JP4357042B2 - スクータ型車両の変速ペダル取付構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、スクータ型車両の変速ペダル取付構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動二輪車における変速ペダルは、実公昭62−9193号公報等に記載あるように、ピラーチューブ(車体フレーム)にステップブラケットを調整可能に固着され、同ステップブラケットに変速ペダルが揺動自在に軸支され、変速ペダルに一体に形成された作動レバーとエンジンのシフト軸に固着された変速レバーとがリンクを介して連結されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
車体フレーム側に支持された操作側の変速ペダルとエンジン側に支持された作動側の変速レバーとが、リンクを介して連結されている構成なので、車体に対してエンジンが弾性支持されて相対的移動があると、変速ペダルの操作が変速レバーに精度良く伝達されない。
【0004】
変速ペダルは、エンジン側に取り付けられる変速レバーとは別の車体フレーム側に取り付けられるので、変速レバーとの位置関係を考慮して変速ペダルを取り付けなければならず組付作業が簡単ではない。
【0005】
本発明は、斯かる点に鑑みなされたもので、その目的とする処は、変速ペダルの操作が変速レバーに精度良く伝達され、変速ペダルの取付作業が容易なスクータ型車両の変速ペダル取付構造を供する点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段及び作用効果】
上記目的を達成するために、本発明は、低床式フロアを有し同フロア部に内燃機関が配置されたスクータ型車両において、前記低床式フロアは、前記内燃機関を上方から覆って車幅方向中央に配置されるフロアトンネルカバーと該フロアトンネルカバーの下端部から左右に形成されるフロアプレートとで構成され、前記内燃機関とともに変速機が内蔵された機関ケースが車体フレームに弾性部材を介して弾性支持され、前記機関ケースにステーが直接固着され、前記機関ケースより外側へ突出したシフト軸に変速レバーが嵌着された前記変速機の変速作動部を備え、前記ステーより車体側方へ突設された支軸が前記フロアトンネルカバーを貫通し、同支軸の端部に変速ペダルが枢支され、前記ステーに揺動自在に枢支された前記変速ペダルが前記フロアの上方所要位置に配置され、前記変速ペダルの枢支部から下方へ延出した延出部が前記フロアプレートの孔から同フロアプレートの下方へ貫通し、前記変速ペダルの前記延出部の端部と前記変速レバーとがリンク部材を介して連結されるスクータ型車両の変速ペダル取付構造とした。
【0007】
機関ケースに一体に延設されたステーに変速ペダルが軸支されるので、同機関ケースに内蔵される変速機の変速作動部と変速ペダルとは、固定された位置関係にあるので、車体に対する機関ケースの相対的変位に関係なくリンク部材を介して変速ペダルの操作が変速レバーに精度良く伝達されるとともに、変速ペダルの取付作業が容易となる。
【0009】
ステーに枢支された変速ペダルの操作がリンク部材により変速レバーに伝達され、変速レバーが嵌着されたシフト軸を駆動し変速することができる。
【0011】
フロアカバー内のステーに枢支される変速ペダルをフロアカバーの外側のフロアの上方所要位置に配置でき、操作し易い。
【0012】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスクータ型車両の変速ペダル取付構造において、前記ステーより車体側方へ突設された支軸に前記変速ペダルの枢支部が枢支され、前記支軸との間で前記枢支部に装着されるオイルシールが、前記枢支部の端面より外方に突出していることを特徴とする。
【0013】
変速ペダルがエンジンの振動により加振されても、変速ペダルの枢支部端面より外方に突出したオイルシールがステー側部分との間で緩衝作用を果たし、自励振動を抑制して異音(びびり音)の発生を防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明に係る一実施の形態について図1ないし図6に図示し説明する。
本実施の形態に係るスクータ型車両1の全体側面図を図1に示す。
【0015】
車体フレーム2は、ヘッドパイプ3から1本ダウンフレーム4が略下向きに延出し下端が後方へ屈曲しており、その屈曲部から左右に分岐した左右対称な一対のメインフレーム6,6が後方へ延出している。
【0016】
左右のメインフレーム6,6間を連結するクロスパイプ5の中央部が、メインフレーム6,6よりも下方へ延びたダウンフレーム4の後方へ屈曲した下端に接合され、ダウンフレーム4とメインフレーム6,6との結合を強固にし剛性を高めている。
【0017】
該メインフレーム6,6は、ダウンフレーム4から分岐して略水平に後方へ延出してフロア部6a,6aを構成した後、斜め上方に立ち上がり傾斜部6b,6bを構成し、その上部が水平後方に屈曲して水平部6c,6cをなしてリヤサブフレーム7に接続されている。
リヤフサブレーム7は上面視でコ字状に屈曲されて後端が連結されている。
【0018】
かかる車体フレーム2の前部ヘッドパイプ3に回動自在に支持されたステアリングシャフト10の下部がフロントフォーク11に連結されていて、フロントフォーク11にフロントクッションリンク12を介して前輪13が軸支され、ステアリングシャフト10の上部にハンドル14が設けられている。
【0019】
メインフレーム6,6の傾斜部6b,6b間を所定高さ位置でクロスパイプ8が連結しており、同クロスパイプ8に後記する4点連結リンク15を介して左右一対のL字形状をしたブラケット16,16が吊設され、その水平部の前端の支軸50と鉛直部の中央より若干下方の支軸51によりミッションケース25cの上部と後部を支持されて内燃機関25が懸架されており、該内燃機関25はメインフレーム6,6のフロア部6a,6a間に搭載される。
【0020】
4点連結リンク15を介して吊設されたL字形状のブラケット16,16には、その鉛直部間に架設された枢軸17によりリヤフォーク18が前端を枢支されて後端を揺動自在に連結されている。
【0021】
リヤフォーク18の後端には後輪19が軸支され、同後端とメインフレーム6,6の傾斜部6b,6bの上部との間にリヤクッション20,20が介装されている。
さらにブラケット16,16の鉛直部下端にメインスタンド21が枢着されている。
【0022】
ブラケット16,16を支持する4点連結リンク15は、前記クロスパイプ8から前方に左右一対の支持フレーム52a,52aが突設され、図3に示すように両支持フレーム52a,52a間に支軸53が一体に架設され、支軸53にラバーブッシュ55を介して外筒57が同軸に支持されている。
【0023】
外筒57の左右に連結部材59を介して外環部材60,60が下方に一体に吊設され、左右外環部材60,60内のラバーブッシュ61,61を介して支軸50が左右端を支持されて架設されている。
【0024】
またクロスパイプ8から後方に左右一対の支持フレーム52b,52bが突設され、両支持フレーム52b,52b間に支軸54が一体に架設され、前方の支軸53と同様にラバーブッシュ56を介して外筒58が支持され、外筒58に連結部材64を介して外環部材65,65が下方に一体に吊設され、左右外環部材65,65内のラバーブッシュ66,66を介して支軸67が左右端を支持されて架設されている。
【0025】
この左右水平方向に指向して架設された前側支軸50と後側支軸67に左右一対のL字状のブラケット16,16がその水平部前後を貫通されて支持されている。
したがってクロスパイプ8および支持フレーム52a,52bを介して車体フレーム2と一体の前後の支軸53,54とブラケット16,16を吊設する前後の支軸50,67が4点連結リンク15を形成している。
【0026】
なお外筒57,58の回動をさらに弾性的に抑制する機構がクロスパイプ8と、前側外筒57との間に設けられている。
すなわちクロスパイプ8に矩形の箱体70が、外筒57に開口を向けて斜めに傾いて設けられ、内部にラバー71が嵌入されており、一方外筒57から斜め上方に突設された突起72が箱体70のラバー71内に挿入されている。
【0027】
ブラケット16に前後方向に負荷が加わると、ラバーブッシュ61,66の弾性変形に基づき外環部材60,65が前後に変位し、この前側外環部材60の変位は連結部材59を介して外筒57を支軸53を中心にラバーブッシュ55の弾性変形により回動し、後側外環部材65の変位は連結部材64を介して外筒58を支軸54を中心にラバーブッシュ56の弾性変形により回動する。
【0028】
そして外筒57が支軸53を中心に回動しようとするのを突起72を介してラバー71が弾性変形して抑制する。
かかるブラケット16,16に内燃機関25が支軸50と支軸51に支持され、リヤフォーク18の前端が枢軸17により枢支されている。
【0029】
したがって内燃機関25の振動は、4点連結リンク15に設けられたラバーブッシュ55,56,61,66およびラバー71の介在により車体フレーム2側に伝達されるのを低減することができる。
【0030】
またクロスパイプ8から斜め上方に支持ステー80が突設され、一方メインフレーム6,6の水平部6c,6cの前部のクロスメンバ81aに支持ステー81が立設され、前側の支持ステー80と後側の支持ステー81によりヘルメット収納ボックス22が支持される。
ヘルメット収納ボックス22は、ボックス部22aの後壁の上端が後方へ屈曲して略水平に延びる庇部22bが形成されている。
【0031】
前側の支持ステー80の上端水平面にヘルメット収納ボックス22のボックス部22aの底壁所定箇所を当接して左右2点をボルト82,82で螺着し、後側の支持ステー81の上端水平面にヘルメット収納ボックス22の庇部22bの下面所定箇所を当接して左右2点をボルト83,83で螺着する。
【0032】
各支持ステー80,81の上端水平部の下面にはそれぞれナット82a,83aが固着されており、上方よりボルト82,83が螺合され、同ボルト82,83により支持ステー80,81にヘルメット収納ボックス22が締結支持される。
したがって4本のボルト82,83を外せば、ヘルメット収納ボックス22を車体から簡単に離脱することができる。
【0033】
このヘルメット収納ボックス22の後方には燃料タンク24がクロスメンバ81a及びリヤサブフレーム7により支持されており、ヘルメット収納ボックス22の庇部22bが燃料タンク24の上方を覆っている。
【0034】
ヘルメット収納ボックス22のボックス部22aの底壁の前後方向中央部を支持ステー80が支持しており、同支持部より後半部底壁に略矩形の開口が形成されて、同開口を蓋部材24が開閉自在に上方より塞ぐようになっている。
この開口の周囲から下方へ略矩形の周壁22cが延出している。
【0035】
蓋部材24とその下方の前記クロスパイプ8より後方へ突出した支持フレーム52bとの間の空間にバッテリ収納ケース85が支持フレーム52bにボルト85b,85bにより固定支持されて設置されている
バッテリ収納ケース85は、略矩形箱状をなし、その上端開口部をヘルメット収納ボックス22の下方へ延出した周壁22c内に間隙を存して挿入し上端開口を蓋部材24及びその右方の底壁部分に近接対向させている。
【0036】
このバッテリ収納ケース85にバッテリ86が左側に寄せて収納され、バンド87で締めつけ固定される。
バッテリ収納ケース85には左側に寄せて配置されたバッテリ86の右側にさらに空間があり、同空間に制御ユニット88や点火ユニット89等が配設される。
【0037】
したがって蓋部材24を取り外せばバッテリ86のメンテナンスや交換等の作業を行うことができ便利である。
またバッテリ収納ケース85の上部でヘルメット収納ボックス22の下方へ延出した周壁22cとの間に間隙を有するので、バッテリ86の熱はこもらず抜けることができる。
なおバッテリ収納ケース85の後壁および底壁から下方及び後方へリヤフェンダ85aが延設されている。
【0038】
内燃機関25は、OHC型動弁機構を備えた4サイクル内燃機関であり、クランクケース25bとミッションケース25cが一体に形成されて、変速機がともに内蔵されており、前側のクランクケース25bから突出したシリンダ25aが略水平近くまで倒伏しており、上方に延出した吸気管26が後方へ屈曲して気化器27に接続され、気化器27から後方へ延びた吸気ダクト28が上方へ屈曲してエアクリーナ29に接続されている。
【0039】
エアクリーナ29は、支持ステー80より前方でヘルメット収納ボックス22のボックス部22aの前半部の底壁に沿って下方に配置され、図5に示すように上面視でヘルメット収納ボックス22の形状に沿って半円形状をしていて、空間を有効に利用している。
なおヘルメット収納ボックス22は底壁の一部が該エアクリーナ29の吸気ダクト29aを避けるようにして凹んでいる。
【0040】
以上のようにヘルメット収納ボックス22のボックス部22aの底壁に沿ってエアクリーナ29とバッテリ86が前後に配置されるので、エアクリーナ29やバッテリ86によって車体の前後長が大きくなるようなことはない。
【0041】
そしてヘルメット収納ボックス22を取り外せば、エアクリーナ29が露出してメンテナンス等の作業を簡単に行うこともできる。
なおヘルメット収納ボックス22を取り外せば制御ユニット88及び点火ユニット89についも同時にメンテナンス等を行うことができる。
【0042】
車体前部は、ヘッドパイプ3の前後をフロントカバー30とレッグシールド31が覆い、レッグシールド31は左右に展開してダウンフレーム4に沿って下方に延びている。
レッグシールド31の下半部中央の凹部に前輪13の上方を前後に覆うフロントフェンダ32がフロントフォーク11と一体に装着されている。
ステアリングシャフト10の上部にはステアリングカバー33が被せられている。
【0043】
車体中央部は、幅方向中央に配置される内燃機関25をチャンネル状をしたフロアトンネルカバー34が上方から覆い、フロアトンネルカバー34の左右に展開する足載せのフロアプレート36,36がメインフレーム6,6のフロア部6a,6aに支持されて設けられている。
【0044】
フロアトンネルカバー34は、上壁34aがレッグシールド31の下端から内燃機関25および気化器27の上方を斜めに覆い、左右側壁34b,34bがその側方を覆ってトンネル状をなすとともに、左右側壁34b,34bはさらに後方へ延出してメインフレーム6,6の傾斜部6b,6bの側方にまで至り、左右側壁34b,34bの後部間は平面視で略U字状に開口している。
【0045】
この左右側壁34b,34bの前半部に大きく開口34c,34cが形成されていて、同開口34c,34cにメッシュ35,35が着脱自在に嵌め込まれ、メッシュ35,35によりシリンダヘッド周囲を覆い隠している。
【0046】
この開口34c,34cは内燃機関25のシリンダヘッドから気化器27にかけての側方に形成されていて、外気がメッシュ35,35を通して排風して内燃機関25の冷却ができるとともに、メッシュ35,35を外さずにメッシュの孔を利用して気化器27のメンテナンスができる。
【0047】
このフロアトンネルカバー34の後部U字状開口に沿ってヘルメット収納ボックス22の前方から左右側方を覆ったリヤカバー37が、さらに後方へ延出して後部燃料タンク23の後方で後輪19の上方までを覆っている。
リヤカバー37の上方開口は、アンダカバー38を備えたシート39が、その前端部をヘルメット収納ボックス22の前端部に支軸39aにより枢着されて開閉自在に覆うようになっている。
【0048】
内燃機関25のミッションケース25cの後部に突出した出力軸40に嵌着されたドライブスプロケット41と後輪19に一体に設けられたドリブンスプロケット42との間にチェーン43が架渡され、動力が伝達される。
【0049】
このミッションケース25cからは左方にシフトスピンドル96が突出しており、その先端にチェンジレバー97が嵌着されている。
一方で内燃機関25のクランクケース25の左側前端部に上下2箇所でボルト90,91により後端を固着された取付ステー92が、図2及び図5に示すようにシリンダ25aに沿ってフロアトンネルカバー34の内側を前方へ延設されており、その前端にチェンジペダル95がボルト94を介して揺動自在に軸支されている。
【0050】
取付ステー92は、図2に示すように側面視で略三角形状をした中空の板状部材であり、取付ステー92の後部に三角形の2つの角部が上下にあって同角部がボルト90,91によりクランクケース25bの左側前端部に固着される。
クランクケース25bに固着された後部92cから前方へ延出した前部に三角形のもう1つの角部を有し、同角部から上方へ延出した延出部92aが形成されている。
【0051】
この延出部92aに段付きボルト94が左水平方向に突設される。
フロントトンネルカバー34の左側壁34bには下端縁から逆U字状に切り欠かれた開口34dが前記メッシュ35の嵌め込まれる開口34cの下部に形成されていて、前記段付きボルト94は、この開口34dを左外方向に貫通している(図5及び図6参照)。
【0052】
図7に示すように段付きボルト94は、頭部にフランジ94aを形成した円柱部94bの他方先端側に径を縮小した雄ねじ部94cが段をなして同軸に突出しており、円柱部94bの中央外周面に周方向に亘って形成された溝がグリス溜まり94dである。
【0053】
この段付きボルト94は、チェンジペダル95の枢支部であるスリーブ95dを円柱部94bで軸支して雄ねじ部94cにより前記取付ステー92の延出部92aに螺着される。
したがってチェンジペダル95は、一体に嵌着されたスリーブ94aを枢支部として取付ステー92に突設された段付きボルト94に揺動自在に軸支される。
【0054】
スリーブ95dの両端開口部には環状にオイルシール101,102が、段付きボルト94との間に装着されてグリス溜まり94dに充填されたグリスが漏れ出さないようにシールしている。
【0055】
このオイルシール101,102は、スリーブ95dの端面より外側に突出して装着されており、一方のオイルシール101はスリーブ95dと取付ステー92との間に介在し両者間の緩衝部材としての機能を果たし、他方のオイルシール102もスリーブ95dと段付きボルト94のフランジ94aとの間に介在し両者間の緩衝部材としての機能も果たすことができる。
【0056】
したがって内燃機関25の振動によりチェンジペダル95が加振されても該オイルシール101,102の緩衝作用により自励振動を抑制してびびり音の発生を防止することができる。
オイルシール101,102をスリーブ95dの端面より外方に突出させる簡単な構造によりびびり音の発生を防止できるので、コストを低く抑えることができる。
【0057】
チェンジペダル95は、フロアトンネルカバー34の外側面に沿って位置しており、枢支部分から前後にペダルアームが延びて、それぞれ先端に踏部95a,95bが設けられるとともに、枢支部から下方にレバー部95cが延出しており、同レバー部95cは、フロアプレート36に前記逆U字状の開口34dに連通するように形成された矩形孔36aを下方へ貫通している。
【0058】
このフロアプレート36を下方へ貫通したレバー部95cの下端と前記シフトスピンドル96に嵌着されたチェンジレバー97との間を連結ロッド98が連結しており、チェンジペダル95の操作が連結ロッド98を介してシフトスピンドル96を回動しミッションギアの噛み合いを切り替え変速する。
なお連結ロッド98は、ワイヤを用いる場合もある。
【0059】
チェンジペダル95は、左フロアプレート36の右寄りでフロアトンネルカバー34に沿って設けられており、左フロアプレート36の上方所要位置にチェンジペダル95の前後の踏部95a,95bが位置している。
チェンジペダル95の左側に足載せ部があり、運転者はチェンジペダル95の操作がし易い。
【0060】
クランクケース25bに一体に延設された取付ステー92にチェンジペダル95が枢支されるので、クランクケース25bと一体のミッションケース25cに内蔵されるミッションギヤの変速作動部であるチェンジレバー97とチェンジペダル95とは、固定された位置関係にあり、車体に対する内燃機関25の相対移動に影響されずに連結ロッド98を介してチェンジペダル95の操作がチェンジレバー97に精度良く伝達される。
【0061】
またチェンジペダル95の取り付けに際してチェンジレバー97との位置関係を考慮した高い取付精度が要求されず取付作業が容易となる。
【0062】
本実施の形態ではチェンジペダル95のみがフロントトンネルカバー34等のカバー外側に配置され、内燃機関25その他取付ステー92等はカバーの内側にあり、取付ステー92に突設されチェンジペダル95を支持するボルト94が貫通するフロントトンネルカバー34の逆U字状開口34dは、チェンジペダル92の枢支部分,枢支部近傍の揺動分及び内燃機関25とともに変位する変位分に干渉しない最小限の大きさに設定されている。
【0063】
なお本実施の形態ではチェンジペダルは取付ステーを介して取り付けられているが、内燃機関に直接取り付けることも可能である。
【0064】
フロントトンネルカバー34の右側壁34bには、左側壁34bの逆U字状開口34dに略対応する部位に開口34eが形成されており、内燃機関25のシリンダヘッドに配設される点火プラグ99が該開口34eに臨む位置にあって、該開口34より点火プラグ99のメンテナンスが行えるようになっている。
なお通常該開口34eは蓋部材100で塞がれている。
【0065】
また、本発明では、チェンジペダルの代りにブレーキペダル、ブレーキレバー、またはクラッチレバーにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るスクータ型車両の全体側面図である。
【図2】内燃機関の懸架構造を示すカバーを外した要部側面図である。
【図3】図2において III−III 線に沿って切断した断面図である。
【図4】図2においてIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【図5】一部省略した部分的平面図である。
【図6】図5においてVI−VI線に沿って切断した断面図である。
【図7】図6の要部拡大図である。
【符号の説明】
1…スクータ型車両、2…車体フレーム、3…ヘッドパイプ、4…ダウンフレーム、5…クロスパイプ、6…メインフレーム、7…リヤサブフレーム、8…クロスパイプ、
10…ステアリングシャフト、11…フロントフォーク、12…フロントクッションリンク、13…前輪、14…ハンドル、
15…4点連結リンク、16…ブラケット、17…枢軸、18…リヤフォーク、19…後輪、20…リヤクッション、21…メインスタンド、22…ヘルメット収納ボックス、23…蓋部材、24…燃料タンク、25…内燃機関、26…吸気管、27…気化器、28…吸気ダクト、29…エアクリーナ、
30…フロントカバー、31…レッグシールド、32…フロントフェンダー、33…ステアリングカバー、34…フロアトンネルカバー、35…メッシュ、36…フロアプレート、37…リヤカバー、38…アンダカバー、39…シート、
40…出力軸、41…ドライブスプロケット、42…ドリブンスプロケット、43…チェーン、
50,51…支軸、52…支持フレーム、53,54…支軸、55,56…ラバーブッシュ、57,58…外筒、59…連結部材、60…外環部材、61…ラバーブッシュ、64…連結部材、65…外環部材、66…ラバーブッシュ、67…支軸、70…箱体、71…ラバー、72…突起、
80,81…支持ステー、83,84…ボルト、85…バッテリ収納ケース、86…バッテリ、87…バンド、88…制御ユニット、89…点火ユニット、
90,91…ボルト、92…取付ステー、94…段付きボルト、95…チェンジペダル、96…シフトスピンドル、97…チェンジレバー、98…連結ロッド、99…点火プラグ、100…蓋部材、101,102…オイルシール。
Claims (4)
- 低床式フロアを有し同フロア部に内燃機関が配置されたスクータ型車両において、
前記低床式フロアは、前記内燃機関を上方から覆って車幅方向中央に配置されるフロアトンネルカバーと該フロアトンネルカバーの下端部から左右に形成されるフロアプレートとで構成され、
前記内燃機関とともに変速機が内蔵された機関ケースが車体フレームに弾性部材を介して弾性支持され、
前記機関ケースにステーが直接固着され、
前記機関ケースより外側へ突出したシフト軸に変速レバーが嵌着された前記変速機の変速作動部を備え、
前記ステーより車体側方へ突設された支軸が前記フロアトンネルカバーを貫通し、同支軸の端部に変速ペダルが枢支され、
前記ステーに揺動自在に枢支された前記変速ペダルが前記フロアの上方所要位置に配置され、
前記変速ペダルの枢支部から下方へ延出した延出部が前記フロアプレートの孔から同フロアプレートの下方へ貫通し、
前記変速ペダルの前記延出部の端部と前記変速レバーとがリンク部材を介して連結されることを特徴とするスクータ型車両の変速ペダル取付構造。 - 前記ステーより車体側方へ突設された支軸に前記変速ペダルの枢支部が枢支され、
前記支軸との間で前記枢支部に装着されるオイルシールが、前記枢支部の端面より外方に突出していることを特徴とする請求項1記載のスクータ型車両の変速ペダル取付構造。 - 前記変速ペダルは、前記フロアトンネルカバーの外側面に沿って前記枢支部の前後に踏部を備え、
前記変速ペダルの車幅方向外側に前記フロアプレートの足載せ部を位置させたことを特徴とする請求項1記載のスクータ型車両の変速ペダル取付構造。 - 前記ステーは、前記機関ケースの前端部に該ステーの後端部が固着されるとともに前記内燃機関のシリンダに沿って前記フロアトンネルカバーの内側を車体前方へ延出され、
該ステーの前端部に前記変速ペダルが枢支されたことを特徴とする請求項1記載のスクータ型車両の変速ペダル取付構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP26162299A JP4357042B2 (ja) | 1999-03-30 | 1999-09-16 | スクータ型車両の変速ペダル取付構造 |
Applications Claiming Priority (3)
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