JP4356673B2 - 現像剤収容ケースとそれを有するプロセスカートリッジと画像形成装置 - Google Patents
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Description
サイドシール部材504は、シール効果を発揮する必要があるために、剛体ではない。剛体ではない材料を切断してサイドシール部材504が製造される。剛体ではない材料を真っ直ぐに精度よく切断することは容易ではない。このために、サイドシール部材504の内側面504aが傾いて形成されることがある。サイドシール部材504の内側面504aが、図1(a)の仮想線Mのように、ケース本体500の対向領域500aから現像剤担持体502に向かうにつれて外方(図1の右方向)に傾斜する場合がある。このように傾斜した内側面504aを持つサイドシール部材504に対して、図1(a)のような接触部材506を利用すると、サイドシール部材504の下部(ケース本体500の対向領域500aに近い部分)と接触部材506が大きく干渉する。このために、サイドシール部材504が外方(図1(a)の右方)に大きくずれて配置されることになる。この場合、意図していない位置でサイドシール部材が現像剤担持体に接触することになり、シール効果が低くなる可能性がある。
上記の特徴に加えて、本発明の現像剤収容ケースのサイドシール部材504の内側面504aは、以下の特徴を備えている。この内側面504aは、接触部材506と接触している接触領域(接触部材506の接触面506aと接触する領域)と、前記の接触領域の対向領域500a側の端部から対向領域500aまで伸びており、接触部材506と接触していない第1非接触領域と、前記の接触領域の現像剤担持体502側の端部から現像剤担持体502まで伸びており、接触部材506と接触していない第2非接触領域とを備えている。さらに、接触部材506は、現像剤担持体502と接触していない。また、接触部材506は、ケース本体500の一部として一体形成されている。
本発明によると、接触部材が設けられているために、ケース側サイドシール部材が内方にずれるのを防止することができる。しかも、接触部材の接触面とケース本体の対向領域の間に隙間が設けられているために、ケース側サイドシール部材が大きく外方にずれて配置されることを防止することができる。本発明によると、意図していない位置でケース側サイドシール部材が現像剤担持体に接触することを防止することができる。本発明の現像剤収容ケースは、シール効果が非常に高い。
なお図1(a)と(b)は、あくまで、本発明の技術思想を説明するための図である。各部材の形状や位置がこの図に示すように限定されることはない。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の記載に基づいて解釈される。
上記したいずれかの構成を採用して、層厚規制部材の対向領域にもサイドシール部材を取付けるようにすると、現像剤担持体の回転方向の広い範囲をシールすることができる。シール効果をより高めることができる。
このようにすると、ケース側サイドシール部材の内側面が上記と逆方向にシフトしている場合よりもシール効果を高めることができる。
本発明は、規制部材側サイドシール部材が内方又は外方にずれて配置されるのを効果的に防止することができる。本発明によると、意図していない位置で規制部材側サイドシール部材が現像剤担持体に接触することを防止することができる。本発明の現像剤収容ケースは、シール効果が非常に高い。
シール効果の高い現像剤カートリッジを実現することができる。
このプロセスカートリッジは、高いシール効果を発揮することができる。
この画像形成装置は、現像剤収容ケースのシール効果が高いために、現像剤収容ケースから現像剤が漏れて装置が汚れることを防止することができる。
(形態1)現像剤担持体は円柱形状の現像ローラである。現像ローラの回転面(側面)に現像剤が付着する。これにより、現像剤が担持される。
(形態2)層厚規制部材は、ゴム製の当接部材と、当接部材を保持する保持部材を有する。保持部材は、当接部材を保持するステンレス製板と、ステンレス製板を挟み込むとともにケース本体に固定される部材を有する。規制部材側サイドシール部材はステンレス製板に接合されている。
(形態3)現像ローラの両端部のそれぞれにケース側サイドシール部材が配置される。現像ローラの両端部のそれぞれに規制部材側サイドシール部材が配置される。
(形態4)接触部材の接触面は、ケース側サイドシール部材の「現像ローラの回転方向の中間部」よりも現像ローラの回転方向の下流側に配置されている。
プリンタ10はケーシング12を有する。ケーシング12は、複数の板状の部材によって構成されている。図2には、ケーシング12の一部を構成する部材として、後側カバー部材14と前側カバー部材16等が示されている。前側カバー部材16は、軸18を中心として矢印R1又はR2方向に揺動可能である。前側カバー部材16が矢印R1方向に揺動すると、ケーシング12が開かれる。この状態では、後述のプロセスカートリッジ40を交換することができる。前側カバー部材16が矢印R2方向に揺動すると、ケーシング12が閉じられる。
給紙装置20は、給紙トレイ22と4つのローラ28,30,32,34等を備える。給紙トレイ22には、図示省略の印刷用紙が積層される。給紙トレイ22は、積層された印刷用紙が載置される底板24を有する。底板24に載置されている最上位の印刷用紙は給紙ローラ28に接触する。給紙トレイ22がケーシング12内に収納されている状態では、図示省略の機構によって、底板24の前端部(図2の右側の端部)が上方に付勢されている。このために、印刷用紙の数が少なくなると、底板24は前端部のみが持ち上げられる。この構成によると、最上位の印刷用紙を給紙ローラ28に常に接触させることができる。
ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34は、駆動源に接続されていない。ピンチローラ32は、図示省略の付勢手段によって、紙粉除去ローラ34側に付勢されている。ピンチローラ32と紙粉除去ローラ34の間の印刷用紙は、ピンチローラ32によって紙粉除去ローラ34に押付けられる。紙粉除去ローラ34は、その表面に特殊な加工が施されており、接触した印刷用紙の紙粉を除去することができる。紙粉が除去された印刷用紙は、レール36に沿って、2つのレジストローラ38,38の間に送られる。
レジストローラ38によって印刷用紙が矢印D2方向に送られると、印刷用紙に印字又は描画が印刷される。具体的には、プロセスカートリッジ40と露光装置70と定着装置90によって印刷が行われる。
プロセスカートリッジ40の詳しい構成は後で説明する。ここでは簡単に構成を説明しておく。プロセスカートリッジ40はケーシング42を有する。ケーシング42の上面には貫通孔42aが形成されている。ケーシング42の内部の右側には、トナー室45が形成されている。このトナー室45にトナーが収容されている。ケーシング42の内部の左側には、3つのローラ48,50,52と感光体ドラム54が配置されている。これらのローラ48,50,52とドラム54はそれぞれが図示省略の駆動源に接続されている。最も右方に位置するローラ48を供給ローラと呼ぶ。供給ローラ48の左側には現像ローラ50が配置されている。現像ローラ50の左側には感光体ドラム54が配置されている。感光体ドラム54の下側には転写ローラ52が配置されている。レジストローラ38によって矢印D2方向に送られた印刷用紙は、感光体ドラム54と転写ローラ52の間に入り込む。感光体ドラム54は時計回りに回転するとともに、転写ローラ52は反時計回りに回転する。感光体ドラム54と転写ローラ52が回転することによって、印刷用紙はさらに左方向に送られる(矢印D2)。左方向に送られる過程で、印刷用紙には、感光体ドラム54に付着したトナーが転写される。
加熱ローラ94は、金属管94aと、その内部に配置されているハロゲンランプ94bを有している。ハロゲンランプ94bが金属管94aを加熱する。加熱ローラ94は図示省略の駆動源に接続されている。この駆動源が作用すると、加熱ローラ96は時計回りに回転する。加圧ローラ96は、図示省略の機構によって加熱ローラ94側に付勢している。加圧ローラ96は駆動源に接続されていない。加圧ローラ96は、加熱ローラ94が時計回りに回転すると、従動して反時計回りに回転する。
プロセスカートリッジ40を通過した印刷用紙は、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間に入り込む。加熱ローラ94が時計回りに回転すると、加熱ローラ94と加圧ローラ96の間の印刷用紙が左方向に送られる。高温に加熱された加熱ローラ94によって印刷用紙が加熱される。これにより、印刷用紙に転写されたトナーが熱によって定着する。トナー定着装置90を通過した印刷用紙は左上方向に送られる(矢印D3)。
レール98の右側には2つの排紙ローラ100,100が配置されている。下側の排紙ローラ100は、図示省略の駆動源に接続されている。下側の排紙ローラ100は、時計回りに回転する。上側の排紙ローラ100は、駆動源に接続されていない。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、上側の排紙ローラ100が従動して反時計回りに回転する。
搬送ローラ96によって送られてきた印刷用紙は、2つの排紙ローラ100,100の間に入り込む。下側の排紙ローラ100が時計回りに回転すると、2つの排紙ローラ100,100の間の印刷用紙は右方向に送られる。印刷用紙は、ケーシング12の外部に送り出される。ケーシング12の上面には排紙トレイ110が形成されている。ケーシング12の外部に送り出された印刷用紙は、排紙トレイ110の上に排紙される。
プロセスカートリッジ40は、2つのカートリッジ43,44によって構成されている。右側に配置されているカートリッジ43を現像剤カートリッジと呼び、左側に配置されているカートリッジ44を感光体カートリッジと呼ぶ。現像剤カートリッジ43と感光体カートリッジ44は分離可能に接続されている。図4には、現像剤カートリッジ43が分離された後の感光体カートリッジ44の断面図が示されている。このプロセスカートリッジ40によると、現像剤カートリッジ43のみを交換することができるとともに、感光体カートリッジ44のみを交換することもできる。プロセスカートリッジ40の全体を交換することもできる。
感光体カートリッジ44のケーシング44a内には、感光体ドラム54と転写ローラ52と帯電器66が配置されている。
転写ローラ52は、感光体ドラム54の下側で感光体ドラム54に接触している。転写ローラ52は、転写ローラ本体52aと転写ローラ軸52bを備えている。転写ローラ本体52aは導電性のゴム材料製である。転写ローラ軸52bは金属製である。転写ローラ軸52bは、感光体カートリッジ44のケーシング44aに回転可能に取付けられている。転写ローラ軸52bは、図示省略の駆動源に接続されている。転写ローラ52は、反時計回りに回転する。転写ローラ軸52bは、図示省略の電圧供給回路に接続されている。転写時(感光体ドラム54に付着したトナーを印刷用紙に転写させる時)には、この電圧供給回路から転写ローラ52にバイアスが印加される。
供給ローラ48は、供給ローラ本体48aと供給ローラ軸48bを備えている。供給ローラ本体48aは、導電性の発泡材料によって形成されている。供給ローラ軸48bは金属製である。供給ローラ48は、現像剤カートリッジ43のケース本体43aに回転可能に支持されている。供給ローラ48は、図示省略の駆動源に接続されている。供給ローラ48は、時計回りに回転する。
現像ローラ50は、供給ローラ48の左側で供給ローラ48に強く接触している。現像ローラ50は、現像ローラ本体50aと現像ローラ軸50bを備えている。現像ローラ本体50aは、導電性のゴム材料製である。このゴム材料としては、カーボン微粒子等を含む導電性のウレタンゴム又はシリコンゴムを採用することができる。このウレタンゴム又はシリコンゴムの表面は、フッ素が含まれているウレタンゴム又はシリコンゴムによって被覆されている。現像ローラ軸50bは金属製である。現像ローラ軸50bには、図示省略の電圧供給回路が接続されている。現像時(トナーを感光体ドラム54に付着させる時)には、この電圧供給回路から現像ローラ50にバイアスが印加される。現像ローラ50は、開口43bを臨む位置でケース本体43aに回転可能に支持されている。現像ローラ50は、図示省略の駆動源に接続されている。現像ローラ50は反時計回りに回転する。
ケース本体43aには、層厚規制部材47が固定されている。層厚規制部材47は、開口43bの左側に配置されている。層厚規制部材47は、図3の紙面垂直方向に伸びており、現像ローラ50に接触する。これにより、現像ローラ50の表面に形成される現像剤層の厚みを規制(調整)する。
ケース本体43aの左右の両端部には、現像ローラ50の回転面に対向する領域140,140が存在する。ケース本体43aの対向領域140,140のそれぞれには、ケース側サイドシール部材150,150が取付けられている。また、層厚規制部材47の左右の両端部にも、現像ローラ50の回転面に対向する領域142,142が存在する。層厚規制部材47の対向領域142,142のそれぞれには、規制部材側サイドシール部材152,152が取付けられている。
ケース本体43aの対向領域140と層厚規制部材47の対向領域142は上下に並んでいる。ケース本体43aの対向領域140が現像ローラ50の回転方向の上流側に形成されており、層厚規制部材47の対向領域142が現像ローラ50の回転方向の下流側に形成されている。
図6では、現像ローラ50を図示省略している。ケース本体43aの右端部には、現像ローラ50を回転可能に支持するための孔部143aが設けられている。現像ローラ軸50b(図3参照)は、孔部143aを越えて外方(図6の右方)に伸びる。
ケース本体43aの下部には、前側フレーム143bが形成されている。この前側フレーム143bに、軸方向シール部材156が接合されている。軸方向シール部材156は、軸方向シール部156aと回転方向シール部156bを有している。軸方向シール部156aは、フィルム状の薄いものであり、ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成されている。軸方向シール部156aは、現像ローラ50の回転軸方向に伸びている。図5を見ると、軸方向シール部156aが回転軸方向(左右方向)に伸びている様子がよくわかる。また軸方向シール部156aは、図6中の矢印Sで示す範囲の縦幅を有している。前側フレーム143bは、符号143cより後側(左上方向)にいくと、下方(図6の紙面垂直奥方向、図5の下方向)に折れ曲がっている。軸方向シール部156aは、前側フレーム143bの部分143cを越えて後側に伸びている。即ち、軸方向シール部156aには、前側フレーム143bに接着されないで浮いている部分が存在する。回転方向シール部156bは、現像ローラ50の回転軸方向に短く、現像ローラ50の回転方向に長い。回転方向シール部156bは、軸方向シール部156aと前側フレーム143bの間に配置されている。回転方向シール部156bは、前側フレーム143bに接合されている。回転方向シール部156bの外側面(図6の右側面)は、軸方向シール部156aの外側面を越えて外方(図6の右方)に突出している。回転方向シール部156bの外側面がケース側サイドシール部材150の内側面に接触している。現像ローラ50の回転面は、軸方向シール部156aに接触している。また、現像ローラ50の回転面は、軸方向シール部156aから突出している部分の回転方向シール部156bにも接触している。軸方向シール部156aと回転方向シール部156bに現像ローラ50が接触することによって、現像ローラ50の下部とケース本体43aの間がシールされる。
図7には、ケース側サイドシール部材150と規制部材側サイドシール部材152のみの斜視図を示している。ケース側サイドシール部材150は2層構造を有している。ケース側サイドシール部材150の下層150aは、ケース本体43aの対向領域140(図5参照)に接合されている。この下層150aはスポンジによって構成されている。ケース側サイドシール部材150の上層150bは、下層150aに接合されている。この上層150bは、フェルトによって構成されている。上層150bが現像ローラ50の回転面に接触する。
規制部材側サイドシール部材152も2層構造を有している。規制部材側サイドシール部材152の下層152aは、層厚規制部材47の対向領域142(図5参照)に接合されている。この下層152aはスポンジによって構成されている。規制部材側サイドシール部材152の上層152bは、下層152aに接合されている。この上層152bは、フェルトによって構成されている。上層152bが現像ローラ50の回転面に接触する。
ケース側サイドシール部材150の下層150aと規制部材側サイドシール部材152の下層152aを弾性変形可能なスポンジで構成することによって、それぞれの上層150b,152bを現像ローラ50に強く押し当てることができる。これにより、高いシール効果を得ることができる。
図7を見るとよくわかるように、規制部材側サイドシール部材152の一部がケース側サイドシール部材150の上面にオーバーラップしている。また、現像ローラ50の回転軸方向(図7の左右方向)において、ケース側サイドシール部材150の内側面(図7の左側面)150cは、規制部材側サイドシール部材152の内側面152cよりも内方に位置している。
層厚規制部材47は、保持部材160を有する。保持部材160は、現像ローラ50に当接する当接部材162を保持するものである。当接部材162は、図8の断面図では見えないが、図6に示されている。当接部材162は、現像ローラ50の回転軸方向に伸びており、現像ローラ50の回転軸方向のほぼ全域に亘って当接する。当接部材162はゴム製である。保持部材160は、2つのフレーム部材160a,160bとステンレス板160cから構成される。前側(図8の左側)のフレーム部材160aは、略L字形状を有している。前側のフレーム部材160aと後側のフレーム部材160bの間にステンレス板160cが挟まれている。2つのフレーム部材160a,160bとステンレス板160cのそれぞれは、現像ローラ50の回転軸方向(図8の紙面垂直方向)に伸びている。図6に示すように、当接部材162は、ステンレス板160cに接合されている。当接部材162は、ステンレス板160cの左右の端部(図5の左右端部)には接合されていない。その端部には、規制部材側サイドシール部材152が接合されている。規制部材側サイドシール部材152は、ステンレス板160cを越えて下方に伸びている。この下方に伸びている部分がケース側サイドシール部材150にオーバーラップしている。ケース側サイドシール部材150と規制部材側サイドシール部材152は、オーバーラップしている部分で接合されている。
ケース本体43aと後側のフレーム部材160bの間には、スポンジ部材164が配置されている。このスポンジ部材164は、現像ローラ50の回転軸方向に伸びている。スポンジ部材164は、ケース本体43aとフレーム部材160bの間をシールする。スポンジ部材164とステンレス板160cの間にもスポンジ部材166が配置されている。このスポンジ部材166も、現像ローラ50の回転軸方向に伸びており、シールとして機能する。
ケース本体43aの下部には、供給ローラ軸48bの周りを埋める弾性部材(例えばスポンジ)168が配置されている。ケース側サイドシール部材150は、このスポンジ168にも接合されている。
図9には、ケース側サイドシール部材150の内側面150cの正面図を簡単に示す。図9では、現像ローラ50のみを断面図で示している。図9の塗りつぶした部分170dは、ケース側サイドシール部材150に対する接触部材170の接触面を示している。図9を見るとよくわかるように、接触部材170の接触面170dは、ケース側サイドシール部材150の内側面150cの中央部のみに接触している。即ち、接触部材170の接触面170dとケース本体43aの対向領域140との間には隙間N1が設けられている。隙間N1は、0.2mm以上に設定することが好ましい。また、接触部材170の接触面170dと現像ローラ50の間には隙間N2が設けられている。隙間N2は、0.2mm以上に設定することが好ましい。接触部材170の接触面170dは、ケース側サイドシール部材150の上層150bと下層150aに跨って接触している。
図10は、図9のX−X線断面図を示す。図10を見ても、ケース側サイドシール部材150に対して接触部材170がどのように接触しているのかがよく理解することができる。
トナー室45のトナーは供給ローラ48に付着する。供給ローラ48に付着しているトナーは、供給ローラ48と現像ローラ50の間の摩擦によって正に帯電する。正に帯電しているトナーが現像ローラ50の表面を覆う。現像ローラ50の表面のトナー層には、層厚規制部材47の当接部材162(図6参照)が当接する。これにより、トナー層が一定の厚みに調整される。
一方において、感光体ドラム本体54aの表面は、帯電器66によって正に帯電している。正に帯電している感光体ドラム本体54aの表面は、露光装置70(図2参照)から発光されたレーザ光線を受光する。これにより、感光体ドラム本体54aの表面の所定部分が露光される。感光体ドラム本体54aの露光部分は電位が下がる。どの部分が露光されるのかは、印刷内容によって変わる。印刷内容に基づいた静電潜像が感光体ドラム本体54aに形成される。
現像ローラ50を被覆しているトナーは、感光体ドラム本体54aの露光部分に付着する。このとき、感光体ドラム本体54aの非露光部分にはトナーが付着しない。これにより、感光体ドラム本体54aに形成されている静電潜像が可視像化する。現像ローラ50のトナー層の厚みが層厚規制部材47によって一定に維持されているために、感光体ドラム本体54aには常に同じ厚みの可視像が現像される。
感光体ドラム本体54aに担持されている可視像は、感光体ドラム54と転写ローラ52の間の印刷用紙に転写される。このとき、転写ローラ52にはバイアスが印加される。感光体ドラム54と転写ローラ52の間の電位差によってトナーが印刷用紙に転写する。感光体ドラム本体54aには常に同じ厚みの可視像が現像されるために、印刷用紙には常に同じ濃さでトナーが転写される。これにより、印刷濃度が一定に維持される。
上記した各プロセスを経ることによって、所望の画像(印字や描画)が印刷用紙に印刷される。
接触部材170の接触面170dと現像ローラ50の間には隙間N2が設けられている。このために、ケース側サイドシール部材150が仮想線M2のように傾斜して形成された場合でも、ケース側サイドシール部材150の上部と接触部材170の接触面170dがあまり干渉しない。このために、ケース側サイドシール部材150を意図した位置に配置することができる。接触部材170と現像ローラ50の間に隙間N2が設けられていると、接触部材170と現像ローラ50が接触しない。このために、現像ローラ50が回転することによって接触部材170が変形してしまうことを防止することができる。
本実施例によると、ケース側サイドシール部材150が内方にずれることを防止することができるとともに、ケース側サイドシール部材150を意図した位置に配置することができる。このために、本実施例の現像剤カートリッジ43は高いシール効果を発揮する。本実施例の現像剤カートリッジ43を利用すれば、トナー漏れによってプリンタ10の内部が汚れることを効果的に防止することができる。
ケース側サイドシール部材150の内側面150cが、現像ローラ50の回転方向の下流側に向かうにつれて外方(本実施例の場合と逆方向)にシフトしていると、次の事象が起こることがわかっている。軸方向シール部材156(図6参照)に付着しているトナーが、ケース側サイドシール部材150の内側面150cに沿って下流側に移動する。このために、軸方向シール部材156に付着しているトナーは、下流側において外方寄りに存在し易くなる。外方寄りに存在しているトナーが現像ローラ50に付着することがある。外端部にトナーが付着した状態で現像ローラ50が一回転すると、そのトナーがケース側サイドシール部材150の上流端とケース本体43aの間に入り込むことがある。ケース側サイドシール部材150とケース本体43aの間に入り込んだトナーは、ケース本体43aから外部に漏れやすい。
一方において、本実施例のようにケース側サイドシール部材150の内側面150cが内方にシフトしていると、軸方向シール部材156に付着しているトナーが下流側において内方寄りに存在することになる。このために、上記した場合より内方側において現像ローラ50にトナーが付着する。即ち、ケース側サイドシール部材150の上流端の内端よりも内方側において現像ローラ50にトナーが付着する。このために、現像ローラ50が一回転しても、ケース側サイドシール部材150とケース本体43aの間にトナーが入り込まない。本実施例によると、逆方向にシフトしている場合と比べてシール効果を高めることができる。
第1実施例では、ケース側サイドシール部材と規制部材側サイドシール部材が別体で構成されていた。本実施例では、ケース側サイドシール部材350のみを利用する。ケース側サイドシール部材350は、ケース側弾性部材350aと規制部材側弾性部材350bとフェルト部材350cを有する。ケース側弾性部材350aは、ケース本体43aに接合されている。規制部材側弾性部材350bは、層厚規制部材47に接合されている。フェルト部材350cは、ケース側弾性部材350aと規制部材側弾性部材350bの両者に跨って接合されている。本実施例では、一体的に構成されているケース側サイドシール部材350が、ケース本体43aから層厚規制部材47まで伸びて配置されている。
接触部材170は、ケース側弾性部材350aに接触している。本実施例の構成を採用しても、ケース側サイドシール部材350が内方にずれることを防止することができるとともに、ケース側サイドシール部材350を意図した位置に配置することができる。本実施例の現像剤カートリッジ343は高いシール効果を発揮する。
本実施例の規制部材側サイドシール部材452は、第1実施例よりも下方に長くなっている。ステンレス板160cは、規制部材側サイドシール部材452の全域が接合されるように、第1実施例よりも下方に長くなっている。規制部材側サイドシール部材452に接触部材170が接触している。本実施例では、接触部材170の接触面170d(図9等参照)とステンレス板160cの間に隙間が設けられている。
本実施例の構成を採用すると、規制部材側サイドシール部材452が内方にずれることを防止することができるとともに、規制部材側サイドシール部材452を意図した位置に配置することができる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
20:給紙装置
40:プロセスカートリッジ
45:トナー室
47:層厚規制部材
48:供給ローラ
50:現像ローラ
52:転写ローラ
54:感光体ドラム
66:帯電器
70:露光装置
90:定着装置
150:ケース側サイドシール部材
152:規制部材側サイドシール部材
170:接触部材
Claims (9)
- 現像剤を収容する現像剤収容ケースであり、
開口が形成されているとともに、現像剤を収容するケース本体と、
ケース本体の開口を臨む位置でケース本体に回転可能に取付けられているとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
ケース本体に取付けられているケース側サイドシール部材を備え、
ケース本体は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有しており、
ケース側サイドシール部材は、ケース本体の前記対向領域に取付けられているとともに現像剤担持体に接触しており、
ケース本体は、ケース本体の一部として一体成形されているとともに、ケース側サイドシール部材の現像剤担持体の回転軸方向における内方側の内側面に接触している接触部材を有しており、
ケース側サイドシール部材の前記内側面は、
接触部材と接触している接触領域と、
前記接触領域の前記対向領域側の端部から前記対向領域まで伸びており、接触部材と接触していない第1非接触領域と、
前記接触領域の現像剤担持体側の端部から現像剤担持体まで伸びており、接触部材と接触していない第2非接触領域と
を有しており、
接触部材は、現像剤担持体と接触していない
ことを特徴とする現像剤収容ケース。 - ケース本体に固定されており、現像剤担持体の回転軸方向に伸びており、現像剤担持体が担持する現像剤の厚みを規制する層厚規制部材をさらに備え、
その層厚規制部材は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有しており、
ケース側サイドシール部材は、ケース本体の前記対向領域から層厚規制部材の前記対向領域まで一体的に取付けられていることを特徴とする請求項1の現像剤収容ケース。 - ケース本体に固定されており、現像剤担持体の回転軸方向に伸びており、現像剤担持体が担持する現像剤の厚みを規制する層厚規制部材をさらに備え、
その層厚規制部材は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有しており、
ケース側サイドシール部材とは別体に構成されており、層厚規制部材の前記対向領域に取付けられているとともに現像剤担持体に接触している規制部材側サイドシール部材が設けられており、
ケース側サイドシール部材と規制部材側サイドシール部材は、現像剤担持体の回転方向に隙間ができないように相互に接触していることを特徴とする請求項1の現像剤収容ケース。 - ケース側サイドシール部材の内側面は、現像剤担持体の回転方向の下流側に向かうにつれて内方にシフトしていることを特徴とする請求項1から3のいずれかの現像剤収容ケース。
- 現像剤を収容する現像剤収容ケースであり、
開口が形成されているとともに、現像剤を収容するケース本体と、
ケース本体の開口を臨む位置でケース本体に回転可能に取付けられているとともに、現像剤を担持する現像剤担持体と、
ケース本体に固定されており、現像剤担持体の回転軸方向に伸びており、現像剤担持体が担持する現像剤の厚みを規制する層厚規制部材と、
層厚規制部材に取付けられている規制部材側サイドシール部材を備え、
層厚規制部材は、現像剤担持体の回転軸方向の端部においてその回転面と対向する領域を有しており、
規制部材側サイドシール部材は、層厚規制部材の前記対向領域に取付けられているとともに現像剤担持体に接触しており、
ケース本体は、ケース本体の一部として一体成形されているとともに、規制部材側サイドシール部材の現像剤担持体の回転軸方向における内方側の内側面に接触している接触部材を有しており、
規制部材側サイドシール部材の前記内側面は、
接触部材と接触している接触領域と、
前記接触領域の前記対向領域側の端部から前記対向領域まで伸びており、接触部材と接触していない第1非接触領域と、
前記接触領域の現像剤担持体側の端部から現像剤担持体まで伸びており、接触部材と接触していない第2非接触領域と
を有しており、
接触部材は、現像剤担持体と接触していない
ことを特徴とする現像剤収容ケース。 - 収容する現像剤が非磁性一成分重合トナーであることを特徴とする請求項1から5のいずれかの現像剤収容ケース。
- 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着される現像剤カートリッジであることを特徴とする請求項1から6のいずれかの現像剤収容ケース。
- 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置に着脱可能に装着されるプロセスカートリッジであり、
感光体と、請求項1から6のいずれかの現像剤収容ケースを備え、
現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給されることを特徴とするプロセスカートリッジ。 - 現像剤を利用して画像を形成する画像形成装置であり、
感光体と、請求項1から6のいずれかの現像剤収容ケースを備え、
現像剤収容ケースの現像剤担持体が担持する現像剤が感光体の表面に供給され、
感光体の表面に供給された現像剤が記録媒体に転写されることを特徴とする画像形成装置。
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