JP4350047B2 - 電源装置 - Google Patents
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Description
電子装置内の電子デバイスには、電源ONシーケンス、電源OFFシーケンス、各電源の立ち上がり時間と立ち下がり時間、波形、電圧レベル等が製品規格として規定されており、設計段階でそれら製品規格に対して各種マージン試験を行っている。
近年、上記各試験を実施し易くするための様々な発明が考案されている。
例えば、上記異常波形を作り出して被評価機器へ電力を供給することが可能なKIKUSUI電子工業のPAXシリーズ(以上、登録商標)の直流安定化電源装置が市販されている。
その直流安定化電源装置では、オシロスコープ等で取り込んだ電源電圧波形ファイル(時間軸に対する出力電力の電圧レベルの波形データ)を取り込み、電源波形として出力出来る機能を備えており、例えば、異常電圧波形をデータとして取り込み、電子機器に出力することによってマージン評価を行うことができる。
さらに、負荷へ供給する電源の出力電圧の立ち上がり時間、立ち下がり時間の設定を細かく行えるプログラム電源装置(例えば、特許文献2参照)があった。
また、従来の試験装置では、ON/OFFのシーケンス(順序)のみを制御する為、ON時の立ち上がり時間や波形を制御できず、ON/OFF時のその部分の試験を行えないという問題があった。
さらに、従来のプログラム電源装置では、複数の電力が必要な電子装置の各電源の立ち上げと立ち下げシーケンスを制御できないという問題があった。
(1)始点、通過点、終点によって表される波形データに基づいて作成され、それぞれ異なる変化の電圧の出力を設定する複数の出力電圧設定データを保持する手段と、その手段に保持された各出力電圧設定データを同期させて出力する手段と、その手段によって出力された各出力電圧設定データに基づいてそれぞれ異なる変化の電圧の電力を生成して外部に接続された供試装置に供給する手段を備えた電源装置。
(2)上記(1)の電源装置において、上記各出力電圧設定データを作成するのに必要な情報を入力する手段と、その手段によって入力された情報に基づいて上記各出力電圧設定データを作成する手段を設けた電源装置。
(4)上記(2)又は(3)の電源装置において、上記入力された情報に基づいて作成された出力電圧設定データが規定値を超える遷移波形になるときには上記入力を無効にする手段を設けた電源装置。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかの電源装置において、上記供試装置に供給した各電力の電圧レベルを測定する測定手段を設けた電源装置。
(7)上記(5)の電源装置において、上記測定手段によって測定された各電力の電圧レベルを、上記各出力電圧設定データを出力するときの同期のタイミングに合わせて記憶する手段と、その手段によって記憶された各電力の電圧レベルを表示する手段を設けた電源装置。
(8)上記(7)の電源装置において、上記記憶した各出力電圧設定データを編集する手段と、上記記憶した各出力電圧設定データを読み出して出力する手段を設けた電源装置。
(10)上記(5)の電源装置において、上記測定手段によって測定された各電力の電流レベルをサンプリングする手段と、その手段によってサンプリングした各電力の電流レベルを表示する手段を設けた電源装置。
〔実施例1〕
図1は、この発明の実施例1の電源装置の構成を示すブロック図である。
この電源装置は、パーソナルコンピュータ(PC)1と多出力電源部2とからなり、PC1と多出力電源部2は信号ライン4を介して接続している。また、多出力電源部2には、電源出力ライン5を介して電源の各種マージン試験(電源試験)を行うパーソナルコンピュータ等の各種電子デバイスである供試装置(EUT)3を接続している。
PC1は、キーボード等の入力部10(なお、外部記憶メディアからデータを入力する場合も含む)、CRT,LCD等のモニタである表示部11、コントローラ部12とからなる。
コントローラ部12は、CPU、チップセット及びメモリ等からなる制御部13とデジタルインプットアウトプット(DIO)ボード14とを有し、その制御部13とDIOボード14とはPCIバス等の内部バス15によって接続されている。
制御部13は、CPUによって実現され、このPC1の全体の制御を司り、この発明に係る各種の処理も実行する。この制御部13で実行されるこの発明に係る各種の処理はプログラムによって実現される機能である。すなわち、、CPUがメモリにインストールしたプログラムを実行することによってこの発明に係る各手段を実現する。
DIOボード14は、コントローラインタフェース(I/F)部16、メモリ17、電源インタフェース(I/F)部18を有する。
メモリ17は、コントローラI/F部16と電源I/F部18から入力される各種のデータを記憶してバッファリングするSDRAM,SRAM等の記憶部である。
電源I/F部18は、多出力電源部2とのデータのやり取りのインタフェース制御を行う。
D/Aコンバータ20は、8CHのデジタルアナログ変換を行い、PC1から与えられる電圧設定信号のデジタル信号をアナログ変換して各チャンネルの増幅アンプ21へ出力する。
増幅アンプ21は、各チャンネルのアナログ信号を増幅して電源出力ライン5を介してEUT3へ供給する。
この電源装置は、PC1のコントローラ部12によって多出力電源部2の各CHの出力電圧値を時系列に順次設定することにより、多出力電源部2によってEUT3へ多チャンネルの電力出力シーケンスを実現している。
図2は、図1に示す電源装置における電源供給処理を示すフローチャート図である。
図3は、電源出力シーケンス波形データの説明図である。
図4は、電源シーケンス波形データに基づいて生成されたテーブルデータの一例を示す図である。
図2に示すように、この処理は、ステップ(図中「S」で示す)1で入力部から8CH分の電源出力シーケンス波形データが入力されると、その電源出力シーケンス波形データをコントローラ部の制御部に出力する。ステップ2で入力部からシーケンススタートの指示が入力されると、その指示を制御部に出力する。
入力した電源出力シーケンス波形データは制御部のHDD等の記憶媒体(図示を省略)に保管しておき、再度データとして入力する方法でも良い。
制御部13は、その入力された各電源出力シーケンス波形データの始点、通過点、終点を直線式で補間してシーケンス波形の表示データを生成し、その表示データに基づいて各CHの波形を表示部11に表示する。
図3に示すように、例えば、CH1〜4の各電源出力シーケンス波形データの始点、通過点、終点を入力することにより、その各データに基づくCH1〜4の出力電力の波形を表示する。各電源出力シーケンス波形データにおいて通過点は複数個入力できる。
上記電源シーケンス波形データから生成されたテーブルデータは、図4に示すように、例えば、D/Aコンバータへ10μsecの基本ステップ毎に電圧設定をする場合、10μsec周期の電圧設定データとなる。
こうして、シーケンススタートから10μsecの基本ステップ時間毎に、多出力電源部2のD/Aコンバータ20にCH1〜8の電圧設定がされる。
例えば、図4に示したCH1〜4の出力電圧レベルを用いた場合、最初の基本ステップで多出力電源部2へ転送されるデジタルデータは、CH1:0mV,CH2:0mV,CH3:0mV,CH4:0mVである。次のステップ(10μsec後)のデジタルデータはCH1:5mV,CH2:3mV,CH3:3mV,CH4:0mVといった具合になる。
ステップ6では、制御部は、メモリに展開されたテーブルデータの全てを出力し終えてシーケンス出力完了か否かを判断し、シーケンス出力完了でなければ、ステップ4へ戻って上述の処理を繰り返し、シーケンス出力完了ならこの処理を終了し、各CHは最終設定電圧を保つ。
図2に示す例では、終点50msec迄、計5000ステップ処理が行われる事になる。
こうして、一つの電源装置で複数CHの同期の取れた電源出力シーケンスを実現できるので、電源系の各種マージン試験を効率的に行える。
実施例2の電源装置の構成は実施例1で説明した電源装置において、入力部10から各出力電圧設定データを作成するのに必要な情報を入力し、制御部13がその入力された情報に基づいて各出力電圧設定データを作成する。
図3に示すように、ユーザは入力部10から表示部11のモニタ画面に表示された周期と電圧のグラフ上にCH1:5V系、CH2:3.3V系、CH3:2.5V系、CH4:1.5V系の電源出力シーケンス波形データを各始点と通過点と終点とを入力すると、制御部はその各データに基づいてCH1〜4の電源出力シーケンス波形を表示する。
図3は、CH1〜CH4を入力した事例を示す図である。
このように、複数CHの電源出力波形を入力出来るので、複数CHのシーケンスをユーザがイメージし易くなる。
次に、上述した従来の直流安定化電源は、正常な電源の立ち上り、立ち下りを想定して作られている為、付属の電源出力シーケンスデータ生成プログラムでは、直線でしか電源シーケンスデータを入力できない。
特に電子機器に与える電源波形の立ち上りのオーバーシュート、アンダーシュート、瞬断波形を再現するような場合等、より実際の電源波形に近づけるような波形を生成するには、複数点の電圧設定を行って出力シーケンスを制御プログラムに入力しなければならないので不便である。
そこで、実施例3の電源装置では、実施例2で説明した電源装置において、入力部10から各出力電圧設定データの中から曲線を設ける出力電圧設定データを選択し、その出力電圧設定データ中に設ける曲線の情報を入力し、制御部13がその入力された情報に基づいて上記選択された出力電圧設定データ中に曲線を設ける。
入力部10から表示部11に表示されたCH1〜4の各電源出力シーケンス波形データの中から、例えば、CH1の電源出力シーケンス波形データを選択し、その波形中に曲線を入力する通過点a1とa2を入力すると、制御部13は指定されたCH1の電源出力シーケンス波形の通過点a1〜a2間の座標データから曲線を生成し、表示部11に曲線を設けたCH1の電源出力シーケンス波形を表示すると共に、その電源出力シーケンス波形データに基づく出力電圧設定データを生成してメモリ17に記憶する。
上記曲線の生成には、指定された通過点a1とa2間の座標データからスプライン曲線で補間する処理を採用するとよいが、ベジェ曲線、近似曲線等の処理によって曲線を生成する方法をとっても良い。
次に、上述の電源装置において、様々な電源出力シーケンス波形を実現する為、出力する電源は高速な立ち上り立ち下り特性を持たせるようにすると、電源の立ち上り立ち下り特性が急峻になり、EUT3へ接続する電源出力ライン(電源ケーブル)5のコイル成分(L成分)の影響が大きくなり、EUT3上で逆起電力が働き、誤動作素子の破壊を引き起こす危険性がある。
そこで、実施例4の電源装置では、実施例2又は3で説明した電源装置において、制御部13が上記入力された情報に基づいて作成された出力電圧設定データが規定値を超える遷移波形になるときには上記入力を無効にする。
例えば、CH1の電源出力シーケンス波形は、0μsecから20μsecで0Vから5Vに遷移させているが、実際のEUT3上では電源出力ライン5のL成分によってリンギングが発生してしまっている。
そこで、制御部13の制御により、規定値を超える遷移波形の電源出力シーケンス波形データの入力設定をできないようにする。
この処理は、ステップ11で入力部から電源出力シーケンス波形データが入力されると、ステップ12で制御部は、上記入力された電源出力シーケンス波形データの始点、通過点、終点を検知して、それらのデータを直線または曲線で補間して波形データを作成し、表示部の画面上に波形を表示する。
ステップ13で制御部は、上記入力された電源出力シーケンス波形データが予め設定された規定値を逸脱しているか否かを判断する。
上記判断のアルゴリズム例としては、入力された電源出力シーケンス波形データの各ステップの設定電圧レベルと前のステップの設定電圧レベルの差を算出し、その算出した差の絶対値が規定値を逸脱しているか否かを判断する。
また、制御部13に入力された始点、通過点、終点の座標データから、始点−通過点、通過点−通過点、通過点−終点の各遷移時間に対する電圧レベルの遷移値の傾きを算出し、その傾きが規定値を逸脱しているか否かを判定するようにしてもよい。
こうして、逸脱しているときには上記入力された電源出力シーケンス波形データが上記規定値を超える遷移波形となっていると判断する。
このようにして、危険性のある電源出力シーケンス波形データに基づく出力電圧設定を、制御部13の制御によって検知して排除できるので、多出力電源部2からEUT3へ危険性のある電圧設定信号を出力することを無くすことができる。
次に、実際の試験では、EUT3へ入力した電力波形がEUT3上でどのようになっているのかを把握する為、デジタルオシロスコープ等の測定手段が必要となるが、複数CHを同時に観測するとなると、複数台のデジタルオシロスコープ、マルチメータ等の測定手段が必要となり、装置構成が増大してしまう。
また、デジタルオシロスコープ等の測定手段を用いて電源出力シーケンスを観測する場合、TIME/DIV設定等を誤ると出力シーケンスの開始から完了までを観測し損なう可能性もある。
そこで、実施例5の電源装置では、実施例1〜4で説明した電源装置において、多出力電源部2に上記供試装置に供給した各電力の電圧レベルを測定する測定手段を設ける。
この電源装置では、多出力電源部2にEUT3へ出力した各CHの電力の電圧レベルを測定する電圧測定部を備えている。この電圧測定部はEUT3の任意の信号ラインを測定することも可能である。
電圧測定部は、EUT3の電圧測定ライン6の各CHとも被測定対象の電圧レベルの電圧測定信号を入力する計測アンプ等の入力アンプ23と、その入力アンプ23で入力した各CHの電圧測定信号のアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号の電圧測定信号をPC1へ出力するA/Dコンバータ22で構成される。
また、この電源装置は電圧測定部を備えているので、熱電対温度電圧変換器等を使用すれば、EUT3上の実装デバイスの温度情報等もサンプリングし、制御部13上で観測するようなことも可能になる。
また、出力シーケンス観測の際、コントローラ制御により、電源出力シーケンス動作中に電圧測定を行ってコントローラに電圧測定データを蓄積できるので、デジタルオシロスコープのように測定を取りこぼすようなことはなくなる。
さらに、予めEUT3の電源出力シーケンス波形を電源装置の電圧測定部によって観測してコントローラに蓄積しておき、蓄積されたデータを出力シーケンスデータとして使用することも可能になり、電源装置を電源エミュレータとして使用することも可能になる。
次に、実施例6の電源装置では、実施例5の電源装置において、制御部13によって上記電圧測定部によって測定された各電力の電圧レベルをサンプリングし、そのサンプリングした各電力の電圧レベルを表示する。
図9は、EUT3の各電力の電圧レベルを測定して表示部11に表示したモニタ画面の表示例を示す図である。
このモニタ画面には、取り込んだ電圧レベルをデジタル値とアナログ波形とで表示している。また、図17に示すアナログ波形表示にしてもよい。
この処理は、ステップ21で入力部から測定スタートの指示入力があると、ステップ22で制御部は、入力部からの測定スタートの指示を受けると、DIOボードを制御して多出力電源部の電圧測定部で測定対象の電圧を測定させ、電圧測定部から入力される電圧測定信号のデータをDIOボードのメモリへ展開する。
ステップ23で制御部は、表示部のモニタ画面に、DIOボードのメモリに展開された測定データに基づく波形を展開して表示し、その波形の表示を更新する。
ステップ24で制御部は入力部から測定ストップの指示入力があったか否かを判断し、測定ストップの指示がなければ、ステップ22へ戻って上述の処理を繰り返し、測定ストップの指示があったら、この処理を終了する。
このようにして、DIOボードを経由して電圧測定部で測定したEUTの電圧レベルを規定間隔でサンプリングして表示するので、システム構成を小型化且つ単純化できる。
次に、実施例7の電源装置は、実施例5の電源装置において、制御部13が上記測定された各電力の電圧レベルを、上記各出力電圧設定データを出力するときの同期のタイミングに合わせてメモリ17に記憶し、その記憶された各電力の電圧レベルを表示部11に表示する。
図11は、実施例7の電源装置における出力シーケンスモニタの処理を示すフローチャート図である。
この処理は、ステップ31で入力部から8CH分の電源出力シーケンス波形データが入力されると、その電源出力シーケンス波形データをコントローラ部の制御部に出力する。ステップ32で入力部からシーケンススタートの指示が入力されると、その指示を制御部に出力する。
制御部13は、その入力された各電源出力シーケンス波形データの始点、通過点、終点を直線式で補間してシーケンス波形の表示データを生成し、その表示データに基づいて各CHの波形を表示部11に表示する。
図3に示すように、例えば、CH1〜4の各電源出力シーケンス波形データの始点、通過点、終点を入力することにより、その各データに基づくCH1〜4の出力電力の波形を表示する。各電源出力シーケンス波形データにおいて通過点は複数個入力できる。
上記電源シーケンス波形データから生成されたテーブルデータは、図4に示すように、例えば、D/Aコンバータへ10μsecの基本ステップ毎に電圧設定をする場合、10μsec周期の電圧設定データとなる。
図11のステップ34では、制御部の制御により、電源I/F部がメモリ内のテーブルデータを読み出し、そのテーブルデータに基づく電圧設定信号を基本ステップ毎に同期させて多出力電源部のD/Aコンバータへ出力する。
例えば、図4に示したCH1〜4の出力電圧レベルを用いた場合、最初の基本ステップで多出力電源部2へ転送されるデジタルデータは、CH1:0V,CH2:0V,CH3:0V,CH4:0Vである。
図11のステップ35では、多出力電源部のD/Aコンバータは、PCから取り込んだテーブルデータ(電圧設定信号)のデジタルデータをアナログ電圧信号に変換し、それぞれ各チャンネルの増幅アンプで増幅することにより、それぞれ異なる電圧の電力を生成して電源出力ラインを介して各チャンネル毎の電力としてEUTへ出力する。
ステップ36では、制御部は、多出力電源部内の電圧測定部から入力される電圧測定信号に基づくデータをDIOボード内のメモリに記憶する。
ステップ37の判断で、DIOボード内のメモリに展開されたテーブルデータを全てを出力し終えてシーケンス出力完了と判断すると、ステップ38で制御部はDIOボード内のメモリに記憶された電圧測定信号のデータに基づく波形を展開し、表示部のモニタ画面に出力シーケンス観測結果として表示し、この処理を終了する。
このようにして、出力シーケンス観測の際、コントローラ制御により電源出力シーケンスと同じ同期ステップで測定データを全て蓄積できるので、デジタルオシロスコープのように測定を取りこぼすようなことはなくなる。
次に、EUTの製品評価を行う際、製品の電源部を切り離す前に、実際の電源波形がどのようになっているか確認し、その電源波形を基本に評価を実施すると、その電源波形を真似てユーザが制御プログラムへ入力する必要があり、複数CHとなると手間と時間を要する。
そこで、実施例8の電源装置は、実施例7の電源装置において、制御部13が、上記記憶した各出力電圧設定データを編集し、その記憶した各出力電圧設定データを読み出して出力することにより、予め製品電源部の1CH以上の電源出力を測定してコントローラへ蓄積しておき、出力シーケンス波形として活用することができる。
図12に示すように、制御部13は、シーケンス入力/表示制御部30、シーケンス入力画面/出力テーブル変換部31、入力テーブル/モニタ画面変換部32、モニタ画面表示制御部33、入力テーブル/シーケンス入力画面変換部34からなる。
制御部13は、シーケンス入力/表示制御部30が入力部10から入力される電源出力シーケンス波形データを入力し、その画面座標データを画面座標データ記憶部8に記憶すると共に、シーケンス入力画面/出力テーブル変換部31へ出力し、表示部11にその座標データに基づく波形を表示する。
一方、DIOボード14はA/Dコンバータ22から電圧測定データを入力すると、その電圧測定データを入力テーブルデータとして制御部13の入力テーブル/モニタ画面変換部32と入力テーブル/シーケンス入力画面変換部34へ出力する。
入力テーブル/モニタ画面変換部32は、その入力テーブルデータを画面座標データに変換し、モニタ画面表示制御部33へ出力する。
シーケンス入力/表示制御部30は、その画面座標データに基づく波形を表示部11に表示し、その画面座標データを画面座標データ記憶部8に記憶する。
モニタ画面表示制御部33は、入力した画面座標データを画面座標データ記憶部9に記憶すると共に、表示部11にその画面座標データに基づく波形を表示する。
この制御部13は、入力部10からの入力操作によって画面座標データ記憶部8,9に記憶された画面座標データを編集する処理も行う。
ステップ(図中「S」で示す)41で予め電源発生部を切り離す前のEUTの電源シーケンス波形を観測し、DIOボード14によってA/Dコンバータ22から電圧測定信号を入力し、DIOボード内のメモリ17に蓄える。メモリ17に蓄えられた入力テーブルデータは入力テーブル/シーケンス入力画面変換部34によって画面座標データに変換してシーケンス入力/表示制御部30を介して画面座標データ記憶部8に記憶する。
ステップ42では、シーケンス入力/表示制御部30によって画面座標データ記憶部8に記憶された画面座標データに基づくシーケンス波形を表示部11のシーケンス入力画面に表示させ、試験に不必要なノイズや、測定誤差を取り除いたり、電源系の立上りシーケンスを組替えたり編集しても良い。
次に、試験では、EUT3へ入力した電力の電流レベルを把握する為、デジタルオシロスコープ、電流プローブ等の測定手段が必要となるが、複数CHを同時に観測するとなると、複数台のデジタルオシロスコープ、マルチメータ等の測定手段が必要となり、装置構成が増大してしまう。
そこで、実施例9の電源装置では、実施例5で説明した電源装置において、多出力電源部2に上記供試装置に供給した各電力の電流レベルを測定する測定手段を設ける。
この電源装置では、多出力電源部2内にEUT3へ出力した各CHの電力の電流レベルを測定する電流測定部を備えている。
電流測定部は、各出力CHとEUT3の間に実装されるホールセンサICや電流測定アンプ等の電流センサ43によって電流/電圧変換したアナログ信号を電流測定ライン42を介して入力する計測アンプ等の入力アンプ41と、その入力アンプ41で入力した各CHの電流測定信号のアナログ信号をデジタル信号に変換し、そのデジタル信号の電圧測定信号を信号ライン44を介してPC1へ出力するA/Dコンバータ40で構成される。
このようにして、電源装置のみでEUT3の電源電圧レベルだけでなくEUT3へ入力する各CHの電流レベルを確認できるので、システム構成を小型化及び単純化することができる。
次に、実施例10の電源装置では、実施例6の電源装置において、制御部13によって上記電圧測定部及び上記電流測定部によってそれぞれ測定された各電力の電圧レベルと電流レベルをサンプリングし、表示する。
図15は、EUT3の各電力の電圧レベルと電流レベルを測定して表示部11に表示したモニタ画面の表示例を示す図である。
このモニタ画面には、取り込んだ電圧レベルと電流レベルを表示している。
この処理は、ステップ51で入力部から測定スタートの指示入力があると、ステップ52で制御部は、入力部からの測定スタートの指示を受けると、DIOボードを制御して多出力電源部の電圧測定部で測定対象の電圧を測定させ、電流測定部で測定対象の電流を測定させ、電圧測定部から入力される電圧測定信号のデータと電流測定部から入力される電流測定信号のデータとをDIOボードのメモリへ展開する。
ステップ54で制御部は入力部から測定ストップの指示入力があったか否かを判断し、測定ストップの指示がなければ、ステップ52へ戻って上述の処理を繰り返し、測定ストップの指示があったら、この処理を終了する。
このようにして、DIOボードを経由して電圧測定部で測定したEUTの電圧レベルと電流測定部で測定したEUTの電流レベルとを規定間隔でサンプリングして表示するので、システム構成を小型化且つ単純化できる。
Claims (10)
- 始点、通過点、終点によって表される波形データに基づいて作成され、それぞれ異なる変化の電圧の出力を設定する複数の出力電圧設定データを保持する手段と、該手段に保持された各出力電圧設定データを同期させて出力する手段と、該手段によって出力された各出力電圧設定データに基づいてそれぞれ異なる変化の電圧の電力を生成して外部に接続された供試装置に供給する手段とを備えたことを特徴とする電源装置。
- 請求項1記載の電源装置において、前記各出力電圧設定データを作成するのに必要な情報を入力する手段と、該手段によって入力された情報に基づいて前記各出力電圧設定データを作成する手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項2記載の電源装置において、前記各出力電圧設定データの中から曲線を設ける出力電圧設定データを選択し、該出力電圧設定データ中に設ける曲線の情報を入力する手段と、該手段によって入力された情報に基づいて前記選択された出力電圧設定データ中に曲線を設ける手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項2又は3記載の電源装置において、前記入力された情報に基づいて作成された出力電圧設定データが規定値を超える遷移波形になるときには前記入力を無効にする手段を設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電源装置において、前記供試装置に供給した各電力の電圧レベルを測定する測定手段を設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項5記載の電源装置において、前記測定手段によって測定された各電力の電圧レベルをサンプリングする手段と、該手段によってサンプリングした各電力の電圧レベルを表示する手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項5記載の電源装置において、前記測定手段によって測定された各電力の電圧レベルを、前記各出力電圧設定データを出力するときの同期のタイミングに合わせて記憶する手段と、該手段によって記憶された各電力の電圧レベルを表示する手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項7記載の電源装置において、前記記憶した各出力電圧設定データを編集する手段と、前記記憶した各出力電圧設定データを読み出して出力する手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項5記載の電源装置において、前記供試装置に供給した各電力の電流レベルを測定する測定手段を設けたことを特徴とする電源装置。
- 請求項5記載の電源装置において、前記測定手段によって測定された各電力の電流レベルをサンプリングする手段と、該手段によってサンプリングした各電力の電流レベルを表示する手段とを設けたことを特徴とする電源装置。
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