JP4356268B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents

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    • F02M63/0014Valves characterised by the valve actuating means
    • F02M63/0015Valves characterised by the valve actuating means electrical, e.g. using solenoid
    • F02M63/0026Valves characterised by the valve actuating means electrical, e.g. using solenoid using piezoelectric or magnetostrictive actuators

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の燃料噴射装置に関し、詳しくは、燃料噴射装置の駆動源として用いられる圧電体素子の収容構造に関する。
【0002】
【従来技術】
自動車の内燃機関等の燃料噴射装置は、例えば、高圧燃料を蓄積したコモンレールに接続された3方弁又は2方弁の弁体を駆動することにより、燃料通路の開閉状態を切り替えている。そして、ノズルニードルに付与される圧力状態を変化させ、ノズルニードルを開弁状態にすることにより燃料を噴射するよう構成されている。
【0003】
上記弁体を動かす駆動源としては、電磁弁等が一般的に使用されている。これに対し、近年、上記駆動源をきめ細かく制御して燃料噴射状態の精密な制御を行うことを目的に、上記駆動源として電気信号により伸縮する圧電体素子を使用しようとする試みがなされている。
【0004】
かかる燃料噴射装置の駆動部は、一般に、積層型の圧電体素子と、該圧電体素子の伸縮に伴って変位するピストン部材を備え、ピエゾスタックに通電してピストン部材を変位させることによって、例えば3方弁を駆動し、ノズルニードルの背圧を制御する。3方弁は、ノズルニードルの背圧室と、高圧燃料通路またはドレーン通路との連通を切替えるもので、背圧室がドレーン通路に連通して圧力低下すると、ノズルニードルがリフトして噴孔が開放される。高圧燃料通路から背圧室に燃料が流入すると、ノズルニードルが下降して噴孔を閉鎖する。
【0005】
上記駆動部を構成する積層型圧電体素子は、上下表面に電極を形成した円板状の圧電体を多数積層した後、側面に電極ペーストを塗布して+極・−極間を互いに接続してなる。この積層型圧電体素子をハウジングに組付ける際には、通常、側面電極をリード線によりコネクタに接続した後、積層型圧電体素子外周に絶縁チューブを被せてハウジングに設けた縦穴に挿通する。さらに、シール性を確保するために、その全体を成形型内に配置して、コネクタの樹脂部成形を行い、ハウジング上端部を樹脂シールしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
積層型圧電体素子を構成する圧電体材料としては、通常、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)が好適に用いられるが、有害物質である鉛を含有することから、その回収の必要性が指摘されている。ところが、上述したように、ハウジング上端部を樹脂シールしていることから、廃棄時に鉛を回収しようとすると、ハウジングを切断して取り出す必要があり、手間がかかる。また、組付け後に部品の取外しができないため、部品交換や噴射性能の微調整ができないといった問題がある。
【0007】
さらに、組付け時においても、ピエゾスタックと絶縁チューブ、コネクタ等が完全に固定されていないことから、取扱いが容易ではない、絶縁チューブが損傷して絶縁性が低下するおそれがある等、組付け性、信頼性に難がある。また、全部品を組付けた後にコネクタの樹脂部成形を行っているため、ハウジングに対しコネクタの周方向の向きに自由度がない。このため、コネクタ形状が同じであっても、各機種毎に成形型を準備する必要があって、製作コストが増加する不具合があった。
【0008】
一方、従来の圧電体素子として、例えば特許第3010835号公報に示されているように、外部からの湿気や異物の侵入等を防ぐために、伸縮部(凹凸部)を有するケースにより密閉した圧電体素子が知られている。具体的には、積層型の圧電体素子の側面外方を凹凸を有する金属製のケースにより覆い、その上下端を密封したものがある。
【0009】
ところが、この圧電体素子の構造では、上記凹凸形状のケースの存在によって外径が大きくなるので、外径規制を有する燃料噴射装置には収納できない、あるいは収納するために圧電体素子の小径化を図ると性能が低下してしまうという問題が発生する。
また、圧電体素子とケースとの間のクリアランスを犠牲にして圧電体素子全体の外径を縮小化した場合には、圧電体素子の作動時の伸縮動作によってケース内面と圧電体素子側面との間に擦れが生じ、ケースが破損するおそれもある。
【0010】
このような理由から、圧電体素子を駆動源に用いた燃料噴射装置は、未だ実用化には至っていない。
【0011】
本発明は上記実情に鑑みてなされたもので、その目的は、廃棄時等に圧電体素子の回収が容易にできること、さらに、組付け、取扱いをより簡易にすることにあり、組付け後に圧電体素子を含む部品の回収や交換、または噴射性能の微調整が可能で、生産性、信頼性に優れる燃料噴射装置を実現することにある。
また、ケースに覆われていると共にその外径を小型化できる構造を有する圧電体素子を実現し、小型の燃料噴射装置を提供することを他の目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、内燃機関に燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、一部分が露出する状態で上記内燃機関に装着されるハウジングを有しており、該ハウジング内に電気信号により伸縮する変位発生部材が収容されるとともに、上記変位発生部材が、上記内燃機関の外部に露出する上記ハウジングの一部分から脱着可能に設けられており、
上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用い、かつ、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有することを特徴とする。
【0013】
請求項1の発明では、上記変位発生部材を、上記ハウジングから脱着可能に設けたので、上記変位発生部材の回収が容易にでき、作業性が向上する。また、交換や再組付け、微調整も可能となり、生産性、信頼性に優れる燃料噴射装置が得られる。
ここで、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用いるので、上記変位発生部材を脱着可能に保持することができ、回収等が容易になる。また、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有するものとすると、上記変位発生部材を回収作業等がより容易にできる。
【0014】
請求項2の発明は、内燃機関に燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、一端側が露出する状態で上記内燃機関に装着されるハウジングを有し、該ハウジング内に、電気信号により伸縮する変位発生部材と上記変位発生部材で発生する変位を受けて上下動することにより噴孔を開閉するノズルニードルを収容してなり、上記変位発生部材が、上記ハウジングの上記ノズルニードルが収容されている側と反対側の上記一端側の端面から脱着可能に設けられており、
上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用い、かつ、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有する。
【0015】
請求項2の発明では、上記変位発生部材を、上記ハウジングの上記一端側の端面から脱着可能に設けたので、上記変位発生部材の回収が容易にでき、作業性が向上する。また、交換や再組付けの際には、上記ノズルニードルが収容され上記噴孔を有する側の上記ハウジング端部を上記内燃機関に装着した状態のまま、これと反対側の上記端面から上記変位発生部材を取出し、あるいは再装着することができるので、作業が容易で、生産性、信頼性が向上する。
ここで、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用いるので、上記変位発生部材を脱着可能に保持することができ、回収等が容易になる。また、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有するものとすると、上記変位発生部材を回収作業等がより容易にできる。
【0016】
請求項3では、請求項1または2の燃料噴射装置において、上記変位発生部材に通電するためのコネクタ部を、上記変位発生部材の上部に、上記変位発生部材と一体に設ける。この時、上記コネクタ部は、上記ハウジングに対し回転方向に自由に位置決めができるので、ハウジング全体を成形型に配して樹脂成形するために内燃機関の機種毎に成形型を製作する必要がある従来構成に比べて、製作工程が簡易になり、生産性が向上する。
【0017】
請求項4では、請求項1または2の燃料噴射装置において、上記ハウジング上端面に開口する縦穴に上記変位発生部材を収容し、上記縦穴の上端開口部に締結される脱着可能な固定部材を用いて、上記変位発生部材を上記縦穴内に保持固定するとともに、上記ハウジング下部内に上記変位発生部材で発生する変位を受けて上下動することにより噴孔を開閉するノズルニードルを収容してなる。
【0018】
請求項4の発明では、上記変位発生部材を、脱着可能な上記固定部材を用いて、上記縦穴内に固定したので、製作が容易であり、また、上記固定部材を取り外すことにより、上記変位発生部材の回収が容易にできる。また、交換や再組付けの際には、噴孔を有するハウジング下部をエンジンに装着した状態のまま、上端部から上記変位発生部材を取出し、あるいは再装着することができるので、作業性が向上する。
【0019】
請求項5では、請求項4の燃料噴射装置において、上記変位発生部材に通電するためのコネクタ部を上記縦穴の上端部に脱着可能に設ける。この時、上記コネクタ部は、上記縦穴に対し回転方向に自由に位置決めができるので、ハウジング全体を成形型に配して樹脂成形するために内燃機関の機種毎に成形型を製作する必要がある従来構成に比べて、製作工程が簡易になり、生産性が向上する。
【0020】
請求項6では、請求項3または5の燃料噴射装置において、上記コネクタ部が上記変位発生部材と一体に設けられるコネクタボデーを有し、該コネクタボデー内に上記変位発生部材に接続されるリード線を絶縁保持する。この構成によれば、上記変位発生部材を含む駆動部のシール性、絶縁性が向上し、取扱いも容易になる。
【0021】
請求項7では、請求項4の燃料噴射装置において、上記ハウジングに上記変位発生部材を脱着可能に保持固定するとともに、上記変位発生部材の上方に一体に設けたフランジ部と上記ハウジングの間に高さ調整部材を介設する。
【0022】
上記変位発生部材を上記ハウジングに設けた上記縦穴に脱着可能に組付ける際、例えば、上記変位発生部材の上方に設けられるコネクタ部の外周に上記フランジ部を形成し、これと上記ハウジングの間に上記高さ調整部材を介設すると、上記変位発生部材の取付け高さを変更することができ、噴射性能の調整が容易にできる。また、上記高さ調整部材がシール部材を兼ねる構成とすれば、シール性が向上する。
【0023】
請求項8では、請求項4の燃料噴射装置において、上記固定部材の締結によるねじりトルクまたは偏荷重が上記変位発生部材に作用しないように、上記変位発生部材を上記縦穴内の所定位置に保持する位置決め手段を設けている。
【0024】
上記固定部材の締結によって上記変位発生部材を固定する場合、締結によるねじりトルクまたは偏荷重が精密部品である上記変位発生部材およびこれに当接して使用される他部材に与える影響が懸念される。そこで、上記位置決め手段を用いて上記変位発生部材を所定位置に保持し、その状態で上記固定部材を締結する。これにより、ねじりトルクまたは偏荷重が上記変位発生部材に作用するのを防止することができる。
【0025】
具体的には、請求項9のように、上記コネクタボデーを有したコネクタ部は、上記変位発生部材の上端部に固定され、上記コネクタボデーの外周にリテーニングナットを設けて上記固定部材とする。そして、上記リテーニングナット上端面と対向する上記コネクタ部端面との距離を5〜10mmとし、上記コネクタボデーの上端を上記リテーニングナットから露出させて上記位置決め手段とすることができる。
【0049】
請求項10の発明では、請求項1ないしのいずれかの燃料噴射装置において、上記変位発生部材を、電気信号により伸縮する圧電体層と電極層とを交互に多数積層してなる積層型圧電体素子とする。
【0050】
圧電素子は、電気信号に応じて応答性よく変位を発生するので、これを多数積層した積層型圧電体素子を駆動源とすることにより、燃料噴射状態の精密な制御を可能にし、信頼性の高い燃料噴射装置を実現できる。
【0051】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をディーゼルエンジンのコモンレール燃料噴射システムに適用した例について説明する。図2は、コモンレール燃料噴射システムの概略構成を一例として示すもので、燃料タンクTから供給される燃料は、エンジンE内で昇圧されて各気筒に共通の蓄圧用配管(コモンレール)Cに蓄えられる。燃料噴射装置Iは、エンジンの各気筒にコモンレールC内の高圧燃料を噴射するために用いられ、各気筒に対応してそれぞれ設けられる。図1は、本発明の燃料噴射装置Iの第1の実施の形態を示すもので、図中、燃料噴射装置Iは、駆動部1が収容される上部ハウジング2と、その下端に固定され、内部に噴射ノズル部4が形成される下部ハウジング3を有している。
【0052】
上部ハウジング2は略円柱状で、中心軸に対し偏心する縦穴21内に、上記駆動部1が挿通固定されている。縦穴21の側方には、高圧燃料通路22が平行に設けられ、その上端部は、上部ハウジング2上側部に突出する燃料導入管23内を経て外部のコモンレールC(図2参照)に連通している。上部ハウジング2上側部には、また、ドレーン通路24に連通する燃料導出管25が突設し、燃料導出管25から流出する燃料は、燃料タンクT(図2参照)へ戻される。ドレーン通路24は、縦穴21と駆動部1の間の隙間50を経由し、さらに、この隙間から上下ハウジング2、3内を下方に延びる図示しない通路によって後述する3方弁51に連通している。
【0053】
噴射ノズル部4は、ピストンボデー31内を上下方向に摺動するノズルニードル41と、ノズルニードル41によって開閉されて燃料溜まり42から供給される高圧燃料をエンジンの各気筒に噴射する噴孔43を備えている。燃料溜まり42は、ノズルニードル41の中間部周りに設けられ、上記高圧燃料通路22の下端部がここに開口している。ノズルニードル41は、燃料溜まり42から開弁方向の燃料圧を受けるとともに、上端面に面して設けた背圧室44から閉弁方向の燃料圧を受けており、背圧室44の圧力が降下すると、ノズルニードル41がリフトして、噴孔43が開放され、燃料噴射がなされる。
【0054】
背圧室44の圧力は3方弁51によって増減される。3方弁51は、背圧室44と高圧燃料通路22、またはドレーン通路24と選択的に連通させる、通常公知の構成で、ここでは、高圧燃料通路22またはドレーン通路24へ連通するポートを開閉するボール状の弁体を有している。この弁体は、上記駆動部1により、その下方に配設される大径ピストン52、油圧室53、小径ピストン54を介して、駆動される。上記駆動部1の詳細について、次に説明する。
【0055】
図3のように、駆動部1は、薄肉の金属管よりなる筒状容器部材11(以下、容器部材と称する)の上半部内に、電圧の印加または解除により伸縮する変位発生部材としての積層型圧電体素子(ピエゾスタック)61を、下半部内に、積層型圧電体素子61の下端面に当接して容器部材11内を摺動するピストン部材62を収容している。積層型圧電体素子61は、両面に電極を形成した円板状の圧電体を積層してなり、各圧電体の+電極および−電極は、それぞれ積層体の側面に塗布形成した側面電極(図略)を介して、コネクタ部7のリード線72a、72bに接続している。積層型圧電体素子61外周には絶縁部材63が配設されて、容器部材11との間の絶縁を確保している。
【0056】
コネクタ部7は、容器部材11の上端開口内に溶接固定される円柱状のコネクタボデー71を有している。リード線72a、72bは、コネクタボデー71内に設けた挿通穴を通って、コネクタボデー71の上端に一体に設けたコネクタ73に接続される。この時、コネクタボデー71にリード線72a、72bが気密封止されることによりシール性と絶縁性が確保される。コネクタボデー71の外周には、上部ハウジング2に組付けるための固定部材としてのリテーニングナット74とフランジ部75が設けてある。また、コネクタ73の下端面とリテーニングナット74上端面との距離aを5〜10mmとして、コネクタボデー71の上端をリテーニングナット74から露出させ、位置決め手段とする。この作用については後述する。
【0057】
ピストン部材62は、下端面より下方に突出する小径のロッド64を有し、このロッド64周りに配設したバネ部材としての予荷重スプリング65を、容器部材11の下端開口内に配した筒状のシート部材12との間で圧縮することにより、積層型圧電体素子61に所定の予荷重をかけている。ロッド64の下端部は、シート部材12の筒内に摺動自在に挿通され、先端はシート部材12を貫通して、ダイヤフラム66に当接している。シート部材12は、上面がスプリング65を支持するスプリングシートとして機能し、外周面は容器部材2の内周面に溶接固定してある。ダイヤフラム66は、薄肉の金属板を略皿バネ状に成形してなり、外周縁部はシート部材12の下面外周部に設けた環状凸部に溶接固定される。これにより、容器部材11下端開口部のシールが確保される。
【0058】
ダイヤフラム66は、中央部がロッド64に常時当接し、その変位に追従して変位するようになしてある。すなわち、積層型圧電体素子61の駆動によるストロークを、ピストン部材62およびダイヤフラム66を介して、下方の大径ピストン52に伝達することができる。ピストン部材62およびダイヤフラム66は、変位発生部材である積層型圧電体素子61に対し、変位伝達部材として機能する。図2のように、大径ピストン52は、上部ハウジング2内に縦穴21と同軸的に形成したシリンダ内に摺動自在に保持される。大径ピストン52の変位は、上部ハウジング2と下部ハウジング3内に設けたピストンボデー31の衝合部に形成される油圧室53によって油圧変換され、さらにピストンボデー31の上端部中央、すなわち、燃料噴射装置の中心軸上に設けたシリンダ32内に摺動自在に保持される小径ピストン54に伝達される。この時、これらピストン52、54の径差によって駆動ストロークが増幅される。
【0059】
上記駆動部1の製作は、例えば、以下のようにする。まず、下端面にダイヤフラム66を取付けたシート部材12を、容器部材11の下端開口から挿入し、溶接固定する。次いで、容器部材11の上端開口から、スプリング65、ピストン部材62、外周に円筒状の絶縁部材63を装着した積層型圧電体素子61を順次挿入し、上端開口にコネクタボデー71を溶接固定する。その後、これら全体を型内に配して、コネクタ73の樹脂部を射出成形する。
【0060】
図1に示す上部ハウジング2の縦穴21に、上記駆動部1を組付ける場合には、上記駆動部1を縦穴21に上方から挿通し、位置決め手段となるコネクタボデー71の上端部(距離aで示される部分)を治具または工具等で支持し、この状態でリテーニングナット74を締め付けて固定する。縦穴21は、上端部を段付きに拡径して、段部21aにてコネクタボデー71のフランジ部75を支持しており、段部21aとフランジ部75との間にはリング状のシム13が介設される。シム13はこれらの間をシールするとともに、上記駆動部1の取付け高さの調整機能を有し、高さ調整部材としてのシム13の厚さを変更することで、取付け高さを調整し、噴射特性の微調整を行うことができる。
【0061】
上記構成の燃料噴射装置Iの作動を説明する。図1において、駆動部1の積層型圧電体素子61にコネクタ73を通じて電圧を印加すると、積層型圧電体素子61が伸長し、ピストン部材62、ダイヤフラム66とともに大径ピストン52が下降して油圧室53の容積が縮小し圧力上昇する。これに伴い小径ピストン54が下降して、3方弁51の弁体を押し下げると、背圧室44内の燃料が3方弁51を介してドレーン通路24に排出される。よって、背圧室44の圧力が低下してノズルニードル41をリフトさせ、燃料が噴射される。噴射停止時は、積層型圧電体素子61の印加電圧を低下させてこれを収縮させる。すると、ピストン部材62がスプリング65の付勢力によって上昇し、これに追従してダイヤフラム66と大径ピストン52が上昇する。これに伴う油圧室53圧力の低下により小径ピストン54が上昇し、高圧燃料通路22から3方弁51を経て再び背圧室44に高圧燃料が流入して、ノズルニードル44が噴孔43を閉鎖する。
【0062】
上記構成によれば、駆動部1の複数の構成部材を予め容器部材11に組付けて一体化したので、ハウジング2への組付けが容易になる。すなわち、リテーニングナット74を用いてハウジング2へ取付けているので、脱着が可能であるとともに、コネクタ73の向きも任意に調整できる。またリテーニングナット74の締結は、駆動部1をハウジング2へ組み付ける前の状態において、上述の如くコネクタ73の下端面とリテーニングナット74上端面との距離aを5〜10mmで確保し、コネクタボデー71の上端をリテーニングナット74から露出させるようにし、この露出させたコネクタボデー71を治具等で支持して行うので、駆動部1にねじりトルクまたは偏荷重が作用することもない。
【0063】
また、積層型圧電体素子61の外周を容器部材11にて保護し、積層型圧電体素子61に接続するリード線72a、72bを容器部材11に溶接固定されるコネクタボデー71内に保持したので、取扱いが容易である上、シール性・絶縁性も確保される。
【0064】
さらには、シム13を取替えることにより噴射性能の微調整が容易にできる、従来のように機種毎に成形型を変更する変更する必要がなくコストが低減できる、エンジンに取付けた状態での駆動部1の交換が可能で、部品の回収も容易である、といった利点がある。
【0065】
また、駆動部1全体がシール・絶縁されているので、縦穴21との間の隙間50をドレーン通路として利用することができ、ハウジング2に形成する加工穴を少なくできる。また、偏心している縦穴21は加工が難しいが、駆動部1によって駆動される大径ピストン52下方に小径ピストン54をハウジング2と同心状に設けたので、偏心穴の長さが短くなり、加工が簡易になってコスト低減が可能である。
【0066】
図4に本発明の第2の実施の形態を示す。本実施の形態では、上記駆動部1の上記容器部材11を下端閉鎖の筒状体で構成して、その下端面を、ピストン部材62のロッド64に当接するダイヤフラム11aとするとともに、このダイヤフラム11aに連続する下端部側面をベローズ状に成形する。このベローズ11bは、ロッド64とほぼ同じ長さで、ロッド64の変位に追従して上下方向に伸縮することによりダイヤフラム11aを変位させ、また、積層型圧電体素子61への予荷重を与える。よって、上記第1の実施の形態における予荷重スプリング65、シート部材12に代えて、ベローズ11bを設けることで、同等の機能を持たせることができる。その他の構成は上記第1の実施の形態と同様であり、同様の作用効果が得られる。
【0067】
図5は本発明の第3の実施の形態を示すもので、図のように、リテーニングナット74に代わる固定手段としてボルト16を用い、コネクタボデー71外周に配設したフランジ76に複数のボルト穴を形成して、ボルト16を挿通し、ハウジング2上面に締結固定する。この時、コネクタボデー71とフランジ76を別体として、コネクタ73の向きが任意に設定できるようにする。また、フランジ76上端面とコネクタ73下端面の距離aを5〜10mmとして、位置決め手段となるコネクタボデー71上端部を治具等で保持する構成とする。
【0068】
あるいは、図6に本発明の第4の実施の形態として示すように、コネクタボデー71をハウジング2に直接固定することもできる。ここでは、コネクタボデー71の外周に雄ネジ加工を、対応するハウジング2の縦穴21上端部に雌ネジ加工を施して、両者をネジ固定する。本実施の形態では、コネクタボデー71外周の雄ネジ部が、固定手段と位置決め手段を兼ねている。
【0069】
なお、この構成では、コネクタの向きに自由度を持たせるように、図7(a)、(b)に示すコネクタ73´をコネクタボデー71と別体に製造し、コネクタボデー71上端に差込んで組付ける。コネクタ73´は、図7(b)のように、+極74aを中心に、その周囲に円形の−極74bを設けており、また、−極74b外周の組付け間には円周方向に凹凸のある環状レール77を設けて、周り止めとしている。そして、対向するコネクタボデー71面に形成した同形状の環状レールと嵌合させることで、ハウジング2に対し周方向の位置がほぼ所望の位置で決められるようにする。
【0070】
図8は本発明の第5の実施の形態を示すもので、図のように、上部ハウジング2を、燃料導入管23、燃料導出管25が設けられる頂部2aと、その下方の本体部2bに分割して形成する。縦穴21、高圧燃料通路22は主に本体部2b内に形成され、頂部2aを本体部2bに固定すると、頂部2a内に形成される縦穴21´、高圧燃料通路22´に連結される。駆動部1のコネクタ部7は、上記第4の実施の形態と同じ差込み式のコネクタ73´を有している(図6参照)。コネクタボデー71´は上半部が段付きに縮径している。駆動部1および噴射ノズル部4の構成および作動は上記第1の実施の形態と同じである。
【0071】
組付けは、コネクタ73´を外した状態で行い、駆動部1を本体部2bの縦穴21に挿通した後、コネクタボデー71´に頂部2aを外挿する。頂部2aは下端筒状部26の内周に雌ネジ部を有し、これを本体部2b外周の雄ネジ部に締結する。頂部2aの縦穴21´上端は、コネクタボデー71´に沿う段付き形状となっており、両段付き部をシム13を介して密着させることにより上下方向を固定する。その後、コネクタ73´を、回転方向の向きがほぼ所望の向きとなるように装着する。
【0072】
本実施の形態では、頂部2a内に形成される縦穴21´を、頂部2aの中心軸と同軸に設けており、偏心する縦穴21の長さをより短くすることができるので、加工性が改善され、製作コストを低減できる利点がある。なお、本実施の形態では、頂部2aの筒状部26が固定手段、頂部2aから突出するコネクタボデー71´上端部が位置決め手段として機能する。
【0073】
図9〜図12に本発明の第6の実施の形態を示す。図9のように、本実施の形態の燃料噴射装置Iの基本構成は、上記第5の実施の形態と同様であり、以下、相違点である駆動部1の構成を中心に説明する。
図10のごとく、本実施の形態において、駆動部1は、積層型圧電体素子61(以下、圧電体素子と称する)の伸縮方向の一端面に配設されたピストン部材62と、圧電体素子61の側面外方を覆う金属製の筒状容器部材11と、上記ピストン部材62の側面外方を覆う伸縮可能な伸縮部14とを有する。そして、容器部材11と伸縮部14とを、圧電体素子61の伸縮方向において直列に配置し、、伸縮部14の先端部144には先端板部81を接合した。また、上記容器部材11の上端を封じる上板82を設けた。
【0074】
ここで、圧電体素子61構造について詳説する。なお、この圧電体素子61構造は、上記第1〜第5の実施の形態においても適用可能であることはもちろんである。
圧電体素子61は、図11、図12に示すごとく、圧電体層61Aの層間に内部電極層621、622を交互に正負となるように形成してなる。同図に示すごとく、一方の内部電極層621は一方の側面601に露出するように配設され、他方の内部電極層622は他方の側面602に露出するように配設されている。そして、圧電体素子1の側面601、602には、露出した内部電極層621、622の端部を導通させるように焼きつけ銀よりなる側面電極631、632をそれぞれ形成した。
側面電極631、32を構成する焼きつけ銀は、後述するごとくAgペーストを焼きつけることにより作製した電極でAg(97%)とガラスフリット成分(3%)という組成である。
【0075】
上記側面電極631、632上には、外部電極634(図10)を導電性接着剤を用いて接合した。外部電極634としては、18−8ステンレス鋼を用いた。
この外部電極634を接合する樹脂銀の組成は、Ag80%、エポキシ系樹脂20%である。
【0076】
また、圧電体素子61においては、図11に示すごとく、積層方向の中央部分を駆動部611、これを挟持するように配置された部分をバッファー部612、さらにこのバッファー部612を挟持するように配置された部分をダミー部613とした。
【0077】
この圧電体素子61の製造方法と詳細構造について説明する。
本実施の形態の圧電体素子61は広く用いられているグリーンシート法を用いて製造することができる。グリーンシートは、公知の方法により圧電材料の主原料となる酸化鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化ニオブ、炭酸ストロンチウム等の粉末を所望の組成となるように秤量する。また、鉛の蒸発を考慮して、上記混合比組成の化学量論比よりも1〜2%リッチになるように調合する。これを混合機にて乾式混合し、その後800〜950℃で仮焼する。
【0078】
次いで、仮焼粉に純水、分散剤を加えてスラリーとし、パールミルにより湿式粉砕する。この粉砕物を乾燥、粉脱脂した後、溶剤、バインダー、可塑剤、分散剤等を加えてボールミルにより混合する。その後、このスラリーを真空装置内で攪拌機により攪拌しながら真空脱泡、粘度調整をする。
【0079】
次いで、スラリーをドクターブレード装置により一定厚みのグリーンシートに成形する。回収したグリーンシートはプレス機で打ち抜くか、切断機により切断し、所定の大きさの矩形体に成形する。グリーンシートは駆動部611、バッファー部612およびダミー部613に共通である。
【0080】
次いで、例えば銀/パラジウム=7/3の比率からなる銀およびパラジウムのペースト(以下、Ag/Pdペーストという)により、成形後のグリーンシートの一方の表面にパターンをスクリーン印刷成形する。図12(a)、(b)にパターン印刷後のグリーンシートの一例を示す。なお説明の都合上、実質的に同一部分には同一の符号を付す。
【0081】
圧電体層となるグリーンシート61Aの表面には、上記Ag/Pdペーストにより、略全面にこれよりもやや小さなパターン621(622)を形成し、内部電極層621(622)とする。グリーンシート61Aの表面の対向辺の一方の側には、内部電極層621(622)の非形成部619が設けてある。つまり、グリーンシート61Aの対向辺の一方の端部(圧電体素子61の側面601あるいは602に相当する部分)には、内部電極層621(622)が到達せず、対向する他方の端部には内部電極層621(622)が到達するようにこれを配置した。尚、内部電極材料としては、本例の他に、銅、ニッケル、白金、銀等、あるいはこれらの混合物を用いてもよい。
【0082】
このような内部電極層621(622)を形成したグリーンシート61Aは、駆動部611、バッファー部612変位量の要求仕様に基づいて所定の積層枚数分用意する。また、バッファー部612、ダミー部613用の内部電極層を印刷していないグリーンシート61Bも必要枚数準備する。
【0083】
次いで、これらのグリーンシート61A、61Bを重ねる。図12(c)は、グリーンシート61Aの積層状態を示すもので、実質的に圧電体素子1の分解図となっている。なお、同図は主として駆動部611にかかる部分を示した。
内部電極層621(622)を形成したグリーンシート61Aを重ねる場合には、電極の非形成部619が図中左側と右側に交互に位置するように重ねる。これにより、グリーンシート61Aの図中右側の側面601に達して露出する内部電極層621が一方の極の内部電極となり、図中左側の側面602に達して露出している内部電極層622が他方の極の内部電極となる。
【0084】
そして、中央の駆動部611においては、図12(c)に示すごとく上記内部電極層621(622)を形成したグリーンシート61Aのみを用いて積層し、バッファー部612においてグリーンシート61Aの間に内部電極層を形成していないグリーンシート61Bを介在させて積層し、ダミー部613においては内部電極層を形成していないグリーンシート61Bのみを用いて積層する。
これにより、図11に示す積層体構造となる。
【0085】
次いで、温水ラバープレス等による熱圧着後、電気炉により400〜700℃のもとで脱脂し、900〜1200℃のもとで焼成する。
次いで、上記積層体の側面に上記Agペーストを塗布、焼き付けることにより側面電極631、632を形成する。なお、本例は焼きつけ銀より側面電極を構成したが、例えばAg/Pdペーストを焼きつけて形成することもできる。本例の他に、銅、ニッケル、白金、銀/パラジウム等を用いてもよい。
【0086】
図11中右側の側面電極631は、一方の極の内部電極層621が露出している位置に形成し、各内部電極層621の導通をとる。同図中左側の他方の側面電極632は、他方の極の内部電極層622が露出している位置に形成し、各内部電極層622の導通をとる。
【0087】
次に、外部電極634(図10)を導電性接着剤を用いて側面電極631、632に接合する。その後、上記外部電極634を設けた積層体に、外部電極634を介して内部電極層621、622間に直流電圧を印加して圧電体層61Aを分極し、圧電体素子61を得る。なお、外部電極634の接合方法として、本例の他に、半田付け、ろう付け等でも構わない。また、側面電極631、632を形成せず、導電性接着剤で外部電極634を内部電極層621、622に接続することも可能である。又、外部電極材料634として、本例以外に導電性を有する金属箔や金属線(含む被覆線)等を用いてもよい。この外部電極材料の形状としては、波板、波線等が望ましいが、これに限定されるものではない。
なお、上記ダミー部613は、上記のごとく駆動部611に用いた圧電体層61Aと同じ材質のグリーンシート(圧電体層)61Bを用いることにより、製造材料の種類が増えないようにして製造コストの低減を図った。
【0088】
次に、上記圧電体素子61を、ピストン部材62と先端板部81を介して、伸縮部14の反力を用いて押圧する。
ピストン部材62は、図10に示すごとく、上記圧電体素子61の略同一断面形状の基端部62bと小径(外径φ6mm)の軸部62aとよりなる。該ピストン部材62は、焼入れしたステンレス鋼より作製したものである。そして伸縮部14の伸縮方向に対し、容器部材11と反対側に、外径Bがφ10.2mmの円盤状の先端板部81を接合した。
【0089】
また、上記圧電体素子61の側面外方を覆う容器部材11としては、ステンレス鋼よりなる厚さ0.3mm、外径Aがφ10.2mmのパイプを準備した。
また、伸縮部14としては、材質ステンレス鋼よりなり厚さ0.17mmのベローズを準備した。伸縮部14は、図10に示すごとく、大径部141と小径部142とを交互に有する断面凹凸形状の筒体である。大径部141の外径Cは9.5mm、小径部142の内径は6.5mmである。なお、伸縮部14における上記容器部材11と接合される後端部143は、容器部材11の外径Aと概略同じ外径に設け、上記先端板部81に接合される先端部144は、先端板部81の外径Bと概略同じ外径に設けた。
【0090】
上記容器部材11と伸縮部14の後端部143とは密封状態を維持できるように、密閉状態に接合した。また、伸縮部14の先端部144と先端板部81とも密閉状態に接合した。
また、圧電体素子61の上端部には、上記容器部材11の上端を封じるとともに外部電極634を外部へ導く貫通穴821を有する上板82を設けた。上板82の外径は、容器部材11の外径Aと同じにした。また、上板82の上記貫通穴821には、外部電極634を挿通させるとともに、隙間を埋めるシール材822を配置した。
【0091】
上記寸法関係を整理すると、上記容器部材11の最小外径A、上記ピストン部材62の先端に設けた先端板部81の最大外径B、上記伸縮部14の最大外径Cとの関係は、A>C、かつB>Cを満足する関係となっている。
また、容器部材11の内面とピストン部材62の基端部62bとの間の最大クリアランスをd、伸縮部42の内面とピストン部材2の軸部22との間の最小クリアランスをeとした場合、d<eの関係を満たしている。
【0092】
このようにして得た圧電体素子61を、図9の燃料噴射装置Iに組み付ける場合には、燃料噴射装置Iの縦穴21に、燃料が通過する隙間50を維持しつつ上記圧電体素子61を挿入配設する。そして、図8の上記第5の実施の形態と同様にして、上記容器部材11側を固定し、伸縮部14の先端側が進退するように圧電体素子61を配置する。
ここで、この上記圧電体素子61においては、小径化を果たすために、上記縦穴21の内径寸法が規制されているが、上記圧電体素子61は十分にこれに対応している。
【0093】
すなわち、本実施の形態の圧電体素子61はピストン部材2を直列に有し、側面外方を覆う容器部材11と伸縮部14とを直列に有する。そのため、圧電体素子61の外方に位置する上記容器部材11は伸縮機能を持つ必要が無く、圧電体素子61の伸縮動作は、ピストン部材62の周囲の伸縮部14によって吸収させることができる。
【0094】
そのため、容器部材11は、その厚みを最低限の厚みに抑えることができ、外径の大型化を抑制することができる。そしてまた、圧電体素子61そのものの外径を無理に小さくして駆動性能を低下させる必要がない。
また、伸縮部14は、ピストン部材62の外径を圧電体素子61よりも小さくすることによって、内径及び外径を容器部材11の外径よりも小さくしてある。そのため、ケース部分を含む圧電体素子61の全体寸法は、上記容器部材11の外径寸法の範囲内に収まるスリムなものとなっている。
【0095】
このように本実施の形態の圧電体素子61は、容器部材11および伸縮部14という直列に配したケースによって覆っている。そのため、密封状態を得ることができるとともに、その全体の外径を小径化することができる。
そして、圧電体素子61は十分な駆動特性を維持しつつ小径化を図ることができるので、上記のごとく、外径が規制される燃料噴射装置Iの内部にも容易に組み込むことができる。
【0096】
また、本実施の形態の圧電体素子61は、上記容器部材1および伸縮部14の寸法関係が、A>C、かつB>Cである。すなわち、上記のごとく伸縮部14の最大外径Cが、その前後の容器部材11と先端板部81の外径A、Bより小さい。そのため、伸縮部14が伸縮動作をする際、これが縦穴21の内面に接触することを確実に防止することができ、伸縮部14の破損を抑制することができる。
【0097】
さらに、本例ではまた、d<eの寸法関係を満足している。すなわち、容器部材11の内面とピストン部材62の基端部62bとの間の最大クリアランスdが、伸縮部14の内面とピストン部材62の軸部62aとの間の最小クリアランスeよりも小さい。そのため、圧電体素子61の伸縮動作時に、万一、ピストン部材62が大幅に左右にずれた場合においても、ピストン部材62と伸縮部14とが接触しようとしても、その前に、容器部材11内面と圧電体素子61と同じ外形のピストン部材62の基端部62bとが先に接触することとなる。そのため、伸縮部14とピストン部材62との接触による伸縮部14の破損をも防止することができる。
【0098】
なお、本実施の形態では、矩形の圧電体層61A、61Bにより形成した四角柱型の圧電体素子61を用いたが、図13(a)に示すような、対向する2側面を曲面状としたたる型の圧電体素子61や、図13(b)に示すような、八角柱型の圧電体素子61を用いることもできる。
【0099】
図14に本発明の第7の実施の形態を示す。
本実施の形態の駆動部1は、圧電体素子61の一端に配するピストン部材62の配設位置を、上記第6の実施の形態例と反対側に変更した例である。
すなわち、図13に示すごとく、圧電体素子61の外部電極634を伸ばした方向(図の上方)にピストン部材62を配設した。そして、伸縮部14の先端部144には、外部電極634を挿通する貫通穴831を有する先端板部83を接合した。832は貫通穴831の隙間を埋めるシール材である。
尚、本実施の形態では、外部電極634をケースの外部へ導通する部分63Aと圧電体素子の側面電極に接合する部分63Bの2つの部材を溶接により接合した。尚、接合方法は、半田付け、ろう付け、カシメ等でもよい。又、外部電極63Bの側面電極への接合は、圧電体素子61の側面の略全長にわたって行った。
【0100】
また、圧電体素子61の側面外方には実施形態例1と同じ外径寸法を有するステンレス鋼製の筒状部材11を配設した。また、ピストン部材62の側面外方にも上記第6の実施形態と同様のステンレス鋼製の伸縮部14を配設した。
また、容器部材11の後端側(同図下側)には、これと同じ外径の板状部材である下板84を配置し、これを筒状部材11に接合した。
【0101】
そして、この駆動部1は、上記第6の実施形態と同様の燃料噴射装置I内に内蔵させる。このとき、本実施の形態の圧電体素子61は、上記先端板部83を固定し、容器部材11が進退するように配置する。その他は上記第6の実施形態と同様である。
この場合にも上記第6の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0102】
図15に本発明の第8の実施の形態を示す。
本実施の形態の駆動部1は、上記第6の実施の形態とほぼ同様の構成であり、先端板部81に代えて、ダイヤフラム85を用いた点でのみ相違している。すなわち、ピストン部材62の側面外方を覆う伸縮部14の先端部144には、これと概略同じ外径のダイヤフラム85が接合されている。ダイヤフラム85は、略皿バネ状の薄肉の金属板よりなり、ピストン部材62の軸部62aに常時当接する中央部が、ピストン部材62に追従して変位可能となっている。
【0103】
この駆動部1を、上記第6の実施形態と同様の燃料噴射装置I内に内蔵させた場合にも、上記第6の実施形態と同様の作用効果が得られる。
【0104】
図16に本発明の第9の実施の形態を示す。
本実施の形態の駆動部1は、上記第8の実施の形態の構成において、筒状容器部材11の伸縮方向に直列に配した伸縮部14を省略し、容器部材11にて、圧電体素子61およびピストン部材62の側面外方を覆っている。ピストン部材62は、軸部62aを上記第8の実施の形態よりも短く形成し、その先端をダイヤフラム11cの中央に当接させている。ダイヤフラム11cは、容器部材11の下端部に一体に成形される。
【0105】
このようにすると、簡易な構成で、脱着可能な一体型の駆動部1を実現することができ、製作も容易である。
【0106】
図17に本発明の第10の実施の形態を示す。
本実施の形態の駆動部1は、圧電体素子61の一端に接するピストン部材を設けておらず、また、圧電体素子61の側面外方を覆う金属製の筒状容器部材11´の全体を伸縮可能なベローズ状とした。すなわち、容器部材11´は、図に示すごとく、大径部111と小径部112とを交互に有する断面凹凸形状の筒体である。容器部材11の上端部および下端部には、板状部材である上板86および下板87が、密封状態を維持できるようにそれぞれ接合される。上板86は、外部電極634を挿通する貫通穴861を有し、貫通穴861の隙間はシール材832で埋められている。
【0107】
これにより、圧電体素子61は、容器部材11内に封止され、上板86および下板87間に挟持されて予荷重を与えられる。容器部材11は、圧電体素子61の伸縮動作に応じて伸縮し、下板87を介して圧電体素子61の変位を伝達する。燃料噴射装置Iの外径の規制の程度によっては、本実施の形態のように、容器部材11´全体をベローズで構成してもよく、簡易な構成で、脱着可能な一体型の駆動部1を実現することができる。また、部品点数や接合工程が減ることにより、部品管理や製作工程が簡略にできる。
【0108】
なお、本実施の形態では、容器部材11と上板86、および容器部材11と下板87をそれぞれ接合により固定したが、図18(a)、(b)に示すように、容器部材11の上端部と上板86、または容器部材11の下端部と下板87の少なくとも一方を一体成形することもできる(図中に○印を付した部分)。図18(c)、(d)に示すように、下板87に代えてダイヤフラム85を設けた構成においても同様である。
【0109】
容器部材11内に圧電体素子61を収容する構造では、気密性の確保が重要であるが、部品点数が多くなると、各部材間の接合不具合により気密不良が発生する懸念がある。また、各部分毎に部品を分けているため、部品点数が増えること、各部品を接合するための工程が必要となることから、コストアップにつながる。これを回避するためには、図18のように、容器部材11と上板86、下板87の3部材のうちの少なくとも2部材ないしそれ以上を一部品で構成するのがよく、接合個所が減ることにより、気密不良の発生確率が大きく低減する。また、部品点数の削減によるコスト低減が可能である。
【0110】
また、同様に、ピストン部材62を有する上記図10の第6の実施の形態における駆動部1構成においても(図15参照)、部材の一部を一体化することができる。この場合は、図19に示すように、容器部材11の上端部と上板82(図19(a))、容器部材11の下端部と伸縮部14の後端部143(図19(b))、伸縮部14の先端部144と先端板部81(図19(c))、あるいはこれらの2個所以上を一体化することにより((図19(d)〜(f))、同様の効果が得られる。
【0111】
さらに、先端板部81に代えてダイヤフラム85を設けた上記図15の第8の実施の形態における駆動部1構成においても(図15参照)、部材の一部を一体化することができる。この場合は、図20に示すように、容器部材11の上端部と上板82(図20(a))、容器部材11の下端部と伸縮部14の後端部143(図20(b))、伸縮部14の先端部144とダイヤフラム85(図20(c))、あるいはこれらの2個所以上を一体化することにより((図20(d)〜(f))、同様の効果が得られる。
【0112】
図21に本発明の第11の実施の形態を示す。
本実施の形態では、圧電体素子61を筒状容器部材内に収容せず、直接、上部ハウジング2の縦穴21内に収納する。コネクタ部7のコネクタボデー71は、圧電体素子61の上端面に固定される。縦穴21への組付けは、上記第1の実施の形態と同様に行われ、コネクタ部7と一体の圧電体素子61を縦穴21に上方から挿通し、位置決め手段となるコネクタボデー71の上端部(距離aで示される部分)を治具または工具等で支持した状態で、リテーニングナット74を締め付けて固定する。縦穴21の段部21aとコネクタボデー71のフランジ部75との間にはシム13が介設され、取付け高さを調整する。
【0113】
上記構成によれば、圧電体素子61をコネクタボデー71と一体に設けることで、リテーニングナット74を用いてハウジング2へ容易に取付けることができ、かつ脱着が可能である。また、コネクタ73の向きを任意に調整でき、圧電体素子61にねじりトルクまたは偏荷重が作用することもない。
【0114】
なお、この構成では、圧電体素子61外周の縦穴21内をドレーン通路とすることができないため、ドレーン通路24に連通する通路を上部ハウジング2の別の個所(図示せず)に設けている。圧電体素子61の変位は、ロッド64を介して大径ピストン52に伝達される。その他の構成および作動は上記第1の実施の形態と同様である。
【0115】
また、圧電体素子61の交換や調整の必要がなく、廃棄時に圧電体素子61の回収が可能であればよい場合には、図22に本発明の第12の実施の形態として示すように、リテーニングナット74を用いず、コネクタボデー71の中間部に設けた大径部711を、縦穴21の上端部にかしめ、溶接または接着により接合することもできる。この時、接合部の強度が、他の部分と比較して脆弱となるようにすると、分解が容易になるため好ましい。
【0116】
あるいは、図23に本発明の第13の実施の形態として示すように、圧電体素子61の下端部近傍において、上部ハウジング2の外周面に薄肉部を形成し、分解用の脆弱部27とすることもできる。このようにしても、分解が容易になるため、圧電体素子61の回収が可能である。
【0117】
上記各実施の形態では、圧電体素子61により3方弁51を駆動して噴射ノズル部4を開閉する構成としたが、駆動方式は特に制限されず、通常公知の他の方式に本発明を適用することももちろんできる。さらに、変位発生部材として、上記実施の形態では、積層型圧電体素子を用いたが、これに限らず、通電により伸縮して変位を発生する素子であれば、いずれを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における燃料噴射装置の全体断面図である。
【図2】燃料噴射装置を含む燃料噴射システムの全体概略構成図である。
【図3】第1の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図4】本発明の第2の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図5】本発明の第3の実施の形態における駆動部の部分拡大断面図である。
【図6】本発明の第4の実施の形態における駆動部の部分拡大断面図である。
【図7】(a)はコネクタの側面図、(b)はコネクタの下方視図である。
【図8】本発明の第5の実施の形態における燃料噴射装置の全体断面図である。
【図9】本発明の第6の実施の形態における燃料噴射装置の全体断面図である。
【図10】第6の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図11】積層型圧電体素子の全体斜視図である。
【図12】(a)、(b)は一枚の圧電体層と内部電極層の平面図、(c)は圧電体層と内部電極層との積層状態を示す斜視展開図である。
【図13】(a)、(b)は 積層型圧電体素子の他の例を示す全体斜視図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図15】本発明の第8の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図16】本発明の第9の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図17】本発明の第10の実施の形態における駆動部の断面図である。
【図18】第10の実施の形態の駆動部構造の他の例を示す断面図である。
【図19】第6の実施の形態の駆動部構造の他の例を示す断面図である。
【図20】第8の実施の形態の駆動部構造の他の例を示す断面図である。
【図21】本発明の第11の実施の形態における燃料噴射装置の部分拡大断面図である。
【図22】本発明の第12の実施の形態における燃料噴射装置の部分拡大断面図である。
【図23】本発明の第13の実施の形態における燃料噴射装置の部分拡大断面図である。
【符号の説明】
1 駆動部
11 筒状容器部材
12 シート部材
13 シム
14 伸縮部
141 大径部
142 小径部
2 上部ハウジング
21 縦穴
22 高圧燃料通路
23 導入管
24 ドレーン通路
25 導出管
3 下部ハウジング
31 ピストンボデー
4 噴射ノズル部
41 ノズルニードル
42 燃料溜まり
43 噴孔
44 背圧室
51 3方弁
52 大径ピストン
53 油圧室
54 小径ピストン
61 積層型圧電体素子(変位発生部材)
62 ピストン部材
63 絶縁部材
634 外部電極、
64 ロッド
65 予荷重スプリング
66 ダイヤフラム
7 コネクタ部
71 コネクタボデー
72a、72b リード線
73 コネクタ
74 リテーニングナット(固定部材)
75 フランジ部
81、82 先端板部、

Claims (10)

  1. 内燃機関に燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、一部分が露出する状態で上記内燃機関に装着されるハウジングを有しており、該ハウジング内に電気信号により伸縮する変位発生部材が収容されるとともに、上記変位発生部材が、上記内燃機関の外部に露出する上記ハウジングの一部分から脱着可能に設けられており、
    上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用い、かつ、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有することを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 内燃機関に燃料を噴射するための燃料噴射装置であって、一端側が露出する状態で上記内燃機関に装着されるハウジングを有し、該ハウジング内に、電気信号により伸縮する変位発生部材と上記変位発生部材で発生する変位を受けて上下動することにより噴孔を開閉するノズルニードルを収容してなり、上記変位発生部材が、上記ハウジングの上記ノズルニードルが収容されている側と反対側の上記一端側の端面から脱着可能に設けられており、
    上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定する手段として、ネジ、かしめ、溶接または接着を用い、かつ、上記ハウジング内に収容される上記変位発生部材を脱着可能に保持固定している部分の強度が、他の部分と比較して脆弱であるか、または上記ハウジングの少なくとも1ヶ所以上に、上記ハウジングを分解可能な他の部分と比較して脆弱な部分を有することを特徴とする燃料噴射装置。
  3. 請求項1または2において、上記変位発生部材に通電するためのコネクタ部を、上記変位発生部材の上部に、上記変位発生部材と一体に設けたことを特徴とする燃料噴射装置。
  4. 請求項1または2において、上記ハウジング上端面に開口する縦穴に上記変位発生部材を収容し、上記縦穴の上端開口部に締結される脱着可能な固定部材を用いて、上記変位発生部材を上記縦穴内に保持固定するとともに、上記ハウジング下部内に上記変位発生部材で発生する変位を受けて上下動することにより噴孔を開閉するノズルニードルを収容してなることを特徴とする燃料噴射装置。
  5. 請求項4において、上記変位発生部材に通電するためのコネクタ部を上記縦穴の上端部に脱着可能に設けたことを特徴とする燃料噴射装置。
  6. 請求項3または5において、上記コネクタ部が上記変位発生部材と一体に設けられるコネクタボデーを有し、該コネクタボデー内に上記変位発生部材に接続されるリード線を絶縁保持することを特徴とする燃料噴射装置。
  7. 請求項4において、上記ハウジングに上記変位発生部材を脱着可能に保持固定するとともに、上記変位発生部材の上方に一体に設けたフランジ部と上記ハウジングの間に高さ調整部材を介設したことを特徴とする燃料噴射装置。
  8. 請求項4において、上記固定部材の締結によるねじりトルクまたは偏荷重が上記変位発生部材に作用しないように、上記変位発生部材を上記縦穴内の所定位置に保持する位置決め手段を設けたことを特徴とする燃料噴射装置。
  9. 請求項8において、上記コネクタボデーを有したコネクタ部が、上記変位発生部材の上端部に固定され、上記コネクタボデーの外周にリテーニングナットを設けて上記固定部材となすとともに、上記リテーニングナット上端面と対向する上記コネクタ部端面との距離を5〜10mmとし、上記コネクタボデーの上端を上記リテーニングナットから露出させて上記位置決め手段としたことを特徴とする燃料噴射装置。
  10. 請求項1ないし9のいずれかにおいて、上記変位発生部材は、電気信号により伸縮する圧電体層と電極層とを交互に多数積層してなる積層型圧電体素子であることを特徴とする燃料噴射装置。
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