JP4341844B2 - 押圧位置検出装置 - Google Patents

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本発明は、一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置に関する。
1次元の或る方向において、押圧を行った押圧位置を検出するための装置として、例えば、基台の長手方向の溝の上に長手状の抵抗体を形成すると共に、この溝の上方を可撓性のあるシートで覆い、このシートの裏面に抵抗体に対向するように導体を形成し、更に、この抵抗体の一端に固定電圧を供給すると共に他端を接地したものが提案されていた(例えば、特許文献1参照)。この押圧位置検出装置によれば、シートを押すとその位置で抵抗体と導体が接触するので、長手方向に押圧位置を変化させるとこれに応じた電圧出力が得ることができるため、導体の出力電圧に基づいて押圧位置を検出することができる。ところで、このような押圧位置検出装置を、例えば、電子楽器等の音高指定操作装置として応用する場合、指の第1関節程度まで押圧位置検出装置に触れることになるため、抵抗体の幅がある程度広い方が使い易い。抵抗体の幅(奥行き方向)を長くすると、抵抗体の等価回路は、図8に示すように抵抗が格子状に分布したようになる。図8の例では、最も右側の抵抗が接地されていると共に、最も左側の抵抗には基準電圧Vrを供給して、抵抗体の両端に電圧を供給しており、各抵抗回路の対称性から、各交点において図面左右方向(押圧位置検出方向)における押圧位置に応じた均等な電圧が出現されるはずである。図8に示すように導体の1点(PA)を押圧した場合、この押圧点に対応する電圧は図面左右方向の位置に応じたものでこれが導体から取り出せる。
特開昭52−104221号公報(第1−3頁、第3図)
しかしながら、図9に示すように2点(PB、PC)を押圧した場合には、この2点間は導体によって短絡されてしまい、図面左右方向における位置に応じた電圧を導体から取り出すことができなくなってしまう。つまり、各抵抗回路の対称性が崩れ、もはや、各交点において図面左右方向における押圧位置に応じた均等な電圧が出現されなくなってしまうという問題があった。
本発明は、かかる従来の課題を解決するためになされたもので、2点が押圧されても押圧位置の位置情報が得られるようにした押圧位置検出装置を提供することを目的とする。また、本発明は、このような押圧位置検出装置において、製造容易且つ検査容易としたものを提供することを他の目的とする。
本願発明者等は、図9にて説明した不具合を解消するため、鋭意研究を重ねた結果、図8や図9において縦方向(図面上下方向)となっている抵抗を総て0(Ω)とすることを考えた。すると、等価回路は図5のようになり、たとえ2点(PB、PC)が押下されてもその間は導体によって短絡するので、出力電圧と押下位置との関係が全く分からなくなるのではなく、押下位置に応じた電圧出力が導体から得ることができる。図5の等価回路は、結局、図6に示すような等価回路となる。即ち、基準電圧Vrが、図5における点PBから図面左側を見た合成抵抗R1と点PCから図面左側を見た合成抵抗R2の比で基準電圧Vrを分圧した電圧「V=(R2/(R1+R2))×Vr」が両点に出現する。これを実現するには、図7(a)の平面図、図7(b)の右側面図(図7(a)の符号A方向から見た図)に示すように、押圧位置検出方向に長い抵抗体110の短手方向に平行に複数の導電体120を櫛歯状に形成すれば良い。なお、図中の符号LWは1つの導線を示している。
したがって、上記目的を達成するために、本発明は、一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、
片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、片面に、位置検出方向に長い抵抗体を形成すると共にこの抵抗体の短手方向と平行に複数の導電体を櫛歯状にこの抵抗体に設けた第2のフィルムとを備え、前記第1のフィルムに形成された導電体と前記第2のフィルムの櫛歯状導電体および抵抗体が形成された面とが対向するように配置する構成とし、更に、
前記第1のフィルムにおける押圧位置に対応した情報出力を行う押圧位置情報出力手段を備え
前記押圧位置情報出力手段は、
入力端子が抵抗(RL)を介して接地されている第1のボルテージフォロアと、入力端子が前記抵抗体の低電圧側端に接続された第2のボルテージフォロアと、前記第1のフィルムの導電体と前記第1のボルテージフォロアの入力端子を接続する第1の接続、又は、前記抵抗体の低電圧側端と前記第1のボルテージフォロアの入力端子を接続する第2の接続のいずれかの接続態様を選択するスイッチング部と、このスイッチング部による接続態様の選択を制御すると共に、前記第1のボルテージフォロアおよび前記第2のボルテージフォロアから出力される電圧に基づいて押圧位置に応じた値を出力する制御演算部と、を含んで成ることを特徴とするようにした。
さらに、一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、片面に、位置検出方向に長い抵抗体を形成すると共にこの抵抗体の短手方向と平行に複数の導電体を櫛歯状にこの抵抗体に設けた第2のフィルムとを備え、前記第1のフィルムに形成された導電体と前記第2のフィルムの櫛歯状導電体および抵抗体が形成された面とが対向するように配置する構成とし、更に、前記第1のフィルムにおける押圧位置に対応した情報出力を行う押圧位置情報出力手段を備え、前記押圧位置情報出力手段は、入力端子が抵抗(RL)を介して接地され且つ前記第1のフィルムに形成された導電体に接続された第1のボルテージフォロアと、第2のボルテージフォロアと、前記第2のフィルムに形成された抵抗体の一方側の端子を最高電位にすると共に他方側の端子と前記第2のボルテージフォロアの入力端子を接続する第1の接続、又は、逆に、この他方側の端子を最高電位にすると共にこの一方側の端子と前記第2のボルテージフォロアの入力端子を接続する第2の接続のいずれかの接続態様を選択するスイッチング部と、このスイッチング部による接続態様の選択を制御すると共に、前記第1のボルテージフォロアおよび前記第2のボルテージフォロアから出力される電圧に基づいて押圧位置に応じた値を出力する制御演算部と、を含んで成ることを特徴とする構成とすることもできる。
さらに、櫛歯状導電体は正確に製造されているか否かの検査に工数がかかるので、検査容易に櫛歯状導電体を製造する必要がある。そこで、本発明の他の態様によれば、一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、
片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、これに対向するように配置された第2のフィルムとを備え、
前記第2のフィルムにおける前記第1のフィルム側の片面に、位置検出方向と垂直な方向に延びる複数の導電体から成る2個の櫛歯状導電体を、一方の櫛歯状導電体の各導電体間の隙間に他方の櫛歯状導電体の各導電体が存在するように配置し、
2個の櫛歯状導電体の夫々の一端に電極を設け、更に、一方の櫛歯状導電体の各導電体の端部であって他の櫛歯状電極体の各導電体の隙間に存在するように配置する側の反対側の端部を、位置検出方向に延びる抵抗体で接続したことを特徴とする押圧位置検出装置も提供される。この発明によれば、位置検出方向に延びる抵抗体で接続した櫛歯状導電体をセンサ部として利用し、他の櫛歯状電極体をセンサ用の櫛歯状導電体の検査として用いることができる。即ち、2個の櫛歯状導電体の夫々の一端に設けた両電極間の電圧を調べることによって、櫛歯状導電体の不良、例えば導電体間短絡等を調べることが可能になる。
本発明によれば、2点が押圧されても押圧位置の位置情報が得られるようにすることが可能になるという効果が得られる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しつつ説明する。
(構成)
図2は押圧位置検出装置1の構成図、図1はこの押圧位置検出装置1に用いられるセンサ部100の断面の模式的説明図である。図1に示すように、センサ部100は、平面視長方形状で、その下面に例えば銀を溶融した塗料を塗付して形成した導電体122が設けられた可撓性のあるフィルム104と、同じく、平面子長方形状で、その上面に図面左右方向(押圧位置検出方向)に長い抵抗体110をカーボン等で形成すると共にこの抵抗体110の短手方向と平行に複数の導電体120を櫛歯状にこの抵抗体110に設けたフィルム102とを備え、フィルム104に形成された導電体122とフィルム102に形成された櫛歯状導電体120とが対向するように配置すると共に、両フィルム102、104間の左右の端部にはスペーサー106、108を設けている。なお、抵抗体110の端手方向に平行に櫛歯状に導電体120を抵抗体110上に設けた構成は、先に図6を参照して説明した通りである。また、図1および図7(b)では抵抗体110の上に導電体120を形成した例を示しているが、抵抗体110の厚み方向の抵抗値は小さいため、導電体120の上に抵抗体110を形成した構成としても良い。
スペーサー106、108は、例えばPET等の材料を用いて形成されていて、押圧(符号PSで図示)時にのみ、フィルム104の可撓性によって、対応する位置(符号Sで図示)の導電体122の部分が導電体120に接触する一方、押圧を止めると導電体122と導電体120との位置関係が元に戻るようにするための部材となっている。なお、図1でスペーサーは説明のため、左右に描かれているが、フィルムの長手方向の縁に沿って配置することによりスペーサー間の間隔を狭くすることができる。
また、平面視長方形で押圧位置検出方向に長い抵抗体110の両端には夫々、電極142、電極140が設けられていて、図2の例では、電極142側に基準電圧Vr(V)を供給した構成としている。
次に、図2を参照して装置全体の構成を説明する。図2の例では、抵抗体110の図面左側の電極142に基準電圧「Vr」が供給されている。また、自身の出力を反転端子に入力する負帰還でバッファ構成とすると共にその非反転端子が抵抗RLを介して接地されている演算増幅器12(第1のボルテージフォロア)と、自身の出力を反転端子に入力する負帰還でバッファ構成とすると共にその非反転端子が抵抗体110の電極140に接続された演算増幅器10(第2のボルテージフォロア)と、演算増幅器12の出力電圧V1と演算増幅器10の出力電圧V2とを入力して押圧位置情報となる値を演算で求めて出力したり、スイッチング部20のスイッチ切り替えを制御したりする制御演算部30とを備えている。なお、バッファ構成の演算増幅器12、演算増幅器10の入力はそれぞれ抵抗RL、RS(センサの抵抗)で終端されているため、オープンにはならず動作安定化が図られている。
また、スイッチング部20は、A側にスイッチが切り替えられると、導電体122の電極130と演算増幅器12の非反転端子を接続する一方、B側にスイッチが切り替えられると、抵抗体110の低電圧側端の電極140と演算増幅器12の非反転端子を接続するようになっていて、いずれの接続態様を選択するかは制御演算部30によって動作制御されるように構成されている。
(動作)
次に動作を説明する。なお、図3は回路動作の説明図である。図3(a)は、センサ部100の抵抗体110(RS)、スイッチング部20、演算増幅器10、演算増幅器12の部分の回路図を示したものである。装置1の起動に際して制御演算部30は、スイッチング部20を制御し、この結果、スイッチング部20のスイッチはB側に切り替わる。すると、図3(b)に示す回路構成となり、「V1=V2=(RL/(RS+RL))×Vr」となる。この時のV1、V2をV0としてRSを計算すると、「RS=((Vr−V0)×RL)/V0…(1)」となる。
次いで、制御演算部30は、スイッチング部20を制御し、この結果、スイッチング部20のスイッチはA側に切り替わる。すると、図3(c)に示す回路構成となる。なお、Ronはセンサ内での接触抵抗であり、また、R2とR1は、フィルム104が押圧されたことにより分割された抵抗である。バッファ構成された演算増幅器10が十分な性能を持っていればR2に電流は流れないので、RLに流れる電流は、R1、Ron(センサ内での接触抵抗)、RLだけで決まり、「i=Vr/(R1+RL+Ron)」となる。
また、R2に電流が流れないのであれば、R1、RLに流れる電流もiであるため、「V1/RL=(Vr−V2)/R1」なる式が成立するので、「R1=((Vr−V2)/V1)×RL…(2)」となる。これらの式にRonは存在しない。式(1)、式(2)より、「R1/RS=((Vr−V2)/V1)/((Vr−V0)/V0)」となる。制御演算部30はこの式の値を求めこれを押圧位置に対応する値として出力する。この式の右辺は、基準電圧と測定可能な電圧からなっているため、RL、RSなど各素子のばらつきに対しても安定した性能を得ることができる。したがって、図2に示す回路構成によれば、抵抗RLで接地された演算増幅器12の出力電圧V1は、無押圧時には「0(V)」、押圧時には押圧位置に応じて「(RL/(RS+RL))×Vr以上、Vr以下」となるため、フィルム104を押圧したことの判断が容易に行えるという利点も有する。
そして、押圧位置検出装置1によれば、図5乃至図7を参照して説明したように、センサ部100は、下面に導電体122を形成した可撓性のあるフィルム104と、上面に位置検出方向に長い抵抗体110を形成すると共にこの抵抗体110の短手方向と平行に複数の導電体120を櫛歯状にこの抵抗体110に設けたフィルム102とを備え、フィルム104に形成された導電体122とフィルム102の櫛歯状導電体120および抵抗体110が形成された面とが対向するように配置する構成にすると共に、両フィルム102、104間の左右端部にスペーサー106、108を設けており、非押圧時は開放状態となり、押圧時はフィルム102に形成された抵抗体110の電圧が、その一端側から他端側に向けて高くなるように電源を供給する構成としている。そのため、たとえ、2箇所の点でフィルム104が押圧されても、2つの押圧位置に対応する抵抗体110の部分は短絡するので、出力電圧と押下位置との関係が全く分からなくなるのではなく、押下位置に応じた電圧出力が導体から得ることができ、この結果、最終的に押圧位置に応じた値が求まる。
(他の装置の構成)
図4は他の押圧位置検出装置2の構成図であり、この装置2は2つ以上の押圧位置がある場合、左側押圧位置を優先することと右側押圧位置を優先することとを交互に切り替えて、2つの押圧位置情報を正確に出力するようにした点に特徴がある。
センサ部100は上述したものと変わる点がないため重複説明を省略する。この押圧位置検出装置2は、自身の出力を反転端子に入力する負帰還でバッファ構成とすると共にその非反転端子が、抵抗RLを介して接地され且つフィルム104に設けられた導電体122の電極130に接続された演算増幅器130(第1のボルテージフォロア)と、自身の出力を反転端子に入力する負帰還でバッファ構成とされた演算増幅器10(第2のボルテージフォロア)と、スイッチング部200によるスイッチ切り替え制御や、演算増幅器12の出力電圧V1および演算増幅器10の出力電圧V2等に基づいて押圧位置に応じた値を出力する制御演算部210とを備えている。
なお、スイッチング部200のスイッチがC側に切り替えられると、フィルム102に形成された抵抗体110の一方側の電極142を最高電位である基準電圧Vrにすると共に他方側の電極140と演算増幅器10の非反転端子を接続する。一方、スイッチング200のスイッチがD側に切り替えられると、今度は、逆に、前記他方側の電極140を最高電位である基準電圧Vrにすると共に前記一方側の電極142と演算増幅器10の非反転端子を接続する。したがって、電極140、電極142は基準電圧Vrが供給されているか、又は、ボルテージフォロアの入力端子、即ち、演算増幅器10の非反転端子、に接続されていることになり、かくして、フィルム104が押圧された時にはセンサ部100の長手方向における押圧位置に応じて、電極130を介して抵抗RLの両端に単調に変化(より具体的には単調に増加又は減少)する電圧が現れるように構成されている。
(動作)
先ず、制御演算部210は、所定時間Tだけ、スイッチング部200のスイッチがC側に切り替わるようにスイッチング部200を動作制御する。これによって、フィルム102に形成された抵抗体110の電極142を基準電圧Vrにすると共に、電極140をボルテージフォロアの入力端子である、演算増幅器10の非反転端子に接続する。図面左右方向における押圧位置を検出することを想定すると、押圧することによって抵抗体110と導電体122が接触することで回路が構成され、これらを通じて電極142からの電流が抵抗RLに流れ込む。この時、ボルテージフォロアとして機能する演算増幅器10の入力インピーダンスが十分に高いことによって、電極142から流れ込む電流は、電極140側に流れることはない。したがって、センサ部100上、即ちフィルム104上の2点以上の位置を押圧したとしても、電極130には、電極142から抵抗体110と導電体122が接触している、最も左側(電源Vr側)の位置までの抵抗値R1とRLとの抵抗値で基準電圧Vrを分圧した電圧が現れる。電極130の電位は左側の電極142に近い側を押圧した時には基準電圧Vrに近い値となり、押圧位置が右側になって行くにつれて低い電圧となる。2点以上押圧した場合であっても、ボルテージフォロアーとして機能する演算増幅器12の出力電圧V1とボルテージフォロアーとして機能する演算増幅器10の出力電圧V2は、最も左側の位置に応じたものとなるため、制御演算部210は、V1、V2の電圧、基準電圧Vr、RLの抵抗値から、電極142と押圧位置間の抵抗値R1を測定でき、その値は「R1=((Vr−V2)/V1)×RL」として求まる。制御演算部210は、押圧しない時の電極142、電極140間の抵抗値RSを予め測定、記憶しておけば、押圧位置情報をR1、RSの比として演算して求めることができる。
次に、上記所定時間Tが終了すると、制御演算部210は、次の所定時間Tだけ、スイッチング部200のスイッチがD側に切り替わるようにスイッチング部200を動作制御する。これによって、フィルム102に形成された抵抗体110の電極140を基準電圧Vrにすると共に、電極142をボルテージフォロアの入力端子である、演算増幅器10の非反転端子に接続する。図面左右方向における押圧位置を検出することを想定すると、押圧することによって抵抗体110と導電体122が接触することで回路が構成され、これらを通じて電極140からの電流が抵抗RLに流れ込む。この時、ボルテージフォロアとして機能する演算増幅器10の入力インピーダンスが十分に高いことによって、電極140から流れ込む電流は、電極142側に流れることはない。したがって、センサ部100上、即ちフィルム104上の2点以上の位置を押圧したとしても、電極130には、電極140から抵抗体110と導電体122が接触している、最も右側(電源Vr側)の位置までの抵抗値R1とRLとの抵抗値で基準電圧Vrを分圧した電圧が現れる。電極130の電位は右側の電極140に近い側を押圧した時には基準電圧Vrに近い値となり、押圧位置が左側になって行くにつれて低い電圧となる。2点以上押圧した場合であっても、ボルテージフォロアーとして機能する演算増幅器12の出力電圧V1とボルテージフォロアーとして機能する演算増幅器10の出力電圧V2は、最も右側の位置に応じたものとなるため、制御演算部210は、V1、V2の電圧、基準電圧Vr、RLの抵抗値から、電極140と押圧位置間の抵抗値R1を測定でき、その値は「R1=((Vr−V2)/V1)×RL」として求まる。制御演算部210は、押圧しない時の電極142、電極140間の抵抗値RSを予め測定、記憶しておけば、押圧位置情報をR1、RSの比として演算して求めることができる。
このような動作を時間T毎に繰り返し行えば、2箇所以上で押圧を行った場合、左側押圧位置を優先してその位置情報を出力することと、右側押圧位置を優先してその位置情報を出力することとが交互に行われて、2箇所以上での押圧位置情報の出力を正確に行うことが可能となる。
なお、図2や図4の装置ではフィルム104を直接押圧する構成としているが、薄いフィルムと狭い隙間の組み合わせであるため操作の感触が悪い場合がある。その場合にフィルム104上をクッション性(弾力性)のある素材で覆い、その上から押圧操作する構成とすることで操作感を改善できる。また、電子楽器の音高指定装置として用いる場合等には、操作する指の動きがクッション部によって緩衝されると共に拡大した動きとしてセンサ部に伝わるためビブラート等の音響効果を付加する目的で押圧しつつ左右に揺するような操作をした場合、きれいな位置情報の変位が出力されることになる。なお、上述してきた押圧位置検出装置1、2は、例えば、電子楽器の音高指定操作用の装置に応用可能であるが、応用例はこれに限られず、1次元での押圧位置に対応した情報出力を利用可能な産業機器であれば、いかなるものでも適用し得る。
(センサ部構成の改良)
図10(a)に示されたものは、図1のセンサ部100のフィルム102側に対応する部分の模式的平面図である。この例では、フィルム300の片面に、位置検出方向(図面左右方向)と垂直な方向に延びる複数の導電体(LWは1個の導電体)から成る櫛歯状導電体を形成し、更に、複数の導電体の夫々の一端部に対して、押圧位置方向に延びる抵抗体310を印刷技術で形成したものである。
さて、図10(a)に示すフィルム300における櫛歯状導電体が正確に製造されているか否かを検査する必要があるが、その場合、図10(a)においては、何処かで導電体同士が接続されて短絡されているか等の不良を検査する場合には相当工数が必要であった。そこで、センサ部100を改良して不良を簡単に見つけ出せるセンサ部の構成を考えた。図10(b)にその構成(フィルム300側)の平面図を示す。
フィルム300の片面に、位置検出方向(図面左右方向)と垂直な方向に延びる複数の導電体(LW、RWは1個の導電体)から成る2個の櫛歯状導電体を、一方の櫛歯状導電体の各導電体間の隙間に他方の櫛歯状導電体の各導電体が存在するように配置している。例えば、2個の導電体LWの隙間に1個の導電体RWが存在するように2個1対の櫛歯状電極を形成する。かくして、2個の櫛歯状導電体を平面視すると、すだれ状の導電体群が形成される。また、2個の櫛歯状導電体の夫々の一端に電極305、306を設ける。そして、一方の櫛歯状導電体(1個の導電体がLWの方)の各導電体(LW)の端部であって他の櫛歯状電極体の各導電体(RW)の隙間に存在するように配置する側と反対側の端部(図面上方の端部)を、印刷技術を利用して位置検出方向に延びる抵抗体310で接続した。導電体RWを複数配置して成る櫛歯状導電体は対となる電極320として図示されている。
そして、押圧していない状態で電極305と電極306の端子間電圧をテスター等で検出し、テスターでの検出結果、端子間に何らかの電流が流れている場合(端子間がオープンでない場合)には、いずれかの場所で短絡が発生している不良品であると即座に分かる。即ち、テスターでの計測結果が所定値でない場合には即座に、不良品か否かを簡単に検査できるという利点を有する。
(センサ部構成の更なる改良)
図10(b)に示すセンサ部は確かにセンサ部の検査性には優れているが、対となる電極320を設ける分だけ、各導電体間の距離は、図10(a)に示すものの2倍となり、逆に位置検出精度が半分となってしまう。そこで、対となる電極320自体も位置検出に寄与させて位置検出精度を改良する構成を提案する。図11は、図1のセンサ部100のフィルム102側に対応する部分の模式的平面図である。この例では、フィルム400の片面に、位置検出方向と垂直な方向に延びる複数の導電体(1個の導電体はLW)から成る櫛歯状導電体を設けると共に、同じく位置検出方向と垂直な方向に延びる複数の導電体(1個の導電体はRW)から成る櫛歯状導電体を設ける。この際、一方の櫛歯状導電体の各導電体間の隙間に他方の櫛歯状導電体の各導電体が存在するように配置する。例えば、2個の導電体LWの隙間に1個の導電体RWが存在するように2個1対の櫛歯状電極を形成する。図7および図10(a)の構造では、読み取り回路に接続するための端子部(電極130、140)が異なるフィルム上にしかも異なる向きの面に配置せざるを得ない。それに対して、図10(b)の電極305、306は同一フィルム上の同一面に配置できるため、端子部を形成する工程が一度で済み、接続されるコネクタ(不図示)の構造も簡素化できる利点がある。
また、2個の櫛歯状導電体の夫々の一端に電極405、406を設け、更に、双方の櫛歯状導電体の各導電体の端部であって他の櫛歯状電極体の各導電体の隙間に存在するように配置する側と反対側の端部(即ちRWなら図面下側、LWなら図面上側)を、印刷技術を利用して、位置検出方向に延びる抵抗体450、451で接続した。そして、図12に示す回路で、双方の電極405、406からの電圧信号に基づいて、押圧位置に対応した情報出力を行うことが可能になる。
図12に示すように、演算増幅器410の出力部は端子406と接続され、演算増幅器410の非反転端子は短絡されていると共に、反転端子には抵抗R1を介して基準電圧Vrefが供給されていて更に電極405からの出力も供給される構成になっている。図中左上側の点線で囲った部分はセンサ部を模式的に表現したもので、R2は一方の櫛歯状導電体、R3は他方の櫛歯状導電体を示しており、いずれかの点が押圧されるとスイッチ430がR2とR3とを接続する。そして、押圧位置に応じた信号が電極405、406に供給され、演算増幅器410が押圧位置に応じた出力するので、制御部420はこれを受け付けて数値等で押圧位置情報を出力する。
したがって、このセンサ部の構成によれば、検出精度を劣化させることなく押圧位置検出を行えると共に、電極405、406間の電圧を調べることによって即座に不良品か否かを検査することも可能になる。
以上説明してきたように、本発明は、電子楽器の音高指定操作装置等に適用可能な押圧位置検出装置を提供することができる。
センサ部100の断面構造の説明図である。 押圧位置検出装置1の構成図である。 動作の説明図である。 押圧位置検出装置2の構成図である。 本願発明の原理の説明図である。 本願発明の原理の説明図である。 本願発明の主要部の説明図である。 従来技術の説明図である。 従来技術の説明図である。 他のセンサ部の説明図である。 他のセンサ部の説明図である。 押圧位置検出用の回路の構成図である。
符号の説明
1 押圧位置検出装置
2 押圧位置検出装置
10 演算増幅器
12 演算増幅器
20 スイッチング部
30 制御演算部
100 センサ部
102 フィルム
104 フィルム
106 スペーサー
108 スペーサー
110 抵抗体
120 導電体
122 導電体
130 電極
140 電極
142 電極
200 スイッチング部
300 フィルム
305 電極
306 電極
310 抵抗体
210 制御演算部
400 フィルム
405 電極
406 電極
410 演算増幅器
450 抵抗体
451 抵抗体
420 制御部

Claims (3)

  1. 一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、
    片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、片面に、位置検出方向に長い抵抗体を形成すると共にこの抵抗体の短手方向と平行に複数の導電体を櫛歯状にこの抵抗体に設けた第2のフィルムとを備え、前記第1のフィルムに形成された導電体と前記第2のフィルムの櫛歯状導電体および抵抗体が形成された面とが対向するように配置する構成とし、更に、
    前記第1のフィルムにおける押圧位置に対応した情報出力を行う押圧位置情報出力手段を備え
    前記押圧位置情報出力手段は、
    入力端子が抵抗(RL)を介して接地されている第1のボルテージフォロアと、入力端子が前記抵抗体の低電圧側端に接続された第2のボルテージフォロアと、前記第1のフィルムの導電体と前記第1のボルテージフォロアの入力端子を接続する第1の接続、又は、前記抵抗体の低電圧側端と前記第1のボルテージフォロアの入力端子を接続する第2の接続のいずれかの接続態様を選択するスイッチング部と、このスイッチング部による接続態様の選択を制御すると共に、前記第1のボルテージフォロアおよび前記第2のボルテージフォロアから出力される電圧に基づいて押圧位置に応じた値を出力する制御演算部と、を含んで成ることを特徴とする押圧位置検出装置。
  2. 一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、
    片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、片面に、位置検出方向に長い抵抗体を形成すると共にこの抵抗体の短手方向と平行に複数の導電体を櫛歯状にこの抵抗体に設けた第2のフィルムとを備え、前記第1のフィルムに形成された導電体と前記第2のフィルムの櫛歯状導電体および抵抗体が形成された面とが対向するように配置する構成とし、更に、
    前記第1のフィルムにおける押圧位置に対応した情報出力を行う押圧位置情報出力手段を備え、
    前記押圧位置情報出力手段は、
    入力端子が抵抗(RL)を介して接地され且つ前記第1のフィルムに形成された導電体に接続された第1のボルテージフォロアと、第2のボルテージフォロアと、前記第2のフィルムに形成された抵抗体の一方側の端子を最高電位にすると共に他方側の端子と前記第2のボルテージフォロアの入力端子を接続する第1の接続、又は、逆に、この他方側の端子を最高電位にすると共にこの一方側の端子と前記第2のボルテージフォロアの入力端子を接続する第2の接続のいずれかの接続態様を選択するスイッチング部と、このスイッチング部による接続態様の選択を制御すると共に、前記第1のボルテージフォロアおよび前記第2のボルテージフォロアから出力される電圧に基づいて押圧位置に応じた値を出力する制御演算部と、を含んで成ることを特徴とする押圧位置検出装置。
  3. 一次元での押圧位置を検出する押圧位置検出装置において、
    片面に導電体を形成した可撓性のある第1のフィルムと、これに対向するように配置された第2のフィルムとを備え、
    前記第2のフィルムにおける前記第1のフィルム側の片面に、位置検出方向と垂直な方向に延びる複数の導電体から成る2個の櫛歯状導電体を、一方の櫛歯状導電体の各導電体間の隙間に他方の櫛歯状導電体の各導電体が存在するように配置し、
    2個の櫛歯状導電体の夫々の一端に電極を設け、更に、一方の櫛歯状導電体の各導電体の端部であって他の櫛歯状電極体の各導電体の隙間に存在するように配置する側の反対側の端部を、位置検出方向に延びる抵抗体で接続したことを特徴とする押圧位置検出装置。
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