JP4350561B2 - ホトレジスト組成物、液晶パネル用スペーサの形成方法、液晶パネル用スペーサ及び液晶パネル - Google Patents
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Description
従来は、当該スペーサを形成するため、基板の全面に、スペーサとなるビーズ粒子を散布する方法が取られていた(特許文献1[0002]〜[0003]、特許文献2[0002]〜[0005]、特許文献3[0002]〜[0014]、特許文献4[0002]〜[0005]、特許文献5[0002]〜[0003]参照)。
このようなことから、画素表示部にスペーサが付着しない様に、スペーサを形成する技術が種々報告されている。
具体的には、ポジ型ホトレジスト組成物を用いて形成したレジストパターンをスペーサとして用いる技術(特許文献2[0006]〜[0023]、特許文献3[0015]〜[0046]参照)、ポジ型ホトレジスト組成物にスペーサ用ビーズを分散させて、画素表示以外の部分にスペーサを形成する技術(特許文献1[0004]〜[0015]、特許文献4[0006]〜[0023]、特許文献5[0004]〜[0074]参照)、及びネガ型ホトレジスト組成物にスペーサ用ビーズを分散させて、画素表示以外の部分にスペーサを形成する技術(特許文献5[0004]〜[0074]、特に[0049]参照)が提案されている。
すなわち、ポジ型ホトレジストで形成したレジストパターン自体をスペーサとして利用する技術は、現像時にレジストパターンの膜減現象が問題となり、スペース間隔を一定に保つことが困難である。特に基板の大型化に伴い、現像時の残膜率を広い基板面において一定に保つことは、ますます困難となることが予想される。
また、ポジ型ホトレジスト組成物を用いてビーズと下地基板とを接着する技術は、ビーズの接着性に難点があり、ビーズを下地基板に強固に付着させることが困難である。
本発明のホトレジスト組成物は、(A)アルカリ可溶性樹脂、
(B)下記一般式(I)
で表される基のいずれかを示す]
で表される化合物、
(C)放射線の照射により酸成分を発生する化合物、及び
(D)ビーズ、を含有してなることを特徴とする。
本発明の第1の液晶パネル用スペーサの形成方法は、
(1)本発明のホトレジスト組成物を、ブラックマトリックスパターンが描かれた基板上に塗布し、加熱処理を行い、レジスト被膜を形成する工程、
(2)前記工程(1)の後、前記基板のレジスト被膜が形成された前面及びその反対側の背面のうち、一方から露光する工程、
(3)前記工程(2)の後、前記基板の前面及び背面のうち、他方から露光する工程、
(4)前記工程(3)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(5)前記工程(4)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2)乃至(3)において露光された露光部分を除去する工程、
を有することを特徴とする。
本発明の第2の液晶パネル用スペーサの形成方法は、
(1’)本発明のホトレジスト組成物をブラックマトリックスパターンが描かれた基板上に塗布し、加熱処理を行い、レジスト被膜を形成する工程、
(2’)前記工程(1’)の後、前記基板のレジスト被膜が形成された前面及びその反対側の背面のうち、一方から露光する工程、
(3’)前記工程(2’)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(4’)前記工程(3’)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2’)において露光された露光部分を除去する工程、
(5’)前記工程(4’)の後、前記基板の前面及び背面のうち、他方から露光する工程、
(6’)前記工程(5’)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(7’)前記工程(6’)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(5’)において露光された露光部分を除去する工程、
を有することを特徴とする。
本発明の液晶パネル用スペーサは、基板の上に、本発明のホトレジスト組成物によりビーズが接着されてなることを特徴とする。
本発明の液晶パネルは、本発明の液晶パネル用スペーサを備えていることを特徴とする。
[A成分]
(A)アルカリ可溶性樹脂成分は、特に制限されるものでなく、ポジ型ホトレジスト組成物において被膜形成物質として通常用いられ得るものの中から任意に選ぶことができ、好ましくは、芳香族ヒドロキシ化合物とアルデヒド類またはケトン類とを縮合反応させて得られるノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体(ヒドロキシスチレン系樹脂)、アクリル樹脂等を挙げることができる。中でもノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン系樹脂が好ましく、ヒドロキシスチレン系樹脂が特に好ましい。
前記芳香族ヒドロキシ化合物としては、例えばフェノール;m−クレゾール、p−クレゾール、o−クレゾール等のクレゾール類;2,3−キシレノール、2,5−キシレノール、3,5−キシレノール、3,4−キシレノール等のキシレノール類;m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、o−エチルフェノール、2,3,5−トリメチルフェノール、2,3,5−トリエチルフェノール、4−tert−ブチルフェノール、3−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチルフェノール、2−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−5−メチルフェノール等のアルキルフェノール類;p−メトキシフェノール、m−メトキシフェノール、p−エトキシフェノール、m−エトキシフェノール、p−プロポキシフェノール、m−プロポキシフェノール等のアルコキシフェノール類;o−イソプロペニルフェノール、p−イソプロペニルフェノール、2−メチル−4−イソプロペニルフェノール、2−エチル−4−イソプロペニルフェノール等のイソプロペニルフェノール類;フェニルフェノール等のアリールフェノール類;4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ビスフェノールA、レゾルシノール、ヒドロキノン、ピロガロール等のポリヒドロキシフェノール類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、また2種以上を組み合わせて用いてもよい。
ヒドロキシスチレン系樹脂(ポリヒドロキシスチレンおよびその誘導体)としては、例えばビニルフェノールの単独重合体、ビニルフェノールとこれと共重合し得るコモノマーとの共重合体等が挙げられる。このコモノマーとしては、例えばアクリル酸誘導体、アクリロニトリル、メタクリル酸誘導体、メタクリロニトリル、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロロスチレン等のスチレン誘導体が挙げられる。
アクリル樹脂は、アクリル酸、メタクリル酸、及びそれらの誘導体から選ばれる1種以上を重合させたものであって、特にアクリル酸、メタクリル酸の中から選ばれる少なくとも1種と、それらの誘導体の中から選ばれる少なくとも1種との共重合体が好ましい。
特に本発明において、ヒドロキシスチレン系の樹脂は、ノボラック樹脂に比べ、酸性度をほとんど帯びていない樹脂である。(A)成分の酸性度の強弱は、レジスト組成物の保存安定性に影響を与えるため、保存安定性の良いレジスト組成物を調整する目的においては、ヒドロキシスチレン系の樹脂を選択することが望ましい。中でも、スチレン構成単位や、アルキル置換スチレン構成単位(以下、両者を併せて「スチレン系構成単位」という)を含有するヒドロキシスチレン系樹脂は、レジスト組成物の感度、耐熱性を改善する効果もある点で好ましい。
なお、(A)成分としてノボラック樹脂を用いる場合には、後述の(E)成分や保存安定剤を併用することが、レジスト組成物の長期保存安定性の観点から望ましい。
また、(A)成分としてアクリル樹脂を用いる場合、そのMwは5000〜50000が好ましい。
なお、接着力向上のためには、ノボラック樹脂、ヒドロキシスチレン系樹脂、アクリル樹脂等の1種または2種以上に、エポキシ化合物を混合して用いると好ましい。この場合のエポキシ化合物の配合量は、(A)成分中3〜15質量%とされる。
(B)成分は前記一般式(I)で表される化合物であり、架橋剤として作用するものである。
前記一般式(I)において、R1は置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜10の分岐鎖状、直鎖状のアルキレン基、または前記一般式(II)で表されるものである。なお、当該アルキレン基は主鎖に酸素結合(エーテル結合)を含んでいてもよい。一般式(II)中、R4も、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜10の分岐鎖状、直鎖状のアルキレン基であり、当該アルキレン基は、主鎖に酸素結合(エーテル結合)を含んでいてもよい。R1としては、−C4H8−、−C2H4OC2H4−、−C2H4OC2H4OC2H4−、及び一般式(II)で表されるもの等が好ましく、中でも上記一般式(II)で表されるものが好ましく、特にR4の炭素数が1で、mが1のものが好ましい。(B)成分は、1種または2種以上混合して用いることができる。
かかる架橋構造の具体例としては、例えば、下記一般式(1A)〜(2B)で表されるものが考えられる。
(B)成分は、(A)成分としてノボラック樹脂を選択した場合は、(A)成分に対して1〜50質量%、好ましくは5〜35質量%の割合で用いられる。1質量%以上とすることにより、ビーズの基板に対する接着性を良好なものにできる。50質量%以下とすることにより、現像液(アルカリ水溶液)に対する溶解性が著しく劣ることを防ぐことができ、感度が劣る、パターンが解像しない等の問題を発生を防ぐことができる。なお、(A)成分としてヒドロキシスチレン系樹脂を選択した場合は、(A)成分に対して1〜50質量%、好ましくは5〜40質量%の割合で用いられる。
酸成分の除去方法としては、公知の方法を挙げることができ、例えばイオン交換樹脂の使用、純水洗い、アルカリによる中和などの方法を適用することができる。
(C)成分としては、特に限定はなく、従来から化学増幅型のポジ型ホトレジスト組成物の材料として知られている光酸発生剤、例えばスルホニルジアゾメタン系酸発生剤、オニウム塩系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤などを用いることができる。
下記一般式(V)、(VI)で表されるもの。
(D)ビーズとしては、従来から公知のものであれば特に限定することなく使用できる。
好ましくは、絶縁性であって、例えば、プラスチックビーズや、非晶質又は結晶質シリカ球状粒子、ガラスビーズ等の無機製スペーサー等が挙げられ、粒子サイズ等の要求に応じて適宜選択し得る。また、1種または2種以上混合して用いることができる。
なお、プラスチックビーズとしては、例えばアクリル系架橋樹脂、ジビニルベンゼン系樹脂、スチレン樹脂、メタクリル樹脂等からなるものが挙げられる。
ビーズの粒子形状は、球状、円柱状等の定形粒子であって、好ましくは、厚さの制御の観点から、球状、特に真球のものが好ましい。
ビーズの粒子径は、液晶パネルに必要とされる基板間隙との係わりで、適宜選ぶことができるが、通常1〜12μmの範囲から選ばれる。
(D)成分の配合量は、例えばホトレジスト組成物中0.0001〜20体積%(25℃におけるホトレジスト組成物に対して)、好ましくは0.001〜10体積%とされる。この範囲内であれば、基板の好ましい間隔を維持することができ、また塗布性も良好である。
本発明の化学増幅型ポジ型ホトレジスト組成物において、(E)成分として、塩基性化合物(好ましくはアミン類)を配合することにより、酸成分による影響を低減させるうえで好ましい。特に(A)成分としてノボラック樹脂を用いる場合は、ノボラック樹脂が酸性度を帯びている樹脂であるので、(E)成分を含有させることが有効である。
当該化合物としては、ホトレジスト組成物に対する相容性を有するものであればよく、特に制限されるものではないが、例えば特開平9−6001号公報に記載の化合物等を挙げることができる。
中でも、3級アミンが好ましく、特に、トリ−n−ペンチルアミン、メチル−ジ−n−オクチルアミン、トリ−n−デシルアミン、トリベンジルアミン、N,N−ジシクロヘキシルメチルアミン等の比較的嵩高いアミンは、経時的にレジスト組成物中に副生成される酸成分の量を抑制する効果もあり、レジスト組成物の長期保存安定性向上の点で好適である。
(E)成分は1種または2種以上を混合して用いることができる。
(E)成分は、樹脂固形分100質量部に対して0.01〜5.0質量部、特には0.1〜1.0質量部の範囲で配合することが、効果の点から好ましい。
有機溶剤としては、化学増幅型のポジ型ホトレジスト組成物に用いられるものであれば、特に限定せずに用いることができる。
例えば、プロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート(例えばプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)等)、乳酸エステル(例えば乳酸エチル等)等のエステル系溶剤; アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;等の非エステル系溶剤が挙げられる。
なお、エステル系溶剤も非エステル系溶剤も、ともに経時的に分解して酸を副生成する場合があるが、前記(E)成分の存在下、あるいは後述の保存安定剤の存在下においては、当該分解反応は抑制される。特にエステル系溶剤においてはその効果が顕著であり、当該(E)成分、保存安定剤の存在下においては、むしろエステル系溶剤が好ましく、特にPGMEAは好適である。
なお、上記分解により副生成する酸成分としては、例えば2−ヘプタノンの場合、蟻酸、酢酸、プロピオン酸等を生じることが確認されている。
有機溶剤は1種または2種以上混合して用いることができる。
当該保存安定剤としては、溶剤の分解反応を抑制する作用を有するものであれば特に限定されず、例えば、特開昭58−194834号公報に記載されているような酸化防止剤を挙げることができる。酸化防止剤としてはフェノール系化合物とアミン系化合物が知られているが、特にフェノール系化合物が好ましく、中でも2,6−ジ(tert−ブチル)−p−クレゾール及びその誘導体が、エステル系溶剤、ケトン系溶剤の劣化に対して有効であり、商業的に入手可能、かつ安価であって、さらに保存安定効果に優れる点で好ましい。特にプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、2−ヘプタノンに対する劣化防止効果に極めて優れる。配合量は、樹脂固形分100質量部に対して0.01〜3質量部、特には0.1〜1.0質量部の範囲であることが好ましい。
本発明のホトレジスト組成物は、(A)乃至(C)成分と、必要に応じて添加される成分を有機溶剤に溶解するとともに、(D)成分を添加し、分散させ、次いで必要に応じてメンブランフィルターでろ過することにより得られる。
[第1の例]
図1〜3は本発明の液晶パネル用スペーサの形成方法の第1の例の手順を示した説明図である。
まず、図1に示す様に、基板1の一方の面にストライプ状のブラックマトリックスパターンが描かれたものを用意する。ブラックマトリックスパターンの黒色ライン部分を、ブラックマトリックス部分2と呼ぶ。なお、基板は限定されないが、プラスチック、ガラス等の透明な材料からなるものが好ましく、中でもガラス基板が好ましい。
ついで、本発明のホトレジスト組成物をスキャン塗布法、中央滴下&スピン塗布法等で塗布、加熱処理し、レジスト被膜3を形成する[工程(1)]。すると、樹脂層3a中にビーズ3bが分散した状態のレジスト被膜3が得られる。前記加熱処理(プリベーク)は、例えば100〜140℃の温度条件で残存溶媒を除去すると好ましい。プリベーク方法としては、ホットプレートと基板の間に隙間を持たせるプロキシミティベークを行うことが好ましい。
ここで当該基板1のレジスト被膜3が形成された面を前面、その反対側の面を背面と呼ぶ。
ここで用いる光源は、当該レジスト被膜が感光するものであれば特に限定しないが、i線(365nm)を用いることが好ましい。
この工程(2)の後、図2に示した様に背面から露光する[工程(3);第2の露光工程]。ここで用いる光源は、当該レジスト被膜が感光するものであれば特に限定しないが、i線(365nm)を用いることが好ましい。
このとき、ブラックマトリックス部分2の上に位置するビーズ3bの下方の領域4Aは露光されない。そして、それ以外の基板1の上に位置するビーズ3bの下方の領域4Bは露光される。したがって、領域4Bは現像工程で除去可能となる。
この工程(4)の後、図3に示した様に、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2)乃至(3)(第1乃至第2の露光工程)において露光された露光部分を除去する[工程(5)]。すると、レジスト被膜3の樹脂層3aのうち、図2に示したブラックマトリックス部分2上のビーズ3bの下に位置する領域4Aのみが残り、その結果、領域4A上のビーズ3bが残留する。それ以外のビーズ3bは、その下の領域4Bがアルカリ水溶液に溶解するため、除去される。アルカリ水溶液としては、例えば1〜10質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液が用いられる。
なお、通常、この後、残った現像液を純水などのリンス液で洗い落とす。
その結果、図3に示した様に、基板1に描かれたブラックマトリックス部分2の上に、本発明のホトレジスト組成物を用いてビーズ3bが接着されてなる、液晶パネル用スペーサが得られる。
第2の例の液晶パネル用スペーサの形成方法は、第1の例と、前記工程(2)(第1の露光工程)において、前面ではなく、背面から露光し、前記工程(3)(第2の露光工程)において、背面ではなく、前面から露光する点が異なる。
この場合も第1の例と同様の液晶パネル用スペーサが得られる。
第3の例の液晶パネル用スペーサの形成方法についても、図1〜3を利用して説明する。
まず、図1に示した様に、レジスト被膜を形成する工程[工程(1')]の後、基板1の前面から露光する[工程(2');第1の露光工程]。これは、第1の例と同様である。
ついで、この工程(2')の後、露光後加熱(PEB)処理を行い[工程(3')]、その後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2')(第1の露光工程)において露光された露光部分を除去する[工程(4')]。
すると、樹脂層3aのうち、図1に示したビーズ3bの下に位置する領域4A、4Bが残る。
ついで、この工程(4’)の後、図2に示した場合と同様に、前記基板1の背面から露光する[工程(5');第2露光工程]。
すると、ブラックマトリックス部分2の上に位置する領域4Aは露光されないが、それ以外の部分に位置する領域4Bが露光され、後の工程でアルカリ水溶液に溶解可能な領域となる。
この工程(5’)の後、露光後加熱(PEB)処理を行い[工程(6')]、さらにアルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(5')(第2の露光工程)において露光された露光部分を除去する[工程(7')]。
すると、図2に示したブラックマトリックス部分2上のビーズ3bの下に位置する領域4Aのみが残り、この領域4Aの上のビーズ3bが残留する。それ以外のビーズ3bは、その下の領域4Bがアルカリ水溶液に溶解するため、除去される。
その結果、図3に示した様に、基板1に描かれたブラックマトリックス部分2の上に、本発明のホトレジスト組成物を用いてビーズ3bが接着されてなる、液晶パネル用スペーサが得られる。
第4の例の液晶パネル用スペーサの形成方法は、第3の例と、前記工程(2')(第1の露光工程)において、前面ではなく、背面から露光し、前記工程(5')(第2の露光工程)において、背面ではなく、前面から露光する点が異なる。
この場合も第3の例と同様の液晶パネル用スペーサが得られる。
液晶パネルは、第1乃至第4の例の様にして得られる液晶パネル用スペーサが設けられた基板1を、もう1枚のスペーサが設けられていない基板とを貼り合わせ、これらの間に液晶を注入、封止する工程を経て、常法によって製造し得る。
そして、この液晶パネルを用いて常法により、液晶表示装置が製造し得る。
また、本発明のホトレジスト組成物は、ポジ型レジスト組成物でありながら、ネガ型レジストのような機械的強度および基板との接着強度を有するので、基板上に付着したビーズの基板との接着強度が高い。そして、ポジ型レジストであることから、背面露光によりビーズ下部のレジストを除去することができ、残ったレジストが液晶材料を汚染する可能性が低い。
なお、前記第1、第2の例の形成方法はレジスト残りが少ないの点で優れている。
また、前記第3、第4の例の形成方法はビーズの接着性が良好である点で優れている。
(1)レジスト残り評価:
試料を、中央滴下&スピン塗布法によるレジスト塗布装置〔製品名:TR−6132U(東京応化工業(株)製)〕を用いて、1000rpmにて30秒間回転することにより、ブラックマトリックスパターンが描かれたガラス基板(125mm×125mm)上にレジスト層を形成した。
次いで、ホットプレートの温度を140℃とし、約1mmの間隔をあけたプロキシミティベークにより90秒間のプリベークを行って、膜厚1μmのレジスト被膜を形成した。
次いで、露光装置(装置名:EXM−1066 、OWK社製)を用いて、全面露光を行った。
次いで、露光装置(装置名:EXM−1066、OWK社製)を用いて、背面から全面露光を行った。
次いで、140℃、90秒間の条件で、0.5mmの間隔をあけたプロキシミティベークにより、PEBを施した。
次いで、23℃、2.38質量%TMAH水溶液用いて60秒間の現像処理を行った後、純水で30秒間リンスし、スピン乾燥した。
ビーズの付着状態をSEM(走査型電子顕微鏡)写真にて観察し、レジスト残りがほとんど見られなかったものを○、やや見られたものを△、大量に確認されたものを×として表した。
上記(1)レジスト残り評価で作成したビーズの付着した基板を、2000rpmにて30秒間回転した。その結果、ビーズが殆ど損失せず、基板との接着状態が良好であったものを〇、ビーズの一部が損失し、接着力がやや劣っていたものを△、ビーズの殆どが損失し、接着状態が著しく劣っていたものを×として表した。
下記(A)、(B)、(C)、及び(E)成分を有機溶剤(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)に均一に溶解し、20質量%濃度に調整した後、これに界面活性剤としてR−08(製品名:大日本インキ化学工業(株)製)を500ppm配合し、さらに上記(D)成分であるビーズを分散させ、次いでこれを孔径0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型ホトレジスト組成物1を調製した。
(A)成分:質量平均分子量(Mw)2500のスチレン−ヒドロキシスチレンコポリマー(スチレン:ヒドロキシスチレン=15:85(モル比)) 100質量部
(B)成分:シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル 10質量部
(C)成分:[上記一般式(XI)で表される化合物] 2質量部
(D)成分:エポスターYW−30(製品名:日本触媒(株)製) ホトレジスト組成物中、1体積%
(E)成分:[t−n−デシルアミン] 0.2質量部
(A)成分としてm−クレゾールノボラック樹脂(Mw=8000)を用いた以外は実施例1と同様にして、レジスト組成物2を調整した。
実施例1のレジスト組成物の代わりに、ノボラック−ナフトキノン系のポジ型ホトレジストであるTFR−970(製品名;東京応化工業(株)製)を用いた以外は、実施例1と同様にして(D)成分を分散させたレジスト組成物3を調整した。
Claims (6)
- 前記(A)成分がヒドロキシスチレン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のホトレジスト組成物。
- (1)請求項1又は2記載のホトレジスト組成物を、ブラックマトリックスパターンが描かれた基板上に塗布し、加熱処理を行い、レジスト被膜を形成する工程、
(2)前記工程(1)の後、前記基板のレジスト被膜が形成された前面及びその反対側の背面のうち、一方から露光する工程、
(3)前記工程(2)の後、前記基板の前面及び背面のうち、他方から露光する工程、
(4)前記工程(3)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(5)前記工程(4)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2)乃至(3)において露光された露光部分を除去する工程、
を有することを特徴とする液晶パネル用スペーサの形成方法。 - (1’)請求項1又は2記載のホトレジスト組成物をブラックマトリックスパターンが描かれた基板上に塗布し、加熱処理を行い、レジスト被膜を形成する工程、
(2’)前記工程(1’)の後、前記基板のレジスト被膜が形成された前面及びその反対側の背面のうち、一方から露光する工程、
(3’)前記工程(2’)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(4’)前記工程(3’)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(2’)において露光された露光部分を除去する工程、
(5’)前記工程(4’)の後、前記基板の前面及び背面のうち、他方から露光する工程、
(6’)前記工程(5’)の後、露光後加熱(PEB)処理を行う工程、
(7’)前記工程(6’)の後、アルカリ水溶液による現像処理を行い、前記工程(5’)において露光された露光部分を除去する工程、
を有することを特徴とする液晶パネル用スペーサの形成方法。 - 基板の上に、請求項1又は2記載のホトレジスト組成物によりビーズが接着されてなることを特徴とする液晶パネル用スペーサ。
- 請求項5に記載の液晶パネル用スペーサを備えていることを特徴とする液晶パネル。
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