JP4354604B2 - ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置 - Google Patents

ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4354604B2
JP4354604B2 JP2000062204A JP2000062204A JP4354604B2 JP 4354604 B2 JP4354604 B2 JP 4354604B2 JP 2000062204 A JP2000062204 A JP 2000062204A JP 2000062204 A JP2000062204 A JP 2000062204A JP 4354604 B2 JP4354604 B2 JP 4354604B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brake
pipe
spacer
anchor
drum
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000062204A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001248669A (ja
Inventor
克尚 栗原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Holdings Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Holdings Inc filed Critical Nisshinbo Holdings Inc
Priority to JP2000062204A priority Critical patent/JP4354604B2/ja
Publication of JP2001248669A publication Critical patent/JP2001248669A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4354604B2 publication Critical patent/JP4354604B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Braking Arrangements (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、FR車(フロントエンジン・リヤドライブ車)のリヤ用に好適なドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置に関し、より詳細には一対のブレーキシューを拡張作動するクランク機構を具備し、該クランク機構を遠隔操作するブレーキケーブルの取着構造に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】
ドラムブレーキのブレーキケーブルの取着部の構造として、例えば出願人が先に出願した特開平6ー337027号が挙げられる。このブレーキケーブルの取着構造を用いたドラムブレーキ装置を図4および図5に基づいて説明する。
バックプレート本体10上に一対のブレーキシュー14,15がシューホールド機構16,17で以て可動的に装架され、その下方隣接端が略L字形のアンカー18の立設部18aに支承されると共に、上方隣接端がアジャスター19で連結され、両ブレーキシュー14,15間に張設した上下一対のシューリターンスプリング20,21により、両ブレーキシュー14,15とアンカー18およびアジャスター19との当接状態が保たれている。
【0003】
ブレーキレバー23、ストラット24およびレバーピン25とで構成されたクランク機構22がアンカー18の立設部18aに隣接して両ブレーキシュー14,15間に配設されている。
ブレーキレバー23は2枚の板材から成り、その右方側の密着端部に右方のブレーキシュー14と作動的に係合する切欠き溝23aが形成され、左方の二股状部に後述するインナーケーブル28の端末金具28aを結合し得る半円弧溝23bが形成されている。
ストラット24は1枚の板材からなり、両ブレーキシュー14,15の下方隣接端間の一部に橋絡部24bを設けて折り返すように折曲形成されており、その左方端部の密着部に左方のブレーキシュー15と作動的に係合する切欠き溝24aが形成されている。そして、前記ブレーキレバー23はストラット24の対向辺で形成される空間内にバックプレート本体10側から挿入され、図5における右端部の上部がストラット24に対して回転可能にレバーピン25で以て軸支されている。
【0004】
尚、図5において明らかなように、ブレーキレバー23のレバーピン25を支点とする時計方向の回転はストラット24の橋絡部24bに当接して規制される。前記ブレーキレバー23の入力部である半円弧溝23b部を作動するために、バックプレート本体10の穴10aおよび後述するバックプレートスチフナ11の穴11aを貫通してパイプ部材29と遠隔力伝達部材であるブレーキケーブル26が配設される。
パイプ部材29はその中間部に一体成形された膨大部29aが前記アンカー18の座部18bの裏面に当接し、該座部18bの穴18cに挿通して表面から突出した内方のパイプ状部29cの端部を拡開し、この拡開部29bと膨大部29aとでアンカー18の座部18bを挟持することにより、パイプ部材29がアンカー18に固定されている。
尚、パイプ部材29の拡開部29bは、アンカー18の立設部18a側の肉厚を確保するために、両ブレーキシュー14,15の方向のみに拡開した形状を呈しているが、ドラムブレーキ装置を構成する構成部品の配設を邪魔しなければよいから、立設部18aの方向を除く三方向に拡開させてもよい。
【0005】
ブレーキケーブル26はアウターケーシング27やインナーケーブル28等々から構成され、アウターケーシング27はその端部に固着されたケーシングキャップ27aの径大部がパイプ部材29のブレーキ外に位置する外方のパイプ状部29dの開口端面に当接すると共に、細径部外方がパイプ状部29dの穴に嵌合して線ばね製のクリップ31で以て取着されている。尚、ケーシングキャップ27aの外方のパイプ状部29dへの取着手段は、ブレーキケーブル26の操作側を配設し終えるまでに離脱しなければよいから、クリップ31に代えて圧入などでもよい。
【0006】
アウターケーシング27内に摺動可能に嵌挿されているインナーケーブル28は、ケーシングキャップ27aから露出する部分がパイプ部材29を貫通し、その端部に固着された端末金具28aのピン状部が前記ブレーキレバー23の半円弧溝23bに連結されている。
尚、符号30はその両端をケーシングキャップ27aと端末金具28aとに止着した蛇腹状のダストブーツで、アウターケーシング27内への浸水を防止している。
また、前述したバックプレート本体10は重量軽減を図るために比較的薄い板材から成形されており、これの高い強度を要求される中央部からアンカー18部に亙ってのみバックプレートスチフナ11が付設され、このスチフナ11がバックプレート本体10に溶接などで以て実質的に一体化されている。本バックプレートの組立体は本体10の板厚を厚くしてスチフナ11を省くこともできる。
【0007】
バックプレート本体10およびバックプレートスチフナ11は、バックプレートスチフナ11とほぼ同一の外形状を呈するブレーキ固定部材32(車体不動部のアクスル等)のフランジ部に4本の取付ボルト12,12,13,13と対応するナット(図示せず)で以て取着される。
【0008】
このとき、バックプレート本体10とバックプレートスチフナ11の中央部は、図示しないベアリングハブのフランジ部を介在させて2本の取付ボルト12,12で以てブレーキ固定部材32に固定される。
ここで、軽量化の面からベアリングハブのフランジ部はアンカー18部まで延設されていないから、この部分のバックプレートスチフナ11とブレーキ固定部材32との間には、前記フランジ部と等しい厚さのスペーサー33を介在させてある。本例におけるアンカー18側の2本の取付ボルト13,13はその中間部にそれぞれセレーション部13a,13aが刻設してあり、このセレーション部13a,13aを予めバックプレート本体10およびバックプレートスチフナ11を挟んでスペーサー33に穿設した取付け穴33a,33aに圧入しておき、アンカー18の座部18bを仮止めすると共に、取付ボルト13,13の頭部でブレーキレバー23の右方とストラット24の左方を摺動可能に支持している例を示しており、その取扱いおよび搬送の利便性を図っている。そして、ブレーキ固定部材32に図示しないナットで締着するときに、アンカー18は強固に共締めされる。
【0009】
前述した構成におけるブレーキ作動を説明する。
インナーケーブル28の図示しない操作側を牽引すると、湾曲して配設されたアウターケーシング27の中間部が直線になる方向に変形しようとする。この変形を阻止するようにケーシングキャップ27aがパイプ部材29により支持されている(図示しないアウターケーシング27の他方も支持されている)から端末金具28aに牽引力が作用する。その牽引力がブレーキレバー23の入力部である半円弧溝23b部に加わると、ブレーキレバー23はレバーピン25を支点に図5における反時計方向に回転して右方のブレーキシュー14を押圧し、その反力によりレバーピン25を介してストラット24が左方のブレーキシュー15を押圧する。この押力が両シューリターンスプリング20,21の張力に打ち勝つと、両ブレーキシュー14,15がアジャスター19との当接点を支点に拡張して図示しないブレーキドラムに摩擦係合する。
【0010】
今、図4において、図示しないブレーキドラムが時計方向に回転すると、右方のブレーキシュー14がアンカー18の立設部18aに支承されると共に、左方のブレーキシュー15がアジャスター19に支承されて制動力を生起する。
また、ブレーキドラムが反時計方向に回転する場合には、左方のブレーキシュー15がアンカー18の立設部18aに支承されると共に、右方のブレーキシュー14がアジャスター19に支承されて制動力を生起する。従って、ブレーキドラムが何れの方向に回転しても、両ブレーキシュー14,15は共に自己サーボ性を有するからデュオサーボ形(DS形)ブレーキとして作用する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
前述した従来技術には、次のような問題点が存在する。
<イ>パイプ部材29は、その膨大部29aをアンカー18の座部18bのバックプレート本体10側の面に当接させ、かつアンカー18の座部18bからクランク機構22側に突出する端部を拡開して、この拡開部29bと前記膨大部29aとでアンカー18に挟着されている。従って、ブレーキケーブル26の有効ストロークが、ブレーキレバー23の下端面からパイプ部材29の拡開部29bまでの間隔で制約されるため、ブレーキの取付面からブレーキシュー14,15の幅方向中心までの距離(ブレーキオフセット)Hが小さい場合には、ブレーキケーブル26およびクランク機構22の設計レイアウトが難しい。
【0012】
<ロ>ブレーキ制動時に、アンカー18にはブレーキシュー14,15の制動力が作用し、さらにアウターケーシング27に加わる操作反力がパイプ部材29を介して作用するからアンカー18を強固にする必要があり、重量やコストの面で不利である。
【0013】
<ハ>バックプレート本体10やバックプレートスチフナ11に対するアンカー18の配設位置が精度良く確保されていないため、ブレーキシュー14,15の引摺りを誘発する恐れがある。
【0014】
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、ブレーキの取付面からブレーキシューの幅方向中心までの距離が小さい場合でも、ブレーキケーブルの取着部およびクランク機構の設計レイアウトが容易であり、またアンカーに作用する負荷を低減して重量の軽減を図ることができ、しかもバックプレートに対するアンカーの配設位置を精度良く確保して、ブレーキシューの引摺りを確実に解消できる、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための手段として、本発明は請求項1として、バックプレート上に可動的に装架した一対のブレーキシューの一方隣接端側を拡張するクランク機構を配設し、該クランク機構の入力部に連結したブレーキケーブルのインナーケーブルが貫通してブレーキ外に延出すると共に、前記ブレーキケーブルのアウターケーシングが取着されるパイプ状部を備え、前記クランク機構が配設される前記バックプレートの部位がスペーサーを介在してブレーキ固定部材に固定されるドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置において、前記アウターケーシングが取着される外方のパイプ状部と前記バックプレートを貫通する内方のパイプ状部とが、前記スペーサーに一体に設けられていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0016】
請求項2として、請求項1において、前記外方のパイプ状部と前記内方のパイプ状部とが、前記スペーサーに鋳造または鍛造により一体成形されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0017】
請求項3として、請求項1において、前記外方のパイプ状部と前記内方のパイプ状部とがパイプ部材の両端部に形成され、該パイプ部材の中間部が前記スペーサーに一体に取着されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0018】
請求項4として、請求項3において、前記パイプ部材の中間部に設けた径大部を前記スペーサーのブレーキ固定部材側に当接させると共に、前記スペーサーを貫通して突出する内方のパイプ状部を拡開し、該拡開部と前記径大部とでスペーサーを挟持してパイプ部材が一体に取着されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0019】
請求項5として、請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記スペーサーに設けた内方のパイプ状部が、前記バックプレートに穿設した穴に密嵌合していることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0020】
請求項6として、請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記一対のブレーキシューの一方隣接端側を支承するアンカーが、前記クランク機構に隣接して配設されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0021】
請求項7として、請求項6において、前記スペーサーに設けた内方のパイプ状部が、前記アンカーに穿設した穴に密嵌合していることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置を提供する。
【0022】
【発明の実施の形態1】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明する。尚、前述した従来技術と同一の部品および同一の部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
【0023】
図1および図2に示す本発明の実施の形態1は、従来のスペーサー33とパイプ部材29とを一体成形した例を示しており、内方のパイプ状部33cと外方のパイプ状部33dとがスペーサー33に一体成形されている。これらのパイプ状部33cと33dは、鋳造または鍛造などでスペーサー33に一体成形できるが、加工性およびコスト面からは鋳造による一体成形が望ましい。
尚、スペーサー33には2つのボルト取付け穴33a,33aが穿設されており、それぞれ取付けボルト13,13の首下軸部13b,13bがアンカー18の穴に滑嵌合し、かつセレーション部13a,13aが前記スペーサー33の取付け穴33a,33aに圧入される。このように、両パイプ状部33c,33dをスペーサー33に一体成形により加工できるから、部品点数が削減できてその取扱い性および管理が容易になる。
【0024】
外方のパイプ状部33dはスペーサー33のブレーキ固定部材32側の端面から一体的に延設されているから、ブレーキ操作時における操作反力は前記パイプ状部33dを介してスペーサー33で支承される。従って、アンカー18は制動力のみを支承するだけの強度を確保すればよく、アンカー18の小形化とこれに伴う軽量化が可能である。
さらに、アンカー18の座部18bのクランク機構22側の表面から大きく突出する突起物がなくなり、ブレーキケーブル26の有効ストロークの増大を図ることができるから、ブレーキオフセットの小さい場合でも適用し易い。
【0025】
また、内方のパイプ状部33cはスペーサー33のバックプレートスチフナ11側の端面から延設され、該パイプ状部33cをバックプレートスチフナ11、バックプレート本体10およびアンカー18の座部18bに穿設した穴11a、10aおよび18cに遊嵌貫通して突出するように構成すれば、これにより、バックプレート本体10の内面およびアンカー18の座部18bの表面を伝わって流れる水がアウターケーシング27内に浸入しないから、ブレーキケーブル26に装着した従来のダストブーツ30を省くことができる。
【0026】
また、バックプレート本体10またはバックプレートスチフナ11のインロー穴をブレーキ固定部材に嵌合させて取着する場合は、内方のパイプ状部33cをバックプレート本体10またはバックプレートスチフナ11の穴10aまたは11a或いは双方の穴10a,11aに密嵌合するとよい。 これにより、バックプレート本体10或いはバックプレートスチフナ11に対するアンカー18の配設位置(ブレーキ固定部材32に対するアンカー18の配設位置)が取付けボルト13,13を介して正確に決まるから、ブレーキシュー14,15の引摺りを起こす恐れがなくなる。さらに、ブレーキ制動時に、アンカー18にはブレーキシュー14または15との当接面に摩擦による回転力が作用するが、バックプレート本体10などの穴10aに密嵌合する内方のパイプ状部33cが支持機能を有して耐久性の面からも有利である。 尚、前記取付けボルト13,13の首下軸部13b,13bとアンカー18の穴との滑嵌合に代えて、内方のパイプ状部33cをアンカー18の穴18cに密嵌合させてもよい。このように、内方のパイプ状部33cをバックプレートスチフナ11やバックプレート10やアンカー18の穴11a,10a,18cに密嵌合する場合には、パイプ状部33cの端面を図2における左方側が上昇する斜面(車両における路面側が上昇する斜面)と成しておけば、パイプ状部33c内の浸水を防止し得る。
【0027】
また、本例のケーシングキャップ27aの外方のパイプ状部33dへの取着構造は前述した従来例と同じであるが、これに加えて、前記キャップ27aの先端部に取着したOリング34の外周面をパイプ状部33dの内周面に弾接させ、この部分からの浸水を確実に防止するようになしている。尚、前記Oリング34をパイプ状部33dの内周面に固く圧入するような嵌合にすれば、クリップ31を省くこともできる。
【0028】
【発明の実施の形態2】
本発明の実施の形態2について図3を基に説明する。
本例は、前述した従来例のパイプ部材29がアンカー18に取着される構造に対し、パイプ部材29をスペーサー33に一体に取着した構造である。すなわち、パイプ部材29の中間部に一体成形した膨大部29aをスペーサー33のブレーキ固定部材32側に当接し、スペーサー33から突出する内方のパイプ状部29cを径方向に太くなるように拡開し、該拡開部29bと膨大部29aとでスペーサー33に挟着される。尚、パイプ部材29に一体成形された膨大部29aはこれに代えて、例えば、ワッシャーなどを固着して径大部を形成するようにしてもよい。
また、パイプ部材29の外方のパイプ状部29dの形状およびケーシングキャップ27aの取着構造は、前述した発明の実施の形態1と同じである。
これにより、前述した発明の実施の形態1とほぼ同様の作用効果が得られることは明らかである。
【0029】
【発明の実施の形態3】
前述した本発明の実施の形態1および2は、一対のブレーキシュー14,15の一方隣接端をアンカー18で支承し、他方隣接端をアジャスター19で連結したデュオサーボ形(DS形) ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置について説明してきた。しかしこれに限らず、例えば、独国実用新案公報DE7116427Uに示されるような、図4の従来例におけるアジャスター19に代えてこの位置に固定アンカーを配設した、所謂、リーディング・トレーリング形(LT形)ドラムブレーキにも、本発明の実施の形態1および2のブレーキケーブル取着装置を適用できることは明らかである。
【0030】
また、米国特許公報US5720367に示されるような、サービスブレーキ時にはLT形ブレーキとして作用し、パーキングブレーキ時にはDS形ブレーキとして作用するデュアルモード形ドラムブレーキにも適用できる。要は、ブレーキケーブル取着装置が、一対のブレーキシューを拡張するクランク機構と該クランク機構を作動するブレーキケーブルの取着用のパイプ状部を備えるドラムブレーキであれば適用できるものである。
【0031】
【発明の効果】
<イ>アンカーの座部からクランク機構側に突出する突起物(従来例におけるガイドパイプの拡開部29b)がなくなるから、ブレーキケーブルの有効ストロークを増大でき、ブレーキ取付面からブレーキシューの幅方向中心までの距離(ブレーキオフセット)が小さい場合でも、ブレーキケーブルの取着部およびクランク機構の設計レイアウトが容易となる。
【0032】
<ロ>ブレーキ操作時における操作反力をスペーサーで支持するようにしたから、アンカー部は制動力のみを支持すればよくなり、特にアンカーの座部の薄肉化が可能となって、該アンカーの小形化および重量の軽減を図ることができる。
【0033】
<ハ>内方および外方の両パイプ状部がスペーサーに一体成形されているものについては、部品点数が減少するからその取扱いや管理が容易である。
【0034】
<ニ>内方のパイプ状部をバックプレートの穴に密嵌合することにより、バックプレートに対するアンカーの配設位置が取付けボルトを介して正確に決まるから、ブレーキシューの引摺りの恐れがなくなる。
また、前記の構造に代えて、内方のパイプ状部をアンカーの穴に密嵌合するようにしても、同様の効果が得られることは明らかである。
【0035】
<ホ>さらに、前記内方のパイプ状部のバックプレートとの密嵌合部は、ブレーキ制動時におけるアンカーの回転力を支持する機能を有するから、アンカーがずれるなどの心配がなくて耐久性に富む。
【0036】
<へ>内方のパイプ状部の端面をアンカーの座部の表面から僅かに突出させるか、座部と内方のパイプ状部との嵌合部の隙間を大きく設定しておけば、バックプレートの内面を伝わって流れる水がアウターケーシング内に浸入しないから、ブレーキケーブルのダストブーツを省くこともできる。
【0037】
<ト>デュオサーボ形(DS形)やリーディング・トレーリング形(LT形)或いはデュアルモード形ドラムブレーキに適用できて、その適用範囲が広範である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係わるブレーキ作動部の説明図。
【図2】図1のII−II断面図。
【図3】本発明の実施の形態2に係わるブレーキ作動部の説明図。
【図4】従来技術のドラムブレーキの平面。
【図5】従来技術のブレーキ作動部の説明図。
【符号の説明】
10 バックプレート本体
10a 穴
11 バックプレートスチフナ
11a 穴
12 取付けボルト
13 取付けボルト
13a セレーション部
13b 首下軸部
14 ブレーキシュー
15 ブレーキシュー
16 シューホールド機構
17 シューホールド機構
18 アンカー
18a 立設部
18b 座部
18c 穴
19 アジャスター
20 シューリターンスプリング
21 シューリターンスプリング
22 クランク機構
23 ブレーキレバー
23a 切欠き溝
23b 半円弧溝
24 ストラット
24a 切欠き溝
24b 橋絡部
25 レバーピン
26 ブレーキケーブル
27 アウターケーシング
27a ケーシングキャップ
28 インナーケーブル
28a 端末金具
29 パイプ部材
29a 膨大部
29b 拡開部
29c 内方のパイプ状部
29d 外方のパイプ状部
30 ダストブーツ
31 クリップ
32 ブレーキ固定部材
33 スペーサー
33a 取付け穴
33c 内方のパイプ状部
33d 外方のパイプ状部
34 Oリング

Claims (7)

  1. バックプレート上に可動的に装架した一対のブレーキシューの一方隣接端側を拡張するクランク機構を配設し、該クランク機構の入力部に連結したブレーキケーブルのインナーケーブルが貫通してブレーキ外に延出すると共に、前記ブレーキケーブルのアウターケーシングが取着されるパイプ状部を備え、前記クランク機構が配設される前記バックプレートの部位がスペーサーを介在してブレーキ固定部材に固定されるドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置において、
    前記アウターケーシングが取着される外方のパイプ状部と前記バックプレートを貫通する内方のパイプ状部とが、前記スペーサーに一体に設けられていることを特徴とする、
    ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  2. 請求項1において、前記外方のパイプ状部と前記内方のパイプ状部とが、前記スペーサーに鋳造または鍛造により一体成形されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  3. 請求項1において、前記外方のパイプ状部と前記内方のパイプ状部とがパイプ部材の両端部に形成され、該パイプ部材の中間部が前記スペーサーに一体に取着されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  4. 請求項3において、前記パイプ部材の中間部に設けた径大部を前記スペーサーのブレーキ固定部材側に当接させると共に、前記スペーサーを貫通して突出する内方のパイプ状部を拡開し、該拡開部と前記径大部とでスペーサーを挟持してパイプ部材が一体に取着されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかにおいて、前記スペーサーに設けた内方のパイプ状部が、前記バックプレートに穿設した穴に密嵌合していることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかにおいて、前記一対のブレーキシューの一方隣接端側を支承するアンカーが、前記クランク機構に隣接して配設されていることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
  7. 請求項6において、前記スペーサーに設けた内方のパイプ状部が、前記アンカーに穿設した穴に密嵌合していることを特徴とする、ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置。
JP2000062204A 2000-03-07 2000-03-07 ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置 Expired - Fee Related JP4354604B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062204A JP4354604B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000062204A JP4354604B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001248669A JP2001248669A (ja) 2001-09-14
JP4354604B2 true JP4354604B2 (ja) 2009-10-28

Family

ID=18582244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000062204A Expired - Fee Related JP4354604B2 (ja) 2000-03-07 2000-03-07 ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4354604B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001248669A (ja) 2001-09-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR19980032597A (ko) 드럼 브레이크 장치
US4678067A (en) Internal shoe-drum brake
JP2002364688A (ja) ブレーキケーブル接続装置
JP3728574B2 (ja) ドラムブレーキのシュー間隙自動調整装置
JP4354604B2 (ja) ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置
JP2001173694A (ja) ドラムブレーキのブレーキケーブル取着装置
EP1174627A1 (en) Brake cable connecting apparatus for drum brake
US6065571A (en) Drum brake system and device
EP1108916A2 (en) Brake cable mounting structure for a drum brake
US20020003067A1 (en) Drum-in disc brake
JP3936731B2 (ja) 電動式ドラムブレーキ
JP2002147506A (ja) シュー間隙自動調節機構付きドラムブレーキ
JPH1047396A (ja) ドラムブレーキ装置
JPH11230207A (ja) 車両用ドラムブレーキのバックプレート構造
JP2010276100A (ja) シュー間隙自動調整装置を備えたドラムブレーキ装置
JPH07753Y2 (ja) 車両用ドラムブレーキのパーキングレバー
KR100435197B1 (ko) 드럼브레이크
JP7229635B2 (ja) ドラムブレーキ構造
JP2001159437A (ja) ドラムブレーキ装置
JP3660507B2 (ja) ディスクブレーキ
JP3871564B2 (ja) ドラムブレーキ装置
KR100390603B1 (ko) 차량용 주차브레이크장치
JP2001159438A (ja) ドラムブレーキのブレーキケーブル取着構造
JPS634663Y2 (ja)
JPS639789Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061211

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081219

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090721

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090730

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120807

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130807

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees