JP2020202307A - キャパシタ - Google Patents

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竹内 雅樹
Masaki Takeuchi
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Abstract

【課題】複数のキャパシタ構造を含み、各キャパシタ構造のキャパシタンスのばらつきを低減できる薄膜キャパシタの提供。【解決手段】基板と、第1キャパシタおよび第2キャパシタとを有する薄膜キャパシタであって、前記第1キャパシタは、前記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有し、前記第2キャパシタは、前記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有し、前記第2電極と第4電極は、互いに大きさまたは形状が異なることを特徴とする、薄膜キャパシタ。【選択図】図1

Description

本開示は、薄膜キャパシタに関する。
携帯電話等、種々の電子機器において、パワーアンプ(以下、「PA」ともいう)が用いられている。このパワーアンプのおけるインピーダンス整合(以下、「PAマッチング」ともいう)には、複数のキャパシタを含む薄膜キャパシタが用いられる。
上記のような薄膜キャパシタとして、例えば特許文献1には、金属−絶縁体−金属(MIM)キャパシタ構造を含む薄膜キャパシタが開示されている。特許文献1の薄膜キャパシタは、ウエハ上に金属層のパターンを形成し、次いで、金属層上に誘電体膜を形成し、さらに誘電体膜上に金属層のパターンを形成することにより得られている。
米国特許出願公開第2018/0331172号明細書
PAマッチング用途では、インピーダンスの不整合が、PAの効率やPAモジュール回路の歩留まりに影響する。従って、薄膜キャパシタにおいて、各キャパシタのキャパシタンスを所望の値に合わせることが求められる。
特許文献1のように、ウエハにおいて金属層上に誘電体膜を形成する場合、誘電体膜の膜厚および誘電率は、一般的に所望の値に揃えることは困難である。従って、特許文献1に記載のような薄膜キャパシタにおいては、個々の薄膜キャパシタのキャパシタンスはばらつき、所望の値に揃えることが困難となる。
従って、本開示は、複数のキャパシタ構造を含み、各キャパシタのキャパシタンスを所望の値に合わせることができる薄膜キャパシタを提供することを目的とする。
本開示は以下の態様を含む。
[1] 基板と、第1キャパシタおよび第2キャパシタとを有する薄膜キャパシタであって、
前記第1キャパシタは、前記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有し、
前記第2キャパシタは、前記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有し、
前記第2電極と第4電極は、互いに大きさまたは形状が異なることを特徴とする、薄膜キャパシタ。
[2] 前記第2電極と第4電極は、互いに形状が異なることを特徴とする、上記[1]に記載の薄膜キャパシタ。
[3] 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に直列に接続されている、上記[1]または[2]に記載の薄膜キャパシタ。
[4] 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に並列に接続されている、上記[1]または[2]に記載の薄膜キャパシタ。
[5] 前記第1電極と第3電極は、共通する一の電極である、上記[1]〜[4]のいずれか1つに記載の薄膜キャパシタ。
[6] 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に独立している、上記[1]または[2]に記載の薄膜キャパシタ。
[7] 前記第2電極および第4電極は、断面視してテーパー形状を有する、上記[1]〜[6]のいずれか1つに記載の薄膜キャパシタ。
[8] 前記誘電体膜は、前記第2電極および前記第4電極の間の部分に凹部を有する、上記[1]〜[7]のいずれか1つに記載の薄膜キャパシタ。
[9] 基板と、
前記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有する第1キャパシタと、
前記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有する第2キャパシタと
を有する薄膜キャパシタの製造方法であって、
前記基板上に、前記第1電極および前記第3電極となる金属層を形成し、
前記金属層上に、上記第1誘電体膜および上記第2誘電体膜となる誘電体膜を形成し、
次いで、大きさの異なる上記第2電極および上記第4電極を形成すること
を含む、製造方法。
[10] さらに、前記誘電体膜の膜質の平面分布を測定することを含む、上記[9]に記載の製造方法。
本開示によれば、キャパシタンスのばらつきが小さな薄膜キャパシタを提供することができる。
図1(a)は、本開示の第1実施形態である薄膜キャパシタ1aの平面図であり、図1(b)は、上記薄膜キャパシタ1aの断面図である。 図2(a)は、本開示の第2実施形態である薄膜キャパシタ1bの平面図であり、図2(b)は、上記薄膜キャパシタ1bの断面図である。 図3(a)は、本開示の第3実施形態である薄膜キャパシタ1cの平面図であり、図3(b)は、上記薄膜キャパシタ1cの断面図である。 図4(a)は、本開示の第4実施形態である薄膜キャパシタ1dの平面図であり、図4(b)は、上記薄膜キャパシタ1dの断面図である。 図5は、本開示の第5実施形態である薄膜キャパシタ1eの断面図である。
以下、本開示の薄膜キャパシタについて、図面を参照しながら詳細に説明する。但し、本開示の薄膜キャパシタおよび各構成要素の形状および配置等は、図示する例に限定されない。
(第1実施形態)
第1実施形態の薄膜キャパシタ1aの平面図を図1(a)に、a−aに沿った断面図を図1(b)に示す。
図1(a)および図1(b)に示されるように、本実施形態の薄膜キャパシタ1aは、基板2上に2つのMIMキャパシタ構造である第1キャパシタおよび第2キャパシタが設けられ、第1キャパシタと第2キャパシタは、直列に接続されている。より詳細には、薄膜キャパシタ1aは、基板2と、該基板2上に設けられた絶縁膜3と、該絶縁膜3上に設けられた下部電極4と、該下部電極4上に設けられた誘電体膜5と、該誘電体膜5上に設けられた第2電極6および第4電極7と、該第2電極6および第4電極7にそれぞれ接続された第1端子電極8および第2端子電極9を有する。第1キャパシタは、基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有し、第2キャパシタは、基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有するが、本実施形態においては、下部電極4が、第1キャパシタの第1電極および第2キャパシタの第3電極の両方を兼ねている。換言すれば、第1キャパシタの第1電極と第2キャパシタの第3電極は、共通する一の電極(金属層)である。また、本実施形態においては、誘電体膜5が、第1誘電体膜および第2誘電体膜の両方を兼ねている。換言すれば、第1キャパシタの第1誘電体膜と第2キャパシタの第2誘電体膜は、共通する一の誘電体膜である。
図1(a)に示されるように、本実施形態の薄膜キャパシタ1aにおいて、第2電極6と第4電極7は、薄膜キャパシタを端子電極側から平面視した場合、いずれも長方形の形状を有するが、その面積が異なる。このように第2電極6と第4電極7の面積を異なるものとすることにより、誘電体膜の膜質のばらつきによる第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンス値を所望の値に調整することができる。
上記のような薄膜キャパシタ1aは、例えば以下のようにして製造される。尚、以下、一の薄膜キャパシタに注目して説明するが、本開示の薄膜キャパシタは、通常、一の基板上に複数の薄膜キャパシタを同時に形成する。
まず、基板2を準備する。
上記基板2は、特に限定されないが、好ましくは、シリコン基板またはガリウム砒素基板等の半導体基板、ガラスまたはアルミナ等の絶縁性基板であり得る。
上記基板2の厚さは、特に限定されないが、好ましくは50μm以上300μm以下、より好ましくは80μm以上200μm以下である。基板の厚さを50μm以上にすることにより、基板の機械的強度を高くすることができ、キャパシタの製造において、バックグラインドまたはダイシング時に、基板に割れまたは欠けが生じにくくなる。基板の厚さを300μm以下とすることにより、キャパシタの縦、横の長さよりも薄くすることが可能になり、キャパシタの実装時のハンドリングが容易になる。
次に、上記基板2上に基板全体に絶縁膜3を形成する。
上記絶縁膜3の形成は、例えば、スパッタリング、PVD(物理蒸着)法、CVD(化学的気相堆積)法などで行うことができる。
上記絶縁膜3の厚さは、基板2と絶縁膜の上に形成される層が絶縁できる限り特に限定されず、例えば、0.05μm以上、好ましくは0.10μm以上である。また、絶縁膜3の厚さは、薄膜キャパシタ1aの低背化の観点から、好ましくは10μm以下、より好ましくは1.0μm以下、さらに好ましくは0.50μm以下である。
上記絶縁膜3を構成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、SiO、Si、Al、HfO、Ta、ZrO等が挙げられ、SiO、SiまたはAlがより好ましい。
次に、上記絶縁膜3上に、下部電極4のパターンを形成する。
上記下部電極4のパターン形成にはフォトリソグラフィーを用いる。例えばリフトオフ法、めっき法、フォトリソグラフィー、エッチング等により下部電極4を形成することができる。
上記下部電極4の厚さは、特に限定されないが、0.5μm以上10μm以下が好ましく、1μm以上6μm以下がさらに好ましい。下部電極の厚さを0.5μm以上にすることにより、電極の抵抗を低減することができ、キャパシタのQ特性(Quality Factor)への影響を抑制することができる。下部電極の厚さを10μm以下とすることにより、電極の応力による素子の機械的強度の低下を抑制することができ、キャパシタの変形を抑制することができる。
上記下部電極4を構成する材料は、特に材料に限定されないが、好ましくは、Cu、Ag、Au、Al、Ni、Cr、もしくはTiまたはこれらの合金、あるいはこれらを含む導電体等が挙げられ、Cu、Ag、AuまたはAlがより好ましい。
次に、上記下部電極4上に、誘電体膜5を形成する。
本実施形態において、上記誘電体膜5は、上記下部電極4を覆うように基板上面全体に形成される。
上記誘電体膜5の形成は、例えば、スパッタリング、PVD法、CVD法などで行うことができる。
上記誘電体膜5の厚さは、特に限定はないが、好ましくは50nm以上10μm以下、より好ましくは0.1μm以上3.0μm以下である。誘電体膜の厚さを50nm以上にすることにより、絶縁耐性を高めることができる。誘電体膜の厚さを10μm以下とすることにより、誘電体膜の応力による素子の機械的強度の低下を抑制することができ、キャパシタの変形を抑制することができる。
上記誘電体膜5を構成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、SiO、Si、Al、HfO、Ta、ZrO等の酸化物または窒化物が挙げられる。
次に、上記で形成された誘電体膜5の膜質の平面分布を測定する。上記膜質としては、例えば膜厚、誘電率などが挙げられる。
かかる誘電体膜の膜質の平面分布を測定し、その分布に応じて、上部電極である第2電極および/または第4電極の面積を調整することにより、第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンス値を所望の値に調整することができる。例えば、第2電極を形成する領域の膜厚が第4電極を形成する領域の膜厚よりも大きい場合、第2電極の面積よりも第4電極の面積を小さくすることにより、第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスのばらつきを小さくすることができる。
上記膜厚の分布は、例えばエリプソメトリ法、XPS法(X線光電分光法)により測定することができる。
上記誘電率の分布は、例えばエリプソメトリ法、XPS法により測定することができる。
次に、上記誘電体膜5上に、上部電極のパターンを形成する。本実施形態においては、第2電極6および第4電極7のパターンを形成する。
かかる上部電極の形成において、第2電極6および第4電極7の面積を調整することにより、第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスのばらつきを低減できる。
上記第2電極6および第4電極7は、第2電極6または第4電極7のいずれか一方を形成し、次いで、他方を形成してもよく、あるいは、両方同時に形成してもよい。
一の態様において、上記誘電体膜の膜質の測定を、第2電極6または第4電極7のいずれか一方を形成した後に行い、その結果に応じて、他方を所定の面積に形成してもよい。
上記第2電極6および第4電極7のパターン形成の方法は、上記下部電極4と同様である。
本実施形態においては、上記第2電極および第4電極は、断面視してテーパー形状を有する。ここにテーパー形状とは、第2電極6および第4電極7の側面において、誘電体膜5から遠ざかるにつれて(即ち、図面上側に向かうにつれて)、内側に向かって傾いている形状をいう。かかる形状とすることにより、誘電体膜5に接する電極下部においては広い面積を確保することができ、高いキャパシタンスを得ることができる。また、電極上部に向かうに従い、第2電極および第4電極間の距離が大きくなることから、両電極間の浮遊容量を小さくすることができる。
尚、本実施形態においてはテーパー形状を採用しているが、本開示の薄膜キャパシタはかかる態様に限定されず、テーパーが存在しない、即ち電極の側面が誘電体膜5に対して垂直、あるいは逆テーパー形状であってもよい。
上記第2電極6および第4電極7の厚さは、特に限定されないが、下部電極4と同様の理由から、0.5μm以上10μm以下が好ましく、1μm以上6μm以下がさらに好ましい。また、上部電極6の厚さは、下部電極4の厚さよりも薄いことが好ましい。上部電極6の長さは下部電極4の長さより短いことが好ましい。下部電極4の厚さが薄い場合、等価直列抵抗(ESR)が大きくなるためである。
上記第2電極6および第4電極7を構成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、Cu、Ag、Au、Al、Ni、Cr、もしくはTiまたはこれらの合金、あるいはこれらを含む導電体等が挙げられ、Cu、Ag、AuまたはAlがより好ましい。
最後に、第1端子電極8および第2端子電極9のパターンを形成することにより、本第1実施形態に係る薄膜キャパシタ1aが製造される。
本開示の薄膜キャパシタは、第2電極6と第4電極7の面積が異なる。このように第2電極6と第4電極7の面積を異なるものとすることにより、各電極の面積を調整して、第1キャパシタと第2キャパシタのそれぞれのキャパシタンスを所望の値にすることが可能になり、第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスのばらつきを抑制することができる。したがって、キャパシタンスのスパッタとのずれに起因するインピーダンス特性の不整合が小さくなり、特に、PAマッチング用途での使用に有利となる。
本開示の薄膜キャパシタは、薄膜キャパシタに含まれる少なくとも2つのキャパシタ間のキャパシタンスの差は、基板上の複数の薄膜キャパシタに対して同一である必要はなく、誘電体膜3の膜質ばらつきに応じて個々に異なっていてもよい。
本開示の薄膜キャパシタは、キャパシタンスが所望の値になるように、第2電極6と第4電極7の面積を調整して製造される。従って、本開示は、さらに、
基板と、
上記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有する第1キャパシタと、
上記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有する第2キャパシタと
を有する薄膜キャパシタの製造方法であって、
上記基板上に、上記第1電極および上記第3電極となる金属層を形成し、
上記金属層上に、上記第1誘電体膜および上記第2誘電体膜となる誘電体膜を形成し、
次いで、大きさの異なる上記第2電極および上記第4電極を形成すること
を含む、製造方法を提供する。
一の態様において、上記誘電体膜の膜質の平面分布を測定することを含む。さらに、上記製造方法は、かかる測定により得られた膜質の平面分布に応じて、上記第2電極および上記第4電極の大きさ(平面視した場合の面積)を決定することを含む。上記膜質の平面分布の測定は、上記第2電極および上記第4電極の形成前に行ってもよく、あるいは、上記膜質の平面分布の測定は、上記第2電極および上記第4電極の形成後に行い、その後、測定結果に応じて第2電極および上記第4電極の大きさが調整してもよく、あるいは、上記膜質の平面分布の測定は、上記第2電極および上記第4電極のいずれか一方の形成後に行い、その後、測定結果に応じて他方の電極を形成してもよい。好ましい態様において、上記膜質の平面分布の測定は、上記第2電極および上記第4電極は形成の前に行われる。
上記第2電極6および第4電極7は、第2電極6または第4電極7のいずれか一方を形成し、次いで、他方を形成してもよく、あるいは、両方同時に形成してもよい。好ましい態様において、最初に第2電極6を形成し、次いで、第4電極7を形成する。なお、第2電極6を基板内の複数の薄膜キャパシタにおいて、同一形状としてもよい。これにより第2電極6の形成コストを下げることができる。
上記第2電極6および第4電極7は、所定の大きさに直接形成してもよく、あるいは、各電極を誘電体膜上に形成した後、エッチングなどにより大きさを調整してもよい。好ましい態様において、上記第2電極6および第4電極7は、所定の大きさに直接形成される。
(第2実施形態)
第2実施形態の薄膜キャパシタ1bの平面図を図2(a)に、b−bに沿った断面図を図2(b)に示す。
図2(a)および図2(b)に示されるように、第2実施形態の薄膜キャパシタ1bは、第4電極7の形状が異なること以外は、上記第1実施形態の薄膜キャパシタ1aと同様の構成を有する。
本実施形態の薄膜キャパシタ1bにおいて、上記第2電極6と第4電極7は、互いに形状が異なる。第2電極6と第4電極7を異なる形状とすることにより、両電極の面積を異ならせることができ、第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスを所望の値にすることが可能になる。
(第3実施形態)
第3実施形態の薄膜キャパシタ1cの平面図を図3(a)に、c−cに沿った断面図を図3(b)に示す。
図3(a)および図3(b)に示されるように、第3実施形態の薄膜キャパシタ1cは、基板2上に2つのMIMキャパシタ構造である第1キャパシタおよび第2キャパシタが設けられ、第1キャパシタと第2キャパシタは、並列に接続されている。より詳細には、薄膜キャパシタ1cは、基板2と、該基板2上に設けられた絶縁膜3と、該絶縁膜3上に設けられた下部電極4と、該下部電極4上に設けられた誘電体膜5と、該誘電体膜5上に設けられた第2電極11および第4電極12と、該第2電極11および第4電極12にそれぞれ接続された第1端子電極8および第2端子電極9、および下部電極4に接続された第3端子電極10を有する。上記第1実施形態では、下部電極4は誘電体膜5に完全に覆われていたが、本実施形態においては、下部電極4の一部上には、誘電体膜5が存在せず、下部電極4が露出している。該下部電極4の露出部分に、第3端子電極10が接続され、これにより第1キャパシタおよび第2キャパシタは、並列に接続された状態となる。第1キャパシタは、基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有し、第2キャパシタは、基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有するが、本実施形態においては、下部電極4が、第1キャパシタの第1電極および第2キャパシタの第3電極の両方を兼ねている。換言すれば、第1キャパシタの第1電極と第2キャパシタの第3電極は、共通する一の電極(金属層)である。また、本実施形態においては、誘電体膜5が、第1誘電体膜および第2誘電体膜の両方を兼ねている。換言すれば、第1キャパシタの第1誘電体膜と第2キャパシタの第2誘電体膜は、共通する一の誘電体膜である。
図3(a)に示されるように、本実施形態の薄膜キャパシタ1cにおいて、第2電極11と第4電極12は、薄膜キャパシタを端子電極側から平面視した場合、いずれも長方形の形状を有するが、その面積が異なる。このように第2電極11と第4電極12の面積を異ならせることにより、誘電体膜の膜質のばらつきによる第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスを所望の値にすることができる。
上記のような薄膜キャパシタ1cは、例えば、誘電体膜5の形成において、下部電極4の一部を露出させるようにパターニングし、かかる露出部に第3端子電極10を接続すること以外は、第1実施形態の薄膜キャパシタ1aと同様に製造することができる。
(第4実施形態)
第4実施形態の薄膜キャパシタ1dの平面図を図4(a)に、d−dに沿った断面図を図4(b)に示す。
図4(a)および図4(b)に示されるように、第4実施形態の薄膜キャパシタ1dは、基板2上に2つのMIMキャパシタ構造である第1キャパシタおよび第2キャパシタが設けられ、第1キャパシタと第2キャパシタは、それぞれ独立している。より詳細には、薄膜キャパシタ1dは、基板2と、該基板2上に設けられた絶縁膜3と、該絶縁膜3上に設けられた第1電極14および第3電極16と、該第1電極14および第3電極16上に設けられた誘電体膜5と、該誘電体膜5上に、上記第1電極14および第3電極16に対向するようにそれぞれ設けられた第2電極13および第4電極15と、上記第1電極14、第2電極13、第3電極16および第4電極15にそれぞれ接続された第3端子電極17、第1端子電極8、第4端子電極18および第2端子電極9を有する。第1キャパシタは、基板2上に設けられた第1電極14と、該第1電極14上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極13とを有する。第2キャパシタは、基板2上に設けられた第3電極16と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極15とを有する。本実施形態においては、誘電体膜5が、第1誘電体膜および第2誘電体膜の両方を兼ねている。換言すれば、第1キャパシタの第1誘電体膜と第2キャパシタの第2誘電体膜は、共通する一の誘電体膜である。本実施形態は、上記第3実施形態の薄膜キャパシタ1cの下部電極4が第1電極14および第3電極16に分かれ、それぞれに第3端子電極17および第4端子電極18が接続されている形態である。これにより、第1キャパシタと第2キャパシタは、電気的に離隔することとなる。
図4(a)に示されるように、本実施形態の薄膜キャパシタ1dにおいて、第2電極113と第4電極15は、薄膜キャパシタを端子電極側から平面視した場合、いずれも長方形の形状を有するが、その面積が異なる。このように第2電極13と第4電極15の面積を異ならせることにより、誘電体膜の膜質のばらつきによる第1キャパシタと第2キャパシタ間のキャパシタンスを所望の値にすることができる。
上記のような薄膜キャパシタ1dにおいて、第1キャパシタと第2キャパシタは、電気的に離隔していることから、薄膜キャパシタ1d外の配線に応じて、直接または並列のいずれにも接続することができる。
上記のような薄膜キャパシタ1dは、例えば、下部電極の形成において、第1電極14および第3電極16に分かれるようにパターニングし、誘電体膜5の形成において、第1電極14および第3電極16の一部を露出させるようにパターニングし、かかる露出部に、それぞれ第3端子電極17および第4端子電極18を接続すること以外は、第1実施形態の薄膜キャパシタ1aと同様に製造することができる。
(第5実施形態)
第5実施形態の薄膜キャパシタ1eの断面図を図5に示す。
図5に示されるように、第5実施形態の薄膜キャパシタ1eは、第2電極6と第4電極7の間において、誘電体膜5が凹部21を有すること以外は、上記第1実施形態の薄膜キャパシタ1aと同様の構成を有する。
本実施形態の薄膜キャパシタ1eは、第2電極6と第4電極7の間において、誘電体膜5が凹部21を有することにより、かかる領域が空間となる。第1実施形態においてはかかる領域に誘電体膜が存在するが、該領域を空間とすることにより誘電率が低くなり、第2電極6と第4電極7間の浮遊容量を小さくすることができる。
上記凹部21の深さは、特に限定されないが、例えば0.01μm以上下部電極が露出しない程度、例えば0.1μm以下であればよい。
上記凹部21は、例えば、誘電体膜を形成する際に形成してもよく、または上部電極のパターニングの際のエッチング時に同時に形成してもよい。
以上、本開示の薄膜キャパシタについていくつかの実施形態を挙げて説明したが、本開示のキャパシタは、種々の改変が可能である。
例えば、本開示の薄膜キャパシタは、端子電極を除いて、保護層により保護することができる。
上記保護層の厚さは、特に限定されないが、好ましくは1μm以上20μm以下、より好ましくは3μm以上15μm以下である。
上記保護層を構成する材料は、特に限定されないが、好ましくは、ポリイミド等の樹脂材料が挙げられる。
本開示の薄膜キャパシタは、キャパシタ間のキャパシタンス値において、所望のキャパシタンス値とのずれが小さいことから、種々の用途、特にパワーアンプなどに好適に用いられる。
1a〜1e…薄膜キャパシタ
2…基板
3…絶縁膜
4…下部電極
5…誘電体膜
6…第2電極
7…第4電極
8…第1端子電極
9…第2端子電極
11…第2電極
12…第4電極
13…第2電極
14…第1電極
15…第4電極
16…第3電極
17…第3端子電極
18…第4端子電極

Claims (10)

  1. 基板と、第1キャパシタおよび第2キャパシタとを有する薄膜キャパシタであって、
    前記第1キャパシタは、前記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有し、
    前記第2キャパシタは、前記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有し、
    前記第2電極と第4電極は、互いに大きさが異なることを特徴とする、薄膜キャパシタ。
  2. 前記第2電極と第4電極は、互いに形状が異なることを特徴とする、請求項1に記載の薄膜キャパシタ。
  3. 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に直列に接続されている、請求項1または2に記載の薄膜キャパシタ。
  4. 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に並列に接続されている、請求項1または2に記載の薄膜キャパシタ。
  5. 前記第1電極と第3電極は、共通する一の電極である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ。
  6. 前記第1キャパシタと前記第2キャパシタは、電気的に独立している、請求項1または2に記載の薄膜キャパシタ。
  7. 前記第2電極および第4電極は、断面視してテーパー形状を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ。
  8. 前記誘電体膜は、前記第2電極および前記第4電極の間の部分に凹部を有する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の薄膜キャパシタ。
  9. 基板と、
    前記基板上に設けられた第1電極と、該第1電極上に設けられた第1誘電体膜と、該第1誘電体膜上に設けられた第2電極とを有する第1キャパシタと、
    前記基板上に設けられた第3電極と、該第3電極上に設けられた第2誘電体膜と、該第2誘電体膜上に設けられた第4電極とを有する第2キャパシタと
    を有する薄膜キャパシタの製造方法であって、
    前記基板上に、前記第1電極および前記第3電極となる金属層を形成し、
    前記金属層上に、上記第1誘電体膜および上記第2誘電体膜となる誘電体膜を形成し、
    次いで、大きさの異なる上記第2電極および上記第4電極を形成すること
    を含む、製造方法。
  10. さらに、前記誘電体膜の膜質の平面分布を測定することを含む、請求項9に記載の製造方法。
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