JP4341973B2 - 表示装置 - Google Patents

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Description

本発明は、小売店等の店舗において使用される表示装置に関し、商品販売促進等のための種々の情報を表示する専用の表示装置や、ビデオディスク又はビデオテープ等の商品の展示ケースの外側面に設けられる表示装置に関する。
従来、小売店等の店舗では、顧客の便宜や販売促進のために、種々の情報を記載した表示シートを設置しているが、ほとんどの場合、それぞれの店舗における独自の工夫に依存している。例えば、表示シートを接着テープで商品の包装ケースに貼着したり、表示シートを保持したクリップを紐で吊下げたり、或いは、厚紙を切断した支持片を積み上げられた商品の包装ケースの間に差し込み、該支持片に表示シートを貼着するようなことは、全て、店舗の店員が工夫することにより行われている。
特開2004−215869号公報 特開2003−308014号公報 特開2003−208117号公報 特開2002−82621号公報
上記に鑑み、本発明者は、第一分割板と第二分割板を相互にヒンジを介して合掌自在かつ展開自在に連結すると共に、両分割板の外側表面を覆う透明又は半透明のフィルムを設け、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持可能に構成することにより、ヒンジを介して両分割板を展開したとき大型表示ボードとして使用でき、両分割板を合掌したとき小型表示ボードとして使用できる表示装置を先に提案したところである(特願2005−318260号)。
ところが、前記の先願発明は、ヒンジを介して合掌自在かつ展開自在に連結された第一分割板と第二分割板の外側表面をフィルムで覆い、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持する構成であるから、両分割板を合掌すると、フィルムが緊張して情報シートを分割板の表面に好適に押さえ保持するが、両分割板を展開したときは、フィルムが弛むため、情報シートを保持し難いという問題を提起する。
この問題を解決するためには、両分割板を展開した状態においてもフィルムが適度に緊張されるように設計しておけば良い。この場合、フィルムは、両分割板を合掌したとき更に強く緊張されることになるが、通常、フィルムは適度の伸縮性を有しているので、強く緊張してもフィルムが破損することはない。
しかしながら、このようにフィルムを常時緊張させるように構成すると、当然のことながら、フィルムと分割板の間に情報シートを挿入することが至難となる。そこで、この点が新たな問題として提起される。
そして、このような分割板とフィルムの間に情報シートを挿入することにより表示する技術は、前記の先願発明のような専用の表示装置のみならず、ビデオディスクやビデオテープ等の商品の展示ケースにも適用されているから、前述の問題は、ビデオレンタル店等の店舗内で陳列展示される展示ケースにおいても同様に提起される。
本発明は、合掌自在かつ展開自在に連結された第一分割板と第二分割板の外側表面をフィルムで覆い、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持する構成において、両分割板を展開した状態で、ユーザがフィルムの緊張と弛緩を自由に行うことができるように構成した表示装置を提供することを目的とする。従って、本発明は、前記先願発明のような専用の表示装置と、ビデオディスク又はビデオテープ等の商品の展示ケースの外側面に設けられる表示装置との何れにも適用することができる。
そこで、本発明が手段として構成したところは、第一分割板と第二分割板の相互に近隣する内側縁部をヒンジ手段で連結することにより合掌自在かつ展開自在に構成され、両分割板の外側面を覆う透明又は半透明のフィルムを両分割板の外側縁部に固着することにより、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持可能に構成した表示装置において、
第一分割板と第二分割板は、相互に別体に形成されると共に、相対向する内側縁部をほぼ平行に離間することにより隙間を形成した状態で配置され、両分割板の内側縁部に架設された連結板により連結されており、前記連結板は、前記隙間に沿って形成されたヒンジ手段を有すると共に、該ヒンジ手段の両側にそれぞれ第一分割板に取付けられる第一板部と第二分割板に取付けられる第二板部を備えており、更に、第一分割板に対して第一板部を移動制御する進退自在な制御機構を設けるており、前記制御機構は、第一分割板と第二分割板を展開した状態で、該制御機構を前進させたとき、連結板を連動させることにより前記隙間を拡大させる方向に両分割板を相対的に微動させる拡大連動手段と、該制御機構を後退させたとき、連結板を連動させることにより前記隙間を縮小させる方向に両分割板を相対的に微動させる縮小連動手段とを備えて成る点にある。
本発明の実施形態において、前記制御機構の拡大連動手段は、該制御機構を前進させたとき連結板を往動方向に回動させ、該制御機構を後退させたとき連結板を復動方向に回動させるように構成されている。連結板の第一板部は、ヒンジ手段の一端近傍に位置して回動支点となる基準枢結部を介して第一分割板に連結されると共に、ヒンジ手段の他端近傍に位置して前記基準枢結部を回動支点として回動自在となるように突起と長孔から成る従動部を介して第一分割板に連結されている。連結板の第二板部は、ヒンジ手段の両端近傍に位置して、連結板を前記基準枢結部を回動支点として回動したとき、該回動方向に第二分割板を連動させる連動部を介して第二分割板に連結されている。
好ましい実施形態において、第二板部の連動部は、制御機構の前進により連結板を介して一対の分割板の隙間を拡大させた状態でフィルムに張力が作用したとき、第二分割板を第一分割板に向けて微動させ隙間を縮小可能とするように、突起と長孔を介して第二分割板に連結されている。
本発明の表示装置により専用の表示装置を構成する場合は、第一分割板と第二分割板を展開することにより大型表示ボードを形成し、第一分割板と第二分割板を合掌することにより小型表示ボードを形成するように構成するのが良い。
本発明の表示装置によりビデオディスク又はビデオテープ等の商品の展示ケースを構成する場合は、第一分割板と第二分割板を合掌することにより矩形箱体を形成し、第一分割板と第二分割板を展開することにより該矩形箱体を開放して商品の出し入れを可能にするように構成される。
請求項1に記載の本発明によれば、相互に別体に形成した第一分割板と第二分割板を隙間を形成した状態で配置し、両分割板の外側面を覆う透明又は半透明のフィルムを両分割板の外側縁部に固着することにより、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持可能に構成すると共に、ヒンジを有する別体の連結板の第一板部を第一分割板に取付け、第二板部を第二分割板に取付けることにより、両分割板を合掌自在かつ展開自在に連結している。そして、進退自在な制御機構を設けることにより、該制御機構を進退移動させたとき、該制御機構の拡大連動手段と縮小連動手段により連結板を連動して第二分割板を第一分割板に対して引寄せ又は離反させることができる。従って、前記隙間を縮小させれば、フィルムが弛緩するので、情報シートを容易に挿入することができる。その後、前記隙間を拡大させれば、フィルムが緊張するので、情報シートを好適に保持することができる。この際、フィルムを弛緩させ又は緊張させる作業は、第一分割板と第二分割板を展開した状態で行われるので、両分割板を展開したままで大型表示ボードとして使用しても、情報シートが脱落するようなことはない。しかも、情報シートを挿入した後にフィルムを緊張させた展開状態から両分割板を合掌させると、フィルムは更に強く緊張しようとするので、両分割板を合掌した小型表示ボードとしての使用時にも、フィルムは好適に保持される。尚、請求項3に記載の発明について後述するように、両分割板を合掌したときのフィルムの張力をやわらげるように構成する場合においても、先の展開状態においてフィルムを緊張させているので、フィルムにより情報シートを好適に保持する。
請求項2に記載の本発明によれば、制御機構の拡大連動手段は、該制御機構を前進させたとき連結板を往動方向に回動させ、該制御機構を後退させたとき連結板を復動方向に回動させるように構成されている。連結板の第一板部は、ヒンジ手段の一端近傍に位置して回動支点となる基準枢結部を介して第一分割板に連結されると共に、ヒンジ手段の他端近傍に位置して前記基準枢結部を回動支点として回動自在となるように突起と長孔から成る従動部を介して第一分割板に連結されている。連結板の第二板部は、ヒンジ手段の両端近傍に位置して、連結板を前記基準枢結部を回動支点として回動したとき、該回動方向に第二分割板を連動させる連動部を介して第二分割板に連結されている。従って、情報シートを挿入するために、制御機構を後退させ、両分割板の隙間を縮小させることによりフィルムを弛めたとき、連結板は基準枢結部を回動支点として回動し偏位した姿勢とされるが、情報シートを挿入した後に、制御機構を前進させ、両分割板の隙間を拡大させることによりフィルムを緊張したときには、連結板が元の正常な姿勢に復帰するので、ヒンジ手段により両分割板を展開状態と合掌状態の間で円滑に開閉させることができる。
請求項3に記載の本発明によれば、第二板部の連動部は、制御機構の前進により連結板を介して一対の分割板の隙間を拡大させた状態でフィルムに張力が作用したとき、第二分割板を第一分割板に向けて微動させ隙間を縮小可能とするように、突起と長孔を介して第二分割板に連結されている。従って、フィルムを適度に緊張させながら、過大な張力が作用することを回避し、フィルムが疲労することを防止できる。特に、両分割板を展開状態から合掌状態に移行する際、フィルムが徐々に張力を増し、フィルムの伸縮性の限度を越えるような場合は、両分割板を合掌状態まで移行させることが困難になるという問題があるが、フィルムの張力の増加に応じて自動的に隙間を縮小可能に構成しているので、このような問題を生じない。
請求項4に記載の本発明によれば、大型表示ボードと小型表示ボードを選択できる利用範囲の広い専用の表示装置として実施できる他、請求項5に記載の本発明によれば、ビデオディスクやビデオテープ等の商品の展示ケースにおいて商品情報を表示したジャケットシート等の情報シートを貼付した表示装置として実施できる効果がある。
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
図1及び図2に示すように、表示体1は、相互に別体に形成された第一分割板2及び第二分割板3と、両分割板2、3を連結するための連結板4とから構成されており、両分割板2、3の外側面を透明又は半透明のフィルム5により覆われ、該フィルム5の両側縁を両分割板2、3の外側縁部に溶着線等の固着線5a、5aにより固着している。
図5に示すように、第一分割板2と第二分割板3は、相対向する内側縁部2a、3aをほぼ平行に離間することにより隙間Sを形成した状態で配置され、両分割板2、3に対して内側縁部2a、3aを含んで架設された連結板4により連結されている。連結板4は、前記隙間Sに沿って形成されたヒンジ手段4aを有すると共に、該ヒンジ手段4aの両側にそれぞれ第一分割板2に取付けられる第一板部4bと、第二分割板3に取付けられる第二板部4cを備えている。従って、このような連結板4により、第一分割板2と第二分割板3は、図1及び図2に示すような展開状態と、図3に示すような合掌状態との間で、ヒンジ手段4aを介して開閉自在となるように構成されている。
図示実施形態は、表示体1を専用の表示装置とした例を示しており、図2に鎖線で示すようにフィルム5を弛めることにより、該フィルム5と両分割板2、3の外側表面との間に図示省略した情報シートが挿入される。情報シートを挿入した後は、フィルム5を緊張させることにより、情報シートを保持し、図2に示すように両分割板2、3を展開した状態で大型表示ボード1aとして使用に供し、図3に示すように両分割板2、3を合掌した状態で小型表示ボード1bとして使用に供することができる。更に、図示省略しているが、両分割板2、3をほぼV形に半開き状態にすると共に、その半開き状態で固定保持することにより、棚板その他の載置面に載置できる据置きボードとしても使用に供することができる。その他、両分割板2、3を合掌することにより、矩形箱体が形成されるので、ビデオディスクやビデオテープ等の商品の展示ケースとして実施することも可能であり、この場合、フィルム5により商品情報を表示したジャケットシート等の情報シートが保持され販売促進に供する。以下、表示体1により専用の表示装置を構成した実施態様について詳述する。
図1に示すように、一対の分割板2、3は、相互に合掌したとき相互に内外嵌合する上縁リブ2f、3f及び下縁リブ2b、3bと、外側縁リブ2c、3cを備えている。外側縁リブ2c、3cは、長手方向中途部に切欠を設け、該切欠部の両端から両分割板2、3の内側面に向けて一対のガイドリブ2d、2d及びガイドリブ3d、3dを設けることにより、多目的板6を収納する収納室7を区成している。従って、多目的板6は、図3に示すように両分割板2、3を合掌させることにより偏平な矩形箱体を形成した状態で、前記切欠部を開口部として収納室7に挿脱自在に摺動である。多目的板6を完全収納したとき、図1に示すように、該多目的板6の挿入端を保持する保持片8が第二分割板3の内側面に設けられている。
図3に示すように、多目的板6は、ヒンジ溝6bを介して折曲自在に形成されると共に、適宜、切溝9により舌片状に形成された弾性変形自在なクリップ10を備えている。従って、クリップ10に表示カード等を保持することにより、多目的板6をそれ自体として表示板に利用できる他、図3に示すような小型表示ボード1bを形成した状態で、多目的板6を引き出し、挿入端を前記収納室7に挿入したままの状態として小型表示ボード1bを保持し、多目的板6の引き出された部分を積層された商品段ボール箱に差し込むことにより、該小型表示ボード1bの展示を可能とする。尚、多目的板6は、小型表示ボード1bに完全に差し込んだ状態で、外部に突出する折曲自在な舌片6aを備えており、該舌片6aを折曲することにより合掌された分割板2、3の把持片2e、3eの何れか一方に係脱自在に係止する。従って、舌片6aを把持片2e、3eから離脱させ展開させると、外部に突出するので、多目的板6を引き出す際の摘まみ部として機能する。
その他、図1に示すように、展開された分割板2、3の内側面のほぼ四隅に位置して頂面を平坦とした台座11が設けられている。従って、台座11に両面接着テープを貼着することにより、大型表示ボード1aを壁面等に保持させることができる。
また、分割板2、3の内側面には、合掌したとき相対向するように組を成す鉤部12、13が設けられており、該鉤部を利用して紐14が保持されている。従って、上述したように、分割板2、3を半開き状態として据置きボードを構成する場合、相互に組を成す鉤部12、13を紐14で連結することにより、据置きボードを棚板等の載置面に載置することができる。
更に、大型表示ボード1a及び小型表示ボード1bを吊下保持できるようにするため、分割板2、3の各々の四隅には孔付きのブラケット片15が突設されている。従って、該ブラケット片15に前記紐14を係着することにより表示ボード1a、1bを吊下保持することができる。加えて、フック等の付属品16が準備され、分割板2、3の内側面に設けた保持片に着脱自在に保持されている。従って、フック等の付属品16により表示ボード1a、1bを吊下保持することもできる。
前述のような多目的板6や、紐14や、付属品16等は、分割板2、3が合掌することにより形成される矩形箱体の内部に好適に収納されており、従って、分割板2、3を展開することにより、これらの部品を取出し、必要に応じて使用できる。尚、多目的板6は、取出して使用することもできるが、上述のように矩形箱体に収納したままの状態から引出すことにより使用することが可能である。
分割板2、3を展開した状態で大型表示ボード1aとして使用する場合、両分割板2、3が相互に遊動しないように固定するための固定手段が設けられている。この固定手段は、図4に示すように、第一分割板2の内側縁部2aの近傍部にヒンジ結合され第二分割板3の内側縁部3aの近傍部に向けて折返し自在な第一固定結合片17と、これとは反対に、第二分割板3の内側縁部3aの近傍部にヒンジ結合され第一分割板2の内側縁部2aの近傍部に向けて折返し自在な第二固定結合片18を備えている。図例の場合、図6に示すように、第一固定結合片17を折返すと、該第一固定結合片17の第一孔17aが第二分割板3の突起19に嵌合すると共に、第二孔17bが連結板4の突起20に嵌合する。また、第二固定結合片18を折返すと、該第二固定結合片18の孔18aが第一分割板2の突起21に嵌合する。
上述のように、両分割板2、3が前記固定手段により連結固定されないで展開された状態において、フィルム5を弛め、弛めた後に緊張させることができるようにするため、第一分割板2に対して連結板4を移動制御する進退自在な制御機構22が設けられており、連結板4は、この制御機構22に連動されると共に、第二分割板3を移動制御する連動手段を備えている。即ち、制御機構22を前進させたとき、両分割板2、3の隙間Sを拡大させる方向に両分割板2、3を微動させフィルム5を緊張する拡大連動手段と、制御機構22を後退させたとき、両分割板2、3の隙間Sを縮小させる方向に両分割板2、3を微動させフィルム5を弛める縮小連動手段が構成されている。
図4に示すように、連結板4は、第一板部4b及び第二板部4cをそれぞれ第一分割板2及び第二分割板3のブラケット片15、15の間に嵌合され、ヒンジ手段4aの長手方向には移動不能であるが、それと直交する方向、即ち、隙間Sを拡縮する方向には移動可能であり、第一板部4b及び第二板部4cをそれぞれ第一分割板2及び第二分割板3の断面ほぼL形のガイド片23により摺動自在に保持されている。
図4及び図5から明らかなように、連結板4の第一板部4bは、ヒンジ手段4aの一端近傍に位置して回動支点となる基準枢結部24を介して第一分割板2に取付けられており、該基準枢結部24は、第一分割板2の突起24aと第一板部4bの孔24bを嵌合することにより構成されている。第一板部4bは、ヒンジ手段4aの他端近傍に位置して、前記基準枢結部24を支点として回動自在となるように従動部25を介して第一分割板2に取付けられており、該従動部25は、第一分割板2の突起25aと第一板部4bの長孔25bを嵌合することにより構成されている。
連結板4の第二板部4cは、ヒンジ手段4aの両端近傍に位置して、連結板4を前記基準枢結部24を回動支点として回動したとき、該回動方向に第二分割板3を連動させる第一連動部26及び第二連動部27を介して第二分割板3に取付けられており、第一連動部26は、第二分割板3の突起26aと第二板部4cの長孔26bを嵌合することにより構成され、第二連動部27は、第二分割板3の突起27aと第二板部4cの長孔27bを嵌合することにより構成されている。この際、第一連動部26及び第二連動部27を構成する長孔26b及び27bは、それぞれ、ヒンジ手段4aの長手線にほぼ直交する方向に形成されている。従って、連結板4が基準枢結部24を支点として回動されたとき、その回動方向に対して、長孔26b及び27bと突起26a及び27aが相互に位置を偏位しながらも、回動方向の円弧運動に干渉しながら長孔26b及び27bに突起26a及び27aを同行せしめるので、第二分割板3が同方向に牽引される。
前述のような連結板4の回動を行うために、第一板部4bと第一分割板2の間には、制御機構22を構成するスライダ28と拡大連動手段29及び縮小連動手段30が設けられている。
スライダ28は、相互に嵌合する突起31aと長孔31bにより構成された摺動手段31を介して第一分割板2に取付けられ、ヒンジ手段4aの長手方向と平行に進退移動自在であり、第一分割板2の下縁部から突出する把持片28aを備えている。
拡大連動手段29は、スライダ28に設けられた拡大作動カム29aと、第一板部4bに設けられた拡大従動カム29bとから構成されている。また、縮小連動手段30は、スライダ28に設けられた縮小作動カム30aと、第一板部4bに設けられた縮小従動カム30bとから構成されている。
そこで、図2に示すように、分割板2、3を展開した状態で、スライダ28を第一分割板2に押し込むように前進Fさせると、前記拡大連動手段29を介して連結板4が常態位置に移動され、隙間Sを拡げる方向X、Xに向けて第二分割板3を第一分割板2から離反させる。これによりフィルム5は、緊張される。反対に、スライダ28を第一分板2から引き出すように後退Rさせると、前記縮小連動手段30を介して連結板4が回動偏位した位置に移動され、隙間Sを狭める方向Y、Yに向けて第二分割板3を第一分割板2に近接させる。これによりフィルム5は、弛緩される。
この点の具体的な作用を図7及び図8に基づいて説明すると、図7に示すようにスライダ28を前進Fすると、拡大作動カム29aが拡大従動カム29bに沿って摺動することにより、連結板4を基準枢結部24を支点として反時計針方向M1に向けて回動させるので、連動部26、27を介して第二分割板3を常態位置、即ち、隙間Sが最大に拡げられ、分割板2、3の内側縁部2a、3aを平行に整列すると共に、その間に位置してヒンジ手段4aが平行となるように移動させる。従って、フィルム5が緊張される。このとき、縮小作動カム30aと縮小作動カム30bは離れた位置にある。
反対に、図8に示すようにスライダ28を後退Rすると、縮小作動カム30aが縮小従動カム30bに沿って摺動することにより、連結板4を基準枢結部24を支点として時計針方向M2に向けて回動させるので、連動部26、27を介して第二分割板3を回動偏位した位置、即ち、隙間Sが最小に縮小され、第二分割板3の内側縁部3aを第一分割板2の内側縁部2aに近接するように移動させる。従って、フィルム5が弛緩される。このとき、拡大作動カム29aと拡大作動カム29bは離れた位置にある。
このため、スライダ28を後退Rさせることによりフィルム5を弛緩させた状態で、情報シートを分割板2、3の外側表面とフィルム5の間に対して容易に挿脱せしめることができる。情報シートを挿入した後は、スライダ28を前進Fさせることによりフィルム5が緊張されるので、情報シートはフィルム5により好適に保持される。
ところで、分割板2、3を展開した状態でスライダ28を前進することによりフィルム5を緊張した後、分割板2、3をヒンジ手段4aを介して合掌すると、フィルム5は更に緊張力を増加する。この点に関して、図7に示すように、連動部26、27を構成する長孔26b、27bは、ヒンジ手段4aの長手線に直交する方向、即ち、隙間Sを形成する内側縁部2a、3aを相互に平行移動させることが可能な方向に形成されている。従って、展開状態から合掌方向に向けて分割板2、3を閉じる際、徐々に増すフィルム5の張力は、第二分割板3を第一分割板2に向けて微動可能とされることにより吸収され、過度な張力を生じることはなく、適度の張力を維持することができる。
本発明の1実施形態の内側面を展開状態で示す斜視図である。 本発明の1実施形態の外側面を展開状態で示す斜視図である。 本発明の1実施形態を合掌状態で示す斜視図である。 本発明の分割板と連結板と制御機構を組付状態で示す斜視図である。 本発明の分割板と連結板と制御機構を分解状態で示す斜視図である。 分割板を展開状態で固定連結するための固定連結片の作用を示す斜視図である。 制御機構により拡大連動させる作用を示す説明図である。 制御機構により縮小連動させる作用を示す説明図である。
符号の説明
1 表示体
2 第一分割板
3 第二分割板
2a、3a 内側縁部
4 連結板
4a ヒンジ手段
4b 第一板部
4c 第二板部
5 フィルム
22 制御機構
24 基準枢結部
25 従動部
26 第一連動部
27 第二連動部
28 スライダ
29 拡大連動手段
30 縮小連動手段

Claims (5)

  1. 第一分割板(2)と第二分割板(3)の相互に近隣する内側縁部(2a)(3a)をヒンジ手段(4a)で連結することにより合掌自在かつ展開自在に構成され、両分割板の外側面を覆う透明又は半透明のフィルム(5)を両分割板の外側縁部に固着することにより、該フィルムと各分割板の間に情報シートを挟持可能に構成した表示装置において、
    第一分割板(2)と第二分割板(3)は、相互に別体に形成されると共に、相対向する内側縁部(2a)(3a)をほぼ平行に離間することにより隙間(S)を形成した状態で配置され、両分割板の内側縁部に架設された連結板(4)により連結されており、
    前記連結板(4)は、前記隙間(S)に沿って形成されたヒンジ手段(4a)を有すると共に、該ヒンジ手段の両側にそれぞれ第一分割板(2)に取付けられる第一板部(4b)と第二分割板(3)に取付けられる第二板部(4c)を備えており、
    更に、第一分割板(2)に対して第一板部(4b)を移動制御する進退自在な制御機構(22)を設けており、
    前記制御機構(22)は、第一分割板(2)と第二分割板(3)を展開した状態で、該制御機構(22)を前進(F)させたとき、連結板(4)を連動させることにより前記隙間(S)を拡大させる方向に両分割板(2)(3)を相対的に微動させる拡大連動手段(29)と、該制御機構(22)を後退(R)させたとき、連結板(4)を連動させることにより前記隙間(S)を縮小させる方向に両分割板(2)(3)を相対的に微動させる縮小連動手段(30)とを備えて成ることを特徴とする表示装置。
  2. 前記制御機構の拡大連動手段(29)は、該制御機構(22)を前進(F)させたとき連結板(4)を往動方向に回動させ、該制御機構(22)を後退(R)させたとき連結板(4)を復動方向に回動させるように構成され、
    連結板(4)の第一板部(4b)は、ヒンジ手段(4a)の一端近傍に位置して回動支点となる基準枢結部(24)を介して第一分割板(2)に連結されると共に、ヒンジ手段(4a)の他端近傍に位置して前記基準枢結部(24)を回動支点として回動自在となるように突起と長孔から成る従動部(25)を介して第一分割板に連結されており、
    連結板(4)の第二板部(4c)は、ヒンジ手段(4a)の両端近傍に位置して、連結板(4)を前記基準枢結部(24)を回動支点として回動したとき、該回動方向に第二分割板(3)を連動させる連動部(26)(27)を介して第二分割板(3)に連結されて成ることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
  3. 第二板部(4c)の連動部(26)(27)は、制御機構(22)の前進(F)により連結板(4)を介して一対の分割板(2)(3)の隙間(S)を拡大させた状態でフィルム(5)に張力が作用したとき、第二分割板(3)を第一分割板(2)に向けて微動させることにより隙間(S)を縮小可能とするように、突起(26a)(27a)と長孔(26b)(26b)を介して第二分割板(3)に連結されて成ることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
  4. 専用の表示装置を構成し、第一分割板と第二分割板を展開することにより大型表示ボード(1a)を形成し、第一分割板と第二分割板を合掌することにより小型表示ボード(1b)を形成するように構成されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の表示装置。
  5. ビデオディスク又はビデオテープ等の商品の展示ケースを構成し、第一分割板と第二分割板を合掌することにより矩形箱体を形成し、第一分割板と第二分割板を展開することにより該矩形箱体を開放して商品の出し入れを可能にするように構成されて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の表示装置。
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