JP4168537B2 - 対角方式座標検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、均一な面抵抗体を使用した全面アナログ方式の二次元座標検出装置に関し、特に一層の長方形または疑似長方形の面抵抗体を使用した装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
二層の抵抗膜が押圧点で互いに導通する構造の、通称感圧式タッチパネルと言われている二次元座標検出装置、またはペンから信号を発信し、静電容量結合を介して面抵抗体がこの信号を受信する座標検出装置、及び信号伝達の方向がこれと逆の、面抵抗体の各部を信号駆動し、ペンで受信する座標検出装置、更には面抵抗体全体を電圧振動させて、指または導電物が近接または接触した点の位置を検出するタッチパネル装置、また特殊な例では光の当たる位置を検出するPSD装置等が知られているが、これらはすべてX、Y直交座標系のX軸及びY軸に平行な電圧印加または電流配分を利用して座標検出していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述のものは大きく2種に分類出来て、面抵抗体にDCまたはACの電位勾配を強制的に与えて、指示座標点の電圧レベルを検出するものと、面抵抗体の一点に出入りする電流の、4隅へ配分される電流値を計測するものである。前者は面抵抗体に電位勾配を与える駆動電流が大きく、後者は4点へ同時に電流配分されるため、それぞれの信号電流値が小さくなり信号のS/N比が悪化する。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、凹パラボラ状の4辺で閉じられ、且つ中心点に関しては対称な疑似長方形または長方形の一層の面抵抗体と、該面抵抗体の4頂点と制御部とに接続されたスイッチ回路とを少なくとも備え、前記スイッチ回路の動作は、始めに前記4頂点の内の一方の対角2頂点と前記制御部との接続を電気的にONし他方の対角2頂点との接続を電気的にOFFした状態にし、次にOFFしていた前記2頂点と前記制御部との接続を電気的にONし他の2頂点との接続を電気的にOFFした状態にする事で、前記面抵抗体に対して強制的に対角方向の電位勾配をそれぞれ作るかまたは強制的に対角方向の電流配分をそれぞれ作り、該状態での前記制御部における電圧または電流計測結果から数値計算により、前記面抵抗体上の当該二次元位置を算出することを特徴とする対角方式座標検出装置を提案するものである。
【0005】
【作用】
面抵抗体の対角方向に電位勾配を作ると、負荷抵抗値が大きくなり、駆動電流値が小さくて済む。また、対角方向に電流配分する場合、対角2点に配分するので、4点に配分される従来の場合に比し、それぞれの信号電流値が大きい。
【0006】
【発明の実施の形態】
長方形(正方形を含む)または疑似長方形の、一層の均一な面抵抗体を使用した全面アナログ方式の、4頂点の接続点をスイッチ切換えにより対角方向の電位勾配または電流配分から指示座標を検出する装置であり、機械的、電気的、光学的に面抵抗体表面への接触または近接する二次元位置を検出する装置である。
【0007】
【実施例】
以下本発明の詳細を添付図面を参照して説明する。図1はDC電位勾配による対角方式の、感圧式座標検出装置(タッチパネル装置)の一例を示す構成概要図である。パネル部1の構造から先ず説明する。可撓板2は透明または不透明の樹脂フィルムまたは0.2mm厚程度の薄手のガラスの下側(内面側)に導電膜3が成膜されている。導電膜3は抵抗性である必要はなく、抵抗性であっても均一な抵抗値分布の必要性はない。この導電膜3の少なくとも1ヶ所に引き出し線4が接続されている。
【0008】
下側の長方形板の構成は、透明または不透明な絶縁基板またはガラス基板6の上面(内面側)に均一な面抵抗体5(抵抗膜)が成膜されている。抵抗膜5は不透明なカーボン膜または透明なITO(インジウム錫酸化物)膜、NESA(酸化錫)膜等であり、本実施例では面抵抗値を約1kΩ/□とした。抵抗膜5を取り囲む低抵抗性周囲電極7を配設し、その4頂点(A,B,C,D点)にそれぞれ引き出し線4が接続されている。周囲電極7はカーボンまたは銀カーボン等による均一な線状抵抗電極であり、本実施例において、AB間及びCD間を約90Ωとし、AD間及びBC間を約60Ωとした。
【0009】
有効座標検出エリアは周囲電極7の内側全域である。導電膜3及び抵抗膜5は、実際には互いに狭い間隔で平行に配置されている。通常は互いに接触しない様に一定間隔で配置された絶縁性スペーサ(図示せず)で離されている。指またはスタイラス状の押圧物8が可撓板2上の一点(P)を押圧するとP点を中心に可撓板2が撓み、その点の導電膜3が抵抗膜5のp点に接触し、その点で上下2層の導電膜3及び抵抗膜5が導通する。
【0010】
抵抗膜5は、後述の方法でDC電位勾配が時分割で各方向に与えられ、それぞれのP点の電圧をA/Dコンバータ14でデジタル化し、プロセッサ15(CPU)がP点の座標を計算し出力する。
【0011】
次に抵抗膜5にDC電位勾配を与える方法について説明する。スイッチA9(SWA)〜スイッチD12(SWD)のON/OFF状態の組合せにより、DC電源13の電圧がA〜D点に印加される。DC電源13の電圧をEとすると、従来はX座表検出時はA及びD点の電圧を零とし、B及びC点の電圧をEとしていた。この場合に、抵抗膜5の全面を均一な電位勾配とすることが望まれるが、特開昭47−36923号公報、特許第1536723号、特開平8−63274号公報、特開平9−152940号公報等でも各種の改善策が述べられている。
【0012】
本実施例では、AC間に電圧Eを印加(駆動)する時はB及びD点をOFFとし、BD間に電圧Eを印加する時はA及びC点をOFFとする。従ってDC電源13から見た負荷抵抗が、平均として従来の方法に比し約2倍になり、低消費電流である。
【0013】
ここで本実施例に於けるp点の座標を算出する方法について述べる。今、AC間に電圧Eを印加(駆動)した時の、抵抗膜5上の電位勾配を示す等電位線の実測例を図2に示す。良く見るとこれは等間隔ではなく、各等電位線も直線ではない。面抵抗体5(抵抗膜)の面抵抗値を更に大きくするか、または周囲電極7の抵抗値を更に小さくすれば、図2の等電位線を更に理想に近づけることは可能である。
【0014】
従って、以後使用する計算式は大変理想状態に近い近似式である。それぞれの周囲電極7の単位長当たりの抵抗値はどれも等しいので、p点を通る等電位線は周囲電極7と約45°の角をなす。図3に示すように、A点(座標原点とする)を電圧基準点(零電圧点)として、C点に電圧Eを印加した時、p(x、y)点の電位(電圧)ECは上記の関係から
C =E(x+y)/(H+V)・・・・・・・[式1]
である。ここでHとVは抵抗膜5の横と縦のサイズである。
【0015】
同様にC点を電位零としてA点へ電圧Eを印加した時のp点の電圧EA
A =E(H−x+V−y)/(H+V)・・・・[式2]
である。同様にD点を電位零としてB点へ電圧Eを印加した時のp点の電圧EBは、
B =E(x+V−y)/(H+V)・・・・・・[式3]
である。同様にB点を電圧零としてD点へ電圧Eを印加した時のp点の電圧EDは、
D =E(H−x+y)/(H+V)・・・・・・[式4]
である。
これらの関係式は、周囲電極7の内側の任意のp位置で成立する。
【0016】
式1〜式4から、
x/H=1/2+(1+V/H)(EB+EC−EA−ED)/2(EA+EB+EC+ED)・・・・・・・[式5]
及び
y/V=1/2+(1+H/V)(EC+ED−EA−EB)/2(EA+EB+EC+ED)・・・・・・・[式6]
を得る。これらは正規化された座標値を意味する。
また式1〜式4から
A+EB+EC+ED=2E・・・・・・[式7]
の関係があるので式7と式5及び式6を組み合わせることで各種の計算式を導出できるがここでの説明は省略する。
【0017】
ここで座標系を少し変えて考えてみる。すなわちパネル部1が上下、左右に対称性があることから、中心部を座標原点とし、任意のパネルサイズに容易に適応させるため、正規化したX,Y値を使用する。すなわち
−1≦X≦1・・・・・・[式8]
−1≦Y≦1・・・・・・[式9]
及び両座標系の変換式
x/H=(X+1)/2・・・・・・[式10]
y/V=(Y+1)/2・・・・・・[式11]
を得る。式5,式6を式10,式11で変換すると、
正規化X=(1+V/H)(EB+EC−EA−ED)/(EA+EB+EC+ ED)・・・・・・[式12]
正規化Y=(1+H/V)(EC+ED−EA−EB)/(EA+EB+EC+ED)・・・・・・[式13]
を得る。
【0018】
この式12及び式13の意味するところは、
▲1▼EA、EB、EC、EDを計測すれば、それから正規化X、Yが求まる。
▲2▼Eの値には無関係にX,Y値が求まる。つまり、DC電源13のドリフト及び出力インピーダンスのゆっくりした変動等に影響されない。
▲3▼図1の導電膜3が長期使用でかなり劣化しても、電圧さえ伝われば良いので、耐久性が高い。
式12、式13から求めた座標値は、実際のX,Y値に良く近似している。
【0019】
更に改良を加えた周囲電極7と、その時の実測座標図について説明する。図3の例ではAB間の周囲電極7の方が、AD間の周囲電極7よりも両端間抵抗値が大きいためにAB間の周囲電極7に近いエリアの検出座標の湾曲性が、AD間の周囲電極7に近いエリアの検出座標の湾曲性よりも多い。AB間,AD間、BC間、CD間の抵抗値を同じにすることでこれは改善された。この場合の電位勾配を示す等電位線は図3と少し変わるが、図3の距離を周囲電極7の抵抗値に置き変えて解析すると上述と同様に出来て、結果を記すと、
正規化X=2(EB+EC−EA−ED)/(EA+EB+EC+ED)・・・・・・[式14]
正規化Y=2(EC+ED−EA−EB)/(EA+EB+EC+ED)・・・・・・[式15]
を得る。この結果は式12及び式13からも類推できることは理解されるであろう。
【0020】
この場合の算出座標値による検出等座標線を図8、図9に示す。図8の実線は、周囲電極7の各辺の両端間抵抗値を約300Ωとした時のX検出等座標線であり、破線は約60Ωとした時のY検出等座標線の周辺付近と中央部について示したものである。図9は、図8に対応したYとX検出等座標線を示したものである。周囲電極7の抵抗値を小さくした場合の効果は湾曲エラーの少なさとして明らかであるが、消費電流との兼ね合いで決定すればよい。本実施例では、プロセッサ15がこれらの湾曲性を補正して座標値を出力している。
【0021】
更に、周囲電極7の各辺の両端間抵抗値を同じにした場合は、A,B,C,D点の内のOFFされている点を、DC電源13の電圧Eの1/2の電圧に接続すれば、パネル部1の個々のバラツキを少なくする効果がある。
【0022】
上述の計算式は全て、DC電源13の代わりにAC電源の場合にも成立する。その場合、検出電圧をAC信号のまま高精度でレベル計測するのは難しいのでDC化するなどのアナログ信号処理をした方が良い。図4は、面抵抗体22に信号発生器33によりAC電位勾配を与える、対角方式の静電容量結合型の座標検出装置の一例を示す構成概要図である。スイッチA29〜スイッチD32の4個のスイッチの機能は図1のものと同じである。パネル部21は図1のものの下側長方形板と同様のものであるが、信号検出ペン26の先端は面抵抗体22に直接に接触する必要がないので、面抵抗体22の表面は絶縁層で覆われている。
【0023】
面抵抗体22の、ペン26の先端に近い位置のAC信号レベルは、静電容量結合25を介してペン26に伝わり、更にペンケーブル27を介してアナログ信号処理部34に伝わる。アナログ信号処理部34内には、増幅器、バンドパスフィルタ、AC/DC変換器(AM検波器)等があり、入力AC信号レベルに比例したDCレベルを出力する。A/Dコンバータ35及びプロセッサ36は図1のものと同様である。
【0024】
図1のものと同じく、図4の装置もパネル部21を駆動するための消費電流は、従来のものに比し平均的に約1/2で済む。座標計算式は、上述のものがすべて使用可能である。その理由は、上述のすべての計算式は、各計測レベルの比に基づいているために、リニアなアナログ処理を重ねても計算結果に影響しない。つまり、静電容量25が大きく変わっても、AC信号発生器の出力レベルが個々にバラツイても、アナログ処理部34のゲインがバラツイても、ペン26の先端のパネル部21上の座標が高精度に検出される。
【0025】
次に、ペン45から面抵抗体42に電流印加する対角方式の座標検出装置の一例を図5に示す。パネル部41は図4のものと同様であるが、DC信号電流を利用しているので、面抵抗体42の表面の絶縁層はない。パネル部41のA,B,C,D点は、スイッチA48、スイッチB49、スイッチC50、スイッチD51をそれぞれ介して、演算増幅器58,・・・・のインバート入力端子に図5に示すように接続されている。各演算増幅器58,・・・はそのインバート入力端子の電圧を、DC電源52と同じ(例えば1.5V)に保持する様に働く、と共に入力電流を出力電圧に変換する。そのトランスインピーダンス値はフィードバック抵抗57(例えば150kΩ)と同じ値になる。
【0026】
従来のこの種の装置は、スイッチA48〜スイッチD51のすべてをONにしたのと同じ接続で使用していた。スイッチ55がONしている時に、電流印加ペン45の先端が面抵抗体42の表面に接触すると、電流印加抵抗53(例えば75kΩ)を介して面抵抗体42にDC電流(本実施例では約20μA)が流れる。この約20μAのDC電流は周囲電極43を介して4頂点(A,B,C,D点)に配分され、前述の電圧に変換され、アナログマルチプレクサ59により順次A/Dコンバータ60に印加される。
【0027】
スイッチ55をOFFにすると、ペン45の座標指示を無効にする。抵抗54はペン45が静電気等により帯電することを防止する高抵抗(例えば330kΩ)である。フィードバックコンデンサ56は、不要なAC成分を少なくすることと、演算増幅器58の安定動作のための、例えば680pFである。
【0028】
ここで面抵抗体42及び周囲電極43による電流配分と検出座標について説明する。図6はパネル部41に流れる電流のA,B,C,D点への電流配分説明図である。今、スイッチA48(SWA)〜スイッチD51(SWD)のすべてがONしているとする。また電流iがp(X、Y)点に印加されているとする。A,B,C,D点に流れる電流を図示するように計測出来るようにし、しかしその計測部の抵抗値は零とする。従ってA,B,C,D点は等電位に保持される。
【0029】
ここでもパネル中心部を座標原点とし、正規化したX、Y値を使用する。XとYの範囲は式8及び式9と同じである。この場合の近似式を求めることは出来た。今、p点を通るX、Y軸に平行な線により有効エリアを図示するように4分割して考える。その面積をそれぞれS1,S2,S3,S4とする。
【0030】
ここでA,B,C,D点へ配分される電流値は、その対角方向の面積に比例すると仮定してみる。例えばA点に流れる電流値はS3に比例すると仮定する。すなわち、
A=iS3/(S1+S2+S3+S4)・・・・[式16]
B=iS4/(S1+S2+S3+S4)・・・・[式17]
C=iS1/(S1+S2+S3+S4)・・・・[式18]
D=iS2/(S1+S2+S3+S4)・・・・[式19]
また各面積は、
1 =(1+X)(1+Y)・・・・・[式20]
2 =(1−X)(1+Y)・・・・・[式21]
3 =(1−X)(1−Y)・・・・・[式22]
4 =(1+X)(1−Y)・・・・・[式23]
である。また式20〜式23から
(S1+S2+S3+S4)=4・・・・・[式24]
を得る。
【0031】
式16〜式24までを使用し、多くのパラメータと、実験誤差を少なくするために同一パラメータにより製作した多数個のパネルにより得た実験結果によると、周囲電極43の各辺の両端間抵抗値が低くなるに従い、実測iA〜iDは任意のp点について限りなく上記仮定式の値に近づくことが判明した。また、面抵抗体42の面抵抗値を低くした場合は、それに比例して周囲電極43の抵抗値を低くすると、仮定式による値と実測値の誤差範囲が同じになることも判明した。
【0032】
因みに一例を上げると、面抵抗体42の面抵抗値が1kΩ/□であり、周囲電極43の各辺の両端間抵抗値が35Ωの場合、iA〜iDの仮定計算値と実測値との差は、任意のp点位置で、最大でも1.5%であった。ここまで計算値が一致すると、実際上は面抵抗体42の不均一性による誤差の方が多くなる。従って、周囲電極43の抵抗値が面抵抗体42の面抵抗値に比し、充分に低い場合、式16〜式19は非常に良い近似式と言い得る。
【0033】
ここで、A,B,C,D点の4点に同時に電流iを配分しないで、対角方向の2点に同時に配分することを考えてみる。つまりiAとiCを計測する時はスイッチA48(SWA)とスイッチC50(SWC)とをONし、スイッチB49(SWB)とスイッチD51(SWD)とをOFFする。またiBとiDを計測する時は、スイッチB49(SWB)とスイッチD51(SWD)とをONし、スイッチA48(SWA)とスイッチC50(SWC)とをOFFする。これらの対角方向への電流配分の計測を時分割で行う。これらの配分電流値を以後iA〜iDと表記する。
【0034】
この場合の(対角方式に於いての)iAは、同時4点配分時のA点に流れる電流と、同時4点配分時のB点に流れる電流の内のA点に配分される電流、つまり(4配分時のB電流)RY/(RX+RY)と、同時4点配分時のD点に流れる電流の内のA点に配分される電流、つまり(4配分時のD電流)RX/(RX+RY)との和となる。ここでRXは周囲電極43のAB間及びCD間の抵抗値であり、RYは周囲電極43のAD間及びBC間の抵抗値である。
【0035】
従って、
A=iS3/(S1+S2+S3+S4
+iS4Y/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY
+iS2X/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY)・・・[式25]
同様に、
C=iS1/(S1+S2+S3+S4
+iS4X/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY
+iS2Y/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY)・・・[式26]また、
B=iS4/(S1+S2+S3+S4
+iS3Y/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY
+iS1X/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY)・・・[式27]
D=iS2/(S1+S2+S3+S4
+iS3X/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY
+iS1Y/(S1+S2+S3+S4)(RX+RY)・・・[式28]
となる。
【0036】
式20〜式24及び式25〜式28からX、Yについて解き、iA,iB,iC,iDで表現すると、
X=(1+RY/RX)(iB+iC−iA−iD)/(iA+iB+iC+iD)・・・・[式29]
Y=(1+RX/RY)(iC+iD−iA−iB)/(iA+iB+iC+iD)・・・・[式30]
を得る。
【0037】
ここで得た結果の式29及び式30は、式12及び式13と形が全く同じである。また
A+iC=iB+iD・・・・・・[式31]
の関係があるので、式29及び式30は各種の変形が出来るが、ここでの説明は省略する。
【0038】
図5の実施例でもやはり、周囲電極43の各辺の両端間抵抗値を同じにすることで、縦と横の周辺近くの湾曲性を同程度とすることが出来た。この場合の座標計算式は式29及び式30から、
X=2(iB+iC−iA−iD)/(iA+iB+iC+iD)・・・・[式32]
Y=2(iC+iD−iA−iB)/(iA+iB+iC+iD)・・・・[式33]
となる。
【0039】
本実施例での式32及び式33を使用した実測座標パターンは、図1のパネル部1の下側長方形板と同条件の時、図8及び図9に示したものと同じであった。式29〜式33はDC信号のみならずAC信号でも成立する。またDC信号時、電流の向きは正でも負でもよい。図5に示す回路は、負の電流をパネル部41に印加する例である。
【0040】
ここでAC信号を使用したタッチパネル装置について説明する。図7に示す実施例は、AC電流配分による対角方式の座標検出装置(タッチパネル装置)としたものである。パネル部71は図4または図5のものと同じである。AC信号源としての振動電圧発生器82が、アナログ信号処理部83内の各振動電圧印加回路84(パネル部71の信号入力回路)に振動電圧を与える。振動電圧印加回路84は、そのパネル入力部を低インピーダンスで振動させ、且つアナログマルチプレクサ85にパネルからの電流を出力する。その簡単な例は、トランジスタのベースをAC信号で振動させ、エミッタをパネルと接続し、コレクタから電流出力するものがある。
【0041】
スイッチA78〜スイッチD81の機能は図5に示したものと同じである。従って面抵抗体72は全面が振動電圧発生器82の出力電圧に従い電圧振動する。また人体は、従来から知られている様にAC信号に対して接地効果を持っており、その指75が面抵抗体72に接触または近接した時に、その指先を通して面抵抗体72にAC信号電流が流れる。座標の算出方法は図5の例と同じである。A,B,C,D点を流れる電流に比例した電圧をA/Dコンバータ86に印加するので、式29,式30または式32,式33の各電流値の代わりに、それに比例した各電圧値で計算してよい。また指75に流れる電流の大きさは、本質的に計算結果に影響しない。
【0042】
図5及び図7に示した例では、従来の4頂点に同時に電流を配分する場合よりも、各頂点の電流が平均的に約2倍になり、信号のS/N比が良いので算出座標の精度が従来よりも良くなる効果を得た。
【0043】
次に、面抵抗体を取り囲む周囲電極が無い場合について説明する。図1,図4,図5,図7のものに、周囲電極が無い面抵抗体のパネルを使用し、式12,式13または式29,式30により座標を算出すると、皆同様の座標パターンとなり、図10及び図11に示す。これらの検出等座標線のX側とY側パターンが略平行となる4頂点付近は、略一次元要素のみの情報量しかなく、そこは使用に耐えないが、中央付近は内蔵するプロセッサで補正を掛けながら使用可能となる。このパネル構造でも、本発明の対角方式は、面抵抗体を駆動する場合の駆動電流が少なくなり、電流配分を利用する場合の各頂点に流れる電流が多くなるメリットを持つ。
【0044】
次に、面抵抗体パネルの形が、図12に示す様な、中心点に関して対象な、凹パラボラ条の4辺で閉じられた形(疑似長方形)を有する場合について述べる。長方形の面抵抗体の場合、図8〜図11で示した様に、多かれ少なかれ湾曲した検出座標パターンとなるが、それを改善する為に考えられたものが図12に示す形状の面抵抗体のパネル90である。この形状でも周囲電極があるものと無いものとが可能だが、いずれにしても本発明の対角方式を利用出来て、同様のメリットを持つ。
【0045】
次にPSD(半導体光位置検出器)を用いた装置について述べる。光が当たった位置に発生する電荷が、抵抗層を通じて外周部に配分され、それを検出して光位置を判定する。その内、一層の抵抗層とその周辺4点の検出端子を持つものは、本発明の対角方式により、各端子の検出電流が平均的に約2倍になり検出精度が従来より向上する。
【0046】
【発明の効果】
パネル部に電位勾配を与え、その電圧により座標情報を検出する場合は、パネル部を駆動するための消費電流が削減され、またパネル部の電流配分から座標を検出する場合は、パネル部の各検出端子の電流が多くなり、S/N比が良くなり検出座標精度が向上した。
【図面の簡単な説明】
【図1】 DC電位勾配による対角方式の、感圧式座標検出装置(タッチパネル装置)の一例を示す構成概要図
【図2】 図1に示す装置のAC間を電圧駆動した時の、面抵抗体5上の等電位線の実測図の一例
【図3】 DC電位勾配を利用した対角方式の、座標計算の説明図
【図4】 AC電位勾配による対角方式の、ペンによる静電容量結合型座標検出装置の一例を示す構成概要図
【図5】 DC電流配分による対角方式の、座標検出装置の一例を示す構成概要図
【図6】 DC電流配分を利用した対角方式の、座標計算の説明図
【図7】 AC電流配分による対角方式の、座標検出装置(タッチパネル装置)の一例を示す構成概要図
【図8】 対角方式の座標検出装置の、検出等座標線のX方向の実測図の一例
【図9】 対角方式の座標検出装置の、検出等座標線のY方向の実測図の一例
【図10】 対角方式の座標検出装置の、面抵抗体の周囲の抵抗性電極が無い場合の、検出等座標線のX方向の実測図
【図11】 対角方式の座標検出装置の、面抵抗体の周囲の抵抗性電極が無い場合の、検出等座標線のY方向の実測図
【図12】 検出等座標線の湾曲性を改善する、対角方式の面抵抗体の疑似長方形の形状図
【符号の説明】
1 パネル部
2 可撓板
3 導電膜
4 引き出し線
5 面抵抗体
6 基板(ガラス等)
7 面抵抗体5を取囲む低抵抗性周囲電極
8 指またはスタイラス状の押圧物
9 スイッチA
10 スイッチB
11 スイッチC
12 スイッチD
13 DC電源
14 A/Dコンバータ
15 プロセッサ
21 パネル部
22 面抵抗体
23 面抵抗体22を取囲む低抵抗性周囲電極
24 基板
25 静電容量結合
26 信号検出ペン
27 ペンケーブル
28 引出し線
29 スイッチA
30 スイッチB
31 スイッチC
32 スイッチD
33 AC信号発生器
34 アナログ信号処理部
35 A/Dコンバータ
36 プロセッサ
41 パネル部
42 面抵抗体
43 周囲電極
44 基板
45 電流印加ペン
46 ペンケーブル
47 引出し線
48 スイッチA
49 スイッチB
50 スイッチC
51 スイッチD
52 DC電源(例えば1.5V)
53 電流印加抵抗(例えば75kΩ)
54 抵抗(例えば330kΩ)
55 スイッチ
56 フィードバックコンデンサ(例えば680pF)
57 フィードバック兼電流/電圧変換抵抗(例えば150kΩ)
58 演算増幅器
59 アナログマルチプレクサ
60 A/Dコンバータ
61 プロセッサ
71 パネル部
72 面抵抗体
73 周囲電極
74 基板
75 指
76 接地効果等価容量
77 接地効果等価抵抗
78 スイッチA
79 スイッチB
80 スイッチC
81 スイッチD
82 振動電圧発生器
83 アナログ信号処理部
84 振動電圧印加回路
85 アナログマルチプレクサ
86 A/Dコンバータ
87 プロセッサ
90 面抵抗体パネル

Claims (1)

  1. 凹パラボラ状の4辺で閉じられ、且つ中心点に関しては対称な疑似長方形または長方形の一層の面抵抗体と、該面抵抗体の4頂点と制御部とに接続されたスイッチ回路とを少なくとも備え、前記スイッチ回路の動作は、始めに前記4頂点の内の一方の対角2頂点と前記制御部との接続を電気的にONし他方の対角2頂点との接続を電気的にOFFした状態にし、次にOFFしていた前記2頂点と前記制御部との接続を電気的にONし他の2頂点との接続を電気的にOFFした状態にする事で、前記面抵抗体に対して強制的に対角方向の電位勾配をそれぞれ作るかまたは強制的に対角方向の電流配分をそれぞれ作り、該状態での前記制御部における電圧または電流計測結果から数値計算により、前記面抵抗体上の当該二次元位置を算出することを特徴とする対角方式座標検出装置。
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