JP4356610B2 - 吸気量制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジン(内燃機関)に供給される空気量を制御する吸気量制御装置に関するものであり、特に樹脂製のスロットルボディに係わる。
スロットルボディは、固定部材(固定対象物:例えばインテークマニホールド等)に取り付けられるものであり、固定部材側の接続箇所(例えば、接続面)は、製造誤差や、熱等の経時変化などによりズレる可能性がある。
従来のスロットルボディは、固定部材側から受ける歪によって、空気通路を形成する筒体が変形するため、その変形量を見込んで、スロットル弁と筒体が接触する位置より少量開いた位置で全閉になるように設計されている。
このように、スロットル弁が少量開いた位置で全閉になると、全閉時における吸気量の漏れ量が増加することになる。なお、全閉位置を閉じた側に小さくすると、スロットル弁が筒体の内壁に固着する可能性が生じてしまう。
このように、全閉時における吸気量の漏れ量が大きいと、近年の低燃費を目的としたエンジンの低アイドリング化に対応できなくなる問題が生じる。
さらに、吸気量制御装置のスロットルボディは、アルミニウム等の金属材料によって設けられていたが、近年では、軽量化および低コスト化を図るべく、樹脂製のスロットルボディが普及しつつある。
樹脂製のスロットルボディは、樹脂の性質上、変形し易いため、固定部材側から受ける歪がスロットルボディのフランジ(固定部材に結合される複数の締結部を有するシール鍔)を介してスロットル弁を収容する筒体へ伝わり、筒体が変形する可能性がある。筒体が変形すると、吸気漏れが増大したり、スロットル弁が筒体の内壁に固着する等の要因になってしまう。
そこで、図13に示すように、フランジJ1における締結部J2(ボルトやネジ等の締結部材J3によって固定部材に固定される部分)と筒体J4の間に薄肉部J5(低剛性部:歪吸収部に相当する部分)を設け、薄肉部J5を変形させることで、固定部材の接続箇所から締結部J2に与えられる歪が筒体J4に伝わるのを緩和する技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。
しかし、薄肉部J5は、締結部J2と筒体J4の間の短い部位でしか形成できず、薄肉部J5における歪の吸収量は小さい。このため、締結部J2に与えられる歪が、薄肉部J5を介して筒体J4に伝わってしまい、筒体J4が変形する懸念がある。
特開平10−280981号公報 特開平11−013562号公報 特開平11−062739号公報
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、締結部から筒体に至る歪(ズレ量)を吸収する経路を長くすることで歪の吸収量を大きくして、筒体の変形防止効果を高めた吸気量制御装置の提供にある。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用する吸気量制御装置は、スロットルボディにおいて、筒体と締結部とを連結し、複数の締結部の結合ズレを吸収する歪吸収部を有する。この歪吸収部は、締結部の直内径方向から離れた位置において筒体と結合する変形可能な連結アームであり、締結部の直内径方向には、筒体との間に、軸方向に貫通した空間が形成されている
このように、歪吸収部(連結アーム)は、締結部の直内径方向から離れた位置において筒体と結合するものであるため、締結部から筒体に至る歪を吸収する経路を従来より長くすることができ、歪の吸収量を大きくできる。このため、筒体の変形防止効果を高めることができる。
又、請求項1の手段を採用する吸気量制御装置の歪吸収部は、複数の締結部が設けられたフランジ自身であり、このフランジは、複数の締結部の間においてのみ筒体と結合部を介して結合するものである。
このように設けられることにより、締結部から筒体に至るフランジ自身が連結アームとなるため、歪を吸収するための新たな部材を追加する必要がない。
[請求項の手段]
請求項の手段を採用する吸気量制御装置は、筒体、締結部および歪吸収部が、樹脂により一体成形されているものである。このため、部品点数が少なく、スロットルボディのコストを抑えることができる。
[請求項の手段]
上記請求項1又は2のいずれかの手段を採用しても、締結部と固定部材とを結合するボルト頭(締結ボルトにおいて工具と係合する頭部)や、このボルト頭と締結部の間に介在される座金(ワッシャ等)、あるいは締結部に共締めされる共締め部品が、歪吸収部を介さずに筒体側に干渉することが考えられる。
このように締結部に固定されるボルト頭、座金、共締め部品が、筒体側に干渉すると、上述した歪吸収部による歪吸収効果が損なわれてしまう。
この対策のためには、複数の締結部の位置を筒体の外径方向に離す必要が生じる。しかし、複数の締結部の位置を外径方向に離して設けると、スロットルボディの体格が大きくなってしまう。
また、共締め部品が筒体側に干渉する場合は、共締め部品に形状等の制約を加えてしまう。
そこで、請求項の手段を採用する吸気量制御装置のスロットルボディは、締結部と筒体との間に、締結部に締結されるボルト頭、あるいはこのボルト頭と締結部の間に介在される座金、もしくはボルトにより締結部に共締めされる共締め部品が筒体側に干渉するのを回避する隙間形成凹部を設けている。
このように、スロットルボディに設けた隙間形成凹部によって、ボルト頭、座金、共締め部品が、筒体に干渉しなくなるため、歪吸収部による歪吸収効果が損なわれる不具合を回避することができる。
また、隙間形成凹部は、スロットルボディに設けた凹部であるため、干渉を回避するためにスロットルボディの体格が大きくなる不具合が生じない。さらに、共締め部品に形状等の制約を加えることがない。
[請求項の手段]
スロットルボディは、筒体の外径方向にリング状に突出し、筒体の軸方向に締結ボルトが挿通される複数の締結部が設けられたフランジを備える。
このフランジは、締結部の内径方向において筒体の軸方向に貫通して筒体の周囲を円周方向に延びるスリットを備えるとともに、複数の締結部の間においてのみスリットの外側のフランジと筒体とを結合する結合部を備える。
歪吸収部は、スリットの外側のフランジと結合部とで構成される。
最良の形態1の吸気量制御装置は、吸気通路を形成するスロットルボディと、このスロットルボディ内で回動可能に支持され、吸気通路の吸気量を制御するスロットル弁とを備える。
そして、スロットルボディは、吸気通路内にスロットル弁を収容する筒体と、固定部材に結合される複数の締結部と、筒体と締結部とを連結するとともに、締結部の結合ズレを吸収する歪吸収部とを有するものであり、この歪吸収部は、締結部の直内径方向から離れた位置において筒体と結合する変形可能な連結アームであり、締結部の直内径方向には、筒体との間に、軸方向に貫通した空間が形成されている
最良の形態2の吸気量制御装置は、吸気通路を形成するスロットルボディと、このスロットルボディ内で回動可能に支持され、吸気通路の吸気量を制御するスロットル弁とを備える。
そして、スロットルボディは、吸気通路内にスロットル弁を収容する筒体と、固定部材に結合される複数の締結部と、筒体と締結部とを連結するとともに、締結部の結合ズレを吸収する歪吸収部とを有するものであり、この歪吸収部は、締結部の直内径方向から離れた位置において筒体と結合する変形可能な連結アームであり、スロットルボディは、締結部と筒体との間に、締結部に締結されるボルト頭、あるいはこのボルト頭と締結部の間に介在される座金、もしくはボルトにより締結部に共締めされる共締め部品が、歪吸収部を介さずに筒体側に干渉するのを回避する隙間形成凹部を備える。
本発明を適用した吸気量制御装置(スロットル装置)の実施例1を、図1〜図4を参照して説明する。なお、図1、図2は吸気量制御装置の斜視図、図3は吸気量制御装置の底面図、図4はスロットルボディの要部断面図である。
吸気量制御装置は、吸気通路1を形成する樹脂製のスロットルボディ2と、このスロットルボディ2内で回動可能に支持され、吸気通路1の吸気量を制御するスロットル弁3とを備える。
樹脂製のスロットルボディ2は、吸気通路1内にスロットル弁3を収容する筒体4(ボア)と、インテークマニホールド(以下、インマニ:固定部材の一例:符号は図11参照)Mに結合される複数(この実施例では4つ)の締結部5が設けられたフランジ6と、スロットル弁3の駆動機構(電動モータ、ギヤ列、リターンバネ:図示しない)およびスロットル弁3の角度センサ(図示しない)を収容する駆動系収容部7とを樹脂(ポリフェニレン系樹脂、ポリアミド系樹脂等)により一体成形したものであり、駆動系収容部7の開口部(組付け開口)には、カバー8が取り付けられる。
スロットル弁3は、所謂バタフライ式開閉弁であり、筒体4に回転自在に支持されたスロットル軸9(回転軸)と一体に回動し、このスロットル弁3を囲む筒体4が形成する吸気通路1を流れる吸気量を制御するものである。
スロットル軸9は、複数のギヤよりなるギヤ列を介して電動モータによって回動制御されるものである。電動モータは、ECU(エンジン・コントロール・ユニットの略:図示しない)から与えられる駆動信号によって回転制御されるものであり、ECUは運転者が操作するアクセル開度等に基づいてスロットル開度を演算し、その演算されたスロットル開度と、角度センサの検出する回転角度とが一致するように電動モータの通電量を制御して、スロットル弁3を操作するものである。
即ち、スロットル弁3は、ECUが演算したスロットル開度となるように、電動モータによって回動角度が制御されて、吸気通路1を流れる吸気量を制御するものである。
(実施例1の特徴)
次に、本発明にかかるスロットルボディ2の要部について説明する。
スロットルボディ2のフランジ6は、インマニMに固定されるシール鍔であり、インマニM側の接続面に結合される。
フランジ6には、4つの締結部5が設けられており、この4つの締結部5がインマニM側の接続面に設けられた4つの接続箇所に締結される。具体的に、締結部5は、ボルト等によるボルト(締結部材)10の装着部であり、各締結部5に挿通したボルト10をインマニMの接続箇所(ボルト螺子穴)に螺合することで、スロットルボディ2がインマニMに固定される。なお、締結部5には、ボルト10の締結力によって樹脂製の締結部5が損傷を受けるのを防ぐ補強用の筒状金属11が樹脂内にインサート成形されている。
ここで、インマニM側の接続箇所や接続面は、製造誤差や、熱等の経時変化などによりズレる可能性がある。具体的な一例を示すと、インマニM側も樹脂で成形した場合、インマニM側の接続面が反ったり、インマニM側の接続箇所に取り付けられるボルト螺子金具の接合位置がズレる場合がある。
ここで、樹脂製のスロットルボディ2は、樹脂の性質上、変形し易いため、インマニM側の接続箇所が規定位置に対してズレると、締結部5の位置もズレてしまい、そのズレ量(歪)がフランジ6を介して筒体4へ伝わり、筒体4が変形する可能性がある。
そこで、実施例1では、筒体4と締結部5とを連結する部分に、締結部5に伝えられた位置ズレを吸収する歪吸収部Aを設けている。この歪吸収部Aは、締結部5の直内径方向から離れた位置において筒体4と結合する変形可能な連結アームである。
具体的に、この実施例1の歪吸収部Aは、複数の締結部5が設けられたフランジ6自身であり、このフランジ6は、各締結部5の中間においてのみ筒体4と結合するものである。即ち、締結部5から筒体4に至るフランジ6自身が連結アームとなる。
さらに歪吸収部Aを説明すると、フランジ6と筒体4との間には、図3に示すように、軸方向へ貫通したスリット(肉盗み溝:空間の一例)12が形成されており、フランジ6と筒体4とは、各締結部5の中間に設けられた結合部13のみで連結される構造になっている。
(実施例1の効果)
実施例1の吸気量制御装置は、上述したように、筒体4と締結部5とを連結する部分に、締結部5の位置ズレを吸収する歪吸収部Aを備えるものであり、この歪吸収部Aは、締結部5の直内径方向から離れた位置において筒体4と結合する変形可能な連結アームである。
このように、歪吸収部Aは、締結部5の直内径方向から離れた位置において筒体4と結合するものであるため、締結部5から筒体4に至る歪を吸収する経路が従来より長くなり、歪の吸収量が従来に比較して大きくなる。このため、インマニM側の歪に対する筒体4の変形防止効果を高めることができる。
また、実施例1では、締結部5から筒体4に至るフランジ6自身が歪吸収部Aとなるため、歪を吸収するための新たな部材を追加する必要がなく、スロットルボディ2の体格増加や、重量増加を招かない。
さらに、実施例1の歪吸収部Aは、締結部5の位置と、筒体4と結合する位置(結合部13の位置)とが、筒体4の円周方向にズレているため、フランジ6による歪吸収部Aは筒体4の軸方向の歪を吸収することができる。また、スリット12によって、フランジ6と筒体4の間に径方向の隙間が設けられているため、フランジ6による歪吸収部Aは筒体4の径方向の歪も吸収することができる。
実施例2を図5〜図8を参照して説明する。図5、図6は吸気量制御装置の斜視図、図7は吸気量制御装置の底面図、図8はスロットルボディ2の要部断面図である。なお、以下の実施例では、上記実施例1に対して相違点のみを説明するものであり、実施例1と同一の符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1のスロットルボディ2は、フランジ6のみで歪吸収部Aを設けた例を示した。
これに対し、この実施例2のスロットルボディ2は、実施例1と同様、フランジ6よりなる歪吸収部Aと、実施例2で新たに示すフランジ6と軸方向アーム14よりなる歪吸収部Bとを備えるものである。
フランジ6と軸方向アーム14よりなる歪吸収部Bは、フランジ6と筒体4との間にスリット12が設けられたフランジ6自身(円周方向アーム)と、締結部5の中間のフランジ6から筒体4の軸方向に伸びて筒体4と結合する軸方向アーム14とからなる。即ち、締結部5から軸方向アーム14までのフランジ6自身が第1の連結アームとなるとともに、筒体4との結合部を軸方向へオフセットさせる軸方向アーム14が第2の連結アームとなるものである。ここで、軸方向アーム14と結合される部位のフランジ6の内側は、図7、図8に示すように、実施例1で示した結合部13は存在せず、スリット12が形成されている。
この実施例2では、筒体4、フランジ6、軸方向アーム14等を樹脂で一体成形するものであるため、樹脂の成形型の制約により、対向する2箇所(モータハウジング側と、その反対側)しか軸方向アーム14を設けることができない。しかし、軸方向アーム14を筒体4と別体に設けて接合する場合(軸方向アーム14とフランジ6は別体でも一体成形でも良い)は、締結部5の中間の全てに軸方向アーム14を設けて実施例1で示した結合部13を無くしても良い。即ち、実施例1で示した歪吸収部Aに代えて、全てをフランジ6と軸方向アーム14からなる歪吸収部Bにしても良い。
なお、図6に示すモータハウジング7a(駆動系収容部7の一部)側の軸方向アーム14は、モータハウジング7aの支持ステー15と連結されるものであるが、軸方向アーム14の剛性を下げるべく、軸方向アーム14と支持ステー15の間に肉盗み穴16が形成されている。
(実施例2の効果)
実施例2の吸気量制御装置は、上述したように、フランジ6自身の第1の連結アームと、軸方向アーム14による第2の連結アームとで、歪吸収部Bを構成するため、フランジ6だけによる歪吸収部Aよりもさらに歪を吸収する経路が長くなる。これによって、歪吸収部Bの歪の吸収量を大きくできるため、インマニM側の歪に対する筒体4の変形防止効果をさらに大きくできる。
実施例3を図9〜図11を参照して説明する。図9は吸気量制御装置の斜視図、図10は吸気量制御装置の底面図、図11はスロットルボディ2の要部断面図である。
(実施例3の背景)
上記実施例1のように歪吸収部Aを設けたり、実施例2のように歪吸収部A、Bを設けても、締結部5をインマニ(固定部材)Mに固定するボルト10のボルト頭10aや、このボルト頭10aと締結部5の間に介在される座金(図示しない)、あるいはボルト10によって締結部5に共締めされる共締め部品18などが、歪吸収部A(またはB)を介さずに、筒体4側{図11(a)ではスリット12の内側のフランジ6:以下、内側フランジ6aと称す}に直接干渉することが考えられる。なお、図11(a)には、共締め部品18が筒体4側の内側フランジ6aと干渉する例を示す。
このように締結部5に固定されるボルト頭10a、座金、共締め部品18等が、筒体4側に干渉すると、上述した歪吸収部A(またはB)による歪吸収効果が損なわれてしまう。
上記の不具合を解決するために、この実施例3のスロットルボディ2には、図11(b)に示すように、締結部5と筒体4との間に、ボルト頭10a、座金、共締め部品18等が、筒体4側に干渉するのを回避する隙間形成凹部19を設けている。
ここで、実施例1、2で示したように、スロットルボディ2は、筒体4の外径方向にリング状に突出し、筒体4の軸方向に締結ボルト10が挿通される複数の締結部5が設けられたフランジ6を備える。このフランジ6は、締結部5の内径方向において筒体4の軸方向に貫通して筒体4の周囲を円周方向に延びるスリット12を備えるとともに、複数の締結部5の間においてのみスリット12の外側のフランジ6(以下、外側フランジ6bと称す)と筒体4とを結合する結合部13(または軸方向アーム14)を備える。そして、歪吸収部A(またはB)は、外側フランジ6bと結合部13(または軸方向アーム14)とで構成されるものである。
そして、隙間形成凹部19は、内側フランジ6aで、締結部5に締結されるボルト頭10aに近い側の軸方向のフランジ面(図11中の上面)αを、少なくとも締結部5の近傍において、締結部5におけるボルト頭10aの座面βより、反ボルト頭10a側(ボルト頭10aとは異なる側:図11中の下側)にオフセットすることで設けたものである。
(実施例3の効果)
実施例3の吸気量制御装置は、上述したように、内側フランジ6aのうち、ボルト頭10aに近い側の軸方向のフランジ面αを、締結部5におけるボルト頭10aの座面βより、反ボルト頭10a側にオフセットした隙間形成凹部19によって、ボルト頭10a、座金、共締め部品18等が、筒体4側に干渉しなくなる。具体的な例では、図11(b)に示すように、共締め部品18の形状等に制約を加えなくても、共締め部品18等が筒体4側に干渉しなくなる。
このため、歪吸収部A(またはB)による歪吸収効果(実施例1、2の効果)が損なわれることがなく、吸気量制御装置を高精度に維持することができる。
また、内側フランジ6aのうち、ボルト頭10aに近い側の軸方向のフランジ面αを、ボルト頭10aの座面βより反ボルト頭10a側にオフセットするのみで、ボルト頭10a、座金、共締め部品18等が、筒体4に干渉するのを回避することができ、干渉を回避するためにスロットルボディ2の体格が大きくなる不具合が生じない。
〔変形例〕
上記の実施例では、筒体4と締結部5との間の全てに歪吸収部A、Bを介在させる例を示したが、歪を吸収しない部分と、歪を吸収する部分とを予め設けておき、歪を吸収する部分のみに歪吸収部A、Bを設けるようにしても良い。例えば、図12に示すように、スロットル駆動用のモータ17近くの締結部5a付近のみスリット12を無くした構造としても良い。
このように設けることにより、歪を吸収しない部分におけるフランジ6と筒体4との結合力を増すことができ、スロットルボディ2の組付け強度を高めることができる。図12では、重量物であるモータ17近傍の剛性が上がり、スロットルボディ2自体の強度を保てる上に、モータ17の振動や共振を抑えることができ、吸気量制御装置の耐久寿命の向上を図ることができる。
上記の実施例では、電動モータの出力によりスロットル弁3を駆動する例を示したが、ワイヤやロッドなどによりスロットル弁3を駆動する吸気量制御装置に本発明を適用しても良い。
上記の実施例では、筒体4、フランジ6を樹脂により一体成形する例を示したが、筒体4、フランジ6を別体に設け、接着や溶着などにより接合して樹脂製のスロットルボディ2を構成しても良い。
吸気量制御装置の斜視図である(実施例1)。 図1とは180°異なった側から見た吸気量制御装置の斜視図である(実施例1)。 吸気量制御装置の底面図である(実施例1)。 図3におけるI−I線、II−II線に沿う断面図である(実施例1)。 吸気量制御装置の斜視図である(実施例2)。 図5とは180°異なった側から見た吸気量制御装置の斜視図である(実施例2)。 吸気量制御装置の底面図である(実施例2)。 図7におけるI−I線、II−II線に沿う断面図である(実施例2)。 吸気量制御装置の斜視図である(実施例3)。 吸気量制御装置の底面図である(実施例3)。 図10におけるI−I線に沿う断面図である(実施例3)。 吸気量制御装置の底面図である(変形例)。 締結部と筒体とを連結する薄肉部の断面図である(従来例)。
符号の説明
1 吸気通路
2 スロットルボディ
3 スロットル弁
4 筒体
5 締結部
6 フランジ
6a 内側フランジ(スリットの内側のフランジ)
6b 外側フランジ(スリットの外側のフランジ)
10 ボルト
10a ボルト頭
12 スリット(空間)
13 結合部
14 軸方向アーム(結合部の一例)
18 共締め部品
19 隙間形成凹部
A 歪吸収部(フランジのみで構成される歪吸収部)
B 歪吸収部(フランジと軸方向アームで構成される歪吸収部)
M インマニ(固定部材)
α フランジ面(内側フランジのうち、ボルト頭に近い側の軸方向の面)
β 座面

Claims (4)

  1. 吸気通路を形成するスロットルボディと、
    このスロットルボディ内で回動可能に支持され、前記吸気通路の吸気量を制御するスロットル弁とを備えた吸気量制御装置であって、
    前記スロットルボディは、
    前記吸気通路内に前記スロットル弁を収容する筒体と、
    固定部材に結合される複数の締結部と、
    前記筒体と前記締結部とを連結するとともに、前記締結部の結合ズレを吸収する歪吸収部とを有し、
    この歪吸収部は、前記締結部の直内径方向から離れた位置において前記筒体と結合する変形可能な連結アームであり、
    前記締結部の直内径方向には、前記筒体との間に、軸方向に貫通した空間が形成されており、
    更に、前記歪吸収部は、前記複数の締結部が設けられたフランジ自身であって、このフランジは、前記複数の締結部の間においてのみ前記筒体と結合部を介して結合されていることを特徴とする吸気量制御装置。
  2. 請求項1に記載の吸気量制御装置において、 前記筒体、前記締結部および前記歪吸収部は、樹脂により一体成形されていることを特徴とする吸気量制御装置。
  3. 吸気通路を形成するスロットルボディと、
    このスロットルボディ内で回動可能に支持され、前記吸気通路の吸気量を制御するスロットル弁とを備えた吸気量制御装置であって、
    前記スロットルボディは、
    前記吸気通路内に前記スロットル弁を収容する筒体と、
    固定部材に結合される複数の締結部と、
    前記筒体と前記締結部とを連結するとともに、前記締結部の結合ズレを吸収する歪吸収部とを有し、
    この歪吸収部は、前記締結部の直内径方向から離れた位置において前記筒体と結合する変形可能な連結アームであり、
    前記スロットルボディは、前記締結部と前記筒体との間に、前記締結部に締結されるボルト頭、あるいはこのボルト頭と前記締結部の間に介在される座金、もしくは前記ボルトにより前記締結部に共締めされる共締め部品が、前記歪吸収部を介さずに前記筒体側に干渉するのを回避する隙間形成凹部を備えることを特徴とする吸気量制御装置。
  4. 請求項3に記載の吸気量制御装置において、
    前記スロットルボディは、前記筒体の外径方向にリング状に突出し、前記筒体の軸方向に締結ボルトが挿通される前記複数の締結部が設けられたフランジを備え、
    このフランジは、前記締結部の内径方向において前記筒体の軸方向に貫通して前記筒体の周囲を円周方向に延びるスリットを備えるとともに、前記複数の締結部の間においてのみ前記スリットの外側の前記フランジと前記筒体とを結合する結合部を備え、
    前記歪吸収部は、前記スリットの外側の前記フランジと前記結合部とで構成されることを特徴とする吸気量制御装置。
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