JP4337556B2 - 樹脂の製造方法およびインキ - Google Patents

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Description

本発明は、新規にして有用なる平版印刷インキに関する。さらに詳しくは、顔料分散性、印刷適性に優れた新聞印刷、枚葉印刷、ウェブ印刷、水無し印刷等のオフセット平版印刷に好適に用いられる平版印刷インキを提供し得る印刷インキバインダー用樹脂の製造方法、該樹脂を用いた平版印刷インキならびに印刷物に関する。
従来から平版印刷インキ用樹脂には、ロジン変性フェノール樹脂が広く一般に使用されることが、例えば非特許文献1等に記載されている。しかしながら、一般的にこのロジン変性フェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類を塩基性触媒下にて反応させて得たレゾール型フェノール樹脂と、ロジン類および各種多価アルコール類とを反応させて得られる。したがって、その製造工程上、未反応の、あるいは反応中にガスとして排出されるホルムアルデヒド類を処理する必要があり、また作業時の環境も必ずしも好ましいものではなく、昨今の環境衛生保全等の観点からホルムアルデヒド類を使用しない平版印刷インキが望まれている。
一般に平版印刷インキは、インキ用樹脂の他、石油系溶剤、植物油を主成分として形成されている。石油系溶剤においても地球環境保全、労働環境保全の観点から、脱芳香族化が行われている。さらに昨今では、より一層環境保全を配慮した、揮発性の石油系溶剤を一切含有しないVOC(揮発性有機化合物)フリータイプのインキへのニーズが高まっている。VOCとは、常温で揮発しやすい化合物のことであり、揮発性の石油系溶剤の他、上記ホルムアルデヒド類も含有される。米国環境保護庁はVOC測定方法として、110℃1時間の加熱による加熱残分測定を提示しており、実使用に即した測定方法として用いられている。
ホルムアルデヒド類を使用しない平版印刷インキ用樹脂としては、ロジン変性アルキッド樹脂が公知であるが、非芳香族系溶剤に対しての溶解性に劣るため、それを用いて製造した平版インキは流動性や転移性において劣る等の問題点があった。ロジン変性アルキッド樹脂の溶解性を上げるべく、さらに植物油およびまたはその脂肪酸で変性したアルキッド樹脂では融点が著しく低下し、それを用いて得られた平版印刷インキは乾燥性、ブロッキング性、ミスチング性等において劣るという問題点を有していた。また、ロジン変性アルキッド樹脂は、一般的に乳化性状においても劣り、湿し水との乳化でインキがフローダウンする等の問題点も有していた。
特許文献1においては、α,β−不飽和カルボン酸を反応させた酸変性ロジンを長鎖脂肪族アルコールでエステル化させて得られる樹脂が開示されており、樹脂融点を低下させることなく、非芳香族系溶剤への溶解性、インキ流動性等を向上させられるものの、乳化性状においては未だ不十分であるという問題点を有していた。
さらに、ホルムアルデヒド類を使用しない平版印刷インキ用樹脂として、特許文献2においては、シクロペンタジエン系炭化水素樹脂にα,β−不飽和カルボン酸を付加し、長鎖脂肪族アルコールでエステル化させて得られる樹脂が開示されており、非芳香族系溶剤に対する溶解性および乳化特性は優れているものの、インキ中に使用される植物油への溶解性が不十分であるという問題点を有していた。
ている。
また、環境保全の観点から各種製品のリサイクルが頻繁に行われており、飲料用や調味料用ポリエリレンテレフタレート(PET)ボトルのケミカルリサイクルが近年注目されている。
しかしながら、平版印刷インキ用途として検討された例はなく、非芳香族系溶剤への溶解性を有する樹脂は見出せなかった。
特開2000−159868号公報 特表00−29455号公報 色材協会誌,第63巻,271頁 1990年
本発明の目的は、環境衛生保全上、好ましくないホルムアルデヒド類を原料として使用することなく、回収PETボトルをリサイクル使用し、非芳香族系溶剤や植物油に良好な溶解性を有し、新聞印刷、枚葉印刷、ウェブ印刷、および水無し印刷等のオフセット平版印刷に好適に用いられ、さらに、VOCフリータイプのインキにも好適に用いられる印刷インキバインダー用樹脂に関する。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意研究の結果、環境衛生上好ましくないホルムアルデヒド類、すなわちそれを用いて製造するレゾール型フェノール樹脂を使用することなく、さらに回収PETボトルをリサイクル使用し、平版印刷適性、例えば顔料分散性、乳化適性、ミスチング性、乾燥性等において良好で、従来のロジン変性フェノール樹脂に匹敵する印刷適性を有するインキ用樹脂の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、エチレンテレフタレートを繰り返し単位として含むポリエステル(a)、樹脂酸(b)、植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)をエステル交換後、さらにポリオール(d)を反応させてなる印刷インキ用樹脂を含有することを特徴とする平版印刷インキである。
また本発明は、ポリエステル(a)が、回収されたポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする上記の平版印刷インキである。
また本発明は、樹脂酸(b)が、2量化付加樹脂酸を30重量%以上含有する樹脂酸である上記の平版印刷インキである。
また本発明は、110℃1時間での加熱揮発分が1重量%以下である上記平版印刷インキである。
また本発明は、基材上に上記平版印刷インキを印刷してなる印刷物である。
本発明に係わる、製造方法により得られた樹脂は、非芳香族系溶剤や植物油に対する溶解性に優れており、非芳香族系溶剤および植物油を用いて調整された印刷インキ、さらには揮発性溶剤を含有せず植物油成分からなる印刷インキとして優れた印刷適性を提供することができる。また、樹脂構成成分として、フェノール樹脂を使用しないため、該樹脂を製造するに当たって必要とされるホルムアルデヒド類を使用することがないため、労働衛生環境の保全、ホルムアルデヒド含有液の処理コストの低減等を図ることが可能となる。さらに、原料として回収PETボトルをリサイクル使用することができ、環境保全上極めて有意義な樹脂の製造方法である。
以下、本発明について具体的に説明する。本発明におけるエチレンテレフタレートを主たる繰り返し単位として含むポリエステル(a)とは、エチレングリコールとテレフタル酸またはそのエステル誘導体を主原料として得られるポリエステルであれば特に限定されるものではなく、その他のポリオール、多塩基酸およびそのエステル誘導体を一部原料として使用してもよい。これらの原料を公知の方法によってエステル化あるいはエステル交換することによりポリエステル(a)を得ることができる。
エチレングリコール以外のポリオール成分としてはプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール等が挙げられる。テレフタル酸以外の多塩基酸およびそのエステル誘導体としては、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸等が挙げられる。
上記本発明のポリエステル(a)は、飲料用等で使用されたボトルを回収し、再使用したものを用いることができる。資源のリサイクル使用であり、環境保全上好ましい。一般の飲料用等のボトルにはポリエチレンテレフタレート(PET)が使用されているが、ボトル強度等のために上記エチレンテレフタレート単位以外の成分を共重合しているポリエステルボトルも好ましくリサイクル使用することができる。通常エチレンテレフタレート単位以外の成分はポリエステル中20モル%以下である。
樹脂酸(b)とは、天然樹脂中に含有される遊離またはエステルとして存在する有機酸であれば特に限定されるものではない。例として、アビエチン酸、ネオアビエチン酸、d−ピマル酸、イソ−d−ピマル酸、ポドカルプ酸、アガテンジカルボン酸、ダンマロール酸、安息香酸、ケイ皮酸、p−オキシケイ皮酸等が挙げられる。これらの樹脂酸を含有する天然樹脂の形態で使用することが取り扱い上好ましく、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン、不均化ロジン、重合ロジン、コーパル、ダンマル等が挙げられる。溶解性と分子量の点で重合ロジンが好ましい。重合ロジンはロジン類を酸触媒を用いて部分的に2量化させたものであり、ロジン1量体と2量化付加体の混合物である。特に重合ロジン中の2量化付加体は30重量%以上が好ましい。
さらに本発明の樹脂酸(b)は、上記樹脂酸に不飽和カルボン酸またはその酸無水物を反応させて、酸変性樹脂酸として用いることもできる。不飽和カルボン酸またはその酸無水物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、クロトン酸、2,4−ヘキサジエノン酸(ソルビック酸)等が例示できる。これら不飽和カルボン酸またはその酸無水物の変性量としては、樹脂酸(b)100g当たり好ましくは0.01〜0.5モル、特に好ましくは0.02〜0.2モルである。変性温度は、150℃〜250℃の範囲が好適に用いられる。これら不飽和カルボン酸およびまたはその酸無水物の残存がないように変性量および変性温度を調整することが望ましい。これら不飽和カルボン酸およびまたはその酸無水物は、単独または任意の量比で複数を組み合わせて用いることが可能である。
次に本発明の植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)について説明する。植物油とは、植物の果実、種子等から採取される常温で液体の油脂であり、例としてアサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油等が挙げられる。植物油脂肪酸はさらにこれらの植物油を加水分解して得られる脂肪酸である。植物油脂肪酸エステルは植物油脂肪酸とアルコール化合物とのエステル反応物であり、1価アルコールとのモノエステル化合物、ポリオールとのモノエステルあるいはポリエステル化合物が挙げられる。1価アルコールとしては炭素数1〜8のアルキルアルコールが例示され、ポリオールとしては下記ポリオール(d)と同様のものが例示される。また、これら植物油およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)は上記樹脂酸(b)と予めエステル交換あるいはエステル化反応させた後に用いることもできる。
ポリエステル(a)中、原料として使用されている多塩基酸のカルボン酸基1個に対して0.5〜5個のカルボン酸基量になるように樹脂酸(b)を反応させることが好ましい。0.5個より少ないとエステル交換反応が進行しがたく、5個よりも多いと最終的な樹脂分子量を大きくしがたく好ましくない。さらに植物油脂肪酸を反応させる場合には樹脂酸(b)のカルボン酸基の個数に植物油脂肪酸のカルボン酸基の個数を加えた個数が上記範囲であることが好ましい。
植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)は、ポリエステル(a)100重量部に対して30重量部以上用いることが好ましい。30重量部よりも少ないとインキ用溶剤への溶解性が劣りやすく好ましくない。さらに植物油脂肪酸を用いるときは100重量部以下が好ましく、100重量部よりも多いと未反応の脂肪酸が、インキにした際の乳化適性を劣化させやすく好ましくない。植物油およびまたは植物油脂肪酸モノエステルを用いるときには未反応物はインキ成分として作用させることができるため、過剰に用いても構わない。
エステル交換反応は常法に従って行うことができる。ポリエステル(a)、樹脂酸(b)、および植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)を120〜260℃で加熱する。必要に応じてエステル交換触媒を添加してもよい。ポリエステル(a)として回収PETボトルを用いる際には、回収ボトルを洗浄後、適当な大きさに粉砕して反応に供される。反応初期はポリエステル片は系に不均一に分散しているが、反応の進行に伴って徐々に系は均一になっていく。
エステル交換反応触媒としては、例えば、テトラn−ブチルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ(2−エチルヘキシル)チタネート、テトラメチルチタネート、テトラn−プロピルジルコネート、テトラn−ブチルジルコネート、ジブチル錫オキサイド、モノブチル錫ハイドロオキサイド、モノブチル錫オキサイド−2−エチルヘキサノエート、ジブチル錫ジラウレート、酢酸亜鉛、酢酸マンガン、酢酸コバルト、酢酸カルシウム、酸化アンチモン等が挙げられる。通常、上記ポリエステル(a)、樹脂酸(b)、および植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)の総量に対して0.01〜5重量%用いられる。
本発明の樹脂はポリエステル(a)を樹脂酸(b)、植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)でエステル交換することによりインキ用溶剤に優れた溶解性を付与することができるものであるが、さらに、十分な分子量を確保し、印刷適性の優れたインキ用樹脂を得るために、上記エステル交換後、さらにポリオール(d)をエステル化反応させるものである。
本発明の樹脂は上記エステル交換後、さらにポリオール(d)をエステル化反応させて得られる。ポリオール(d)を反応させることにより、インキ用溶剤に優れた溶解性を付与することができ、さらに印刷適性の優れたインキ用樹脂が得られるものである。
本発明のポリオール(d)とは、特に限定されるものではなく、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−オクタンジオール、1,2−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、1,2−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジメチロールオクタン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘプタンジオール、トリメチロ−ルプロパン、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ヒドロキシメチルヘキサンジオール、トリメチロールオクタン、グリセリン、ジグリセリン、ジトリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリト−ル、ソルビトール、イノシトール、トリペンタエリスリトール等が挙げられる。
ポリオール(d)は、上記エステル交換反応で残存したカルボン基1個に対してポリオール(d)の水酸基が0.5〜2個になるように用いることが好ましい。この範囲以外では得られる樹脂分子量が大きくなり難く好ましくない。
上記ポリオール(d)とのエステル化反応は、常法に従って行うことができる。通常150℃から300℃の範囲で行われるが、使用する化合物の沸点および反応性を考慮して決定することができる。また、これらの反応においては、必要に応じて触媒を用いることが可能である。触媒としてはベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、硫酸、塩酸等の鉱酸、トリフルオロメチル硫酸、トリフルオロメチル酢酸等が例示できる。さらに、テトラブチルジルコネート、テトライソブチルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等の金属塩触媒等も使用可能である。これら触媒は、全樹脂中0.01〜5重量%の範囲で通常使用される。触媒使用による樹脂の着色を抑制するために、次亜リン酸、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン等を併用することもある。
上記反応で得られる樹脂は、重量平均分子量3000〜200000、酸価40以下が好ましい。上記範囲以外では、インキにした際の乾燥性、乳化特性が不十分になりやすく好ましくない。
次に、本発明における印刷インキとしての使用形態について説明する。本発明における印刷インキは、通常平版印刷インキ、例えば枚葉インキ、ヒートセット輪転インキ、新聞インキ(コールドセット輪転インキ)等の形態において使用される。一般的には、
顔料 5〜30重量%
樹脂 10〜40重量%
炭化水素溶剤 0〜60重量%
植物油 0〜70重量%
乾燥促進剤 0〜 5重量%
その他添加剤 0〜10重量%
からなる組成にて使用される。VOCフリータイプのインキとして使用する際には、上記組成において、炭化水素溶剤を0重量%とする。この際、必要に応じて脂肪酸モノエステル化合物を0〜60重量%含有しても差し支えない。
本発明により得られる樹脂は植物油およびまたは炭化水素溶剤およびまたは脂肪酸モノエステルに溶解して調整したワニスとして使用される。平版印刷インキは、常温から100℃の間で、顔料、ワニスおよびまたはそのゲルワニス等の印刷インキ成分を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル、ゲートミキサー等の練肉、混合、調整機を用いて製造される。
炭化水素溶剤としては、ナフテン系炭化水素溶剤およびまたはパラフィン系炭化水素溶剤が好ましい。ナフテン系炭化水素溶剤およびまたはパラフィン系炭化水素溶剤とは、いわゆるアロマレス(フリー)溶剤といわれる溶剤であり、商業的には、日本石油(株)製AFソルベント4〜7、O号ソルベントH等、出光興産(株)のスーパーゾルLA35、LA38等、エクソン化学(株)のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K等、梨樹化学社製D−SOL280、D−SOL300、マギーブラザーズ社製のMagieSol−40、44、47、52、60等を例示することができるが、これらに限定されるものではなく、これらを任意の重量比で混合して用いることも可能である。特に好ましいものは、そのアニリン点が60℃〜110℃の範囲にあるものである。アニリン点が110℃より高い場合は、本発明の樹脂(A)との溶解性に乏しく、印刷インキにした際の流動性が不十分となり、印刷機上でのインキ転移が劣り転移不良を生じたり、印刷後の被印刷体上でのレベリングが不十分となり光沢不良の原因となる。一方、アニリン点が60℃より低い場合、印刷後のインキ被膜からの溶剤離脱性が悪くなり乾燥不良を生じ、ブロッキング、裏写り等の原因となる。
植物油および脂肪酸モノエステル化合物としては、既に例示したものと同様のものを用いることができる。
顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、ベンガラ等が、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系モノアゾ、アセト酢酸アリリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系等)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系等の多環式顔料および複素環式顔料等の公知公用の各種顔料が使用可能である。
次に乾燥促進剤としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、セカノイック酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ジメチルヘキサノイック酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイック酸、ジメチルオクタノイック酸等の有機カルボン酸の金属塩、たとえばカルシウム、コバルト、鉛、鉄、マンガン、亜鉛、ジルコニウム塩等の公知公用の化合物が使用可能であり、印刷インキ表面および内部硬化を促進するために、これらの複数を適宜併用して使用することもできる。
また、特開平4−334393号に記載の1,10−フェナントロリン、多価金属およびカルボン酸とで形成される金属錯体、例えば酢酸マンガンと1,10−フェナントロリンとの反応で得られるマンガン/酢酸/1,10−フェナントロリン複合錯体、オクチル酸マンガンと1,10−フェナントロリンとの反応で得られるマンガン/オクチル酸/1,10−フェナントロリン複合錯体、ナフテン酸マンガンと1,10−フェナントロリンとの反応で得られるマンガン/ナフテン酸/1,10−フェナントロリン複合錯体、トール油マンガンと1,10−フェナントロリンとの反応で得られるマンガン/トール油酸/1,10−フェナントロリン複合錯体、ナフテン酸鉄と1,10−フェナントロリンとの反応で得られる鉄/ナフテン酸/1,10−フェナントロリン複合錯体、ネオデカン酸コバルトと1,10−フェナントロリンとの反応で得られるコバルト/ネオデカン酸/1,10−フェナントロリン複合錯体等の、当該文献における実施例1ないし実施例6記載の化合物等が使用可能である。さらに、これらドライヤーを本発明で使用の溶剤に非溶解性の物質でカプセル化し用いることも可能である。
さらに、該印刷インキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ロウ、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックスを例示することができる。また皮張り防止剤としては、クレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール等フェノール類および、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等オキシム類等を挙げることができる。
本発明の製造方法で得られた樹脂はワニスとして使用されるが、弾性を付与するためゲル化剤を添加し、樹脂骨格中に架橋構造を付与したゲルワニスとして使用することが可能である。ゲル化剤としては、一般的には金属錯体が用いられるが、代表的な化合物としてアルミニウム錯体化合物を挙げることができる。その様なアルミニウム錯体化合物としては、環状アルミニウム化合物類、例えば環状アルミニウムオキサイドオクテート(川研ファインケミカル:アルゴマー800A)、環状アルミニウムオキサイドステアレート(川研ファインケミカル:アルゴマー1000S)等、アルミニウムアルコラート類、例えば、アルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート(川研ファインケミカル:AIPD)、アルミニウム−sec−ブチレート(川研ファインケミカル:ASPD)、アルミニウムイソプロピレート−モノ−sec−ブチレート(川研ファインケミカル:AMD)等、アルミニウムアルキルアセテート類、例えばアルミニウム−ジ−n−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EB2)、アルミニウム−ジ−n−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−MB2)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−MB12)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EB102)、アルミニウム−ジ−iso−プロポキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EP12、川研ファインケミカル:ALCH)、アルミニウム−トリス(エチルアセトアセテート)(川研ファインケミカル:ALCH−TR)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトナート)(川研ファインケミカル:アルミキレート−A)、アルミニウム−ビス(エチルアセトアセテート)−モノアセチルアセトナート(川研ファインケミカル:アルミキレートD)等、アルミニウム石鹸、例えばアルミニウムステアレート(日本油脂(株)製)、アルミニウムオレエート、アルミニウムナフテネート、アルミニウムラウレート等、およびアルミニウムアセチルアセトネート等を例示することができる。これらのゲル化剤は、ワニス100重量部に対し、0.1重量%から10重量%の範囲で通常使用され、窒素気流下、160〜270℃で反応させる。
また、その他のゲル化剤として、油脂類をゲル化せしめる性質を有する環状ジペプチド類、例えば特開平7−247473、特開平7−247474および特開平7−247475に記載の環状ジペプチド類、有機液体をゲル化せしめる性質を有するビスアミド類、例えば特開平5−320617に記載のエチレンビス(12−ヒドロキシオクタデカン酸)アマイド等のビスアミド類、特開平1−164432記載の層構造を有する粉末状のアルミニウム−マグネシウム化合物、例えばAl−Mg−ヒドロキシカプリレート、Al−Mg−ヒドロキシミリステート、Al−Mg−ヒドロキシパルミテート、Al−Mg−ヒドロキシステアレート、Al−Mg−ヒドロキシベヘネート等を適宜使用することが可能である。
さらに、本発明の製造方法で得られる樹脂は、沸点が140℃以下の脂肪族およびまたは脂環族炭化水素溶剤中で製造、あるいは該溶剤に溶剤置換し、適当な粘度とすることによって、凸版、グラビア、あるいはフレキソ等の印刷インキとして使用し、紙等の基材に印刷することができる。
次に具体例をもって、本発明を詳細に説明する。尚、例中「部」とは重量部を示す。
樹脂の白濁温度は、樹脂2gと炭化水素溶剤18gとを試験管に入れ、ノボコントロール(Novocontrol)社製全自動濁点測定装置ケモトロニック(Chemotoronic)にて測定した。また、インキのタックは東洋精機(株)製インコメーターにてロール温度30℃、400rpm、1分後の値を測定した。
(ロジン製造例1)
セパラブル4口フラスコに温度制御用レギュレーター、冷却管、撹拌装置を取り付けて、中国ロジン(荒川化学工業(株)製)940部、無水マレイン酸60部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温加熱し、180℃で1時間反応させ、無水マレイン酸変性ロジン(A1)を得た。
(ロジン製造例2)
製造例1と同様の装置に、重合ロジン(ハリマ化成(株)製、2量体60%含有)を940部、無水マレイン酸60部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温加熱し、180℃で1時間反応させ、無水マレイン酸変性重合ロジン(A2)を得た。
(樹脂製造例1)
ロジン製造例1と同様の装置に、回収PETボトル粉砕物(約5mm角)100部、アマニ油80部、アマニ油脂肪酸20部、重合ロジン(ハリマ化成(株)製、2量体60%含有)546部、ジブチルスズオキシド1部を仕込み、窒素気流下250℃に昇温し、回収PETボトル粉砕物の塊がなくなるまで加熱を続けた。次いで、トリメチロールプロパン50部、ペンタエリスリトール20部を添加し、さらに250℃8時間反応させ、酸価が16、白濁温度が73℃(日本石油(株)アロマフリーソルベント7号:AF7)、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下GPC)におけるポリスチレン換算重量平均分子量(以下Mw)が1.8万の樹脂(B1)を得た。
(樹脂製造例2)
ロジン製造例1と同様の装置に、回収PETボトル粉砕物(約5mm角)100部、大豆油80部、アマニ油脂肪酸ブチル20部、ロジン製造例1で得られた酸変性ロジン(A1)364部、テトラブチルチタネート1部を仕込み、窒素気流下250℃に昇温し、回収PETボトル粉砕物の塊がなくなるまで加熱を続けた。次いで、グリセリン20部、ブチルエチルプロパンジオール40部を添加し、さらに250℃8時間反応させ、酸価が18、白濁温度が79℃(AF7)、Mwが2.3万の樹脂(B2)を得た。
(樹脂製造例3)
ロジン製造例1と同様の装置に、回収PETボトル粉砕物(約5mm角)100部、大豆油200部、ロジン製造例2で得られた酸変性重合ロジン(A2)364部、テトラブチルジルコネート1部を仕込み、窒素気流下250℃に昇温し、回収PETボトル粉砕物の塊がなくなるまで加熱を続けた。次いで、ネオペンチルグリコール60部を添加し、さらに250℃8時間反応させ、酸価が15、白濁温度が63℃(AF7)、Mwが2.3万の樹脂(B3)を得た。
(樹脂製造例4)
ロジン製造例1と同様の装置に、回収PETボトル粉砕物(約5mm角)100部、アマニ油80部、アマニ油脂肪酸20部、アジピン酸138部、ジブチルスズオキシド1部を仕込み、窒素気流下250℃に昇温し、回収PETボトル粉砕物の塊がなくなるまで加熱を続けた。次いで、トリメチロールプロパン50部、ペンタエリスリトール20部を添加し、さらに250℃8時間反応させ、酸価が13、白濁温度が140℃(AF7)、Mwが2.9万の樹脂(B4)を得た。
(樹脂製造例5)
ロジン製造例1と同様の装置に、回収PETボトル粉砕物(約5mm角)100部、大豆油80部、アマニ油脂肪酸ブチル20部、イソフタル酸96部、テトラブチルチタネート1部を仕込み、窒素気流下250℃に昇温し、回収PETボトル粉砕物の塊がなくなるまで加熱を続けた。次いで、グリセリン20部、ブチルエチルプロパンジオール40部を添加し、さらに250℃8時間反応させ、酸価が16、白濁温度が165℃(AF7)、Mwが3.5万の樹脂(B5)を得た。
ワニスの製造例
(ワニス製造例1)
攪拌機、冷却管、温度計付きフラスコに、樹脂製造例1で得られた樹脂(B1)50部、アマニ油15部、日本石油(株)製アロマフリーソルベント5号(AF5)34.5部、川研ファインケミカル(株)製ゲル化剤(ALCH)を0.5部を仕込み、窒素気流下で190℃で1時間加熱反応させ、ワニス(C1)を得た。
(ワニス製造例2〜15)
表1〜3に示した比率にて樹脂製造例2〜5で得られた樹脂(B2〜5)を同様に反応させ、ワニス(C2〜15)を得た。
Figure 0004337556
Figure 0004337556
Figure 0004337556
実施例1
東洋インキ製造(株)製藍リオノールブルーFG7330を20部、ワニス(C1)を77部、AF5を2.1部、ナフテン酸マンガンを0.9部、常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック9.4の枚葉印刷インキを作成した。
実施例2〜3、比較例1〜2
表4に示した配合比率にて、実施例1と同様に練肉を行い、タック9.4の枚葉印刷インキを作成した。
Figure 0004337556
実施例4〜6、比較例3〜4
表5に示した配合比率にて、実施例1と同様に練肉を行い、タック9.4のVOCフリー枚葉印刷インキを作成した。何れのインキも110℃1時間での加熱揮発分は1%以下であった。
Figure 0004337556
実施例7
東洋インキ製造(株)製藍リオノールブルーFG7330を20部、ワニス(C11)を72部、AF4を8部、常法に従い3本ロールミルを用いて練肉し、タック6.8のオフ輪印刷インキを作成した。
実施例8〜9、比較例5〜6
表6に示した配合比率にて、実施例6と同様に練肉を行い、タックが6.8のオフ輪印刷インキを作成した。
Figure 0004337556
枚葉印刷試験評価
実施例1〜6および比較例1〜4のインキを、三菱ダイヤI−4枚葉印刷機(三菱重工(株)製)にて10,000枚/時で用紙をSKコート 4/6 90kg(山陽国策(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れを比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で印刷を行った。結果を表7に示した。
Figure 0004337556
(注1):(株)村上色彩技術研究所製光沢計グロスメーターモデルGM−26にて60°光沢を測定した。
オフ輪印刷試験評価
実施例7〜9および比較例5〜6のインキを、三菱BT2−800NEOオフ輪印刷機(三菱重工(株)製)にて800rpmで用紙をNPIコート紙66.5kg(日本製紙(株)製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、光沢および地汚れを比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造(株)製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で印刷を行った。結果を表8に示した。
Figure 0004337556
(注1):(株)村上色彩技術研究所製光沢計グロスメーターモデルGM−26にて60°光沢を測定した。
本発明に係わる製造方法により得られた樹脂は、非芳香族系溶剤や植物油に対する溶解性に優れており、非芳香族系溶剤および植物油を用いて調整された印刷インキ、さらには揮発性溶剤を含有せず植物油成分からなる印刷インキとして適用できる。また、樹脂構成成分として、フェノール樹脂を使用しないため、該樹脂を製造するに当たって必要とされるホルムアルデヒド類を使用することがないため、労働衛生環境の保全、ホルムアルデヒド含有液の処理コストの低減等を図ることが可能となる。さらに、原料として回収PETボトルをリサイクル使用することができ、環境保全上極めて有意義な樹脂の製造方法である。


Claims (5)

  1. エチレンテレフタレートを繰り返し単位として含むポリエステル(a)、樹脂酸(b)、植物油およびまたは植物油脂肪酸およびまたは植物油脂肪酸エステル(c)をエステル交換後、さらにポリオール(d)を反応させてなる印刷インキ用樹脂を含有することを特徴とする印刷インキ
  2. ポリエステル(a)が、回収されたポリエチレンテレフタレートであることを特徴とする請求項1記載の印刷インキ
  3. 樹脂酸(b)が、2量化付加樹脂酸を30重量%以上含有する樹脂酸である請求項1または2記載の印刷インキ
  4. 110℃1時間での加熱揮発分が1重量%以下である請求項1〜3いずれか記載の印刷インキ。
  5. 基材上に請求項1〜4いずれか記載の印刷インキを印刷してなる印刷物。
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