JP4344660B2 - 中空成形機における押出機の揺動方法および揺動装置 - Google Patents

中空成形機における押出機の揺動方法および揺動装置 Download PDF

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Description

本発明は、中空成形機における押出機の揺動方法および揺動装置に関し、詳しくは、ヘッドダイを有する押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下するヘッドダイを上昇させる中空成形機およびその押出機の揺動方法に関する。
一般に中空成形機によるブロー成形は、原料樹脂を中空成形機の押出機のクロスヘッドダイのダイスリット(間隙)を介して溶融・押出・垂下して筒状のパリソンとし、この筒状パリソンを型開状態の成形金型のキャビティ内に収納し、成形金型を型閉して、筒状パリソンの下方端を閉塞するとともに、上方端をパリソン切断装置で切断し、次に、この成形金型をエア吹込装置の直下に移動させて、エア吹込ノズルを筒状パリソン内に挿入する。
これにより、エア吹込ノズル先端のカッテングスリーブと成形金型上部のカウンタープレートとが接触して、筒状パリソンの上部にある余剰樹脂部(上バリ)が切断されて中空成形品の口部が形成されるとともに、エア吹込ノズルからエアを筒状パリソン内に吹き込んで、筒状パリソンを中空成形品に成形するものである。
この成形金型に収納した筒状パリソンの上方端をパリソン切断装置で切断する際に、切断された先の筒状パリソンと次ぎに溶融・垂下している筒状パリソンとが干渉しないように、切断前にクロスヘッドダイを若干上昇させて筒状パリソンを延伸しながら切断してパリソンの干渉を防止し、あるいは垂下している筒状パリソンを予備ブローして切り口を膨らませて切断し、その後、直ちにクロスヘッドダイを若干上昇させてパリソンの干渉を防止している。
前記従来における筒状パリソンの切断装置としては、以下の特許文献1及び2に記載された技術が提供されている。
すなわち、前者の切断装置にあっては、特開平5−185497号公報(以下、本件公報1という。)の図2の構成の場合、押出機10を傾斜台20を介して軸支部22に傾動自在に設け、傾斜台20の一端20aに設けられたねじ体23はモータ24により駆動する減速機25と接続している。そして、モータ24を回転させることにより、減速機25及びねじ体23を介して押出機10の基端10Bを傾動させ、クロスヘッド1をやや傾斜した状態で上下方向に移動させている。
また、本件公報1の図3に示す構成の場合、前記図2の構成の場合のねじ体23の代わりにラック31と減速機25に接続されたピニオン32とを用い、モータ24を回転させることにより、減速機25及びラック31とピニオン32を介して押出機10の基端10Bを傾動させ、クロスヘッド1をやや傾斜した状態で上下方向に移動させている。
さらに、本件公報1の図4に示す構成の場合、前記図2の構成の場合の傾斜台20の代わりとした基盤21上に、一対のねじ32を介して水平の姿勢状態で上下動する水平上下動板33を有し、電動機24に接続した減速機25を介してねじ32を上下動することにより、水平上下動板33を介して、クロスヘッド1を一体に有する押出機10を水平状態で上下動させている。
前記後者の切断装置のものは、特開平6−226824号公報の図1の構成にある、押出機10を載置し支点18を中心として傾動するスイング台13と、スイング台13を支持するための基台16と、基台16に設けられスイング台13の後端を上下動させるために、基台16上に設けられた電動機19と電動機19に接続された回転ねじ21と回転ねじ21に螺合するナット24とナット24と一体状に連結されたリンクホルダ25とスイング台13間に作動自在に設けられたリンク15とよりなり電動機19の回転によりスイング台13を傾動させる、スイング台傾動手段50とを備え、スイング台傾動手段50を介してスイング台13及びクロスヘッド1を傾動させ、パリソン1Aを延伸させるものである。
これらは、以上のような構成にすることにより、クロスヘッドと成形金型との上下方向における相対移動によりパリソンの延伸を行ってパリソンを切断することができるので、パリソンの切り口を従来の斜め切りではなく水平形状とし、完全な円筒形のパリソンを成形金型内に供給することができ、吹込ノズルの挿入も容易となる。従って、中空成形品の歩留まりを従来よりも大幅に向上させることができるものである。
特開平5−185497号公報 特開平6−226824号公報
前記の前者の切断装置は、図2または図3の構成にあるように、押出機10を傾斜台20(あるいは基盤21)を介してクロスヘッド移動手段30に設け、そのクロスヘッド移動手段30は、電動機24の回転運動を減速機を介してねじ体23あるいはねじ32(またはラック31とピニオン32)による直線運動に変えて、クロスヘッド1をやや傾斜した状態で上下方向に移動させるものである。または、図4の構成にあるように、クロスヘッド1を一体に有する押出機10を載置した水平上下動板33を水平状態で上下動させるものである。
したがって、押出機のクロスヘッドをやや傾斜した状態で上下方向への移動を、またはクロスヘッドを一体に有する押出機を水平状態で上下動を、電動機の回転運動をそこに介在するねじ、またはラックとピニオンによって直線運動に変えて行われるものであるので、回転運動が傾斜台(あるいは基盤)または水平上下動板に直接伝達しないために電動機の回動力にロスが発生し易い。
また、動力源がクロスヘッド移動手段および傾斜台(あるいは基盤)または水平上下動板を通して押出機、引いてはクロスヘッドに伝達されるものであるので、動力源の伝達が間接的になりエネルギーロスが生じ易い。
さらには、傾斜台(あるいは基盤)または水平上下動板をはじめとして部品数が比較的多くなり易い。
前記後者の切断装置にあっては、押出機10をスイング台13を介して傾斜手段50に設け、その傾斜手段50は、電動機19、回転ねじ21、移動体23、ナット24、リンクホルダ25、リンク15により構成され、電動機19の回転で移動体23を後退させるとリンク15が倒れてスイング台13の後端が下がりスイング台13が傾斜してクロスヘッド1を上昇させ、このクロスヘッド1によってパリソン1Aが垂直な方向に延伸されるものである。
また、この復元は電動機19を逆方向に回転させることにより、リンクホルダ25は電動機19側に移動し、リンク15が立ち上がってスイング台13が傾斜位置から水平位置に戻ることによりクロスヘッド1は元の下降位置に戻る。
したがって、押出機のクロスヘッドをやや傾斜した状態で上下方向への移動を、電動機の回転運動をそこに介在する回転ねじ、移動体、ナット、リンクホルダ、リンクによって起立・横倒運動に変えて行われるものであるので、回転運動がスイング台に直接伝達しないために電動機の回動力にロスが発生し易いものである。
また、回転ねじ、移動体、リンクなどによる起立・横倒機構であるので、リンクの起立状態から横倒状態になる初期においては、リンクの横倒速度(横倒距離)が、移動体の移動速度(移動距離)に比して比較的速い(大きい)ために、前記起立・横倒機構やスイング台、押出機などに対して比較的大きな衝撃や振動を生じやすく、しかもこの制御が難しい。
なお、同様の現象は、リンクの横倒状態から起立状態になる終期においても発生し得るものである。
さらに、動力源がスイング台傾動手段およびスイング台を通して押出機引いてはクロスヘッドに伝達されるものであるので、動力源の伝達が間接的になりエネルギーロスが生じ易い。
しかも、スイング台をはじめとして部品数が比較的多くなり易い。
上記の技術的課題を解決するために、請求項1に記載の発明にあっては、前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより、溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる中空成形機における押出機の揺動方法であって、基盤上に、重量のバランスがとれた位置を支点として前記押出機を支持し、押出機の後方部下方に設けたカムフロアを電動機駆動によって非円軌道運動をするカムの環状溝に嵌合させ、前記電動機の回転によって前記カムを非円軌道に回動させて押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴としている。
請求項2に記載の発明にあっては、前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる揺動装置を備えた中空成形機であって、 前記押出機が基盤上に重量のバランスがとれた位置を支点として支持され、前記揺動装置が、前記押出機の後方部下方に設けたカムフロアと、カムフロアが嵌合する環状溝を有して非円軌道運動をするカムと、カムを非円軌道に回動させる電動機とを備え、電動機の回転で前記カムを非円軌道に回動させて前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴としている。
請求項3に記載の発明にあっては、前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる中空成形機における押出機の揺動方法であって、基盤上に、重量のバランスがとれた位置を支点として、前記押出機を載置した押出機固定用基板を支持し、押出機固定用基板の後方部下方に設けたカムフロアを電動機駆動によって非円軌道運動をするカムの環状溝に嵌合させ、前記電動機の回転によって前記カムを非円軌道に回動させて、前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴としている。
請求項4に記載の発明にあっては、前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる揺動装置を備えた中空成形機であって、基盤上に重量のバランスがとれた位置を支点として支持された、前記押出機を載置した押出機固定用基板を備え前記揺動装置が、前記押出機固定用基板の後方部下方に設けたカムフロアと、カムフロアが嵌合する環状溝を有して非円軌道運動をするカムと、該カムを非円軌道に回動させる電動機とを備え、電動機の回転で前記カムを非円軌道に回動させて前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴としている。
本発明の請求項1および請求項2に記載の中空成形機およびその押出機の揺動方法によれば次のような作用効果を奏するものである。
上記の構成にしてあるので、基盤上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点として支持された押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させてヘッドダイを上下方向に移動・揺動させて、成形金型に収納した筒状パリソンの上方端をパリソン切断装置で切断する際に、切断された先の筒状パリソンと次ぎに溶融・垂下している筒状パリソンとが干渉しないように、切断前にヘッドダイを若干上昇させて筒状パリソンを延伸しながら切断してパリソンの干渉を防止する機能を、あるいは垂下している筒状パリソンを予備ブローして切り口を膨らませて切断しその後直ちにヘッドダイを若干上昇させてパリソンの干渉を防止する機能を確実に発揮できるものである。
押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において支持部に上方から懸架し、その懸架・支持部の重量のバランスがとれた位置を支点として基盤上に下方から支持する方式、あるいは押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において下方から支持し、その支持部を支点として基盤上に下方から支持する方式であるので、懸架・支持部を支点として下方からの支持方式としてあっても良く、また、支持部を支点として下方からの支持方式としてあっても良くと、比較的小型から大型タイプの押出機、比較的軽量から重量タイプの押出機と広範な押出機に好適に適用することができるものである。
このうち、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において下方から支持し、その支持部を支点として基盤上に下方から支持する方式のものは、支持部を支点として下方からの支持方式であるので、押出機本体の上方部に懸架用の支持フレームなどを配することができ難い押出機、押出機本体の側方に機器類を配設する必要のある押出機、押出機本体を基板上に安定した形式で支持したい押出機など種々の押出機に対して好適に適用することができるものである。
これらの方式のものは、押出機本体の下方に揺動装置以外に特に介在するものが無いので、押出機本体と基盤の間隔が短くなり、全体がコンパクトになる印象を有するものとなる。加えて、押出機本体の下方の空間が大きくなり、しかも、部品点数が比較的少なくなるので、保守・点検が行い易くなるものである。
しかも、支持部に上方から懸架し基盤上に支持する方式、あるいは下方から支持し基盤上に支持する方式のいずれも、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において基盤上に支持してあるので、小さな力で押出機を揺動させることができるものである。
また、揺動装置が電動機、カムフロア、カムによる回動機構であるので、電動機の回動がカムに無駄なく、確実に伝達され、カムはカムフロアと協動して、かつ押出機を重量のバランスを取って基盤上に支持、と相まって押出機を容易に揺動させることができるものである。
さらには、カムなどによる回動機構であるので、押出機が水平状態にあるカムの初期位置から押出機が傾斜状態になるカムの回動位置への移行はスムーズになるために、回動機構、押出機などに対する衝撃や振動を抑制することができるものである。
なお、押出機が傾斜状態にあるカムの終了位置から押出機が水平状態になるカムの初期位置への移行においても同様である。
さらにまた、揺動装置のカムの形状・大きさ、電動機やカムフロアの形式などを変更することにより、ヘッドダイを有する押出機を水平位置から傾斜位置に揺動する程度、換言すると溶融した筒状パリソンを垂下するヘッドダイを上昇させる距離を調整することができるものである。
本発明の請求項3および請求項4の記載の中空成形機およびその押出機の揺動方法によれば次のような作用効果を奏するものである。
上記の構成にしてあるので、前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板を介してその支点で基盤上に下方から支持された押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させてヘッドダイを上下方向に移動・揺動させる。
そして、成形金型に収納した筒状パリソンの上方端をパリソン切断装置で切断する際に、切断された先の筒状パリソンと次ぎに溶融・垂下している筒状パリソンとが干渉しないように、切断前にヘッドダイを若干上昇させて筒状パリソンを延伸しながら切断してパリソンの干渉を防止する機能を、あるいは垂下している筒状パリソンを予備ブローして切り口を膨らませて切断し、その後、直ちにヘッドダイを若干上昇させてパリソンの干渉を防止する機能を確実に発揮できるものである。
押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板を介してその支点で基盤上に下方から支持する方式であるので、押出機本体の上方部に懸架用の支持フレームなどを配することができ難い押出機、押出機本体の側方に機器類を配設する必要のある押出機、押出機本体に既にある別タイプの揺動装置を本発明の揺動装置に変更したい押出機、押出機本体を基板上に安定した形式で支持したい押出機など種々の押出機に好適に適用することができるものである。
特に、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板を介して下方から安定した形式で基盤上の支点に支持し、その基板の後方部下方にカムフロアなどを配した方式のものは、押出機を載置した押出機固定用基板を下方から支点に支持する方式であるので、押出機本体の上方がすっきりするとともに、押出機本体の上方からの保守・点検が行い易くなるものである。
この方式のものは、押出機本体の上方に特に介在するものが無いので、押出機本体に原料供給装置や複数のホッパーなど種々の機器を配設することが可能になるものである。
しかも、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において基板を介して下方から、必要に応じて上方からも安定した形式で基盤上に支持しているものであるので、小さな力で押出機を揺動させることができるものである。
また、揺動装置が、電動機、カム、カムフロアなどで構成してあるので、電動機の回動がカムに無駄なく、確実に伝達され、カムはカムフロアと協動して、かつ押出機を前後に重量のバランスを取って基盤上に支持、と相まって押出機を容易に揺動させることができるものである。
さらには、カムなどによる回動機構であるので、押出機が水平状態にあるカムの初期位置から押出機が傾斜状態になるカムの回動位置への初期移行はスムーズになるために、回動機構、押出機などに対する衝撃や振動を抑制することができるものである。
なお、押出機が傾斜状態にあるカムの終了位置から押出機が水平状態になるカムの初期位置への移行においても同様である。
さらにまた、揺動装置のカムの形状・大きさ、電動機やカムフロアの形式などを変更することにより、ヘッドダイを有する押出機を水平位置から傾斜位置に揺動する程度、換言すると溶融した筒状パリソンを垂下するヘッドダイを上昇させる距離を調整することができるものである。
以下、図面と共に本発明による中空成形機における押出機の揺動方法および装置の実施形態について詳述する。
本発明による押出機の揺動装置を備えた中空成形機を図1および図2に示す。
すなわち、この中空成形機は、基盤3上に、押出機1の前後(図において左右、以下同じ)、いわゆるクロスヘッドダイ11側とギヤーボックス側に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持された原料樹脂を筒状パリソンpにするクロスヘッドダイ11を有する押出機1と、この押出機1の後方部下方に固定したブラケット21を介して取り付けられたカムフロア22と、カムフロア22が嵌合する有底環状溝24を有して非円軌道運動をする円盤状カム23と、円盤状カム23に減速機25を介して円盤状カム23を非円軌道に回動させる電動機26とを備えた揺動装置2などから構成してある。
その他、図示してないが、筒状パリソンpを所定の中空成形品に成形する成形金型、クロスヘッドダイ1と成形金型の中間位置に存するクロスヘッドダイ1から垂下する筒状のパリソンpを切断するためのカッターを有する切断装置、この成形金型を型締する型締装置、筒状パリソンp内にエアを吹き込み所定の中空成形品に成形するエア吹込ノズルを有するエア吹込装置、クロスヘッドダイ11とエア吹込装置との間において成形金型を交互に移動させる成形金型移動装置などを備えてある。
押出機1は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの原料樹脂を投入する原料投入用ホッパー12と、押出機1の先端の吐出部に装着して軟化・溶融した原料樹脂を筒状パリソンpにして垂下させるクロスヘッドダイ11とを有し、この押出機1は、基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている。
この支持は、図1に示すものは、押出機本体をそのバレル先端部からギヤーボックスに至る長さの支持フレーム13で上方から、支持フレーム13の先端に設けたフック14で押出機本体の先端部を調整可能に懸架し、またボルト・ナットなどの締結具でギヤーボックス部を懸架し、その状態で前後に重量のバランスがとれた位置において支持フレーム13から垂設した支持部32を支点31として基盤3上で行った態様としてある。
しかし、押出機の大きさや重量によっては、押出機を、バレル先端部からギヤーボックスに至る長さの支持フレームを用いることなく、ホッパー下部のフィーダ部からバレル途中部に至る長さの支持フレームで、フィーダ部からバレル途中部をフックやボルト・ナットなどの締結具で懸架してあってもよい。
要は、支持フレームを含めた押出機の前後に重量のバランスがとれた位置において上方から懸架して基盤上の支点に支持してあればよい。
揺動装置2は、カムフロア22と円盤状カム23と電動機26とで構成し、基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1を、支点31で基盤3上で揺動可能に、押出機1の後方部下方で支持した態様をしている。
カムフロア22は、円盤状カム23と組み合わせて基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1の後方部にあるギヤーボック部の下方を支え、押出機1の後方部(ギヤーボック部)下方に固定したブラケット21に取り付けた軸体の端部にベアリングを装着した態様であって、ベアリング部が円盤状カム23の有底環状溝24あるいは貫通環状孔(図示せず)に嵌合してある。
円盤状カム23は、カムフロア22と組み合わせて基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1の後方部を支え、カムフロア22に合致する位置の基盤3上に立設したスタンド32に取り付けた軸体28に回動可能に偏芯して装着した態様であって、カムフロア22が嵌合して倣って移動する有底環状溝24あるいは貫通環状孔を有し、軸体28に連結した電動機26で非円軌道運動をする。
この円盤状カム23は、図1、図2にあっては、ほぼ真円の円盤状カム23にその中心をずらして偏芯して軸体28を装着して、ほぼ真円に沿った円軌道運動をすることなく、偏芯された分の落差をもって回動する非円軌道運動をするものである。
しかし、円盤状カム23はこれに限ることなく、全体をほぼ卵形として、その周囲に有底環状溝あるいは貫通環状孔を有した卵形の円盤状カム、あるいは全体を楕円形として、その周囲に有底環状溝あるいは貫通環状孔を有した楕円形の円盤状カムなどとし、その長径部の中心部に軸体を装着して、長径部と短径部の差分の落差をもって非円軌道運動をするものであっても良い。
要は、押出機が上下方向に揺動するように落差をもって回動するものであればよい。
電動機26は、円盤状カム23の軸体28にカップリング27と減速機25を介して装着され、円盤状カム23を非円軌道に回動させるものである。電動機26は、回転数などが制御できるサーボモータが好適であるが、汎用モータであってもよい。
以上、前後に重量のバランスがとれた位置において支持フレームや支持部などを介して押出機を上方から懸架して基盤上の支点に支持する方式のものについて説明したが、押出機の大きさや重量によっては、この方式以外のもの、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において下方から支持し、その支持部を支点として基盤上に下方から支持する方式であってもよい。
図4及び図5は本発明の第2の実施形態を示し、上記実施形態と同一部分または同等部分は、その一部を省略して、また同一の符号を付して説明する。
この中空成形機は、基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持された筒状パリソンpにするクロスヘッドダイ11を有する押出機1と、この押出機1の後方部下方に固定したカムフロア22と、カムフロア22が嵌合する有底環状溝24を有して非円軌道運動をする円盤状カム23と、円盤状カム23に減速機25を介して円盤状カム23を非円軌道に回動させる電動機26とを備えた揺動装置2などから構成してある。
押出機1は、原料樹脂を投入する原料投入用ホッパー12と押出機1の先端に装着した原料樹脂を筒状パリソンpにして垂下させるクロスヘッドダイ11とを有し、この押出機1は、基盤3上に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている。
図4に示すものは、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機本体を支持部32で把持・固定して下方から支持し、その支持部32を支点31として基盤3上で行った態様としてある。
しかし、押出機の大きさや重量によっては、支持部をバレル途中部からホッパー下部のフィーダ部に至る形状として、これで押出機本体を把持・固定して下方から支持し、その支持部の中間部を支点として基盤上に支持してもよい。
揺動装置2は、カムフロア22と円盤状カム23と電動機26とで構成し、基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1を、支点31で基盤3上で揺動可能に、押出機1の後方部下方で支持した態様をしている。
カムフロア22は、円盤状カム23と組み合わせて基盤3上に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1の後方部にあるギヤーボック部の下方を支え、押出機1の後方部(ギヤーボック部)下方に固定したブラケット21に取り付けた軸体の端部にベアリングを装着した態様であって、ベアリング部が円盤状カム23の有底環状溝24あるいは貫通環状孔(図示せず)に嵌合してある。
円盤状カム23は、カムフロア22と組み合わせて基盤3上に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機1の後方部を支え、カムフロア22に合致する位置の基盤3上に立設したスタンド32に取り付けた軸体28に回動可能に偏芯して装着した態様であって、カムフロア22が嵌合して倣って移動する有底環状溝24あるいは貫通環状孔を有し、軸体28に連結した電動機26で非円軌道運動をする。
なお、この円盤状カム23は、前記と同様、ほぼ真円の円盤状カム以外、卵形の円盤状カム、あるいは楕円形の円盤状カムなどとし、その長径部の中心部に軸体を装着して、長径部と短径部の差分の落差をもって非円軌道運動をするものであっても良い。
要は、押出機が上下方向に揺動するように落差をもって回動するものであればよい。
電動機26は、円盤状カム23の軸体28にカップリング27減速機25を介して装着され、円盤状カム23を非円軌道に回動させるものである。
以上のように構成された中空成形機における押出機の揺動装置についてその動作を、図1〜図3をもって説明する。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの原料樹脂を押出機1に設けてある原料投入用ホッパー12に供給し、この押出機1で原料樹脂を溶融・軟化させた状態でクロスヘッドダイ11を介して筒状パリソンpとして押出・垂下させ、この筒状パリソンpを型開状態の成形金型(図示せず)のキャビティ内に収納する。
収納後、成形金型を型閉して、筒状パリソンの下方端を閉塞するとともに、上方端をパリソン切断装置(図示せず)で切断し、次に、この成形金型をエア吹込装置(いずれも図示せず)の直下に移動させて、エア吹込ノズルを筒状パリソン内に挿入する。
これにより、エア吹込ノズル先端のカッテングスリーブと成形金型上部のカウンタープレートとが接触して、筒状パリソンの上部にある余剰樹脂部(上バリ)が切断されて中空成形品の口部が形成されるとともに、エア吹込ノズルからエアを筒状パリソン内に吹き込んで、筒状パリソンを中空成形品に成形する。
この成形の過程、筒状パリソンpを型開状態の成形金型(図示せず)のキャビティ内に収納した状態で、押出機1を水平状態に維持させ、続いて、揺動装置2を駆動して、電動機26を回転させて、減速機25、カップリング27を介して軸体28を回転させ、円盤状カム23を非円軌道に回動させる。
この円盤状カム23の回動にともなって、カムフロア22が円盤状カム23の有底環状溝24に倣って移動し、その移動により円盤状カム23の軸体28と円盤状カム23の外周端との距離が減少するにつれて、つまり、円盤状カム23の軸体28と押出機1の下面との距離が短くなるにつれて、図3に示すように、押出機1の後方(ギヤーボックスおよびモータ側)が下がり、同時に押出機1の前方(クロスヘッド側)が成形金型より離反する方向に上昇して押出機1が傾斜する。これにより、パリソンpが垂直な方向に延伸される。
この延伸状態のパリソンpを切断装置(図示せず)のカッターによって切断すると、切り口が成形金型の上部よりもわずかに上に位置する状態となるので、切断された先の筒状パリソンと溶融・垂下している次ぎの筒状パリソンとの干渉が防止されてパリソンpが切断される。
このクロスヘッドを上昇させる速度は、パリソンの垂下速度に合わせるが、パリソンがたるみなく少し延伸される程度の速度にすることが肝要である。
また、このクロスヘッドを下降させる速度は、1成形サイクル内で元の位置に戻るようにクロスヘッドを上昇させる速度より若干速度を速くさせるのがよい。
なお、クロスヘッドを上昇あるいは下降させるのに円盤状カムを180度回転させ、後に若干停止させて、回転した軌道を戻るように円盤状カムを反転させるものであるが、円盤状カムを180度の位置で若干停止させ後に360度方向に回転させてもよい。
以上、図1〜図5に示すように構成してあるので、次のような作用効果を奏するものである。
前後に重量のバランスがとれた位置を支点として支持されたクロスヘッドダイを有する押出機は、揺動装置の円盤状カムを回動させることにより、その回動に倣って少しの力で、押出機の後方(ギヤーボックスおよびモータ側)が降下し、同時に押出機1の前方(クロスヘッド側)が上昇して傾斜し、パリソンpが垂直な方向に延伸されるので、筒状パリソンをパリソン切断装置で切断する際に、切断された先の筒状パリソンと次ぎに溶融・垂下する筒状パリソンとの干渉を防止する機能が確実に発揮されるものである。
押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において、上方から懸架し、あるいは下方から支持し、基盤上に下方から支持する構成をとっているので、比較的小型から大型タイプの押出機、比較的軽量から重量タイプの押出機と広範な押出機に好適に適用することができるものである。
押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において、上方から懸架し、あるいは下方から支持し、基盤上に下方から支持する構成がとれるので、比較的小型から大型タイプの押出機、比較的軽量から重量タイプの押出機と広範な押出機に好適に適用することができるものである。
この内、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において下方から支持し、その支持部を支持する構成のものは、押出機本体の上方部に既に他の機器類が配置されているために懸架用の支持フレームなどを配することができ難い押出機、押出機本体の側方に観測用機器・測定用機器などを配設する張出部が必要な押出機、押出機本体を基板上に高い精度で安定して支持したい比較的小型の押出機など種々の押出機に対して適用することができるものである。
押出機本体の下方には支点と揺動装置以外特に介在するものが無いので、押出機本体の下方回りすっきりするとともに、押出機本体と基盤の間隔が短くなり、全体がコンパクトになる印象を有するものとなる。特に、上方に懸架用支持フレームなどがなく、下方から支持し、その支持部を支持する構成のものは、きわめて簡潔なものとなる。
加えて、押出機本体の下方に空間が形成され、しかも部品点数が比較的少なくなるので、保守・点検が行い易くなるものである。
しかも、基盤上に押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において支持してあるので、小さな力で押出機を揺動させることができるものである。
また、揺動装置が電動機、円盤状カム、カムフロアなどで構成してあるので、電動機の回動が円盤状カムに無駄なく、確実に伝達され、円盤状カムはカムフロアと協動して、前後に重量のバランスを取って基盤上に支持してある押出機を容易に揺動させることができるものである。
さらには、円盤状カムなどによる回動機構であるので、押出機が水平状態にある円盤状カムの初期位置から押出機が傾斜状態になる円盤状カムの回動位置への初期移行はスムーズに、かつ、移行速度(移行距離)は徐々に小さくなるために、回動機構、押出機などに対する衝撃や振動を抑制することができるものである。
なお、押出機が傾斜状態にある円盤状カムの終了位置から押出機が水平状態になる円盤状カムの初期位置への移行においても同様である。
さらにまた、揺動装置の円盤状カムの形状・大きさ、電動機やカムフロアの形式などを変更することにより、クロスヘッドダイを有する押出機を水平位置から傾斜位置に揺動する程度、換言すると溶融した筒状パリソンを垂下するクロスヘッドダイを上昇させる距離を調整することができるものである。
図6、図7は本発明の第3の実施形態を示している。なお、上記実施形態と同一部分または同等部分は、その一部を省略して、また同一の符号を付して説明する。
この中空成形機は、原料樹脂を筒状パリソンpにするクロスヘッドダイ11を有する押出機1と、基盤3上に押出機1を載置した状態で前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持された押出機固定用の基板15と、その押出機固定用基板14の後方部下方に固定したブラケット21を介して取り付けられたカムフロア22と、カムフロア22が嵌合する有底環状溝24を有して非円軌道運動をする円盤状カム23と、円盤状カム23に減速機25を介して円盤状カム23を非円軌道に回動させる電動機26とを備えた揺動装置2などから構成してある。
その他、上記実施形態と同様、図示してないが筒状パリソンpを所定の中空成形品に成形する成形金型、クロスヘッドダイ1と成形金型の中間位置に存するクロスヘッドダイ1から垂下する筒状のパリソンpを切断するためのカッターを有する切断装置、この成形金型を型締する型締装置、筒状パリソンp内にエアを吹き込み所定の中空成形品に成形するエア吹込ノズルを有するエア吹込装置、クロスヘッドダイ11とエア吹込装置との間において成形金型を交互に移動させる成形金型移動装置などを備えてある。
押出機1は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの原料樹脂を投入する原料投入用ホッパー12と押出機1の先端の吐出部に装着して軟化・溶融した原料樹脂を筒状パリソンpにして垂下させるクロスヘッドダイ11とを有し、この押出機1は押出機固定用基板15に載置・固定するとともに、これが、基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている。
この支持は、押出機本体をその原料投入用ホッパー12下部のフィーダ部からギヤーボックスに至る長さの押出機固定用基板15に載置・固定するとともに、そのバレル先端部からギヤーボックスに至る長さの支持フレーム13で上方から、支持フレーム13の先端に設けたフック14で押出機本体の先端部を調整可能に懸架し、またボルト・ナットなどの締結具でギヤーボックス部を載置・固定し、その状態で前後に重量のバランスがとれた位置において、支持部32を押出機固定用基板15を介して支点31として基盤上で行った態様としてある。
しかし、押出機の大きさや重量によっては、押出機を、バレル途中部からギヤーボックス近傍に至る長さ、バレル先端部からギヤーボックスに至る長さ、バレル先端部からホッパー下部のフィーダ部に至る長さなどの押出機固定用基板14に載置・固定し、その状態で前後に重量のバランスがとれた位置において、支持部32を押出機固定用基板15を介して支点31として基盤上で行った態様としてもよい。
または、図6にある支持フレームより短形であるフィーダ部からバレル途中部に至る長さの支持フレームをボルト・ナットなどの締結具で懸架、あるいは支持フレームを全く用いることのない態様としてもよい。
要は、押出機固定用基板(あるいはさらに支持フレーム)を含めた押出機の前後に重量のバランスがとれた位置において基盤上の支点に支持してあればよい。
揺動装置2は、カムフロア22と円盤状カム23と電動機26とで構成し、基盤3上に、押出機1を載置した状態で前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持された押出機固定用基板14を、支点31で基盤3上で揺動可能に、押出機固定用基板14の後方部下方で支持した態様をしている。
カムフロア22は、円盤状カム23と組み合わせて基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機固定用基板14の後方部を支え、押出機固定用基板14の後方部下方に固定したブラケット21に取り付けた軸体の端部にベアリングを装着した態様であって、ベアリング部が円盤状カム23の有環状底溝24あるいは貫通環状孔(図示せず)に嵌合してある。
円盤状カム23は、カムフロア22と組み合わせて基盤3上に前後に重量のバランスがとれた位置を支点31として支持されている押出機固定用基板14の後方部を支え、カムフロア22に合致する位置の基盤3上に立設したスタンド32に取り付けた軸体28に回動可能に偏芯して装着した態様であって、カムフロア22が嵌合して倣って移動する有底環状溝24あるいは貫通環状孔を有し、軸体28に連結した電動機26で非円軌道運動をする。
この円盤状カム23は、図6、図7にあっては、ほぼ真円の円盤状カム23にその中心をずらして偏芯して軸体28を装着して、ほぼ真円に沿った円軌道運動をすることなく、偏芯された分の落差をもって回動する非円軌道運動をするものであるが、前記実施形態と同様、これに限ることなく全体をほぼ卵形として、その周囲に有底環状溝あるいは貫通環状孔を有した卵形の円盤状カム、あるいは全体を楕円形として、その周囲に有底環状溝あるいは貫通環状孔を有した楕円形の円盤状カムなどとし、その長径部の中心部に軸体を装着して、長径部と短径部の差分の落差をもって非円軌道運動をするものであっても良い。
要は、押出機を載置してある押出機固定用基板が上下方向に揺動するように落差をもって回動するものであればよい。
電動機26は、円盤状カム24の軸体28にカップリング27と減速機26を介して装着され、円盤状カム24を非円軌道に回動させるものである。電動機27は、回転数などが制御できるサーボモータが好適であるが、汎用モータであってもよい。
以上のように構成された中空成形機における押出機の揺動装置について動作を、図6、図7をもって説明する。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートなどの原料樹脂を押出機1に設けてある原料投入用ホッパー12に供給し、この押出機1で原料樹脂を溶融・軟化させた状態でクロスヘッドダイ11を介して筒状パリソンpとして押出・垂下させ、この筒状パリソンpを型開状態の成形金型(図示せず)のキャビティ内に収納する。
収納後、成形金型を型閉して、筒状パリソンの下方端を閉塞するとともに、上方端をパリソン切断装置(図示せず)で切断し、次に、この成形金型をエア吹込装置(いずれも図示せず)の直下に移動させて、エア吹込ノズルを筒状パリソン内に挿入する。
これにより、エア吹込ノズル先端のカッテングスリーブと成形金型上部のカウンタープレートとが接触して、筒状パリソンの上部にある余剰樹脂部(上バリ)が切断されて中空成形品の口部が形成されるとともに、エア吹込ノズルからエアを筒状パリソン内に吹き込んで、筒状パリソンを中空成形品に成形する。
この成形の過程、筒状パリソンpを型開状態の成形金型(図示せず)のキャビティ内に収納した状態で、押出機固定用基板14を水平状態に維持させ、続いて、電動機26を回転させて、減速機25、カップリング27を介して軸体28を回転させ、円盤状カム23を非円軌道に回動させる。
この円盤状カム23の回動にともなって、カムフロア22が円盤状カム23の有底環状溝24に倣って移動し、その移動により円盤状カム23の軸体28と円盤状カム23の外周端との距離が減少するにつれて、換言すると円盤状カム23の軸体28と押出機固定用基板14の下面との距離が短くなるにつれて、図示していないが、押出機固定用基板14共々押出機1が傾斜して、押出機1の後方(ギヤーボックスおよびモータ側)が下がり、同時に押出機1の前方(クロスヘッド側)が成形金型より離反する方向に上昇して押出機1が傾斜する。これにより、パリソンpが垂直な方向に延伸される。
この延伸状態のパリソンpを切断装置(図示せず)のカッターによって切断すると、切り口が成形金型の上部よりもわずかに上に位置する状態となるので、切断された先の筒状パリソンと溶融・垂下している次ぎの筒状パリソンとの干渉が防止されてパリソンpが切断される。
このクロスヘッドを上昇させる速度は、パリソンの垂下速度に合わせるが、パリソンがたるみなく少し延伸される程度の速度にすることが肝要である。
また、このクロスヘッドを下降させる速度は、1成形サイクル内で元の位置に戻るようにクロスヘッドを上昇させる速度より若干速度を速くさせるのがよい。
なお、クロスヘッドを上昇あるいは下降させるのに円盤状カムを180度回転させ、後に若干停止させて、回転した軌道を戻るように円盤状カムを反転させるものであるが、円盤状カムを180度の位置で若干停止させ後に360度方向に回転させてもよい。
以上、図6、図7に示すように構成してあるので、次のような作用効果を奏するものである。
前後に重量のバランスがとれた位置を支点として支持されたクロスヘッドダイを有する押出機は、揺動装置の円盤状カムを回動させることにより、その回動に倣って少しの力で、押出機の後方(ギヤーボックスおよびモータ側)が降下し、同時に押出機1の前方(クロスヘッド側)が上昇して傾斜し、パリソンpが垂直な方向に延伸されるので、筒状パリソンをパリソン切断装置で切断する際に、切断された先の筒状パリソンと次ぎに溶融・垂下する筒状パリソンとの干渉を防止する機能が確実に発揮されるものである。
押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板(ベッド)を介してその支点で基盤上に下方から支持する構成であるので、押出機本体に既にある別タイプの揺動装置を本発明の揺動装置に変更したい押出機、押出機本体の上方部に既に他の機器類が配置されているために懸架用の支持フレームなどを配することができ難い押出機、押出機本体の側方に観測用機器・測定用機器などを配設する張出部が必要な押出機、押出機本体を基板上に高い精度で安定して支持したい比較的小型の押出機など種々の押出機など種々の押出機に適用することができるものである。
特に、押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板(ベッド)を介して下方から安定した形式で基盤上の支点に支持してある構成のものは、押出機本体の上方がすっきりするとともに、押出機本体の上方からの保守・点検が行い易くなるものである。あるいは、押出機本体の上方に原料供給装置や複数のホッパーなど種々の機器を配設することが可能になるものである。
しかも、基盤上に押出機を前後に重量のバランスがとれた位置において押出機固定用基板(ベッド)を介して下方から、必要に応じて上方からも安定した形式で基盤上の支点に支持してある構成のものであるので、小さな力で押出機を揺動させることができるものである。
また、揺動装置が電動機、円盤状カム、カムフロアなどで構成してあるので、電動機の回動が円盤状カムに無駄なく、確実に伝達され、円盤状カムはカムフロアと協動して、前後に重量のバランスを取って基盤上に支持してある押出機を容易に揺動させることができるものである。
さらには、円盤状カムなどによる回動機構であるので、押出機が水平状態にある円盤状カムの初期位置から押出機が傾斜状態になる円盤状カムの回動位置への初期移行はスムーズに、かつ、移行速度(移行距離)は徐々に小さくなるために、回動機構、押出機などに対する衝撃や振動を抑制することができるものである。
なお、押出機が傾斜状態にある円盤状カムの終了位置から押出機が水平状態になる円盤状カムの初期位置への移行においても同様である。
さらにまた、揺動装置の円盤状カムの形状・大きさ、電動機やカムフロアの形式などを変更することにより、クロスヘッドダイを有する押出機を水平位置から傾斜位置に揺動する程度、換言すると溶融した筒状パリソンを垂下するクロスヘッドダイを上昇させる距離を調整することができるものである。
本発明による中空成形機における押出機の揺動装置を示す全体構成図である。 図1における揺動装置の要部の部分拡大図である。 図1における押出機の揺動状態を示す全体構成図である。 本発明の第2の実施形態における押出機の揺動装置の全体構成図である。 図4における揺動装置の要部の部分拡大図である。 本発明の第3の実施形態における押出機の揺動装置の全体構成図である。 図6における揺動装置の要部の部分拡大図である。
符号の説明
p・・・筒状パリソン
1・・・押出機
11・・・クロスヘッドダイ
12・・・ホッパー
13・・・支持フレーム
14・・・フック
15・・・押出機固定用基板
2・・・揺動装置
21・・・ブラケット
22・・・カムフロア
23・・・円盤状カム
24・・・有底状環状溝
25・・・減速機
26・・・電動機
27・・・カップリング
28・・・軸体
3・・・基盤
31・・・支点
32・・・支持部

Claims (4)

  1. 前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより、溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる中空成形機における押出機の揺動方法であって、
    基盤上に、重量のバランスがとれた位置を支点として前記押出機を支持し、押出機の後方部下方に設けたカムフロアを電動機駆動によって非円軌道運動をするカムの環状溝に嵌合させ、前記電動機の回転によって前記カムを非円軌道に回動させて、前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴とする中空成形機における押出機の揺動方法。
  2. 前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる揺動装置を備えた中空成形機であって、
    前記押出機が基盤上に重量のバランスがとれた位置を支点として支持され、前記揺動装置が、前記押出機の後方部下方に設けたカムフロアと、カムフロアが嵌合する環状溝を有して非円軌道運動をするカムと、カムを非円軌道に回動させる電動機とを備え、電動機の回転で前記カムを非円軌道に回動させて前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴とする中空成形機。
  3. 前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる中空成形機における押出機の揺動方法であって、
    基盤上に、重量のバランスがとれた位置を支点として、前記押出機を載置した押出機固定用基板を支持し、押出機固定用基板の後方部下方に設けたカムフロアを電動機駆動によって非円軌道運動をするカムの環状溝に嵌合させ、前記電動機の回転によって前記カムを非円軌道に回動させて、前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴とする中空成形機における押出機の揺動方法。
  4. 前方部にヘッドダイを有する押出機を、水平位置から傾斜位置に揺動させることにより溶融した筒状パリソンを垂下する前記ヘッドダイを上昇させる揺動装置を備えた中空成形機であって、
    基盤上に重量のバランスがとれた位置を支点として支持された、前記押出機を載置した押出機固定用基板を備え前記揺動装置が、前記押出機固定用基板の後方部下方に設けたカムフロアと、カムフロアが嵌合する環状溝を有して非円軌道運動をするカムと、カムを非円軌道に回動させる電動機とを備え、電動機の回転で前記カムを非円軌道に回動させて前記押出機を水平位置から傾斜位置に揺動させることを特徴とする中空成形機。
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