JP4352487B2 - 電気負荷の通電制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複数の電気負荷の通電状態を制御する通電制御装置に関し、特に、各電気負荷の電流供給経路に生じた異常を検出する機能を備えた電気負荷の通電制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、例えば自動車において、電子制御装置により通電状態(通電/非通電)が制御される電気負荷は、その一端がバッテリ電圧(バッテリのプラス端子側の電圧)或いは接地電位(バッテリのマイナス端子側の電圧)に接続され、他端が上記電子制御装置の出力端子に接続されている。
【0003】
そして、電子制御装置内には、電気負荷の一端とは異なる電位(即ち、電気負荷の一端がバッテリ電圧に接続される場合には接地電位であり、電気負荷の一端が接地電位に接続される場合にはバッテリ電圧である)と上記出力端子との間に、マイクロコンピュータ等からなる制御部からの制御信号に応じてオン/オフする出力手段としての駆動トランジスタが直列に接続されている。
【0004】
つまり、制御部からの制御信号が通電を示す論理レベルの時に上記駆動トランジスタがオンして、その駆動トランジスタにより電気負荷に電流が流れ、また、制御部からの制御信号が非通電を示す論理レベルの時に上記駆動トランジスタがオフして、電気負荷への通電が停止されることとなり、マイクロコンピュータ等の制御部は、駆動トランジスタへ出力する制御信号の論理レベルを切り替えることにより、電気負荷の通電状態を制御している。
【0005】
そして更に、この種の電子制御装置においては、主に、電気負荷から当該装置の出力端子へ至る配線や電気負荷自身に発生する断線異常の検出を目的として、電気負荷の抵抗値よりも非常に大きな抵抗値を有する抵抗器を、上記駆動トランジスタに対して並列に接続すると共に、その抵抗器の上記出力端子側の電圧(即ち、上記出力端子の電圧)を、電気負荷の実際の通電状態を示すモニタ信号として制御部へ入力させるようにしている。そして、制御部は、駆動トランジスタへ出力した制御信号と上記モニタ信号とを照合して、異常の有無を判定している。
【0006】
例えば、電気負荷の一端が電子制御装置の外部でバッテリ電圧に接続されている場合、駆動トランジスタは出力端子と接地電位との間に直列に接続されることとなり、上記抵抗器も出力端子と接地電位との間に接続されることとなる。そして、この構成例の場合、正常時には、駆動トランジスタがオフしている時にモニタ信号がハイレベル(ほぼバッテリ電圧)となり、駆動トランジスタがオンしている時にモニタ信号がロウレベル(ほぼ接地電位)となる。よって、制御部は、駆動トランジスタへ非通電を示す論理レベルの制御信号を出力しているにも拘わらずモニタ信号がロウレベルである場合に、断線異常が生じているか或いは出力端子が接地電位に短絡していると判定することができ、また、駆動トランジスタへ通電を示す論理レベルの制御信号を出力しているにも拘わらずモニタ信号がハイレベルである場合に、駆動トランジスタが故障(オープン故障)しているか或いは出力端子がバッテリ電圧に短絡していると判定することができる。
【0007】
このため、この種の電子制御装置において、通電状態を制御すべき電気負荷が複数個(N個)ある場合には、その各電気負荷に夫々対応して、駆動トランジスタとモニタ信号発生用の上記抵抗器とをN個ずつ備えることとなるが、制御部からは各駆動トランジスタへN個の制御信号が出力され、また、N個のモニタ信号が制御部へ入力されることとなる。よって、制御部が入出力すべき信号の数は、電気負荷の数の2倍となるため、電気負荷の数が多くなればなるほど非常に多くなる。
【0008】
そこで、こうした問題を解決するために、例えば特開平3−107562号公報には、制御部としてのマイクロコンピュータとは別に、複数のモニタ信号を入力するマルチプレクサを設け、そのマルチプレクサが、マイクロコンピュータからの選択信号によって指定される1つのモニタ信号を選択して、マイクロコンピュータへ出力するように構成することが開示されている。
【0009】
そして、上記公報に開示の技術によれば、複数の電気負荷の各モニタ信号がマルチプレクサから制御部へ1本の信号線を介して入力されることとなり、その結果、制御部が入出力すべき信号の数を「モニタ信号の数−1−選択信号の数」の分だけ削減することができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に開示の技術では、電気負荷及びモニタ信号の数によっては、十分な効果を得ることができない。
例えば、電気負荷がステップモータの各励磁コイルであるとすると、一般に、その電気負荷としての励磁コイルは、A相励磁コイル、B相励磁コイル、C相励磁コイル、及びD相励磁コイルの4つとなるが、この場合、4つの励磁コイルのモニタ信号を択一的に選択するためには、制御部からマルチプレクサへ出力すべき選択信号の数が最低でも2つ必要となる。よって、制御部が入出力すべき信号の数を1つ(=4−1−2)しか減らすことができない。
【0011】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、複数の電気負荷の電流供給経路に生じた異常を検出する機能を備えた電気負荷の通電制御装置において、電気負荷の通電状態の制御と異常判定とを行う制御部の入出力信号数を、確実に減少させることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段、及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の本発明の電気負荷の通電制御装置においては、複数の電気負荷に夫々対応して設けられた各出力手段が、通電を示す論理レベルと非通電を示す論理レベルとに切り替えられる制御部からの制御信号に応じて、その制御信号が通電を示す論理レベルの時に自己に対応する電気負荷に電流を流す。そして、制御部は、各出力手段へ制御信号を夫々出力すると共に、その各制御信号の論理レベルを切り替えることにより、各電気負荷の通電状態を制御する。
【0013】
また、モニタ信号発生手段が、各出力手段による各電気負荷の実際の通電状態を示すモニタ信号を夫々発生し、制御部は、出力手段へ出力した制御信号と、その制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号発生手段によるモニタ信号とを照合して、異常の有無を判定する。
【0014】
ここで特に、本発明の通電制御装置では、制御部から各出力手段へ出力される各制御信号と、各モニタ信号発生手段により発生される各モニタ信号とを入力する信号選択回路を備えており、その信号選択回路は、各モニタ信号のうちの何れか1つを、制御部からの各制御信号に基づき選択して制御部へ出力する。
【0015】
このため、制御部は、モニタ信号を選択するための特別な信号を出力しなくても、各出力手段へ出力した制御信号に応じて1つのモニタ信号を入力することができ、そのモニタ信号から異常の有無を判定することができる。つまり、制御部は、各出力手段への制御信号がどういう状態の時に信号選択回路にてどの電気負荷のモニタ信号が選択されるのか(即ち、信号選択回路がモニタ信号を選択する際の選択規則)を予め知っていれば、信号選択回路からのモニタ信号と、自己が出力している各制御信号のうちで信号選択回路からの上記モニタ信号に対応する制御信号とを照合して、異常の有無を判定することができる。
【0016】
そして、この結果、本発明の通電制御装置によれば、制御部が入出力すべき信号の数(入出力信号数)を確実に減少させることができる。具体的には、制御部の入出力信号数を、制御信号の数(換言すれば電気負荷の数)に1を加えた値である最小値に抑えることができる。
【0017】
ここで、制御部が2つ以上の制御信号の論理レベルを同時に切り替えないという前提条件がある場合、即ち、2つ以上の電気負荷の通電状態が同時に切り替えられることがない場合には、信号選択回路は、請求項2に記載のように、前記各制御信号のうちで論理レベルが変化した制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を選択して、制御部へ出力するように構成することができる。
【0018】
そして、このように構成された信号選択回路を有する請求項2に記載の通電制御装置は、例えば、請求項7に記載の如く複数の電気負荷がステップモータの各励磁コイルであり、且つ、そのステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合に最適なものとなる。
【0019】
つまり、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合、電気負荷としてのA相、B相、C相、及びD相の各励磁コイルは、図3に示すように、A(A相励磁コイル)→AB(A相励磁コイル及びB相励磁コイル)→B(B相励磁コイル)→BC(B相励磁コイル及びC相励磁コイル)→C(C相励磁コイル)→CD(C相励磁コイル及びD相励磁コイル)→D(D相励磁コイル)→DA(D相励磁コイル及びA相励磁コイル)という通電順序パターンで通電されることとなり、2つ以上の励磁コイルの通電状態が同時に切り替えられることはない。尚、図3において、「SA」、「SB」、「SC」、「SD」の各欄は、A相からD相までの各励磁コイルに夫々対応する各制御信号の論理レベルを表しており、“ON”が通電を示し、“OFF”が非通電を示している。そして、この1−2相励磁の通電方式では、4つの制御信号のうちの2つ以上の論理レベルが同時に切り替えられることはない。
【0020】
このため、請求項2に記載の通電制御装置によれば、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合に、信号選択回路から制御部へ択一的に出力される1つのモニタ信号は、図3における「MONI」の欄に示すように、制御信号の論理レベルが切り替えられた励磁コイルの実際の通電状態を示すものとなり、制御部は、自己が論理レベルを変化させた制御信号と信号選択回路からのモニタ信号とを照合することで、異常の有無を判定することができる。
【0021】
ところで、ステップモータの通電方式としては、図3に示した1−2相励磁の通電方式だけではなく、図4に示す2相励磁の通電方式もあり、一般に、ステップモータを制御する制御装置は、制御状態に応じて通電方式を1−2相励磁と2相励磁とに切り替えるように構成されることが多い。
【0022】
そして、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合、電気負荷としてのA相、B相、C相、及びD相の各励磁コイルは、図4に示すように、AB(A相励磁コイル及びB相励磁コイル)→BC(B相励磁コイル及びC相励磁コイル)→CD(C相励磁コイル及びD相励磁コイル)→DA(D相励磁コイル及びA相励磁コイル)という通電順序パターンで通電されることとなり、4つの励磁コイルのうちの2つの励磁コイルの通電状態が同時に互いに異なる状態へ切り替えられることとなる。尚、図4においても、「SA」、「SB」、「SC」、「SD」の各欄は、A相からD相までの各励磁コイルに夫々対応する各制御信号の論理レベルを表しており、“ON”が通電を示し、“OFF”が非通電を示している。そして、この2相励磁の通電方式では、4つの制御信号のうちの2つの制御信号が互いに異なる論理レベルに夫々同時に切り替えられることとなる。
【0023】
このため、請求項2に記載の通電制御装置では、ステップモータの通電方式を1−2相励磁と2相励磁とに適宜切り替える場合に適用することができなくなる。
そこで、請求項3に記載の電気負荷の通電制御装置では、上記請求項2に記載の通電制御装置において、信号選択回路は、前記各制御信号のうちの2つの制御信号が、互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、予め定められた特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を優先的に選択して、制御部へ出力するように構成されている。
【0024】
この請求項3に記載の通電制御装置によれば、信号選択回路から制御部へ出力される1つのモニタ信号は、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合には、請求項2に記載の通電制御装置と同様に切り替わることとなり、また、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合には、上記特定の論理レベルに切り替えられた制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号となる。このため、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合、制御部は、信号選択回路からのモニタ信号が示す電気負荷の実際の通電状態が、出力手段に上記特定の論理レベルの制御信号を与えた場合の通電状態と一致していなければ、その特定の論理レベルに変化させた制御信号に対応する電気負荷の電流供給経路に異常が生じていると判定することができる。
【0025】
このように、請求項3に記載の通電制御装置によれば、請求項7に記載の如く複数の電気負荷がステップモータの各励磁コイルであり、且つ、そのステップモータの通電方式を1−2相励磁と2相励磁とに切り替える構成の場合でも、異常の有無を確実に判定することができるようになる。
【0026】
次に、請求項4に記載の電気負荷の通電制御装置では、上記請求項2に記載の通電制御装置において、信号選択回路は、前記各制御信号のうちの2つの制御信号が、互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、まず、予め定められた特定の論理レベルとは異なる論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を、予め設定された所定時間だけ制御部へ出力し、その所定時間の経過後、前記特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を制御部へ出力するように構成されている。
【0027】
この請求項4に記載の通電制御装置によれば、各制御信号のうちの2つの制御信号が互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合に、信号選択回路から制御部へは、特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号に先立って、所定時間の間だけ、上記特定の論理レベルとは反対の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号が出力され、その後、特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号が出力されることとなる。
【0028】
よって、例えばステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合において、出力手段に上記特定の論理レベルの制御信号を与えている際に検出可能な異常の有無を判定できるだけではなく、出力手段に上記特定の論理レベルとは反対の論理レベルの制御信号を与えている際に検出可能な異常の有無も判定することができるようになる。
【0029】
また、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合において、正常時には、信号選択回路から制御部へ、電気負荷が通電されていることを示すモニタ信号と、電気負荷が非通電であることを示すモニタ信号とが、交互に出力されることとなるため、制御部は、そのモニタ信号の交互変化が起こらなくなった場合に、当該制御部と信号選択回路との間のモニタ信号用の配線に異常が生じたと判定することもできるようになる。
【0030】
一方、請求項5に記載のように、請求項1に記載の通電制御装置における信号選択回路は、前記各制御信号のうちで予め定められた特定の論理レベルに変化した制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を選択して、制御部へ出力するように構成することもできる。
【0031】
そして、このような請求項5に記載の通電制御装置によっても、請求項7に記載の如く複数の電気負荷がステップモータの各励磁コイルであり、且つ、そのステップモータの通電方式を1−2相励磁と2相励磁とに切り替える構成の場合において、異常の有無を確実に判定することができるようになる。但し、この請求項5に記載の通電制御装置では、1−2相励磁の通電方式と2相励磁の通電方式との両方において、出力手段に上記特定の論理レベルの制御信号を与えている際に検出可能な異常の有無だけを判定することができ、その点では、前述した請求項3や請求項4に記載の通電制御装置の方が有利である。
【0032】
尚、請求項3〜5に記載の通電制御装置において、上記特定の論理レベルは、通電を示す論理レベルと非通電を示す論理レベルとの何れか一方であるが、その特定の論理レベルは、出力手段及びモニタ信号発生手段の回路構成と、検出したい異常の内容とに応じて、適宜決定すれば良い。
【0033】
一方また、請求項1に記載の電気負荷の通電制御装置において、ステップモータを1−2相励磁や2相励磁の通電方式で動作させる場合のように、制御部が、各出力手段へ出力する制御信号の論理レベルを、予め定められた順序パターンで切り替えるように構成されている場合には、請求項6に記載のように、信号選択回路は、各モニタ信号のうちで制御部へ出力する1つのモニタ信号を、前記順序パターンに基づき設定された前記各制御信号の論理レベルの組み合わせパターンに応じて、順次切り替えるように構成することもできる。
【0034】
また更に、請求項1〜6の各通電制御装置において、請求項7に記載の如く、複数の電気負荷がステップモータの各励磁コイルである場合には、前述したように、その電気負荷としての励磁コイルは一般にA相〜D相の4つとなるが、この場合、制御部の入出力信号数を5つ(=4+1)にまで減少させることができる。
【0035】
尚、請求項6に記載の通電制御装置において、電気負荷がステップモータの各励磁コイルである場合には、1−2相励磁と2相励磁との各々の通電方式について、各制御信号の論理レベルの組み合わせパターン毎に最適な1つのモニタ信号が選択されるように、信号選択回路を構成すれば良い。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を用いて説明する。
まず図1は、本発明の電気負荷の通電制御装置が適用された第1実施形態の自動車用電子制御装置(以下、ECUという)1の構成を表す回路図である。
【0037】
尚、本第1実施形態のECU1は、例えばエンジンの吸入空気量を調節するための電子スロットル用のステップモータを、各種センサからのセンサ信号により検出されるエンジンの運転状態に応じて制御するものである。また、このECU1は、上記ステップモータの通電方式を、制御状態によって1−2相励磁と2相励磁とに切り替えるようになっている。
【0038】
図1に示すように、本実施形態のECU1が設けられる自動車においては、制御対象であるステップモータのA相,B相,C相,及びD相の4つの励磁コイルLA,LB,LC,LDのうちで、A相励磁コイルLAとC相励磁コイルLCとの一端が、ECU1の外部でバッテリ電圧(バッテリのプラス端子側の電圧)VB に共通に接続されており、また、B相励磁コイルLBとD相励磁コイルLDとの一端が、ECU1の外部でバッテリ電圧VB に共通に接続されている。
【0039】
そして、電気負荷としての上記各励磁コイルLA,LB,LC,LDのバッテリ電圧VB 側とは反対側の端部が、自動車内の配線(所謂ワイヤハーネス)を介して、ECU1に設けられた励磁コイル通電用の各出力端子JA,JB,JC,JDに夫々接続されている。
【0040】
次に、ECU1には、図示しない各種センサからのセンサ信号に基づきエンジンの運転状態を検出すると共に、その検出結果に応じて、ステップモータの各励磁コイルLA,LB,LC,LDの通電状態を制御するための各制御信号SA,SB,SC,SDを、非通電を示すハイレベルと通電を示すロウレベルとに切り替えて出力する制御部としてのマイクロコンピュータ(以下、CPUという)3が設けられている。
【0041】
また、図1ではA相励磁コイルLAについてだけしか図示されていないが、ECU1には、CPU3からの各制御信号SA,SB,SC,SDに応じて該当する励磁コイルに電流を流す出力手段としての出力回路5が、各励磁コイルLA〜LD毎に夫々対応して設けられている。
【0042】
ここで、A相励磁コイルLAの出力回路5を代表にして説明すると、この出力回路5は、ドレインがA相励磁コイル通電用の出力端子JAに接続され、ソースが接地電位(=0V)に接続されたNチャネルMOSFET(MOS電界効果トランジスタ)である駆動トランジスタ7と、その駆動トランジスタ7のドレインにカソードが接続され、アノードが接地電位に接続されたダイオード9と、駆動トランジスタ7のドレインにカソードが接続されたツェナーダイオード11と、駆動トランジスタ7のゲートにカソードが接続され、アノードがツェナーダイオード11のアノードに接続されたダイオード13と、一端が駆動トランジスタ7のゲートに接続された抵抗器15と、図示しない電源回路によって生成されるCPU3用の電源電圧(本実施形態では5V)VCCにソースが接続され、ドレインが上記抵抗器15の駆動トランジスタ7側とは反対側の端部に接続されたPチャネルMOSFETである初段トランジスタ17と、その初段トランジスタ17のドレインと接地電位との間に接続された抵抗器19と、一端が初段トランジスタ17のゲートに接続され、他端がCPU3の制御信号SA用の出力端子(出力ポート)に接続された抵抗器21と、一端が電源電圧VCCに接続され、他端が上記抵抗器21のCPU3側の端部に接続された抵抗器23と、から構成されている。
【0043】
そして、このA相励磁コイルLAの出力回路5においては、CPU3からのA相励磁コイルLAに対応する制御信号SAがロウレベル(通電を示す論理レベル)の時に、初段トランジスタ17がオン状態となるため、駆動トランジスタ7もオン状態となり、その結果、駆動トランジスタ7によってA相励磁コイルLAに電流が流れることとなる。また、CPU3からの制御信号SAがハイレベル(非通電を示す論理レベル)の時には、初段トランジスタ17がオフ状態となるため、駆動トランジスタ7もオフ状態となり、A相励磁コイルLAへの通電が停止する。
【0044】
尚、A相励磁コイルLA以外の他の励磁コイルLB,LC,LDの図示しない各出力回路5も、A相励磁コイルLAの出力回路5と同様に、CPU3からの各制御信号SB,SC,SDに応じて動作する。
また更に、図1ではA相励磁コイルLA及び出力端子JAについてだけしか図示されていないが、本実施形態のECU1では、各励磁コイルLA〜LDから各出力端子JA〜JDへ至る自動車内の配線や各励磁コイルLA〜LD自身に発生する断線異常の検出を主な目的として、出力端子JA〜JDの各々と接地電位との各間に(換言すれば、各出力回路5の駆動トランジスタ7に対して並列に)、励磁コイルLA〜LDの抵抗値よりも非常に大きな抵抗値を有するプルダウン抵抗器25が夫々接続されている。
【0045】
そして、ECU1には、上記各プルダウン抵抗器25の出力端子JA〜JD側の電圧(即ち、各出力端子JA〜JDの電圧)PA,PB,PC,PDを、夫々、保護用抵抗器27(図1では、1つのみ示す)を介して入力し、そのモニタ信号としての各電圧PA,PB,PC,PDを、所定のしきい値電圧(例えば6V)よりも高いか否かにより、ハイレベルが電源電圧VCCでロウレベルが0Vである論理回路レベルのモニタ信号MA,MB,MC,MDに夫々変換するバッファ回路29と、そのバッファ回路29から出力される各励磁コイルLA〜LD毎の4つのモニタ信号MA〜MD及びCPU3から各出力回路5へ出力される4つの制御信号SA〜SDを入力し、各モニタ信号MA〜MDのうちの何れか1つを、各制御信号SA〜SDに基づき選択してCPU3へ選択モニタ信号MONIとして出力する信号選択回路31とが設けられている。
【0046】
尚、本実施形態では、各出力端子JA〜JD毎に設けられた4つのプルダウン抵抗器25(図1では1つのみ図示)と、バッファ回路29とが、モニタ信号発生手段に相当している。
このようなECU1において、A相励磁コイルLAに関する部分を例に挙げて説明すると、正常時には、出力回路5の駆動トランジスタ7がオフしている時に、出力端子JAの電圧PAがほぼバッテリ電圧VB となって、バッファ回路29から出力されるA相励磁コイルLAのモニタ信号MAがハイレベルとなり、また、駆動トランジスタ7がオンしている時に、出力端子JAの電圧PAがほぼ0Vとなって、バッファ回路29から出力されるA相励磁コイルLAのモニタ信号MAがロウレベルとなる。よって、CPU3は、A相励磁コイルLAの出力回路5へ非通電を示すハイレベルの制御信号SAを出力しているにも拘わらず、A相励磁コイルLAのモニタ信号MAがロウレベルである場合には、A相励磁コイルLAから出力端子JAへ至る配線やA相励磁コイルLA自身に断線異常が生じているか或いは出力端子JAが接地電位に短絡していると判定することができ、また、A相励磁コイルLAの出力回路5へ通電を示すロウレベルの制御信号SAを出力しているにも拘わらず、A相励磁コイルLAのモニタ信号MAがハイレベルである場合には、A相励磁コイルLAの出力回路5(特に、駆動トランジスタ7)が故障しているか或いは出力端子JAがバッテリ電圧VB に短絡していると判定することができる。
【0047】
次に、本第1実施形態のECU1に設けられた信号選択回路31は、図2に示す如く、CPU3からのA相励磁コイルLAに対応する制御信号SAがハイレベルからロウレベルへ変化した時(即ち、立ち下がった時)に、所定時間幅tpだけハイレベルとなるパルス信号を出力するONエッジ検出回路33Aと、CPU3からの上記制御信号SAを所定の遅延時間tdだけ遅延させて出力するディレー回路35Aと、ディレー回路35Aの出力信号がロウレベルからハイレベルへ変化した時(即ち、立ち上がった時)に、上記所定時間幅tpだけハイレベルとなるパルス信号を出力するOFFエッジ検出回路37Aと、ONエッジ検出回路33Aの出力信号とOFFエッジ検出回路37Aの出力信号との論理和信号を、CPU3への選択モニタ信号MONIをA相励磁コイルLAのモニタ信号MAに切り替えるための切替信号KAとして出力するオアゲート39Aとを備えている。
【0048】
また、信号選択回路31は、他の励磁コイルLB,LC,LDに対応する各制御信号SB,SC,SDについても、上記ONエッジ検出回路33A、ディレー回路35A、OFFエッジ検出回路37A、及びオアゲート39Aと全く同様の、ONエッジ検出回路33B,33C,33D、ディレー回路35B,35C,35D、OFFエッジ検出回路37B,37C,37D、及びオアゲート39B,39C,39Dを夫々備えている。そして、制御信号SBに対応するオアゲート39Bからは、ONエッジ検出回路33Bの出力信号とOFFエッジ検出回路37Bの出力信号との論理和信号が、選択モニタ信号MONIをB相励磁コイルLBのモニタ信号MBに切り替えるための切替信号KBとして出力され、制御信号SCに対応するオアゲート39Cからは、ONエッジ検出回路33Cの出力信号とOFFエッジ検出回路37Cの出力信号との論理和信号が、選択モニタ信号MONIをC相励磁コイルLCのモニタ信号MCに切り替えるための切替信号KCとして出力され、制御信号SDに対応するオアゲート39Dからは、ONエッジ検出回路33Dの出力信号とOFFエッジ検出回路37Dの出力信号との論理和信号が、選択モニタ信号MONIをD相励磁コイルLDのモニタ信号MDに切り替えるための切替信号KDとして出力される。
【0049】
そして更に、信号選択回路31には、バッファ回路29からの4つのモニタ信号MA〜MDを入力すると共に、上記各オアゲート39A〜39Dからの切替信号KA〜KDのうちでロウレベルからハイレベルへ立ち上がった信号があると、その立ち上がった切替信号(KA〜KDの何れか)に対応する励磁コイルのモニタ信号(MA〜MDの何れか)を、選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力するマルチプレクサ41が設けられている。
【0050】
尚、マルチプレクサ41は、切替信号KA〜KDの何れかが立ち上がると、その立ち上がった切替信号に対応するモニタ信号(MA〜MDの何れか)を、次に切替信号KA〜KDの何れかが立ち上がるまでの間、選択モニタ信号MONIとして出力し続ける。つまり、CPU3へ選択モニタ信号MONIとして出力される1つのモニタ信号MA〜MDは、切替信号KA〜KDの何れかが立ち上がる毎に更新される。
【0051】
また、上記各ディレー回路35A〜35Dにおける遅延時間tdは、ステップモータを最大のパルスレート(1秒当たりのパルス数)で制御した場合でも無視できる程度の小さい値に設定されている。例えば、本実施形態において、最大パルスレートは200[PPS(パルス/秒)]であり、その場合に、ステップモータに対する通電パルスの間隔は5msとなるが、上記遅延時間tdは、5msに対して非常に小さい約100μs程度に設定されている。
【0052】
次に、上記のように構成された信号選択回路31の作用について説明する。
本実施形態のECU1によるステップモータの通電方式としては、前述したように、1−2相励磁と2相励磁との2つの通電方式がある。
そして、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合、A相〜D相の各励磁コイルLA〜LDは、図3に示すように、A→AB→B→BC→C→CD→D→DAという通電順序パターンで通電されることとなり、CPU3から出力される4つの制御信号SA〜SDのうちの2つ以上の論理レベルが同時に切り替えられることはない。つまり、各制御信号SA〜SDは、1つずつ論理レベルが切り替えられていく。
【0053】
また、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合、A相〜D相の各励磁コイルLA〜LDは、図4に示すように、AB→BC→CD→DAという通電順序パターンで通電されることとなり、A相とC相との2つの制御信号SA,SC、及び、B相とD相との2つの制御信号SB,SDが、互いに異なる論理レベルに夫々同時に切り替えられることとなる。
【0054】
そこでまず、図3に示すように、1−2相励磁の場合、信号選択回路31によるモニタ信号MA〜MDの切り替え(即ち、4つのモニタ信号MA〜MDのうちでCPU3へ選択モニタ信号MONIとして出力する1つのモニタ信号の切り替え)は、各制御信号SA〜SDが立ち上がった際にはディレー回路35A〜35Dによる遅延があるものの、その遅延時間tdは前述した如く非常に短いため、各制御信号SA〜SDの立ち下がりと立ち上がりとの両エッジで行われ、各励磁コイルLA〜KDのモニタ信号MA〜MDのうちで、論理レベルが変化した制御信号SA〜SDに対応する1つのモニタ信号が、当該信号選択回路31からCPU3へ選択モニタ信号MONIとして出力されることとなる。
【0055】
つまり、1−2相励磁の通電方式の場合には、図3(特に「MONI」の欄)に示すように、通電対象がA相からAB相に切り替わった時は、制御信号SBがハイレベルからロウレベルへ変化したことに伴い、CPU3への選択モニタ信号MONIがB相励磁コイルLBのモニタ信号MBとなり、次に通電対象がB相のみとなった時は、制御信号SAがロウレベルからハイレベルへ変化したことに伴い、CPU3への選択モニタ信号MONIがA相励磁コイルLAのモニタ信号MAとなり、更に、通電対象がB相のみからBC相に切り替わった時は、制御信号SCがハイレベルからロウレベルへ変化したことに伴い、CPU3への選択モニタ信号MONIがC相励磁コイルLCのモニタ信号MCとなる、といった具合に、論理レベルの変化した制御信号SA〜SDに対応するモニタ信号MA〜MDが選択されて、CPU3へ出力されることとなる。
【0056】
このように、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合、信号選択回路31からCPU3へ択一的に出力される1つのモニタ信号MA〜MDは、図3における「MONI」の欄に示す如く、制御信号SA〜SDの論理レベルが切り替えられた励磁コイルLA〜LDの実際の通電状態を示すものとなる。
【0057】
よって、CPU3は、自己が出力している4つの制御信号SA〜SDのうちで、論理レベルを変化させた制御信号の論理レベルと、信号選択回路31からの選択モニタ信号MONIとを、前述の如く照合することにより、その論理レベルを変化させた制御信号に対応する励磁コイルの電流供給経路における異常の有無を判定することができ、延いては、A相〜D相の何れの相の電流供給経路に異常があるかを順次判定することができる。
【0058】
また、この1−2相励磁の場合、正常時には、図3における「MONI」の欄に示すように、信号選択回路31からCPU3へ、励磁コイルが通電されていること(ON)を示すロウレベルのモニタ信号と、励磁コイルが非通電であること(OFF)を示すハイレベルのモニタ信号とが、交互に出力されることとなるため、CPU3は、そのモニタ信号の交互変化が起こらなくなった場合に、当該CPU3と信号選択回路31との間の選択モニタ信号MONI用の配線に異常が生じたと判定することもできる。
【0059】
一方、図4に示すように、2相励磁の場合には、前述したように、A相とC相との2つの制御信号SA,SC、及び、B相とD相との2つの制御信号SB,SDが、互いに異なる論理レベルに夫々同時に切り替えられることとなる。このため、仮に、信号選択回路31が制御信号SA〜SDの立ち下がりエッジと立ち上がりエッジとを全く同様に扱うと、論理レベルが同時に変化した2つの制御信号(SA,SC或いはSB,SD)のうちで、何れの制御信号に対応するモニタ信号が選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力されるのかが不定となる。
【0060】
そこで、本第1実施形態の信号選択回路31では、各OFFエッジ検出回路37A〜37Dの前段にディレー回路35A〜35Dを夫々設けることにより、A相とC相との2つの制御信号SA,SC、或いは、B相とD相との2つの制御信号SB,SDが同時にレベル反転した時には、図4の「KA」〜「KD」及び「MONI」の欄に示すように、まず、ONエッジ検出回路(33A〜33Dの何れか)からのパルス信号がモニタ信号MA〜MDの切り替えに有効なマルチプレクサ41への切替信号となり、次いでディレー回路35A〜35Dによる遅延時間tdが経過した後、OFFエッジ検出回路(37A〜37Dの何れか)からのパルス信号がモニタ信号MA〜MDの切り替えに有効なマルチプレクサ41への切替信号となるようにしている。
【0061】
よって、制御信号SA〜SDのうちの2つの制御信号が互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、まず、ディレー回路35A〜35Dによる微小な遅延時間tdだけ、ロウレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号が選択されてCPU3へ出力され、上記遅延時間tdの経過後に、特定の論理レベルとしてのハイレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号が選択されてCPU3へ出力されることとなる。
【0062】
そして、本第1実施形態の信号選択回路31では、こうした構成及び作用により、2つの制御信号が互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、特定の論理レベルとしてのハイレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号が、優先的に選択されてCPU3へ出力されるようにすると共に、そのモニタ信号がCPU3へ出力される直前に、上記微小な遅延時間tdの間だけ、ロウレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号がCPU3へ出力されるようにしている。換言すれば、信号選択回路31からCPU3へは、ハイレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号に先立って、微小な遅延時間tdの間だけ、ロウレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号が出力されることとなる。
このため、2相励磁の通電方式の場合には、図4に示すように、例えば、通電対象がAB相からBC相に切り替わった時は、まず、制御信号SCがハイレベルからロウレベルへ変化したことに伴い、CPU3への選択モニタ信号MONIがC相励磁コイルLCのモニタ信号MCとなり、上記遅延時間td(例えば100μs)が経過すると、制御信号SAがロウレベルからハイレベルへ変化したことに伴うOFFエッジ検出回路37Aからのパルス信号がマルチプレクサ41へ切替信号KAとして出力されて、CPU3への選択モニタ信号MONIがA相励磁コイルLAのモニタ信号MAとなる。
【0063】
また同様に、通電対象がBC相からCD相に切り替わった時は、まず、制御信号SDがハイレベルからロウレベルへ変化したことに伴い、CPU3への選択モニタ信号MONIがD相励磁コイルLDのモニタ信号MDとなり、上記遅延時間tdが経過すると、制御信号SBがロウレベルからハイレベルへ変化したことに伴うOFFエッジ検出回路37Bからのパルス信号がマルチプレクサ41へ切替信号KBとして出力されて、CPU3への選択モニタ信号MONIがB相励磁コイルLBのモニタ信号MBとなる。
【0064】
尚、本第1実施形態において、駆動トランジスタ7をオフさせる側のハイレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号を優先して(詳しくは、時間的に長く)CPU3へ出力するようにしているのは、一般に、自動車においては、ECU1内の出力回路5(駆動トランジスタ7)が故障したり出力端子JAがバッテリ電圧VB に短絡する可能性よりも、各励磁コイルLA〜LDから出力端子JA〜JDへ至る配線や各励磁コイルLA〜LD自身に断線異常が生じる可能性の方が高いと考えられており、こうした断線異常を確実に検知したいためである。そして、そのような断線異常は、出力回路5及びモニタ信号を発生させるためのプルダウン抵抗器25からなる部分の回路構成上、駆動トランジスタ7をオフさせている状態で、該当する励磁コイルのモニタ信号が正常なハイレベルではなくロウレベルになっている場合に、検知することができるからである。
【0065】
以上のように、ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合、信号選択回路31からCPU3へは、図4における「MONI」の欄に示す如く、制御信号SA〜SDの論理レベルがハイレベルへ切り替えられた励磁コイルLA〜LDのモニタ信号が確実に選択されて出力されることとなる。
【0066】
よって、CPU3は、制御信号SA〜SDのうちの2つの制御信号を互いに異なる論理レベルに変化させた時点から上記遅延時間tdが経過した後に、信号選択回路31からの選択モニタ信号MONIがロウレベルであった場合には、今回ハイレベルに変化させた制御信号に対応する励磁コイルの電流供給経路に断線異常が発生していると判定することができる。
【0067】
また、CPU3は、制御信号SA〜SDのうちの2つの制御信号を互いに異なる論理レベルに変化させた時点から上記遅延時間tdが経過するまでの間に、信号選択回路31からの選択モニタ信号MONIがハイレベルであった場合には、今回ロウレベルに変化させた制御信号に対応する励磁コイルの出力回路5が故障しているか、或いは、その励磁コイルの出力端子がバッテリ電圧VB に短絡していると判定することができる。
【0068】
また、この2相励磁の場合においても、正常時には、図4の「MONI」の欄に示すように、信号選択回路31からCPU3へ、励磁コイルが通電されていること(ON)を示すロウレベルのモニタ信号と、励磁コイルが非通電であること(OFF)を示すハイレベルのモニタ信号とが、交互に出力されることとなるため、CPU3は、そのモニタ信号の交互変化が起こらなくなった場合に、当該CPU3と信号選択回路31との間の選択モニタ信号MONI用の配線に異常が生じたと判定することができる。
【0069】
以上詳述したように、本第1実施形態のECU1では、CPU3の外部に設けられた信号選択回路31が、各励磁コイルLA〜LBのモニタ信号MA〜MDのうちの何れか1つを、CPU3から各出力回路5へ出力される制御信号SA〜SDに基づき選択してCPU3へ出力するようにしている。
【0070】
このため、CPU3は、モニタ信号MA〜MDを選択するための特別な信号を出力しなくても、各出力回路5へ出力した制御信号SA〜SDに応じて1つのモニタ信号を入力することができ、そのモニタ信号から異常の有無を判定することができる。
【0071】
この結果、本第1実施形態のECU1によれば、CPU3が入出力すべき信号の数(入出力信号数)を確実に減少させることができる。具体的には、CPU3の入出力信号数を、最小値である5つ(=制御信号SA〜SD+選択モニタ信号MONI)にまで減少させることができる。
【0072】
また特に、本第1実施形態の信号選択回路31を用いれば、CPU3の入出力信号数の削減効果に加え、1−2相励磁と2相励磁との両通電方式において各励磁コイルLA〜LDの電流供給経路の異常の有無を確実に判定可能となる、という優れた効果が得られる。
【0073】
ところで、上記第1実施形態のECU1において、信号選択回路31は、2つの制御信号が異なる論理レベルに同時に変化した際に、所定の遅延時間tdだけ、ロウレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号をCPU3へ出力するように構成されていたが、信号選択回路31は、2つの制御信号が異なる論理レベルに同時に変化した際に、特定の論理レベルとしてのハイレベルに変化した方の制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号だけをCPU3へ出力するように構成しても良い。尚、このように構成した場合、CPU3と信号選択回路31との間の選択モニタ信号MONI用の配線が正常か否かは、ステップモータを1−2相励磁の通電方式で制御している場合にのみ行えば良い。
【0074】
また、上記第1実施形態のECU1において、信号選択回路31は、OFFエッジ検出回路37A〜37Dとマルチプレクサ41とからのみ構成するようにしても良い。つまり、ONエッジ検出回路33A〜33D、ディレー回路35A〜35D、及びオアゲート39A〜39Dを削除しても良い。
【0075】
そして、このように構成した場合、信号選択回路31は、各制御信号SA〜SDのうち、特定の論理レベルとしてのハイレベルに変化した制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号を常に選択して、CPU3へ出力するようになり、こうした信号選択回路31を用いても、前述した第1実施形態のECU1とほぼ同様の効果が得られる。但し、この場合、1−2相励磁の通電方式と2相励磁の通電方式との両方において、出力回路5にハイレベルの制御信号を与えている際に検出可能な異常(断線異常及び出力端子JA〜JDの接地電位への短絡異常)の有無だけを判定でき、その点では、図2に示した構成の信号選択回路31を用いる方が有利である。
【0076】
また、上記第1実施形態の信号選択回路31及び上記各変形例においては、制御信号SA〜SDのハイレベルを特定の論理レベルとしたが、その特定の論理レベルは、出力回路5及びモニタ信号を発生させるための手段の回路構成と、検出したい異常の内容とに応じて、ハイレベルとロウレベルとの何れかに決定すれば良い。
【0077】
例えば、各駆動トランジスタ7に実際に流れる電流に応じた電圧信号をモニタ信号として発生させる回路或いは素子を、モニタ信号発生手段として用いた場合、断線異常の有無は、駆動トランジスタ7をオンさせている場合にしか判定することができないため、そのような構成の場合には、上記特定の論理レベルとして、駆動トランジスタ7をオンさせる側のロウレベルとすれば良い。
【0078】
また更に、CPU3側での異常判定手法としては、例えば、信号選択回路31から出力される選択モニタ信号MONIのレベルの常時判断や、エッジ入力ポートによる上記選択モニタ信号MONIのレベル変化判断、或いは、それらの組み合わせ判断など、様々な方法を採用することができる。
【0079】
一方、上記第1実施形態及び上記各変形例は、ステップモータを制御する電子制御装置に本発明を適用した場合のものであったが、電気負荷としては、ステップモータの励磁コイルLA〜LDに限るものではなく、本発明は、他の様々な電気負荷の通電状態を制御する装置に適用することができる。
【0080】
次に、第2実施形態のECU1について説明する。
第2実施形態のECU1は、前述した第1実施形態のECU1に対して、信号選択回路31の構成だけが異なっている。
そして、本第2実施形態のECU1では、制御部としてのCPU3が各制御信号SA〜SDの論理レベルを、予め定められた順序パターン(1−2相励磁と2相励磁との通電順序パターン)で切り替える点に着目しており、信号選択回路31は、CPU3による制御信号SA〜SDの論理レベルの切り替え順序パターンに基づき設定された各制御信号SA〜SDの論理レベルの組み合わせパターンに応じて、CPU3へ出力する1つのモニタ信号(MA〜MDの何れか)を順次切り替える、図5の論理回路によって構成されている。
【0081】
即ち、図5に示すように、本第2実施形態の信号選択回路31は、モニタ信号MAを選択するための回路部分として、制御信号SAをレベル反転させた信号と他の3つの制御信号SB,SC,SDとの論理積信号を出力するアンドゲート43Aと、2つの制御信号SA,SDと他の2つの制御信号SB,SCをレベル反転させた信号との論理積信号を出力するアンドゲート45Aと、アンドゲート43Aの出力信号とアンドゲート45Aの出力信号との論理和信号を出力するオアゲート47Aと、オアゲート47Aの出力信号OAとモニタ信号MAとの論理積信号を出力するアンドゲート49Aと、を備えている。
【0082】
また、本第2実施形態の信号選択回路31は、モニタ信号MBを選択するための回路部分として、制御信号SBをレベル反転させた信号と他の3つの制御信号SA,SC,SDとの論理積信号を出力するアンドゲート43Bと、2つの制御信号SA,SBと他の2つの制御信号SC,SDをレベル反転させた信号との論理積信号を出力するアンドゲート45Bと、アンドゲート43Bの出力信号とアンドゲート45Bの出力信号との論理和信号を出力するオアゲート47Bと、オアゲート47Bの出力信号OBとモニタ信号MBとの論理積信号を出力するアンドゲート49Bと、を備えている。
【0083】
また更に、本第2実施形態の信号選択回路31は、モニタ信号MCを選択するための回路部分として、制御信号SCをレベル反転させた信号と他の3つの制御信号SA,SB,SDとの論理積信号を出力するアンドゲート43Cと、2つの制御信号SB,SCと他の2つの制御信号SA,SDをレベル反転させた信号との論理積信号を出力するアンドゲート45Cと、アンドゲート43Cの出力信号とアンドゲート45Cの出力信号との論理和信号を出力するオアゲート47Cと、オアゲート47Cの出力信号OCとモニタ信号MCとの論理積信号を出力するアンドゲート49Cと、を備えている。
【0084】
そして、本第2実施形態の信号選択回路31は、モニタ信号MDを選択するための回路部分として、制御信号SDをレベル反転させた信号と他の3つの制御信号SA,SB,SCとの論理積信号を出力するアンドゲート43Dと、2つの制御信号SC,SDと他の2つの制御信号SA,SBをレベル反転させた信号との論理積信号を出力するアンドゲート45Dと、アンドゲート43Dの出力信号とアンドゲート45Dの出力信号との論理和信号を出力するオアゲート47Dと、オアゲート47Dの出力信号ODとモニタ信号MDとの論理積信号を出力するアンドゲート49Dと、を備えている。
【0085】
そして更に、本第2実施形態の信号選択回路31は、4つのモニタ信号MA〜MDの各々が入力される上記各アンドゲート49A,49B,49C,49Dの出力信号の論理和信号を、選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力するオアゲート51を備えている。
【0086】
つまり、本実施形態のECU1において、プルダウン抵抗器25を設けることで検出したい主な異常モードは、各励磁コイルLA〜LDの電流供給経路に生じた断線異常であり、その断線異常は、前述したように、制御信号をハイレベルにして出力回路5の駆動トランジスタ7をオフさせている時に、そのハイレベルの制御信号に対応する励磁コイルのモニタ信号がロウレベルになっていないかを確認することで検知することができる。
【0087】
よって、A相〜D相の各励磁コイルLA〜LDがAB→BC→CD→DAの順序で通電される2相励磁の場合、A相とB相が通電されている時には、他のC相又はD相のモニタ信号MC又はMDが選択されてCPU3へ出力されるようにし、B相とC相が通電されている時には、他のD相又はA相のモニタ信号MD又はMAが選択されてCPU3へ出力されるようにし、C相とD相が通電されている時には、他のA相又はB相のモニタ信号MA又はMBが選択されてCPU3へ出力されるようにし、D相とA相が通電されている時には、他のB相又はC相のモニタ信号MB又はMCが選択されてCPU3へ出力されるようにすれば、各励磁コイルLA〜LDについて断線異常の有無を判定することができる。
【0088】
また、A相〜D相の各励磁コイルLA〜LDがA→AB→B→BC→C→CD→D→DAの順序で通電される1−2相励磁の場合、2つの相の同時通電時にCPU3へ出力されるモニタ信号は、2相励磁の場合と同じにし、各相が単独で通電されている時には、その単独で通電されている相のモニタ信号が選択されてCPU3へ出力されるようにすれば、その相の制御信号をロウレベルにして駆動トランジスタ7をオンさせている時(通電時)に検出可能な異常(出力回路5の故障及び出力端子のバッテリ電圧VB への短絡)をも検知できるようになる。
【0089】
そこで、本第2実施形態では、信号選択回路31を図5の如く構成することにより、1−2相励磁の場合を示す図6と2相励磁の場合を示す図7のように、4つの制御信号SA〜SDのうちで、制御信号SAのみがロウレベルである時(A相のみ通電時)と、2つの制御信号SB,SCがロウレベルである時(B相及びC相の同時通電時)とに、オアゲート47Aの出力信号OAがハイレベルとなって、A相のモニタ信号MAが選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力され、制御信号SBのみがロウレベルである時(B相のみ通電時)と、2つの制御信号SC,SDがロウレベルである時(C相及びD相の同時通電時)とに、オアゲート47Bの出力信号OBがハイレベルとなって、B相のモニタ信号MBが選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力され、制御信号SCのみがロウレベルである時(C相のみ通電時)と、2つの制御信号SD,SAがロウレベルである時(D相及びA相の同時通電時)とに、オアゲート47Cの出力信号OCがハイレベルとなって、C相のモニタ信号MCが選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力され、制御信号SDのみがロウレベルである時(D相のみ通電時)と、2つの制御信号SA,SBがロウレベルである時(A相及びB相の同時通電時)とに、オアゲート47Dの出力信号ODがハイレベルとなって、D相のモニタ信号MDが選択モニタ信号MONIとしてCPU3へ出力されるようにしている。
【0090】
このため、1−2相励磁の場合には、信号選択回路31からCPU3へ択一的に出力されるモニタ信号が、図6における「MONI」の欄に示すように順次切り替えられることとなり、また、2相励磁の場合には、信号選択回路31からCPU3へ択一的に出力されるモニタ信号が、図7における「MONI」の欄に示すように順次切り替えられることとなる。
【0091】
そして、CPU3は、自己が出力している制御信号SA〜SDの状態から、信号選択回路31からの選択モニタ信号MONIがどの相のモニタ信号であるかを判断すると共に、その判断したモニタ信号と該モニタ信号に該当する制御信号とを比較することで、異常の有無を判断することができる。
【0092】
従って、このような本第2実施形態の信号選択回路31を備えるECU1によっても、第1実施形態のECU1と同様に、CPU3の入出力信号数を最小値である5つ(=制御信号SA〜SD+選択モニタ信号MONI)にまで減少させることができ、また、1−2相励磁と2相励磁との両通電方式において、各励磁コイルLA〜LDの電流供給経路の異常の有無を確実に判定することができるようになる。
【0093】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、前述した各実施形態に限定されるものではなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態のECU1では、電気負荷としての励磁コイルLA〜LDの一端がバッテリ電圧VB に接続されており、各出力回路5が励磁コイルLA〜LDから電流を引き込む所謂ロウサイド形式を採っていた。これに対して、励磁コイルLA〜LDの一端が接地電位に接続され、各出力回路5から励磁コイルLA〜LDへ電流を流し出す所謂ハイサイド形式の場合には、プルダウン抵抗器25に代えて、出力端子JA〜JDの各々とバッテリ電圧VB との各間にプルアップ抵抗器を設け、その各プルアップ抵抗器をモニタ信号発生手段として用いれば良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の自動車用電子制御装置の構成を表す回路図である。
【図2】 第1実施形態の信号選択回路の構成を表す回路図である。
【図3】 ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合の通電順序パターン及び第1実施形態の信号選択回路の作用を表すタイムチャートである。
【図4】 ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合の通電順序パターン及び第1実施形態の信号選択回路の作用を表すタイムチャートである。
【図5】 第2実施形態の信号選択回路の構成を表す回路図である。
【図6】 ステップモータを1−2相励磁の通電方式で動作させる場合の通電順序パターン及び第2実施形態の信号選択回路の作用を表すタイムチャートである。
【図7】 ステップモータを2相励磁の通電方式で動作させる場合の通電順序パターン及び第2実施形態の信号選択回路の作用を表すタイムチャートである。
【符号の説明】
1…自動車用電子制御装置(ECU)
LA〜LD…ステップモータの励磁コイル JA〜JD…出力端子
3…マイクロコンピュータ(CPU) 5…出力回路
7…駆動トランジスタ(NチャネルMOSFET)
17…初段トランジスタ(PチャネルMOSFET)
25…プルダウン抵抗器 29…バッファ回路 31…信号選択回路
33A〜33D…ONエッジ検出回路 35A〜35D…ディレー回路
37A〜37D…OFFエッジ検出回路 41…マルチプレクサ
39A〜39D,47A〜47D,51…オアゲート
43A〜43D,45A〜45D,49A〜49D…アンドゲート
Claims (7)
- 複数の電気負荷に夫々対応して設けられ、通電を示す論理レベルと非通電を示す論理レベルとに切り替えられる制御信号に応じて、該制御信号が通電を示す論理レベルの時に自己に対応する電気負荷に電流を流す複数の出力手段と、
前記各出力手段へ前記制御信号を夫々出力すると共に、その各制御信号の論理レベルを切り替えることにより、前記各電気負荷の通電状態を制御する制御部と、
前記各出力手段による前記各電気負荷の実際の通電状態を示すモニタ信号を夫々発生する複数のモニタ信号発生手段とを備え、
前記制御部が、前記出力手段へ出力した制御信号と、その制御信号に対応する電気負荷の前記モニタ信号発生手段によるモニタ信号とを照合して、異常の有無を判定するように構成された電気負荷の通電制御装置において、
前記制御部から前記各出力手段へ出力される各制御信号と、前記各モニタ信号発生手段により発生される各モニタ信号とを入力し、前記各モニタ信号のうちの何れか1つを、前記各制御信号に基づき選択して前記制御部へ出力する信号選択回路を備えていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項1に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記信号選択回路は、前記各制御信号のうちで論理レベルが変化した制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を選択して、前記制御部へ出力するように構成されていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項2に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記信号選択回路は、前記各制御信号のうちの2つの制御信号が、互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、予め定められた特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を優先的に選択して、前記制御部へ出力するように構成されていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項2に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記信号選択回路は、前記各制御信号のうちの2つの制御信号が、互いに異なる論理レベルに夫々同時に変化した場合には、まず、予め定められた特定の論理レベルとは異なる論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を、予め設定された所定時間だけ前記制御部へ出力し、その所定時間の経過後、前記特定の論理レベルに変化した方の制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を前記制御部へ出力するように構成されていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項1に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記信号選択回路は、前記各制御信号のうちで予め定められた特定の論理レベルに変化した制御信号に対応する電気負荷のモニタ信号を選択して、前記制御部へ出力するように構成されていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項1に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記制御部は、前記各出力手段へ出力する制御信号の論理レベルを、予め定められた順序パターンで切り替えるように構成されており、
前記信号選択回路は、前記各モニタ信号のうちで前記制御部へ出力する1つのモニタ信号を、前記順序パターンに基づき設定された前記各制御信号の論理レベルの組み合わせパターンに応じて、順次切り替えるように構成されていること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。 - 請求項1ないし請求項6に記載の電気負荷の通電制御装置において、
前記複数の電気負荷は、ステップモータの各励磁コイルであること、
を特徴とする電気負荷の通電制御装置。
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