JP4347349B2 - 冷蔵庫 - Google Patents

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Description

本発明は、冷蔵庫に係り、特に扉を電動で開閉する扉駆動装置を備えた冷蔵庫に好適なものである。
従来の冷蔵庫には扉が電動で自動的に開閉する機能を備えたものがある。
この種の従来の冷蔵庫では、扉を開放する場合には、扉にスイッチなどの開放要求を入力する入力手段および扉を電動で開閉する扉駆動装置を備えており、使用者が扉開放スイッチを入力することにより、扉駆動装置にて扉を開く方向へ駆動して所定量開放する。使用者が食品等を持つなど、手が塞がっている状態で扉を開けたい場合に有効である。
また、扉を閉じる場合には、扉にスイッチなどの閉鎖要求を入力する入力手段を備えており、使用者が扉閉スイッチを入力することにより、扉駆動装置にて扉を閉じる方向へ駆動し扉を閉鎖する。これも使用者が食品等を持つなど、手がふさがっている状態で扉を閉じたい場合に有効である。
また、扉を閉じる他の方法として、扉の状態が閉方向に変化することを検知する検知手段を備えており、使用者が扉を手動で閉じる動作を検知手段で検知することにより、扉駆動装置にて扉を閉じる方向へ駆動して閉鎖する方法がある。これは扉を確実に閉鎖することを目的とし、扉が半開状態で放置されることによって生じる食品の劣化を防いでいる。
更に、扉を自動開放しようとした際、扉が何らかの障害物に当たり、扉が開放しきれず半開状態となった場合には、扉駆動装置にて扉を閉じる方向へ駆動する方法も提案されている。これについても、扉が半開状態で放置されることを防いでいる。
従来の冷蔵庫に関連する特許文献として、例えば特開平4−174185号公報(特許文献1)、特開2006−308168号公報(特許文献2)、特開2006−46748号公報(特許文献3)が挙げられる。
特開平4−174185号公報 特開2006−308168号公報 特開2006−46748号公報
しかして、従来の冷蔵庫では、何らかの理由により異物たとえば指を挟んだまま手動で扉を閉じようとした際、使用者が指を挟んでいるのに気が付いても、扉の状態を検知する検知機能により扉が半開であると判断した場合には、即座に扉駆動装置で扉を閉じ始めてしまう。そのため、使用者は指を離す間もなく、冷蔵庫本体と扉の間に指を挟まれてしまうという恐れを有していた。更に、扉のハンドル部分を掴みながら手動で閉じようとした際、閉じている途中から駆動手段で引っ張られるため、違和感が生じるという問題もある。
また、扉を自動開放可能な装置を有していても、扉の前に食物等の障害物があり、所定量開放すると当たってしまう可能性がある場合には、手動にて扉を開放させる必要がある。手動で扉を開放させ様とした際、半開状態まで扉を移動した時点で、前記扉の状態を検知する検知機能により扉が半開であると判断し、即座に駆動手段で扉を閉じ始めてしまうので、せっかく開けようとした扉が自動で閉じてしまうという、本来の使用方法と異なる動作をする恐れを有していた。特に扉の開き始めにおいては、扉自体の負荷抵抗の他に、冷蔵庫本体に吸着しているマグネットパッキンを引き剥がす力が加わって開き力が特に重くなるので、手指の力の弱い人は扉を開く速度が遅くなり、扉の半開を検知して閉じてしまう可能性も高い。
本発明の目的は、手動で扉を操作する際に支障なく操作可能であるとともに、扉が半開状態で放置されることのない冷蔵庫を提供することにある。
前述の目的を達成するために、本発明は、貯蔵室を形成する冷蔵庫本体と、前記貯蔵室
を開閉する扉と、前記扉を電動で開閉駆動する扉駆動装置と、前記扉の閉鎖状態を検知する第一の扉状態検知手段と、前記扉駆動装置で前記扉を閉動作可能な範囲内に位置された前記扉の半開状態を検知する第二の扉状態検知手段と、前記扉駆動装置の動作を制御する制御部と、を備えた冷蔵庫において、前記制御部は、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の半開状態を判定し、半開状態と判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すると共に、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の全開状態から半開状態への移行を判定し、全開状態から半開状態へ移行したと判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の閉駆動を行うように制御する構成にしたことにある。
係る本発明のより好ましい具体的な構成例は次の通りである。
(1)前記制御部は、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の閉鎖状態から半開状態への移行を判定し、閉鎖状態から半開状態へ移行したと判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すること。
)前記制御部は、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の全開状態から半開状態への移行を判定し、全開状態から半開状態へ移行したと判定した場合に第1の所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すると共に、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の閉鎖状態から半開状態への移行を判定し、閉鎖状態から半開状態へ移行したと判定した場合に第2の所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御し、前記第2の所定時間を前記第1の所定時間より長くしたこと。
)前記所定時間を任意に設定可能な設定手段を備えたこと。
)ブザー等で報知する報知手段を備え、前記制御部は前記報知手段による報知後に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すること。
本発明によれば、手動で扉を操作する際に支障なく操作可能であるとともに、扉が半開状態で放置されることのない冷蔵庫を提供することができる。
以下、本発明の一実施形態の冷蔵庫について、図面に基づいて説明する。
まず、冷蔵庫の全体構成について、図1及び図2を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施形態の冷蔵庫の斜視図であり、図2は図1の冷蔵庫の縦断面図である。
冷蔵庫本体1は複数の貯蔵室2〜6を有している。冷蔵庫本体1の最上部は冷蔵室2となっていてその扉2aは一例としては左右両側に開く所謂フレンチドアとなっている。冷蔵室2の下側は左右に分割された貯蔵室となっており、例えばその一方は機能切り替え室3となっており、もう一方は図示しない自動製氷装置によって製作された氷を蓄積して取り出す製氷室4となっている。機能切り替え室3及び製氷室4を前面開口を開閉する引き出し式の扉3a、4aが設置されている。さらに、その下部は、手前に引き出して開放可能な引き出し扉5aを備えた冷凍室5となっており、最下段も引き出し扉6aを備えた野菜室6となっている。冷蔵室2の扉2aには操作表示部7が備えられており、操作表示部7には扉駆動装置10を開放駆動させるための扉開スイッチ8が備えられている。この扉開スイッチ8は、冷凍室用の扉開スイッチ8aと野菜室用の扉開スイッチ8bとからなっている。それぞれの扉には手動でそれぞれの扉を開閉する際のハンドル112が備えられている。
次に、冷凍室5における扉駆動装置10について、図2を参照しながら説明する。なお、野菜室6における扉駆動装置は、冷凍室5における扉駆動装置10とその構成が同一であるため、重複する説明を省略する。
冷凍室5の扉5aは背面に食品を収納する容器12を備え、容器12はスライドレール11によって手前に引き出し自在に支持されている。スライドレール12の奥側には冷凍室5を閉鎖方向に引き込む閉じ付勢手段であるクローザ13が設けられている。このクローザ13は、一旦開いた冷凍室5を閉じる際に、開き量が例えば50mm以下になったら図示しないばねの力によって奥側に引き込む力を与え、冷凍室5を閉じる動作を補助して冷凍室5の全周に設けられたマグネットパッキン14が冷蔵庫本体1と吸着するまで扉を閉じる。
冷凍室5内には扉駆動装置10が設けられている。この扉駆動装置10は、冷蔵庫本体1側に固定して設けられた駆動源であるモータ24(図4及び図5参照)及びこのモータ24の回転を減速する減速機構25〜30(図4及び図5参照)を備えた駆動機構15と、冷凍室扉5aとともに開閉される容器12の奥側下面に設けられた連結部材である連結板16とを備えて構成されている。この扉駆動装置10では、駆動機構15から連結板16に対してスライドレール11の移動方向に力を加えて冷凍室5を開閉する構成である。駆動機構15と連結板16の詳細な構成と機能については後述する。
冷凍室5の正面側には扉状態検知手段17が設けられており、冷凍室扉5aが閉じられていること、あるいは冷凍室扉5aの開き量が例えば30mm程度の所定量(後述する、閉鎖駆動量である開き量35)以内であるか否かを検出して、後述する制御部にその信号を送る。
次に、駆動機構15と連結板16とを備えた扉駆動装置10の構成について、図3から図5を参照しながら説明する。図3は駆動機構15と連結板16とを備えた扉駆動装置10を図2の上方から見た平面図、図4は駆動機構15の内部構成を上方から示す斜視図、図5は駆動機構15の内部構成を下方から示す斜視図である。
駆動機構15においては、回転出力軸である駆動軸18の周りに回転自在に回転駆動体である回転板19が軸支されており、回転板19には駆動伝達部である駆動ピン20が備えられている。本実施形態においては、駆動ピン20は、3本設けられており、駆動軸18からの距離に応じて距離r1に第一の駆動ピン20a、距離r2に第二の駆動ピン20b、距離r3に第三の駆動ピン20cが設けられている。それぞれの駆動ピン20は円筒形状をなしている。駆動ピン20の中心軸は駆動軸18の回転中心軸と平行となっている。ここで、r1<r2<r3である。本実施形態においては、回転板19は、冷凍室扉5aを開放する際には矢印CCW方向に回転する。
連結板16は先に述べたように冷凍室5の引き出し扉に設けられているので、スライドレール11に沿って矢印23方向に移動自在である。図3においては、図示左方向が冷蔵庫の正面側としており、連結板16が左方向に移動することで冷凍室扉5aは開く。結板16には、冷凍室5を開放する際に第一の駆動ピン20aが接する第一の受け面21a、第二の駆動ピン20bが接する第二の受け面21b、第三の駆動ピン20cが接する第三の受け面21c、とが備えられている。駆動ピン20と受け面21との動作時の詳細な説明は後述する。
図4および図5に示すように、モータ24の回転軸にはモータピニオン25が設けられており、アイドラ26と噛み合って減速される。アイドラ26とアイドラピニオン27とは一体で回転し、アイドラピニオン27はアイドラ28と噛み合っている。アイドラ28とアイドラピニオン29と一体で回転し、アイドラピニオン29は駆動ギヤ30と噛み合って減速される。駆動軸18と駆動ギヤ30とは連結されている。
このようなギヤの構成により、モータ24の回転速度は例えば1/100程度に減速され、駆動軸18に設けられた回転板19を回転させる。本実施形態においては、アイドラ28とアイドラピニオン29との間にはトルク制限手段31を設けている。回転板19に過大な外力が加えられた場合には、トルク制限手段31が動作してアイドラ28とアイドラピニオン29とが互いにすべることで、駆動機構15の破損を防止できる。また、駆動軸18には回転検知手段32を設けて駆動軸18の回転位置を検出できる構成としている。このような回転検知手段32の一例は、軸の回転によってその抵抗値が変化する可変抵抗器である。
次に、扉駆動装置10により冷凍室扉5aを開く際の動作について図6を参照しながら説明する。図6は扉駆動装置10が冷凍室扉5aを開放する際の動作を示す図であり、(a)が図3と同様に冷凍室5が閉じられている状態を示しており、(b)(c)(d)(e)の順に動作することで冷凍室5を開放する動作を示している。
回転板19は駆動軸18の周りに回転自在であり、連結板16は図示左右方向に移動自在に支持されており、かつ連結板16は冷凍室5に備えられているので、連結板16の左方向への動きが冷凍室5の開放動作を示している。ここで、冷凍室扉5aが閉じられている状態における連結板16の図示左端の位置を示す基準線を引き込み位置34として表す。
回転板19が矢印CCW方向に回転し、第一の駆動ピン20aが第一の受け面21aと接した図6(b)の状態において、連結板16に対して矢印23a方向の力を生じる。このとき、第一の駆動ピン20aは駆動軸18から距離r1の位置にあるので、第一の駆動ピン20aから連結板16に伝えられる力は、駆動軸18に加わるトルクをTとすれば、T/r1となる。この力を、冷凍室扉5aのマグネットパッキンを引き剥がす力と、クローザ13による引込力と、冷凍室扉5aの自重及び収納された食品の質量を移動する力との合力よりも大なるように設定してある。これによって、マグネットパッキンの吸着を引き剥がして、連結板16は冷凍室扉5aとともに図示左方向に移動して、冷凍室扉5aは開き始める。
さらに回転板19がCCW方向に回転した図6(c)の状態においては、第二の駆動ピン20bが第二の受け面21bと接し、第一の駆動ピン20aが第一の受け面21aから離反する。すなわち、第二の駆動ピン20bは駆動軸18から距離r2の位置にあり、且つr2>r1となるようにしていて、第一の駆動ピン20aよりも第二の駆動ピン20bの方が回転中心である駆動軸18からの距離が離れている。そのため、第二の駆動ピン20bが第二の受け面21bと当接した後は、第一の駆動ピン20aは第一の受け面21aからは離反するのである。第一の駆動ピン20aよりも第二の駆動ピン20bの方が回転の周速が速い。
この図6(c)の状態において、第二の駆動ピン20bは第二の受け面21bに接して、矢印23bの力を与える。このとき、第二の駆動ピン20bは駆動軸18から図3に示した距離r2の位置にあるので、第二の駆動ピン20bから第二の受け面21bを介して連結板16に伝えられる力は、駆動軸18に加わるトルクをTとすれば、T/r2となる。この力は図6(b)の状態で矢印23aの方向に第一の駆動ピン20aにより連結板16に加わる力よりも小さい。しかし、マグネットパッキンは既に引き剥がされているので、このときに加わる力はクローザ13による引込力と、冷凍室扉5aの自重および収納された食品の質量をさらに移動する力との合力よりも大なるように設定すればよい。このようにして、連結板16は冷凍室5の扉とともにさらに図示左方向に移動して、冷凍室扉5aの開放動作を継続する。
さらに回転板19がCCW方向に回転した図6(d)の状態においては、第三の駆動ピン20cが第三の受け面21cと接し、第二の駆動ピン20bが第二の受け面21bから離反する。すなわち、第三の駆動ピン20cは駆動軸18から距離r3の位置にあり、且つr3>r2となるようにしていて、第二の駆動ピン20bよりも第三の駆動ピン20cの方が回転中心である駆動軸18からの距離が離れている。そのため、第三の駆動ピン20cが第三の受け面21cと当接した後は、第二の駆動ピン20bは第二の受け面21bからは離反するのである。第二の駆動ピン20bよりも第三の駆動ピン20cの方の回転の周速が速い。
この図6(d)状態において、第三の駆動ピン20cは第三の受け面21cに接して、矢印23cの力を与える。このとき、第三の駆動ピン20cは駆動軸18から図3に示した距離r3の位置にあるので、第三の駆動ピン20cから第三の受け面21cを介して連結板16に伝えられる力は、駆動軸18に加わるトルクをTとすれば、T/r3となる。この力は図6(c)の状態で矢印23bの方向に第二の駆動ピン20bにより連結板16に加わる力よりもさらに小さい。しかし、冷凍室扉5aは既に開放動作を行っていて矢印23cの方向に移動しているので、冷凍室扉5aは容器と収納された食品も含めた自重と速度に応じた運動量をもっており、その運動量と第三の駆動ピン20cから連結板16の第三の受け面21cに伝達される力とによってクローザ13による引っ張り力に抗して開放動作をさらに継続することができる。
さらに回転板19がCCW方向に回転した図6(e)の状態においては、第三の駆動ピン20cは第三の受け面21cからほぼ離反する状態を示している。図6(a)の状態から図6(e)の状態に至るまでの連結板16の移動量33の範囲が、連結板16が駆動ピン20から力を受ける範囲である開放駆動範囲、ということになる。ここで、この連結板16の移動量33はクローザ13による引込量である閉じ付勢範囲よりも大なるように設定すると好適である。すなわち、閉じ付勢範囲であるクローザによる引き込みストロークが40mmであって連結板16の移動量33が50mmであるとすれば、図6(e)に示した位置で連結板16が停止、すなわち冷凍室扉5aが停止したとしても、クローザ13によって開いたばかりの冷凍室扉5aが閉じられることがないためである。
ただし、図6(e)の状態よりも冷凍室扉5aが開放されて連結板16が図示左方に移動すると、連結板16は駆動ピン20からの駆動力を受けないが、冷凍室扉5aは矢印23d方向への速度を持っているので、スライドレール11のもつ摩擦負荷によって徐々に減速して停止するまでは、開放動作を継続する。このように動作するので、冷凍室扉5aの開き量は連結板16の移動量33よりも大きくなる。
上述したように、冷凍室扉5aの開放動作時には開き方向への駆動力を加え続けるのではなく、開き始めの短い範囲だけ駆動力を加え、その後は駆動力の範囲で得た移動速度がスライドレールのもつ摩擦力によって徐々に減速しながら停止する動作を実現できるので、冷凍室扉5aの直前に使用者が立っていた場合、あるいは物が置いてあった場合に、冷凍室扉5aが当たったとしても開き方向への扉駆動装置10による駆動力が加わっていないので安全である。
以上説明したように、冷凍室扉5aを閉鎖状態から開き始める際には、駆動軸18の最も近傍に配置された第一の駆動ピン20aが連結板16を押し出して駆動することで、低速であるが大きな力を出してマグネットパッキンを引き剥がし、引き続き第一の駆動ピン20aよりも遠方に設けられた第二の駆動ピン20bが連結板16を押し出して中程度の速度で中程度の力を出して駆動することでクローザ13の引込力に抗して開放動作を継続して冷凍室扉5aを加速し、さらに引き続いて第二の駆動ピン20bよりも駆動軸18から遠方に設けられた第三の駆動ピン20cが連結板16を押し出して、力は小さいが高速で駆動することによって冷凍室扉5aをさらに加速することができるので、冷凍室扉5aの開放動作を小さな駆動トルクのモータ24を用いて確実で且つ迅速に行うことができる。
本実施形態の構成においては、駆動ピン20が連結板16と接して駆動力を与える位置は、駆動軸18からみて、冷凍室扉5aの開き方向23に対して略直角方向にあるので、駆動ピン20の速度23は回転板19の回転速度と駆動ピン20までの腕の長さに比例する。このことにより、回転するカムを用いてカムと扉部との接点までの半径の変化分のみ扉を押し出す構成と比べて、扉5aを押し出す速度23を高速化することが容易である。本実施形態の構成により、開き始めの短い範囲だけ駆動力を加え、その後は扉駆動装置10の駆動力の範囲で得た開き速度23がスライドレールのもつ摩擦力によって徐々に減速しながら停止する動作を実現することができるので好適である。
係る動作により冷凍室扉5aが開放された後、回転板19はさらにCCW方向への回転を継続し、図6(a)の状態に至って回転を停止する。なお、この際には連結板16は図6(a)に示す位置ではなく、冷凍室扉5aは開いているので図示左方に移動した状態である。
本実施形態による扉駆動装置10においては、回転板19は冷凍室扉5aの開放動作を行った後に、同一方向への回転を継続して一回転すれば、冷凍室扉5aを閉じた際の状態、すなわち説明した原点範囲40(図8参照)に戻ることができる。これによって、回転板19を原点範囲40に高速で復帰できる。仮に、回転板19が一方向への回転ではなくて、冷凍室扉5aの開放動作を行った後に一端停止してから逆方向に回転してから原点範囲40に復帰する構成であるとすれば、本実施形態のように一方向への回転で原点範囲40に復帰する構成と比べて原点範囲40に戻るまでの時間が余計にかかる。
図7(a)は、冷凍室扉5aが閉鎖されていなくて、連結板16の図示左端が引込位置34よりも閉鎖動作を行うことが可能となる開き量35だけ移動した状態である。通常はクローザ13の生じる引き込み力によって冷凍室扉5aは引き込まれて閉じられるのであるが、食品の一部が引っ掛ったり、何らかの理由でスライドレール11の動作が一時的に渋くなったりして、引き込まれない場合が生じる。
ここで、回転板19を駆動軸18の周りに矢印CW方向に回転すると、第三の駆動ピン20cが連結板16の受け面21とは対面となる図示左側の戻し面22に当接する。図7(b)は回転板19を矢印CW方向にさらに回転させた状態を示しているが、連結板16は第三の駆動ピン20cによって矢印36方向に押されて移動するので、連結板16の図示左端が引込位置34に至るまで移動する。この図7(b)に示した位置というのはマグネットパッキン14が冷蔵庫本体1に吸着するまで冷凍室扉5aが完全に閉じられた位置にあることを示している。
その後、回転板19を矢印CCW方向に回転して図7(c)の状態となり、図3に示したと同様な位置まで回転させて停止する。
係る動作をすることにより、冷凍室扉5aが完全には閉じずに所謂半ドア状態になっていたとしても、回転板19を冷凍室扉5aを開く場合とは反対方向に回転させることによって、連結板16に対して冷凍室扉5aを閉じる方向の力を加えて閉じることができるので、半ドアを防止することができる。
先に説明したように、冷凍室扉5aを開く際の力はマグネットパッキン14を引き剥がす力とクローザ13による引き込み力との合計以上の力が必要となるが、閉じる際にはマグネットパッキン14を引き剥がす力は不用であり、さらにクローザ13による引き込み力が生じているので、扉駆動装置10によって加える閉じ力は、開き力と比べれば弱い力で十分である。本実施形態によれば、冷凍室扉5aを閉じる際には最も駆動軸18から遠方にある第三の駆動ピン20cが連結板16の戻し面22を押す構成なので、駆動軸18に加わる駆動トルクが仮に開き時と同一であるとしても、閉じ力は開き力と比べてr1/r3だけ小さくなるので好適である。このことは、万一冷凍室扉5aと冷蔵庫本体1との間に指などを挟んだ場合においても、挟む力が小さいので安全性が高い。
なお、閉じる速度を低速にしてゆっくりと閉じる動作を行った方が安全である。従って、冷凍室扉5aを開く動作よりも閉じる動作を低速にすることが望ましい。
ここで、冷凍室扉5aを閉じることが可能な開き量35である閉鎖駆動範囲について図2により説明する。開き量35は、冷凍室扉5aの前面を形成する扉5aの厚さである扉厚さ71よりも小とすることが望ましい。何故ならば、開き量35を扉厚さ71よりも大とすると、冷凍室扉5aを引き込み開始する際に、冷凍室扉5aと野菜室6または切り替え室3の扉の間に生じる扉間隙間72に指などを挟まれる恐れがある。しかし、開き量35が扉厚さ71よりも小となるようにすれば、指などを挟まれる恐れがないので、さらに安全性を向上できる。
次に、図8を用いて、冷凍室扉5aが閉じられた状態にある際の回転板19の好適な位置について説明する。
図8において、実線で図示する連結板16は図示左端が引き込み位置34に合致されており、冷凍室扉5aが閉鎖された位置にある。冷蔵庫においては、本実施形態のような扉駆動装置10が備えられているとしても、冷凍室扉5aを使用者が手で引き出す場合もある。または、故障によって扉駆動装置10が動作しない場合などにおいては、使用者が手動で自在に開閉できることが望ましい。このように手動で開閉する場合には、扉駆動装置10は冷凍室扉5aの開閉の際に使用者による手動動作を妨げたり、動作が重くなったりする、などの現象が生じない構成であることが望ましい。
冷凍室扉5aが閉じられた状態から使用者が手動で冷凍室扉5aを引き出して開いたとすると、冷凍室扉5aに設けられている連結板16が図示左側に移動して、破線の位置となる。一点鎖線の位置においては各符号には’を付加して記す。
ここで、回転板19が図8の実線で示す位置にあり、その位置において連結板16に設けられた第二の受け面21bの先端である第二の先端37bと、第一の駆動ピン20aとの間に隙間38があって、連結板16が図示左方に移動する際に第二の先端37bと第一の駆動ピン20aとが接触しない位置関係にあれば、使用者が手動で冷凍室扉5aを引き出す際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないので、自在に冷凍室扉5aを引き出して開くことができる。
また、回転板19が破線の位置19’にあって、その位置において連結板16に設けられた第一の先端37aと第三の駆動ピン20cとの間に隙間39があって、連結板16が図示左方に移動する際に第一の先端37aと第三の駆動ピン20c’とが接触しない位置関係にあれば、使用者が手動で冷凍室扉5aを引き出す際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないので、自在に冷凍室扉5aを引き出して開くことができる。
使用者が手動で冷凍室扉5aを開閉する際に連結板16と駆動ピン20とが接触しないためには、駆動軸18と第一の駆動ピン20aとを結ぶ線が原点範囲40の角度範囲内にあればよい。従って、冷凍室扉5aを閉鎖した場合には、回転板19が前記の原点範囲40になるように設定することが望ましく、手動で開閉する際にも使い勝手がよい。このような回転板19の角度範囲を原点範囲40にある、と称するものとする。
次に、図9を用いて扉駆動装置10を制御するための制御系の構成について説明する。図9は図1の冷蔵庫の扉駆動装置10の制御系の構成を示すブロック図である。なお、冷凍室扉5aに関する扉駆動装置10と野菜室扉6aに関する扉駆動装置10とは、同一の制御系、同一の処理フローであるので、以下の説明では冷凍室扉5aに関して説明する。
扉開スイッチ8は、使用者が冷凍室扉5aを電動で開ける際に操作され、その操作による信号を制御部41に送る。冷凍室5に設けられた駆動機構15のそれぞれのモータ24と、駆動機構15の駆動軸18の回転位置を検出する回転検知手段32と、扉の開閉状態を検出する扉状態検知手段17とは、制御部41に接続されている。回転検知手段32は、軸の回転によってその抵抗値が変化する可変抵抗器、あるいは軸の所定の回転位置を検出するマイクロスイッチなどの検知手段で構成されている。
扉状態検知手段17は、冷凍室扉5aが完全に閉じられているか否か(すなわち、冷凍室扉5aが閉鎖状態であるか否か)を検出する第一の扉状態検知手段17aと、冷凍室扉5aの開き量が所定の開き量35以下であるか否か(すなわち、冷凍室扉5aが全開であるか否か)を検出する第二の扉状態検知手段17bとを備えている。扉状態検知手段17は、例えば、冷凍室扉5aに備えられたマグネットと冷蔵庫本体1に備えられたホール素子であってもよく、あるいはマイクロスイッチなどの検知手段であってもよい。
冷凍室扉5aが半開状態になっていることを使用者に知らせるための報知手段70が備えられている。この報知手段70は、ブザーを鳴動させるか、ランプを点灯ないし点滅させるか、などで報知を行う。
タイマ部42は、冷凍室扉5aの半開状態、冷凍室扉5aの開閉に関する各機能における待機時間、動作時間などを制御するものである。タイマT1変更スイッチ92aは、冷凍室扉5aが全開状態から半開状態に変化した場合の継続時間タイマT1の設定値を使用者が増減可能とするためのものである。タイマT2変更スイッチ92bは、冷凍室扉5aが閉鎖状態から半開状態に変化した場合の継続時間タイマT2の設定値を使用者が増減可能とするためのものである。
次に、図10を用いて、冷凍室扉5aを開放する際の開放制御の手順について説明する。図10は冷凍室扉5aを開放する際の開放制御の手順を示す流れ図である。
開動作を開始すると(S001)、制御部41は回転検知手段32の状態を監視して、駆動機構15の回転板19が動作を開始する原点範囲40にあるか否かを検出する(S002)。ここで、原点範囲40とは、図8にて説明したように、冷凍室5を手動で開閉動作した場合にも、連結板16が駆動ピン20と干渉することがない範囲にある状態のことを言う。
S002の検出で、回転板16が原点範囲40にない場合には、モータ24に通電して、回転板16を回転させて原点範囲40になるようにする(S003)。モータ24をCW方向に回転させるか、あるいはCCW方向に回転させるかの判定は、回転検知手段32からの信号によって回転板16が原点範囲40に対してどちらの方向にずれているか、を制御部41が判定してモータ24に対して駆動電圧の印加方向を定める。
回転板19が原点範囲40にあることが検出できており、かつ使用者によって扉開スイッチ8が操作されたことを制御部41が検出したら(S004)、モータ24を通電して回転板19を回転させる(S005)。このときの回転板19の回転方向は、図3であれば矢印CCW方向としており、回転板19が回転すれば図6にて説明したように連結板16が駆動ピン20によって押されて冷凍室扉5aが開く。モータ24が引き続き回転して、回転検知手段32により検出された回転板19の回転位置が原点範囲40に入ったことが確認できたら(S006)、モータを停止させて(S007)、一連の開き動作を終了する(S008)。
次に、図11を用いて、冷凍室扉5aが完全に閉じていない状態(すなわち、冷凍室扉5aが半開状態)から冷凍室扉5aを閉じる際の制御の手順について説明する。図11は冷凍室扉5aを閉じる際の閉鎖制御の手順を示す流れ図である。
動作を開始して(S051)、原点範囲を検出し(S052)、モータ24を通電する(S053)動作については、前述の図10のS001からS003と同一である。
S052で原点範囲を検出したら、扉状態検知手段17の第一の扉状態検知手段17aで冷凍室扉5aの閉鎖を検出する(S055)。この検出で冷凍室扉5aの閉鎖を検出すれば、冷凍室扉5aは半開状態ではなくて閉鎖されていることが確認できるので、扉閉じ動作を完了する(S055)。第一の扉状態検知手段17aが冷凍室扉5aの閉鎖を検出できない場合に、第二の扉状態検知手段17bが冷凍室扉5aと冷蔵庫本体1との開き量が開き量35以下であるかを検出する(S056)。このS056で第二の扉状態検知手段17bが冷凍室扉5aを検知できなければ、冷凍室扉5aは開き量35以上に開いているので、扉駆動装置10では閉じることができない。その場合は、処理を終了する(S066)。
S056で開き量35以下であることを検出したら、冷凍室扉5aは開き量35以下で開いた状態(すなわち、冷凍室扉5aは半開状態)であって且つ扉駆動装置10によって閉鎖することが可能な領域にあるので、モータ24に通電する(S058)。このときの回転方向は、図7においてはCW方向である。モータ24をCW方向に所定時間(例えば3秒間)通電することにより(S058、S059)、回転板19は図7(b)の状態に至って連結板16を矢印36方向(すなわち、冷凍室扉5aを閉じる方向)に移動させて冷凍室扉5aを閉じる。
所定時間経過した後に今度はモータ24がCCW方向に回転するよう通電して(S060)、図7(c)に示すように回転板19が原点範囲40(図8に示す)になるまで回転させ、回転検知手段32の信号によって原点範囲40にあることが検出できたら(S061)、モータ24の回転を停止させる(S062)。次いで、第一の扉状態検知手段17aが冷凍室扉5aが閉鎖されているかを検出する(S063)。ここで、冷凍室扉5aが完全に閉鎖されている場合には、処理を終了する(S066)。
S063で第一の扉状態検知手段17aが冷凍室5の閉鎖を検知できなければ、半開状態が継続していると判断できるので、(S058)から(S063)までの処理、すなわちモータ24に通電して回転板19をCW方向に回転して冷凍室5を閉鎖させる動作を複数回繰り返して行う(S064)。もし、所定の回数、例えば3回この閉鎖動作を繰り返した後も第一の扉状態検知手段17aの閉鎖を検知できなければ、例えば何かが挟まっていて冷凍室5を閉鎖できないと判定して、処理を終了する。
次に、手動による扉閉時の制御について図12及び図13を用いて説明する。図12は扉駆動装置10の扉全開時から開始する制御フロー図、図13は扉駆動装置10の扉全開時から開始する動作のタイミングチャートである。
動作を開始してから(S100)、原点検出動作を行う(S101)。この原点検出動作については、前述した図10のS001からS003と同一である。
次いで、制御部41は冷凍室扉5aが全開から半開になったかを検知する(S102、S104)。この全開から半開になったかの検知は、次の順序で行う。まず、第一の扉状態検知手段17aによる冷凍室扉5aの開状態(すなわち、閉鎖状態でない状態)の検出及び第二の扉状態検知手段17bによる冷凍室扉5aの全開状態の検出を行う(S102)。ここで両方の状態を検出した場合が冷凍室扉5aの全開状態と確認できるので、その場合に、第一の扉状態検知手段17aによる冷凍室扉5aの開状態(すなわち、閉鎖状態でない状態)の検出及び第二の扉状態検知手段17bによる冷凍室扉5aの半開状態(第二の扉状態検知手段17bの閉状態)の検出を行う(S102)。ここで両方の状態を検出した場合に冷凍室扉5aが全開状態から半開状態に移行したと確認できる。
全開状態から半開状態に移行すると、半開状態監視タイマT1をスタートする(S105)。半開状態監視タイマT1が終了するまで半開状態が継続した場合(S106、S107)、すなわちモータ通電閉動作開始条件が成立した時点で報知手段70を鳴動させて(S108)、所定時間、例えば1秒間待機する(S109)。この待機時間中に扉間隙間72や冷凍室扉5aと冷蔵庫本体1に指を挟んでいた場合でも、報知手段70を鳴動したのを確認してから指を外すことができるため、安全である。
S109で所定時間待機した後、前述の図11の(S058)から(S062)に示すのと同じモータ24による閉動作を行う(S110)。このため、使用者がT1時間中に扉を半開範囲から動かさなかった場合でも、冷凍室扉5aが半開状態で放置されるのを防止できる。図13(a)は、半開状態がT1時間中継続した場合のタイミングチャートである。
半開状態監視タイマT1が終了する前に半開状態が解除された場合は、モータ24の閉動作は行わずに終了する(S111)。これによって、冷凍室扉5aのハンドル部分112を掴みながら手動で閉じようとした場合でも、違和感が無く安全に操作することができる。図13(b)は、T1時間中に半開状態から解除した場合のタイミングチャートである。
ここで、全開状態とは第一の扉状態検知手段17aが開で第二の扉状態検知手段17bが開の場合、半開状態とは第一の扉状態検知手段17aが開で第二の扉状態検知手段17bが閉の場合、閉鎖状態とは第一の扉状態検知手段17aが閉で第二の扉状態検知手段17bが閉の場合である。
次に、手動による扉開時の制御について、図14及び図15を用いて説明する。図14は扉駆動装置10の扉閉鎖時から開始する制御フロー図、図15は扉駆動装置10の扉閉鎖時から開始する動作のタイミングチャートである。
動作を開始してから(S200)、原点検出動作を行う(S201)。この原点検出動作については、前述した図10の(S001)から(S003)と同一である。制御部41は冷凍室扉5aが閉鎖から半開(S204)になったことを検知したら、半開状態監視タイマT1をスタートする(S205)。タイマT2が終了するまで半開状態が継続した場合(S207)、すなわちモータ通電閉動作開始条件が成立した時点で報知手段70を鳴動させて(S208)、所定時間、例えば1秒間待機する(S209)。このため、ゆっくりと冷凍室扉5aを開けている最中でも、使用者が予め自動で閉じるタイミングを知ることができるので、安全である。
S209で所定時間待機した後、前述の図11のS058からS062に示すのと同じモータ24による閉動作(S210)を行う。このため、使用者がT2時間中に冷凍室扉5aを半開範囲から動かさなかった場合でも、冷凍室扉5aが半開状態で放置されるのを防止できる。図15(a)は、半開状態がT2時間中継続した場合のタイミングチャートである。
半開状態監視タイマT2が終了する前に半開状態が解除された場合は、モータ24の閉動作は行わずに終了する(S211)。これによって、冷凍室扉5aを開ける動作の途中で自動的に閉じられることがない。図15(b)は、T2時間中に半開状態から解除した場合のタイミングチャートである。
次に、半開状態の継続時間の設定について説明する。
冷凍室扉5aが開放状態から半開状態に変化した場合の継続時間タイマT1と、冷凍室扉5aが閉鎖状態から半開状態に変化した場合の継続時間タイマT2を別々に有しており、更にタイマT1よりタイマT2を長く設定することにより、閉動作時に比べ力が必要すなわち動作時間が長くなる開動作時であっても、違和感が無く手動開閉できる。
また、タイマT1およびタイマT2は、それぞれ使用者がタイマT1変更スイッチ92aおよびタイマT2変更スイッチ92bによって任意の時間に設定可能である。設定の方法の詳細は省略するが、たとえば、通常はタイマT1すなわち扉閉時を0.5秒、タイマT2すなわち扉開時を1.0秒に設定しておき、高齢者など手指の力が弱く、開閉時間が長くかかる人が主に使用する場合には、タイマT1すなわち扉閉時を0.8秒、タイマT2すなわち扉開時を2.0秒に設定を変更することにより、使用者に応じた時間を設定でき、安全に操作できる。
なお、本実施形態においては扉駆動装置10が冷凍室5ないし野菜室6の引き出し扉に設けられている例を示したが、本実施例に限定されるものではなく冷蔵室扉2の回転式の扉に設けられるものであっても同様な効果が得られることは言うまでもない。
本実施形態によれば、冷蔵庫本体に取付けられる扉を電動で駆動することができる扉駆動装置を備え、扉の閉鎖状態を検知する第一の扉状態検知手段と、扉開閉手段で扉を閉動作可能な範囲内に設置した扉の半開状態を検知する第二の扉状態検知手段と、を備え、第一の扉状態検知手段と前記第二の状態検知手段が共に開状態であることを検知した後、所定時間が経過してから扉駆動装置により扉を閉動作するため、使用者が指等の異物を挟んだまま手動で扉を閉じようとした際、半開状態で扉に指を挟んでいるのに気が付いたら、駆動手段が扉を閉じ始める前に指を離すことが可能である。また、扉の半開状態が所定時間継続している間に手動で扉を閉じることができるため、扉を閉じている途中で駆動手段に引っ張られることもなく、自然に閉じることができる。万一、扉が完全に閉鎖されていなかった場合でも、扉駆動装置により確実に扉を閉鎖することができる。
また、冷蔵庫本体に取付けられる扉を電動で駆動することができる扉駆動装置を備え、扉の閉鎖状態を検知する第一の扉状態検知手段と、扉開閉手段で扉を閉動作可能な範囲内に設置した扉の半開状態を検知する第二の扉状態検知手段と、を備え、扉の閉鎖状態を検知した後、所定時間が経過してから扉駆動装置により扉を閉動作するため、手動で扉を開放させようとして扉を半開位置まで動作させた場合でも、扉の半開状態が所定時間継続している間に、手動による扉の開動作を継続することができるため、扉を開ける動作の途中で扉が駆動手段によって閉じられることがない。万一、半開状態でその場を離れてしまっても、所定時間経過後に扉駆動装置により扉を閉鎖するため、扉が半開状態で放置されることがない。
また、扉が開放状態から半開状態に変化した場合の第1の所定時間に対し、扉が閉鎖状態から半開状態に変化した場合の第2の所定時間を長く設定しているため、閉動作時に比べ力が必要、すなわち動作時間が長くなる開動作時であっても、違和感が無く手動開閉できる。
また、扉が開放状態から半開状態に変化した場合の所定時間及び扉が閉鎖状態から半開状態に変化した場合の所定時間を任意に設定可能な設定手段を設けているため、使用者の能力に応じた時間を設定でき、高齢者など手指の力が弱く、開閉時間が長くかかる人でも安全に操作できる。
また、ブザー等の報知手段による報知後、一定時間経過後に扉を閉駆動するため、使用者が閉動作開始時期を知ることができ、安全に操作できる。
本発明の一実施形態の冷蔵庫の斜視図である。 図1の冷蔵庫の断面図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の構成を示す平面図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の駆動機構を上方から示す斜視図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の駆動機構を下方から示す斜視図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の開放動作を説明する図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の閉鎖動作を説明する図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の停止時の位置を説明する図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の制御系の構成を示すプロック図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の開放動作の際の制御手順を示すフロー図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の閉鎖動作の際の制御手順を示すフロー図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の扉全開時から開始する制御手順を示すフロー図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の扉全開時から開始する制御動作のタイミングチャート図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の扉閉鎖時から開始する制御フロー図である。 図1の冷蔵庫の扉駆動装置の扉閉鎖時から開始する制御動作のタイミングチャート図である。
符号の説明
1…冷蔵庫本体、2…冷蔵室、3…切り替え室、4…製氷室、5…冷凍室、5a…冷凍室扉、6…野菜室、7…操作表示部、8…扉開スイッチ、10…扉駆動装置、11…スライドレール、12…容器、13…扉ハンドル、14…マグネットパッキン、15…駆動機構、16…連結板、17…扉状態検知手段、17a…第一の扉状態検知手段、17b…第二の扉状態検知手段、18…駆動軸、19…回転板、20…駆動ピン、20a…第一の駆動ピン、20b…第二の駆動ピン、20c…第三の駆動ピン、21…受け面、21a…第一の受け面、21b…第二の受け面、21c…第三の受け面、22…戻し面、23…開き方向、24…モータ、25…モータピニオン、26…アイドラ、27…アイドラピオン、28…アイドラ、29…アイドラピオン、30…駆動ギヤ、31…トルク制限手段、32…回転検知手段、33…移動量、34…引込位置、35…開き量、36…矢印、37a…第一の先端、37b…第二の先端、38…隙間、39…隙間、40…原点範囲、41…制御部、42…タイマ部、70…報知手段、72…扉間隙間、92a…タイマT1変更スイッチ、92b…タイマT2変更スイッチ。

Claims (5)

  1. 貯蔵室を形成する冷蔵庫本体と、
    前記貯蔵室を開閉する扉と、
    前記扉を電動で開閉駆動する扉駆動装置と、
    前記扉の閉鎖状態を検知する第一の扉状態検知手段と、
    前記扉駆動装置で前記扉を閉動作可能な範囲内に位置された前記扉の半開状態を検知する第二の扉状態検知手段と、
    前記扉駆動装置の動作を制御する制御部と、を備えた冷蔵庫において、
    前記制御部は、
    前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の半開状態を判定し、半開状態と判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すると共に、
    前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の全開状態から半開状態への移行を判定し、全開状態から半開状態へ移行したと判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の閉駆動を行うように制御する
    ことを特徴とする冷蔵庫。
  2. 請求項1において、前記制御部は、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の閉鎖状態から半開状態への移行を判定し、閉鎖状態から半開状態へ移行したと判定した場合に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の閉駆動を行うように制御することを特徴とする冷蔵庫。
  3. 請求項1において、前記制御部は、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の全開状態から半開状態への移行を判定し、全開状態から半開状態へ移行したと判定した場合に第1の所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御すると共に、前記第一の扉状態検知手段及び前記第二の扉状態検知手段による前記扉の検出状態に基づいて前記扉の閉鎖状態から半開状態への移行を判定し、閉鎖状態から半開状態へ移行したと判定した場合に第2の所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の閉駆動を行うように制御し、前記第2の所定時間を前記第1の所定時間より長くしたことを特徴とする冷蔵庫。
  4. 請求項1または2において、前記所定時間を任意に設定可能な設定手段を備えたことを特徴とする冷蔵庫。
  5. 請求項1または2の何れかにおいて、ブザー等で報知する報知手段を備え、前記制御部は前記報知手段による報知後に所定時間が経過してから前記扉駆動装置による前記扉の駆動を行うように制御することを特徴とする冷蔵庫。
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