JP4342370B2 - 高周波集積回路装置 - Google Patents

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本発明は薄膜技術を用いた高周波集積回路に関する。特に、圧電薄膜素子と、薄膜キャパシタとを同一基板上に集積化した高周波集積回路装置に関する。
近年、携帯電話や無線LANなどの無線を用いた情報機器の市場が拡大するとともに、そのサービスは高機能化している。それに伴い、利用する周波数帯も次第にギガヘルツ以上の高い周波数にシフトする傾向がある。また、将来的には、ユビキタス社会の到来に伴い、超小型の無線システムへの要求が高まることが予想される。このような無線システムに用いられる高周波回路は、半導体の集積回路以外にフィルタなどの受動部品を使う必要がある。
従来、このような高周波帯域のフィルタとしては、弾性表面波フィルタ(以下、「SAWフィルタ」(Surface Acoustic Wave)と称する)や、セラミック誘電体を共振器として用いたフィルタが利用されてきた。
しかしながら、SAWフィルタは、櫛形電極の微細加工の限界、あるいは、信頼性の面から、これ以上の高周波化は、限界に近いと考えられている。一方、セラミック誘電体フィルタの場合は、一般に小型化に不向きであり、小型軽量化が望まれている移動体通信機には不向きであるという欠点がある。
これらの問題を解決するために、最近、圧電体薄膜の厚み縦振動を利用する薄膜バルク弾性共振器(以下、「FBAR」(Film Bulk Acoustic Resonator)と称する)が提案され(特許文献1参照)、既に、一部では商品化されている。FBARは、SAWデバイスで必要な電極の微細加工が不要であり、また、バルク誘電体を用いた誘電体共振器と比較して大幅に小型化が可能であるという利点がある。
特開2000−69594公報
しかしながら、高周波回路には、フィルタ以外にも、チップインダクタやチップキャパシタなどの受動部品が数多く使われており、これらの受動部品を集積化することなしに、無線システムの超小型化は困難であると考えられる。
そこで、本発明者らは、FBARと同じ基板の上に、同じ薄膜プロセスを用いて、他の受動部品についても集積化することが好ましいと考えた。例えば、キャパシタについては、FBARに用いられている圧電体の膜である、窒化アルミニウム(AlN)や酸化亜鉛(ZnO)を用いることができる。AlNは、比誘電率が約10であり、誘電損失は0.5%以下、バンドギャップは6.2eVで、これらの値をみる限り、良好なキャパシタを形成できることが期待される。
FBARと同じ材料と同じプロセスを用いて同じ基板上に薄膜キャパシタを作製した場合、以下に述べる理由によって、容量値の絶対精度の向上が期待できる。FBARの共振周波数は、圧電薄膜の厚さ、および前記圧電薄膜の上下に形成される電極膜の厚さによって決定する。したがって、特定の周波数帯域を通過させるフィルタを形成するためには、圧電薄膜の厚さについても高精度に制御する必要がある。圧電薄膜の膜厚を精密に制御するには、成膜装置や成膜条件の最適化のみでは実現できないことが多い。したがって、通常、圧電薄膜の成膜後に基板面内の膜厚を均一化するため、膜厚のトリミング処理を施す必要がある。このようなトリミング処理は、成膜した後、圧電薄膜の膜厚分布を測定し、その測定データを元に、圧電薄膜をエッチング処理するというものである。トリミング処理によって、圧電薄膜の膜厚を0.5%以上の精度で均一化することが可能である。
したがって、FBARと同じ基板上に薄膜キャパシタを作製すると、誘電体膜厚のばらつきを低く抑えることができ、結果的に薄膜キャパシタの容量を高い精度で制御することができる。
従来、高周波アナログ集積回路内部において、このような高精度の容量値をもつ薄膜キャパシタを実現することは困難であった。その理由は、集積回路内に用いられるSiO2などの誘電体薄膜の膜厚は、プロセス上の理由により、基板の面内で少なくとも5%程度のばらつきがあるためである。もし、FBARと同じプロセスで薄膜キャパシタを作製し、アナログ集積回路に用いることができるならば、アクティブフィルターなどに使われているCR時定数を高精度で制御できるようになるなど、設計の自由度が高くなることが期待される。
ところが、実際にFBARと同じ基板上に、FBAR用の圧電体膜と同じ薄膜を誘電体膜として用いた薄膜キャパシタを構成すると、高周波領域における誘電特性に大きな問題が発生することがわかった。具体的には、特定の周波数領域において、誘電損失の増大と、容量の異常な変化が観測された。図22にこの薄膜キャパシタの容量および誘電損失の周波数特性を示す。
1GHzから2GHzの間に誘電損失が複数のピークを示し、また3.7GHz付近においても大きなピークを示した。このような異常なピークは、キャパシタの下部電極下に空隙などの音響反射層を設けなくとも、何らかの複数の寄生共振が存在していることを示している。
このような寄生共振が存在すると、特定の周波数において音響的にエネルギーが散逸するため、誘電損失増大の原因となる。このような誘電損失の増大は、高周波回路における信号のエネルギーの損失を意味しており、好ましくない。したがって、キャパシタ用として用いる場合には、圧電性を示さない、あるいは圧電性の小さい誘電体膜を用いることが好ましい。
本発明は上記の問題点を解決すべくなされたもので、FBARなどの薄膜圧電素子と同一基板上に集積した容量精度が高く、しかも高周波領域において低誘電損失の薄膜キャパシタを得ることを目的とする。FBAR以外の薄膜圧電素子として、圧電薄膜を機械的アクチュエータとして用いた、可変容量素子や、スイッチなどをあげることができる。
上記の課題を解決するために本発明の高周波集積回路装置は、Pt、Au、Irのうち少なくとも一つの金属からなる下部電極、第一の窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛からなる圧電膜、上部電極を具備する薄膜圧電素子と、Ti、Mo、W、Alのうち少なくとも一つの金属からなる第一の電極、第一の窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛からなる圧電膜と同一材料からなる第二の非強誘電性圧電膜、第二の電極を具備し、前記薄膜圧電共振器と同一の基板上に設けられる薄膜キャパシタとを有することを特徴とする。
本発明により、薄膜圧電素子中の圧電膜と同一材料を用いて薄膜キャパシタの誘電体膜を形成することが可能となるため、FBARと同一基板上に集積した、容量精度が高くかつ低損失の薄膜キャパシタを得ることができる。
本発明の高周波集積回路においては、FBARと薄膜キャパシタを同じ基板上に形成し、かつ同じ組成の薄膜を用いてFBAR用圧電体膜12と薄膜キャパシタ用誘電体膜13を形成し、FBAR用圧電体膜12においては、図1に示すように分極が一方向に揃うように形成し、一方薄膜キャパシタ用誘電体膜13においては、同図に示すように分極が揃わないように形成する。具体的には、同一基板上に同一材料にてFBARと薄膜キャパシタが構成された場合、FBAR用圧電体膜12の電極面内における平均自発分極をPsr、薄膜キャパシタ用誘電体膜13の電極面内における平均自発分極をPscとしたとき、
|Psr|> |Psc|
であるようにFBAR用圧電体膜12と薄膜キャパシタ用誘電体膜13を形成する。
図1のFBAR用圧電体膜12に示すように、自発分極が、上向き、あるいは下向きに、完全に揃っている場合、電極面内で平均化した自発分極の絶対値は最大となり、このとき電気機械結合係数などの圧電特性は最大となる。このような膜をFBARに用いると良好な特性が得られる。一方、上向きの自発分極と下向きの自発分極がちょうど同じ割合で混在する場合、電極面内で平均化した自発分極の絶対値はゼロとなり、このときそれぞれの領域で生じる圧電応答は互いに打ち消しあうため、見かけ上電気機械結合係数はゼロとなる。このような膜は薄膜キャパシタ用誘電体膜13として用いるには好適である。
このように、本発明の意図するところは、同じ材料の薄膜を、分極の揃い方を制御することにより、圧電体および誘電体として使い分けることにある。
分極の揃い方を制御する手段としては、
(1)下地の電極材料を変える(一例として、酸化しにくい白金などの金属(Pt、Au、Ir)と酸化しやすいモリブデンなどの金属(Ti、Mo、W、Al)、
(2)下地電極の表面状態を変える(例えば、ルテニウム(Ru)の酸化状態を変えるなど)、
(3)下地電極の表面粗さを変える(例えば、電極表面に物理的処理あるいは、化学的処理を施すなど)、
などがあげられる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
図2に、本発明の実施例1による、同一基板上に同一材料を用いて形成された、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタの断面図を示す。
シリコン等からなる基板1上に熱酸化膜2が形成され、基板表面における薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域上に同じ電極材料、同じ圧電材料(誘電体材料)を用いて、薄膜圧電共振器の下部電極3a、圧電膜4a、上部電極5a、及び薄膜キャパシタの第一電極3b、誘電体膜4b、第二電極5bがそれぞれ形成されている。下部電極3bの表面には、薄膜の酸化膜7が形成されている。それぞれの膜厚は、下部電極3a、第一電極3bが0.3μm、圧電膜4a、誘電体膜4bが1.5μm、上部電極5a、第二電極5bが0.3μm、酸化膜7が2nmである。また、圧電膜4a、誘電体膜4bに対する、下部電極3a、第一電極3b、及び上部電極5a、第二電極5bの対向面積は10,000μm2である。
上記構造において、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタとでは次のような違いがある。薄膜圧電共振器の場合、下部電極3aと熱酸化膜2との間に、音響反射層としての空隙を有する。これに対して、薄膜キャパシタの場合、このような空隙を有さない。このような構造の違いにより、薄膜圧電共振器においては、圧電膜および電極の厚さによって決められる特定の厚み縦振動が励振され、圧電共振器として動作するのに対して、薄膜キャパシタにおいては、少なくとも圧電膜単体および電極膜の厚さで決まる基本振動周波数における共振は励振されない。
しかしながら、圧電膜が強い圧電性を有する場合、上述した例に見られたように、基板および熱酸化膜等の絶縁膜の厚さや音響インピーダンスなどの兼ね合いにより、予期しない寄生振動が励起され、特定の周波数において共振を起こす恐れがある。
そこで、本実施例においては、モリブデン(Mo)を材料とする下部電極3bの表面に薄い酸化膜7を形成する。その上部には、薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域ともに、同一の圧電膜が堆積されている。このような構成により、同一材料ながら、圧電膜4aの自発分極の向きは圧電膜4aの厚さ方向に一様に揃うのに対し、誘電体膜4bの方は揃わないようにすることが可能となる。
図3に薄膜圧電共振器における、バイアス電界と規格化した容量の関係、及び図4に薄膜キャパシタにおける、バイアス電界と規格化した容量の関係を示す。図3、4中、直線は最小二乗法を用いて求めた傾きを示す接線である。図3と図4とを比較すると、接線はともにバイアス電界を大きくするほど容量が小さくなるという負の傾きを示したが、その傾きを比較すると圧電薄膜共振器の接線のほうが大きく、薄膜キャパシタについては傾きが小さかった(|Ρsr|>|Ρsc|;Ρsr…薄膜圧電共振器の平均自発分極、Ρsc…薄膜キャパシタの平均自発分極)。これは、これらAlN膜の自発分極(双極子)が上向きであることを示している。また、薄膜キャパシタにおいては、その傾きが小さいことから、一部の双極子は下向きとなっていることがわかる。したがって、対向電極領域全体を平均した場合の分極は、薄膜圧電共振器より小さいことを示している。
図5に薄膜圧電共振器に関してネットワークアナライザを用いて測定したSパラメータを示したスミスチャート、図6に薄膜キャパシタに関してネットワークアナライザを用いて測定したSパラメータを示したスミスチャートをそれぞれ示す。図5、6を比較すると、同じ基板上に同じ材料を用いて形成したにも関わらず、薄膜圧電共振器においては、インピーダンスがスミスチャート上に大きな円の軌跡を描き、AlNが大きな圧電性を示し、良好な共振器として動作していることを示している。これに対し、薄膜キャパシタにおいては、スミスチャート上でインピーダンスの虚数部が負の値のまま、スミスチャートの外周に沿って半円状の軌跡を描いていることから、圧電性が小さく、かつ誘電損失が小さい良好なキャパシタとして動作していることがわかる。
図7に薄膜圧電共振器のインピーダンス|Z|の周波数特性を示す。この薄膜圧電共振器は約1.8GHz付近に共振周波数を示し、電気機械結合係数keff 2は約4.5%と良好な値を示した。これは、圧電膜の自発分極が揃っており、平均自発分極の大きさが大きいことを反映している。
次に、本実施例の薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタの製造方法について、図を用いて説明する。
まず、図8に示すように、基板1表面を熱酸化することにより、熱酸化膜2を100nm程度形成する。次に、図9に示すように、アルミニウムを熱酸化膜2上に形成し、アルミニウムに対し、リソグラフィ法によるパターニング、反応性イオンエッチング(RIE)等の異方性エッチングを施すことにより、エッチング犠牲層6を形成する。
次に、図10に示すように、エッチング犠牲層6を含む基板1上に、基板温度室温でのスパッタリング法によりモリブデン(Mo)薄膜を積層し、リソグラフィ法によるパターニングで薄膜圧電共振器の下部電極3a、薄膜キャパシタの第一電極3bをそれぞれ形成する。その後、図示しないが、これら下部電極3a、第一電極3bにエッチング犠牲層を除去するための第一の貫通孔を形成する。そして薄膜圧電共振器形成領域の部分をレジストマスク8で被覆する。レジストマスク8で被覆することで露出した第一電極3b表面を、酸素を含む雰囲気中でプラズマ照射することで、第一電極3b表面に薄い酸化膜7を形成する。その後、図示しないが、酸化膜7にも上記第一の貫通孔に通じる第二の貫通孔を形成する。
酸化膜7形成後、図11に示すようにレジストマスク8を除去し、高純度アルミニウムターゲットを使用した、窒素雰囲気中で反応性スパッタリング法により窒化アルミニウム(AlN)膜を下部電極3a、第一電極3bを含む基板1上に積層する。その後、リソグラフィ法によるパターニングで薄膜圧電共振器の圧電膜4a、薄膜キャパシタの誘電体膜4bをそれぞれ形成する。その後、図示しないが、これら圧電膜4a、誘電体膜4bに、第一、第二の貫通孔に通じる、エッチング犠牲層を除去するための第三の貫通孔を形成する。
次に、図2に示すように、圧電膜4a、誘電体膜4bを含む基板1上に、基板温度室温でのスパッタリング法によりモリブデン(Mo)薄膜を積層し、リソグラフィ法によるパターニングで薄膜圧電共振器の上部電極5a、薄膜キャパシタの第二電極5bをそれぞれ形成する。その後、上部電極5a、第二電極5bに、第一、第二、第三の貫通孔に通じる、エッチング犠牲層を除去するための第四の貫通孔を形成する。最後に第一、第二、第三、第四の貫通孔を介して、エッチング犠牲層6を選択除去できるエッチャントによるウェットエッチングによりエッチング犠牲層6を除去する。このようにして薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタが同一基板上に同一プロセスで形成できる。
図12に、本発明の実施例2による、同一基板上に同一材料を用いて形成された、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタの断面図を示す。
シリコン等からなる基板1上に熱酸化膜2が形成され、基板表面における薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域上に、同じ圧電材料(誘電体材料)を用いて、薄膜圧電共振器の下部電極3a、圧電膜4a、上部電極5a、及び薄膜キャパシタの第一電極3b、誘電体膜4b、第二電極5bがそれぞれ形成されている。それぞれの膜厚は、下部電極3a、第一電極3bが0.3μm、圧電膜4a、誘電体膜4bが1.5μm、上部電極5a、第二電極5bが0.3μmである。また、圧電膜4a、誘電体膜4bに対する、下部電極3a、第一電極3b、及び上部電極5a、第二電極5bの対向面積は10,000μm2である。
上記構造において、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタとでは次のような違いがある。薄膜圧電共振器の場合、下部電極3aと熱酸化膜2との間に、音響反射層としての空隙を有する。本実施例においては、熱酸化膜2をエッチングにより掘り込み、この掘り込んだ部分を空隙として利用している点が実施例1の構造とは異なる。これに対して、薄膜キャパシタの場合、このような空隙を有さない。このような構造上の違いにより、薄膜圧電共振器においては、圧電膜および電極の厚さによって決められる特定の厚み縦振動が励振され、圧電共振器として動作するのに対して、薄膜キャパシタにおいては、少なくとも圧電膜単体および電極膜の厚さで決まる基本振動周波数における共振は励振されない。
しかしながら本実施例においても、圧電膜が強い圧電性を有する場合、上述した例に見られたように、基板および熱酸化膜等の絶縁膜の厚さや音響インピーダンスなどの兼ね合いにより、予期しない寄生振動が励起され、特定の周波数において共振を起こす恐れがある。
そこで、本実施例においては、モリブデン(Mo)を材料とする薄膜キャパシタの第一の電極3bの表面に薄い酸化膜7を形成する。一方、白金(Pt)を材料とする圧電共振器の下部電極3aにはこのような酸化膜を形成しない。酸化膜形成の有無は、同じ酸化条件下においても、電極材料を変えることにより、それぞれの電極材料の酸化しやすさを利用して制御することができる。それぞれの電極膜の上部には、薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域ともに、同一の圧電膜が堆積されている。このような構成により、同一材料ながら、酸化しにくい白金(Pt)上の圧電膜4aの自発分極の向きは圧電膜4aの圧さ方向に一様に揃うのに対し、モリブデン(Mo)上の誘電体膜4bの方は揃わないようにすることが可能となる。
このようにして薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタが同一基板上に同一プロセスで形成できる。
図13に、本発明の実施例3による、同一基板上に同一材料を用いて形成された、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタの断面図を示す。
シリコン等からなる基板1上に熱酸化膜2が形成され、基板表面における薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域上に、同じ圧電材料(誘電体材料)を用いて、薄膜圧電共振器の下部電極3a、圧電膜4a、上部電極5a、及び薄膜キャパシタの第一電極3b、誘電体膜4b、第二電極5bがそれぞれ形成されている。それぞれの膜厚は、下部電極3a、第一電極3bが0.3μm、圧電膜4a、誘電体膜4bが1.5μm、上部電極5a、第二電極5bが0.3μmである。また、圧電膜4a、誘電体膜4bに対する、下部電極3a、第一電極3b、及び上部電極5a、第二電極5bの対向面積は10,000μm2である。
上記構造において、薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタとでは次のような違いがある。薄膜圧電共振器の場合、下部電極3aと熱酸化膜2との間に、音響反射層としての空隙を有する。本実施例においては、薄膜圧電共振器構造を形成した後に、反応性イオンエッチング(RIE)を用いて、基板1の裏側からエッチングすることにより空隙を形成した点が実施例1、2の構造とは異なる。これに対して、薄膜キャパシタの場合、このような空隙を有さない。このような構造上の違いにより、薄膜圧電共振器においては、圧電膜および電極の厚さによって決められる特定の厚み縦振動が励振され、圧電共振器として動作するのに対して、薄膜キャパシタにおいては、少なくとも圧電膜単体および電極膜の厚さで決まる基本振動周波数における共振は励振されない。
しかしながら本実施例においても、圧電膜が強い圧電性を有する場合、上述した例に見られたように、基板および熱酸化膜等の絶縁膜の厚さや音響インピーダンスなどの兼ね合いにより、予期しない寄生振動が励起され、特定の周波数において共振を起こす恐れがある。
そこで、本実施例においては、アルミニウム(Al)を材料とする薄膜圧電共振器の下部電極3aの表面にクラスターイオンビームの照射により表面平滑化処理を施す。一方、薄膜キャパシタの下部電極3bにはこのよう表面処理を施さない。それぞれの電極膜の上部には、薄膜圧電共振器形成領域、薄膜キャパシタ形成領域ともに、同一の圧電膜が堆積されている。このように下部電極の表面平滑化処理の有無により、同一材料ながら、表面が平滑な電極上に形成した圧電膜4aの自発分極の向きは圧電膜4aの厚さ方向に一様に揃うのに対し、表面が平滑ではない電極上の誘電体膜4bの方は揃わないようにすることが可能となる。
このようにして薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタが同一基板上に同一プロセスで形成できる。
図14に、実施例4による、同一基板上に形成された、薄膜圧電可変容量素子と薄膜キャパシタの平面図および断面図を示す。
シリコン等からなる基板1上に熱酸化膜2が形成され、基板表面における薄膜圧電可変容量素子形成領域、薄膜キャパシタ形成領域上に、同じ圧電材料(誘電体材料)を用いて、薄膜圧電可変容量素子の第一電極3c、圧電膜4c、第二電極5c、及び薄膜キャパシタの第一電極3b、誘電体膜4b、第二電極5bがそれぞれ形成されている。本実施例においては、薄膜可変容量素子に関しては、さらに第二圧電膜8、第三電極9が形成されている。それぞれの膜厚は、第一電極3c、3bが0.3μm、圧電膜4c、誘電体膜4b、第二圧電膜8が1.5μm、第二電極5c、第二電極5b、第三電極9が0.3μm、である。
薄膜圧電可変容量素子に関しては、下部電極3cと熱酸化膜2との間に空隙を有する。本実施例においては、実施例2と同様、熱酸化膜2をエッチングにより掘り込み、この掘り込んだ部分を空隙として利用している。この空隙を挟むようにして、可変容量素子用第一電極10と第二電極11が形成されている。前記圧電素子の第一電極3c、第二電極5c、第三電極9の間に電圧を印加することにより、第一圧電膜4c、第二圧電膜8に逆方向の伸縮変位が発生し、これにより薄膜圧電可変容量素子の中空構造部にたわみ変形が発生する。これにより、可変容量素子の第一電極10と第二電極11の間の距離が変化し、結果的に可変容量素子の容量が変化する。すなわち、電圧によって、可変容量素子の容量を変化させることができる。
しかしながら、通常、このような構造を有する薄膜圧電容量素子の容量は、圧電薄膜4c、8、および電極膜3c、5c、9の残留応力や、それぞれの材料の熱膨張の影響を受けるため、印加電圧と静電容量の間の関係を一対一に決めることが困難である。
これに対して、本実施例では、前記薄膜圧電可変容量素子と同一基板上に形成された薄膜キャパシタを、容量の基準として用いることにより、可変容量素子の容量を正確に制御するために回路を形成することが可能である。薄膜圧電共振器に対して行うのと同様、前記薄膜キャパシタの誘電膜4bに対しても、膜厚のトリミング処理を施すことにより、前記薄膜キャパシタの容量を0.5%以下の精度で形成することができる。
さらに、本実施例においても、圧電膜が強い圧電性を有する場合、基板および熱酸化膜等の絶縁膜の厚さや音響インピーダンスなどの兼ね合いにより、予期しない寄生振動が励起され、特定の周波数において共振を起こす恐れがある。したがって、実施例1−3で述べた方法などを用いることにより、圧電膜4c、および第二圧電膜8の自発分極の向きは圧電膜4c、8の圧さ方向に一様に揃うようにして、誘電体膜4bの方は自発分極の向きが揃わないようにすることが好ましい。
図15に、実施例4における同一基板上に形成された薄膜キャパシタを容量の基準として用い、薄膜圧電可変容量素子の容量を制御するための回路を示す。
この回路は、同一基板に形成された薄膜キャパシタ201、202、203a、203b、203cを容量の基準として用い、同一基板に形成された可変容量素子204、211a、211b、211c、211dの容量を所望の値に制御するための回路である。この回路は、切り替えスイッチ205、交流電源は206、差動増幅器207、ミキサー208、ローパスフィルター209、増幅器210などから構成されている。交流電源は、正弦波出力でも良いし、パルス状のクロックでもかまわない。以下にこの回路の動作原理を述べる。
この回路においては、基準となる薄膜キャパシタ201、202、203a、203b、203cと、可変容量素子204とにより、キャパシタンスブリッジが構成されている。薄膜キャパシタ203a、203b、203cは、それぞれ異なる値の固定容量をもち、切り替えスイッチ205を用いて、このうちどれか一つの薄膜キャパシタのみが選択される。
このキャパシタンスブリッジに交流電源206から交流電圧を供給すると、ブリッジを構成するキャパシタにより分圧され、ノードXとノードYには、交流電源と同一周波数、同一位相で、振幅のみが異なる交流電圧が発生する。ノードXとノードYの電位差を差動増幅器207により取り出すと、同じく交流電源と振幅のみが異なる交流信号が得られる。この差動信号と、電源交流信号とを、ミキサー208を用いて掛け合わせる。周波数が同じ信号同士の掛け算により、直流成分と複数の高調波成分が発生する。このうち直流成分のみをローパスフィルター209により取り出し、増幅器210で増幅し、可変容量素子204に制御電圧端子にフィードバックをかける。
フィードバックをかけることにより、キャパシタンスブリッジの平衡がとれたとき、すなわちノードXとノードYの電位差が常にゼロとなったときに、定常状態に達する。薄膜キャパシタ201の固定容量をC1、薄膜キャパシタ202の固定容量をC2、可変スイッチ205で選択された薄膜キャパシタ203a、203bないし203cの固定容量をC3、薄膜圧電可変容量素子204の可変容量をC4とおくと、キャパシタンスブリッジが平衡に達した状態では、次の関係式が成立する。
Figure 0004342370
薄膜キャパシタの固定容量C1、C2の値は一定なので、可変容量素子のC4の値はC3に比例することがわかる。すなわち、切り替えスイッチ205を用いてC3を切り替えることにより、C4の値を所望の値に制御することができる。またこの式は、C1、C2、C3の容量の精度が高ければ、結果的に可変容量C4の値を高精度に制御することが可能であることを示している。
薄膜圧電可変容量素子204と同じ基板上に同じ作製条件により、同じサイズをもつ、他の可変容量素子211a、211b、211c、211dなどを形成しておけば、増幅器210の出力制御電圧と同じ制御電圧をこれらの複数の可変容量素子にも入力することにより、同時に複数の可変容量素子の容量を、キャパシタンスブリッジを構成する可変容量素子204と同じ値に制御することが可能である。
図16に、実施例5による、同一基板上に形成された、薄膜圧電共振器と薄膜圧電可変容量素子と薄膜キャパシタの平面図および断面図を示す。
シリコン等からなる基板1上に熱酸化膜2が形成され、基板表面における薄膜圧電共振器形成領域、薄膜圧電可変容量素子形成領域、薄膜キャパシタ形成領域上に、同じ圧電材料(誘電体材料)を用いて、薄膜圧電共振器の下部電極3a、圧電膜4a、第二電極5a、及び薄膜圧電可変容量素子の第一電極3c、圧電膜4c、第二電極5c、及び薄膜キャパシタの第一電極3b、誘電体膜4b、第二電極5bがそれぞれ形成されている。本実施例においても、薄膜可変容量素子に関しては、さらに第二圧電膜8、第三電極9が形成される。それぞれの膜厚は、第一電極3a、3b、3cが0.3μm、圧電膜4a、4c、誘電体膜4b、第二圧電膜8が1.5μm、上部電極5a、第二電極5b、5c、第三電極9が0.3μm、である。
薄膜圧電可変容量素子に関しては、下部電極3cと熱酸化膜2との間に空隙を有し、実施例4と同様、この空隙を挟むようにして、可変容量素子用第一電極10と第二電極11が形成される。前記圧電素子の第一電極3c、第二電極5c、第三電極9の間に電圧を印加することにより、可変容量素子の第一電極10と第二電極11の間の距離が変化し、結果的に可変容量素子の容量が変化する。
また本実施例においても、薄膜圧電共振器の圧電膜4aと薄膜キャパシタの誘電膜4bに対して、膜厚のトリミング処理を施すことにより、圧電薄膜共振器の共振周波数を所望の周波数に精密に合わせるととともに、薄膜キャパシタにおいては容量を、0.5%以下の精度で形成することができる。
さらに、本実施例においても、実施例1−3で述べた方法などを用いることにより、圧電膜4a、4c、および第二圧電膜8の自発分極の向きは圧電膜の厚さ方向に一様に揃うようにして、誘電体膜4bの方は自発分極の向きが揃わないようにすることが好ましい。
図17に、実施例5における同一基板上に形成された圧電薄膜共振器、圧電薄膜可変容量素子、及び薄膜キャパシタを用いて形成した、通過帯域可変フィルタ回路とその制御回路を示す。この通過帯域可変フィルタは、同じ基板上に形成された薄膜圧電共振器301a、301b、301c、301dと、同じ基板上に形成された並列薄膜圧電可変容量素子302a、302b、302c、302dと、同じ基板上に形成された直列薄膜圧電可変容量素子303a、303b、303c、303dなどから構成される。
またこの回路は、並列薄膜圧電可変容量素子の制御回路311と、直列薄膜圧電可変容量素子の制御回路321とを有する。これらの制御回路311と、321とは、図示しない差動増幅器、ミキサー、ローパスフィルター、増幅器、および同一基板に形成された薄膜キャパシタなどから構成されており、これらの制御回路311と、321に対して、交流電源315から交流電圧が供給される。交流電圧は、正弦波出力でも良いし、パルス状のクロックでもかまわない。
これらの制御回路311と、321は、図15に示した回路と同様の動作原理により、同一基板上に形成された固定容量をもつ薄膜キャパシタ312a、312b、312c、322a、322b、322cなどの容量を基準にして、同一基板上に形成された圧電薄膜可変容量素子313、323の容量の値を正確に制御する。切り替えスイッチ314、324により、異なる固定容量をもつ薄膜キャパシタ312a、312b、312c、あるいは、322a、322b、322cから、それぞれ一つの薄膜キャパシタの容量を選択すると、キャパシタンスブリッジを利用したフィードバック制御により、薄膜圧電可変容量313、323の容量値が、前記選択された固定容量に比例した値となるよう、制御電圧315、325を出力する。
前記通過帯域可変フィルタを構成する並列薄膜圧電可変容量素子302a、302b、302c、302dと、制御回路311を構成する可変容量素子313とは、同じ基板上に同じ作製条件により、同じサイズにて形成される。したがって、同じ制御電圧316を供給することにより、並列可変容量素子302a、302b、302c、302dの容量が、可変容量素子313とは同じ容量値となるように制御される。
同様にして、前記通過帯域可変フィルタを構成する直列薄膜圧電可変容量素子303a、303b、303c、303dと、制御回路321を構成する可変容量素子323とは、同じ基板上に同じ作製条件により、同じサイズにて形成される。したがって、同じ制御電圧326を供給することにより、直列可変容量素子303a、303b、303c、303dの容量が、可変容量素子323とは同じ容量値となるように制御される。
このようにして形成した、通過帯域可変フィルタの通過特性を図18に示す。並列可変容量素302a、302b、302c、302d、および直列可変容量素子303a、303b、303c、303dの容量を制御することにより、帯域幅約5MHzのチューナブルチャネル選択フィルタ特性が得られることを示している。図19は本発明の実施例5の通過帯域可変フィルタにおける、中心周波数と可変容量素子の容量の関係を示す図である。並列可変容量302a、302b、302c、302dと直列可変容量303a、303b、303c、303dをこの図で示されるような容量値に制御することにより、図18に示した通過特性が得られる。この図から明らかなように、チューナブルフィルターの中心周波数と、可変容量の値の間には、簡単な関数で表されるような関係を見出すことはできない。したがって、本実施例で示したような、同一基板上に形成された、容量精度の高い固定容量をもつ薄膜キャパシタの容量値を基準にして、並列および直列可変容量の値を制御する方法を採用することが有効である。
実施例1乃至5の薄膜圧電共振器は、図20に示すように薄膜圧電共振器101として直列ないし並列に複数個並べて梯子型フィルタ102を形成することにより、移動体通信機のRFフィルタとして利用することができる。また、図21に示すように、薄膜圧電共振器101、バリアブルキャパシタ104および増幅器105、キャパシタ106を組合せることで、移動体通信機の電圧制御発振器(Voltage Controlled Oscillator: VCO)103として 利用することも可能である。
なお、上述した各実施例は、この発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、この発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を実施例に開示されたもののみに特定するものではない。本発明はその要旨を逸脱しない範囲で、種々変形して実施することができるものである。
薄膜圧電共振器と薄膜キャパシタとにおける、自発分極の向きに関する断面模式図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの断面図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器におけるバイアス電界と規格化した容量の関係を示す図である。 本発明の実施例1の薄膜キャパシタにおけるバイアス電界と規格化した容量の関係を示す図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器に関してSパラメータを示したスミスチャート。 本発明の実施例1の薄膜キャパシタに関してSパラメータを示したスミスチャート。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器のインピーダンスの周波数特性を示す図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの製造工程図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの製造工程図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの製造工程図である。 本発明の実施例1の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの製造工程図である。 本発明の実施例2の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの断面図である。 本発明の実施例3の薄膜圧電共振器、薄膜キャパシタの断面図である。 本発明の実施例4の薄膜圧電可変容量、薄膜キャパシタの平面図、断面図である。 本発明の実施例4の薄膜キャパシタを用いた、薄膜圧電可変容量の制御回路図である。 本発明の実施例5の薄膜圧電共振器、薄膜圧電可変容量、薄膜キャパシタの平面図、断面図である。 本発明の実施例5の薄膜圧電共振器、薄膜圧電可変容量、薄膜キャパシタを用いた、通過帯域可変フィルタとその制御回路図である。 本発明の実施例5の薄膜圧電共振器、薄膜圧電可変容量、薄膜キャパシタを用いた、通過帯域可変フィルタの通過特性を示す図である。 本発明の実施例5の通過帯域可変フィルタにおける、中心周波数と可変容量素子の容量の関係を示す図である。 本発明の実施例6における、薄膜圧電共振器を用いた梯子型の帯域通過フィルタの回路図である。 本発明の実施例6における、薄膜圧電共振器とバリアブルキャパシタを用いた電圧制御発振器の回路図である。 従来の薄膜キャパシタの容量および誘電損失の周波数特性を示す図である。
符号の説明
1 … 基板
2 … 熱酸化膜
3a … 下部電極
3b、3c … 第一電極
4a … 圧電膜
4b、4c … 誘電体膜
5a … 上部電極
5b、5c … 第二電極
6 … エッチング犠牲層
7 … 酸化膜
8 … 第二圧電膜
9 … 第三電極
10 … 可変容量素子第一電極
11 … 可変容量素子第二電極
12 … FBAR用圧電体膜
13 … 薄膜キャパシタ用誘電体膜
101 … 薄膜圧電共振器
102 … 梯子型フィルタ
103 … 電圧制御発振器
104 … バリアブルキャパシタ
105 … 増幅器
106 … キャパシタ
201、202、203a、203b、203c … 薄膜キャパシタ
204、211a、211b、211c … 薄膜圧電可変容量素子
205 … 切り替えスイッチ
206 … 交流電源
207 … 差動増幅器
208 … ミキサー
209 … ローパスフィルター
210 … 増幅器
301a、301b、301c、301d … 薄膜圧電共振器
302a、302b、302c、302d … 並列薄膜圧電可変容量素子
303a、303b、303c、303d … 直列薄膜圧電可変容量素子
311 … 並列薄膜圧電可変容量素子用制御回路
312a、312b、312c … 薄膜キャパシタ
313 … 薄膜圧電可変容量素子
314 … 切り替えスイッチ
315 … 交流電源
316 … 制御電圧
321 … 直列薄膜圧電可変容量素子用制御回路
322a、322b、322c … 薄膜キャパシタ
323 … 薄膜圧電可変容量素子
324 … 切り替えスイッチ
326 … 制御電圧

Claims (1)

  1. Pt、Au、Irのうち少なくとも一つの金属からなる下部電極、第一の窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛からなる圧電膜、上部電極を具備する薄膜圧電素子と、
    Ti、Mo、W、Alのうち少なくとも一つの金属からなる第一の電極、第一の窒化アルミニウムまたは酸化亜鉛からなる圧電膜と同一材料からなる第二の非強誘電性圧電膜、第二の電極を具備し、前記薄膜圧電共振器と同一の基板上に設けられる薄膜キャパシタとを有することを特徴とする高周波集積回路装置。
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