JP3609322B2 - ポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法に関するものであり、とくに巨大磁気抵抗(GMR:Giant Magnetoresistive)ヘッド、磁気抵抗(MR:Magnetoresistive)ヘッド等の磁気ディスク装置用の磁気ヘッドの製造工程において、フレーム法を利用したメッキによる記録ヘッドの上部磁極および導体コイルの形成に好適なポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
これまで、アルカリ可溶性樹脂とキノンジアジド基含有化合物とからなるホトレジスト組成物は、i線(365nm)を用いたホトリソグラフィ技術において、解像性、感度、耐エッチング性に優れることから半導体素子や液晶素子の製造に十分実用に供してきている。
一方、GMRヘッドやMRヘッド等の磁気ヘッドの製造工程において、メッキによる記録ヘッドの上部磁極および導体コイルの形成工程におけるフレーム材料として、ホトレジスト組成物を利用することが知られている(特開平10−269521号公報)。
近年、磁気ディスクの高密度化が加速度的に進み、30Gbit/inch2や50Gbit/inch2クラスの高密度磁気ディスクの開発が行われる一方、当該高密度磁気ディスクに対応した磁気ヘッドの開発も盛んに行われている。このような高密度磁気ディスク用磁気ヘッドには、MRヘッドでは0.5〜1.0μm幅、2.0〜3.0μm高さの書き込み部分を有する磁極が必要とされており、GMRヘッドでは0.3〜0.7μm幅、3.0〜4.0μm高さの書き込み部分を有する磁極が必要とされている。
メッキによる前記の上部磁極および導体コイルを形成するためには、フレーム材料となるホトレジスト組成物の乾燥被膜を、膜厚3.0μm以上の厚膜で基板上に形成する必要があり、とくにGMRヘッド用の磁極を形成する場合には、6.0〜8.0μm程度が必要とされている。
ところで、磁極の材料は、主に鉄−ニッケル合金であり、磁極が形成される基板は主に銅や鉄−ニッケル合金である。銅や鉄−ニッケル合金は、ホトレジスト組成物の接着性が悪い基板であり、従来のホトレジスト組成物では、これらの基板上に3.0μm以上の厚膜のレジスト被膜を接着性よく形成することは困難であった。
【0003】
特開平10−269521号公報(先行技術1)には、Mw2000〜6000のノボラック樹脂の水酸基の水素原子を水素原子1原子当たり0.12〜0.22モルの1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換して得たノボラック樹脂を含有するポジ型ホトレジスト組成物が、磁極の形成に優れる材料であると記載されている。
しかし、当該ポジ型ホトレジスト組成物では、銅や鉄−ニッケル合金等の接着性の悪い基板上では、膜剥がれを生じやすく、磁極をメッキ法により形成する場合、メッキ処理時にメッキ液がレジスト被膜と基板との界面にしみ込んだり、レジスト被膜が剥がれ落ちる等の問題を有する。
また、6.0〜8.0μm程度の厚膜条件で幅0.8μm以下のスペースパターンを垂直性よく形成することが困難である。
【0004】
また、特開昭62−262043号公報(先行技術2)には、下記式で表されるベンゾトリアゾールカルボン酸類を含有するポジ型ホトレジスト組成物が、下地基板に対する密着性に優れる材料であると記載されている。
【0005】
【化5】
【0006】
(式中、Rは水素原子または炭素原子数1〜3の脂肪族炭化水素基を表す)
当該ポジ型ホトレジスト組成物は、銅や鉄−ニッケル合金等の接着性の悪い基板上においても6.0〜8.0μm程度の厚膜のレジスト被膜を接着性よく形成することができるが、現像処理後のレジストパターン表面全体にスカムが発生し易く、磁極の形成に問題を有する。
また、6.0〜8.0μm程度の厚膜条件で幅0.8μm以下のスペースパターンを垂直性よく形成することが困難である。
以上のことから、スカムの発生が少なく、3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の厚膜であっても、銅や鉄−ニッケル合金等の基板に対して接着性がよく、また、幅0.8μm以下のスペースパターンを垂直性よく形成することが可能で、磁極の形成に優れるポジ型ホトレジスト組成物の実現が望まれていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の第一の目的は、スカムを発生することなく、銅や鉄−ニッケル合金等の接着性の悪い基板上に対しても3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の膜厚の感光性膜を接着性よく形成することのできるポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法を提供することにある。
また、本発明の第二の目的は、6.0μm以上の厚膜条件においても、幅0.8μm以下のスペースパターンを、垂直性よく形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意研究した結果、前記の目的を解決することを得た。
【0009】
すなわち、本発明は、全フェノール性水酸基の水素原子の一部が1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されているアルカリ可溶性ノボラック樹脂、および芳香族性を示す複素環化合物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物であり、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、分散度 [ 重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn) ] が3.0以下のものであり、ただし、当該1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されているアルカリ可溶性ノボラック樹脂をアルカリ可溶性樹脂および感光剤として単独使用し、前記複素環化合物は、下記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つと、下記一般式(III)で表される結合の少なくとも1つとを有することを特徴とする、3.0μm以上の膜厚のレジストパターンを形成するためのポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0010】
【化6】
【0011】
(式中、R1は、水素原子、または炭素原子数1〜3の直鎖または分枝状のアルキル基を表す)
【0012】
【化7】
【0013】
(式中、R2は、水酸基、または水酸基を有する炭素原子数1〜5の直鎖または分枝状のアルキル基を表す)
【0014】
また、本発明は、前記複素環化合物は、6員環化合物であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0015】
また、本発明は、前記複素環化合物は、前記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つを1〜3つ有することを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0016】
また、本発明は、前記複素環化合物は、下記一般式(IV)で表される化合物であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0017】
【化8】
【0018】
(式中、nは1〜3の整数を表し、R3は、水酸基、または水酸基を有する炭素原子数1〜5の直鎖または分枝状のアルキル基を表す)
【0019】
また、本発明は、前記複素環化合物は、下記一般式(V)で表される化合物であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0020】
【化9】
【0021】
また、本発明は、前記複素環化合物は、25℃で液体であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0022】
また、本発明は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4000〜5000であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0023】
また、本発明は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、全フェノール性水酸基の水素原子の3.0〜5.0モル%が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されていることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0024】
また、本発明は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、フェノール系モノマーの含有量が1重量%以下で、かつダイマーの含有量が4重量%以下であるフェノールノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物であることを特徴とする前記のポジ型ホトレジスト組成物を提供するものである。
【0025】
また、本発明は、前記のポジ型ホトレジスト組成物を用いて形成した膜厚3.0μm以上の感光性膜が、銅または鉄−ニッケル合金上に形成されていることを特徴とする感光性膜付基板を提供するものである。
【0026】
また、本発明は、前記のポジ型ホトレジスト組成物を用いて形成した膜厚6.0μm以上の感光性膜が、銅または鉄−ニッケル合金上に形成されている感光性膜付基板に、i線(365nm)を光源に用いた選択的露光を行い、幅0.8μm以下のスペースパターンを形成することを特徴とするレジストパターンの形成方法を提供するものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
アルカリ可溶性ノボラック樹脂
本発明に用いられるアルカリ可溶性ノボラック樹脂は、全フェノール性水酸基の水素原子の一部が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されたものである。当該アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、特開平10−97066号公報に示されているような公知の方法により、フェノール化合物と縮合剤との脱水縮合反応により合成された重縮合生成物と、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化反応により合成され得る。
【0028】
その場合に用いられるフェノール化合物には、アルキル基が1〜3個核置換したフェノール化合物を用いることが好ましく、例えば、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、2,5−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,5−トリメチルフェノールなどを挙げることができる。
とくに好適には、m−クレゾール;p−クレゾールおよび3,4−キシレノールから選ばれる少なくとも1種;2,3,5−トリメチルフェノールおよび3,5−キシレノールから選ばれる少なくとも1種を用いて合成したノボラック樹脂であり、この態様によれば、3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の厚膜条件下で、耐熱性に優れる幅0.8μm以下の高アスペクト比のスペースパターンを垂直性よく形成することが一層容易となる。
中でもとくに、m−クレゾール、p−クレゾール、および2,3,5−トリメチルフェノールを用いて合成されたアルカリ可溶性ノボラック樹脂は、感度、解像性、およびスペースパターン断面形状の垂直性に優れて好ましい。
【0029】
また、当該アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、全フェノール系構成単位中、m−クレゾール系単位を25〜55モル%;p−クレゾール系単位および3,4−キシレノール系単位から選ばれる少なくとも1種を15〜45モル%;2,3,5−トリメチルフェノール系単位および3,5−キシレノール系単位から選ばれる少なくとも1種を15〜45モル%の範囲で含有することが好ましい。
m−クレゾール系単位が25モル%未満であると、感度および耐熱性が劣る傾向があり、55モル%を超えると膜減りが大きくなる傾向がある。
また、p−クレゾール系単位および3,4−キシレノール系単位から選ばれる少なくとも1種の構成単位が15モル%未満であると、解像性が低下する傾向があり、45モル%を超えると感度および耐熱性が劣り、スカムが発生する傾向がある。
また、2,3,5−トリメチルフェノール系単位および3,5−キシレノール系単位から選ばれる少なくとも1種の構成単位が15モル%未満であると、スペースパターン(レジストパターン)断面形状の垂直性および耐熱性が劣る傾向があり、45モル%を超えると感度が著しく低下する傾向がある。
【0030】
前記縮合剤としては、従来からフェノールノボラック樹脂の合成に用いられてきたアルデヒド類、およびケトン類が挙げられ、中でもアルデヒド類、とくにホルムアルデヒドが好適に用いられる。
フェノール化合物と縮合剤との脱水縮合反応を行った後は、公知の分別操作により、低分子量域のカットを行い、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4000〜5000であり、分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]が3.0以下のフェノールノボラック樹脂とする。
【0031】
なお、このとき、フェノール系モノマーの含有量が1重量%以下で、かつダイマーの含有量が4重量%以下となるように分別操作を行うことが好ましい。
フェノール系モノマーおよびダイマーの含有量がこの範囲を超えるとスペースパターン断面形状の垂直性が劣り、現像後の基板上に残渣(スカム)を発生させ、また耐熱性が低下する傾向があり好ましくない。
なお、フェノール系モノマーおよびダイマーの含有量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定の結果から確認することができる。
つまり、GPCチャートからは、合成したフェノールノボラック樹脂の分子量分布を確認することができ、フェノール系モノマーおよびダイマーの溶出時間に該当するピークの強度比を測定することにより、それぞれの含有量を算出することができる。
なお、フェノール系モノマーおよびダイマーの溶出時間は、測定手段により異なるため、カラム、溶離液、流量、温度、検出器、サンプル濃度、注入量、測定器等の特定が重要である。
なお、本発明においては、下記の測定手段を用いることにより、フェノール系モノマーの溶出時間は23〜25分付近に、ダイマーの溶出時間は21〜22分付近に、それぞれ帰属できる。
【0032】
[本発明におけるGPCの測定手段]
(1)試料20mgをTHF10mlに溶解し、試料溶液を調整する。
(2)(1)の試料溶液10μlを下記のGPC測定装置に注入し、28分間流してUV波長λ=280nm付近で検出される試料の溶出時間を測定した。
(測定装置)
ガードカラム(製品名「KF−G」;Shodex社製)と3本の分離カラム(6μm粒径のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を充填剤としたカラムサイズ8μm(径)×300mm(長さ)、製品名「KF−801」;Shodex社製)を備え、分離カラム温度は、オーブンを使用して40℃に設定したGPC測定装置(製品名「GPC SYSTEM 11」;Shodex社製)を用い、テトラヒドロフラン(THF)の溶離液の送液速度は、1.0ml/minの条件で行った。
【0033】
また、前記フェノールノボラック樹脂とのエステル化反応に使用され得る1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物としては、例えば、1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸クロライド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド等のキノンジアジド化合物等のハロゲン化物が挙げられる。
【0034】
エステル化反応は、全フェノール性水酸基の水素原子の3.0〜5.0モル%が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されていることが好ましく、3.0モル%未満ではスペースパターン上部が広がり、また未露光部分の膜減り傾向が大きいため好ましくなく、5.0モル%を越えると解像性が低下し、スペースパターン上部が広がることで断面形状の垂直性が悪くなり、また感度の劣化を起こす傾向もあり、好ましくない。
【0035】
当該アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の厚膜条件において、0.8μm以下程度のスペースパターンを垂直性よく形成するためには、ポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4000〜5000であり、分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]が3.0以下であること、好ましくはMwが4100〜4500、Mw/Mnが2.2〜2.8であることが好ましい。
【0036】
Mwが4000未満であるとスペースパターン上部が広がることで断面形状の垂直性が悪くなり、現像時に顕著な未露光部の膜減りが起こり、解像性および耐熱性が劣る傾向がある。また、Mwが5000を越えると、同様にスペースパターンの断面形状の垂直性が悪くなり、解像性が劣化し、感度も低下する傾向にある。
また、Mw/Mnが3.0を越えるとスペースパターン上部が広がり、解像性が劣化し、スペースパターン断面形状の垂直性が悪くなる傾向にある。この傾向は、とくに露光時の光の焦点がプラス側にずれた場合(焦点がレジスト被膜の底部側にずれた場合)に顕著にみられ、結果として焦点深度幅特性は低下する。
【0037】
複素環化合物
本発明では、上記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つと、上記一般式(III)で表される結合の少なくとも1つを有する芳香族性を示す複素環化合物を配合することにより、ポジ型ホトレジスト組成物の基板に対する密着性を著しく高めることができる。また、骨格中に水酸基が存在することにより、ベーク(加熱処理)時の昇華が抑えられ、また、現像液への拡散が容易であり、スカムを発生することなく、0.8μm以下のスペースパターンの形成に優れる。
【0038】
本発明に用い得る複素環化合物としては、例えば「有機化合物構造式インデックス」(昭和52年12月20日発行、丸善(株))のpp.362−401に記載されているインドール系化合物、インドリン系化合物、インジゴ系化合物等の窒素1原子の5員環骨格を有するもの、ピリジン系化合物、キノリン系化合物、ヒドロキノリン系化合物、イソキノリン系化合物、アクリジン系化合物、ベンゾキノリン系化合物、ナフトキノリン系化合物、フェナントロリン系化合物等の窒素1原子の6員環骨格を有するもの、ピラゾール系化合物、イミダゾール系化合物、イミダゾリン系化合物、ベンゾイミダゾール系化合物等の窒素2原子の5員環骨格を有するもの、ジアジン系化合物、ヒドロピリジン系化合物、ベンゾジアジン系化合物、ジベンゾジアジン系化合物等の窒素2原子の6員環骨格を有するもの、トリアゾール系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等の窒素3原子の5員環骨格を有するもの、トリアジン系化合物等の窒素3原子の6員環骨格を有するもの、テトラゾール、ペンテトラゾール等の窒素4原子の5員環骨格を有するもの、1,2,4,5−テトラジン等の窒素4原子の6員環骨格を有するもの、その他プリン系化合物、プテリジン系化合物、アロキサジン系化合物、2H−ピロール等が挙げられる。
【0039】
例えば、6−メチル−8−ヒドロキシキノリン、6−エチル−8−ヒドロキシキノリン、5−メチル−8−ヒドロキシキノリン、8−ヒドロキシキノリン、4−ヒドロキシプテリジン、2,4−ジヒドロキシプテリジン、4−ヒドロキシプテリジン−2−スルホン酸、2−エチル−4−ヒドロキシプテリジン、2−メチル−4−ヒドロキシプテリジン、3,8−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、5,6−ジヒドロキシ−1,10−フェナントロリン、3,3’−ジヒドロキシ−2,2’−ビピリジル等が挙げられる。
中でも、上記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つを1〜3つ有する複素環化合物、または6員環化合物を有する複素環化合物が好適である。
また、25℃で液体であるものがパーティクルの発生が少なく、またディフェクト(パターン欠陥)低減の点で好ましく用いることができる。
これらの中でも、上記一般式(IV)で表される複素環化合物は、ベークによる昇華がほとんど無く、現像液への拡散に優れ、かつ基板に対する接着性に優れたポジ型ホトレジスト組成物を提供できる点で好ましく、例えば、2−ヒドロキシピリジンが挙げられ、中でも上記一般式(V)で表わされる化合物、とくに2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンが好ましい。
【0040】
前記複素環化合物の添加量は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂および所望により配合される増感剤の合計量に対し0.1〜1.0重量%、とくに0.2〜0.5重量%が好ましく、この範囲未満であると、ポジ型ホトレジスト組成物の基板に対する接着性の向上効果が十分でなく、この範囲を超えると、解像性の低下とスペースパターン上部が広がる傾向が大きく、また現像後の基板上に若干スカムを発生させる傾向があるため、好ましくない。
【0041】
増感剤
本発明では、所望により増感剤を配合することができる。本発明で用いることのできる増感剤としては、とくに制限はなく、ポジ型ホトレジスト組成物において増感剤として通常用いられ得るものの中から任意に選ぶことができる。例えば下記一般式(d−1)で表されるフェノール化合物を使用することができる。
【0042】
【化10】
【0043】
〔式中、R4〜R11はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;R12〜R14はそれぞれ独立に水素原子または炭素原子数1〜6のアルキル基を表し;Qは水素原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、R12と結合し、炭素原子鎖3〜6のシクロ環、または下記の化学式(d−2)で表される残基
【0044】
【化11】
【0045】
(式中、R15およびR16はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜6のアルキル基、炭素原子数1〜6のアルコキシル基、またはシクロアルキル基を表し;cは1〜3の整数を示す)を表し;a、bは1〜3の整数を表し;dは0〜3の整数を表し;mは0〜3の整数を表す〕
【0046】
上記一般式(d−1)で表されるフェノール化合物としては、例えばビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、1,4−ビス[1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]ベンゼン、2,4−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)−6−メチルフェノール、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−2,5−ジメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−3,4−ジヒドロキシフェニルメタン、1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、1−[1−(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(3−メチル−4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン、2,6−ビス[1−(2,4−ジヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−メチルフェノール、4,6−ビス[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]レゾルシン、4,6−ビス(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、4,6−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニルメチル)ピロガロール、2,6−ビス(3−メチル−4,6−ジヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、2,6−ビス(2,3,4−トリヒドロキシフェニルメチル)−4−メチルフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン等が挙げられる。またその他、6−ヒドロキシ−4a−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン、6−ヒドロキシ−5−メチル−4a−(2,4−ジヒドロキシ−3−メチルフェニル)−9−1’−スピロシクロヘキシル−1,2,3,4,4a,9a−ヘキサヒドロキサンテン等も用いることができる。
これらの増感剤は、単独でも、または2種以上を混合して用いてもよく、中でも1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼンとビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタンとの組合せは、高感度化とスペースパターンの垂直性に優れる点で好ましい。
増感剤の配合量は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂に対して、10〜25重量%、好ましくは15〜20重量%の範囲で添加されるのが好ましい。
【0047】
高沸点有機溶剤
また、本発明では、所望により沸点が200〜350℃程度の高沸点有機溶剤の中から選ばれる少なくとも1種を配合することにより、レジスト被膜のバルク効果すなわち膜密度の偏りを小さくすることができ、ポジ型ホトレジスト組成物を用いて、表面に段差のある基板上に厚膜のレジスト被膜を形成した場合でも、垂直性に優れるスペースパターンを形成することができ好ましい。また、プリベーク処理、および露光後加熱(PEB)処理の条件(加熱時間、加熱手段など)によらずに、良好なスペースパターンの形成が可能となり好ましい。
【0048】
上記高沸点有機溶剤としては、例えば酢酸ベンジル、サリチル酸イソアミル、サリチル酸メチル、サリチル酸ベンジル、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチル、γ−ブチロラクトン、安息香酸エチル、安息香酸ブチル、安息香酸プロピル、安息香酸ベンジル、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノヘキシルエーテル、1,3−オクチレングリコール、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールジアセテート、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコール、トリエチレングリコールジ−2−エチルブチラート、トリエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリプロピレングリコール、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、2−エチルヘキサン酸、カプリル酸、カプロン酸、カテコール、オクチルフェノール、N−メチルピロリドン等を挙げることができる。これらは単独でも、また2種以上混合して用いてもよい。
中でも沸点が250〜350℃のものが好ましく、とくにサリチル酸ベンジルは好適である。
高沸点有機溶剤の配合量は、上記アルカリ可溶性ノボラック樹脂、および所望により配合される上記増感剤の合計量に対して、3〜15重量%、とくに6〜12重量%が好ましく、3重量%未満であると、上記の現象を抑える効果に乏しく、15重量%を超えると、スペースパターン上部が広がるなどにより断面形状の垂直性が悪くなり好ましくない。
【0049】
酸発生剤
また、本発明では、所望により酸発生剤を配合することができる。
本発明で用いることのできる酸発生剤としては、とくに制限はなく、加熱処理や放射線の照射により分解して酸を発生させるものであれば用いることができる。
なお、実際の製造プロセスへの適用を考えた場合、本発明のポジ型ホトレジスト組成物と同じi線(365nm)の照射により酸を発生させる化合物が好ましい。
このような酸発生剤としては、例えば、特開平5−107755号公報に記載されているようなトリアジン系酸発生剤、オキシムスルホネート系酸発生剤、オニウム塩系酸発生剤などが挙げられ、中でも、3−(メチルスルホニル)オキシ−1,2,3−ベンゾトリアジン−4(3H)オンが、加熱処理、紫外線照射のいずれにおいても酸発生効果に優れ、酸架橋性材料を効率良く架橋させることができる点で好ましく、さらに本発明のポジ型ホトレジスト組成物の特性に対する影響がほとんどないことから好ましい。
酸発生剤の配合量は、その種類にもよるが、組成物(全固形分)に対し、おおよそ0.01〜5.0重量%、好ましくは0.1〜1.0重量%の範囲で選ぶのが好ましい。
【0050】
各種添加成分
本発明のポジ型ホトレジスト組成物には、解像度、露光余裕度、残膜率の向上を目的として、p−トルエンスルホン酸クロライド(PTSC)、4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン、1,4−ビス〔1−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,3−ビス〔1−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−シクロヘキシルフェニル)イソプロピル〕ベンゼン等を、組成物に対しそれぞれ0.01〜10重量%程度の範囲内で添加してもよい。
【0051】
また本発明のポジ型ホトレジスト組成物には、さらに必要に応じて、相容性のある添加物、例えばハレーション防止のための紫外線吸収剤、例えば4−ジメチルアミノ−2’,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、5−アミノ−3−メチル−1−フェニル−4−(4−ヒドロキシフェニルアゾ)ピラゾール、4−ジメチルアミノ−4’−ヒドロキシアゾベンゼン、4−ジエチルアミノ−4’−エトキシアゾベンゼン、4,4’−ジエチルアミノアゾベンゼン、クルクミン等や、またストリエーション防止のための界面活性剤、例えばフロラードFC−430、FC431(商品名、住友3M(株)製)、エフトップEF122A、EF122B、EF122C、EF126(商品名、トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックR−08(大日本インキ化学工業(株)製)等のフッ素系界面活性剤などを本発明の目的に支障のない範囲で添加含有させることができる。
【0052】
本発明のポジ型ホトレジスト組成物は、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂、前記複素環化合物、必要に応じて添加される前記増感剤等、および各種添加成分を、適当な溶剤に溶解して溶液の形で用いるのが好ましい。このような溶剤の例としては、従来のポジ型ホトレジスト組成物に用いられる溶剤を挙げることができ、例えばアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノアセテート、あるいはこれらのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテルまたはモノフェニルエーテル等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環式エーテル類;および乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類を挙げることができる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。とくにアセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン等のケトン類;乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類が好ましい。
なお、溶剤は単独で用いても良いが、3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の厚膜条件で良好な成膜性を得るため、2種以上の溶剤を組合せて用いてもよい。
【0053】
本発明組成物の好適な使用方法について一例を示すと、まず、銅や鉄−ニッケル合金等の支持体上に、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂、前記複素環化合物、必要に応じて添加される前記増感剤等、さらに各種添加成分を前記したような適当な溶剤に溶かした溶液をスピンナー等で塗布し、乾燥して感光層を形成させ、次いで365nm付近の波長の光を発光する光源、例えば低圧水銀灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯を用い、所望のマスクパターンを介して露光する。次にPEB(露光後加熱)処理を行い、これを現像液、例えば1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液のようなアルカリ性水溶液に浸漬するなどして露光部を溶解除去することにより、マスクパターンに忠実な画像を得ることができる。
【0054】
なお、磁極を形成する場合には、例えば特開平10−269521号公報に記載されているような、フレームめっき法により磁極を形成する方法を用いることができる。フレームめっき法とは、例えば細長い枠状のレジストマスク(フレーム)を用いて、めっきが不要な部分にもめっきを施すことにより、電流密度のエッジ部への集中を防ぐようにしためっき法であり、電析膜厚の均一化を図れる特徴がある。磁極の形成は、めっき処理後、フレーム外部のめっき膜をケミカルエッチングし、次いで、フレーム(レジストマスク)を除去することにより行うことができる。
【0055】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに説明する。
なお、ポジ型ホトレジスト組成物の諸物性は次のようにして求めた。
(1−1)断面形状評価1:
試料をスピンナーを用いて、鉄−ニッケル合金基板上に塗布し、これをホットプレート上で100℃、90秒間乾燥して膜厚4.0μmのレジスト膜を得た。次いで、この膜に、マスク寸法0.35μmのマスク(0.35μm幅のスペースパターン形成用)を介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.50)を用いて、0.50μm幅のスペースパターンにパターン底部が仕上がるようにバイアスをかけて露光したのち、100℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行った。
次いで、現像操作とし、23℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を基板上に適用し、60秒間保持した後、スピンナーの回転により振り切りを行った。
この現像操作を5回繰り返した後、30秒間水洗し、乾燥して、得られた0.50μm幅のスペースパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真にて観察し、パターン上部の幅(T)に対するパターン底部の幅(B)の比率(B/T)が、0.70≦(B/T)≦1.0のものを◎、0.65≦(B/T)<0.70のものを○、(B/T)<0.65のものを△、0.50μm幅のスペースパターンにパターン底部が形成できなかったものを××として表した。
なお、スペースパターンの断面形状を表わす模式図を図1に示した。
図1において、1は基板、2はレジスト塗膜、3はスペースパタ−ンである。
【0056】
(1−2)断面形状評価2:
試料をスピンナーを用いて、鉄−ニッケル合金基板上に塗布し、これをホットプレート上で100℃、90秒間乾燥して膜厚6.0μmのレジスト膜を得た。次いで、この膜に、マスク寸法0.35μmのマスク(0.35μm幅のスペースパターン形成用)を介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.50)を用いて、0.50μm幅のスペースパターンにパターン底部が仕上がるようにバイアスをかけて露光したのち、100℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行った。
次いで、現像操作とし、23℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を基板上に適用し、60秒間保持した後、スピンナーの回転により振り切りを行った。
この現像操作を5回繰り返した後、30秒間水洗し、乾燥して、得られた0.50μm幅のスペースパターンの断面形状をSEM(走査型電子顕微鏡)写真にて観察し、パターン中部(パターン底部から膜厚方向に高さが3.5μmのところ)の幅(M)に対するパターン底部の幅(B)の比率(B/M)が、0.70≦(B/M)≦1.0のものを◎、0.65≦(B/M)<0.70のものを○、(B/M)<0.65のものを△、0.50μm幅のスペースパターンにパターン底部が形成できなかったものを××として表した。
なお、スペースパターンの断面形状を表わす模式図を図2に示した。
なお、図2において、1は基板、2はレジスト塗膜、3はスペースパタ−ンである。
【0057】
(2)解像性:
前記(1−2)の評価において、Eop(マスク寸法0.35μmのマスクを用い、バイアスをかけてパターン底部の寸法が0.50μmのスペースパターンとなるように形成したときの露光量)において、パターン底部の分離する最小マスク寸法を限界解像度(μm)で表した。
【0058】
(3)焦点深度幅特性:
前記(1−2)の評価において、Eop(マスク寸法0.35μmのマスクを用い、バイアスをかけてパターン底部の寸法が0.50μmのスペースパターンとなるように形成したときの露光量)を基準露光量とし、その露光量において、焦点を適宜上下にずらし、露光、現像を行って得られたスペースパターン底部のSEM写真の観察を行った。そのSEM写真より、スペースパターン底部の寸法が0.50μm±10%の寸法変化の範囲内で得られる焦点ずれの最大値(μm)を焦点深度幅特性とした。
【0059】
(4)接着性評価:
試料をスピンナーを用いて鉄−ニッケル合金基板上に塗布し、これをホットプレート上で100℃、90秒間乾燥して膜厚6.0μmの乾燥被膜を得た。
次いで、この膜に、所定のスペースとラインの間隔が1:10の遮光パターンが描かれたマスクを介し、縮小投影露光装置NSR−2005i10D(ニコン社製、NA=0.50)を用いて、ライン幅5.0μmに仕上がるようにバイアスをかけて露光したのち、100℃、90秒間のPEB(露光後加熱)処理を行った。
次いで、現像操作とし、23℃の2.38重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)水溶液を基板上に適用し、60秒間保持した後、スピンナーの回転により振り切りを行った。
この現像操作を5回繰り返した後、30秒間水洗し、乾燥して、得られたライン幅5.0μmのレジストパターンが、基板界面において、レジスト界面と基板とが完全に接着しているものを○、レジスト界面と基板との間に隙間が生じているものを△、レジストパターンが基板から剥がれ、無くなっているものを×として表した。
【0060】
(合成例1) アルカリ可溶性ノボラック樹脂の合成
(m−クレゾ−ル/p−クレゾ−ル/2,3,5−トリメチルフェノ−ル=35 /40/25(モル比)、Mw=4200、Mw/Mn=2.3、全フェノール性水酸基の水素原子に対する1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基の置換率=3.8モル%)
1.分別操作による重量平均分子量(Mw)、分散度(Mw/Mn)の制御
m−クレゾ−ル、p−クレゾ−ル、2,3,5−トリメチルフェノ−ル(モル比35:40:25)とホルマリンとの脱水縮合反応により合成した重縮合生成物(a)(Mw=2600、Mw/Mn=3.3)125gを2リットルビーカーに入れ、これにメタノ−ル920gを配合し、攪拌機を用いて溶解させた。
次いで、純水313gを加えて沈殿物が生成させ、これを取り出して、分子量、分散度が制御された重縮合生成物(b)(Mw=4200、Mw/Mn=2.3)を得た。
なお、GPC測定から求められるフェノール系モノマー、およびダイマーの含有量は、それぞれ0.49重量%、2.72重量%であった。
【0061】
なお、GPC測定は、以下の装置、条件によって行った。
[Mw、Mw/Mn測定におけるGPCの測定手段]
(1)試料20mgをTHF10mlに溶解し、試料溶液を調整する。
(2)(1)の試料溶液20μlを下記のGPC測定装置に注入し、35分間流してUV波長λ=280nm付近で検出される試料の溶出時間を測定した。
(測定装置)
ガードカラム(製品名「KF−G」;Shodex社製)と3本の分離カラム(6μm粒径のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を充填剤としたカラムサイズ8μm(径)×300mm(長さ)、製品名「KF−805s」;Shodex社製)を備え、分離カラム温度は、オーブンを使用して35℃に設定したGPC測定装置(製品名「GPC SYSTEM 11」;Shodex社製)を用い、テトラヒドロフラン(THF)の溶離液の送液速度は、1.0ml/minの条件で行った。
【0062】
[フェノール系モノマー、ダイマー量測定におけるGPCの測定手段]
(1)試料20mgをTHF10mlに溶解し、試料溶液を調整する。
(2)(1)の試料溶液10μlを下記のGPC測定装置に注入し、28分間流してUV波長λ=280nm付近で検出される試料の溶出時間を測定した。
(測定装置)
ガードカラム(製品名「KF−G」;Shodex社製)と3本の分離カラム(6μm粒径のスチレン−ジビニルベンゼン共重合体を充填剤としたカラムサイズ8μm(径)×300mm(長さ)、製品名「KF−801」;Shodex社製)を備え、分離カラム温度は、オーブンを使用して40℃に設定したGPC測定装置(製品名「GPC SYSTEM 11」;Shodex社製)を用い、テトラヒドロフラン(THF)の溶離液の送液速度は、1.0ml/minの条件で行った。
【0063】
2.置換反応
前記重縮合生成物(b)50gと、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド4g(0.015モル)とを温度計、攪拌機、滴下ロートのついた1リットルの三つ口フラスコに入れ、これにジオキサン162gを加えて溶解させた後、滴下ロートからトリエチルアミン3.0g(0.030モル)を加え室温で2時間攪拌を続けた。
その後、濃度35%塩酸水溶液4.7g(0.045モル)を加え、さらに室温で30分攪拌を続けた後、ろ別することで赤褐色の液体を得た。
前記液体を、純水1リットルが入った2リットルビーカーに攪拌しながら加え、沈殿物を析出させた。
前記沈殿物をろ別し、得られた固形分を酢酸ブチルに溶解させた後、溶液を濃縮し、さらに乳酸エチルを加え、酢酸ブチル−乳酸エチルの混合溶液(混合比2:8)を溶媒とした、全フェノール性水酸基の水素原子の3.8モル%が1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されたアルカリ可溶性ノボラック樹脂の溶液を得た。
【0064】
(実施例1)
アルカリ可溶性ノボラック樹脂: 100重量部
(合成例1の濃度50重量%アルカリ可溶性ノボラック樹脂溶液200g)
複素環化合物: 0.23重量部
[2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジン]
増感剤: 15重量部
1−[1−(4−ヒドロキシフェニル)イソプロピル]−4−[1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エチル]ベンゼン/ビス(4−ヒドロキシ−2,3,5−トリメチルフェニル)−2−ヒドロキシフェニルメタン=1/1(重量比)の混合物
前記の各成分を乳酸エチル−酢酸ブチル混合溶媒(混合比2:8)55重量部に溶解した後、これを孔径0.1〜0.2μmのメンブランフィルターを用いてろ過し、ポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0065】
(実施例2)
実施例1で用いた複素環化合物の代わりに、2−ヒドロキシピリジンを用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0066】
(実施例3)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンの添加量を0.1重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0067】
(実施例4)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンの添加量を0.5重量部に代えた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0068】
(比較例1)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンを添加しなかった以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0069】
(比較例2)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンの代わりにベンゾトリアゾール−5−カルボン酸を用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0070】
(比較例3)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンの代わりに2−エチルピリジンを用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0071】
(比較例4)
2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジンの代わりにエチルピラジンを用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0072】
(比較例5)
実施例1で用いたアルカリ可溶性ノボラック樹脂の代わりに合成例1で合成した重縮合生成物(b)100重量部、および感光性成分として2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン1モルと1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロライド2.0モルとのエステル化物10重量部を用いた以外は、実施例1と同様にしてポジ型ホトレジスト組成物を調製した。
【0073】
以上実施例1〜4、および比較例1〜5で調製したポジ型ホトレジスト組成物ついて、前記(1)〜(4)の評価を行い、その結果を表1に示した。
【0074】
【表1】
【0075】
【発明の効果】
本発明によれば、スカムを発生することなく、銅や鉄−ニッケル合金等の接着性の悪い基板上に対しても3.0μm以上、とくに6.0〜8.0μm程度の膜厚の感光性膜を接着性よく形成することのできるポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法が提供される。
また、6.0μm以上の厚膜条件においても、幅0.8μm以下のスペースパターンを、垂直性よく形成可能なポジ型ホトレジスト組成物、感光性膜付基板およびレジストパターンの形成方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】スペースパターンの断面形状評価1の尺度を示す模式図である。
【図2】スペースパターンの断面形状評価2の尺度を示す模式図である。
【符号の説明】
1 基板
2 レジスト塗膜
3 スペースパターン
Claims (11)
- 全フェノール性水酸基の水素原子の一部が1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されているアルカリ可溶性ノボラック樹脂、および芳香族性を示す複素環化合物を含有してなるポジ型ホトレジスト組成物であり、前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、分散度[重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn)]が3.0以下のものであり、ただし、当該1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されているアルカリ可溶性ノボラック樹脂をアルカリ可溶性樹脂および感光剤として単独使用し、前記複素環化合物は、下記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つと、下記一般式(III)で表される結合の少なくとも1つとを有することを特徴とする、3.0μm以上の膜厚のレジストパターンを形成するためのポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記複素環化合物は、6員環化合物であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記複素環化合物は、前記一般式(I)および(II)で表される結合の少なくとも1つを1〜3つ有することを特徴とする請求項1または2に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記複素環化合物は、25℃で液体であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)測定によるポリスチレン換算重量平均分子量(Mw)が4000〜5000であることを特徴とする請求項1に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、全フェノール性水酸基の水素原子の3.0〜5.0モル%が、1,2−ナフトキノンジアジドスルホニル基で置換されていることを特徴とする請求項7に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 前記アルカリ可溶性ノボラック樹脂は、フェノール系モノマーの含有量が1重量%以下で、かつダイマーの含有量が4重量%以下であるフェノールノボラック樹脂と1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸化合物とのエステル化物であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物。
- 請求項1ないし9のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物を用いて形成した膜厚3.0μm以上の感光性膜が、銅または鉄−ニッケル合金上に形成されていることを特徴とする感光性膜付基板。
- 請求項1ないし9のいずれか1項に記載のポジ型ホトレジスト組成物を用いて形成した膜厚6.0μm以上の感光性膜が、銅または鉄−ニッケル合金上に形成されている感光性膜付基板に、i線(365nm)を光源に用いた選択的露光を行い、幅0.8μm以下のスペースパターンを形成することを特徴とするレジストパターンの形成方法。
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