JP4343737B2 - 集積型受光回路及びその作製方法並びにアレイ受光部品 - Google Patents

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Description

本発明は、集積型受光回路及びその作製方法並びにアレイ受光部品に関し、より詳細には、光通信や光情報処理の分野で用いられる、平面光回路とフォトダイオード等の受光素子からなる集積型受光回路及びその作製方法並びにアレイ受光部品に関する。
近年、波長多重光通信の分野において、多重して伝送された複数の光信号を分波して同時に受信したり、伝送路途中で、一時的に分波して所望の光信号を抜き取った後に再度合波して伝送路に送出するといった光処理機能が必要とされている。前者はもちろんのこと、後者についても、光信号レベルを揃えるために、光強度をモニタしてフィードバック制御を行うことが必要となるため、複数の光信号を受光できる多チャネルの光モニタ回路の必要性が高まっている。
現在までのところ一般的に実用されているのは、ファイバピッグテイル付きのメタルキャン型フォトダイオード(以下、PDという)を複数並べて用いる構成であるが、このような構成では、波長数の増加などに伴い、必要なPD数が数10以上に増えた場合には、主として光ファイバの余長処理に大きな面積を占有してしまうことが問題となる。また、上述のようにこうした多チャネルの光モニタ回路は、分波器、合波器、可変減衰器等の光信号処理回路と組み合わせて用いる場合が多く、こうした信号処理回路と集積化することが望ましい。このため、いかに小型・高性能で、かつ平面光回路との集積化も容易な集積型受光回路を実現するかが重要な課題となっている。
なお、メタルキャン型PDとは、メタルキャンパッケージの内部に、フォトダイオード(PD)素子を封入した受光部品のことである。メタルキャンパッケージとは、円盤状の金属板の中心付近に電極ピンを貫通させて封止した「ステム」と呼ばれる部品と、円筒形の金属部品の先端にガラス等の透明な材料からなる窓部を設けた「キャップ」と呼ばれる部品とから構成される光半導体素子用の汎用的なパッケージ形態であって、ステムの所定の位置にPD素子を実装した後に、抵抗溶接等によってキャップを被せて封止するのが一般的である。
図1は、従来の集積型受光回路の一例を説明するための構成図で、図中符号11はSi基板、12は平面光回路(石英系)、13は光導波路、14は光路変換ミラー、15はPD素子を示している。この従来例では、Si基板11上に形成した平面光回路12を用い、所望の光導波路13の一端部に、導波光をSi基板11の上方に光路を変換して出力するための光路変換ミラー14を設け、PD素子15をこの光路変換ミラー14の上部に設置する構成である。
このような光路変換ミラー14の構造や作製方法は、様々なものが提案されており、例えば、特許文献1〜3に記載されている。このような光路変換ミラー14は、平面光回路の任意の箇所に設けることができるので、PD素子15を上部に面状に配置すれば、極めて小型に光モニタ回路を作製することができる。
図2は、従来の集積型受光回路の他の例を説明するための構成図で、図中符号13aはコア、13bはクラッド、14aは光路変換ミラー(多層膜フィルタ)、16は溝で、その他、図1と同じ機能を有する構成要素については同一の符号を付してある。この構成は、特許文献4に記載されているものと同等の構造を示している。図1に示した第1の従来例と異なる点は、光路変換ミラーの構成法である。ここでは、ダイシングソーにより斜めに溝16を形成し、この溝16に多層膜フィルタを挿入してある。このような光路変換ミラー14aを光導波路13に沿って複数設け、各々異なる波長を反射するように多層膜フィルタを選べば、多重された光信号を順次所望の光のみを抜き出してモニタすることができる。
特開平9−26515号公報 特開平9−318850号公報 特開平11−84183号公報 特開2000−347050号公報
しかしながら、小型・多チャネルの集積型受光回路では、チャネル間光クロストークが問題となる。要求されるクロストーク性能は、適用先によって様々であるが、一般には最低でも−20dBが必要であり、−50dB以下の厳しい仕様が要求される場合も少なくない。ところが、上述した従来例をはじめとする従来の平面光回路と受光部とからなるハイブリッド平面光回路では、−30dB程度のクロストーク性能しか実現されておらず、必ずしも十分な性能とはいえなかった。
この問題に対して、本発明者らが試作実験を行ったところ、従来報告されていたクロストーク発生要因の他に、新たなクロストーク発生のメカニズムが存在し、これに起因するクロストークの劣化量が、従来の要因と同等か、場合によっては遙かに大きいことを見出した。
すなわち、従来よく知られているクロストーク発生要因は、(1)平面光回路内における受光部とは異なる発生源からの迷光と、(2)隣接したPD素子への出射光の直接入射の2つである。
(1)に関しては、例えば、入力光ファイバと光導波路との接続部において、光導波路の導波モードに結合しなかった光や、曲げ導波路部で発生する迷光などが、クラッド層を伝播する迷光となって平面光回路内を伝播して受光部に漏れこむ現象である。この対策としては、光導波路間のクラッド層に遮光溝を設けて、光導波路間の光学的な絶縁を行う対策と、PD素子の前面にピンホールを設けた遮光膜を設け、所望の光導波路端以外の部位からPD素子に入射する迷光を遮る方法が提案されていた。なお、後者は主として、平面光回路の端面にPD素子を設ける場合に用いられる。これは、このような場合には、所望の出射光とクラッド層の伝播光が同一方向に出射されるため、特に上述した平面光回路内の迷光の影響を受け易いという事情があるためである。
一方、上述した(2)に関しては、一般に出射光はある程度の広がり角を有することから、PD素子の設置間隔を極めて小さくする場合に問題となる現象である。この対策としては、PD素子間に遮光性の壁を設けることが提案されている。
ところが、実験によれば、以上の対策を施してもなお十分なクロストーク性能が得られない場合が発生することがわかった。得られたクロストーク性能は、−40dB程度を中心に大きなばらつきをもって分布したが、最悪の場合には−20dB程度までいたる大きな劣化を見せた。このため、発明者らが独自に試作実験及び分析を行ったところ、後述するように、光出射部から受光部に到る経路で反射された光が平面光回路に再入射し、光導波路と基板の界面、または光導波路及び基板の表面で多重反射を繰り返し、他の受光部に漏れこむという新たなメカニズムがクロストーク劣化の大きな要因となっていることが分かった。
以下、発明者らが明らかにしたクロストーク発生のメカニズムと問題点について説明する。
図3は、図2に示した第2の従来例におけるクロストーク光の経路を示した図で、図中右側の光出射部から左側受光部へのクロストーク光の経路を示している。図中の符号は図2における符号と同じである。光路変換ミラー14aの出射光は、平面光回路の上面またはPD素子15の受光面で反射され、再度平面光回路に入射する。この光は、平面光回路の表面、光導波路13とSi基板11との界面、及びSi基板の裏面の間で多重反射され、平面光回路面の法線方向に対して大きな角度成分を有する光は、Si基板面内の離れた位置に配した他のPD素子15に漏れこむことになる。
各面の反射率は、Si基板11上に作製した光導波路13では、平面光回路の表面がおよそ3.5%(−14.6dB)、光導波路13とSi基板11の界面が17%(−7.7dB)、Si基板11の裏面が31%(−5.1dB)である。PD素子の表面は、通常無反射コートが施されているが、それでも1%(−20dB)程度の反射が発生してしまうし、図1に示した第1の従来例のように、ポッティング樹脂で封止する場合には、無反射条件からずれてしまうため、より大きな反射が発生することもある。
以上のように、出射光自身が反射されて平面光回路に再入射する光強度は、例えば、−50dB以下といった極めて低いクロストークを目指す場合には、決して無視できない。それでも、通常は、多重反射により長い距離を伝播するに従い反射損失と回折とによって減衰するため、理想的な設計を行えば問題にならないことも多い。
一方、このメカニズムによって深刻なクロストーク劣化を引き起こすのは、反射されて平面光回路に再入射する光のうち、平面光回路面の法線方向に対して大きな角度を成す光線成分の強度が大きい場合である。例えば、図3では、平面光回路面の法線方向に対して30°の角度で溝を作製し、これに反射フィルタを挿入してミラーとしている。これはダイシングソーによる機械加工の都合上、あまり大きな角度の溝を形成するのは容易でないためである。この場合、光路変換ミラー14aの出射光の最大強度を有する成分は30°の大きな角度を有し、反射光もまた30°で平面光回路に再入射することになる。
このような場合には、最大強度の成分が多重反射を繰り返し、あまり減衰せずに平面光回路面内の長い距離を伝播してしまうことになる。実験によれば、図3の光導波路伝播方向に対して奥側の光出射部からの光が、手前のPD素子に漏れこむクロストークが−25dB程度と顕著であった。また、図1に示した第1の従来例と同等の構造では、光路変換ミラー14aの出射光がほぼ平面光回路面から垂直上方に出力されるように設計したが、実際には−35dB程度のクロストークしか得られないものが存在した。詳細な検討をしたところ、ミラー角度に±4°ほどの作製誤差があることが分かった。
すなわち、光路変換ミラー14aの出射光は、±8°の大きな角度を有するものがあり、このような場合には、クロストークの劣化が生じていたのである。もちろん、理想的にはミラー角度の精度を高めることによって改善可能であるが、こうした光路変換ミラー14aは、一辺が50μm程度と極めて微小な三角形状断面をしており、わずか数μmの作製誤差でも上述した角度誤差が生じてしまうため、現実には精度を十分高くすることは容易ではない。
図4は、図3に示した構造に加え、従来から提案されているクロストーク防止構造として、PD素子の前面にピンホールを有する遮光膜を設けた場合を示した図である。このような対策をとった場合でも、受光効率が低下しないよう、当然ピンホール18は出射光がすべて通る大きさに開けてあり、反射面となる平面光回路の表面やPD素子15の表面は、遮光膜17よりも平面光回路側にあるか、もしくは遮光膜17とほぼ同一面にあるため、平面光回路の表面及びPD素子15の表面からの反射光が平面光回路に再入射するのを防止する効果は得られない。
このように、小型・多チャネルの集積型受光回路では、チャネル間光クロストークが問題となる。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、平面光回路内の多重反射を介する光クロストーク発生の問題を解決し、小型でかつ良好なクロストーク性能を有する集積型受光回路及びその作製方法並びにアレイ受光部品を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、集積型受光回路であって、伝播光の一部を外部に放射して出力する少なくとも2つ以上の光出射部を、表裏面または端面のいずれかの一面である光出射面に有し、かつ基板上に設けられた光導波路を備えた平面光回路と、前記光出射部から放射された出射光を各々受光するように設けた少なくとも2つ以上の受光部と、前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に到る光経路上に存在する第1の光反射面である受光部側反射面と、前記平面光回路の内部又は外部との界面に存在する第2の光反射面である光回路側反射面との間に、前記受光部側反射面で反射され、広がりながら出射光と逆方向に伝播する反射光のうち、前記光出射面の法線方向に対して所定の角度より大きい成分を遮るように、前記受光部側反射面と距離をおいて設けた第1の遮光手段と、前記受光部側反射面と前記第1の遮光手段に挟まれた領域に、互いに異なる前記光出射部と前記受光部の組を光学的に遮断する第2の遮光手段と、前記光出射面上に前記第1の遮光手段を設けるとともに、該第1の遮光手段から、該第1の遮光手段と最短距離に位置する前記受光部側反射面との間に、前記光導波路の実効屈折率と等しい屈折率を有するスペーサ層とを設け、前記光出射部と該光出射部に対応する前記受光部の組の前記出射部の中心及び前記受光部の中心を結ぶ断面において、前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の距離をT sp とし、前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の領域における屈折率と前記受光部側反射面による反射光が前記光出射面の法線方向となす角度をそれぞれn sp 、θ sp とし、前記第1の遮光手段と前記光回路側反射面までの距離をT sub とし、該領域における屈折率と前記受光部側反射面による反射光が前記光出射面の法線方向となす角度をそれぞれn sub 、θ sub とし、前記光出射面上における光出射部中心から前記開口の端までの距離をdとし、互いに異なる前記光出射部と前記受光部の組との間の距離をPとし、デジベルで表した所望のクロストーク量をCTdとし、同様にデジベルで表した前記受光部側反射面の反射率及び前記光回路側反射面の反射率を、それぞれR 、R とし、前記第1の遮光手段と前記光回路側反射面との間の往復反射回数をm ref- としたとき、
Figure 0004343737
となる関係を満たすように、受光部間のピッチP、開口の幅d、前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の距離T sp を設定したことを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記光出射部からの出射光は、前記光出射面の法線方向と0°ではない角度θをもって出射し、かつ前記第1の遮光手段は、光出射面の法線方向に対して前記θ以上の角度を成して出射光と逆方向に伝播する反射光を遮るように設けられたことを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記第1の遮光手段は、前記光出射面上の前記光出射部を含む領域に開口を設けた遮光材料であることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1,2又は3に記載の発明において、前記第2の遮光手段は、前記光出射部と前記受光部の周囲に設けた遮光壁であることを特徴とする。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記第1及び第2の遮光手段の少なくともいずれか一方は、光吸収性材料からなることを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれかに記載の発明において、前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に至る前記出射光の経路中心線と、前記第2の遮光手段との距離は、前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に至る前記出射光の経路中心線と、前記開口の端までの距離よりも大きいことを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記スペーサ層が、レンズ機能を有することを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記スペーサ層がガラス材料であり、前記第2の遮光手段が、前記スペーサ層を貫通し前記スペーサ層の厚さよりも深い溝に光吸収性樹脂を充填したものであることを特徴とする。
また、請求項に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記スペーサ層がガラス材料であり、前記スペーサ層に設けた前記第2の遮光手段が、光吸収性樹脂を充填した前記スペーサ層の厚さよりも浅く、前記スペーサ層の厚さの半分よりも深い溝を、前記スペーサ層の上下面から交互に設けたことを特徴とする。
また、請求項10に記載の発明は、請求項1乃至のいずれかに記載の発明において、前記スペーサ層の上面に無反射コートを施したことを特徴とする。
また、請求項11に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記平面光回路の前記光出射面と対向する面に無反射コートを施したことを特徴とする。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1乃至10のいずれかに記載の発明において、前記光出射部は、平面光回路面の法線方向と角度をなして光を出射する光路変換ミラーで、該光路変換ミラーのミラー面は、1種類以上の金属膜を積層して構成され、かつ前記第1の遮光手段は、前記光出射面上に形成された、前記ミラー面を構成する金属膜の少なくともいずれか1種類と同種の金属膜であることを特徴とする。
また、請求項13に記載の発明は、請求項1乃至11のいずれかに記載の前記第1の遮光手段と第2の遮光手段を具備し、少なくとも2つ以上の受光部を一体に形成したことを特徴とするアレイ受光部品である。
また、請求項14に記載の発明は、集積型受光回路の作製方法であって、基板上に光導波路を形成する工程と、該光導波路面内において、光路変換ミラーからなる光出射部を少なくとも2つ以上設ける工程と、前記光導波路の光出射面上に、前記光出射部を含む領域に開口を設けた第1の遮光手段を設ける工程と、前記第1の遮光手段上に、前記光導波路の実効屈折率と等しい屈折率を有するスペーサ層を設ける工程と、前記スペーサ層における前記複数の光出射部の各々の中間位置に、前記スペーサ層を貫通し前記スペーサ層の厚さよりも深い溝を形成する工程と、該溝に光吸収性を有する樹脂材料を充填する工程とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、受光部自身からの反射光が平面光回路に再入射し、多重反射によって他の受光部に到るクロストーク発生の現象を防ぐことができる。また、本発明のスペーサ層を設ければ、第1の遮光手段と受光部側反射面までの距離を所定距離に確保し、かつ第2の遮光手段や受光部の支持部材として機能する効果があり、スペーサ層にレンズ機能を付加すれば、本発明をよく補完し、光出射部と受光部間の距離が大きくなる問題を回避することもできる。
また、集積型受光回路を作製する際に、本発明のアレイ受光部品を汎用的な部品として用いれば、設計や工程が簡便となる実用上の効果がある。
したがって、本発明により、平面光回路内の多重反射を介する光クロストーク発生の問題を解決し、小型でかつ良好なクロストーク性能を有する集積型受光回路及びその作製方法並びにこれに用いるアレイ受光部品を提供することが可能となる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図5は、本発明の集積型受光回路の実施形態を説明するための構成図で、図中符号21は基板、22は平面光回路、22aは光回路側反射面、23は光導波路、23aはコア、23bはクラッド、24は垂直光路変換ミラー、25はPD(受光部)、25aは受光部側反射面、26は第1の遮蔽部材、27は第2の遮光部材を示している。
本発明の集積型受光回路は、伝播光の一部を外部に放射して出力する少なくとも2つ以上の光出射部を、表裏面又は端面のいずれかの一面である光出射面に有し、かつ基板21上に設けられた光導波路23を備えた平面光回路22と、光出射部から放射された出射光を各々受光するように設けられた少なくとも2つ以上の受光部25と、第1の遮光部材26と、第2の遮光部材27とを備えている。
第1の遮光部材26は、光出射部からこの光出射部に対応する受光部25に到る光経路上に存在する第1の光反射面である受光部側反射面25aと、平面光回路22の内部又は外部との界面に存在する第2の光反射面である光回路側反射面22aとの間に、受光部側反射面25aで反射され、光出射面の法線方向に対して大きな角度を成して出射光と逆方向に伝播する反射光を遮るように、受光部側反射面25aと距離をおいて設けられている。また、第2の遮光部材27は、受光部側を遮断するもので、受光部側反射面25aと第1の遮光部材26に挟まれた領域に、互いに異なる光出射部と受光部25の組を光学的に遮断するように設けられている。
光出射部は、一例として垂直光路変換ミラー24としてある。本発明の要点は、出射光が反射され、光出射面の法線方向と大きな角度を成す光が、平面光回路に再入射するのを防ぐことにある。このための第1の構造上の要件は、出射光から受光部に到る経路に存在する受光部側反射面25aと、平面光回路22の上面や基板21の裏面などの光回路側反射面22aとの間に、受光部側反射面25aから距離をおいて、第1の遮光部材26を設けた点である。
ここで注意を要するのは、出射光の経路に存在するすべての反射面に対して上述の関係が成り立つことである。すなわち、図5に示すように、第1の遮光部材26を平面光回路22の表面に設ける際には、この平面光回路22の表面は無反射化の措置を講ずることが肝要である。このような構造によれば、受光部25の表面などの受光部側反射面25aから距離をおいて遮光部材を設けることによって、反射光のうち回折して広がりながら戻る光、すなわち大きな角度をもつ反射光成分は遮光部材によって遮られるため、平面光回路22に入射しない。
このような構造によれば、受光部側反射面25aと遮光部材との距離及び遮光部材の開口幅から決まる角度以上の反射光成分は平面光回路に再入射できないため、たとえミラー出射角度が大きくばらついたとしても重大なクロストーク発生には至らない。むしろ、出射光の方向を上述した設定角度以上にずらすことにより、平面光回路22に再入射する反射光の総強度を小さくできる効果がある。
また、第2の要件は、第1の遮光部材26から受光部までの領域を、受光部間で光学的に遮断しておくことである。これは、第1の遮光部材26を透過した出射光が隣接PD25に直接入射するものと、同出射光が受光部側反射面25aと第1の遮光部材26との間で多重反射されて隣接PD25に漏れこむものの2つの経路によるクロストークを防止する効果がある。
前者の経路は従来も知られていたが、本発明では、光出射部と受光部間に距離をおくことが必要となるため、直接入射の影響が大きくなる。また、後者の経路に関しては、本発明により、大きな角度成分を有する反射光は平面光回路には入射しないが、その代わりに第1の遮光部材で反射され、受光部と第1の遮光部材との間隙で多重反射されることになる。この間隙では、大きな角度をもつ光波が主たる成分となり、かつ、間隙の寸法は場合によっては基板厚を上回る寸法になることから、間隙を伝って他の受光部に漏れこむことによるクロストークを防止することが、本発明を効果的に実施するためには欠かせない。
なお、必要なクロストーク性能は目的に応じて異なるし、平面光回路の材質や寸法、出射光の広がり角、さらには受光部の配置も、それぞれ場合によって異なるため、受光部側反射面25aからの反射光のうち平面光回路への再入射を防止すべき光の再入射角度は一概には決められない。このため、第1の遮光部材26と受光部側反射面25aとの距離、及び第1の遮光部材26の開口幅も、適宜ケースに応じて設計すべきものである。こうした設計を詳細に行うには、光線追跡法などを用いることになるが、概略の指針であれば以下のように求めることができる。
図6は、本発明の集積型受光回路の概略設計を説明するための模式図で、本発明の構造における2つのPD25の受光部25bを結ぶ断面を極めて簡略化してモデル化している。典型的なケースとして、光出射面に光出射部の中心から幅dの開口を有する遮光膜26(第1の遮光部材)を設けた。受光部25bは間隔Pで配置してある。また、受光部側反射面25aと遮光膜26間の距離をTspとし、屈折率をnsPとし、平面光回路22の光出射面と対向する光回路側反射面22aと遮光膜26間の距離をTsubとし、屈折率をnsubとする。通常は、受光部側反射面25aと遮光膜26間の屈折率nsPと、光導波路と基板21からなる領域の屈折率を代表させたnsubとは異なる値となるため、遮光膜26の上部側でθspの入射角を有するとすると、平面光回路22側での出射角はθsubであり、両者はスネルの法則
Figure 0004343737
を満足する。
ここで、クロストークを防止する上で注意すべき、最大角で平面光回路に再入射する成分の光路について考えると、図6に示すように、開口の端を通って平面光回路に入射し、反射を数回繰り返して、隣接受光部25bに到ることになる。今、mref回の往復反射で、必要なクロストーク光強度よりも減衰すると仮定すると、mref回多重反射した光が隣接開口部に入射しないように、受光部側反射面25aと遮光膜26間の距離Tspと開口d、及び受光部25bの配置Pを設計すればよい。この条件は、遮光膜上下で以下のように記載できる。
Figure 0004343737
式(8)、(9)をまとめてPとdの比の形式で記載すると、
Figure 0004343737
の関係が得られる。入射角θが小さい場合には、式(7)の関係を用いて
Figure 0004343737
と近似しても良い、なお、所望の減衰を得るまでの往復反射回数mrefは、遮光膜の反射率と、伝播距離に応じた回折による減衰量、及び最大角を有する光成分の強度に依存するが、最悪値としては、遮光膜26の反射率が100%、回折による減衰なし、および全出射光が最大角成分に集中している場合を考えればよい。所望のクロストークCTd(dB)、受光側反射面25aの反射率を対数表記でR(dB)、光回路側反射面22aを同じくR(dB)とすると、以上の条件は
Figure 0004343737
となる。
一例として、厚さ1mmのシリコン基板上に、コアおよび上下クラッドを含む厚さ40μmの石英系光導波路が形成されており、ミラーによって垂直上方に出射光を出力する場合について考える。光導波路の上面には出射光の中心から幅Dの開口(ここでは開口の全幅は2d)を有する金属遮光膜を設け、この上に厚さTspの石英ガラス板を貼り付け、さらにこの上面にPD素子を、受光面を下にして搭載してある。PD素子の受光面は、無反射膜がコートされているとして無視すると、受光部側反射面は、石英ガラス板上面の約−14.5dBを考えればよい。光導波路と基板に関しては、光導波路と基板の界面の反射率は−7.5dB、基板裏面は−5dBであり、かつ光導波路に対して基板の厚さが十分大きいため、多重反射によるクロストークに寄与するのは主として基板である。したがって、ここでは光導波路を無視して概略設計を行う。
図7(a)は、ミラーの作製領域を取り囲むように開口を設けることを考えて開口半幅d=50μmとした場合に、式(10)を用いて計算した石英ガラス板厚Tspと最小の受光部間隔の関係を示している。3本の曲線は各々往復反射回数mref=3,5,7の場合である。所要のクロストーク性能CTdを−50dBとすると、式(12)より、
ref≧7
であり、8回以上の往復反射によって隣接開口部に到達する光は十分に減衰して問題にならない。そこで最悪ケースである7回反射までの光を考慮したときに、250μmピッチでPDを配置するには、ガラス板厚1mm程度が必要となることがわかる。通常の場合は、伝播する間に回折によって減衰する効果が20dB程度あるので、往復反射回数としては3〜5回をとれば良い。その場合にはガラス板厚は500μm程度でよい。
同様に開口半幅d=25μmとした場合の結果を図7(b)に示す。多くの場合、出射光のスポットサイズは3〜6μm程度であるので、25μm程度の開口は、受光感度を劣化させない最小の幅に相当している。図7(b)に示した結果から分かるように、250μmピッチでPDを配置するためには、受光部側反射面と遮光膜間距離Tspを200μm程度以上に離す必要がある。また、これ以下の厚さにすると必要な受光部間隔が急激に増加するので好ましくない。こうした事情を考えると実用上は、上述したTspは200μm以上とるのが望ましい。一方、Tspがあまり大きくなると出射光が広がりすぎて受光できないことも生じるので、Tspは200〜1000μm程度の値をとれば良い。
なお、上述したように、本発明は、出射光自身の反射が、平面光回路内の多重反射を介して引き起こすクロストーク発生のメカニズムが、場合によって従来知られている要因よりも重大な劣化を引き起こすことがあるという新たな知見に基づき、これを解決するためになされたものである。従って、受光部自身とは発生源を異にする平面光回路内の迷光等の従来知られていた要因に対しては、必要に応じて本発明と併用して対策を施すのが望ましい。なお、本発明は、従来の平面光回路内の迷光を遮るピンホール遮光膜と同様の効果があるし、また、後述する実施例でも述べるように、光導波路への遮光溝の形成など、従来の対策と容易に併用できる点も好ましい特徴のひとつである。
以下、具体的な実施例について説明する。なお、以下の実施例ではすべて、光導波路として石英系平面光回路を用いて説明を行うが、本発明はこれに限定するものではない。例えば、ニオブ酸リチウム導波路、シリコン導波路、ポリマー導波路でも良いし、シリコンベンチ上に光ファイバを固定したものでも良い。すなわち、例えば、500μm程度の厚みを有する光透過性のある基板上に光導波路を設けたものであれば、本発明で指摘する光クロストーク発生のメカニズムが同様に発現するので、本発明を適用し、その効果を享受することができる。また、光路変換ミラーの構造やその作製方法に関しても様々なものが可能である。本明細書では、ごく一例しか記載できないが、これらに関しても何ら限定するものではない。
図8は、本発明の集積型受光回路の実施例1を説明するための斜視図、図9は、図8のA−A’線断面図で、図中符号30はアレイ受光部品、31は平面光回路、31aは基板、31bは光導波路、32はスペーサ層(光学ガラス板)、33はホルダ部品、34はメタルキャン型PD(受光部)、35は遮光壁、36は空隙部、37はレンズ、38は垂直光路変換ミラー、39は遮光膜、40は迷光遮断溝、41は光学接着剤を示している。
本発明の集積型受光回路は、平面光回路31とスペーサ層32とアレイ受光部品30とから構成され、アレイ受光部品30は、ホルダ部品33とメタルキャン型PD34とから構成されている。また、平面光回路31の8個の光出射部に対応するように設けた8個のメタルキャン型PD34を有している。平面光回路31は、基板31aとしてSi基板を用い、これにSiOを主成分とするガラスから成る光導波路31bを、火炎堆積法、及びドライエッチング法を用いて作製した。コア−クラッド間の比屈折率差は0.5%、下部クラッドの厚みは20μm、導波路コアは、7μm角、上下両クラッドを含む全厚みは40μmである。平面光回路31は、8本の光導波路40と、その各々の端部に設けた8個の垂直光路変換ミラー38からなり、この垂直光路変換ミラー38は2.54mm間隔で2行4列に配置した。
本実施例1では、垂直光路変換ミラー38として、図1に示した第1の従来例と同じく、特許文献3に記載されている樹脂を用いたミラー構造を採用した。
図10は、図8及び図9に示した本実施例1におけるミラーとその周辺の構造の拡大図で、図中符号51は光導波路コア、52はクロム遮光膜、53はミラー樹脂供給溝兼遮光溝、54はミラー面、55は開口部を示している。光導波路の端部に幅Wが190μm、光導波路端からW=60μmの領域にSi基板31aまで達する深さ40μmのミラー溝を、またこれに連結された幅37μmのミラー樹脂供給溝53をドライエッチングによって形成してある。ミラー溝底部にはミラー形成樹脂に対してヌレ性のよい領域が導波路端と対向する端面に接して設けられており、ミラー樹脂供給溝53を伝って供給されたミラー形成樹脂は、溝底部のヌレ性の良い領域と導波路端と対向する端面との間に傾斜面を形成している。さらにその表面には金が蒸着されており、垂直光路変換ミラー38を構成している。いずれの垂直光路変換ミラー38も、ミラー角度はほぼ45度であり、光導波路31bからの出力光はSi基板31aと垂直上方に出射されるようになっている。
また、光ファイバと光導波路31bとの接続部、光導波路31bの曲がり部、及び他ミラー溝からの光導波路31bを伝播する迷光を遮断するため、各垂直光路変換ミラー38の周囲及び光導波路31bの両側には、ミラー樹脂供給溝53と連結され、樹脂供給路を兼ねる遮光溝を形成してある。
さて、このような平面光回路は、以下のように作製できる。まず、シリコン基板31a上に火炎堆積法によって下部クラッド層を堆積し、次いでコア層を堆積し、反応性イオンエッチングにより光導波路31bを形成し、上部クラッド層によって埋め込む。続いて反応性イオンエッチングにより、8箇所の光導波路の端部にミラー溝及び樹脂供給溝53を形成する。このようなミラー溝と樹脂供給溝53を形成しておけば、特許文献3と同様の方法によって光導波路端の対向部に垂直光路変換ミラー38を形成することができる。
すなわち、表面処理及び斜め蒸着によって、ミラー溝底部のヌレ性制御加工を施し、次いで液状硬化樹脂を供給して斜面を形成し、この上面に密着性を確保するための下地金属としてクロムを蒸着し、次いでその表面に安定な高反射膜として金を蒸着、パタン化すればよい。また、遮光溝に関しては、特願2003−395302号に記載されているように、ミラー樹脂として、黒色顔料を混入した光吸収性の樹脂を用い、これをミラー樹脂供給溝53に供給すれば、垂直光路変換ミラー38と遮光溝とを同時に作製できる。
本実施例1において本発明に係る特徴的な構造は、平面光回路上部のPDの実装構造にある。第1の特徴は、上方からの反射光が再度光導波路および基板に入射するのを防止する第1の遮光部材として、平面光回路の上面にクロム遮光膜52を設けたことである。このような構造は、本実施例1で用いた上述のミラー構造の場合、極めて容易に作製できる。すなわち、ミラー面を形成する工程において、平面光回路上面にクロム、金を順次蒸着した後、ミラー面となる部分だけに金を残すように金用のエッチング液を用いてパタン化すれば、残りの部分にはクロム遮光膜が残ることになる。このとき、垂直光路変換ミラーに対向する光導波路端にクロム遮光膜52が付着しないようにするには、例えば、光導波路端が影になる方向からクロム、金の斜め蒸着を行えばよい。従来、ミラー部を除いて金およびクロム遮光膜のいずれも除去していたため、それぞれエッチング工程が必要であったが、本実施例1では、クロム遮光膜52を除去する工程が不要となるため、従来よりもむしろ工程が簡略化されることになるという利点が生じる。なお、ここでは垂直光路変換ミラーの下地金属及び遮光膜としてクロムを用いたが、チタンなど、他の材料でも良い。
次いで、第2の特徴は、クロム遮光膜52の上面に500μm厚の光学ガラス板を、屈折率がほぼ石英光導波路31bと等しい光学接着剤41により貼り付けた点である。ここで、ミラー溝内部にも光学接着剤41が充填されている。光学ガラス板は、ミラー溝内部に埃などが侵入、付着することを防ぐミラー保護の役割と同時に、ミラー出射光経路においてミラー面と最短距離にある反射面までの距離を確保するスペーサ層32として機能する。これにより光クロストークの要因として問題となる、大きな角度をもった反射光が光導波路31b及び基板31aに再入射するのを防止する効果がある。また、後述する第2の遮光部材と、上部に実装する受光部の支持構造としても好適な構造である。なお、光学ガラス板の厚さは、受光部の受光効率を落とさず、かつ光クロストークを生じないように適宜設計すればよい。本実施例1では、出射光中心から開口となる遮光膜39の端までの距離dは最大75μmと小さいので、最悪ケースを見込んでも、光学ガラス板の厚さは100μm以上とれば十分であるが、受光効率が劣化しない範囲で作業性の良い板厚を選択することとして、500μm厚の光学ガラス板を用いた。
さらに、第3の特徴は、第1の遮光部材である平面光回路上面のクロム遮光膜52から受光部34までの領域において、8個の受光部間に第2の遮光部材を設けた点である。すなわち、まず、光学ガラス板には、平面光回路上面に貼り付けた後に、8個の垂直光路変換ミラー38の各々中間部にダイシングソーにより光学ガラス板の下面より深い溝を形成し、ここに黒色顔料を混入した樹脂を注入・固化することにより、受光部を分断するように格子状に遮光壁35を設けた。本発明の集積型受光回路では、第1の遮光部材である遮光膜39と遮光壁35とがほぼ接続された構造になるので、光学的な絶縁効果が極めて高い。このような構造をあらかじめ設けることは一般には難しいが、以上の作製方法によれば、簡易な工程で容易に実現できる。
次いで、光学ガラス板の上部の各ミラーに対応する部位に、受光径300μmの面型PD素子を内蔵した、2.5mm径のレンズ付きメタルキャン型PD34を実装した。このとき、あらかじめ2.54mm間隔で2×4配列に穴明け加工を施した光吸収性を有する黒色樹脂の保持部材を用い、この穴に図示するようにメタルキャン型PD34を挿入・固定した後に、位置合わせをして光学ガラス板上に接着・固定した。なお、光学ガラス板とメタルキャン型PD34のレンズ37間はレンズの機能を用いるために空隙とし、光学ガラス板とレンズ37の最短距離は150μmとした。以上の構造により、クロム上面で8個の受光部間を往来するクロストーク光を防ぐことができる。特に光学ガラス板を用いたスペーサ層内では、クロム遮光膜とスペーサ層上面での多重反射により他のチャネルに漏れこむクロストーク光が多く発生するので、この部位の遮光は極めて重要である。
以上、本実施例1における構造について説明した。続いて、本実施例1における動作と、光クロストーク防止の効果について説明する。
ミラー溝内部で光導波路端から出力された光は、垂直光路変換ミラー38により光路を変換され、ほぼ垂直上方に出射される。ミラー出射光はミラー溝内部に充填された接着剤層を約20μm伝播し、上部クラッド上面の光学ガラス板との界面に達する。上部クラッド上面やミラー樹脂供給溝53の表面には一面にクロム遮光膜52が設けられているが、出射光位置は開口部55となっており、その大きさはミラー溝の大きさに等しく60〜190μmと、光導波路のモードフィールド径(約10μm程度)と比べて十分大きいので、ミラー出射光はほぼ損失なく開口を透過することができる。
その後、出射光は光学ガラス板500μm、この光学ガラス板の上部の空隙約150μmを回折により広がりながら伝播し、メタルキャン型PD34の先端のレンズ37に入射する。さらに、レンズ37を透過し、集光しながらメタルキャン型PD34に内蔵されたPD素子の受光面に達して受光される。このように、本実施例1の構造によれば、出射光経路上に存在する複数の反射部位においてわずかな反射損失が発生すること以外には大きな損失なく90%程度の出射光をモニタすることができる。さらに高い受光効率が必要な場合には、各反射部位に無反射コートを施せばよい。
一方、上述した通り、光クロストークの発生要因となるのは、出射光経路上で反射され、光導波路31bや基板31aに再入射する反射光である。本実施例1では、ミラー出射光は光学ガラス板の上面までは、ほぼ均一な屈折率の媒質中を通ることになるため、出射部(ミラー面)に最も近い有意な反射点は4%の反射がある光学ガラス板の上面である。なお、ここで言う有意な反射点とは必要とされるクロストーク性能に対して、無視できない大きな反射率を持つ点を指している。これは用いる光導波路、基板の材質や形状及び受光部の配置間隔などによって、適宜考慮すべきものであるが、本実施例1と極端に異なるものでない限り、多重反射の損失および伝播距離による減衰を考慮して、目標クロストーク性能の100倍程度以下の反射は無視しても良い。例えば、目標クロストークを−50dBとすれば、−30dB程度以上の反射点のみに注意すればよい。
図11は、図9に示した2つの受光部について拡大し、クロストーク光の経路を記載した図である。図中右側の受光部に描いたように、光学ガラス板の上面で反射された光のうち、直接開口部にいたらない大きな角度をもつ成分は、クロム遮光膜とスペーサ層32に設けた遮光壁35によって数回反射される間に十分に減衰するため、上部クラッド上面の開口部から再び光導波路側に入射することはない。
一方、開口部55から平面光回路に再入射する光は2種類ある。すなわち、ミラー面自体に入射し、ほぼ平面光回路面に水平方向に反射される成分と、光導波路端に近い20μm程度の領域を透過して、平面光回路に入射する成分である。前者は、主として光導波路31bを伝播するが、本実施例1では、光導波路31bに平面光回路内の迷光遮断溝40を設けてあるため、他の受光部に漏れこむことはない。このように垂直光路変換ミラー38を設けた構成では、平面光回路内の迷光遮断溝40と併用することにより、実効的な開口部55を極めて小さい領域に限定することができ、クロストーク抑制の効果が高い。例えば、本実施例1の場合には、実効的な開口部55は、光導波路31bの端部から約20μmで全幅約150μmの領域に絞られる。
この実効的な開口部55を透過した反射光は、主として光導波路31bを突き抜け、シリコン基板31a内に入射、上部クラッド上面のクロム遮光膜52、光導波路31bとSi基板31aの界面、及びシリコン基板31aの下面の3つの反射面で多重反射を繰り返し、平面光回路の面内方向に伝わることになる。ここで主要なクロストーク光経路となるのは、反射率が大きく、かつ厚みがあるために一回の反射で伝播する面内距離が大きくなる、クロム遮光膜52とシリコン基板31aの下面間の図示した多重反射経路であり、これに次いで光導波路/シリコン界面とシリコン基板下面間の多重反射経路が問題となる。
一方、クロム遮光膜52と光導波路/シリコン基板界面の間に挟まれる光導波路内での多重反射経路は、厚みが40μmと小さいことに加え、光導波路にも遮光溝を設けているので無視してよい。さて、上述した実効的な開口部55を通って平面光回路に入射する反射光の最大入射角は、約5°である。この小さな角度を有する反射光は、上述した経路を辿って隣接受光部に達するまでに数10回の多重反射を繰り返して十分に減衰されることになるので、クロストーク劣化の問題を生じることはない。なお、上述した設計によれば、本実施例1の受光部の構造のまま、500μm程度まで受光部の間隔を狭めることができる。
残りの反射点は、レンズ入射面、出射面、及びPD受光面である。PD受光面は一般に無反射コートが施されており、反射率は高々1%程度であることに加え、開口からの距離が1.5mm程度と十分遠いため、ここでは無視してよい。上述したように、開口を有する第1の遮光部材から反射点までの距離が大きければ大きいほど、光導波路及び基板に再入射する反射光の角度成分を小さくすることができ、クロストークを防止できるからである。
他方、レンズ入射面及び出射面の反射は、4%程度であり光学ガラス板の上面に近い位置にあることに加え、反射面が曲面であることに注意が必要である。というのは、クロストークの劣化は、大きな角度成分の反射光が存在する場合に顕著であり、このような角度成分が発生するのは、ミラー出射角度の作製誤差とともに、レンズ表面など反射面が曲面であることに起因する場合が多いためである。
しかしながら、本実施例1では、図11の左側受光部に示したように、レンズ面による大きな角度の反射光は、クロム遮光膜52、スペーサ層32の遮光壁35及びメタルキャン型PD34のホルダ部品33の遮光壁に囲まれた領域から外部に出ることがない。外部に出られるのは、光学ガラス板の上面の反射と同様にクロム遮光膜52の開口部55を通る5°以下の角度成分だけであり、クロストーク劣化には寄与しないのである。
以上説明したように、本実施例1では、クロストーク性能が−60dB以下の良好な多チャネルのモニタPDと平面光回路からなる集積型受光回路を実現できた。
なお、光学ガラス板の上面や、シリコン基板の下面に無反射コートを施せば、さらにクロストーク防止に効果的であることはいうまでもない。ただし、本実施例1でもわかるように、受光側反射面は複数あるし、本明細書では省略しているが、実際には平面光回路をパッケージングする際にシリコン基板の下面にはパッケージ部材などが接続されるため、基板の下面への無反射コートが効果を奏することはそれほど多くはないので、無反射コートのみでは、本発明と同様の効果は期待できない。したがって、小型化とクロストーク低減の要求が極めて厳しい場合に、本発明の遮光構造と上記無反射コートを併用するのが好ましい。
図12は、本発明の集積型受光回路の実施例2を説明するための斜視図で、図13は、図12のA−A’線断面図である。図14は、図12のB−B’線断面図である。図中符号60はアレイ受光部品、61は平面光回路、61aは基板、61bは光導波路、62はスペーサ層(光学ガラス板)、63は配線、64はPD素子(受光部)、65は遮光壁、66は迷光遮光溝、67はパッド、68は垂直光路変換ミラー、69は遮光膜、70は透明樹脂、71は遮光性樹脂、72はワイヤを示している。
上述した実施例1との主な違いは、(1)出射光の角度を垂直上方から傾けてある点、(2)光学ガラス板の上面に、メタルキャンではなくペアチップのPD素子64を搭載したこと、(3)第1及び第2の遮光部材の構造の3点である。
まず、出射光の角度に関しては、開口部の全幅60μmの断面に対しては、垂直上方より3°鈍角に出射するように、ミラー角を1.5°鈍角に形成した。また、開口部全幅190μmの断面方向には6°傾けるように、図15に示すように、導波路端に対する光導波路コアの入射角を傾けて設計した。
図15は、実施例2におけるミラー部の導波路入射角について説明するための図で、図中符号73はミラー溝、74は樹脂供給溝、75はミラー面、76は光導波路を示している。
上述したように、本発明によれば、受光部側反射面と開口幅が決まれば平面光回路への反射戻り光の最大角が決まる。本実施例2の場合、開口部幅60μmの断面方向に対しては、最大角2°程度、190μm幅方向に対しては、5°程度である。したがって、もともと出射光の角度をこれ以上大きくしておけば、出射光の中心付近の最大強度成分が平面光回路に入射するのを防止することができ、クロストーク抑制に大きな効果があるのである。
次に、光学ガラス板の上面には、あらかじめPD通電用の配線63と素子固定用パッド67及びワイヤボンディング用のメタルパタンを蒸着、パタン化しておき、これにベアチップのPD素子64をフリップチップ搭載した。受光面側電極は導電性ペーストによりパッドに接続し、裏面電極はワイヤボンディングにより配線パタンに接続してある。さらに、PD素子64の上部には透明樹脂をポッティングし、さらに遮光性樹脂71を被せた。このように、本発明のスペーサ層62を設けることにより、ベアチップのPD素子64のような場合でも有効な支持構造が得られる上、ベアチップのPD素子64の実装基板を兼ねることも可能となる。また、このようにベアチップのPD素子64を使用することにより、受光部間隔を極めて小さくとれ、小型化が可能となる利点がある。本実施例2では、受光径300μm、外形500μmのPD素子を用い、1000μmピッチで配置した。受光部の構造は、実施例1と同様であるので、クロストーク−50dBを得るための最小ピッチは約500μmあれば良く、さらに本実施例2では、最大強度成分の影響を除去できるため十分な余裕をもって作製することができた。
第3点として、スペーサ層62に設けた遮光構造が特徴である。図13に示すように、第2の遮光部材として、光学ガラス板の表裏面から板厚に達しない深さの溝を、ダイシングソーを用いて交互に形成し、ここに光吸収性の樹脂を充填し、遮光壁65を形成してある。また、光学ガラス板の平面光回路側の面には、光出射部領域を除いて遮光性のある樹脂膜を設けてある。この構造では、遮光壁65の途中に不連続部があるが、狭い間隔で溝を交互に形成したことによって、遮光溝間の間隙を縫って隣接受光部に到る間に多数回の反射、吸収を受けるため、この部位を透過するクロストーク光は実質的には無い。
本実施例2における受光部の実装方法は次のようにして実施した。まず、あらかじめ光学ガラス板の表裏面から交互に溝を形成し、黒色樹脂を充填して遮光壁65を形成した。次に、光学ガラス板の平面光回路側接着面に感光性を有する遮光性樹脂をスピンコートにより塗布し、マスクを用いて露光、現像することによりパタン化した。次いで、光学ガラス板の上面側には、下地をクロムとして、金薄膜を蒸着形成し、フォトリソグラフィーとエッチングにより、配線63等のパタンを形成した。さらにベアチップのPD素子を個々にアライメントした後に、フリップチップ実装し、導電性ペーストにより固定および電気接続を行った。また、裏面はワイヤボンディングによって配線パッド67に接続した。
その後、透明樹脂70をポッティングし、これを光学ガラス板よりも小さく一面が開いた箱型のカバー部材に、PD側を底になるように設置し、この内部に黒色樹脂を流して固化させることにより、封止と遮光を行ったアレイ受光部品60を作製した。この状態で、平面光回路接続面側から光を入射して、アライメントと光学特性の検査を行い、さらに数回のヒートサイクル、100時間程度の短時間通電バーンイン試験を行い、スクリーニングした後、位置合わせをして光学接着剤により、平面光回路の上面に貼り付けた。なお、ここではスペーサ層側に遮光膜69を設けたので、平面光回路の上面にはクロム遮光膜は設けていない。
以上のように、本発明の遮光構造を有するスペーサ層を用いれば、平面光回路に貼り付けた後に溝加工をする必要がないため、あらかじめベアチップのPD素子を搭載するといった工程が可能となる。このようなアレイ受光部品をあらかじめ作製しておけば、ベアチップ使用時に問題となる実装後の検査およびスクリーニングが可能となるため、歩留まりが向上し、コスト低減が図れるという実用的な利点を有する。
図16は、本発明の集積型受光回路の実施例3を説明するための断面図で、図中符号34aはメタルキャン型PD(レンズ無し)、32aはマイクロレンズで、その他、図9と同じ機能を有する構成要素には同一に符号を付してある。上述した実施例1との主な違いは、(1)スペーサ層32として、上面に複数のマイクロレンズ(凸レンズ)32aを設けたガラス板(マイクロレンズアレイ基板)を用いたこと、(2)受光部として先端にレンズのないメタルキャン型PD34aを用いたこと、の2点である。
すなわち、本実施例3では、板厚1mmの石英ガラス板の表面にエッチングにより、複数の凸レンズ32aを設けたマイクロレンズアレイ基板をスペーサ層32として用いた。また、先端がフラットなガラス板のメタルキャン型PD34aをその上部に実装している。ここで、出射光は凸レンズを透過し、丁度メタルキャン内部のPD素子の受光面付近に40μm程度のビーム径で集光するように設計し、PD素子は受光径80μmのものを用いた。
本発明では、クロストークを防止するために、光出射部と受光部間にある程度距離をおくことが必要となる。したがって、この部位で出射光が回折により広がるため、受光効率を劣化させないためにはPD素子の受光径を大きくとらねばならないことになる。ところがPD素子の場合には、受光径が大きくなるに従って寄生容量が大きくなるため、高速信号の受信ができない問題がある。これに対して、本実施例3の集積型受光回路によれば、レンズによって小さい受光径のPD素子でも高い受光効率を得られるため、高速受信も可能となる利点があり、本実施例3の場合、2.5Gb/sの受信が可能である。すなわち、本実施例3のように、スペーサ層62の上面をレンズとする構成は、本発明の主要構成の問題を補うものであり、この構成によってあらゆる場合に対応できる利点が生まれるのである。
一方、すでに述べたように、クロストークの劣化は、大きな角度成分の反射光が存在する場合に顕著であり、このような角度成分が発生するのは、ミラー出射角度の作製誤差とともに、レンズ表面など反射面が曲面であることに起因する場合が多い。これに対して、本実施例3では、反射面となるレンズ表面を第1の遮光膜と所定の距離をおいてスペーサ層32の上面に配置したことにより、クロストーク発生の問題は発生しない。このように、本実施例3では、所望のクロストーク性能を得られるように、平面光回路に再入射する反射光の角度に制限を設けるため、本発明の要件を満足する限り、出射光角度や反射面の形状によらず良好な特性を実現することができ、レンズの使用も可能となるのである。
図17は、本発明の集積型受光回路の実施例4を説明するための断面図で、図中符号77は透明な光学接着剤、78はホルダ部品で、その他、図16と同じ機能を有する構成要素には同一に符号を付してある。上述した実施形態1〜3との違いは、主として第1及び第2の遮光構造である。
すなわち、本実施例4では、第1及び第2の遮光部材として、遮光性を有する黒色樹脂からなるPDホルダ部品78を用いた。厚さ3mmの黒色PPS樹脂板に、メタルキャン型PD34aの設置位置に、機械加工により複数の穴を設けた。この際、穴径は板の片側から約2mmの深さまでは、メタルキャンよりもやや大きい直径約2mmとし、そこから反対側の面まで徐々に小さくして、反対側面での穴径は約0.5mmになるようにした。かような穴の各々にメタルキャン型PD34aを挿入すると、丁度具合よく収まる。なお、用いた先端フラットのメタルキャン型PD34aの寸法は、筒部が直径約1.9mmであり、ステム周りが2.5mmである。また、先端からステムまでの長さは2mmであるので、上述したような形状にしておけば、特に高い加工精度でなくても、丁度ステム部分でひっかかるため、メタルキャン型PD34aの先端の高さは自動的に揃うことになる。以上のように作製したホルダ部品78を、これに挿入したメタルキャン型PD34aを用いて光をモニタしアライメントした後、平面光回路の表面に、これと近い屈折率を有する透明な光学接着剤77により固定した。このとき、接着と同時にホルダ部品78の内部も光学接着剤77を充填した。
本実施例4の集積型受光回路では、ホルダ部品78が、第1の遮光部材と第2の遮光部材を一体に兼ね備えたスペーサ層の機能を有している。すなわち、このような構造によれば、出射光は反射されることなくほぼ均一な屈折率領域をメタルキャン型PDの先端の窓面まで伝播することになる。このとき、ホルダ部品78の穴の内径は下面の開口径よりも内部の方が広くなっているため、出射光が広がっても壁面で散乱、吸収されることはない。ここで大部分はメタルキャン型PDで受光されることとなり、他方、メタルキャン型PDの窓面で反射された大きな角度を有する光線はホルダ部品78の穴内部の壁面で多重反射されて減衰して、平面光回路に再入射することはない。平面光回路に再入射する角度は、ホルダ部品78の下面の穴径とホルダ部品78の下面とメタルキャン型PDの窓面までの距離によって決まり、約7°である。隣接PD間ピッチは2.54mmとしたので、上述した角度では基板内を到達するためには10回以上の往復反射が必要となり、クロストークは抑制できる。以上のように、このような構造によっても、本発明を実施することが可能である。
なお、本実施例4で重要な点は、以上のように第1及び第2の遮光部材は連続的に形成されていても良いが、第1の遮光部材に相当する光出射面側の開口よりも、第2の遮光部材に相当する受光面側の遮光壁が出射光に対して距離が大きくなるようにすることが肝要である。なぜならば、本発明では、出射光が広がって受光面側反射点に至り、ここからの大きな角度の反射光が第1及び第2の遮光部材によって遮られることが必要であるのに対し、例えば、上述したホルダ部品の穴径を光出射面側が広くなるようにしてしまうとこのようなメカニズムが働かないためである。
つまり、そのような場合には受光側反射面で反射された光は角度が大きくてもそのまま平面光回路に再入射してしまうか、もしくは壁面でわずかな反射を繰り返すだけでそのまま平面光回路に再入射してしまい、本発明の要件を満たさない。また、極端な場合には、出射光がメタルキャン型PDに到る前に周囲の遮光壁で吸収されて受光感度が得られなくなるという問題も生じるなど、本発明の主旨からはずれてしまう。
図18は、本発明の集積型受光回路の実施例5を説明するための上面図で、図中符号80はアレイ受光部品、81は平面光回路、82は光ファイバ、83は方向性結合器を示している。この実施例5の構成の特徴は、平面光回路81の端面にアレイ受光部品80を設けた点である。このようなレイアウトにより、8チャネルのタップ回路を作製した。タップ回路は方向性結合器83を用い、タップ率は20%である。メインポートは直線状に基板を横断する一方、タップポートは曲げられ、一部はメインポートと交差して、平面光回路81の両側端面に4チャネルずつ出力する構成である。出力端は光導波路中の反射戻り光を低減するため、斜め8°で平面光回路81の側面に入射するようにし、平面光回路面の垂直方向には直角研磨を施した。平面光回路81の大きさはメインポートに沿った方向が40mm、これと直交する方向が15mmである。
一方、両側面の光出力部には、4チャネルごとに作製したアレイ受光部品80を各々光学接着剤によって貼り付け接続した。
図19は、図18に示した集積型受光回路におけるアレイ受光部品の拡大図で、図中符号84はメタルキャン型PD、85はホルダ部品、86は光学ガラス板で、その他、図18と同じ機能を有する構成要素には同一の符号が付してある。
アレイ受光部品80は、上述した実施例2で用いた第1及び第2の遮光部材を設けた光学ガラス板86に、上述した実施例1で用いたのと同様の、レンズ付きメタルキャン型PD84を4つ挿入した黒色樹脂のホルダ部品85を接着固定した。
平面光回路81の端面に受光部を設ける場合、受光部からの反射光が平面光回路内で多重反射されて隣接受光部に戻ることによるクロストーク劣化は、平面光回路の大きさが上述したように小さい場合に顕著である。それでも多くの場合には、対向する端面までは10〜50mm程度の距離があるのであるが、クラッド層をあまり減衰せずに伝播するものが発生することに加え、回路が大きくなると反射光の角度が小さくてもわずかな反射回数で隣接ポートまで到達してしまうことになるため、注意が必要である。また、複数の面に受光部を設ける場合もあり、特に本形態のように対向する面に受光部を配置する際には、極力受光部からの反射光が平面光回路に入射しないよう入念に設計すべきである。
そのため、本実施例5では、以下のように設計した。まず、上述したように、出射光を8°と大きな角度に設定し、これに対してアレイ受光部品80は、500μm厚の光学ガラス板86を用い、第1の遮光部材となる光学ガラス板86の表面の黒色樹脂遮光膜に直径50μmの円形開口を設けた。第2の遮光部材は、上述した実施例2と同様に、光学ガラス板86の表裏面からあらかじめ交互に形成した遮光溝を用いた。また、黒色樹脂板に約2mm径の貫通穴を2.54mmピッチで設けたホルダ部品85を作製し、これにメタルキャン型PDを挿入固定した後、光学ガラス板86に接着した。この際、光学ガラス板86の遮光膜側から平面光回路の出射光を模して8°に傾斜させるように試験光を入射してメタルキャン型PD84の受光感度が最大になるよう位置合わせをしている。
本実施例5のアレイ受光部品では、反射光の最大角度を1.5°以下まで絞ることができる。また、出射光の最大強度成分は8°であるので、垂直反射と比べて平面光回路へ再入射する反射光を10dB以上低減させることができる。さらに、平面光回路81の両側面のアレイ受光部品80を1.27mmだけずらすように、光出射部をレイアウトすることにより、片側のアレイ部品からの反射光が直接、対向する受光部に入射することを防止した。また、両側面の出射光角度は、平面光回路に対して逆方向に8°傾けてあることもクロストーク防止には効果が大きい。
本実施例5では、主要な受光側反射面は、光学ガラス板面、光回路側反射面は対向する平面光回路端面であり、反射率はともにおよそ−14.5dBである。作用の項で述べた概略設計によれば、クロストーク−50dBを目標とすると、多重反射によるクロストーク光としては、3回程度までの往復反射光を考慮すればよい。その場合、片側に配置したアレイ受光部品に許される最小間隔は2.3mm程度となり、最悪ケースであっても2.54mmピッチであれば問題はない。
以上のように、本発明は、平面光回路の表裏面、端面のいずれの場合にも適用でき、その効果を得ることが可能である。
なお、本実施例5で用いたような、複数の受光部と第1及び第2の遮光部材をあらかじめ一体化して形成したアレイ受光部品は、それ自体で実用上極めて有益である。なぜなら、上述したように、アレイ受光部品をあらかじめ検査、スクリーニングできるほか、現実の平面光回路は、材料や寸法などが概ね所定の範囲に収まっているので、本実施例5のように、それ自体で反射光が十分小さく設計したアレイ受光部品であれば、汎用的に多くの平面光回路に用いることができるからである。このような手法は、回路ごとに受光部の構造を設計、作製する必要もないし、平面光回路側に特段遮光部材を設けることも不要であるので、作製工程が極めて簡便になるという利点を有するのである。アレイ受光部品の形態としては、本発明の遮光構造と受光部とを一体化したものであれば良く、上述した実施例1〜5に記載したような構造であれば、いずれも好ましい。
なお、本実施例5では特に用いなかったが、実施例1のように、平面光回路中に迷光遮断溝を設けるなど、従来のクロストーク対策と併用すれば、より一層のクロストーク低減効果があることは言うまでもない。
従来の集積型受光回路を説明するための構成図である。 従来の集積型受光回路の他の例を説明するための構成図である。 図2に示した従来例におけるクロストーク光の経路を示した図である。 図3に示した構造に加え、従来から提案されているクロストーク防止構造として、PD前面にピンホールを設けた遮光膜を設けた場合を示した図である。 本発明の集積型受光回路の実施形態を説明するための構成図である。 本発明の集積型受光回路の概略設計を説明するための模式図である。 (a),(b)は、本発明の概略設計の計算結果の一例を示す図である。 本発明の集積型受光回路の実施例1を説明するための斜視図である。 図8のA−A’線断面図である。 図8及び図9に示した本実施例1におけるミラーとその周辺の構造の拡大図である。 図9に示した2つのPDについて拡大し、クロストーク光の経路を記載した図である。 本発明の集積型受光回路の実施例2を説明するための斜視図である。 図12のA−A’線断面図である。 図12のB−B’線断面図である。 実施例2におけるミラー部の導波路入射角について説明するための図である。 本発明の集積型受光回路の実施例3を説明するための断面図である。 本発明の集積型受光回路の実施例4を説明するための断面図である。 本発明の集積型受光回路の実施例5を説明するための上面図である。 図18に示した集積型受光回路におけるアレイ受光部品の拡大図である。
符号の説明
11 Si基板
12 平面光回路
13 光導波路
13a コア
13b クラッド
14 光路変換ミラー
14a 光路変換ミラー(多層膜フィルタ)
15 PD素子
16 溝
17 遮光膜
18 ピンホール
21 基板
22 平面光回路
22a 光回路側反射面
23 光導波路
23a コア
23b クラッド
24 垂直光路変換ミラー
25 PD(受光部)
25a 受光部側反射面
25b 受光部
26 第1の遮蔽部材
27 第2の遮光部材
30 アレイ受光部品
31 平面光回路
31a 基板
31b 光導波路
32 スペーサ層(光学ガラス板)
32a マイクロレンズ
33 ホルダ部品
34 メタルキャン型PD(受光部)
34a メタルキャン型PD(レンズ無し)
35 遮光壁
36 空隙部
37 レンズ
38 垂直光路変換ミラー
39 遮光膜
41 光学接着剤
42 迷光遮断溝
51 光導波路コア
52 クロム遮光膜
53 ミラー樹脂供給溝兼遮光溝
54 ミラー面
55 開口部
60 アレイ受光部品
61 平面光回路
62 スペーサ層(光学ガラス板)
63 配線
64 PD素子(受光部)
65 遮光壁
66 迷光遮光壁
67 パッド
68 垂直光路変換ミラー
69 遮光膜
70 透明樹脂
71 遮光性樹脂
72 ワイヤ
73 ミラー溝
74 樹脂供給溝
75 ミラー面
76 光導波路
80 アレイ受光部品
81 平面光回路
82 光ファイバ
83 方向性結合器
84 メタルキャン型PD
85 ホルダ部品
86 光学ガラス板

Claims (14)

  1. 伝播光の一部を外部に放射して出力する少なくとも2つ以上の光出射部を、表裏面又は端面のいずれかの一面である光出射面に有し、かつ基板上に設けられた光導波路を備えた平面光回路と、
    前記光出射部から放射された出射光を各々受光するように設けた少なくとも2つ以上の受光部と、
    前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に到る光経路上に存在する第1の光反射面である受光部側反射面と、前記平面光回路の内部又は外部との界面に存在する第2の光反射面である光回路側反射面との間に、前記受光部側反射面で反射され、広がりながら出射光と逆方向に伝播する反射光のうち、前記光出射面の法線方向に対して所定の角度より大きい成分を遮るように、前記受光部側反射面と距離をおいて設けた第1の遮光手段と、
    前記受光部側反射面と前記第1の遮光手段に挟まれた領域に、互いに異なる前記光出射部と前記受光部の組を光学的に遮断する第2の遮光手段と、
    前記光出射面上に前記第1の遮光手段を設けるとともに、該第1の遮光手段から、該第1の遮光手段と最短距離に位置する前記受光部側反射面との間に、前記光導波路の実効屈折率と等しい屈折率を有するスペーサ層とを設け
    前記光出射部と該光出射部に対応する前記受光部の組の前記出射部の中心及び前記受光部の中心を結ぶ断面において、
    前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の距離をT sp とし、前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の領域における屈折率と前記受光部側反射面による反射光が前記光出射面の法線方向となす角度をそれぞれn sp 、θ sp とし、前記第1の遮光手段と前記光回路側反射面までの距離をT sub とし、該領域における屈折率と前記受光部側反射面による反射光が前記光出射面の法線方向となす角度をそれぞれn sub 、θ sub とし、前記光出射面上における光出射部中心から前記開口の端までの距離をdとし、互いに異なる前記光出射部と前記受光部の組との間の距離をPとし、デジベルで表した所望のクロストーク量をCTdとし、同様にデジベルで表した前記受光部側反射面の反射率及び前記光回路側反射面の反射率を、それぞれR 、R とし、前記第1の遮光手段と前記光回路側反射面との間の往復反射回数をm ref- としたとき、
    Figure 0004343737

    となる関係を満たすように、受光部間のピッチP、開口の幅d、前記第1の遮光手段と前記受光部側反射面との間の距離T sp を設定したことを特徴とする集積型受光回路。
  2. 前記光出射部からの出射光は、前記光出射面の法線方向と0°ではない角度θをもって出射し、かつ前記第1の遮光手段は、光出射面の法線方向に対して前記θ以上の角度を成して出射光と逆方向に伝播する反射光を遮るように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の集積型受光回路。
  3. 前記第1の遮光手段は、前記光出射面上の前記光出射部を含む領域に開口を設けた遮光材料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の集積型受光回路。
  4. 前記第2の遮光手段は、前記光出射部と前記受光部の周囲に設けた遮光壁であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の集積型受光回路。
  5. 前記第1及び第2の遮光手段の少なくともいずれか一方は、光吸収性材料からなることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の集積型受光回路。
  6. 前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に至る前記出射光の経路中心線と、前記第2の遮光手段との距離は、前記光出射部から該光出射部に対応する前記受光部に至る前記出射光の経路中心線と、前記開口の端までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の集積型受光回路。
  7. 前記スペーサ層が、レンズ機能を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の集積型受光回路。
  8. 前記スペーサ層がガラス材料であり、前記第2の遮光手段が、前記スペーサ層を貫通し前記スペーサ層の厚さよりも深い溝に光吸収性樹脂を充填したものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の集積型受光回路。
  9. 前記スペーサ層がガラス材料であり、前記スペーサ層に設けた前記第2の遮光手段が、光吸収性樹脂を充填した前記スペーサ層の厚さよりも浅く、前記スペーサ層の厚さの半分よりも深い溝を、前記スペーサ層の上下面から交互に設けたことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の集積型受光回路。
  10. 前記スペーサ層の上面に無反射コートを施したことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の集積型受光回路。
  11. 前記平面光回路の前記光出射面と対向する面に無反射コートを施したことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の集積型受光回路。
  12. 前記光出射部は前記平面光回路面の法線方向と角度をなして光を出射する光路変換ミラーで、該光路変換ミラーのミラー面は、1種類以上の金属膜を積層して構成され、かつ前記第1の遮光手段は、前記光出射面上に形成された、前記ミラー面を構成する金属膜の少なくともいずれか1種類と同種の金属膜であることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の集積型受光回路。
  13. 請求項1乃至11のいずれかに記載の前記第1の遮光手段と第2の遮光手段を具備し、少なくとも2つ以上の受光部を一体に形成したことを特徴とするアレイ受光部品。
  14. 基板上に光導波路を形成する工程と、
    該光導波路面内において、光路変換ミラーからなる光出射部を少なくとも2つ以上設ける工程と、
    前記光導波路の光出射面上に、前記光出射部を含む領域に開口を設けた第1の遮光手段を設ける工程と、
    前記第1の遮光手段上に、前記光導波路の実効屈折率と等しい屈折率を有するスペーサ層を設ける工程と、
    前記スペーサ層における前記複数の光出射部の各々の中間位置に、前記スペーサ層を貫通し前記スペーサ層の厚さよりも深い溝を形成する工程と、
    該溝に光吸収性を有する樹脂材料を充填する工程と
    を備えたことを特徴とする集積型受光回路の作製方法。
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