑となるので、電流の集中による正極の局部的な構造破壊や非水電解液の劣化も抑制することができると考えられているため、電池寿命の向上も期待できるが、有効な手法は見出されていないのが現状である。
【0006】
本発明は、上記事案に鑑み、大電流放電による電圧低下を抑制し、高出力及び長寿命のリチウム二次電池を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、正極合剤にリチウム遷移金属複酸化物と平均粒径の異なる複数種の炭素材とを用いたリチウム二次電池において、前記正極合剤の表面層が内部の層に配された前記リチウム遷移金属複酸化物および炭素材のそれぞれの平均粒径より平均粒径の小さい炭素材を多く含有する炭素リッチ層としたものである。
【0008】
本発明では、正極合剤にリチウム遷移金属複酸化物と平均粒径の異なる複数種の炭素材とを用い、正極合剤の表面層を、表面層以外の内部の層に配されたリチウム遷移金属複酸化物および炭素材のそれぞれの平均粒径より平均粒径の小さい炭素材を多く含有する炭素リッチ層とする。正極合剤の表面層に多く含有された炭素材は、電子の授受による集電効率を高め、活物質へのリチウムイオンの挿入・離脱を促進するため、大電流放電によりリチウムイオンが正極表面に集中した際に、正極表面での電子とリチウムイオンとの反応を円滑にし、抵抗を低減することができるので、大電流放電による電圧低下を抑制することができ、高出力で長寿命のリチウム二次電池を実現することができる。
【0009】
この場合において、炭素材に、リチウム遷移金属複酸化物の平均粒径に対する炭素材の平均粒径が1%以下のものを含むようにすれば、炭素材の表面積が増大するので、電子とリチウムイオンとの反応をより円滑にすることができ、更に抵抗を低減することができる。このとき、用いる炭素材はカーボンブラックを含むことが好ましい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のリチウム二次電池を円筒型リチウムイオン二次電池に適用した実施の形態について説明する。
【0011】
(正極の作製)
リチウム遷移金属複酸化物としての平均粒径20μmのマンガン酸リチウム87重量%と、平均粒径3μmの炭素材4重量%と、平均粒径がマンガン酸リチウムおよび表面層以外の内部の層に含まれる他の炭素材の平均粒径より小さい炭素材(以下、「炭素材A」と呼称する。)の4重量%とを混合し、結着剤としてポリフッ化ビニリデン(PVDF)5重量%と分散溶媒としてN−メチルピロリドンを添加し、混練して、所定粘度のスラリを得た。得られたスラリを厚さ20μmのアルミニウム箔(正極集電体)の両面に均一に塗布し、後述する条件で乾燥して正極合剤層を形成し、プレスすることで厚み100μmの正極を得た。
【0012】
このとき、スラリ粘度、乾燥温度及び乾燥時間の条件を調整することで、正極合剤の表面層を内部の層より炭素材を多く含む炭素リッチ層とした。下表1に示すように、条件aでは、スラリ粘度を50000mPa・sに調整して塗布し、200°Cにて10分間乾燥させる。条件bでは、炭素材Aの10%をPVDF溶液に分散させて薄く塗布し、120°Cにて30分間乾燥させる。条件aでマンガン酸リチウムや炭素材がほぼ均一に分散した正極合剤層を形成させ、続いて条件bで炭素材Aのみを塗布することで、表面層を炭素リッチ層とする。また、条件cでは、スラリ粘度を10000mPa・sに調整して塗布し、120°Cにて30分間乾燥させる。スラリ粘度を低くし、乾燥条件を比較的低温で時間を長くすることで、マンガン酸リチウムや他の炭素材と比較して平均粒径の小さい炭素材Aの沈降が遅いので、乾燥するまでの間に表面層付近の炭素材Aの割合が多くなり、表面層を炭素リッチ層とすることができる。作製した正極の炭素リッチ層は、正極の断面を電子顕微鏡で観察することで確認した。また、表面中に占める炭素の割合を表す表面炭素占有率は、正極表面をEDX(Energy Dispersion X-ray Spectroscopy、エネルギー分散X線分光分析)法で測定することにより得られる元素マップから求めた。
【0013】
【表1】
【0014】
(負極の作製)
負極活物質として平均粒径10μmの非晶質炭素90重量%と、結着剤としてPVDF10重量%と、分散溶媒としてN−メチルピロリドンを添加し、混練したスラリを厚さ10μmの圧延銅箔(負極集電体)の両面に塗布し、乾燥後、プレスすることで厚み80μmの負極を得た。
【0015】
(電池の作製)
図1に示すように、上記作製した正極と負極とを、これら両極板が直接接触しないように厚さ40μmのポリオレフィン系セパレータと共に捲回して捲回群(電極群)1を得た。捲回の中心には、ポリプロピレン製の中空円筒状の軸芯を用いた。このとき、正極リード片と負極リード片とが、それぞれ捲回群1の互いに反対側の両端面に位置するようにした。
【0016】
正極リード片を変形させ、その全てを、捲回群1の軸芯のほぼ延長線上にある正極集電リング4の周囲から一体に張り出している鍔部周面付近に集合、接触させた後、正極リード片と鍔部周面とを超音波溶接して正極リード片を鍔部周面に接続した。一方、負極集電リング5と負極リード片との接続操作も、正極集電リング4と正極リード片との接続操作と同様に実施した。
【0017】
その後、正極集電リング4の鍔部周面全周に絶縁被覆を施し、捲回群1を直径40mm、高さ80mmの円筒状のステンレス製電池容器2内に挿入した。
【0018】
負極集電リング5には予め電気的導通のための負極リード板が溶接されており、電池容器2に捲回群1を挿入後、電池容器2の底部と負極リード板とを溶接した。一方、正極集電リング4には、予め複数枚のアルミニウム製のリボンを重ね合わせて構成した正極リードを溶接しておき、正極リードの他端を、電池容器2を封口するための電池蓋3の下面に溶接した。
【0019】
電解液を所定量電池容器2内に注入し、その後、正極リードを折りたたむようにして電池蓋3で電池容器2に蓋をして密封することにより、電池容量が5Ahの円筒型リチウムイオン二次電池10を完成させた。なお、電解液には、エチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの混合有機溶媒に、6フッ化リン酸リチウム(LiPF6)を1モル/リットル溶解したものを用いた。
【0020】
【実施例】
以下、本実施形態に従って作製した円筒型リチウムイオン二次電池10の実施例について説明する。なお、比較のために作製した比較例の電池についても併記する。
【0021】
(実施例1)
下表2に示すように、実施例1では、炭素材Aに平均粒径1μmの黒鉛を使用し、条件aで正極合剤層を形成した後、条件bで炭素材Aの層を形成した。マンガン酸リチウムの平均粒径に対する炭素材Aの平均粒径の割合を百分率で示した値(以下、粒径比という。表1においても同じ。)は5%であった。表面炭素占有率は80%であった。
【0022】
【表2】
【0023】
(実施例2)
表2に示すように、実施例2では、炭素材Aに平均粒径0.5μmの黒鉛を使用し、条件cで正極を作製した。粒径比は2.5%であり、表面炭素占有率は20%であった。なお、平均粒径0.5μmの黒鉛は、実施例1で用いた平均粒径1μの黒鉛を粉砕し、分級して得た(以下の実施例でも同じ。)。
【0024】
(実施例3及び実施例4)
表2に示すように、実施例3及び実施例4では、炭素材Aに平均粒径0.2μm及び0.1μmの黒鉛をそれぞれ使用する以外は実施例2と同様にした。粒径比は、実施例3では1%、実施例4では0.5%であり、表面炭素占有率は、実施例3及び実施例4共に20%であった。
【0025】
(実施例5)
表2に示すように、実施例5では、炭素材Aに平均粒径約0.05μmのカーボンブラックを使用する以外は実施例2と同様にした。粒径比は0.25%であり、表面炭素占有率は20%であった。なお、表2においてCBはカーボンブラックを示す。
【0026】
(比較例1)
表2に示すように、比較例1では、炭素材Aに平均粒径1μmの黒鉛を使用し、条件aで正極を作製した。表面炭素リッチ層は確認されず、表面炭素占有率は10%であった。
【0027】
次に、上述のように作製した実施例及び比較例の各電池について、以下の試験を行った。
【0028】
(出力試験)
出力は、電池を定電圧で充電して4Vに保持した後、25A、50A、100Aで放電したときの5秒目電圧を測定し、その電圧を横軸電流値に対してプロットした直線が、3Vと交差する点の電流値を読み取り、3Vとの積を出力とした。結果は、比較例1の電池の出力を100としたときの相対値で表した。
【0029】
(パルスサイクル試験)
パルスサイクル試験は、次に示すようなパターン1及びパターン2を、上限電圧4.2V、下限電圧3.0Vに達したときに切り替えながら繰り返して行った。試験を加速するために、周囲温度50℃の雰囲気にて行った。パルスサイクル試験では、上述した出力が初期出力の70%に低下したときに電池の寿命と判定し、そのときのパターン1及びパターン2の繰り返し回数をパルスサイクル寿命とした。結果は、比較例1の電池のパルスサイクル寿命を100としたときの相対値で表した。
パターン1:充電を50Aで10秒間、放電を100Aで5秒間と50Aで5秒間の2回、休止時間をそれぞれ5秒間とした。パターン1を繰り返すと、電池は徐々に放電状態となる。
パターン2:充電を50Aで10秒間と5秒間の2回、放電を100Aで5秒間、休止時間をそれぞれ5秒間とした。パターン2を繰り返すと、電池は徐々に充電状態となる。
【0030】
一連の試験結果を下表3に示す。
【0031】
【表3】
【0032】
表3に示すように、正極合剤の表面層を炭素リッチ層とした実施例1〜実施例5の電池は、ほぼ均一な正極合剤層とした比較例1の電池と比較して、出力が大きく、またパルスサイクル寿命が長い電池であった。また、マンガン酸リチウムの平均粒径に対して、平均粒径が1%以下の黒鉛を炭素リッチ層に含有させた実施例3及び実施例4では、より出力が大きくなり、パルスサイクル寿命も長くなった。更に、炭素材Aにカーボンブラックを使用した実施例5の電池は、大幅な特性改善が見られ、出力、パルスサイクル寿命共に優れた電池であった。
【0033】
上述したように、正極合剤の表面層を内部の層より黒鉛又はカーボンブラックを多く含有する炭素リッチ層としたことにより、正極表面での電子とリチウムイオンとの反応を円滑にし、抵抗を低減するので、電圧低下を抑制することができ、出力及びパルスサイクル寿命に優れた円筒型リチウムイオン二次電池10を得ることができた。また、正極合剤に用いる炭素材に、マンガン酸リチウムの平均粒径に対して平均粒径が1%以下の黒鉛を含有させることにより、炭素リッチ層に含有された炭素材の表面積が増大し電子とリチウムイオンとの反応をより円滑にすることができるので、より高出力で長寿命の電池を得ることができた。更に、炭素リッチ層に、マンガン酸リチウムの平均粒径に対して平均粒径が1%以下のカーボンブラックを含有させることにより、格段に優れた出力及びパルスサイクル寿命の電池を得ることができた。
【0034】
なお、本実施形態では、高出力タイプの円筒型リチウムイオン二次電池について例示したが、電池の大きさ、電池容量には限定されず、高容量タイプの電池であっても、本発明を利用することができる。また、電池の形状についても角形、その他の多角形の電池にも適用可能である。更に、本発明の適用可能な形状としては、上述した有底筒状容器が電池上蓋によって封口されている構造の電池以外であっても構わない。このような構造の一例として正負外部端子が電池蓋を貫通し電池容器内で軸芯を介して正負外部端子が押し合っている状態の電池を挙げることができる。更にまた、本発明は、正極及び負極を捲回式の構造とせず、積層式の構造としたリチウム二次電池にも適用可能である。
【0035】
また、本実施形態では、正極活物質にマンガン酸リチウムを用いた例を示したが、マンガン以外のコバルトやニッケル等の遷移金属との複合酸化物としてもよく、これらの遷移金属の一部を例えば、Li、Co、Ni、Mn、Fe、Cu、A1、Cr、Mg、Zn、V、Ga、B、F、等の少なくとも1種類の元素で置換した複合酸化物であってもよい。また、正極活物質の粒径は特に制限されるものではない。
【0036】
更に、本実施形態では、炭素材Aに平均粒径の異なる黒鉛又はカーボンブラックを用いた例を示したが、上記特許請求の範囲に記載した事項以外には特に制限されず、アセチレンブラック、ケッチンブラック、ファーネスカーボン等を用いてもよく、また、炭素材Aとは別に用いられる炭素材についても特に制限されるものではない。
【0037】
また、本実施形態では、正極合剤の表面層を内部の層より炭素材の多い炭素リッチ層とする方法として、2回塗布する方法と、1回の塗布で炭素リッチ層を形成する方法を例示したが、本発明はこれらの方法に限定されるものではなく、表面層に、表面層以外の内部の層より炭素材が多く含有されていればよい。このときの炭素リッチ層に含有される炭素材の量(表面炭素占有率)についても特に制限されるものではない。
【0038】
更にまた、本実施形態では、負極活物質に非晶質炭素を用いた例を示したが、負極活物質としてはリチウムイオンを挿入、脱離可能な黒鉛等の炭素材やその他の材料を用いてもよい。
【0039】
また、本実施形態では、電解液にエチレンカーボネートとジメチルカーボネートとの混合溶液中へ6フッ化リン酸リチウムを1モル/リットル溶解したものを用いたが、本発明の電池には特に制限はなく、一般的なリチウム塩を電解質とし、これを有機溶媒に溶解した電解液を用いればよい。電解質としては、例えば、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiB(C6H5)4、CH3S03Li、CF3SOLiなどやこれらの混合物を用いてもよい。また、電解液溶媒としては、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、γ−ブチルラクトン、テトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、ジエチルエーテル、スルホラン、メチルスルホラン、アセトニトリル、プロピオニトリル、プロピオニトリルなどを使用してもよく、混合溶媒としても構わない。
【0040】
また更に、本実施形態では、結着剤としてPVDFを用いたが、テフロン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリブタジエン、ブチルゴム、ニトリルゴム、スチレン/ブタジエンゴム、多硫化ゴム、ニトロセルロース、シアノエチルセルロース、各種ラテックス、アクリル系樹脂や、アクリロニトリル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、フッ化プロピレン、フッ化クロロプレンなどの重合体およびこれらの混合体などを使用しても構わない。
【0041】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、正極合剤にリチウム遷移金属複酸化物と平均粒径の異なる複数種の炭素材とを用い、正極合剤の表面層を内部の層に配されたリチウム遷移金属複酸化物および炭素材のそれぞれの平均粒径より平均粒径の小さい炭素材を多く含有する炭素リッチ層とすることにより、大電流放電によりリチウムイオンが正極表面に集中した際に、正極表面での電子とリチウムイオンとの反応を円滑にし、抵抗を低減することができるので、大電流放電による電圧低下を抑制することができ、高出力で長寿命のリチウム二次電池を実現することができる、という効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用可能な実施形態の円筒型リチウムイオン二次電池の断面図である。
【符号の説明】
1 捲回群
2 電池容器
3 電池蓋
4 正極集電リング
5 負極集電リング
10 円筒型リチウムイオン二次電池(リチウム二次電池)
Claims (3)
- 正極合剤にリチウム遷移金属複酸化物と平均粒径の異なる複数種の炭素材とを用いたリチウム二次電池において、前記正極合剤の表面層が内部の層に配された前記リチウム遷移金属複酸化物および炭素材のそれぞれの平均粒径より平均粒径の小さい炭素材を多く含有する炭素リッチ層であることを特徴とするリチウム二次電池。
- 前記炭素材は、前記リチウム遷移金属複酸化物の平均粒径に対する平均粒径が1%以下の炭素材を含むことを特徴とする請求項1に記載のリチウム二次電池。
- 前記炭素材はカーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のリチウム二次電池。
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