JP4359251B2 - 除雪機 - Google Patents
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Description
この除雪機は、左右のクローラ走行部の回転速度を調整するシフトレバーや、左右のクローラ走行部の一方を停止または逆転させる旋回レバーを備える(例えば、特許文献1参照。)。
シフトレバーや旋回レバーを操作して除雪機を前進させることで、積雪をオーガで車体中央に掻き寄せ、掻き寄せた雪をブロアで跳ね上げ、跳ね上げた雪をシュータで所望位置まで投雪する。
この除雪機の稼働中に、例えば、シフトレバーの操作後に旋回レバーを操作する場合に、作業者は、シフトレバーから手を離して旋回レバーに持ち替える。
さらに、通常の除雪機は、シフトレバーなどが操作ハンドルから比較的離れて設けられているので、操作の円滑性を高めるという観点において改良の余地が残されていた。
よって、機体の向きを修正するためには、機体を旋回操作する必要があり、旋回操作の頻度が高くなる。
旋回操作リング部を、ハンドルを握った手の近傍に配置することで、ハンドルを握っている手の指を、旋回操作リング部に迅速にかけて、旋回操作リング部を良好に回動させることができる。
走行操作リング部に指をかけることで、走行操作リング部を良好に回動させることができる。
なお、ローリングとは、左右方向に揺れる横揺れをいう。
除雪機10は、機体11の左右側にそれぞれ左右の走行部12,13を備え、左走行部12の回転速度を調整する左電動モータ15を備え、右走行部13の回転速度を調整する右電動モータ16を備え、機体11にエンジン(原動機)17を搭載し、このエンジン17の動力で駆動するロータリ除雪装置(除雪装置)18を機体11の前部に備える。
左走行部12は、右走行部13と左右対称の部材であり、構成部材に同一符号を付して説明を省略する。
また、制御部42は、昇降用アクチュエータ31にオーガ25を昇降させる信号を伝えるものである。
さらに、制御部42は、ローリング用アクチュエータ32にオーガ25をローリングさせる信号を伝え、旋回用アクチュエータ33にシュータ26を昇降させる信号を伝え、揺動用アクチュエータ34にシュータ26のヘッド部27を上下方向に揺動させる信号を伝えるものである。
この際、シュータ26を旋回させることで雪の投雪方向を調整し、ヘッド部27を上下方向に揺動することで雪の投雪距離を調整する。
除雪機10の稼働中に、右ハンドル37を握った右手から指を延ばし、延ばした指で走行/旋回操作部50を操作する。さらに、右ハンドル37を握った右手でオーガ操作部51およびシュータ操作部52を操作する。
メインスイッチ(図示せず)がオンの状態において、走行準備レバー49をオンの状態にすることで、左右の電磁ブレーキ15a,16aを開放(非ブレーキ)状態にする。
よって、走行準備レバー49を左ハンドル36に重ね合わせるように握ることで、機体11が走行する。
走行/旋回操作部50、オーガ操作部51およびシュータ操作部52を右手で操作し、スロットルレバー48を左手で操作することが可能になり、走行/旋回操作部50、オーガ操作部51、シュータ操作部52およびスロットルレバー48を容易に操作できる。
走行/旋回操作部50は、右ハンドル37に同軸上に回動自在に設け、右ハンドル37より大径に形成した走行操作リング部55と、この走行操作リング部55を回動させた際に、走行操作リング部55の回動量を検知して制御部42(図2参照)に伝える走行検知部56と、走行操作リング部55の後方に回動自在に設けた旋回操作リング部58と、この旋回操作リング部58を回動させた際に、旋回操作リング部58の回動量を検知して制御部42に伝える旋回検知部59とを備える。
旋回操作リング部58を走行操作リング部55の後方に設けることで、右ハンドル37を握った右手の近傍に配置する。
このため、機体11の向きを調整する旋回操作リング部58の操作性を考慮すると、使用者が右手で右ハンドルを握った状態において、旋回操作リング部58を右手の近傍に配置することが好ましい。
そこで、旋回操作リング部58を走行操作リング部55の後方に設けることで、右ハンドル37を握った右手の近傍に配置するようにした。
旋回操作リング部58を、右ハンドル37を握った右手の近傍に配置することで、右ハンドル37を握っている右手の指を、旋回操作リング部58に迅速にかけて、旋回操作リング部58を良好に回動させることができる。
走行操作リング部55に指をかけることで、走行操作リング部55を良好に回動させることができる。
オーガ操作部51によれば、オーガ操作レバー63を機体幅方向や、上下方向に移動するように操作した際に、オーガ検知部64から、オーガ25(図2参照)を昇降/ローリングさせる信号を制御部42(図2参照)に伝える。
これにより、右ハンドル37を握った右手で、オーガ操作部51のオーガ操作レバー63を良好に操作することができ、オーガ25(図2参照)の昇降/ローリング操作を迅速におこなうことができる。
シュータ操作部52によれば、シュータ操作レバー66を機体幅方向や、上下方向に移動するように操作した際に、シュータ検知部67から、シュータ26(図2参照)を旋回させる信号や、ヘッド部27(図2参照)を上下方向に揺動させる信号を制御部42に伝える。
これにより、右ハンドル37を握った右手で、シュータ操作部51のシュータ操作レバー66を良好に操作することができ、シュータ26を旋回させる操作や、ヘッド部27を上下方向に揺動させる操作を迅速におこなうことができる。
すなわち、除雪作業中において、オーガ25(図2参照)の昇降操作や、ローリング操作は、シュータ26(図2参照)の旋回操作やヘッド部27の上下揺動操作と比較して操作頻度が高い。
そこで、オーガ操作部51を機体11の後部11aに直接取り付けないで、取付台61を介して取り付けるようにした。
右ハンドル37の基端部37aにブロック71を取付ボルト72で同軸上に固定し、基端部37aとブロック71との間にフランジ73を挟持する。
ブロック71は、大径ブロック部75と小径ブロック部76とを有し、小径ブロック部76は右ハンドル37と同径に形成されている。大径ブロック部75の前壁75aに固定プレート77および取付ブロック78を一体にボルト止めし、取付ブロック78をボルト79…(1個のみを図示する)で機体11の後部11aに取り付ける。
これにより、取付ブロック78、固定プレート77およびブロック71を介して右ハンドル37が機体11の後部11aに取り付けられている。
具体的には、走行操作リング部55は、ブロック71に回転自在に支持されている第1リング81と、右ハンドル37の基端部37aに回転自在に支持されている第2リング82とを備え、第1、第2のリング81,82をボルト83…で同軸上に一体に連結する。
大径部85の外周には、軸線方向に延びる溝85a…(図3、図4参照)が所定間隔をおいて形成され、上部85bに略L字形の速度操作アーム88が取り付けられている。速度操作アーム88の下端部88aに取付孔88bを形成し、この取付孔88bを走行検知部56の回転軸56bに嵌合させる。
これにより、走行検知部56は、走行操作リング部55の回動量を検知して制御部42(図2参照)に伝えることができる。
この走行検知部56は、回転軸56bの回動量に対応して、抵抗値を変化させるとともに、抵抗値を制御部に伝えるものである。
作業用前進ストッパ93は、除雪作業時における前進走行の最大速度を設定するためのストッパである。
作業用後進ストッパ94は、除雪作業時における後進走行の最大速度を設定するためのストッパである。
リターンスプリング98の前端を固定プレート77に当接し、リターンスプリング98の後端を中空部の頂部97aに当接する。
一方、リターンスプリング98のばね力に抗して、第1リング81を機体前方に向けて押圧することで、リターンスプリング98が圧縮され、第1リング81の壁部86がブロック71の後壁75bに当接する。この状態において、第1リング81は最大速度操作位置P2(図9(a)参照)に位置する。
旋回操作アーム101は、基部101aから第2リング82の外周82aに沿って傾斜部101bが傾斜状に下降し、傾斜部101bの端部から鉛直部101cが下方に向けて延びている。
この鉛直部101cが、旋回検知部59の左右の摺動片102a,103aを移動させる。
これにより、旋回操作リング部58を所定位置(図示の位置)に回動自在に支持される。
この左旋回検知部102は、左摺動片102bのスライド移動に対応して、抵抗値を変化させるとともに、抵抗値を制御部42(図2参照)に伝えるものである。
この右旋回検知部103は、右摺動片103bのスライド移動に対応して、抵抗値を変化させるとともに、抵抗値を制御部42に伝えるものである。
左右の摺動片102b,103bが待機位置P3,P4に保持された状態において、鉛直部101cの右縁が左摺動片102bに当接し、鉛直部101cの左縁が右摺動片103bに当接する。
これにより、旋回操作リング部58を中立位置に保持することができる。
これにより、左旋回検知部102は、旋回操作リング部58の左回動量を検知して制御部42(図2参照)に伝えることができる。
これにより、右旋回検知部103は、旋回操作リング部58の右回動量を検知して制御部42に伝えることができる。
大径ブロック部75に、作業用前進ストッパ93および走行用前進ストッパ106を備え、走行操作リング部55の大径部85に前進係止片107を備える。
作業用前進ストッパ93は、大径ブロック部75に、外周75cに開口し、かつ半径方向に延びた収納凹部108が形成され、この収納凹部108内に突没自在にストッパピン109を備え、このストッパピン109を圧縮ばね111で突出するように付勢するものである。
よって、ストッパピン109の先端部109aが、走行操作リング部55の大径部85の内周85aに当接する。
この走行用前進ストッパ106は、大径ブロック部75に基部を埋設し、大径ブロック部75の外周75cから先端部が突出した固定プレートである。
大径ブロック部75に、作業用後進ストッパ94および走行用後進ストッパ113を備え、走行操作リング部55の大径部85に後進係止片114を備える。
作業用後進ストッパ94は、大径ブロック部75に、外周75cに開口し、かつ半径方向に延びた収納凹部115が形成され、この収納凹部115内に突没自在にストッパピン116を備え、このストッパピン116を圧縮ばね117で突出するように付勢するものである。
よって、ストッパピン116の先端部116aが、走行操作リング部55の大径部85の内周85aに当接する。
この走行用前進ストッパ113は、大径ブロック部75に基部を埋設し、大径ブロック部75の外周75cから先端部が突出した固定プレートである。
図8(a)〜(c)は本発明に係る除雪機において作業用前進ストッパで作業用前進速度を規制する例を示す説明図である。
(a)において、走行操作リング部55を矢印Cのように回動することにより、走行検知部56の回転軸56b(図5参照)が回動して、前進走行速度を徐々に高める。
外周82aは、傾斜状に形成された周面であり、矢印Fの如く水平の荷重を指で容易にかけることができる。
(a)において、リターンスプリング98が圧縮され、走行操作リング部55の壁部86がブロック71の後壁75bに当接する。この状態において、走行操作リング部55は最大速度操作位置P2に位置する。
これにより、前進係止片107が機体前方に移動して、作業用前進ストッパ93から離れる。走行操作リング部55を矢印Dの如く回動することが可能になる。
走行用前進ストッパ106に前進係止片107が当接する。これにより、走行操作リング部55の回動が阻止され、図1に示す除雪機10は、走行時における最大前進速度に保持される。
前進係止片107の頂部107aが作業用前進ストッパ93に当接する。頂部107aは傾斜面に形成されているので、走行操作リング部55の回動を継続することで、作業用前進ストッパ93の先端部109aが頂部107aで押圧される。
これにより、前進係止片107が作業用前進ストッパ93を乗り越えて、走行操作リング部55を走行用前進最大速度の位置から走行停止の位置まで円滑に回動することができる。
左旋回検知部102の左摺動片102bおよび右旋回検知部103の右摺動片103bに引張りばね104を係止することで、引張りばね104のばね力で、左右の摺動片102b,103bをそれぞれの待機位置P3,P4に保持する。
この状態において、鉛直部101cの右縁が左摺動片102bに当接し、鉛直部101cの左縁が右摺動片103bに当接し、旋回操作リング部58を中立位置に保持する。
これにより、左旋回検知部102は、旋回操作リング部58の左回動量を検知して制御部42(図2参照)に伝える。
これにより、旋回操作リング部58の左旋回量に対応させて機体11の左旋回を調整することができる。
これにより、右旋回検知部103は、旋回操作リング部58の右回動量を検知して制御部42に伝える。
これにより、旋回操作リング部58の右旋回量に対応させて機体11の右旋回を調整することができる。
これにより、走行検知部56は、走行操作リング部55の回動量を検知して制御部42(図2参照)に伝える。
よって、走行操作リング部55の回動量に対応させて機体11の走行速度を調整することができる。
制御部42から、図2に示す旋回用アクチュエータ33に、シュータ26を旋回させる信号を伝える。旋回用アクチュエータ33が作動してシュータ26が旋回する。
制御部42から、図2に示す揺動用アクチュエータ34に、シュータ26のヘッド部27が上下方向に揺動させる信号を伝える。揺動用アクチュエータ34が作動してヘッド部27が上下方向に揺動する。
制御部42から、図2に示すローリング用アクチュエータ32に、オーガ25をローリングさせる信号を伝える。ローリング用アクチュエータ32が作動してオーガ25がローリングする。
制御部42から、図2に示す昇降用アクチュエータ31に、オーガ25を昇降させる信号を伝える。昇降用アクチュエータ31が作動してオーガ25が昇降する。
図11(a),(b)は本発明に係る除雪機の走行操作リング部を回動させる例を説明する図である。
(a)において、右ハンドル37を右手で120で握った状態で、走行操作リング部55に親指121と人差し指122をかける。
走行操作リング部55を親指121と人差し指122で矢印Mの如く回動させる。走行操作リング部55の回動量を移動検知部56a(図4参照)で検知する。
よって、走行操作リング部55の回動量に対応させて機体11を矢印N−Oの如く前後進させ、さらに前後進時の走行速度を調整する。
(a)において、右ハンドル37を右手120で握った状態で、旋回操作リング部58に親指121と人差し指122をかける。
旋回操作リング部58を親指121と人差し指122で矢印G−Jの如く左右に旋回させる。
旋回操作リング部58の旋回量を左右の旋回検知部102,103(103は図4参照)で検知する。
よって、操作グリップ部52の左右の旋回量に対応させて機体11を矢印P−Qの如く旋回させ、さらに旋回時の状態を調整する。
(a)において、右ハンドル37を握っている右手120で、オーガ操作レバー63を摘む。オーガ操作レバー63を矢印の如く機体幅方向(左右方向)や、矢印の如く上下方向に移動する。
オーガ操作レバー63の機体幅方向や、上下方向への移動をオーガ検知部64で検知する。
よって、ローリング用アクチュエータ32が作動してオーガ25が矢印Rの如く左右方向にローリングする。
よって、昇降用アクチュエータ31が作動してオーガ25が矢印Sの如く昇降する。
(a)において、右ハンドル37を握っている右手120で、シュータ操作レバー66を摘む。シュータ操作レバー66を矢印の如く機体幅方向(左右方向)や、矢印の如く上下方向に移動する。
シュータ操作レバー66の機体幅方向や、上下方向への移動をオーガ検知部67で検知する。
よって、旋回用アクチュエータ33が作動してシュータ26が矢印Tの如く旋回する。
よって、揺動用アクチュエータ34が作動してヘッド部27が矢印Uの如く上下方向に揺動する。
Claims (3)
- 機体の左右側にそれぞれ走行部を備え、左右の走行部の回転速度をそれぞれ調整する電動モータを備え、電動モータを制御する制御部を備え、この制御部に操作信号を伝える操作部を備え、前記機体の前部に雪を除去する除雪装置を備え、機体後方に延ばしたハンドルを備えた除雪機であって、
操作手段は、
前記ハンドルに同軸上に回動自在に設けた走行操作リング部と、
この走行操作リング部を回動させた際に、走行操作リング部の回動量を検知して前記制御部に伝える走行検知部と、
前記走行操作リング部の後方で、ハンドルに同軸上に回動自在に設けた旋回操作リング部と、
この旋回操作リング部を回動させた際に、旋回操作リング部の回動量を検知して前記制御部に伝える旋回検知部と、を備え、
前記走行操作リング部を操作することで前記機体の前後進を調整し、前記旋回操作リング部を操作することで前記機体の旋回を調整することを特徴とする除雪機。 - 前記除雪装置は、雪を機体中央に掻き集めるオーガと、掻き集めた雪を投雪するシュータと、を備え、
前記操作手段は、前記ハンドルの下方に、前記オーガの姿勢を調整するオーガ操作部を備え、
このオーガ操作部の操作レバーを操作した際に、
前記オーガ操作部の検知部から、前記オーガを昇降/ローリングさせる信号を制御部に伝えることを特徴とする請求項1記載の除雪機。 - 前記シュータは、頂部に上下方向に揺動自在にヘッド部を備え、
前記操作手段は、前記ハンドルの下方に、前記オーガ操作部に隣接させて配置し、前記シュータの姿勢を調整するシュータ操作部を備え、
このシュータ操作部の操作レバーを操作した際に、
前記シュータ操作部の検知部から、前記シュータを旋回させる信号や、ヘッド部を上下方向に揺動させる信号を制御部に伝えることを特徴とする請求項1または請求項2記載の除雪機。
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