JP4339227B2 - 光情報記録媒体および光情報再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、再生される情報に対応する凹凸形状のプリピットが形成されている基板を備えた光情報記録媒体、並びに、それを用いた光情報再生装置に関するものである。
近年の高度情報化、情報通信、マルチメディア技術の発展によって、光情報記録媒体の高密度化、大容量化の要求が高まっている。光情報記録媒体の記録密度の上限は、主に情報を記録または再生する光ビームのスポット径によって制限される。光スポット径は、光源の波長をλ、光スポットを形成するための対物レンズの開口数をNAとすると、ほぼλ/NAで表される。光スポット径を縮小すれば記録密度の向上も可能である。
しかしながら、光源の波長λは、光学素子の吸収や検出器の感度特性の制限等によって紫外線領域の波長が限界と考えられている。また、NAの向上は、媒体の傾きの許容量等によって、制限される。そのため、光スポット径の縮小による記録密度向上には限界がある。
この限界を超える技術として、媒体の改良を行い、再生装置の有する光学系解像限界より短いピット長の信号を再生可能にする技術(以下、超解像技術と称する)が開発され、その技術を用いた光情報記録媒体(以降、超解像光情報記録媒体と称する)が開発されている。
特に、主に再生専用光情報記録媒体に応用され、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピット、つまり、再生情報に対応した凹凸形状のプリピットにおける超解像技術の開発が望まれている。なお、記録型光情報記録媒体においても一部アドレスピットとして情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットが存在するため応用できる。現在では、サーモクロミック膜を用いた超解像技術や、フォトクロミック膜を用いた超解像技術など、種々の情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットの超解像技術が提案されている。
例えば、非特許文献1では、Super−ROMと言われる情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットの超解像技術を用いた超解像光情報記録媒体が提案されている。非特許文献1に記載の技術は、再生専用型ディスクの反射膜に、従来用いられてきたAlやAuの代わりにMo,W,Si,Ge等の膜を用いることにより、従来の光学系では再生できなかった解像限界より短い記録ピットの再生が可能となるものである。この超解像光情報記録媒体における再生メカニズムについて、上記Mo,W,Si,Ge等の膜に対する熱の寄与が示唆されているものの、その詳細は解明されていない。
また、特許文献1に記載の光情報記録媒体は、光ビーム照射による温度の変化に基づいて反射率及び/又は透過率が変化する温度感応層を備えることにより、再生用の光ビームのスポットサイズよりも小さなサイズの領域で選択的に再生される。
また、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットの超解像光情報記録媒体に関する特許文献ではないが、特許文献2には、プリピットがグルーブ部(溝部)又はランド部(土手部)に形成された光ディスクが提案されている。
特開2004−220747号公報(2004年8月5日公開) 特開平9−35334号公報(1997年2月7日公開) 「ジャパン ジャーナル オブ アプライド フィジックス(Jpn.J.Appl.Phys.)」2001年 第40巻 1624頁
しかしながら、非特許文献1に示すSuper−ROMと言われる技術に代表されるように、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットの超解像技術を用いた超解像光情報記録媒体においては、超解像再生が効果的となる再生レーザ光パワーが現在実用化されている光情報記録媒体の再生レーザ光パワーよりも高いという問題がある。再生レーザ光パワーが高いことにより生じる最も大きな問題はレーザの消費電力が大きくなってしまうということである。サーモクロミック膜やフォトクロミック膜を用いた超解像光情報記録媒体や、特許文献1に記載の温度感応層を用いた超解像光情報記録媒体においても、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生すること(以下、超解像再生と称することがある)が可能となる再生レーザ光パワーをいかに低くするかが、大きな課題の一つとなっている。
また、特許文献2に示す光ディスクは、作製が容易で情報の読み誤りが少ないという効果を有するが、再生レーザ光パワーを低くするという効果を有していない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生することができる特性(以下、超解像特性と称することがある)を有するとともに、再生レーザ光パワーを低減させることができる光情報記録媒体およびそれを用いた光情報再生装置を提供することにある。
本発明の光情報記録媒体は、上記の課題を解決するために、再生される情報に対応する凹凸形状のプリピットが同心円状或いはスパイラル状に形成されている基板を備えた光情報記録媒体であって、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットの再生を可能とする解像向上膜を備え、前記基板が前記プリピットの周方向に沿って形成された溝部および土手部の少なくとも一方を備えるとともに、前記プリピットが前記溝部および土手部の少なくとも一方に形成されていることを特徴としている。
ここで、ピット長とは、同心円状或いはスパイラル状のプリピットの周方向の長さである。
上記の構成によれば、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットの再生を可能とする解像向上膜を備える。これにより、再生レーザ光の解像限界以下のプリピットを再生することができる。そして、プリピットが溝部および土手部の少なくとも一方に形成された構造を有する。この構造と解像向上膜とを組み合わせることで、後述する実施例の結果より、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生することができる超解像特性を有するとともに、再生レーザ光パワーを低減することができる。
これは、プリピットが溝部および土手部の少なくとも一方に形成された構造により、熱がたまり易くなったためと考えられる。すなわち、この構造によりたまった熱が解像向上膜の超解像特性を向上させたために、再生レーザ光パワーを低減させることができたものと考えられる。
また、溝部および土手部の少なくとも一方がプリピットの周方向に沿って形成されており、プリピットが前記溝部および土手部の少なくとも一方に形成されている。そのため、トラッキングサーボ信号が得やすく、トラッキングサーボが安定になるという効果がある。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記プリピットが溝部のみに形成されている場合、該溝部の幅が前記プリピットのピット幅以上であり、前記プリピットが土手部のみに形成されている場合、該土手部の幅が前記プリピットのピット幅以上であり、前記プリピットが溝部および土手部の両方に形成されている場合、該溝部および土手部の両方の幅が前記プリピットのピット幅以上であることを特徴としている。
ここで、ピット幅とは、同心円状或いはスパイラル状に形成されたプリピットの周方向に垂直な方向(つまり、プリピットの半径方向)のプリピットの幅である。すなわち、ピット幅は、プリピットが形成されている溝部または土手部の幅方向におけるプリピットの長さに相当する。
上記の構成によれば、プリピットが形成されている溝部及び/又は土手部の全ての幅がピット幅より大きいため、プリピットが形成されている溝部及び/又は土手部の幅がピット幅より狭いときに比して、熱が一層たまり易いためと考えられる。そのため、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーを一層低くすることができる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記プリピットが、前記溝部および土手部の何れか一方にのみ形成されていることを特徴としている。
上記の構成によれば、プリピットが溝部および土手部の双方に形成されている場合に比べて、熱が一層たまり易いためと考えられる。そのため、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーを一層低くすることができる。
さらに、上記の構成に加えて、光情報記録媒体は、前記解像向上膜が、Si,Mo,W,Mn,Pt,C,Zr,Ge,Inの何れか一つからなる単体元素膜を含んでもよい。
上記の構成によれば、解像向上膜を単体元素膜で構成することができ、解像向上膜の作製が容易となる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記解像向上膜が、再生レーザ光のレーザ波長における複素屈折率が熱により変化する複素屈折率変化膜であることを特徴としている。
上記の構成によれば、従来の超解像特性を示す光情報記録媒体と比べて、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生すること(超解像再生)が可能となる再生レーザ光パワーを一層低減できることが確認された。これは、超解像特性を示す原因が熱であることが明確な複素屈折率変化膜と、熱がたまり易くなると考えられる上記構成、つまりプリピットを溝部および土手部の少なくとも一方に形成する構成とを組み合わせることで、複素屈折率変化膜の超解像特性が、低い再生レーザ光パワーでも発揮するためであると考えられる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記複素屈折率変化膜が金属酸化物であることを特徴としている。
上記の構成によれば、前記複素屈折率変化膜が金属酸化物であることにより、より高い再生耐久性を可能とし、蒸着法やスパッタ法により容易に形成できるという効果を有する。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記金属酸化物が酸化亜鉛であることを特徴としている。
上記の構成によれば、複素屈折率変化膜である金属酸化物が酸化亜鉛であることにより、より高い再生耐久性を可能とし、温度変化に対する複素屈折率変化の可逆性が良いことを可能とする。さらに、酸化亜鉛が比較的安価な材料であるため、光情報記録媒体を安価に、かつ、容易に製造することができる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記再生レーザ光を吸収する光吸収膜が設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、光吸収膜は、再生レーザ光を吸収することにより、熱を蓄積させることができる。そのため、解像向上膜は、光吸収膜が蓄積した熱を利用するができる。これにより、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーを一層低減することができる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記解像向上膜が、再生レーザ光のレーザ波長における複素屈折率が熱により変化する複素屈折率変化膜であり、前記光吸収膜が、前記複素屈折率変化膜に対して前記再生レーザ光の入射側と反対側に、前記複素屈折率変化膜に隣接するように設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、複素屈折率変化膜を透過する光の損失を少なくした上で、光吸収膜で発生した熱をより有効に複素屈折率変化膜に伝えることができる。これにより、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーを一層低減することができる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記光吸収膜の温度を調整する熱調整膜が設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、熱調整膜が光吸収膜の温度を調整する。そのため、光吸収膜の温度が高くなりすぎて、基板が、破壊、劣化あるいは酸化等することを防止することができる。これにより、より高い再生耐久性を実現することができる。
さらに、上記の構成に加えて、本発明の光情報記録媒体は、前記熱調整膜が、前記光吸収膜に対して前記再生レーザ光の入射側と反対側に、前記光吸収膜に隣接するように設けられていることを特徴としている。
上記の構成によれば、熱調整膜は、光吸収膜に入射する再生レーザ光の進路を妨害することがない。そのため、光吸収膜は、再生レーザ光により効率的に熱を発生させることができる。さらに、熱調整膜は、光吸収膜に隣接しているため、光吸収膜で発生した熱をより有効に調整することが可能となる。
また、本発明の光情報再生装置は、上記の課題を解決するために、上記光情報記録媒体に対して再生することを特徴としている。
上記の構成によれば、前記光情報記録媒体を用いることにより、より高密度の記録された光情報記録媒体からの情報を、より低い再生レーザ光パワーで再生することができる。
本発明の光情報記録媒体は、以上のように、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットの再生を可能とする解像向上膜を備え、前記基板が前記プリピットの周方向に沿って形成された溝部および土手部の少なくとも一方を備えるとともに、前記プリピットが前記溝部および土手部の少なくとも一方に形成されている。
それゆえ、再生レーザ光の解像限界以下のプリピットを再生することができる。そして、プリピットが溝部および土手部の少なくとも一方に形成された構造を有する。この構造と解像向上膜とを組み合わせることで、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生することができる超解像特性を有するとともに、再生レーザ光パワーを低減する効果が確認された。これは、プリピットが溝部および土手部の少なくとも一方に形成された構造により、熱がたまり易くなったためと考えられる。すなわち、この構造によりたまった熱が解像向上膜の超解像特性を向上させたために、再生レーザ光パワーを低減させることができたものと考えられる。
また、本発明の光情報再生装置は、上記光情報記録媒体に対して再生する。それゆえ、より高密度の記録された光情報記録媒体からの情報を、より低い再生レーザ光パワーで再生することができる。
以下、本発明における光情報記録媒体について図面を参照しながら詳細に説明する。
参考形態1
本発明の一参考形態について図1〜図9に基づいて説明すると以下の通りである。
≪光情報記録媒体の構成≫
図1は、本発明の一参考形態に係る光情報記録媒体100の一部の構造を示す断面図である。図1に示されるように、本参考形態の光情報記録媒体100は、基板1と、第1の保護膜2と、機能膜3と、第2の保護膜4とをこの順に備える。また、記録再生に用いるレーザ光は、第2の保護膜4側から入射される。
基板1は、光情報記録媒体100に適当な強度を付与する。基板1の材料は、特に限定されるものではなく、例えば、熱可塑性透明樹脂(プラスチック)、熱硬化性透明樹脂、ガラス、およびそれらの組合せ等が挙げられる。熱可塑性透明樹脂(プラスチック)とは、たとえば、ポリオレフィン系樹脂、ポリカーボネート、熱可塑型ポリイミド、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエーテルニトリル)、PES(ポリエーテルサルホン)等である。また、熱硬化性透明樹脂とは、たとえば、熱硬化型ポリイミド、紫外線硬化型アクリル樹脂等である。
また、基板1は、第1の保護膜2側の面上に、情報の再生に寄与する凹凸形状、つまり、再生情報に対応した凹凸形状のプリピット11が形成されている。該プリピット11は、光情報記録媒体100の中心点(つまり、基板1の中心点)に対して同心円状或いはスパイラル状に形成されている。
図2は、本参考形態の基板1の一部分を、第2の保護膜2側の斜め方向からみたときの斜視図である。図2に示されるように、プリピット11は、光情報記録媒体100の中心点に対して同心円状或いはスパイラル状に形成された溝部12aの内部に形成されており、凹形状を有している。溝部12aは、基板1の周方向に沿って形成されている。また、溝部12aの幅は、プリピット11のピット幅以上に設計されている。
ここで、ピット幅とは、同心円状或いはスパイラル状に形成されたプリピットの周方向に垂直な方向(つまり、半径方向)のプリピットの幅である。すなわち、ピット幅は、プリピットが形成されている溝部または土手部の幅方向におけるプリピットの長さに相当する。
また、図2に示されるように、溝部又は土手部12がプリピット11の周方向を覆うように形成されている。さらに、プリピット11は、溝部12aのみに形成されており、溝部12a間の土手部には形成されていない。
機能膜3は、再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットを再生することができる特性(超解像特性)を誘起する膜である。本参考形態では、例えば、非特許文献1のSuper−ROMにおける超解像特性を示す膜を用いている。Super−ROMにおいては、ある程度薄い膜層であれば、超解像特性を示すことが知られているので、機能膜3を構成する材料としては、Si,Mo,W,Mn,Pt,C,Zr,Ge,In等の単体元素膜やその化合物が考えられる。なお、一般にSiとGeは特に優れた超解像特性を示すことが知られており、機能膜3を構成する材料としては、Si及びGeが好ましい。
第1の保護膜2及び第2の保護膜4は、機能膜3の再生耐久性を向上させるためのものである。特に、機能膜3として非特許文献1に記載の超解像特性を示す膜を採用した場合、機能膜3の再生耐久性が著しく悪いため、光情報記録媒体100は、第1の保護膜2及び第2の保護膜4を備えることにより、自身の耐久性を向上させることができる。また、保護膜2又は4どちらか一方を有する形態としても良いが、その場合も機能膜3の再生耐久性が悪くなるため、保護膜2及び4を有することが好ましい。
第1の保護膜2を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、窒化珪素や窒化アルミ等の透明誘電体やAl等の金属が挙げられる。また、第1の保護膜2の厚みは、厚すぎると基板1のプリピット11および溝部12aの形状が機能膜3に転写されず、薄すぎると機能膜3の再生耐久性を向上させる効果が薄れてしまうため、10〜200nmが好ましい。
また、第2の保護膜4は、記録再生に用いるレーザ光が第2の保護膜4を透過するため、レーザ光量の有効活用の点からレーザ光に対して光吸収が生じない材料、或いは光吸収が生じても無視できる程度に小さい材料(例えば10%以下等)により構成される。例えば、窒化珪素や窒化アルミ等の透明誘電体が挙げられる。第2の保護膜4の厚みは、薄すぎると機能膜3の再生耐久性を向上させる効果が薄れてしまうため、10nm以上であることが好ましい。
なお、上記説明では、基板1が、図2に示されるように、光情報記録媒体100の周方向(回転方向)に沿って形成された溝部12aと、該溝部12aの内部に形成された凹形状のプリピット11とを有する構成とした。
しかしながら、基板1の構成は、図2に示す構成に限られない。たとえば、図3に示されるように、基板1は、光情報記録媒体100の周方向に沿って形成された溝部12aと、該溝部12aの内部に形成された凸形状のプリピット11とを有する構成でもよい。また、図4に示されるように、基板1は、光情報記録媒体100の周方向に沿って形成された土手部12b(すなわち、各溝部12a間の突形状の部分)と、該土手部12bの内部に形成された凹形状のプリピット11とを有する構成でもよい。このとき、プリピット11が形成された土手部12bの幅は、プリピット11のピット幅以上である。さらに、図5に示されるように、基板1は、光情報記録媒体100の周方向に沿って形成された土手部12bと、該土手部12aの内部に形成された凸形状のプリピット11とを有する構成でもよい。また、プリピットは、溝部12aおよび土手部12bの両方に形成されていてもよい。このとき、プリピット11が形成されている溝部12aおよび土手部12bの両方の幅は、プリピット11プリピット11のピット幅以上である。
このように、本参考形態の基板1は、光情報記録媒体100の周方向に沿って形成された溝部12aおよび土手部12bの少なくとも一方と、該溝部12aおよび土手部12bの少なくとも一方に形成された、凹形状または凸形状のプリピット11とを備える構成であればよい。
ここで、本参考形態の光情報記録媒体100に対する比較用の光情報記録媒体200を考える。図7は、光情報記録媒体200の一部を示す断面図である。光情報記録媒体200は、光情報記録媒体100と比較して、基板1の代わりに基板210を備える点で異なる。基板210以外の膜構成、材料、その他については、光情報記録媒体100と同様である。なお、光情報記録媒体200は、非特許文献1に記載されているような、超解像機能を有する従来の光情報記録媒体である。
図8及び図9は、基板210の一部を保護膜2側からみたときの斜視図の拡大図である。図2または図4に示されるような凹形状のプリピット11を有する光情報記録媒体100に対する比較用の光情報記録媒体200における基板210は、図8に示されるように、光情報記録媒体200の周方向に沿って、凹形状のプリピット11が形成されている。一方、図3または図5に示されるような凸形状のプリピット11を有する光情報記録媒体100に対する比較用の光情報記録媒体200における基板210は、図9に示されるように、光情報記録媒体200の周方向に沿って、凸形状のプリピット11が形成されている。本参考形態の光情報記録媒体100の基板1と異なる点は、基板210が溝部12aおよび土手部12bを備えておらず、プリピット11が溝部12aまたは土手部12bの内部に形成されていない点である。
基板210に形成されている凹凸形状のプリピット11は、従来のCD−ROMやDVD−ROMに採用されている再生専用の光情報記録媒体における、情報の再生に寄与するプリピットと同様である。
以上のように、本参考形態の光情報記録媒体100は、光情報記録媒体200と比較して、凹凸形状のプリピット11が溝部12aまたは土手部12bの内部に形成されている。これにより、後述する参考例の評価結果で示すように、光情報記録媒体100に対する超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーを、光情報記録媒体200と比較して低くすることができる。
これは、情報再生に寄与する凹凸形状のプリピット11を溝部12aまたは土手部12bに形成することにより、再生レーザ光を照射するときに、該再生レーザのビームスポット内の熱がたまり易くなったためであると考えられる。これにより、従来よりも低い再生レーザ光パワーにおいても、再生ビームスポットの温度が一層上昇すると考えられる。
機能膜3は、非特許文献1に記載の超解像特性を示す膜で形成されている。機能膜3の超解像特性の原理は、未だ解明されていないが、少なからず熱が関与しているものと考えられる。すなわち、機能膜3に再生ビーム光が照射され、照射された部分の機能膜3の温度が上昇することで、超解像特性を示すものと考えられる。
そのため、熱により超解像特性を示すと考えられる機能膜3と、熱をため易くすると思われる上記構造、つまり、凹凸形状のプリピット11を溝部12aまたは土手部12bに形成する構造とを組み合わせることにより、超解像再生するときの再生レーザ光パワーを従来よりも低くすることができる。
なお、上記説明では、プリピット11が溝部12aのみに形成されている場合、該溝部12aの幅がプリピット11のピット幅以上となるように、プリピット11が土手部12bのみに形成されている場合、該土手部12bの幅がプリピット11のピット幅以上となるように、プリピット11が溝部12aおよび土手部12bの両方に形成されている場合、該溝部12aおよび土手部12bの両方の幅がプリピット11のピット幅以上となるように設計されているとした(図2から図5参照)。しかしながら、プリピット11のピット幅よりもプリピット11の形成される溝部12a又は土手部12bの幅が狭い又は同じでも良い。ただし、上述したように、溝部12aまたは土手部12bを有することによる超解像特性の向上には熱が関与していると思われる。そして、プリピット11のピット幅よりもプリピット11の形成される溝部12a又は土手部12bの幅が広い又は同じである方が、プリピット11のピット幅よりもプリピット11の形成される溝部又は土手部の幅12が狭いものより、熱がたまり易いと思われる。そのため、プリピット11の形成される溝部12a及び/又は土手部12bの全ての幅は、プリピットのピット幅よりも広い又は同じであることが好ましい。すなわち、プリピット11が溝部12aのみに形成されている場合、該溝部12aの幅がプリピット11のピット幅以上であり、プリピット11が土手部12bのみに形成されている場合、該土手部12bの幅がプリピット11のピット幅以上であり、プリピット11が溝部12aおよび土手部12bの両方に形成されている場合、該溝部12aおよび土手部12bの両方の幅がプリピット11のピット幅以上であることが好ましい。これにより、再生ビームスポット内の熱量がより多くなると思われるため、再生レーザ光パワーを一層低減できる。
また、上記説明では、凹凸形状のプリピット11が、溝部12aのみ(図2または図3参照)、もしくは、土手部12bのみ(図4または図5参照)に形成されているとした。しかしながら、プリピット11は、溝部12a及び土手部12bの双方に形成されていても良い。ただし、上述したように、溝部12aまたは土手部12bを有することによる超解像特性の向上には熱が関与していると思われる。そして、溝部12a又は土手部12bのどちらか一方にプリピット11が形成されている方が、熱がたまり易いと思われる。そのため、プリピット11は、溝部12aまたは土手部12bのみに形成されることが好ましい。これにより、再生ビームスポット内の熱量がより多くなると思われるため、再生レーザ光パワーを一層低減できる。
また、上述したように、基板1は、再生レーザ光パワーの低減のために、プリピット11が溝部12a又は土手部12bに形成された構造を有する。そのため、図6に示すように、プリピット11が存在しない部分において、基板11は、溝部12a又は土手部12bを有する必要がない。たとえば、図6では、凹形状のプリピット11が形成されている箇所にのみ溝部12aが形成されている。これにより、溝部12aを形成する箇所を少なくすることができる。なお、図6では、プリピット11を凹形状とし、プリピット11が形成される部分を溝部12aとしたが、プリピット11は凸形状でもよく、プリピット11が形成される部分は、土手部12bでもよいことは上述したとおりである。
ただし、プリピット11が存在しない部分でも、例えば案内溝の働きとして溝部12a又は土手部12bが存在しても良い。
また、光情報記録媒体100は、比較用の光情報記録媒体200に比して、周方向に沿って溝部12a又は土手部12bが存在するため、プッシュプル方式等を用いてトラッキングサーボをかける際に、トラッキングサーボ信号が得やすくなる。これにより、トラッキングサーボをより安定にできるという効果も有する。
また、上記説明では、記録再生に用いるレーザ光を保護膜4側から入射させるとした。しかしながら、これに限らず、レーザ光は基板1側から入射することもできる。ただし、現在、記録容量の高密度化への要望が高まる中、Blu−ray Disc等の様に記録再生装置の対物レンズの開口数を大きくすることで対応すると、基板1側から再生ビーム光を入射する際には基板1の厚みに制限が加わるため、保護膜4側から再生ビーム光を入射することが好ましい。
なお、基板1側から記録再生に用いるレーザ光を入射させる場合には、保護膜2を該レーザ光が透過するため、保護膜2を構成する材料として、レーザ光に対して光吸収が生じない材料、或いは光吸収が生じても無視できる程度に小さい材料(例えば10%以下等)を使用する。例えば、窒化珪素や窒化アルミ等の透明誘電体が挙げられる。これにより、レーザ光を有効に利用することができる。また、保護膜4を構成する材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、窒化珪素や窒化アルミ等の透明誘電体やAl等の金属が挙げられる。
また、保護膜4の上に、カバー層を有しても良い。この場合、光情報記録媒体100を傷や酸化から保護することができる。カバー層の厚みは、通常再生装置の有する光学系より決定される。しかし、基板1側から記録再生に用いるレーザ光が入射される場合には、これに限らずカバー層の厚みはいくらでも良い。
参考形態に係る光情報記録媒体100は、図1に示した構成に限定されるものではなく、基板1及び機能膜3を必須の構成要件として、種々の構成に適用することが可能である。例えば、別の膜(例えば、反射膜等)を新たに付加しても良い。
また、例えば、相変化膜や光磁気膜等の記録層を積層することで記録型の光情報記録媒体とすることもできる。このとき、一般的に記録型の光情報記録媒体は、その一部に例えばアドレスピットと呼ばれる情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットが存在するため、本特許の応用が可能である。
≪光情報記録媒体の製造方法≫
次に、光情報記録媒体100の製造方法の一例について説明する。
最初に、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピット11と溝部12a及び/又は土手部12bとを共に有する基板1を作製する。
基板1の作製方法としては、例えば、まず基板1のもととなる光記録媒体原盤を作製する。この光記録媒体原盤の作製方法としては、例えば、2ビームにて溝部12a及び/又は土手部12bとプリピット11とを別々に露光する方法を用いても良い。又は、溝部12a及び/又は土手部12bをあらかじめ有する樹脂基板に、誘電体或いは金属酸化物からなる中間層、吸熱層を積層し集光照射することで樹脂基板にピットを形成するような特願2003−205793で示されるような方法を用いても良い。このようにして製造した光記録媒体原盤を用いてNi電鋳を行うことで、いわゆる転写により光記録媒体用スタンパを製造する。さらに、この光記録媒体用スタンパを用いて、ポリカーボネート樹脂等の樹脂材料を射出成形することにより、基板1を作製する。
このようにして作製した基板1上に、スパッタリング装置を用いて、保護膜2、機能膜3、保護膜4をこの順に積層する。積層するための方法は、スパッタリング法に限らず、例えば、蒸着法等、基板1上に保護膜2、機能膜3、保護膜4をこの順に積層することができる方法であれば良い。必要に応じてスピンコート法等を用いて、カバー層を保護膜4の上に形成しても良い。このようにして、光情報記録媒体100が完成する。
参考例による本参考形態の評価結果≫
以下に、本参考形態に係る光情報記録媒体100を参考例1として実際に作製し、該参考例1における再生レーザ光パワー低減の効果の評価結果を、比較例1〜3と比較して説明する。
参考例1)
図2に示すような、溝部12aの内部にさらに情報の再生に寄与する凹形状のプリピット11を有する基板1を作製した。なお、基板1の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板1上に、保護膜2として窒化珪素を20nm、機能膜3としてSiを50nm、そして保護膜4として窒化珪素160nmを、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、参考例1は、超解像特性を示す機能膜3を備えるとともに、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1を備える本参考形態の光情報記録媒体100の具体例である。
(比較例1)
図8に示すように、情報の再生に寄与するプリピット11が凹形状である基板210を作製した。基板210の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板210上に、保護膜2として窒化珪素を20nm、機能膜3としてSiを50nm、そして保護膜4として窒化珪素160nmを、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。参考例1との違いは、基板210と基板1の違いのみである。すなわち、比較例1は、超解像特性を示す機能膜3を備えるものの、プリピット11が溝部12aおよび土手部12bに形成されていない構造を有する基板210を備える比較用の光情報記録媒体200の具体例である。比較例1は、非特許文献1と同様の構成を有するものである。
(比較例2)
参考例1で用いた、図2に示すようなポリオレフィン系樹脂よりなる基板1上に、反射膜としてアルミニウム・ニッケル合金を20nmマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、比較例2は、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1を備えるものの、超解像特性を示す機能膜3を備えていない具体例であり、特許文献2と同様の構成を有するものである。
(比較例3)
比較例1で用いた、図8に示すようなポリオレフィン系樹脂よりなる基板210上に、反射膜としてアルミニウム・ニッケル合金を20nmマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、比較例3は、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1、および、超解像特性を示す機能膜3の両者を備えていない具体例である。
以下に、再生レーザ光パワー低減の評価結果について述べる。
図11は、比較例2と比較例3の光情報記録媒体における再生信号のCNR(信号品質を表す評価基準)のピット長依存性を示すグラフである。ここで、ピット長とは、プリピットにおける再生レーザ光の走査方向の長さであり、同心円状或いはスパイラル状のプリピットの周方向の長さである。
このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/sec、再生レーザ光パワー1.0mWで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。上記光学系での光学系解像限界は約0.16μmであり、通常その長さ以下のピット長を有するプリピットは再生不可能(CNRがゼロに近い)である。
比較例2及び比較例3は、超解像特性を示す機能膜3を有していないため、図11よりわかるように、光学系解像限界の約0.16μmでCNRがゼロになり、光学系解像限界以下のプリピットを再生することができないことが確認できた。
また、図11よりわかるように、比較例2と比較例3のグラフ形状にほとんど差がない。このことは、機能膜3を有しない状態で、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1を備えたとしても、再生レーザ光パワーを低減できないことを示している。そのため、特許文献2において、プリピットが溝部に形成された構造が開示されているものの、該構造だけでは、再生レーザ光パワー低減の効果を有さないことがわかる。
図12は参考例1と比較例1とにおけるピット長0.14μm、すなわちピットピッチ(光情報記録媒体の周方向の隣り合う2つのプリピット中心間の距離)0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。
参考例1および比較例1は、どちらも超解像特性を示す機能膜3を備えているため、図12が示すように、光学系解像限界である約0.16μm以下であるピット長0.14μmの再生信号が確認された。
しかしながら、参考例1および比較例1におけるCNRは異なり、参考例1では比較例1よりも再生レーザ光パワー3.0mWにおいて4dB程度、4.5mWにおいて1dB程度大きな再生信号が得られた。言い換えれば、図12が示すように、参考例1は、比較例1よりも同じCNRに到達する再生レーザ光パワーが低い。
このように、参考例1の光情報記録媒体100は、比較例1の光情報記録媒体200に比して、再生レーザ光パワーが低くて同等の超解像効果が得られる効果があることが確認された。
なお、再生レーザ光パワー2.0mWにおいて、参考例1ではデータがあるが比較例1ではデータがない理由は、再生レーザ光パワー2.0mWにおいては比較例1ではトラッキングサーボが不安定で測定不可能であったためである。これにより、参考例1は比較例1に比してトラッキングサーボが安定であるという効果も確認された。
図13は、参考例1と比較例1の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。また、再生レーザ光パワーは、ピット長0.14μmにおいて参考例1及び比較例1ともにCNRが最も大きかった4.5mWの条件で測定を行った。
図13と図11を比較してもわかるように、参考例1及び比較例1のどちらにおいても光学系解像限界以下のピット長の再生信号が確認できた。しかし、そのCNRはわずかに異なり、参考例1では比較例1よりもピット長0.14μm及び0.12μmにおいて1dB程度大きな再生信号が得られている。このように、本発明の参考例1の光情報記録媒体100が、比較例1の光情報記録媒体200に比して同じ再生レーザ光パワーの条件で高い超解像特性を示す効果があることが確認された。
≪記録再生装置の構成≫
次に、本発明の光情報記録媒体100に対して情報の記録再生を行い得る、記録再生装置(光情報再生装置)20の一例について、その主な構成を説明する。
記録再生装置20は、レーザ光源と、集光光学手段と、相対運動手段と、光電変換手段と、サーボ手段と、アドレス情報検出手段と、再生信号復調回路等を有する。
レーザ光源としては、半導体レーザ等を用いることができ、その波長としては、例えば波長405nmのものを用いることができる。集光光学手段は、レーザ装置から発生されたレーザ光をビーム状にして光情報記録媒体上に集光するもので、集光レンズや、ビームスプリッタ等の光学部品を含んでいる。
相対運動手段は、集光光学手段と光情報記録媒体とを相対運動させるもので、リニアアクチュエータやスイングアームなどからなる。その運動は、光情報記録媒体の回転あるいは平行移動と、上記集光光学手段に含まれる集光レンズの光軸に直角方向の運動のいずれか一方を含む。
光電変換手段は、光情報記録媒体からの反射光レベルの高低を電気信号に変換するものである。サーボ手段は、レーザ光のオートフォーカス及びトラッキングを行うものである。アドレス情報検出手段は、光情報記録媒体上に設けられたアドレス情報マークを再生することにより得られる電気信号から、アドレス情報を検出するものである。また、再生信号復調回路は、光情報記録媒体の反射光より記録情報を再生するものである。
これら構成部材のうち、レーザ光源、集光光学手段、光電変換手段、及びサーボ手段は、上記した相対運動手段によって光情報記録媒体と相対運動を行う光学ヘッド内に収納されている。レーザ光源と光電変換手段を、集光光学手段とは別のケースに収めることも可能である。
また、記録再生装置20においては、集光されるレーザ光と光情報記録媒体とのなす角度を調節するための手段をさらに備えておくことが好ましく、これによれば、収差の発生による光スポットの劣化をも防止することができる。
図10に、このような記録再生装置20における光学ヘッドであり、光情報記録媒体が円盤状の光ディスクである場合の一般的な光学系の構成図を示す。このような光学系を備える記録再生装置20は、円盤状の光情報記録媒体26と、該光情報記録媒体26を回転させるためのスピンドルモータ28を備える。また、光学系は、半導体レーザ21、コリメートレンズ22、ビーム整形プリズム23、ビームスプリッタ24、対物レンズ25、及び検出光学系27を備えている。
光源である半導体レーザ21からのレーザ光は、コリメートレンズ22によってほぼ平行光に変換され、ビーム整形プリズム23によって光強度の分布をほぼ円形に整形される。このほぼ円形の平行光はビームスプリッタ24を透過した後、対物レンズ25によって光情報記録媒体26に集光される。この反射光はビームスプリッタ24で分岐され、検出光学系27に導かれる。
スピンドルモータ28は、光情報記録媒体26を回転することにより、光スポットを光情報記録媒体26上で走査させる。検出光学系27では反射光の偏光方向の変化や反射光強度の変化などから信号を識別し、光情報記録媒体26上に記録された記録マークを読み取るのと同時に、光スポットの光情報記録媒体26に対しての焦点ずれ信号とトラック位置ずれ信号とを検出し、対物レンズ25の位置にフィードバックすることにより光スポットの位置ずれを補正する。対物レンズの開口数(NA)は例えば0.65に設定する。
このような記録再生装置20においては、光情報記録媒体26として、超解像特性を有する本発明の光情報記録媒体100と、超解像特性を有しない通常の光情報記録媒体との両方を記録再生できることが望ましい。そこで、上記記録再生装置20では、本参考形態の光情報記録媒体100の場合と、通常の光情報記録媒体の場合とで、検出器のゲイン、再生光強度、記録光強度、記録波形、光情報記録媒体の回転数などをそれぞれ切り換え得るように構成されている。但し、これらは電気的に制御できる範囲であるため、通常の光情報記録媒体のみを記録再生する装置と比べて、光学系に大きな変更を施す必要はない。
なお、上記記録再生装置は、以下の参考形態の光情報記録媒体にも適用することができる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施形態に係る光情報記録媒体101について、図14〜図18に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記参考形態1にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。また、本発明の光情報記録媒体101に対して情報の記録再生を行い得る、記録再生装置(光情報再生装置)の一例については、参考形態1と同様である。
≪光情報記録媒体の構成≫
図14は、本実施形態に係る光情報記録媒体101の一部を示す断面図である。図14に示されるように、光情報記録媒体101は、基板1と、反射膜5と、複素屈折率変化膜6とをこの順に備える。そして、記録再生に用いるレーザ光は複素屈折率変化膜6側から入射される。
反射膜5は、入射されたレーザ光を反射するものである。反射膜5は、高反射率を有する金属膜により形成されていることが好ましい。反射膜5の材料としては、Al、Ag、Au、Cuや、これらを母体とした合金、これらに他の金属を添加した合金(例えばアルミニウム・ニッケル合金)や、また、他の金属の純金属等を用いることができる。反射膜5の層厚は、特に限定されるものではなく、所望の層厚に調整することができ、例えば、5〜100nm程度である。
複素屈折率変化膜6は、再生レーザ光のレーザ波長における複素屈折率が熱により変化する材料を含んで構成されており、再生ビームスポットサイズから決定される解像限界よりも小さいピット長を有するプリピットを再生可能とする超解像特性を有する膜である。複素屈折率変化膜6の材料としては、例えば、ロイコ色素等の有機サーモクロミズム物質や金属酸化物等が挙げられるが、耐久性に優れている点、比較的作製が容易である点、等の効果を有することから金属酸化物であることが好ましい。なお、金属酸化物が熱により屈折率が変化し超解像特性を示すことは、特許文献1に示されている。
上記金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化スズ、酸化インジウム、酸化ニッケル、酸化バナジウム、酸化チタン、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、酸化コバルト、酸化タンタル等が挙げられるが、特に耐久性が良い点、温度変化に対する複素屈折率変化の可逆性が良い点、比較的安価な材料である点、等の効果を有する酸化亜鉛がより好ましい。
複素屈折率変化膜6の膜厚は特に限定されるものではなく、使用する材料によりその膜厚を調整することができ、例えば、5〜800nm程度が適当である。
また、複素屈折率変化膜6の上に、カバー層を有しても良い。この場合、光情報記録媒体101を傷や酸化から保護することができる。カバー層の厚みは、通常再生装置の有する光学系より決定される。
次に、本実施形態の光情報記録媒体101の変形例を示す。
上記説明では、光情報記録媒体101が、基板1、反射率5、複素屈折率変化膜6をこの順で備える構成とした。しかしながら、光情報記録媒体101は、基板1上に、複素屈折率変化膜6と反射膜5をこの順に備える形態であってもよい。この場合、記録再生に用いるレーザ光は基板1側から入射される。なお、再生レーザ光を基板1側から入射させる構成のときには、複素屈折率変化膜6が厚すぎるとプリピットや溝部及び/又は土手部が埋もれてしまうため、複素屈折率変化膜6は、200nm以下であることが好ましい。また、基板1側から記録再生に用いるレーザ光が入射される場合には、上記カバー層の厚みはいくらでも良い。
しかしながら、現在、記録容量の高密度化への要望が高まる中、Blu−ray Disc等の様に記録再生装置の対物レンズの開口数を大きくすることで対応すると、基板1側から再生ビーム光を入射する際には基板1の厚みに制限が加わるため、参考形態1と同様に、複素屈折率変化膜6側から再生ビーム光を入射することが好ましい。すなわち、光情報記録媒体101は、基板1、反射率5、複素屈折率変化膜6をこの順で備える構成が好ましい。
また、本実施形態の光情報記録媒体101は、図14に示した構成に限定されるものではなく、基板1及び複素屈折率変化膜6を必須の構成要件として、種々の構成に適用することが可能である。例えば、別の膜(例えば、光吸収膜や熱調整膜等)を新たに付加しても良い。また、例えば、相変化膜や光磁気膜等の記録層を積層することで記録型の光情報記録媒体とすることもできる。このとき、一般的に記録型の光情報記録媒体は、その一部に例えばアドレスピットと呼ばれる情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットが存在するため、本特許の応用が可能である。
次に、参考形態1と同様に、実施の形態2に対する比較用の光情報記録媒体を考える。実施の形態2に対する比較用の光情報記録媒体は、光情報記録媒体101の基板1が基板210である点以外は膜構成、材料、その他が光情報記録媒体101と同様である。
本実施形態に係る光情報記録媒体101は、後述する実施例の評価結果で示すように、実施の形態2に対する比較用の光情報記録媒体に比して、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーをより低くできるという効果がある。
これは、上記参考形態1と同様に、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットを溝部12a又は土手部12bに形成することにより、再生レーザ光照射時に再生レーザビームスポット内の熱のたまり方が良くなったためと考えられる。これにより、従来よりも低い再生レーザ光パワーにおいても、再生ビームスポットの温度が一層上昇すると考えられる。
上述したように、複素屈折率変化膜6は、再生レーザ光が照射されたときに、該再生レーザ光照射による発生した熱により複素屈折率を部分的に変化させることで、超解像特性を有している。そのため、該複素屈折率変化膜6と、熱をため易くすると思われる基板1の構造、つまり、凹凸形状のプリピット11を溝部12aまたは土手部12bに形成する構造とを組み合わせることにより、超解像再生するときの再生レーザ光パワーを従来よりも低くすることができる。
なお、複素屈折率変化膜6が熱の影響を受けることがはっきりしているため、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーがより低くできるという効果は、参考形態1に比して、大きい。
さらに、複素屈折率変化膜6を金属酸化物とすることにより、耐久性に優れていること、比較的作製が容易であること、等の効果がある。さらに、複素屈折率変化膜6を酸化亜鉛とすることにより、特に耐久性が良いこと、温度変化に対する複素屈折率変化の可逆性が良いこと、比較的安価な材料であること等の効果がある。
また、参考形態1と同様に、光情報記録媒体101は、実施の形態2に対する比較用の光情報記録媒体に比して、周方向に沿って溝部12a又は土手部12bが存在するため、プッシュプル方式等を用いてトラッキングサーボをかける際に、トラッキングサーボ信号が得やすくなる。これにより、トラッキングサーボをより安定にできるという効果も有する。
なお、本発明の光情報記録媒体101に対して情報の記録再生を行い得る、記録再生装置の一例については、参考形態1と同様である。
≪光情報記録媒体の製造方法≫
次に、光情報記録媒体101の製造方法の一例について説明する。
参考形態1と同様の方法で基板1を作製した後、基板1上に反射膜5、複素屈折率変化膜6を例えばスパッタリング装置を用いてこの順に積層する。積層するための方法は、スパッタリング法に限らず、例えば、蒸着法等、基板1上に反射膜5、複素屈折率変化膜6をこの順に積層することができる方法であれば良い。必要に応じてスピンコート法等を用いて、カバー層を複素屈折率変化膜6の上に形成しても良い。このようにして、光情報記録媒体101が完成する。
≪実施例による本実施形態の評価結果≫
以下に、本実施形態に係る光情報記録媒体101を実施例2として実際に作製し、該実施例2における再生レーザ光パワー低減の効果の評価結果を、比較例4と比較して説明する。
(実施例2)
図2に示すように、溝部12aの内部にさらに情報の再生に寄与する凹形状のプリピット11を有する基板1を作製した。なお、基板1の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板1上に、反射膜5としてアルミニウム・ニッケル合金を20nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を135nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、実施例2は、超解像特性を示す複素屈折率変化膜6を備えるとともに、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1を備える本実施形態の光情報記録媒体101の具体例である。
(比較例4)
図8に示すように、情報の再生に寄与するプリピット11が凹形状である基板210を作製した。基板210の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板210上に、反射膜5としてアルミニウム・ニッケル合金を20nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を135nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。実施例2との違いは、基板210と基板1の違いのみである。すなわち、比較例4は、超解像特性を示す複素屈折率変化膜6を備えるものの、プリピット11が溝部12aおよび土手部12bに形成されていない構造を有する基板210を備える比較用の光情報記録媒体の具体例である。比較例4は、特許文献1と同様の構成を有するものである。
(実施例3)
図2に示すように、溝部12aの内部にさらに情報の再生に寄与する凹形状のプリピット11を有する基板1を作製した。なお、基板1の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板1上に、反射膜5としてAlを30nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を150nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、実施例3は、超解像特性を示す複素屈折率変化膜6を備えるとともに、プリピット11が溝部12aに形成された構造を有する基板1を備える本実施形態の光情報記録媒体101の具体例である。
(実施例4)
図4に示すように、土手部12bの内部にさらに情報の再生に寄与する凹形状のプリピット11を有する基板1を作製した。なお、基板1の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板1上に、反射膜5としてAlを30nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を150nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。すなわち、実施例4は、超解像特性を示す複素屈折率変化膜6を備えるとともに、プリピット11が土手部12bに形成された構造を有する基板1を備える本実施形態の光情報記録媒体101の具体例である。
以下に、再生レーザ光パワー低減の評価結果について述べる。
図15は実施例2と比較例4の光情報記録媒体におけるピット長0.14μm、すなわちピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。なお、図11が示すように、上記光学系の光学系解像限界は約0.16μmである。
図15からわかるように、実施例2及び比較例4のどちらにおいても光学系解像限界以下であるピット長0.14μmの再生信号が確認された。しかし、実施例2及び比較例4のCNRは異なり、実施例2では比較例4よりも再生レーザ光パワー3.5mWにおいて16dB程度大きな再生信号が得られた。また、図15からわかるように、実施例2が再生レーザ光パワー3.5mWで到達したCNRに、比較例4は再生レーザ光パワー4.5mWでも及ばなかった。
これにより、実施例2の光情報記録媒体101は、比較例4の光情報記録媒体に比して、再生レーザ光パワーが低くてより優れた超解像特性が得られることが確認された。
また、再生レーザ光パワー3.0mWにおいて、実施例2ではデータがあるが比較例4ではデータがない理由は、再生レーザ光パワー3.0mWにおいては比較例4ではトラッキングサーボが不安定で測定不可能であったためである。これにより、実施例2は比較例4に比してトラッキングサーボが安定であるという効果も確認された。
図16は、実施例2と比較例4の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。また、再生レーザ光パワーは、ピット長0.14μmにおいて実施例2、比較例4それぞれCNRが最も大きかった条件を採用し、実施例2は3.5mW、比較例4は4.5mWの条件でそれぞれ測定を行った。
図16と図11を比較してもわかるように、実施例2及び比較例4どちらにおいても光学系解像限界以下のピット長の再生信号が確認できた。しかし、その再生レーザ光パワー及び小さなピット長におけるCNRは異なり、実施例2では、比較例4より再生レーザ光パワーが1mWも低いにもかかわらず、ピット長0.14μmにおいて5dB程度、ピット長0.10μmにおいて14dB程度大きな再生信号が得られた。
このように、本発明の実施例2の光情報記録媒体101は、比較例4の光情報記録媒体よりもより低い再生レーザ光パワーでより大きい再生信号、すなわちより高い超解像特性を示す効果を有することが確認された。
図17は、実施例2と比較例4の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。このときの測定条件は、再生レーザ光パワー以外は上記図16と同様である。再生レーザ光パワーは、ピット長0.14μmにおいて実施例2においてCNRが最も大きかった3.5mWの条件で測定を行った。
図17に示すように、実施例2は比較例4に比して、同じ再生レーザ光パワーにおいて、光学系解像限界以下であるピット長0.16μmにおいて7dB程度、ピット長0.14μmにおいて16dB程度、ピット長0.10μmにおいて14dB程度大きな再生信号が得られた。
また、図17と図13とを比較することにより、比較例に対する実施例2の再生レーザ光パワーの低減効果が、参考例1に比べて大きいことがわかる。図13は、図17と同様に、ピット長0.14μmにおいて参考例1のCNRが最も大きかった再生レーザ光パワーにおける参考例1と比較例1とのCNRのピット長依存性を示している。図13と図17と比較してわかるように、実施例2と比較例4との再生信号の増大量が、参考例1と比較例1との再生信号の増大量よりも大きいことが確認できる。このことから、再生レーザ光のレーザ波長における複素屈折率が熱により変化することが明確な複素屈折率変化膜6と、凹凸形状のプリピット11が溝部12aまたは土手部12bに形成された基板1とを組み合わせることにより、再生レーザ光パワーの低減効果(言いかえると、超解像特性が一層良くなる効果)が一層増大することが確認された。
また、図18は実施例3と実施例4の光情報記録媒体におけるピット長0.14μm、すなわちピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。なお、図11が示すように、上記光学系の光学系解像限界は約0.16μmである。
図18からわかるように、実施例3及び実施例4のどちらにおいても光学系解像限界以下であるピット長0.14μmの再生信号が確認された。しかも、実施例3及び実施例4のCNRの再生レーザ光パワー依存性はほぼ等しかった。
これにより、実施例3の光情報記録媒体101は、実施例4の光情報記録媒体に比して、ほぼ同じ超解像特性が得られることが確認されたため、溝部12aにプリピットを形成した場合と、土手部12bにプリピットを形成した場合では、ほぼ同じ再生レーザ光パワーの低減効果が得られることが確認された。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施形態に係る光情報記録媒体102について、図19〜図22に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記参考形態1または2にて説明した図面と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。また、本発明の光情報記録媒体102に対して情報の記録再生を行い得る、記録再生装置(光情報再生装置)の一例については、参考形態1及び実施の形態2と同様である。
≪光情報記録媒体の構成≫
図19は、本実施形態に係る光情報記録媒体102の一部を示す断面図である。図19に示されるように、光情報記録媒体102は、基板1と、熱調整膜8と、光吸収膜7と、複素屈折率変化膜6とをこの順に備える。そして、記録再生に用いるレーザ光は複素屈折率変化膜6側から入射される。
光吸収膜7は、再生レーザ光を吸収して光吸収膜7自体が昇温することで、複素屈折率変化膜6の温度を上げるものである。光吸収膜7の材料としては、Si膜、Ge膜などの半導体や半金属、相変化材料、光磁気記録材料、再生レーザ光を吸収する色素等の材料等が挙げられる。光吸収膜7を設けることにより、複素屈折率変化膜6の温度が上昇しやすくなるため、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーがより低くなるという効果を有する。
また、光吸収膜7は、複素屈折率が熱により変化する複素屈折率変化膜6に対して再生レーザ光の入射側と反対側に、該複素屈折率変化膜6に隣接するように設けることが好ましい。これにより、複素屈折率変化膜6を透過する光の損失を少なくした上で光吸収膜7より発生した熱をより有効に複素屈折率変化膜6に伝えることができる。
熱調整膜8は、複素屈折率変化膜6及び光吸収膜7の温度を調整するためのものである。光吸収膜7は光を吸収して昇温する性質を持つため、高温になり易く、光吸収膜7が直接基板上に形成されていると、破壊や劣化、あるいは酸化等を伴う場合があるためである。熱調整膜8の材料としては、窒化シリコン、窒化アルミニウム、ZnS−SiO2等の透明誘電体材料や、Al、Ag、Au、Cu等の金属や合金が挙げられる。透明誘電体材料は金属や合金に比して熱伝導度が低いため放熱性も低い。あまり放熱性を高めると再生耐久性は上がるが複素屈折率変化膜6に伝わる熱も減少してしまうため超解像特性が悪化する。よって、複素屈折率変化膜6や光吸収膜7の材料や膜厚に合わせて、熱調整膜8の材料や膜厚を調整することが好ましい。また、透明誘電体材料と金属や合金を積層させた膜を熱調整膜8として採用することもできる。熱調整膜8を設けることにより、上記の理由から、再生耐久性が向上するという効果を有する。なお、熱調整膜8はなくても良いが、上記の理由から、設けることが好ましい。
また、熱調整膜8は、光吸収膜7に対して再生レーザ光の入射側と反対側に、光吸収膜7に隣接するように設けることが好ましい。これにより、光吸収膜7から発生した熱をより有効に調整することが可能となる。
また、複素屈折率変化膜6の上に、カバー層を有しても良い。この場合、光情報記録媒体102を傷や酸化から保護することができる。カバー層の厚みは、通常再生装置の有する光学系より決定される。
次に、本実施形態の光情報記録媒体102の変形例を示す。
上記説明では、光情報記録媒体102が、基板1、熱調整膜8、光吸収膜7、複素屈折率変化膜6をこの順で備える構成とした。しかしながら、光情報記録媒体102は、基板1上に、複素屈折率変化膜6と光吸収膜7と熱調整膜8をこの順に備える形態であってもよい。この場合、記録再生に用いるレーザ光は基板1側から入射される。なお、基板1側から記録再生に用いるレーザ光が入射される場合には、上記カバー層の厚みはいくらでも良い。
しかしながら、現在、記録容量の高密度化への要望が高まる中、Blu−ray Disc等の様に記録再生装置の対物レンズの開口数を大きくすることで対応すると、基板1側から再生ビーム光を入射する際には基板1の厚みに制限が加わるため、参考形態1及び実施の形態2と同様に、複素屈折率変化膜6側から再生ビーム光を入射することが好ましい。すなわち、光情報記録媒体102は、基板1、熱調整膜8、光吸収膜7、複素屈折率変化膜6をこの順で備える構成が好ましい。
また、本実施形態の光情報記録媒体102は、図19に示した構成に限定されるものではなく、基板1及び複素屈折率変化膜6を必須の構成要件として、種々の構成に適用することが可能である。例えば、別の膜を新たに付加しても良い。また、例えば、相変化膜や光磁気膜等の記録層を積層することで記録型の光情報記録媒体とすることもできる。このとき、一般的に記録型の光情報記録媒体は、その一部に例えばアドレスピットと呼ばれる情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットが存在するため、本特許の応用が可能である。
次に、参考形態1及び実施の形態2と同様に、実施の形態3に対する比較用の光情報記録媒体を考える。実施の形態3に対する比較用の光情報記録媒体は、光情報記録媒体102の基板1が基板210である点以外は膜構成、材料、その他が光情報記録媒体102と同様である。
本実施形態に係る光情報記録媒体102は、後述する実施例の評価結果で示すように、実施の形態3に対する比較用の光情報記録媒体に比して、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーがより低くできるという効果がある。さらに、吸熱膜を設けることにより、超解像再生が可能となる再生レーザ光パワーがより低くできるという効果がある。さらに、放熱膜を設けることにより、再生耐久性が向上するという効果がある。
また、参考形態1及び実施の形態2と同様に、光情報記録媒体102は、実施の形態3に対する比較用の光情報記録媒体に比して、周方向に沿って溝部12a又は土手部12bが存在するため、プッシュプル方式等を用いてトラッキングサーボをかける際に、トラッキングサーボ信号が得やすくなる。これにより、トラッキングサーボをより安定にできるという効果も有する。
≪光情報記録媒体の製造方法≫
次に、光情報記録媒体102の製造方法の一例について説明する。
参考形態1と同様の方法で基板1を作製した後、基板1上に熱調整膜8、光吸収膜7、複素屈折率変化膜6を例えばスパッタリング装置を用いてこの順に積層する。積層するための方法は、スパッタリング法に限らず、例えば、蒸着法等、基板1上に熱調整膜8、光吸収膜7、複素屈折率変化膜6をこの順に積層することができる方法であれば良い。必要に応じてスピンコート法等を用いて、カバー層を複素屈折率変化膜6の上に形成しても良い。このようにして、光情報記録媒体102が完成する。
≪実施例による本実施形態の評価結果≫
以下に、本実施形態に係る光情報記録媒体102を実施例5として実際に作製し、該実施例5における再生レーザ光パワー低減の効果の評価結果を、比較例5と比較して説明する。
(実施例5)
図2に示すように、溝部12aの内部にさらに情報の再生に寄与する凹形状のプリピット11を有する基板1を作製した。なお、基板1の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板1上に、熱調整膜8として窒化シリコンを20nm、光吸収膜7としてシリコンを50nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を160nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。
(比較例5)
図8に示すように、情報の再生に寄与するプリピット11が凹形状である基板210を作製した。基板210の材料はポリオレフィン系樹脂である。この基板210上に、熱調整膜8として窒化シリコンを20nm、光吸収膜7としてシリコンを50nm、複素屈折率変化膜6として酸化亜鉛を160nm、この順にマグネトロンスパッタリング方法で積層した。実施例5との違いは、基板210と基板1の違いのみである。
以下に、再生レーザ光パワー低減の評価結果について述べる。
図20は実施例5と比較例5の光情報記録媒体におけるピット長0.14μm、すなわちピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。なお、図11が示すように、上記光学系の光学系解像限界は約0.16μmである。
図20からわかるように、実施例5及び比較例5のどちらにおいても光学系解像限界以下であるピット長0.14μmの再生信号が確認された。しかし、実施例5及び比較例5のCNRは異なり、実施例5では比較例5よりも再生レーザ光パワー3.0mWにおいて5dB程度大きな再生信号が得られた。また、図20からわかるように、実施例5が再生レーザ光パワー3.0mWで到達したCNRに、比較例5は再生レーザ光パワー4.5mWでもわずかに及ばなかった。
これにより、実施例5の光情報記録媒体は、比較例5の光情報記録媒体に比して、再生レーザ光パワーが低くて優れた超解像効果が得られる効果があることが確認された。
また、再生レーザ光パワー1.0mW、1.5mW、2.0mWにおいて、実施例5ではデータがあるが比較例5ではデータがない理由は、再生レーザ光パワー1.0mW、1.5mW、2.0mWにおいては比較例5ではトラッキングサーボが不安定で測定不可能であったためである。これにより、実施例5は比較例5に比してトラッキングサーボが安定であるという効果も確認された。
図21は、実施例5と比較例5の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。このときの測定は、再生レーザ光のレーザ波長が408nm、NAが0.65、線速度が3.0m/secで行った。また、再生装置の有する光学系の球面収差を最適化するために0.5mm厚の石英ガラスでできたカバーガラスを光情報記録媒体の上に乗せて測定を行った。また、再生レーザ光パワーは、ピット長0.14μmにおいて実施例5、比較例5それぞれCNRが最も大きかった条件を採用し、実施例5は3.0mW、比較例5は4.5mWの条件でそれぞれ測定を行った。
図21と図11を比較してもわかるように、実施例5及び比較例5どちらにおいても光学系解像限界以下のピット長の再生信号が確認できた。しかし、その再生レーザ光パワー及び小さなピット長におけるCNRはわずかに異なり、実施例5では、比較例5より再生レーザ光パワーが1.5mWも低いにもかかわらず、ピット長0.14μmにおいて1dB程度、ピット長0.10μmにおいて1dB程度わずかではあるが大きな再生信号が得られた。
このように、本発明の実施例5の光情報記録媒体102は、比較例5の光情報記録媒体よりもより低い再生レーザ光パワーでより大きい再生信号、すなわちより高い超解像特性を示す効果があることが確認された。
図22は、実施例5と比較例5の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。このときの測定条件は、再生レーザ光パワー以外は上記図21と同様である。再生レーザ光パワーは、ピット長0.14μmにおいて実施例5においてCNRが最も大きかった3.0mWの条件で測定を行った。
図22に示すように、実施例5は比較例5に比して、同じ再生レーザ光パワーにおいて、光学系解像限界以下であるピット長0.14μmにおいて5dB程度、ピット長0.10μmにおいて11dB程度大きな再生信号が得られた。
参考例1における光情報記録媒体と実施例5における光情報記録媒体は、それぞれを構成する膜の名称は異なるものの、実質的には参考例1の保護膜4である窒化シリコンと実施例5の複素屈折率変化膜6の材料が異なる点以外は、同様である。
ここで、図21と図13とを比較することにより、比較例に対する実施例5の再生レーザ光パワーの低減効果が、参考例1に比べて大きいことがわかる。図13は、図21と同様に、ピット長0.14μmにおいて参考例1のCNRが最も大きかった再生レーザ光パワーにおける参考例1と比較例1とのCNRのピット長依存性を示している。図13と図21と比較してわかるように、実施例5と比較例5との再生信号の増大量が、参考例1と比較例1との再生信号の増大量よりも大きいことが確認できる。このことから、再生レーザ光のレーザ波長における複素屈折率が熱により変化することが明確な複素屈折率変化膜6と、凹凸形状のプリピット11が溝部12aまたは土手部12bに形成された基板1とを組み合わせることにより、再生レーザ光パワーの低減効果が一層増大することが再び確認された。
また、図15の実施例2のグラフと図20の実施例5のグラフを比較してわかるように、光学系解像限界以下であるピット長0.14μmにおいて、再生レーザ光パワー3.0mWでは、実施例5は実施例2に比して7dB程度再生信号が大きくなっている。また、実施例2で最大のCNRである約38dBに到達する再生レーザ光パワーが、実施例2では3.5mWであるのに対して、実施例5では2.0mWと2.5mWの間であり、光吸収膜7を設けることにより、より低い再生レーザ光パワーで同程度の超解像特性が実現できるという効果が確認された。また、熱調整膜8を設けることにより、実施例2に比して実施例5の再生耐久性が向上したことも確認された。
以上のように、本願発明者らは、超解像特性を示す光情報記録媒体、特に熱により屈折率が変化する複素屈折率変化膜を有する光情報記録媒体において、情報の再生に寄与する凹凸形状のプリピットを溝部または土手部に設けることによって、再生感度が向上し、再生レーザ光パワーが低くても超解像再生が可能であることを発見した。
なお、本発明の光情報記録媒体は、いわゆる円盤状の光ディスクである場合のみならず、カード状またはシート状等の形状のものにも応用可能である。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明は、再生レーザ光の解像限界以下のピット長を有するプリピットに対して再生可能とする光情報記録媒体、および、それを用いた光情報再生装置に適用できる。
本発明の参考形態1に係る光情報記録媒体の一部を示す断面図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体の基板を示す斜視図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体の基板の変形例を示す斜視図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体の基板のさらなる変形例を示す斜視図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体の基板のさらなる変形例を示す斜視図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体の基板のさらなる変形例を示す斜視図である。 参考形態1に係る光情報記録媒体に対する比較用の光情報記録媒体の一部を示す断面図である。 図2又は図4に示す基板を用いた本発明の参考形態1に係る光情報記録媒体に対する比較用の光情報記録媒体の基板を示す斜視図である。 図3又は図5に示す基板を用いた本発明の参考形態1に係る光情報記録媒体に対する比較用の光情報記録媒体の基板を示す斜視図である。 本発明の記録再生装置に光学ヘッドとして搭載される、光情報記録媒体が円盤状の光ディスクである場合の一般的な光学系の構成図である。 比較例2および比較例3の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。 参考例1と比較例1の光情報記録媒体におけるピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。 参考例1と比較例1の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。 本発明の実施の形態2に係る光情報記録媒体の一部を示す断面図である。 実施例2と比較例4の光情報記録媒体におけるピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。 実施例2と比較例4の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。 実施例2と比較例4の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。 実施例3と実施例4の光情報記録媒体におけるピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。 本発明の実施の形態3に係る光情報記録媒体の一部を示す断面図である。 実施例5と比較例5の光情報記録媒体におけるピットピッチ0.28μmの再生信号のCNRの再生レーザ光パワー依存性を示すグラフである。 実施例5と比較例5の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。 実施例5と比較例5の光情報記録媒体における再生信号のCNRのピット長依存性を示すグラフである。
符号の説明
1 基板
2 保護膜
3 機能膜
4 保護膜
5 反射膜
6 複素屈折率変化膜
7 光吸収膜
8 熱調整膜
11 プリピット
12a 溝部
12b 土手部
20 光情報記録再生装置(光情報再生装置)
100・101・102 光情報記録媒体

Claims (8)

  1. 再生される情報に対応する凹凸形状のプリピットが同心円状或いはスパイラル状に形成されている基板を備えた光情報記録媒体であって、
    再生レーザ光の解像限界より小さいピット長を持つプリピットの再生を可能とする解像向上膜を備え、
    前記解像向上膜は、酸化亜鉛からなる複素屈折率変化膜であり、
    前記基板は、前記プリピットの周方向に沿って形成された溝部および土手部の少なくとも一方を備えるとともに、前記プリピットが前記溝部および土手部の少なくとも一方に形成されていることを特徴とする光情報記録媒体。
  2. 前記プリピットが溝部のみに形成されている場合、該溝部の幅が前記プリピットのピット幅以上であり、
    前記プリピットが土手部のみに形成されている場合、該土手部の幅が前記プリピットのピット幅以上であり、
    前記プリピットが溝部および土手部の両方に形成されている場合、該溝部および土手部の両方の幅が前記プリピットのピット幅以上であることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  3. 前記プリピットが、前記溝部および土手部の何れか一方にのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  4. 前記再生レーザ光を吸収する光吸収膜が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。
  5. 前記光吸収膜が、前記複素屈折率変化膜に対して前記再生レーザ光の入射側と反対側に、前記複素屈折率変化膜に隣接するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体。
  6. 前記光吸収膜の温度を調整する熱調整膜が設けられていることを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体。
  7. 前記熱調整膜が、前記光吸収膜に対して前記再生レーザ光の入射側と反対側に、前記光吸収膜に隣接するように設けられていることを特徴とする請求項に記載の光情報記録媒体。
  8. 請求項1からの何れか1項に記載の光情報記録媒体に対して再生することを特徴とする光情報再生装置。
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