JP5974540B2 - 座標入力システム - Google Patents

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Description

本発明は、指によりタッチされた位置を検出する座標入力システム、いわゆるタッチパネルに関する。
図5は従来の長方形の座標入力領域8を有する座標入力パネル1であり、均一な面抵抗体2に、面抵抗体2と電気的に接続するように、面抵抗体2を取り囲む抵抗性周囲電極3を配設しており、4個の頂点に検出電極4、5、6、及び7を備えている。検出電極4、5、6、及び7は、抵抗性周囲電極3と電気的に接続されている。座標入力領域8は、面抵抗体2上にあり、抵抗性周囲電極3の内側である。
上記座標入力パネル1を用いた座標入力システムの座標検出方法として、面抵抗体2全体を電圧振動させて、静電容量結合もしくは直接の接触を介し、指で指示した点の位置を入力パネル側で検出する方法が知られている。例えば、面抵抗体2の一点に出入りする電流の、4個の頂点(4、5、6、及び7)へ配分される電流値を計測し、それらの電流値を元に座標を計算するものが知られている(特許3237629号(特許文献1)参照)。このような方式を用いた座標入力システムは、表面型のタッチパネルと呼ばれる。
また、表面型のタッチパネルの一種類として、4頂点を、対角にある2個を1組として2組に組分けし、2組を交互に選択してそれらの対角の2頂点に電流を配分するような、対角方式が知られている(特許4168537号(特許文献2))。
なお、指で「点」を「指示する」とは、指で、座標入力領域8内部の、ある位置座標に対応する点にタッチすることを意味する。
表面型のタッチパネルでは、指が、座標入力領域8内部の面抵抗体2(もしくは面抵抗体2上に形成された何らかのコーティング)の表面に、物理的にタッチしたこと自体を検出するための独立した手段を備えないことが多い。代わりに、指が指示する座標を計算するために測定する、検出電極4〜7に流れる電流値を流用したタッチ検出手段を備える。そのタッチ検出手段は、電流の合計値が、座標入力領域8内部で指が指示した位置によってはそれほど変化せず、一方で指と面抵抗体2との距離によって大きく変化し、指と面抵抗体2との距離が小さい程大きいことを利用して、電流の合計値が予め定めた所定の閾値よりも大きくなった場合に、指が面抵抗体2にタッチしたと判別する。
特許3237629号 特許4168537号
検出電極4〜7に流れる電流の合計値は、指がタッチパネル表面に物理的にタッチする前、離れている状態では、指と面抵抗体2との静電容量結合の強さに依存して、相互の間の距離が小さい程大きくなる。また、指がタッチパネル表面に物理的にタッチした後は、電流の合計値は、指が面抵抗体2に直接触れる方式の場合は両者の接触面積が大きい程抵抗が低くなるので大きくなり、面抵抗体2上に絶縁性のコーティングがなされている場合は絶縁性コーティングを介した両者の対面面積が大きい程静電容量結合が強くなるので大きくなる。従って、電流の合計値は、指がタッチパネル表面に物理的にタッチする前から、例えば指先だけタッチする状態、指の腹をべったりと接触させる状態、の順に、大きくなる。
一方、検出電極4〜7に流れる電流値から計算した座標は、指がタッチパネル表面から離れると、指をタッチパネル表面に対して鉛直に降ろした位置よりも、座標入力領域8の中心に向けて変位する傾向があり、指がタッチパネル表面から離れる程、計算した座標は正確ではなくなる。このため、指がタッチパネル表面にしっかりと触れた状態で座標を計算するのが好ましく、この観点からは、タッチ検出のための閾値は、大きくすることが好ましい。
しかし、タップと呼称される、タッチパネルに一瞬触れてすぐに離すような操作の場合は、操作過程全体が一般に高速であり、指がタッチパネル表面に最大面積で接触する瞬間でも、指がタッチパネル表面にしっかりと触れた状態に比較すると、接触断面積が小さかったり、指の表面が馴染むだけの時間的な余裕がないために接触総面積が小さかったりし、電流の合計値は、タップ操作の過程の中での最大値であっても、それほど大きくはならない傾向にある。このため、タップ操作によるタッチを検出するためには、閾値を小さくすることが好ましい。この場合、前述したような理由で、計算した座標は多少正確ではなくなる可能性がある。
つまり、様々なタッチを検出しようとすると、タッチ検出のための、電流の合計値に対する閾値の大小に関して、相反する要求が存在することになる。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、高速のタップのタッチ検出をしつつ、計算した座標の精度を可能な限り高く維持するような表面型のタッチパネルの座標入力システムを提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも面抵抗体が形成された単連結である長方形の座標入力領域と、該長方形の座標入力領域の外縁を構成する4辺上に前記面抵抗体と電気的に接触するように設けられた、単位長さ当たりの抵抗値が一定であり、少なくとも対向辺同士の単位長さ当たりの抵抗値が等しいような直線の抵抗性周囲電極と、前記長方形の座標入力領域の4個の頂点に前記抵抗性周囲電極と電気的に接触するように設けられた検出電極と、該4個の検出電極に流れる電流を計測する電流計測手段と、使用者の指が前記座標入力領域の表面にタッチしたかどうかを判別するタッチ検出手段と、前記座標入力領域内の位置を指で指示したときに、前記4個の検出電極に流れる電流値から、前記指で指示前記座標入力領域内の位置を計算する座標計算手段とを持ち、前記タッチ検出手段は、前記電流計測手段で計測した前記4個の検出電極に流れる電流の合計値を継続的に監視し、該電流の合計値が、第1の閾値よりも大きくなった場合に、タッチされたと判別し、タッチされたと判別された状態において、前記第1の閾値よりも大きい前記電流の合計値が前記第1の閾値よりも小さくなった場合に無タッチになったと判別する座標入力システムにおいて、更に、前記電流の合計値が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも大きくなり、且つ前記第1の閾値よりも大きくならずに所定の大きさだけ小さくなった場合にも、タッチされたと判別し、タッチされたと判別された状態において、前記第1の閾値よりも大きくならなかった前記電流の合計値が前記第2の閾値よりも小さくなった場合にも無タッチになったと判別する座標入力システムを第1の要旨とし、前記電流の合計値が、前記第2の閾値よりも大きくなり、且つ前記第1の閾値よりも大きくならずに所定の大きさだけ小さくなった場合、前記電流の合計値が、前記第2の閾値よりも大きくなった時点以後の最大値であったときの前記4個の検出電極に流れる電流測定値を用いて計算した座標を、タッチされたと判別した時点の座標とする座標入力システムを第2の要旨とするものである。
本発明による座標入力システムによれば、検出電極4〜7に流れる電流の合計値がその過程の最大値でもあまり大きくならないようなタップ操作においては、計算した座標の精度を若干低下させてもタッチ検出を優先し、一方で、指がしっかりとタッチした場合には、十分な精度を持って座標を計算することができる。
検出電極4〜7に流れる電流の合計値の大小は、使用者の指の太さや肌の表面状態等に依存する。例えば、指の細い人は、指が太い人に比べると、電流の合計値は小さい傾向がある。このため、指の細い人のタッチは検出されにくい、といったことが起こり得る。本発明による座標入力システムによれば、そのような条件下でも、指の細い人がしっかりとタッチした場合に、電流の合計値が、少なくとも(第1の閾値よりも小さい)第2の閾値よりも大きくなれば、低速なタップ操作という形でタッチを検出できるため、より広い条件下でのタッチ検出が可能になる。
実施の形態を示す模式図 タッチ操作時の電流の合計値の変化を示す図 タップ操作時の電流の合計値の変化を示す図 始めが不安定なタッチ操作時の電流の合計値の変化を示す図 従来の長方形の座標入力パネル
以下、添付図面に従って、本発明に係る座標入力システムの好ましい実施の形態について詳説する。
図1は、第1の実施の形態になる座標入力システムの一例を示す模式図である。指21が座標入力パネル11の座標入力領域18内で指示した位置((X,Y)座標)を検出する座標入力システムの構成図である。面抵抗体12は、透明なガラス、樹脂、または不透明な絶縁基材の片面に塗布、蒸着等により均一に形成したものである。面抵抗体12の表面は、指21が面抵抗体12に直接触れない様に絶縁処理することによって、指21と面抵抗体12との静電容量結合による信号伝達をさせるようにしてもよいし、絶縁処理せず、指21と面抵抗体12の直接的な電気的接触による信号伝達をさせるようにしてもよい。
均一な面抵抗体12の周囲又は内部に、各辺が直線である長方形の抵抗性周囲電極13を密着配設し、抵抗性周囲電極13の内部を長方形の座標入力領域18とする。抵抗性周囲電極13上において、長方形の座標入力領域18の4頂点に当たる位置を検出電極14〜17とし、そこにそれぞれ1本ずつ引き出し線22〜25を接続する。引き出し線22〜25は、一般的に、それぞれ外部抵抗成分26〜29を含む。引き出し線22〜25を、アナログ信号処理部30内の振動電圧印加回路31に接続する。
座標を検出する際、AC信号源としての振動電圧発生器32は、振動電圧印加回路31に振動電圧を与え、振動電圧印加回路31は、検出電極14〜17を低インピーダンスで電圧振動させ、且つ、アナログマルチプレクサ33に検出電極14〜17から流入した電流を出力する。簡単な例としては、トランジスタのベースをAC信号で振動させ、エミッタを検出電極と接続して、コレクタから電流出力するものがある。
AC信号源としての振動電圧発生器32によって、面抵抗体12は、全面が電圧振動する。人体は、従来から知られているように、AC信号に対して接地効果を持っており、人体の指21が面抵抗体12に接触または近接すると、静電容量結合により、指先を通して面抵抗体12との間にAC信号電流が流れる。検出電極14〜17は、アナログマルチプレクサ33を通してA/Dコンバータ(アナログ/デジタル変換器)34に接続しており、各検出電極に流れる電流に比例した電圧がA/Dコンバータ34に印加される。このため、指先から面抵抗体12を通して流れ、検出電極14〜17へ配分される電流の値を、電圧値としてデジタル値で得ることができる。
CPU35は、アナログマルチプレクサ33を順番に切り替え、A/Dコンバータ34が出力するデジタル値を入力し、後述するような方法で、指21の指示位置の座標を計算する。また、CPU35は、A/Dコンバータ34が出力するデジタル値の、検出電極14〜17に関する合計値の大きさ、及びその時間的な変化を基に、タッチ検出を行う。
CPU35は、タッチ検出及び座標計算の結果を後段の装置に出力する。この際、CPU35は、タッチを検出した場合にのみ、座標を出力するようにしてもよいし、タッチ検出の結果と座標を対にして、タッチが検出されていない場合でもそれらを出力するようにしてもよい。ただし、タッチが検出されていない状態での座標は、精度が低下している可能性がある。また、A/Dコンバータ34が出力するデジタル値のような、より低レベルなデータを後段の装置に出力して、座標計算やタッチ検出を、後段の装置で行う構成にしても構わない。
面抵抗体12は、不透明なカーボン膜、または、スパッタ法によって形成した透明なITO(インジウム錫酸化物)膜、CVD法によって形成したNESA(酸化錫)膜、等を、基材上に均一に成膜したものであり、面抵抗値は約1KΩ/□程度が好ましい。基材は、例えば、ソーダガラスを使用することができるが、特に材質が限定されるものではなく、任意のガラス素材あるいはアクリル樹脂、ポリエチレン樹脂などの透明な樹脂素材を使用できる。用途によっては不透明な絶縁性の基材を用いてもよい。
単連結である面抵抗体12の周囲又は内部に、各辺が直線である長方形の抵抗性周囲電極13を、全ての辺が面抵抗体12と電気的に接触する様に設ける。ここで単連結とは、面抵抗体12は内部に孤立した穴が存在しないような形状であり、ひとつながりになっていることを意味するものである。ただし、成膜方法に応じて面抵抗体12上に生じるピンホール程度の大きさの穴のような、面抵抗体12内部の電流の巨視的な流れを阻害しないものであれば、あっても何ら問題にならない。また、受傷などによってより大きな穴が生じた場合は、少なくともその穴の周りで、穴の大きさに応じて座標が歪むものの、穴から離れるほど指21の指示位置の座標計算に及ぼす影響は小さくなるため、穴が小さければ、実用上の問題は生じない。
面抵抗体12を取り囲む抵抗性周囲電極13は、カーボン、銀カーボン、又は銀等を密着配設したものであり、例えば、銀インクのような導電性インクをスクリーン印刷し、焼成する等の手法で作成する。抵抗性周囲電極13の各辺は、幅を持った直線形状でもよいし、低抵抗の導電性エレメントを互いに分離させて配列し、面抵抗体12の抵抗を活用して形成するようにしたものでもよい。抵抗性周囲電極13は、各辺毎に長さ当たりの抵抗値を一定にし、少なくとも、長方形の上下辺の長さ当たりの抵抗値、及び左右辺の長さ当たりの抵抗値を等しくする。
また、抵抗性周囲電極13の抵抗値は面抵抗体12の抵抗値に比べて低い方がよく、面抵抗体12の面抵抗値を1KΩ/□程度とした場合は、抵抗性周囲電極13の隣り合う頂点間の抵抗値を、20〜200Ω程度にするのが好ましい。
各頂点の検出電極14〜17は、引き出し線を接続するためのものであり、ハンダ付け可能な導電性インクを印刷・焼成して形成する。検出電極14〜17を形成するための導電性インクとして、抵抗性周囲電極13と同じものを使用することができる場合には、検出電極14〜17と、抵抗性周囲電極13は、一回の処理で印刷・焼成して形成することが可能である。
外部抵抗成分26〜29は、引き出し線22〜25の抵抗、及び振動電圧印加回路31等の要素に含まれる抵抗成分の、検出電極14〜17の各々から発する経路ごとの合計である。一般的には、引き出し線22〜25に内在する抵抗がそのうちの大きな部分を占める。
引き出し線22〜25として、充分に低抵抗のリード線等を使用する場合は、外部抵抗成分26〜29は、抵抗性周囲電極13の抵抗値よりも極めて小さくなり、座標を計算する上で、独立して考慮しなくても済む程度になる。一方で、例えば、引き出し線22〜25の延長が長かったり、引き出し線22〜25の材質や形状によって抵抗が比較的高い場合などには、外部抵抗成分26〜29が大きくなる。また、座標入力パネル11とアナログ信号処理部30を接続するケーブルをまとめるために、座標入力パネル11上の、抵抗性周囲電極13の外側に、検出電極14〜17のそれぞれから座標入力パネル11の外周の任意の位置まで、導電性のパターンを形成するような場合にも、使用する導電性インク、パターンの太さなどに応じて、外部抵抗成分26〜29が大きくなる(このとき、導電性のパターンは、引き出し線22〜25の一部とみなす)。抵抗性周囲電極13もしくは外部抵抗成分26〜29の抵抗値が、面抵抗体12の抵抗値に比べて十分に低くない場合には、抵抗値の大きさに応じて、座標を補正する必要がある。
抵抗性周囲電極13は、印刷等の手法で形成するうえ、検出電極14〜17に引き出し線22〜25を接続する必要があるため、有限の幅を持つ。このとき、少なくとも抵抗性周囲電極13と面抵抗体12の境界線においては、抵抗性周囲電極13と面抵抗体12が電気的に接触している必要がある。通常、面抵抗体12を成膜した上から抵抗性周囲電極13を形成するが、面抵抗体12が抵抗性周囲電極13の外側にはみ出ていても構わない。その際も、座標入力領域18は、抵抗性周囲電極13が囲む領域の内部である。
抵抗性周囲電極13及び面抵抗体12の形状は、基材に収まるものであればよく、必ずしも抵抗性周囲電極13及び面抵抗体12と基材の形状を略一致させる必要はないが、抵抗性周囲電極13及び面抵抗体12と基材の形状を同じようにした方が、座標入力システムを何らかの製品に組み込む際に、組み込む製品のデザイン上の自由度が大きくなるため好ましい。抵抗性周囲電極13の外側に、引き出し線22〜25の一部として導電性パターンを形成する場合は、面抵抗体12が導電性パターンと重ならないようにする必要がある。
次に、指21の指示位置の座標を計算する方法について説明する。長方形の座標入力領域18の4頂点に便宜的に名前をつけ、検出電極14〜17に当たるそれぞれの頂点を、頂点A〜Dと呼ぶことにする。今、指21が座標入力パネル11の座標入力領域18内にタッチしているとき、指先から面抵抗体12を通して座標入力パネル11に流れる電流のうち、検出電極14(頂点A)に流れる電流をA/Dコンバータ34によって測定した値を測定値A、検出電極15(頂点B)に流れる電流を測定した値を測定値B、検出電極16(頂点C)に流れる電流を測定した値を測定値C、及び、検出電極17(頂点D)に流れる電流を測定した値を測定値Dとする。CPU35は、座標入力パネル11の座標入力領域18内に何もタッチしていない状態で検出電極14〜17に流れる電流値をそれぞれ保存しておき、測定値A〜Dは、タッチしていない状態からの増分として計算する。
このとき、指21が指示する位置の座標(X,Y)は、直交座標系XYにおいて、X=a×(−A+B+C−D)/(A+B+C+D)、Y=b×(−A−B+C+D)/(A+B+C+D)によって求めることができることが知られている。ただし、直交座標系XYは、座標入力領域18の中心を原点とし、X軸は検出電極14から検出電極15に向かう方向を正とし、Y軸は検出電極14から検出電極17に向かう方向を正とする。a及びbは、原点から、それぞれX方向及びY方向の座標入力領域18の境界までの距離を示す。外部抵抗成分26〜29の抵抗値を無視できない場合は、それらの抵抗値に応じて、測定値A〜Dを補正するか、計算結果(X,Y)を補正する。
次に、タッチ検出について説明する。CPU35は、検出電極14〜17に流れる電流の合計値を継続的に監視し、次のいずれかの場合に、タッチされたと判別する。
(a)電流の合計値が、第1の閾値よりも大きくなった
(b)電流の合計値が、第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも大きくなり、且つ前記第1の閾値よりも大きくならずに、小さくなった
また、前記(a)もしくは(b)によってタッチされたと判別された状態において、次のいずれかの場合に、タッチが解除され、無タッチになったと判別する。
(c)電流の合計値が、第1の閾値よりも大きい状態から、第1の閾値よりも小さくなった
(d)電流の合計値が、第1の閾値よりも大きくならず、第2の閾値よりも大きい状態から、第2の閾値よりも小さくなった
ただし、電流の合計値が閾値よりも大きくなった、もしくは小さくなったという判断においては、ノイズの混入による誤判断を防止するため、例えば連続する複数回の測定に関して同じ状態が続いたことを確認するような処理等を行うことが望ましい。
第1の閾値は、座標入力領域18内の表面の任意の位置に指を接触させて静止させた状態で測定した電流の合計値を基に、その状態がタッチと検出されるように決定する。この際、指は、太さや表面状態など個人差があるため、使用される条件、使用者に関する条件等を鑑みて、しっかり接触した場合にタッチ検出させたい、最も電流の合計値が小さい指に合わせるのが好ましい。指と略同等の電気的特性を持つ導電性ゴム等を用いて指の代替物を作成し、それをタッチパネルに対して例えば0.1Nといった一定の荷重で接触させて、電流の合計値を測定し、それに基づいて第1の閾値を決定するようにしてもよい。
一方、第2の閾値は、座標入力領域18内の表面の任意の位置で指をタップさせて、電流の合計値の最大値を測定し、その最大値よりも少なくとも小さくなるように決定する。ただし、第2の閾値を小さくすればするほど、座標が正確でなくなる可能性があるので、タップ検出優先という前提で、許容できる座標誤差を検討して、第2の閾値を決定する。同じ指で測定した場合、第2の閾値を決定するために測定した電流の合計値は、第1の閾値を決定するために測定した電流の合計値よりも小さくなる。また、これらの電流の合計値は、面抵抗体12の材質や、面抵抗体12の表面が絶縁処理されているか、といった条件にも左右されるため、実際に使用する構成を用いて、測定する必要がある。
CPU35は、検出電極14〜17に流れる電流の合計値を継続的に監視し、電流の合計値が第2の閾値よりも大きくなった場合、その時点から、電流の合計値の最大値を保持し、継続的に監視する電流の合計値が保持している最大値よりも大きければ、最大値を更新する。電流の合計値が第1の閾値よりも大きくなったら、タッチされたと判別する(図2のプロット上に描画した黒丸の時点)。その後、電流の合計値が第1の閾値よりも小さくなったら、無タッチになったと判別する(図2のプロット上に描画した白丸の時点)。出力のチャタリングを防止するために、ヒステリシスを設定し、無タッチ判別に用いる閾値を第1の閾値よりも少し小さくする、といったことは、よく行われる。
一方、電流の合計値が第1の閾値よりも大きくならずに、保持している最大値よりも所定の大きさだけ小さくなった場合、タッチされたと判別する(図3のプロット上に描画した黒丸の時点)。この所定の大きさを減少基準値と呼称することにする。減少基準値については、例えばノイズの混入による誤判断を防止するためには、あまり小さい値にしない方がよく、例えば、第1の閾値と第2の閾値との差分の1/2もしくは1/4といった数字を選択する方法が考えられる。その後、電流の合計値が第2の閾値よりも小さくなったら、無タッチになったと判別する(図3のプロット上に描画した白丸の時点)。もし、減少基準値が、その時点で保持している最大値と第2の閾値との差分よりも大きい場合は、電流の合計値が、保持している最大値よりも減少基準値だけ小さくなることを優先し、電流の合計値が第2の閾値よりも小さくなっても、保持している最大値よりも減少基準値だけ小さくなった時点でタッチされたと判別し、更に電流の合計値が小さくなっていけば、すぐに無タッチになったと判別するようにしてもよいし、閾値を優先し、第2の閾値よりも小さくなった時点でタッチされたと判別し、更に電流の合計値が小さくなっていけば、すぐに無タッチになったと判別するようにしてもよい。
電流の合計値が第1の閾値よりも大きくならずに、保持している最大値よりも減少基準値だけ小さくなって、タッチされたと判別した場合に、CPU35が後段の装置に出力する座標として、保持している最大値を記録した時点の検出電極14〜17に流れた電流値もしくはそれらを用いて計算した座標を同じく保持しておき、タッチされたと判別した時点で、判別した時点の電流値を用いて計算した座標を用いるのではなく、保持しておいた座標を用いるようにしてもよい。これによって、座標の精度を高めることができる。
このようにした場合、電流の合計値が保持している最大値よりも減少基準値だけ小さくなる前に、指が座標入力領域18内で(座標入力パネル11に近づくもしくは遠ざかる以外の)移動をしていた場合、保持しておいた座標は、却って不正確なものになってしまう。従って、保持しておいた座標を用いるかどうかについて、判別した時点の電流値を用いて計算した座標と保持しておいた座標との間の距離が、第2の閾値が第1の閾値よりも小さいことによって座標に生じると想定される誤差よりも大きい場合には、保持しておいた座標ではなく、判別した時点の電流値を用いて計算した座標を用いる、といった処理を追加することが好ましい。
また、電流の合計値が第1の閾値よりも大きくならずに、保持している最大値よりも減少基準値だけ小さくなって、タッチされたと判別した場合に、その後に電流の合計値が増大に転じ、第2の閾値よりも小さくならずに第1の閾値よりも大きくなったら、無タッチになったと判別するための閾値として、第1の閾値を用いるようにするのが好ましい(図4のプロット上に描画した白丸)。これにより、出力する座標の精度をできるだけ高く維持することができる。
CPU35は、第1の閾値及び第2の閾値のどちらの閾値に基づいてタッチと判別したか、という情報を、座標の精度に対する信頼性に関する付加的な情報として、後段の装置に出力するようにしてもよい。
対角方式のタッチパネルについては、検出電極14〜17を対角にある2個を1組として2組に組分け(検出電極14と16の組、及び検出電極15と17の組)したとき、任意の1組の検出電極をそれぞれ対応する振動電圧印加回路31に接続し、残りの1組の検出電極を非接続にするような検出電極接続手段を追加した構成において、タッチ検出に関しては、検出電極14〜17に流れる電流値が約2倍になること以外は、前記の説明と何ら変わるところはない(座標計算式は多少異なる)。
以下、実施例により、本発明を説明する。本発明は、以下の実施例に限定されるものでなく、本発明の技術範囲において、種々の変形例を含むものである。
(実施例1)
座標入力パネル11は、次のようにして作成した。ガラス基材として、ソーダガラス(厚さ3ミリ)を略469×375mmの大きさに切断したものを用い、ガラス基材の表面に、スパッタ法によってITO(インジウム酸化物)膜を形成して面抵抗体12とした。次に、抵抗性周囲電極13、及び引き出し線22〜25の一部を、(株)アサヒ化学研究所製銀ペーストLS−504(樹脂バインダー)にカーボンを混合したペーストをスクリーン印刷し、加熱硬化させることで形成した。このとき、座標入力領域18の形状として、2a=378mm、2b=303mmの長方形とした。抵抗性周囲電極13の幅は、抵抗性周囲電極13の頂点AB間の抵抗値が約68Ω、頂点BC間の抵抗値が約52Ωになるよう調整し、378/303=1.25≒68/52=1.31とすることによって、抵抗性周囲電極13の全ての辺の長さ当たりの抵抗値をほぼ等しくした。また、引き出し線22〜25は、それぞれをガラス上に印刷した部分と低抵抗のリード線部分とに分割し、印刷した部分は、抵抗性周囲電極13の外側に、座標入力パネルの左辺中央部で引き出し線22〜25の低抵抗のリード線と接続するように、全てがそれぞれ最短距離となるようなパターンで構成し、印刷した部分の幅は、一辺当たりの抵抗値が抵抗性周囲電極の一辺の抵抗値の1/2〜1/4程度になるよう、調整した。図6に、引き出し線22〜25の印刷した部分を含めた座標入力パネル11の模式図を示す。次に、座標入力パネルの左辺中央部にある引き出し線22〜25のリード線との接合部に、銀ペーストを用いて、接合部36〜39を形成した。
更に、面抵抗体12上に、透明絶縁性基材を形成した。透明絶縁性基材を形成するには、面抵抗体12と抵抗性周囲電極13上にガラスペーストを印刷し、熱処理して粉末ガラスを溶融させ、焼結させた。最後に、接合部36〜39上に、引き出し線22〜25を、ハンダ付けにより接続した。この際、面抵抗体12のシート抵抗は500Ω/□となるようにした。
このように作成した座標入力パネル11を、図1に示した構成図のように作成したハードウエアに接続した。また、本実施例の構成に対して、実験した結果、第1の閾値は、A/Dコンバータ34の出力値をCPU35で処理した16ビット相当の測定値A〜Dの合計値に関して、14000とし、第2の閾値は10000とした。また、減少基準値は、第1の閾値と第2の閾値との差分の1/4の1000とした。
この結果、指が座標入力パネル11の座標入力領域18内において、しっかりと接触した場合にはタッチ検出し、指先で軽く触れる状態を維持するような接触ではタッチ検出せず、一方で、軽くタップした場合にはタッチ検出するような座標入力システムを実現することができた。
1 座標入力パネル
2 面抵抗体
3 抵抗性周囲電極
4、5、6、7 検出電極
8 座標入力領域
11 座標入力パネル
12 面抵抗体
13 抵抗性周囲電極
14、15、16、17 検出電極
18 座標入力領域
21 指
22、23、24、25 引き出し線
26、27、28、29 外部抵抗成分
30 アナログ信号処理部
31 振動電圧印加回路
32 振動電圧発生器
33 アナログマルチプレクサ
34 A/Dコンバータ
35 CPU

Claims (2)

  1. 少なくとも面抵抗体が形成された単連結である長方形の座標入力領域と、該長方形の座標入力領域の外縁を構成する4辺上に前記面抵抗体と電気的に接触するように設けられた、単位長さ当たりの抵抗値が一定であり、少なくとも対向辺同士の単位長さ当たりの抵抗値が等しいような直線の抵抗性周囲電極と、前記長方形の座標入力領域の4個の頂点に前記抵抗性周囲電極と電気的に接触するように設けられた検出電極と、該4個の検出電極に流れる電流を計測する電流計測手段と、使用者の指が前記座標入力領域の表面にタッチしたかどうかを判別するタッチ検出手段と、前記座標入力領域内の位置を指で指示したときに、前記4個の検出電極に流れる電流値から、前記指で指示前記座標入力領域内の位置を計算する座標計算手段とを持ち、前記タッチ検出手段は、前記電流計測手段で計測した前記4個の検出電極に流れる電流の合計値を継続的に監視し、該電流の合計値が、第1の閾値よりも大きくなった場合に、タッチされたと判別し、タッチされたと判別された状態において、前記第1の閾値よりも大きい前記電流の合計値が前記第1の閾値よりも小さくなった場合に無タッチになったと判別する座標入力システムにおいて、更に、前記電流の合計値が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値よりも大きくなり、且つ前記第1の閾値よりも大きくならずに所定の大きさだけ小さくなった場合にも、タッチされたと判別し、タッチされたと判別された状態において、前記第1の閾値よりも大きくならなかった前記電流の合計値が前記第2の閾値よりも小さくなった場合にも無タッチになったと判別することを特徴とする座標入力システム。
  2. 前記電流の合計値が、前記第2の閾値よりも大きくなり、且つ前記第1の閾値よりも大きくならずに所定の大きさだけ小さくなった場合、前記電流の合計値が、前記第2の閾値よりも大きくなった時点以後の最大値であったときの前記4個の検出電極に流れる電流測定値を用いて計算した座標を、タッチされたと判別した時点の座標とすることを特徴とする、請求項1に記載の座標入力システム。
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