JP4339212B2 - セラミック基板の製造方法及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、セラミック基板の製造方法及びその用途に関する。
従来、セラミック基板の表面に導電性を有する金属回路層を形成し、金属回路層の所定位置に半導体素子を搭載したセラミック回路基板が用いられている。セラミック回路基板を高信頼性で作動させるためには、半導体素子が発生する熱を効率よく放散し、半導体素子の温度が過度に上昇しないようにすることが肝要であり、セラミック基板には、電気絶縁性に加えて、優れた放熱特性が求められている。近年、回路基板の小型化、パワーモジュールの高出力化が進む中、小型軽量化モジュールにおいては、窒化アルミニウム(以下、AlNという)基板が注目されている。
セラミックシートは、一般に、押出成形法を用いると成形厚みの制限が無く、薄板及び厚板のセラミックシートの成形が可能であり、例えば、以下の方法が知られている。(1)万能混合機、ライカイ機、ミキサー、振動篩機等を用いて、予めオレイン酸で表面処理したセラミック粉末、焼結助剤及び有機粉末バインダーからなる混合粉末を調製する。(2)この混合粉末に、水、有機液体バインダー、離型剤及び可塑剤等からなる混合液体を噴霧し、万能混合機、ライカイ機、ミキサー、振動篩機等を用いて顆粒状の湿紛原料を作製する(顆粒化工程)。(3)オレイン酸処理したセラミック粉末とバインダー水溶液を馴染ませるため、湿紛を2〜3日間低温にて放置する(寝かせ工程)。(4)この原料を混練機の原料供給口に投入し、練土を調製した後(混練工程)、(5)さらに、2〜3日間低温にて放置し、練土粘度を低下させる。(6)この練土をダイスが設置された1軸押出成型機の原料供給部に投入し、シート状に成形する。
特開平2−248358号公報 特開平2−283672号公報 特開平2−083265号公報
成形シートは、例えばベルト乾燥機などを用いて乾燥後、金型プレス成形機にて所望形状にプレスすることにより得られる。成形シートに含まれる有機バインダー等を除去するため、窒素ガス等の非酸化性雰囲気中、温度400〜700℃まで昇温し、1〜20時間保持して、脱脂処理を施す。次に、得られた脱脂体を焼成容器内に収容し、非酸化性雰囲気中、1600〜1850℃まで昇温し、0.5〜10時間保持して、焼成処理を施すことにより、セラミック基板が得られる。焼成は真空、減圧、及び加圧下で行うことも可能であるが、常圧下で行うのが一般的である。
従来のセラミック基板の製造方法の課題は、品質を安定化させるため、原料の顆粒化工程や寝かせ工程、練土の放置工程、脱脂工程、並びに、焼成工程に長いリードタイムを要することであった。
本発明の目的は、強混練性能を有した2軸押出機と、成形安定性を有した1軸成形機を組み合わせた押出成形機を使用すること、並びに、脱脂炉と焼成炉を連続させることによって、従来と同等もしくはそれ以上の品質が得られ、しかも生産効率の良好なセラミックス基板の製造方法を提供することである。
即ち、本発明は、2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給口を連結させた押出成形機を用いて、厚みが0.2〜10mmのセラミックシートを成形し、このセラミックシートを脱脂炉と焼成炉が連結した脱脂焼成炉を通過させることを特徴とするセラミック基板の製造方法であり、セラミックシートが窒化物セラミックス、酸化物セラミックス、炭化物セラミックスの群から選ばれる1種以上を含むことを特徴とする該セラミック基板の製造方法であり、窒化物セラミックスが窒化アルミニウムであることを特徴とする該セラミック基板の製造方法である。
さらに、上記製造方法で製造されたセラミック基板の一主面に金属回路を形成し、他の一主面に放熱板を接合してなるセラミック回路基板であり、該セラミック回路基板を用いてなるモジュールである。
本発明により、従来と同等もしくはそれ以上の品質で、しかも生産効率の良好なセラミック基板が提供され、セラミック回路基板並びにモジュールへの適用が可能である。
<原料調製>
本発明に係るセラミック粉末は、加水分解を防止するためにステアリン酸、オレイン酸、リン酸等で表面処理することが好ましい場合がある。中でも、オレイン酸が好ましく、その使用量は、セラミック粉末100質量部に対して0.5〜3質量部程度が好ましい。使用量が3質量部を超えると、オレイン酸の撥水作用により練土の流動性が低下し、成形性が損なわれる場合があり、一方、0.5質量部未満では表面処理効果が不十分な場合がある。
本発明に係る焼結助剤は、希土類金属、アルカリ土類金属、及びアルミニウム酸化物、フッ化物、塩化物、硝酸塩、硫酸塩等が使用可能である。中でも、イットリウム酸化物等の希土類酸化物が一般的である。本発明では、希土類酸化物の他に、さらにアルミニウム酸化物を併用し、焼成温度を低下させることはより好ましい。焼結助剤の使用量は、セラミック粉末100質量部に対して1〜5質量部が好ましい。使用量が、1質量部未満であったり、或いは、5質量部を超えると、焼結しにくくなり、高密度な焼結体が得られない場合がある。アルミニウム酸化物を併用する場合その使用量は、セラミック粉末100質量部に対して1〜5質量部が好ましい。使用量が、1質量部未満であったり、或いは、5質量部を超えると、セラミック基板の熱伝導率が更に向上しない場合がある。
本発明に係る有機液体バインダーは特に限定されないが、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸、及びメタクリル酸からなる群より選ばれる一種又は二種以上を重合してなるポリマーを含む有機バインダーを用いることが好ましい。この有機液体バインダーを用いる理由は、窒素等の不活性ガス雰囲気中の脱脂処理において、他のバインダーよりも熱分解性が良く、残留炭素分の制御を容易に行うことができるからである。脱脂処理は、非酸化性雰囲気下で行うことが好ましい。例えばAlN粉末の場合、酸化雰囲気中で脱脂処理すると、AlN脱脂体中の酸素量が増加し、焼結の際にAlN格子内に酸素が固溶してAlN焼結体の熱伝導率を低下させる場合がある。上記ポリマーのガラス転移温度は、−50〜0℃であることが好ましい。ポリマーのガラス転移温度が−50℃より低いと、十分な成形体強度が得られず、成形が困難となる場合があり、一方、ガラス転移温度が0℃より高いと成形体が硬く、脆いものとなり、割れが発生しやすくなる場合がある。
液状の有機バインダーの添加割合は、セラミック粉末に対して外割配合で0.5〜30質量%が好ましく、1〜10質量%がより好ましい。添加割合が、0.5質量%より少ないと、十分な成形体強度が得られず、割れを生じる場合があり、一方、30質量%を超えると、脱脂処理に多大な時間がかかる上に、脱脂体中の残留炭素量が多いため、焼結体に色むらが生じる場合がある。
本発明に係る有機バインダー粉末は特に限定されないが、メチルセルロース系あるいはアクリル系等の使用が好ましい。有機バインダー粉末の使用量は、セラミック粉末100質量部に対して1〜5質量部が好ましい。使用量が1質量部より少ないと、十分な成形体強度が得られず割れを生じる場合があり、一方、5質量部を超えると、脱脂時のバインダー除去の際に成形体密度が低下するため、焼結時の収縮率が大きくなり、寸法不良や変形を生じる場合がある。
本発明において、上記成形体の加熱脱脂処理後の残留炭素分は、2.0質量%以下が好ましい。残留炭素分が2.0質量%を超えると、焼結を阻害して緻密な焼結体が得られなくなる場合がある。
本発明に係る可塑剤としては、精製グリセリン、グリセリントリオレート、ジエチレングリコール等が使用可能であり、その使用量は、セラミック粉末100質量部に対して2〜5質量部が好ましい。使用量が2質量部未満では、成形シートの柔軟性が不十分なためプレス成形時に成形体が脆くなり、シートへ亀裂が入りやすくなる傾向がある。一方、5質量部を超えると練土粘度が低下しシート形状の保持が困難になるため、シート幅方向の厚みムラを生じる場合がある。
本発明に係る離型剤は特に限定されないが、ステアリン酸系やシリコン系等が使用可能であり、その使用量はセラミック粉末100質量部に対して2〜5質量部が好ましい。使用量が2質量部未満であると、2軸押出機と1軸成形機間に設置された練土供給ニーダーに付着し、練土供給に支障をきたして生産性を低下させるだけでなく、練土性状の劣化に起因するシート厚みムラが生じる場合がある。一方、5質量部を超えると練土粘度が低下し、シート形状の保持が困難になるため、シート幅方向の厚みムラが生じる場合がある。
本発明では、必要に応じて、さらに分散剤を使用することも可能である。
本発明に係る溶媒としては、エタノールやトルエン等の使用が可能であるが、地球環境への配慮及び防爆設備対応を考慮して、イオン交換水又は純水を使用するのが一般的である。使用量は、セラミックス粉末100質量部に対して1〜15質量部が好ましい。使用量が1質量部未満であると、練土粘度の流動性が悪いため、シート成形に支障をきたす場合がある。一方、15質量部を超えると、練土粘度が低下し、シート形状の保持が困難になるため、シート幅方向の厚みムラが生じる場合がある。
<成形>
本発明者は、セラミックシートを製造するため、ドクターブレード法、押し出し成型法、乾式プレス法、射出成型法、スリップキャスト法について検討した。
乾式プレス法及び射出成型法は、バインダー量が多くなるため焼成時にセラミックシートの収縮が大きくなり、寸法精度が取れず、焼結体を研磨加工する必要がある。スリップキャスト法は、少ロットの異形品向きで量産性に劣り、厚い成形体は幅方向および流れ方向に厚みムラが生じやすい。
ドクターブレード法は、厚み0.5〜1mmの成型品は可能であるが、厚みが1mm程度を越えると厚みムラが大きくなり、特に端部と中心部の厚み差が40μm以上になることもあり、大きな反りを生じる場合がある。更に、厚みの厚いものは、シ−ト成型後に有機溶剤を乾燥・除去する際、蒸発する有機溶剤によって表面が荒れたり、ピンホールが発生する場合がある。
これに対し、押出成形法は、ダイスのクリアランスを大きくするだけで容易に厚みの厚いシートを成形することができ、しかも成形圧力を5〜10MPaと高くすることができるため、成形体密度を上げることが可能で、焼成時の寸法精度が良好である。
本発明に係る、2軸押出機と1軸成形機を組合せた押出成形機を図1に示す。
2軸押出機の混錬部は、2軸押出機の30〜70体積%を占めることが好ましい。混錬部が30体積%未満であると、混練不足が生じてセラミックシート密度のバラツキを誘発する場合があり、一方、70体積%を超えると、過剰混練により練土の発熱が著しくなり、配合ズレや水分蒸発に伴う流動性の低下が生じ、安定した品質のシートが得られない場合がある。
スクリュー回転数はスクリュー形状と関連するため厳密には決められないが、一般に30〜150rpm程度が好ましく、50〜100rpmがより好ましい。回転数が30rpm未満では混練不足が生じる場合があり、一方、150rpmを超えると練土の発熱が著しくなり、バインダー溶液の蒸発に伴う流動性の低下が生じるため、シートの品質が安定しない場合がある。2軸押出機の混練により練土中に混入した気泡を消滅させるため、混錬部からストランドダイス間で真空引きを行う。このとき、真空度は絶対圧力表示にて1333Pa以下の真空雰囲気に保たれる。2軸押出機は冷却用チラーユニットに接続され、2軸押出機からの吐出物温度は5〜15℃に調節される。
本発明に係る2軸押出機の特徴は、(1)2軸スクリューが同方向回転であり、2軸スクリュー間の噛み合い部において、1軸成形機よりも高いせん断応力を負荷でき、短時間で均一に混練された練土が得られる。(2)2軸スクリューは複数のパーツからなり、材料に応じて組み替えられるため混練の自由度が大きいことである。さらに、焼成する際、押出方向に依存しない等方的な収縮性能を発現することから、セラミック焼結体の寸法および変形不良を低減させることができる。
練土の成分が均一で、良好な成形性が得られる場合の練土の粘度は、降下式フローテスターでせん断応力を0.3MPaとした場合、4000〜5000Pa・sであり、シート断面の輪郭形状はフラットとなる。粘度が4000Pa・s未満であると、シート幅方向において厚みムラが発生し、焼成後のセラミック基板の寸法不良や変形を生じる場合がある。一方、粘度が5000Pa・sを超えると、シート断面の輪郭形状はフラットになるが、シート表面の流れ方向にフローマークが現れるため、焼成後のセラミック基板表面の外観が損なわれる場合がある。
1軸成形機のスクリュー径Dおよびスクリュ長さLに関して特に制約は無いが、1軸成形機のスクリュー径Dは2軸押出機のスクリュー径以上にすることが好ましい。また、1軸成形機からの吐出量は、1軸成形機のスクリュー径と回転数に依存するため、1軸成形機の回転数に限定は無いが5〜70rpm程度が好ましい。回転数が5rpm未満では、所望の吐出量が得られず生産性が低下する場合があり、一方、70rpmを超えると練土の発熱が著しくなり、溶液中の水分蒸発に伴う流動性の低下が生じるため、安定した品質のシートが得られない場合がある。1軸成形機の混錬部は、練土が2軸押出機にて既に十分混錬されているため不要である。1軸成形機は冷却用チラーユニットに接続され、1軸成形機からの吐出物温度は5〜15℃に調節される。
2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給部の接続部は図1の様に設置される。この箱状容器(真空室)の材質に制限はないが、操業中練土の流動状態を監視するため透明な容器が好ましく、高真空下でも破損しないことが必要である。練土の表面に気泡が混入し密度低下を起こさぬよう、容器内は絶対圧力表示にて1300Pa以下の真空度に保たれる。2軸押出機及び1軸成形機と、容器の界面は真空漏れが生じないように、樹脂やゴムパッキン等のシール材が用いられる。2軸押出機の吐出口から吐出された練土は、その直下の1軸成形機の練土供給口に設置されたニーダーにより、1軸成形機内に搬送される。
本発明に係る1軸成形機の特徴は、原料供給系に起因する圧力変動が2軸押出機よりも小さく、2軸押出機のシート流れ方向の厚みバラツキがR>5μmなのに対し、1軸成形機ではR≦5μmと吐出安定性に優れることである。シート流れ方向の厚みバラツキがR>5μmでは、焼成後のセラミック基板幅方向の反り量が大きくなり、金属回路板側および金属放熱板側の接合に不具合を生じる場合がある。
本発明において、2軸押出機と1軸成形機を組み合せた理由は、両機の欠点を補い、優れた特徴を活かすためである。2軸押出機の原料供給部は図1に示す通り、粉末と液体用の2箇所からなる。粉末および液体供給は、ウエイトロス式の粉末フィーダー、及び吐出脈動の少ないウエイトロス式モノポンプ若しくはウエイトロス式チューブポンプを用いることが好ましい。ここで重要なのは、粉末および液体のフィードバラツキを│±R%│≦1以内に制御し、且つ粉末フィーダーと液体添加ポンプの吐出を同調させることである。ここで、±R%は(1)および(2)式から算出する。
Figure 0004339212
ここで、Xiは30秒間隔でi回(少なくとも10回以上)測定したときの吐出量である。
Figure 0004339212
バラツキが│±R%│≦1を外れると、粉末と液体の配合比率ズレが発生するため、グリーンシートの密度バラツキが生じることから、焼成後のセラミック焼結体に変形が生じる場合がある。
セラミックシート密度2.6g/cm以上である、セラミック焼結体の収縮率を11%未満にすることができ、焼成時の収縮に伴う変形不良を解消できる。シート密度が2.6g/cm3未満であると、変形不良が発生する場合がある。
シートは、例えばベルト乾燥機などを用いて、シート含水率が1.5〜3.5%になるように乾燥させた後、金型プレス成形機にて所望形状にプレスし、成形シートを作製する。
<脱脂焼成>
本発明は、セラミック成形体を窒化硼素製容器に収納することなく、しかも、脱脂工程の降温および焼成時の昇温を除くことが出来るため時間の短縮が可能である。構造的には、脱脂炉と焼成炉の接続部をダンパー等で仕切ることなく連続化し、従来と同等以上の品質を有するセラミック焼結体を生産性を良好に製造することが出来ることが特徴である。
以下、本発明を図面に基づいて更に詳しく説明する。図2は、本発明で好適に使用される連続炉の概念図であり、図3はその正面図(図2中の断面A−A’)である。
本発明の製造方法は、インナーボックス3とアウターボックス2を備えた多重箱を有し、Pgas in>Pgas out となるように調節された連続炉のインナーボックスの一端に、セラミックシート7を供給しつつ、脱脂・焼成・冷却の各工程を連続して行わせ、他端から焼結体6を取り出すものである。多重箱は、炉壁1内に収容され、連続炉が構成されている。
gas in>Pgas out の調整は、非酸化性ガスを非酸化性ガス導入管4にて直接インナーボックス内のみに導入し、インナーボックス内とアウターボックス外に設置された非酸化性ガス排出管5から非酸化性ガスを系外に排出する際、インナーボックス内に導入する非酸化性ガスの量をQ1、インナーボックス内とアウターボックス外から排出する非酸化性ガスの量をQ2、Q3とすると、Q1>Q2>Q3且つQ1≧Q2+Q3という関係とする方法が好適である。Pgas in>Pgas out の関係は、圧力計、差圧計等を用いて監視することができる。また、Pgas in>Pgas out の関係を保持しつつ、アウターボックス内とアウターボックス外に非酸化性ガスを導入することもできる。
本発明では、インナーボックスが脱脂、焼成および冷却ゾーンから構成され、各ゾーンがダンパー等で仕切られることなく、且つ、インナーボックス内の非酸化性ガスを焼成ゾーンから脱脂ゾーンへ流すことを特徴としている。インナーボックス内の非酸化性ガスを焼成ゾーンから脱脂ゾーンへ流すことにより、脱脂ゾーンにて発生した有機バインダーの分解ガスが焼成ゾーンに流入することを防止することができる。これにより、脱脂ゾーンにて発生した有機バインダーの分解ガスの焼成ゾーンへの流入防止装置としてのダンパー等が不必要となる。
非酸化性ガスとしては、窒素ガス、ヘリウムガス、水素ガス、一酸化炭素ガスの群から選ばれる一種あるいは二種以上の使用が適しており、中でも、窒素ガスが好適である。非酸化性ガスは、脱脂、焼成、冷却の各ゾーンおいて同一種類のものを用いることが好ましい。
インナーボックスの大きさは処理量で決定される。また、アウターボックスの大きさは、Pgas in>Pgas outの調整が容易に行えるように決定される。具体的には、インナーボックスとアウターボックスとの間の容積が、インナーボックス容積よりも大きいことが好ましく、特に2倍以上大きいことが好ましい。
脱脂ゾーンと焼成ゾーンのインナーボックス内には、それぞれ1箇所もしくは2箇所以上非酸化性ガスの導入口が設置され、且つ、脱脂ゾーンのインナーボックス内に1箇所もしくは2箇所以上非酸化性ガスの排気口が設置されていることが好ましい。脱脂ゾーンへ非酸化性ガスを導入する目的は、酸化防止と焼成ゾーンから脱脂ゾーンへのガスの流れを形成することであり、脱脂ゾーンにて発生した有機バインダーの分解ガスを希釈し、セラミックシートへのカーボン成分の付着とインナーマッフル内部の汚染を防止することである。また、脱脂ゾーンから非酸化性ガスを排出する目的は、焼成ゾーンから脱脂ゾーンへのガスの流れを形成することと、セラミックシートへのカーボン成分の付着とインナーマッフル内部の汚染を防止することである。
焼成ゾーンのインナーボックスから導入され脱脂ゾーンへ流す非酸化性ガスの流速は0.01m/s以上であり、脱脂ゾーンのインナーボックスから導入され排気口へ流す非酸化性ガスの流速は0.06m/s以上であることが好ましい。焼成ゾーンのインナーボックスから導入され脱脂ゾーンへ流す非酸化性ガスの流速が0.01m/sより小さいと、脱脂ゾーンで発生した有機バインダーの分解ガスが焼成ゾーンへ流入してしまう場合がある。また、脱脂ゾーンのインナーボックスから導入され排気口へ流す非酸化性ガスの流速が0.06m/sより小さいと、脱脂ゾーンにて発生した有機バインダーの分解ガスを充分希釈することができず、セラミックシートへのカーボン成分の付着とインナーマッフル内部の汚染の原因となる場合がある。
焼成ゾーンのインナーボックスから導入され脱脂ゾーンへ流す非酸化性ガスの流速は1.0m/s以下であることが好ましい。1.0m/sを超えると、窒化アルミニウム焼結体中の焼結助剤である複合酸化物の液相が飛散して焼結性が悪化し、焼結体の変形、反りの原因となる場合がある。
脱脂工程では、非酸化性ガス雰囲気中、温度350〜700℃の温度勾配を持つ脱脂ゾーンを1〜20時間で通過させて脱脂することが好ましい。また、この際、昇温速度を20℃/分以下とすることが好ましい。昇温速度が20℃/分を超えると、有機バインダーの急激な分解によりセラミックシートにクラックが発生する恐れがある。さらに、セラミックシート内の温度勾配を200℃以下とすることが好ましい。温度勾配が200℃を超えると、セラミックシートのクラック発生の原因となる場合がある。
焼成工程は、非酸化性ガス雰囲気中、温度1600〜1900℃の温度勾配、好ましくは1700〜1800℃の温度勾配を持つ焼成ゾーンを0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間で通過させることが望ましい。また、この際、昇温速度は50℃/分以下とすることが好ましい。昇温速度が50℃/分を超えると、燒結体に反り、クラックが発生する恐れがある。さらに、セラミックシート内の温度勾配を50℃以下とすることが好ましい。温度勾配が50℃を超えると、焼結体の反り、クラックの発生原因となる場合がある。
冷却工程では、冷却ゾーンにおいて、非酸化性ガス雰囲気中、自然放冷又は非酸化性ガスの吹き付けによる強制冷却等の方法を用い、50℃又はそれ以下の温度にまで焼結体を冷却することが好ましい。
セラミックシートの昇温速度は、脱脂、焼成ゾーンの温度勾配と搬送速度をパラメーターとして制御される。脱脂ゾーンと焼成ゾーンの範囲(長さ)は特に限定されることはないが、生産性を考慮し、それぞれ0.5m以上確保することが好ましい。
多重箱を構成するインナーボックス3とアウターボックス2の材質には、窒化硼素(以下BN)・窒化珪素等の窒化物セラミックス、炭化ケイ素等の炭化物セラミックス、更には炭素質等の使用が好ましい。さらに、カーボンガスの影響を最小限にするため、インナーボックスの材質を相対密度70%以上のBNとするのが好ましい。
炉壁1とヒーター10は、インナーボックスの外側に位置するので、それらの材質はコスト的に優位な炭素質が好適である。ヒーター10は、インナーボックスとアウターボックスの間に配置することが好ましく、これによってインナーボックス内の均熱を高める利点がある。ヒーターのかわりに、高周波加熱、マイクロ波加熱を加熱源として用いることもできる。
成形体7は、セッター8の上に敷粉を介して複数個が段積みされる。セッターと敷粉にはBN質のものが好適に使用される。また、搬送時の振動やベルトのガタツキによる成形体ずれ防止のために段積みされた最上面にはタングステン等の重しをのせることが好ましい。
セラミックシートは、多重箱の一端からインナーボックス内に供給され、脱脂・焼成・冷却の各工程を経て他端から焼結体が取り出される。成形体と焼結体の搬送には、インナーボックス内に設置されたプッシャー、ベルト、ローラー等によって行われる。図には、プッシャー9の例が示されている。成形体の搬入口と焼結体の取り出し口は、連続炉内の酸素濃度が高まらないようにダンパー等の仕切りを設けることが好ましい。
本発明により製造されたセラミック焼結体、中でもAlN焼結体は、機械的特性に優れ、且つ、高い熱伝導率を有するので、厳しい使用条件下で用いられる回路基板、例えばパワーモジュール用回路基板に好適な材料である。本発明のセラミック回路基板は、セラミック基板の一主面に金属回路を形成し、他の主面に放熱板を接合してなるものである。
本発明に係るセラミック基板の厚みは特に限定されるものではなく、例えば、放熱特性を重視する場合は0.2〜1.0mm程度、高電圧下での絶縁耐圧を高めたい場合は1.0〜10mm程度のものを用いるのが一般的である。
金属回路と金属放熱板の材質はAl、Cu、またはAl−Cu合金であることが好ましい。これらは、単層ないしこれを一層として含むクラッド等の積層体の形態で用いることが可能である。中でも、AlはCuよりも降伏応力が小さいため塑性変形し易く、ヒートサイクル等の熱応力負荷が掛かった際に、セラミック基板に加わる熱応力を大幅に低減することができる。そのため、AlはCuを使用した場合よりも、金属回路とセラミック基板間に発生する水平クラックが発生しにくく、より高信頼性モジュールの作製が可能である。
金属回路の厚みは、特に限定されるものではないが、電気的および熱的仕様からAl回路及びCu回路とも0.1〜0.5mmが一般的である。一方、放熱板は、半田付け時に反りを生じない厚みにすることが必要であり、例えば、Al放熱板及びCu回路とも0.1〜0.5mmが一般的である。
本発明に係るセラミック回路基板は、セラミック基板に金属板を接合した後、エッチング等の方法により回路を形成させるか、或いは、予め形成した金属回路をセラミック基板に接合することにより製造することができる。セラミック基板と金属板又は金属回路との接合は、特に限定されないが、例えば、Al−Cu、Ag、Cu、又はAg−Cu合金と、Ti、Zr、Hf等の活性金属成分を含むロウ材を介在させ、不活性ガスまたは真空雰囲気中で加熱する方法(活性金属法)により可能である。
(実験No.1)
AlN粉末100質量部に対してオレイン酸を1.5質量部添加し、振動篩機を用いて予めオレイン酸で表面処理したAlN粉末100質量部、有機バインダー粉末3質量部、Al2質量部、及びY4質量部をボールトン混合機により乾式混合し、2軸押出機と1軸成形機を組合せた強混練型成形機の粉末供給口に、定量粉末フィーダー(供給バラツキ<1%)を用いて13.4kg/h供給した(練土の89%が粉末)。また、AlN粉末100質量部に対して、可塑剤が3質量部、離型剤が2質量部、イオン交換水が4質量部、有機液体バインダーが外割で7質量%となるように混合撹拌した液体を、同押出機の液体供給口へ定量液体モノポンプ(供給バラツキ<1%)を用いて1.6kg/h供給した(練土の11%が液体)。2軸押出機はD=46mm、L=1840mm(L/D=40)、混練部は70体積%、スクリュー回転数100rpmであった。また、2軸押出機と1軸成形機間の真空室の真空度は600Paであった。1軸成形機はD=60mm、L=700mmからなる装置を用い、スクリュー回転速度10rpmの運転条件にて、シートダイスを用いて、巾80mm×厚み1.174mmの帯状のシート成形を行った。成形条件及びシートの物性を表1に示す。同機により成形されたグリーンシートを、ベルト式乾燥機を用いて含水率が2%となるよう乾燥した後、金型付プレス機により70mm×50mm×1.174mmtの寸法に調整し、成形シートを作製した。
BNセッターの上に、離形剤としてBN粉末スラリーを表面に塗布した成形シートを20枚段積みし、最上面にタングステン板を配置した。次いで、この成形体の段積みされたものをセッターごとプッシャー搬送式の連続炉の一端から供給し、窒素ガス雰囲気中、脱脂・焼成・冷却を連続的に行い、他端からAlN焼結体を取り出した。
上記連続炉は、アウターボックス2が炭素製、インナーボックス3が窒化硼素製であり、両者の間に炭素製ヒーター10が設置されている。窒素ガスは、脱脂、焼成ゾーンそれぞれ2箇所ずつ計4箇所、非酸化性ガス導入管4aから4dを通してインナーボックス内に直接流入されており、脱脂ゾーンのインナーボックスから非酸化性ガス排出管5a、5bによって、計2箇所から窒素ガスが炉外へ排出される構造となっている(図2、3参照)。焼成ゾーンのインナーボックスから導入され脱脂ゾーンへ流す窒素ガスの流速を0.2m/s、脱脂ゾーンのインナーボックスから導入され排気口へ流す非酸化性ガスの流速を0.1m/sとなるよう設定した。このとき、Pgas inが0.109MPa、Pgas out が0.102MPaとなるように、インナーボックスとアウターボックス間への窒素ガス導入量と、窒素ガス排出管5a、5bからの窒素ガスの排出量を調節した。なお、脱脂ゾーンは成形体が昇温速度10℃/分で通過し、焼成ゾーンは25℃/分で通過するように設定した。脱脂ゾーンの搬送距離を4m、焼成ゾーンの搬送距離を5m、冷却ゾーンの搬送距離を1mとして各ゾーンを連続化した脱脂焼成炉を使用した。ワークの投入から取出しまでを12時間になるような条件で行った。得られたAlN焼結体の物性を表2に示す。
〈使用材料〉
・AlN粉末:D50の粉末粒径3.0μm、純度99.9%、不純物含有量は鉄が40ppm、シリコン100ppm。
・Al:アドマテックス社製、商品名「AO−500」、D50の粉末粒径1.0μm、純度99.9%。
・Y:信越化学工業株式会社製、商品名「Yttrium Oxide」、D50の粉末粒径1.0μm、純度99.9%。
・有機液体バインダー:ユケン工業株式会社製、商品名「セランダー」、主成分アクリル酸エステル、ガラス転移温度−20℃。
・有機バインダー粉末:ダイセル化学工業株式会社製、商品名「CMCダイセル」、主成分カルボキシメチルセルロース。
・可塑剤:花王社製、商品名「エキセパール」、主成分グリセリン。
・離型剤:サンノプコ社製、商品名「ノプコセラLU-6418」、主成分はステアリン酸を使用した。
・アルミニウム板:三菱アルミニウム株式会社製、商品名「1085材」(対応JIS番号)。
・ロウ合金箔:東洋精箔株式会社製、商品名「A2017R−H合金箔」(対応JIS番号)。
・UV硬化型レジストインク:互応化学工業株式会社製、商品名「PER−27B−6」。
Figure 0004339212
Figure 0004339212
得られたAlN焼結体の回路基板としての性能を評価するため、金属回路及び金属放熱板としてアルミニウム板を以下の方法にて接合し、回路パターンを形成した。
AlN焼結体の両面に70mm×50mm×0.2mmtのロウ合金箔を貼付け、さらにその両面から70mm×50mm×0.2mmtのアルミニウム板を挟み、それを10枚積層したものをカーボン治具にカーボンネジ締めにより設置した後、620℃で2時間保持してAlN焼結体とアルミニウム板を接合した。接合体の一主面には所定の形状の回路パターンを、もう一方の主面には放熱板パターンを形成させるべく、UV硬化型レジストインクをスクリーン印刷した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させた。次いで、レジスト塗布した部分以外を水酸化ナトリウム水溶液でエッチングした後、フッ化アンモニウム水溶液にてレジスト剥離し、図4に記載したようにアルミニウム回路AlN基板を作製した。
得られた回路基板の信頼性を評価するため熱履歴衝撃試験を実施し、1)パターン印刷ズレの有無、2)断面観察による回路面及び放熱板面とAlN基板間の接合クラック発生の有無、3)回路および放熱板部分を溶解後、インクテストによる窒化アルミニウム基板のクラック発生の有無確認を確認した。結果を表3に示す。ここで、接合クラック発生の有無は、熱履歴衝撃試験を実施し、2000サイクル未満にて接合クラックが発生した場合を記号1、2000〜3000サイクルにて接合クラックが発生した場合を記号2、3000サイクルでも接合クラックが発生しない場合を記号3とした。回路基板としての信頼性保証基準は記号2以上である。結果を表3に示す。
Figure 0004339212
〈測定方法〉
・熱履歴衝撃試験:(−40℃、10分→室温、10分→125℃、10分→室温、10分)を1サイクルとして、3000サイクルのヒートサイクルに供試体を晒す試験。
・練土粘度:降下式フローテスターにより、せん断応力0.3MPa時の粘度を測定した。
・シート厚みバラツキR:マイクロメーターを用いて、シート幅方向の他端から5mm間隔で厚みを測定し、(3)式より求めた。
Figure 0004339212
ここで、yはi回測定したときのシート厚みである。
・シート密度:金型プレス後の成形体を用いて(4)式より求めた。
Figure 0004339212
ここで、Wsheetは成形体重量、Wliquedは100℃、1時間乾燥後の含水除去した成形体重量、lはシート長手方向距離、wは短手方向距離、t成形体厚み。
・焼結体の収縮率:(5)式より求めた。
Figure 0004339212
ここで、SはL方向の収縮率(%)、lsheetは成形体の長手方向長さ、lsinteredbodyは焼結体の長手方向長さ。
シート化までの日数内訳を以下に記す。粉末と液体の調製に要する日数:0.5日、粉末と液体の混合調製に要する日数:0.5日、混合品の寝かせに要するに日数:2日、混合品の混練に要する日数:1日、混練品の寝かせに要するに日数:2日とした。
・焼結体のL方向およびW方向変形率:(6)式より求めた。
Figure 0004339212
ここで、lyeilded rateは長手方向の変形量であり、+符号の場合は長手方向中央部が端部より長く、−符号の場合は長手方向中央部が端部より短い、lcenterは長手方向中央部の長さ、lendは長手方向端部の長さ。W方向変形率は同式を用いて算出する。
・焼結体密度:アルキメデス法により(7)式から算出した。
Figure 0004339212
ここで、rは嵩密度,W1は空気中での焼結体の質量,W2は焼結体の開気孔にブタノールが含浸したときの空気中における焼結体の質量,W3はブタノール中での焼結体質量,rEは密度測定時(25℃)のブタノールの密度:0.8048g/cm3である。
・焼結体の抗折強度:下部スパン30mm、クロスヘッド速度0.5mm/分の条件にて3点曲げ試験(JIS R1601)を行い、その破壊荷重を(8)式により求めた(n=10)。
Figure 0004339212
ここで、σfは抗折強度、Pfは破壊荷重,bは試験片の幅,hは試験片の厚さ,Lは下部スパン長さである.
・焼結体の熱伝導率:AlN基板表面にカーボンスプレー処理を施し、レーザーフラッシュ法にて測定した。
・焼結体の反り量:株式会社東京精密社製触針式輪郭測定器『CONTOURECORD 1600D』を用いて測定した。
セラミック焼結体が得られるまでの日数内訳を以下に記す。脱脂連続炉を使用した場合:0.5日、バッチ式脱脂とバッチ式連続炉を使用した場合:2日とした。
(実験No.2,3,7〜26)
表1に示す成形条件、並びに、表2に示す脱脂焼成条件によりセラミック焼結体を作製したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1〜3に示す。
(実験No.4〜6)
2軸押出機と1軸成形機を組合せた強混練型成形機の代わりに、2軸押出機又は1軸成形機のみを用いたこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1〜3に示す。
(実験No.27)
連続炉脱脂焼成炉の代わりに、バッチ式脱脂炉とバッチ式焼成炉を使用したこと以外は実施例1と同様に行った。結果を表1〜3に示す。
(実験No.28)
金属回路と金属放熱板に銅板を用い、下記の方法で接合及び回路パターン形成したこと以外は、実施例1と同様に行った。結果を表1〜3に示す。
Ag85質量%、Cu10質量%、Zr2質量%、TiH3質量%からなる混合粉末と、外割で30質量%テルピネオールからなるペースト状混合液をAlN焼結体の両面に塗布し、その両面に3インチ×2インチ×0.02インチ厚の無酸素銅板を貼付け、それを14枚積層したものをカーボン治具にカーボンネジ締めにより設置を行った後、850℃で2時間保持させてAlN焼結体を銅板で挟んだ接合体を作製した。接合体の一主面には所定の形状の回路パターンを、もう一方の主面には放熱板パターンを形成させるべく、UV硬化型レジストインクをスクリーン印刷した後、UVランプを照射させてレジスト膜を硬化させた。次いで、レジスト塗布した部分以外を塩化第2銅溶液でエッチングした後、フッ化アンモニウム水溶液にてレジスト剥離し、銅回路AlN基板を作製した。
〈使用材料〉
・無酸素銅板:住友金属鉱山伸銅株式会社製、商品名『3100系』(対応JIS番号)。
本発明に係る押出成形機の説明図。 連続炉の概念図 連続炉の一例を示す正面図(図1中の断面A−A’) 本発明に係るセラミック回路基板の説明図。
符号の説明
[図1]
1 粉末供給口
2 液体供給口
3 2軸押出機
4 ベント口
5 ストランドダイス
6 真空室
7 ニーダー
8 シートダイス
9 1軸成形機
[図2,3]
1 炉壁
2.アウターボックス
3.インナーボックス
4a.非酸化性ガス導入管
4b.非酸化性ガス導入管
4c.非酸化性ガス導入管
4d.非酸化性ガス導入管
5a.非酸化性ガス排出管
5b.非酸化性ガス排出管
5c.非酸化性ガス排出管
5d.非酸化性ガス排出管
6.セラミック焼結体
7.セラミック成形体
8.セッター
9.プッシャー
10.ヒーター
gas inインナーボックス内の非酸化性ガス分圧Pgas in<Pgas out
gas outインナーボックスとアウターボックスとの間の非酸化性ガス分圧
[図4]
1 回路側金属板
2 放熱側金属板
3 AlN基板

Claims (1)

  1. 2軸押出機の吐出口と1軸成形機の原料供給口を連結させた押出成形機を用いて、厚みが0.2〜10mmの窒化アルミニウムセラミックシートを成形し、前記窒化アルミニウムセラミックシートを、脱脂炉と焼成炉が連結した脱脂焼成炉であって、インナーボックスとアウターボックスを備えた多重箱を有し、Pgas in>Pgas outとなるように調節され、かつ加熱源をインナーボックスとアウターボックスの間に配置した連続脱脂焼成炉を通過させることを特徴とする窒化アルミニウムセラミック基板の製造方法。
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