JP4352845B2 - 定着装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電子写真技術を用いて画像を形成するプリンター、ファクシミリ、複写機等の画像形成装置に用いられる定着装置に関する。特に、その剥離部材の改良技術に関するものである。
一般に、電子写真技術を用いた画像形成装置は、外周面に感光層を有する感光体と、この感光体の外周面を一様に帯電させる帯電手段と、この帯電手段により一様に帯電させられた外周面を選択的に露光して静電潜像を形成する露光手段と、この露光手段により形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像手段と、この現像手段により現像されたトナー像を転写対象である用紙等のシート状記録媒体に転写させる転写手段と、この転写手段によりトナー像が転写された記録媒体上にそのトナー像を定着させる定着装置とを有している。
定着装置は、回転駆動される定着部材(例えば熱源を有する定着ローラや定着ベルト)と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材(例えば加圧ローラ)とを有しており、これら定着部材と加圧部材との圧接部に記録媒体を通しながら加熱することでトナーを記録媒体上に溶融定着させるようになっている。
また、トナー像が形成された記録媒体の面は、トナーによる接着作用で定着部材(記録媒体の両面に画像を形成する場合には加圧部材にも)に貼り付きやすいことから、少なくとも定着部材に対して、前記圧接部を通過してきたシート状の記録媒体をその表面から剥離させかつ案内する剥離部材を備えている。
従来の定着装置としては、回転駆動される定着ローラ1と、この定着ローラ1に圧接されて回転する加圧ローラ6と、定着ローラ1に対して設けられ、定着ローラと加圧ローラ6との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着ローラ1の表面から剥離させかつ案内する剥離シート7と、この剥離シート7を支持している支持プレート12と、、剥離シート7に対向して配置され、記録媒体Pを案内する案内部材とを有しているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
剥離シート7の案内面の先端縁7aは定着ローラ1の表面に接触しており、支持プレート12の案内面は、剥離シート7の案内面7bより記録媒体Pの移動方向下流側において案内面7bに対して屈曲している(例えば、特許文献1参照)。
なお、剥離シート7は、耐熱性樹脂または金属からなる基材8とその表面に設けられたフッ素樹脂層9とで構成されており、支持プレート12は金属で構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−184300号公報(第0018、0022〜0024段落、図1〜2)
以上のような定着装置においては、支持プレート12の案内面終端縁と、案内部材の終端縁とが、ともに後段の排紙手段である排紙ローラ対の入り口から遠く離れているため、記録媒体が定着部材と加圧部材との圧接部を通過し、後段にある排紙手段に向けて前記剥離シート7,支持プレート12,および案内部材で案内される際、記録媒体の先端が排紙ローラに衝突する等して紙ジャム(記録媒体の詰まり)を起こしやすかった。
この問題を解決するには、支持プレート12の案内面終端縁と、案内部材の終端縁とを、ともに後段の排紙手段の入り口近くに配置すればよいのであるが、そうすると、今度は、記録媒体のトナー付着面が剥離シート7や支持プレート12貼り付く等して、やはり紙ジャムを起こしてしまうという問題が生じた。
この発明の目的は、以上のような問題を解決し、紙ジャムが起こりにくい定着装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材と、この剥離部材に対向して配置され、前記記録媒体を案内する案内部材とを有する装置であって、
前記案内部材の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置されているとともに、
前記剥離部材の案内面が、その先端縁が前記定着部材の表面に接触または近接しているとともに,前記定着部材と加圧部材との圧接部における出口と,前記排紙手段の入り口とを結んだ線に関し,記録媒体の搬送方向前方に向かうにつれて前記線から遠ざかる方向へ傾斜している第1案内面と、この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側において複数段に屈曲していて前記第1案内面以降に連なる複数の案内面とを有しており、その複数の案内面のうちの最終案内面は,該最終案内面の直前の案内面に対し,記録媒体の搬送方向前方に向かうにつれて前記線へ近づく方向へ屈曲しており,該屈曲部は,前記定着部材と加圧部材との圧接部における出口寄りにではなく,前記排紙手段の入り口寄りで屈曲し,かつ前記最終案内面の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置され
前記記録媒体の搬送方向に関する前記第1案内面の長さをL3,この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側に連なる第2案内面の前記記録媒体の搬送方向に関する長さをL4としたとき,L3/L4<1/3となっており,かつ,前記線側において前記第1案内面と第2案内面とのなす角度は160度〜170度となっていることを特徴とする。
本願発明の定着装置は、回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材と、この剥離部材に対向して配置され、前記記録媒体を案内する案内部材とを有する装置であって、
前記案内部材の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置されているとともに、
前記剥離部材の案内面が、その先端縁が前記定着部材の表面に接触または近接している第1案内面と、この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側において複数段に屈曲していて前記第1案内面以降に連なる複数の案内面とを有しており、かつその複数の案内面の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置されているので、この定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、剥離部材の案内面の終端縁と、前記案内部材の終端縁とが、ともに、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置されているので、記録媒体の先端が排紙手段の入り口に案内されやすくなり、紙ジャムが生じにくくなる。
そして、剥離部材の案内面が、その先端縁が前記定着部材の表面に接触または近接している第1案内面と、この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側において複数段に屈曲していて前記第1案内面以降に連なる複数の案内面とを有している結果として、剥離部材の案内面は少なくとも3面以上の案内面を有していることとなり、これら3面以上の案内面が、記録媒体のトナー付着面から、いわば、退避した状態となるため、記録媒体のトナー付着面がこれら案内面に貼り付きにくくなる。
以上のように、この定着装置によれば、記録媒体の先端を後段の排紙手段の入り口に円滑に導くことができると同時に、記録媒体のトナー付着面の剥離部材に対する貼り付きを抑制することができ、結果として紙ジャムが生じにくくなる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
図1は本発明に係る定着装置の一実施の形態の要部を示す概略側面図である。
同図に示すように、この定着装置60は、図示しない駆動機構により回転駆動される定着部材としての定着ローラ61と、この定着ローラ61に圧接されて回転する加圧部材としての加圧ローラ62と、定着ローラ61に対して設けられ、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体P(図11参照)を定着ローラ61の表面61aから剥離させかつ案内する剥離部材70と、この剥離部材70に対向して配置され、記録媒体Pを案内する案内部材80とを有し、案内部材80の終端縁82aが、後段に配置された排紙手段(この場合、排紙ローラ対)14の入り口14a近くに配置されている。
剥離部材70の案内面は、その先端縁71aが定着ローラ61の表面61aに接触または近接(図示のものは近接)している第1案内面71と、この第1案内面71より記録媒体Pの移動方向下流側(図において上側)において当該第1案内面71に一体的に連なりかつ当該第1案内面71に対して屈曲している第2案内面72と、この第2案内面72より記録媒体の移動方向下流側において当該第2案内面72に一体的に連なりかつ当該第2案内面72に対して屈曲している第3案内面73とを有しており、かつ第3案内面73の終端縁73aが、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置されている。
剥離部材70の案内面は、さらに、上記第3案内面73より記録媒体の移動方向下流側において当該第3案内面73に一体的に連なりかつ当該第3案内面73に対して屈曲している第4案内面以降の案内面を有している構成としても良く、その場合、最終案内面の終端縁が、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置される。
定着ローラ61の内部には、図示しない熱源が設けられていて定着ローラ61の方が加圧ローラ62に比べて高温となるが、この定着装置60は両面印字可能な画像形成装置にも利用可能であり、両面印字の場合には、加圧ローラ62側にトナー像形成面がくることもあるので、前記案内部材80は加圧ローラ62の表面62aから記録媒体Pを剥離するための剥離部材としての役割も果たしている。
定着ローラ61の硬度は、加圧ローラ62の硬度よりも高くなっており、したがって、両ローラの圧接部Nは、図1に示すように、加圧ローラ62側が凹んだ形状となっている。
なお、この定着装置60は、ローラ61,ローラ62にオイルを塗布しないオイルレスの定着器で構成してある。
剥離部材70は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1〜第3案内面71〜73が形成されている。剥離部材70のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
剥離部材70は、図示しない支持部材によって、定着装置60の図示しないフレームに支持されている。
案内部材80は、その先端縁81aが加圧ローラ62の表面62aに接触または近接(図示のものは近接)している第1案内面81と、この第1案内面81より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面81に一体的に連なりかつ当該第1案内面81に対して屈曲している第2案内面82とを有しており、この第2案内面82の後端縁82aが排紙手段14の入り口14aに近接配置されている。
前記剥離部材70同様、案内部材80は、一枚の金属板を折り曲げ加工することにより構成されており、これによって、上記第1、第2案内面81、82が形成されている。案内部材80のこれら案内面には、トナーに対する剥離性に優れたフッ素樹脂等をコーティングしてある。
案内部材80は、図示しない支持部材によって、定着装置60の図示しないフレームに支持されている。
以上のような定着装置によれば、次のような作用効果が得られる。
説明をわかりやすくするために、比較例として、先ず、剥離部材70が屈曲していない場合(比較例1:図2〜図4)について説明し、次いで剥離部材70の前部のみが屈曲している場合(比較例2:図5〜図7)と、後部のみが屈曲している場合(比較例3:図8〜図10)について説明し、その後、上記実施の形態の作用効果(図11〜図13)について説明する。
<比較例1>
図2(a)は、剥離部材70の後端縁70aと案内部材80の後端縁80aとが排紙手段14の入り口14a近くに配置されていて、剥離部材70が屈曲していない定着装置(比較例1)の要部を示す概略側面図である。
このような定着装置において、図2(b)に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、剥離部材70の先端縁70bに達すると、記録媒体Pは、その先端Pcが剥離部材70の先端縁70bですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。通常、記録媒体Pの先端部分はトナー像が形成されない非画像領域(トナーが無い領域)となっており定着ローラ61の表面61aから離れ気味になっているので記録媒体Pの剥離作用は良好に得られる。
その後、記録媒体Pの先端Pcは、剥離部材70で案内され、図2(c)〜図3(d)〜(f)に示すように排紙手段14へと向かうこととなるが、定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過した記録媒体Pは圧接部Nの形状と同方向に湾曲(カール)する。なお、圧接部Nの形状がフラットであっても、定着ローラ61が加圧ローラ62よりも高温であると、記録媒体Pにおける定着ローラ61との接触面側の方がより多く水分が蒸発することから、やはり図示のように湾曲する。
このため、記録媒体Pが排紙手段14へと向かうにつれ、図3(f)に示すように、記録媒体Pの湾曲部の頂部Pdが案内部材80に当接する状態になると、記録媒体Pが案内部材80に押されてそのトナー付着面Paが剥離部材70に圧接される状態となり、トナー付着面Paが剥離部材70に貼り付きやすくなって、図4(g)に示すように紙ジャム(記録媒体Pの詰まり)を起こしやすくなる。
特に、オイルレスの定着装置において、剥離部材70が金属製であると、これが定着ローラ61および/または加圧ローラ62からの熱によって高温になるため、上記トナー付着面Paの貼り付きが生じやすい。
<比較例2>
図5(a)は、剥離部材70の後端縁70aと案内部材80の後端縁80aとが排紙手段14の入り口14a近くに配置されていて、剥離部材70の前部のみが屈曲している定着装置(比較例2)の要部を示す概略側面図である。
このような定着装置においても、図5(b)に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、その先端Pcが剥離部材70の先端縁70bですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。
その後、記録媒体Pの先端Pcは、剥離部材70で案内され、図5(c)〜図6(d)〜(f)に示すように排紙手段14へと向かうこととなる。
前述したように、記録媒体Pは圧接部Nの形状と同方向に湾曲しているので、図6(f)に示すように、記録媒体Pの湾曲部の頂部Pdが案内部材80に当接する状態になるが、この定着装置の場合、剥離部材70が屈曲していて、その案内面が記録媒体Pのトナー付着面Paから退避(後退)した状態となっているので、トナー付着面Paは剥離部材70に貼り付きにくい。
しかしながら、この定着装置では、剥離部材70はその前部しか屈曲していないため、図7(g)に示すように、剥離部材70の後部70dによる排紙手段14への案内角θ1を小さくできない(この案内角θ1を小さくすると後述する比較例3における問題が発生する)。
結果として、湾曲している記録媒体Pの先端Pcの排紙手段14に対する進入角(ローラへの当接角)θ2が大きくなり、記録媒体Pの先端Pcが排紙手段14の入り口14aに導かれにくくなって紙ジャムを起こしやすくなる。
<比較例3>
図8(a)は、剥離部材70の後端縁70aと案内部材80の後端縁80aとが排紙手段14の入り口14a近くに配置されていて、剥離部材70の後部のみが屈曲している定着装置(比較例3)の要部を示す概略側面図である。
このような定着装置においても、図8(b)に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、その先端Pcが剥離部材70の先端縁70bですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく。
その後、記録媒体Pの先端Pcは、剥離部材70で案内され、図8(c)〜図9(d)〜(f)に示すように排紙手段14へと向かうこととなる。
しかしながら、この定着装置では、剥離部材70はその後部しか屈曲していないため、図9(d)に示すように、剥離部材70の前部70cと後部70dとの屈曲角θ3を大きくできない。
前述したように、記録媒体Pは圧接部Nの形状と同方向に湾曲しているので、上記屈曲角θ3が小さいと、図9(e)に示すように、記録媒体Pの先端Pcの移動が剥離部材70の後部70dに当接することで阻害されやすくなり、図9(f)に示すように、記録媒体Pの湾曲が一層助長され、結果として、図10(g)に示すように、記録媒体Pが先端から丸まってしまって紙ジャムを起こしやすくなる。
以上のように、比較例1〜3ではいずれも紙ジャムが生じやすくなってしまう。
<本件実施の形態>
前述したこの発明による実施の形態の定着装置60において、図11(a)に示すように、片面Paにトナー像(図示せず)が形成された記録媒体Pが供給され、記録媒体Pの先端Pcが定着ローラ61と加圧ローラ62との圧接部Nを通過し、剥離部材70の先端縁71aに達すると、記録媒体Pは、その先端Pcが剥離部材70の先端縁71aですくわれるようにして定着ローラ61の表面61aから剥離されてゆく(図11(b)参照)。
その後、記録媒体Pの先端Pcは、剥離部材70で案内され、図11(c)〜図12(d)〜(e)に示すように排紙手段14へと向かうこととなる。
前述したように記録媒体Pは湾曲しており、排紙手段14へ向かう過程で、記録媒体Pの先端Pcは図12(d)に示すように、第2案内面72と第3案内面73(図1参照)との屈曲部にさしかかることとなるが、この実施の形態では剥離部材70が2段階で屈曲しているので、第2案内面72と第3案内面73との屈曲角θ4(図1参照)が前述した比較例3における屈曲角θ3(図9(d)参照)よりも大きくなっている。
このため、記録媒体Pが湾曲していても、記録媒体Pの先端Pcの移動は第3案内面73によっては阻害されにくくなり、図12(e)に示すように、第3案内面73によって排紙手段14へと案内されることとなる。
記録媒体Pが、第3案内面73によって排紙手段14へと案内される過程で、記録媒体Pの湾曲状態によっては、その頂部Pdが案内部材80に当接する状態になり得るが、この定着装置60では、剥離部材70が2段に屈曲していて、その案内面71〜73が記録媒体Pのトナー付着面Paから退避(後退)した状態となっているので、トナー付着面Paは剥離部材70に貼り付きにくい。
その後、記録媒体Pはさらに第3案内面73で案内され、図13(f)に示すように、先端Pcが第3案内面73の後端縁73a(図1参照)から外れた段階で、排紙手段14に当接することとなるが、この実施の形態では、剥離部材70が2段に屈曲しているので、第3案内面73による排紙手段14への案内角θ5が前述した比較例2におけるθ1(図7(g)参照)よりも小さくなっている。
結果として、湾曲している記録媒体Pの先端Pcの排紙手段14に対する進入角(ローラへの当接角)θ6が比較例2における進入角θ2(図7(g)参照)よりも小さくなり、記録媒体Pの先端Pcが排紙手段14の入り口14aに導かれやすくなって紙ジャムを起こしにくくなる。
以上のように、この実施の形態の定着装置60は、回転駆動される定着部材61と、この定着部材61に圧接されて回転する加圧部材62と、定着部材61に対して設けられ、定着部材61と加圧部材62との圧接部Nを通過してきたシート状の記録媒体Pを定着部材61の表面61aから剥離させかつ案内する剥離部材70と、この剥離部材70に対向して配置され、記録媒体Pを案内する案内部材80とを有し、案内部材80の終端縁80aが、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置されているとともに、剥離部材70の案内面が、その先端縁71aが定着部材61の表面61aに接触または近接している第1案内面71と、この第1案内面71より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71に一体的に連なりかつ当該第1案内面71に対して屈曲している第2案内面72と、この第2案内面72より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第2案内面72に一体的に連なりかつ当該第2案内面72に対して屈曲している第3案内面73とを有しており、かつ第3案内面73の終端縁73aが、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置されているので、この定着装置60によれば、次のような作用効果が得られる。
すなわち、剥離部材70の案内面の終端縁である第3案内面73の終端縁73aと、案内部材80の終端縁82aとが、ともに、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置されているので、記録媒体Pの先端Pcが排紙手段14の入り口14aに案内されやすくなり、紙ジャムが生じにくくなる。
そして、剥離部材70の案内面が、その先端縁71aが定着部材61の表面61aに接触または近接している第1案内面71と、この第1案内面71より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第1案内面71に一体的に連なりかつ当該第1案内面71に対して屈曲している第2案内面72と、この第2案内面72より記録媒体Pの移動方向下流側において当該第2案内面72に一体的に連なりかつ当該第2案内面72に対して屈曲している第3案内面73とを有している結果として、これら第1〜第3案内面71〜73が、記録媒体Pのトナー付着面Paから、いわば、退避した状態となるため、記録媒体Pのトナー付着面Paがこれら案内面に貼り付きにくくなる。
また、上述したように、記録媒体Pの先端Pcは第3案内面73によって移動が阻害されにくくなるとともに排紙手段14に対する進入角(ローラへの当接角)も小さくなる。
したがって、この定着装置60によれば、記録媒体Pの先端を後段の排紙手段14の入り口14aに円滑に導くことができると同時に、記録媒体Pのトナー付着面の剥離部材に対する貼り付きを抑制することができ、結果として紙ジャムが生じにくくなる。
以上のような作用効果は、上述したように、剥離部材70の案内面が、さらに、上記第3案内面73より記録媒体の移動方向下流側において当該第3案内面73に一体的に連なりかつ当該第3案内面73に対して屈曲している第4案内面以降の案内面(すなわち4面以上の案内面)を有していて、その最終案内面の終端縁が、後段に配置された排紙手段14の入り口14a近くに配置される場合にも、同様に得られる。
また、図14に示すように、排紙手段14が紙ガイド14bを有していて排紙手段14の入り口14aが排紙ローラ対のニップ部14nから離れている場合にも、 案内部材の終端縁および剥離部材の案内面の終端縁を、排紙手段14の入り口14a近くに配置することによって、同様に得られる。
図15〜図17は、それぞれ本発明に係る定着器の一実施例における定着ローラ61、加圧ローラ62、および剥離部材70を示す図で、図15(a)は概略斜視図、(b)は側面図、図16は正面図、図17(a)は図16における部分省略a−a断面図、(b)は図(a)におけるb部の拡大図である。
これらの図に示すように、剥離部材70は、第1案内面71,第2案内面72,第3案内面73を形成する1枚の金属製(例えばSUS301)の剥離板で構成されており、第3案内面73はフィン状に形成されている。
剥離部材70は図17(a)に示すような断面L字型の支持板90によって支持されている。
支持板90は熱伝導性に優れた材料(例えばSUS304)で構成され、剥離部材70の裏面側に一体的に固着されている。
支持板90は、剥離部材70に接合される接合部90aと、この接合部90aを補強する補強部90bとを有している。
支持板90には、剥離部材70との接合面に複数個(図示のものは15個)のリブ91が設けられており、そのリブ91を、これに対向した剥離部材70の位置に設けられた穴74(図16参照)から突出させるようにして剥離部材70の裏面と支持板90の表面とを接合させて両者を固着してある。
剥離部材70と支持板90との固着は、例えばスポット溶接で行う。
支持板90の両端には軸受け部92が設けられており、この軸受け部92によって90および剥離部材70が定着装置の図示しないフレームに図示しない軸で回動可能に取り付けられている。図示しないフレームと支持板90との間には図示しない付勢部材(ねじりバネ)が設けられており、この付勢部材によって支持板90および剥離部材70は図17(a)において時計方向に付勢されているが、支持板90の両端部には、舌片93(図15,図16参照)が設けられており、この舌片93が定着ローラ61の表面に当接していることによって、第1案内面71の先端縁71a(図17(a)参照)と定着ローラ61表面との間のギャップGが適正に管理されるようになっている。ギャップGは0.15mm〜0.25mmとする。
剥離部材70の正面視での各部の寸法は、図16に示すとおりである。単位はmmである。
支持板90の断面視での寸法は、図17(a)において、L1=11.9mm、L2=8mmである。
図17(b)において、第1案内面71と第2案内面72とのなす角度θ7は160度〜170度とする。角度θ7が160度以下であると第1案内面71から第2案内面72へと進む用紙の先端が第2案内面72に強く衝突することとなり、170度以上であると、用紙のトナー面が第1案内面71または第2案内面72に貼り付き易くなり、いずれも望ましくないからである。
図15〜図17に示したような定着器において、仮に何らの方策も講じないとしたならば、次のような問題が生じる。
定着器を稼働させるべく、定着ローラ61の加熱を開始しすると、定着ローラ61からの熱によって剥離部材70および支持板90も加熱されることとなる。定着ローラ61が十分に加熱され、かつ剥離部材70および支持板90も十分に過熱された状態では、上述したギャップGは上記適正値となる。
しかしながら、図17等から明らかなように、定着ローラ61に対しては、剥離部材70の第1案内面71が最も近接している。次いで支持板90の下端が定着器60に近接している。しかし、支持板90は肉厚であるため、その熱容量も大きい。また、支持板90の補強部90bは剥離部材70の第3案内面73よりは定着ローラ61に近い位置にあるので、比較的加熱されやすい。
このため、定着ローラ61が加熱される過程では、剥離部材70の第1案内面71部分が先ず急速に昇温し、次いで支持板90が昇温することとなるため、剥離部材70と支持板90との間には、定着ローラ61が加熱される過程で温度差が生じる。
そして、定着ローラ61が所定の温度まで加熱され、したがって、記録紙の受け入れ態勢ができて記録紙が供給されてきた際、依然として剥離部材70と支持板90との間に温度差がある場合には、両者のバイメタル作用等によって上記ギャップGが上記適正値よりも大きくなり、結果として、定着ローラ61からの記録紙の剥離が適正になされずに紙詰まりが生じることがあるということが分かった。
この問題を解決すべく種々実験を重ねた結果、次のようにすることが望ましいということが分かった。
図16において、用紙搬送方向に関する第1案内面71の長さをL3,第2案内面72の長さをL4としたとき、
L3/L4<1/3とする。
図17において、剥離部材70の厚さをt1、支持板90の厚さをt2としたとき、
t1/t2≦0.2とする。
図17において、支持板90の剥離部材70との接合部90aの長さをL1,補強部90bの長さをL2としたとき、
L2/L1≧0.5とする。
これらの具体的寸法は、上述したとおりとした。
なお、t1は0.15mm、t2は1.0mmとした。
以上、本発明の実施の形態および実施例について説明したが、本発明は上記の実施の形態ないし実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において適宜変形実施可能である。
例えば、定着部材61がベルトである場合にも、この発明は適用可能である。
本発明に係る定着装置の一実施の形態を示す概略側面図。 (a)〜(c)は比較例1およびその作動説明図。 (d)〜(f)は比較例1の作動説明図。 (g)は比較例1の作動説明図。 (a)〜(c)は比較例2およびその作動説明図。 (d)〜(f)は比較例2の作動説明図。 (g)は比較例2の作動説明図。 (a)〜(c)は比較例3およびその作動説明図。 (d)〜(f)は比較例3の作動説明図。 (g)は比較例3の作動説明図。 (a)〜(c)は本発明に係る実施の形態の作動説明図。 (d)(e)は同上実施の形態の作動説明図。 (f)は同上実施の形態の作動説明図。 変形例を示す概略側面図。 (a)は本発明に係る定着器の一実施例における定着ローラ61、加圧ローラ62、および剥離部材70を示す概略斜視図、(b)は側面図。 同じく正面図。 (a)は図16における部分省略a−a断面図、(b)は図(a)におけるb部の拡大図。
符号の説明
14 排紙手段、14a 入り口、60 定着装置、61 定着ローラ(定着部材)、61a 表面、62 加圧ローラ(加圧部材)、N 圧接部、P シート状の記録媒体、70 剥離部材、71,72,73 案内面、71a 先端縁、71 第1案内面、72 第2案内面、73 第3案内面、73a 終端縁、80 案内部材、82a 終端縁。

Claims (1)

  1. 回転駆動される定着部材と、この定着部材に圧接されて回転する加圧部材と、前記定着部材に対して設けられ、定着部材と加圧部材との圧接部を通過してきたシート状の記録媒体を前記定着部材の表面から剥離させかつ案内する剥離部材と、この剥離部材に対向して配置され、前記記録媒体を案内する案内部材とを有する装置であって、
    前記案内部材の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置されているとともに、
    前記剥離部材の案内面が、その先端縁が前記定着部材の表面に接触または近接しているとともに,前記定着部材と加圧部材との圧接部における出口と,前記排紙手段の入り口とを結んだ線に関し,記録媒体の搬送方向前方に向かうにつれて前記線から遠ざかる方向へ傾斜している第1案内面と、この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側において複数段に屈曲していて前記第1案内面以降に連なる複数の案内面とを有しており、その複数の案内面のうちの最終案内面は,該最終案内面の直前の案内面に対し,記録媒体の搬送方向前方に向かうにつれて前記線へ近づく方向へ屈曲しており,該屈曲部は,前記定着部材と加圧部材との圧接部における出口寄りにではなく,前記排紙手段の入り口寄りで屈曲し,かつ前記最終案内面の終端縁が、後段に配置された排紙手段の入り口近くに配置され
    前記記録媒体の搬送方向に関する前記第1案内面の長さをL3,この第1案内面より前記記録媒体の移動方向下流側に連なる第2案内面の前記記録媒体の搬送方向に関する長さをL4としたとき,L3/L4<1/3となっており,かつ,前記線側において前記第1案内面と第2案内面とのなす角度は160度〜170度となっていることを特徴とする定着装置。
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