JP6597876B2 - タッチパネル - Google Patents
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Description
しかしながら、導電膜が湾曲するように歪むため、タッチ位置の算出に誤差が生じるといった問題があった。
実施の形態1
図1に、この発明の実施の形態1に係るタッチパネルを備えたタッチパネル装置の構成を示す。このタッチパネル装置は、タッチパネル1と、給電部2と、測定部3と、演算部4とを有する。
抵抗体6は、比較的高い抵抗値を有し、基材5aの長手方向に直線状に延びるように配置されている。また、抵抗体6は、長手方向に均一な抵抗分布となるように一定の厚みで形成されている。抵抗体6は、例えばカーボンから構成することができ、全長の抵抗値が1.5kΩ〜15kΩの範囲であることが好ましい。
検知配線部8は、検知用端子12から抵抗体6に沿って直線状に延びるように配置されている。検知配線部8は、抵抗体6より低い抵抗値を有し、例えば銀などから構成することができる。
なお、複数の抵抗体電極部9、複数の検知電極部10およびタッチ電極部14は、本発明における接続部を構成するものである。
検知用端子12は、タッチに応じた抵抗体電極部9aの電位を測定するために検知配線部8に接続されている。
測定部3は、検知用端子12に接続されており、検知用端子12を介してタッチに応じた抵抗体電極部9aの電位を測定するものである。
演算部4は、測定部3に接続されており、測定部3で測定された抵抗体電極部9aの電位に基づいてタッチ位置Pを演算するものである。
図2(a)に示すように、基材5aに配置された抵抗体電極部9および検知電極部10と、基材5bに配置されたタッチ電極部14とは、所定の隙間を空けて対向配置されている。なお、一方の基材5aと他方の基材5bとの間には、隙間を形成するための図示しないスペーサが配置されている。
ここで、抵抗体電極部9、検知電極部10およびタッチ電極部14には、保護部15a、15bおよび15cがそれぞれ覆うように配置されている。この保護部15a〜15cは、マイグレーションを抑制するためのもので、例えばカーボン、カーボンと銀の混合物などから構成することができる。なお、保護部15a〜15cで用いられるカーボンは、抵抗体6で用いられるカーボンより一桁以上小さい抵抗値を有することが好ましい。
まず、図1に示すように、給電部2から給電用端子11aおよび11bを介して抵抗体6に給電され、抵抗体6に電位分布が形成される。ここで、複数の抵抗体電極部9は、それぞれ、抵抗体6との接続部分とほぼ同じ電位となるように抵抗体6より低い抵抗値を有する。このため、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6と同じ電位分布で基材5aの長手方向に配列されることになる。すなわち、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体6の電位を検知配線部8側に断続的に引き出すように形成されている。
さらに、抵抗体6に対して抵抗体電極部9、検知電極部10およびタッチ電極部14を配置した簡単な構造を有するため、タッチパネル1を小型に形成することができる。
このようにして、測定部3で測定された抵抗体6の電位は、測定部3から演算部4に出力される。演算部4は、入力された抵抗体6の電位に基づいてタッチ位置Pを演算する。
また、演算部4は、タッチする指が抵抗体6に沿う方向にスライドされた場合には、測定部3を介して連続的な電位の変化を検知し、その電位の変化に基づいてタッチ位置Pを順次算出する。これにより、指をスライドさせるスライド操作を認識することができる。
上記の実施の形態1では、抵抗体6は、直線状に延びるように配置されたが、線状に延びるように配置されていればよく、直線状に延びるものに限られるものではない。
例えば、図3に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて、抵抗体21、検知配線部22およびタッチ電極部23を配置することができる。
検知配線部22は、抵抗体21の内側を円状に延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
本実施の形態によれば、抵抗体21が円状に延びるように配置されるため、タッチパネル1を円状に操作することができる。
上記の実施の形態2では、抵抗体21と検知配線部22との間でタッチ位置Pを検知したが、検知配線部22の内側にさらに抵抗体を配置してタッチ位置Pを複数個所で検知することもできる。
例えば、図4に示すように、実施の形態2において抵抗体31、抵抗体32、複数の抵抗体電極部33および複数の検知電極部34を新たに配置することができる。
このように、抵抗体21、抵抗体31および抵抗体32は、互いに接続されて、1本の連続した曲線となるように形成されている。
複数の検知電極部34は、検知配線部22の内側に互いに間隔を隔てて接続されている。具体的には、複数の検知電極部34は、検知配線部22から抵抗体31に向かって複数の抵抗体電極部33の間を櫛歯状に延びるように形成されている。また、複数の検知電極部34は、抵抗体電極部33とほぼ同じ抵抗値を有する。
このようにして、検知配線部22と抵抗体21の間にタッチ位置を検知する検知領域S1を形成すると共に検知配線部22と抵抗体31の間にタッチ位置を検知する検知領域S2を形成することができる。
ここで、抵抗体32は、抵抗値が大きくなるように抵抗体21および31と比較して細く形成されており、抵抗体21と抵抗体31における電位の差を大きくすることができる。これにより、検知領域S1をタッチした際の電位と検知領域S2をタッチした際の電位とを明確に区別することができ、タッチ位置を正確に検知することができる。
上記の実施の形態1〜3では、複数の抵抗体電極部および複数の検知電極部は、直線状に延びるように形成されたが、タッチ電極部により互いに接続することができればよく、直線状に延びるものに限られるものではない。
例えば、図5に示すように、実施の形態2の複数の検知電極部10に換えて複数の検知電極部41を配置することができる。
なお、抵抗体電極部9に枝状部42を形成してもよく、例えば、抵抗体電極部9の先端部近傍において検知電極部41との間隔が広い場合には、抵抗体電極部9の先端部近傍に枝状部42を形成することができる。
上記の実施の形態2〜4では、抵抗体は、円状に延びるように形成されたが、曲線状に延びるように配置することができればよく、円状に限られるものではない。
例えば、図6に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて、抵抗体51、検知配線部52およびタッチ電極部53を配置することができる。
検知配線部52は、抵抗体51に沿って蛇行して延びるように一方の基材に配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
タッチ電極部53は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように他方の基材に配置されている。すなわち、タッチ電極部53は、抵抗体51と検知配線部52との間を蛇行して延びるように配置される。
このような構成により、例えば、検知領域Sに沿って指をスライドさせると、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10が順次接続されて、検知領域Sに沿って移動するタッチ位置を検知することができる。
本実施の形態によれば、抵抗体51が蛇行して延びるように配置されるため、タッチパネル1を蛇行するように操作することができる。
例えば、図7に示すように、上記の抵抗体51および検知配線部52に換えて抵抗体54a、抵抗体54b、検知配線部55aおよび検知配線部55bを配置することができる。なお、検知領域Sは、湾曲するように蛇行方向を変更する2つの方向変更部T1およびT2を有する。
ここで、連結部56は、抵抗体54aおよび54bの電位を大きく変化させないように抵抗体54aおよび54bより非常に低い抵抗値を有する。例えば、連結部56は、銀などから構成することができる。
さらに、抵抗体54aおよび54bが、方向変更部T1およびT2の外周部に沿って配置されるため、タッチ位置を検知する分解能を向上させることができ、タッチ位置を正確に検知することができる。
一方、枝状部57bが、抵抗体51から遠い領域において抵抗体電極部9と検知電極部10との接続量を向上させるため、方向変更部T2においてタッチ位置を検知する分解能を高めることができる。
上記の実施の形態5において、検知領域Sを複数のスイッチとして機能させることもできる。
例えば、図9に示すように、図6のタッチパネル1において抵抗体51、検知配線部52およびタッチ電極部53に換えて、抵抗体61、検知配線部62およびタッチ電極部63を配置することができる。
検知配線部62は、方向Xに直線状に延びると共に順次対向するように配置された3つの検知対向部と、方向Yに直線状に延びて検知対向部を連結する2つの検知連結部とを有する。これにより、検知配線部62は、角部を有する蛇行形状に形成される。
タッチ電極部63は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように抵抗体61と検知配線部62との間に蛇行形状で配置されている。
このような構成により、例えば、検知領域Sの検知対向部L1〜L3に複数のスイッチ部W1〜W6を設けることができる。スイッチ部W1〜W6へのタッチをそれぞれ検知することにより、1つのタッチパネル1に複数のスイッチ部W1〜W6を設けることができる。
上記の実施の形態2〜6では、抵抗体に沿う方向にスライドされる指の動きを検知したが、抵抗体に交差する方向への指の動きを検知することもできる。
例えば、図10に示すように、実施の形態6の抵抗体61、検知配線部62およびタッチ電極部63に換えて、抵抗体71、検知配線部72およびタッチ電極部73を配置することができる。
検知配線部72は、抵抗体71の4つの抵抗体対向部にそれぞれ沿うように配置された4つの検知対向部と、抵抗体71の3つの抵抗体連結部にそれぞれ沿うように配置されて検知対向部を連結する3つの検知連結部とを有する。
タッチ電極部73は、複数の抵抗体電極部9と複数の検知電極部10を覆うように抵抗体71と検知配線部72との間に蛇行形状で配置されている。
なお、方向変更部T1〜T3において抵抗体71が長く配置された角部には、先端部近傍に枝状部が形成された検知電極部10を抵抗体電極部9より多く配置して、タッチ位置を検知する分解能を低下させている。また、方向変更部T1〜T3において抵抗体71が短く配置された角部には、先端部近傍に枝状部が形成された抵抗体電極部9を検知電極部10より多く配置して、タッチ位置を検知する分解能を高めている。これにより、実施の形態5の図8に示すタッチパネル1と同様に、方向変更部T1〜T3の角部の分解能を均一化することができる。
数字の「1」を認識する場合には、まず、第1検知としてタッチ位置P2またはタッチ位置P3の電位が検知される。次に、タッチ位置P2またはタッチ位置P3から指がスライドされて、第2検知としてタッチ位置P5の電位が検知される。この時、非検知領域Nを横断するように指がスライドされるため、タッチ位置P5を確実に検知することができる。
同様に、タッチ位置P1〜P12を順次検知することにより指で描かれた1〜9の数字を認識することができる。このようなルックアップテーブルを演算部に格納することで、指で描かれる数字を容易に算出することができる。
ここで、タッチ位置P1〜P12を順次検知する途中で数字を確実に認識できる場合には、その途中で数字を確定させてもよい。例えば、数字の「1」を認識する場合には、第3検知のタッチ位置P8が検知された段階で数字を確定することができる。
例えば、図12に示すように、図10のタッチパネル1において検知配線部72に換えて検知配線部74を配置することができる。
なお、検知領域Sを小さく形成して指の動きを制限することで、タッチ位置P1〜P12を確実に検知することができる。例えば、検知領域Sは、方向Xの長さが約60mmで方向Yの長さが約69mmの大きさに形成することができる。
上記の実施の形態2〜7において、抵抗体は、曲線状に延びるように配置することができればよく、円弧状に延びるように配置することもできる。
例えば、図13に示すように、実施の形態1の抵抗体6、検知配線部8およびタッチ電極部14に換えて抵抗体81、検知配線部82およびタッチ電極部83を配置すると共に、抵抗体84を新たに配置することができる。
検知配線部82は、抵抗体81と抵抗体84の間を円弧状に延びるように配置され、一方の端部が検知用端子12に接続されている。
なお、複数の抵抗体電極部9は、抵抗体81から検知配線部82に向かって櫛歯状に延びるように配置されている。また、複数の検知電極部10は、検知配線部82から抵抗体81に向かって櫛歯状に延びるように配置されている。
ここで、抵抗体81と検知配線部82の間に検知領域S1が形成されると共に、抵抗体84と検知配線部82の間に検知領域S2が形成されている。検知領域S1は、抵抗体81から複数の抵抗体電極部9で引き出された断続的な電位に基づいてタッチ位置を検知する。一方、検知領域S2は抵抗体84の連続した電位に基づいてタッチ位置を検知する。このため、タッチ位置を検知する目的に応じて検知領域S1と検知領域S2を使い分けることができる。
本実施の形態によれば、抵抗体81が円弧状に延びるように配置されるため、タッチパネル1を円弧状に操作することができる。
上記の実施の形態1〜8では、接続部が、複数の抵抗体電極部、複数の検知電極部およびタッチ電極部から構成されたが、タッチに応じた抵抗体電極部を検知配線部に電気的に接続できればよく、その構成に限られるものではない。
例えば、図14に示すように、実施の形態1の複数の検知電極部10を除くと共に複数の抵抗体電極部9に換えて複数の抵抗体電極部91を配置することができる。
また、抵抗体6は、例えば約0.6mmの幅で形成することができる。また、検知配線部8は約0.7mmの幅で形成することができ、抵抗体配線部7aは約0.3mmの幅で形成することができる。
これにより、タッチパネル1の幅Hを小さくすることができ、例えば約6mm以下の幅Hで形成することができる。
上記の実施の形態1〜9では、タッチパネル1は、平面状に形成されたが、立体的(3次元的)に曲がるように形成することもできる。
例えば、図15に示すように、実施の形態1のタッチパネル1を円筒状に曲げて形成することができる。
なお、タッチパネル1は、様々な形状に形成することができ、例えばスパイラル形状などに形成することもできる。
上記の実施の形態1〜10において、一対の基材5aおよび5bのうち他方の基材5bの表面上に表面シートを配置することができる。
例えば、図16(a)に示すように、実施の形態1において新たに表面シート111を配置することができる。
これにより、指で表面側凸部113をタッチすると、裏面側凸部114が基材5bを局所的に押圧するため、基材5bと共にタッチ電極部14を簡単に押し下げることができ、タッチパネル1を操作する操作者に軽荷重感を与えることができる。
上記の実施の形態1〜11に係るタッチパネル1を備えたタッチパネル装置は、様々な装置に配置することができる。
例えば、図17(a)に示すように、実施の形態10のタッチパネル1をカメラに配置することができる。このカメラは、カメラ本体121と、レンズ部122と、操作リング部123とを有する。
支持体124は、レンズ部122に操作リング部123を支持するものであり円筒状に形成されている。
タッチパネル1は、図15に示すように、タッチパネル1を円筒状に形成したものであり、支持体124の外周面を覆うように配置されている。
制御部125は、タッチパネル1を制御するもので、タッチパネル装置の給電部、測定部および演算部が配置されている。
突起部127は、タッチパネル1の表面に当接するように配置され、駆動リング部126の回転に伴ってタッチパネル1の表面をスライドする。
複数のタッチ部128は、駆動リング部126の両面から突出するように形成されている。
タッチパネル1は、スロットル部132の収容室Rに配置されている。タッチパネル1の表面には凸部133が当接しており、この凸部133がスロットル部132の回転に応じて移動することによりスロットル部132の開度を検知することができる。
Claims (6)
- 互いに対向配置された一対の基材と、
一方の基材に線状に延びるように配置された抵抗体と、
前記一方の基材に前記抵抗体に沿って延びるように配置された検知配線部と、
前記抵抗体より低い抵抗値を有すると共に互いに間隔を隔てて前記抵抗体に接続されて前記抵抗体から前記検知配線部に向かって櫛歯状に延びるように前記一方の基材に配置された複数の抵抗体電極部と、
前記検知配線部から前記抵抗体に向かって前記複数の抵抗体電極部の間を櫛歯状に延びるように前記一方の基材に配置され、前記抵抗体より低い抵抗値を有する複数の検知電極部と、
前記複数の抵抗体電極部と前記複数の検知電極部を覆うように他方の基材に配置されると共に前記抵抗体より低い抵抗値を有し、タッチに応じて前記抵抗体電極部を前記検知電極部に電気的に接続するタッチ電極部と、
前記抵抗体に給電するために前記抵抗体に接続された給電用端子と、
タッチに応じた前記抵抗体電極部の電位を測定するために前記検知配線部に接続された検知用端子とを備え、
前記抵抗体は、曲線状に延びるように配置され、方向を変更するように湾曲して延びる抵抗体側方向変更部を有し、
前記検知配線部は、曲線状に延びるように配置され、前記抵抗体側方向変更部に沿って方向を変更するように湾曲して延びる検知側方向変更部を有し、
前記抵抗体側方向変更部より曲率の大きい前記検知側方向変更部に接続された前記検知電極部は先端部近傍に隣り合う前記抵抗体電極部との隙間を縮めるように拡幅された部分を有し、前記検知側方向変更部より曲率の大きい前記抵抗体側方向変更部に接続された前記抵抗体電極部は先端部近傍に隣り合う前記検知電極部との隙間を縮めるように拡幅された部分を有するタッチパネル。 - 前記検知電極部の前記拡幅された部分は、隣り合う前記抵抗体電極部に向かって枝状に延びるように形成され、
前記抵抗体電極部の前記拡幅された部分は、隣り合う前記検知電極部に向かって枝状に延びるように形成される請求項1に記載のタッチパネル。 - 前記抵抗体は、蛇行して延びるように配置される請求項1または2に記載のタッチパネル。
- 前記抵抗体は、同一平面内において対向する部分を有し、
前記複数の抵抗体電極部は、前記抵抗体の対向する部分に配置し、
前記抵抗体の対向する部分を横断するタッチ位置の移動が検知される請求項1〜3のいずれか一項に記載のタッチパネル。 - 前記一対の基材は、立体的に曲がるような形状を有し、
前記抵抗体は、前記一方の基材に沿って延びるように配置される請求項1〜4のいずれか一項に記載のタッチパネル。 - 前記他方の基材に対して前記一方の基材の反対側に配置され、前記他方の基材と対向する面にタッチに応じて前記他方の基材を押圧するための凸部が形成された表面シートをさらに有する請求項1〜5のいずれか一項に記載のタッチパネル。
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