JP2012207190A - 平版印刷インキおよびその印刷物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、生産安定性の優れた樹脂を使用し、さらに印刷適性の良好な平版印刷インキおよび皮膜物性の良好な印刷物の提供。
【解決手段】 沸点200℃以上の溶剤(A)の存在下で、
ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)において、
ロジン類(a)およびレゾール型フェノール樹脂(b)の重量固形分総量100重量部に対して、ロジン類(a)が、重量固形分40重量部未満であるロジン変性フェノール樹脂(B)を含有することを特徴とする平版印刷インキ。
【選択図】なし

Description

本発明は新規にして有用なる平版印刷インキおよび印刷物に関する。さらに詳しくは、印刷適性に優れた新聞印刷、枚葉印刷、ウェブ印刷、水無し印刷等のオフセット平版印刷に好適に用いられる印刷インキならびに印刷物に関する。
従来から平版インキ用樹脂には、ロジン変性フェノール樹脂が広く一般に使用されることが、例えば非特許文献1等に記載されている。一般的にこのロジン変性フェノール樹脂は、フェノール類とホルムアルデヒド類を塩基性触媒下にて反応させて得たレゾール型フェノール樹脂と、ロジン類および各種多価アルコール類とを反応させて得られる。ロジン類とレゾール型フェノール樹脂との反応により得られる嵩高い構造が、平版インキに要求される印刷適性に好適なインキ粘弾性を実現することができる。従来、樹脂構成としては安価なロジン類を樹脂中に50%以上、好ましくは60%以上含有するものであった。例えば、特許文献1ではロジン100重量部に対して、フェノール樹脂50から150重量部を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂が開示されている。
上記ロジン類としては、松脂から生成して得られるガムロジンが多用さているが、天然原料であるため、産地、産出年により異性体組成比が変動し、反応性に差異が生じやすい。樹脂の仕上がり性状を適正範囲に収めるためにはロット毎に反応温度や反応時間の調整、またはフェノール樹脂の後添加を行なう必要がある。さらに、ロジン類は気候変動等の要因による産出量減少、および価格変動等のリスクも孕んでいる。
また、ロジンフェノール樹脂中のロジン類を減少させてフェノール樹脂を増加させた際には、フェノール樹脂中のメチロール基の反応性が高いため、局部的な高分子量化、3次元化が起こりやすく、所望する分子量、粘度の樹脂を得ることが困難となりやすい。反応中の粘度低減化、反応系の均一化のために、反応系に溶剤を添加する方法が開示されている。例えば、特許文献2ないし4には、溶剤中でのロジン変性フェノール樹脂を合成させる方法が開示されている。しかしながら、何れもロジンエステル樹脂とフェノール樹脂との反応であり、ロジンとフェノール樹脂を反応させた後にアルコールでエステル化する方法に比較して、ロジンの不飽和二重結合とフェノール樹脂のメチロール基の反応において、平版印刷に適した嵩高い構造を提供するクロマン環反応が起こり難い。
特開2001−164166号公報 特開平10−88052号公報 特開2007−8799号公報 特開2007−161836号公報
色材協会誌,第63巻,271頁 1990年
本発明の目的は、生産安定性の優れた樹脂を使用し、さらに印刷適性の良好な平版印刷インキおよび皮膜物性の良好な印刷物を提供することである。
本発明者等は、沸点200℃以上の溶剤(A)の存在下で、
ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
ロジン類(a)およびレゾール型フェノール樹脂(b)の重量固形分総量100重量部に対して、ロジン類(a)が、重量固形分40重量部未満であるロジン変性フェノール樹脂(B)が生産安定性に優れ、該樹脂を使用することにより印刷適性の良好な平版印刷インキおよび皮膜物性の良好な印刷物が得られることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、沸点200℃以上の溶剤(A)の存在下で、
ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)
を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
ロジン類(a)およびレゾール型フェノール樹脂(b)の固形分総量100重量部に対して、ロジン類(a)が、重量固形分40重量部未満であるロジン変性フェノール樹脂(B)を含有することを特徴とする平版印刷インキに関するものである。
また本発明は、
沸点200℃以上の溶剤(A)が、
ナフテン系溶剤またはパラフィン系溶剤
であり、
ロジン変性フェノール樹脂(B)の固形分100重量部に対して、20〜150重 量部
であることを特徴とする上記記載の平版印刷インキに関するものである。
また本発明は、ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)および植物油(d)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)および植物油(d)の全量に対して、重量固形分比で、植物油(d)が、5〜30重量%であることを特徴とする上記記載の平版印刷インキに関するものである。
また本発明は、ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)、植物油(d)および石油樹脂(e)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)、植物油(d)および石油樹脂(e)の全量に対して、重量固形分比で、石油樹脂(e)が、5〜30重量%であることを特徴とする上記記載の平版印刷インキに関するものである。
また本発明は、上記記載の平版印刷インキを印刷してなる印刷物に関するものである。
本発明の平版印刷インキは、生産安定性の優れた樹脂を使用し、さらに印刷適性が良好であり、高品質の印刷物を提供することが出来た。
まず、沸点200℃以上の溶剤(A)について説明する。溶剤(A)は、平版印刷インキとしてそのまま含有することのできる溶剤が好ましく、すなわち沸点200℃以上のパラフィン系またはナフテン系溶剤が好ましい。ナフテン系炭化水素溶剤およびまたはパラフィン系炭化水素溶剤とは、いわゆるアロマレス(フリー)溶剤といわれる溶剤であり、商業的には、JX日鉱日石エネルギー社製AFソルベント4〜7、0号ソルベントH等、出光興産社製のスーパーゾルLA35、LA38等、エクソン化学社製のエクソールD80、D110、D120、D130、D160、D100K、D120K、D130K等、梨樹化学社製D−SOL280、D−SOL300等を例示することができるが、これらに限定されるものではなく、これらを任意の重量比で混合して用いることも可能である。特に好ましいものは、そのアニリン点が60℃〜110℃の範囲にあるものである。アニリン点が110℃より高い場合は、本発明の樹脂との溶解性に乏しく、オフセットインキにした際の流動性が不十分となり、印刷機上でのインキ転移が劣り転移不良を生じたり、印刷後の被印刷体上でのレベリングが不十分となり光沢不良の原因となる。一方、アニリン点が60℃より低い場合、印刷後のインキ被膜からの溶剤離脱性が悪くなり乾燥不良を生じ、ブロッキング、裏写り等の原因となる。
次に、本発明のロジン変性フェノール樹脂(B)について説明する。ロジン変性フェノール樹脂(B)は、ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)を反応させて得られる。
本発明におけるロジン類(a)としては、ガムロジン、ウッドロジン、トール油ロジン等の天然ロジン、該天然ロジンから誘導される重合ロジン、天然ロジンや重合ロジンを不均化または水素添加して得られる安定化ロジン、天然ロジンや重合ロジンに不飽和カルボン酸類を付加して得られる不飽和酸変性ロジン等が挙げられる。なお、不飽和酸変性ロジンとは、例えばマレイン酸変性ロジン、無水マレイン酸変性ロジン、フマル酸変性ロジン、イタコン酸変性ロジン、クロトン酸変性ロジン、ケイ皮酸変性ロジン、アクリル酸変性ロジン、メタクリル酸変性ロジンなど、またはこれらに対応する酸変性重合ロジンが挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
レゾール型フェノール樹脂(b)とは、アルデヒド類とフェノール類をアルカリ性触媒の存在下で反応させて得られる樹脂である。フェノール類1モルに対して、アルデヒド類は1.0〜4.0モルが好ましく、さらに好ましくは1.5〜3.0モルである。アルカリ性触媒としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化リチウム等の金属水酸化物触媒、および有機アミン等を用いることができる。反応は、常圧または加圧下、60〜120℃で行なわれる。フェノール類としては、フェノール水酸基を持つすべての芳香族化合物が使用でき、石炭酸、クレゾール、アミルフェノール、ビスフェノールA、p−t−ブチルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ドデシルフェノール等が挙げられるが、p−アルキル置換したフェノール類が好ましい。アルデヒド類としては、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド等が挙げられる。
本発明の多価アルコール(c)としては特に限定されないが、2価アルコールとして、直鎖状アルキレン2価アルコールである1,2−エタンジオール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,7−ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,2−デカンジオール、1,10−デカンジオール、1,12−ドデカンジオール、1,2−ドデカンジオール、1,14−テトラデカンジオール、1,2−テトラデカンジオール、1,16−ヘキサデカンジオール、1,2−ヘキサデカンジオール等が、分岐状アルキレン2価アルコールである2−メチル−2,4−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、2−メチル−2−プロピル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジメチル−2,4−ジメチルペンタンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオ−ル、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ジメチロールオクタン、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール等が、環状アルキレン2価アルコールである1,2−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、1,2−シクロヘプタンジオール、トリシクロデカンジメタノール、水添カテコール、水添レゾルシン、水添ハイドロキノン等、さらにポリエチレングリコール(n=2〜20)、ポリプロピレングリコール(n=2〜20)、ポリテトラメチレングリコール(n=2〜20)等のポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール等を例示することができる。
さらに、3価以上のアルコールとしては、グリセリン、トリメチロ−ルプロパン、ペンタエリスリトール、1,2,6−ヘキサントリオール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ヒドロキシメチルヘキサンジオール、トリメチロールオクタン、ジグリセリン、ジトリメチロ−ルプロパン、ジペンタエリスリト−ル、ソルビトール、イノシトール、トリペンタエリスリトール等が例示される。
本発明のロジン変性フェノール樹脂(B)は、溶剤(A)中で、ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)を反応させて得られる。ロジン類(a)およびレゾール型フェノール樹脂(b)の重量固形分総量100重量部に対して、ロジン類(a)が、重量固形分40重量部未満あることが好ましい。ロジン類(a)の産地、産出年による反応性の差異や、産出量減少や価格変動等のリスクを回避するために40重量部未満であることが好ましい。さらに、多価アルコール(c)は多価アルコール中の水酸基がロジン類(a)中のカルボン酸基1モルに対して0.1〜1.5モル、好ましくは0.3〜1.2モルの範囲が反応制御上好ましい。また、上記のようにロジン類(a)を減少させてレゾール型フェノール樹脂(b)を増加させた際には、レゾール型フェノール樹脂(b)中のメチロール基の反応性が高いため、局部的な高分子量化、3次元化が起こりやすく、所望する分子量、粘度の樹脂を得ることが困難となりやすい。ロジン変性フェノール樹脂(B)の反応系に溶剤(A)を併存させることにより、反応系の粘度を低減、均一化することが可能となり、粘度制御を容易とし、所望する分子量、粘度の樹脂が得られやすくなるものである。溶剤(A)は、ロジン変性フェノール樹脂(B)100重量部に対して、20〜150重量部が好ましい。20重量部未満では、溶剤(A)の効果が得られ難く、150重量部を超えるとロジン変性フェノール樹脂(B)を合成する際の反応濃度が低くなり過ぎ、反応速度が低下しやすく好ましくない。また、溶剤(A)は、レゾール型フェノール樹脂(b)を合成する際に使用し、レゾール型フェノール樹脂(b)の溶剤(A)溶液として反応に供することも可能である
溶剤(A)中での、ロジン変性フェノール樹脂(B)の合成反応は、常法に従って行うことができる。例えば、ロジン類(a)を加熱溶融させ、150〜250℃の範囲でレゾール型フェノール樹脂(b)を滴下し、1〜8時間反応させる。次に、多価アルコール(c)を添加し、200〜280℃の範囲で反応させる。また、ロジン類(a)および多価アルコール(c)を反応させてから、レゾール型フェノール樹脂(b)を反応させてもよい。これらの反応においては、必要に応じて触媒を用いることが可能である。触媒としてはベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、p−ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸等の有機スルホン酸類、硫酸、塩酸等の鉱酸、トリフルオロメチル硫酸、トリフルオロメチル酢酸等が例示できる。さらに、テトラブチルジルコネート、テトライソブチルチタネート等の金属錯体、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酢酸マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酢酸カルシウム、酸化亜鉛、酢酸亜鉛等の金属塩触媒等も使用可能である。これら触媒は、全樹脂中0.01〜5重量%の範囲で通常使用される。触媒使用による樹脂の着色を抑制するために、次亜リン酸、トリフェニルホスファイト、トリフェニルホスフェート、トリフェニルホスフィン等を併用することもある。
本発明のロジン変性フェノール樹脂(B)は、必要に応じて植物油(d)およびまたは石油樹脂(e)を反応させて得ることも可能である。植物油(d)および石油樹脂(e)を反応系内に取り込むことにより、所望する分子量、溶融粘度、溶解性のロジン変性フェノール樹脂(B)が得られやすく好ましい。植物油(d)および石油樹脂(e)は全量に対して重量固形分比でそれぞれ5〜30重量%であることが、効果を発現しやすく好ましい。
植物油(d)としては、グリセリンと脂肪酸とのトリグリセリライドにおいて、少なくとも1つの脂肪酸が炭素−炭素不飽和結合を少なくとも1つ有する脂肪酸であるトリグリセリライドである。例として、アサ実油、アマニ油、エノ油、オイチシカ油、オリーブ油、カカオ油、カポック油、カヤ油、カラシ油、キョウニン油、キリ油、ククイ油、クルミ油、ケシ油、ゴマ油、サフラワー油、ダイコン種油、大豆油、大風子油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、ニガー油、ヌカ油、パーム油、ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ヘントウ油、松種子油、綿実油、ヤシ油、落花生油、脱水ヒマシ油等が挙げられる。
さらに、上記植物油(d)として、天ぷら油等の食用に供された、回収、再生された再生植物油も用いることができる。再生植物油としては、含水率を0.3重量%以下、ヨウ素価を90以上、酸価を3以下として再生処理した油が好ましい。含水率を0.3重量%以下にすることにより水分に含まれる塩分等のインキ化した際の乳化挙動に影響を与える不純物を除去することが可能となり、ヨウ素価を90以上として再生することにより、レゾール型フェノール樹脂(b)と効率的に反応することが可能となり、さらに酸価が3以下の植物油を選別して再生することにより、インキ化した際に乳化挙動に悪影響を与える不純物を除去することが可能となる。回収植物油の再生処理方法としては、濾過、静置による沈殿物の除去、および活性白土等による脱色といった方法が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
石油樹脂(e)とは、ナフサを分解した際の炭素数の多い不飽和化合物を重合したものであり、C5留分を原料とする脂肪族系、C9留分を原料とする芳香族系、シクロペンタジエン(ジシクロペンタジエン)を原料とする脂環族系、さらにC5留分とC9留分を原料とした共重合系がある。C5留分としては、イソプレン、ピペリレン、シクロペンタジエン、ペンテン類、ペンタン類等、C9留分としては、ビニルトルエン、インデン、ジシクロペンタジエン等が挙げられ、それぞれ触媒の存在下あるいは無触媒で熱重合して得られるものである。触媒としてはフリーデルクラフト型のルイス酸触媒、例えば三フッ化ホウ素およびそのフェノール、エーテル、酢酸等との錯体が通常使用される。アリルアルコール、酢酸ビニルエステル等を共重合して得ることも可能であるし、得られた石油樹脂に無水マレイン酸、アクリル酸等を付加することも可能である。
上記石油樹脂は市販のものを適宜使用することが可能であり、脂肪族系石油樹脂としては、日本ゼオン社製クイントンA100、クイントンB170、クイントンK100、クイントンM100、クイントンR100、クイントンC200S、丸善石油化学社製マルカレッツT−100AS、マルカレッツR−100AS、芳香族系石油樹脂としては、JX日鉱日石エネルギー社製ネオポリマーL−90、ネオポリマー120、ネオポリマー130、ネオポリマー140、ネオポリマー150、ネオポリマー170S、ネオポリマー160、ネオポリマーE−100、ネオポリマーE−130、ネオポリマー130S、ネオポリマーS、東ソー社製ペトコールLX、ペトコールLX−HS、ペトコール100T、ペトコール120、ペトコール120HS、ペトコール130、ペトコール140、ペトコール140HM、ペトコール140HM5、ペトコール150、ペトコール150AS、東邦化学工業社製トーホーハイレジン#120S、トーホーハイレジンRS−21、トーホーハイレジンRS−9、共重合系石油樹脂としては、日本ゼオン社製クイントンD100、クイントンN180、クイントンP195N、クイントンS100、クイントンS195、クイントンS195、クイントンU185、クイントンG100B、クイントンG115、クイントンD200、クイントンE200SN、クイントンN295、東ソー社製ペトロタック60、ペトロタック70、ペトロタック90、ペトロタック100、ペトロタック100V、ペトロタック90HM、DCPD系石油樹脂としては、丸善石油化学社製マルカレッツM−890A、マルカレッツM−845A、日本ゼオン社製クイントン1325、クイントン1345、クイントン1500、クイントン1525L、クイントン1700等が挙げられる。
上記反応により得られるロジン変性フェノール樹脂(B)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定ポリスチレン換算重量平均分子量5000〜300000、酸価40以下、融点100℃以上が好ましい。上記範囲以外では、インキにした際の乾燥性、乳化特性が不十分になりやすく好ましくない。
次に、本発明における平版印刷インキとしての使用形態について説明する。本発明における平版印刷インキは、例えば枚葉インキ、ヒートセット輪転インキ、新聞インキ(コールドセット輪転インキ)等の形態において使用される。一般的には、
顔料 5〜30重量%
樹脂 10〜40重量%
炭化水素溶剤 0〜60重量%
植物油 0〜70重量%
乾燥促進剤 0〜 5重量%
その他添加剤 0〜10重量%
からなる組成にて使用される。VOCフリータイプのインキとして使用する際には、上記組成において、炭化水素溶剤を0重量%とする。この際、必要に応じて脂肪酸モノエステル化合物を0〜60重量%含有しても差し支えない。さらに、樹脂としては、上記記載の方法で得られる本発明のロジン変性フェノール樹脂(B)以外に、バインダー樹脂を配合することができ、ロジン変性アルキッド、脂肪酸変性アルキッド、石油樹脂、ポリエステルなど平版印刷インキに適用される樹脂であれば、任意に単独または2種類以上を組み合わせて使用することができる。
本発明により得られるロジン変性フェノール樹脂(B)は溶剤(A)に溶解した状態で得られる。溶剤(A)は、上記炭化水素溶剤の一部または全部の量が使用される。さらに、炭化水素溶剤およびまたは植物油およびまたは脂肪酸モノエステルに溶解して調整したワニスとして使用される。弾性を付与するためにゲル化剤を添加し、樹脂骨格中に架橋構造を付与したゲルワニスとして使用することも可能である。ゲル化剤としては、一般的には金属錯体が用いられるが、代表的な化合物としてアルミニウム錯体化合物を挙げることができる。その様なアルミニウム錯体化合物としては、環状アルミニウム化合物類、例えば環状アルミニウムオキサイドオステアレート(川研ファインケミカル:アルゴマー1000S)等、アルミニウムアルコラート類、例えば、アルミニウムエチレート、アルミニウムイソプロピレート(川研ファインケミカル:AIPD)、アルミニウム−sec−ブチレート(川研ファインケミカル:ASPD)、アルミニウムイソプロピレート−モノ−sec−ブチレート(川研ファインケミカル:AMD)等、アルミニウムアルキルアセテート類、例えばアルミニウム−ジ−n−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EB2)、アルミニウム−ジ−n−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−MB2)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−メチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−MB12)、アルミニウム−ジ−iso−ブトキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EB102)、アルミニウム−ジ−iso−プロポキサイド−エチルアセトアセテート(ホープ製薬:Chelope−A1−EP12、川研ファインケミカル:ALCH)、アルミニウム−トリス(エチルアセトアセテート)(川研ファインケミカル:ALCH−TR)、アルミニウム−トリス(アセチルアセトナート)(川研ファインケミカル:アルミキレート−A)、アルミニウム−ビス(エチルアセトアセテート)−モノアセチルアセトナート(川研ファインケミカル:アルミキレートD)等、アルミニウム石鹸、例えばアルミニウムステアレート(日本油脂(株)製)、アルミニウムオレエート、アルミニウムナフテネート、アルミニウムラウレート等、およびアルミニウムアセチルアセトネート等を例示することができる。これらのゲル化剤は、ワニス100重量部に対し、0.1重量%から10重量%の範囲で通常使用され、窒素気流下、160〜270℃で反応させる。
植物油は、上記記載の植物油(d)と同様のものから選択することができる。好適な植物油を挙げるとすれば、そのヨウ素価が少なくとも100以上である植物油が好ましく、さらにヨウ素価が120以上の植物油がより好ましい。ヨウ素価を120以上とすることで、インキ皮膜の酸化重合による乾燥性を高めることができ、特に熱風乾燥機を用いない枚葉印刷方式には有効である。
顔料としては、無機顔料および有機顔料を示すことができる。無機顔料としては黄鉛、亜鉛黄、紺青、硫酸バリウム、カドミウムレッド、酸化チタン、亜鉛華、アルミナホワイト、炭酸カルシウム、群青、カーボンブラック、グラファイト、アルミニウム粉、ベンガラ等が、有機顔料としては、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系、ピラゾロン系等の溶性アゾ顔料、β−ナフトール系、β−オキシナフトエ酸系アリリド系、アセト酢酸アリリド系モノアゾ、アセト酢酸アリリド系ジスアゾ、ピラゾロン系等の不溶性アゾ顔料、銅フタロシアニンブルー、ハロゲン化(塩素または臭素化)銅フタロシアニンブルー、スルホン化銅フタロシアニンブルー、金属フリーフタロシアニン等のフタロシアニン系顔料、キナクリドン系、ジオキサジン系、スレン系(ピラントロン、アントアントロン、インダントロン、アントラピリミジン、フラバントロン、チオインジゴ系、アントラキノン系、ペリノン系、ペリレン系等)、イソインドリノン系、金属錯体系、キノフタロン系等の多環式顔料および複素環式顔料等の公知公用の各種顔料が使用可能である。
次に乾燥促進剤としては、酢酸、プロピオン酸、酪酸、イソペンタン酸、ヘキサン酸、2−エチル酪酸、ナフテン酸、オクチル酸、ノナン酸、デカン酸、2−エチルヘキサン酸、イソオクタン酸、イソノナン酸、ラウリル酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、ネオデカン酸、バーサチック酸、セカノイック酸、トール油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ジメチルヘキサノイック酸、3,5,5−トリメチルヘキサノイック酸、ジメチルオクタノイック酸等の有機カルボン酸の金属塩、たとえばカルシウム、コバルト、鉛、鉄、マンガン、亜鉛、ジルコニウム塩等の公知公用の化合物が使用可能であり、印刷インキ表面および内部硬化を促進するために、これらの複数を適宜併用して使用することもできる。
さらに、本発明の平版印刷インキには、必要に応じてその他の添加剤を使用することが可能である。例えば、耐摩擦剤、ブロッキング防止剤、スベリ剤、スリキズ防止剤としては、カルナバワックス、木ロウ、ラノリン、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等の天然ワックス、フィッシャートロプスワックス、ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、ポリテトラフルオロエチレンワックス、ポリアミドワックス、およびシリコーン化合物等の合成ワックスを例示することができる。また皮張り防止剤としては、クレゾール、グアヤコール、o−イソプロピルフェノール等フェノール類および、ブチラルドキシム、メチルエチルケトキシム、シクロヘキサノンオキシム等オキシム類等を挙げることができる。
本発明の平版印刷インキの製造方法としては、常温から100℃の間で、顔料と樹脂ワニスの一部を、ニーダー、三本ロール、アトライター、サンドミル等で練肉、分散する。次いで、残りのインキ成分を三本ロール、ゲートミキサー等で、混合、調整する。
次に具体例をもって、本発明を詳細に説明する。尚、例中「部」および「%」とは、特に断りのない限り、重量部および重量%を示す。樹脂の重量平均分子量は、東ソー社製ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)HLC8220にて、標準ポリスチレン換算として測定した。また、ベースインキの粒度はJIS−K5600−2−5に準じてグラインドメーターで測定した。インキのタックは東洋精機社製インコメーターにてロール温度30℃、400rpm、1分後の値を測定した。
(レゾール型フェノール樹脂製造例1)
攪拌機、還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに、パラオクチルフェノール402部、パラt-ブチルフェノール98部、92%パラホルムアルデヒド178部、水酸化カルシウム5部、キシレン357部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温し、90℃5時間反応させた。50℃に冷却後、硫酸5.3部を添加して中和撹拌後静置した。水層と硫酸カルシウム塩を除去後、不揮発分65%のレゾール型フェノール樹脂(b1)を得た。
(レゾール型フェノール樹脂製造例2)
フェノール樹脂製造例1と同様の装置に、パラオクチルフェノール500部、92%パラホルムアルデヒド166部、水酸化カルシウム5部、キシレン352部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温し、90℃5時間反応させた。50℃に冷却後、硫酸5.3部を添加して中和撹拌後静置した。水層と硫酸カルシウム塩を除去後、不揮発分65%のレゾール型フェノール樹脂(b2)を得た。
(レゾール型フェノール樹脂製造例3)
フェノール樹脂製造例1と同様の装置に、パラオクチルフェノール289部、パラt-ブチルフェノール210部、92%パラホルムアルデヒド192部、水酸化カルシウム5部、キシレン364部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温し、90℃5時間反応させた。不揮発分65%のレゾール型フェノール樹脂(b3)を得た。
(レゾール型フェノール樹脂製造例4)
フェノール樹脂製造例1と同様の装置に、パラt-ブチルフェノール500部、92%パラホルムアルデヒド228部、水酸化カルシウム5部、AF7(JX日鉱日石エネルギー社製アロマフリー炭化水素溶剤、沸点259〜282℃)382部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら昇温し、90℃5時間反応させた。不揮発分65%のレゾール型フェノール樹脂(b4)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例1)
攪拌機、水分離器付き還流冷却器、温度計付4つ口フラスコに、中国ロジンX(荒川化学工業社製中国ガムロジン)150部、AF7 310部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例1で得られたフェノール樹脂(b1)539部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン15部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価12、重量平均分子量(Mw)25000のロジンフェノール樹脂(A1)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例2)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX175部、大豆油26部、AF7 327部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例2で得られたレゾール型フェノール樹脂(b2)500部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン18部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価11、重量平均分子量(Mw)33000のロジンフェノール樹脂(A2)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例3)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX190部、パーム油177部、AF7 420部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例3で得られたレゾール型フェノール樹脂(b3)477部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン4部、ペンタエリスリトール17部、酸化カルシウム2.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価10、重量平均分子量(Mw)38000のロジンフェノール樹脂(A3)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例4)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX100部、ネオポリマー140(JX日鉱日石エネルギー社製芳香族系石油樹脂)179部、AF7 299部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例4で得られたレゾール型フェノール樹脂(b4)615部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン10部、酸化カルシウム2.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価11、重量平均分子量(Mw)27000のロジンフェノール樹脂(A4)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例5)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX175部、大豆油78部、ペトコール120(東ソー社製芳香族系石油樹脂)36部、AF7 381部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例3で得られたレゾール型フェノール樹脂(b3)500部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン18部、酸化カルシウム2.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価9、重量平均分子量(Mw)42000のロジンフェノール樹脂(A5)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例6)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX150部、大豆油77部、ペトコール120 52部、AF7 872部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例2で得られたレゾール型フェノール樹脂(b2)539部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン15部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価13、重量平均分子量(Mw)15000のロジンフェノール樹脂(A6)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例7)
フェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX175部、ネオポリマー140 52部、AF7 143部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例2で得られたフェノール樹脂(b2)500部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン18部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価10、重量平均分子量(Mw)58000のロジンフェノール樹脂(A7)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例8)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX175部、ネオポリマー140 180部、AF7 70部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂(b1)500部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン14部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価9、重量平均分子量(Mw)72000のロジンフェノール樹脂(A8)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例9)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX100部、大豆油77部、ペトコール120 51部、AF7 1023部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例2で得られたレゾール型フェノール樹脂(b2)615部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン10部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価13、重量平均分子量(Mw)12000のロジンフェノール樹脂(A9)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例10)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX150部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例1で得られたレゾール型フェノール樹脂(b1)539部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン15部、パラトルエンスルホン酸1.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価10、重量平均分子量(Mw)130000のロジンフェノール樹脂(A10)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例11)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX190部、パーム油177部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例3で得られたレゾール型フェノール樹脂(b3)477部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン4部、ペンタエリスリトール17部、酸化カルシウム2.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価9、重量平均分子量(Mw)150000のロジンフェノール樹脂(A11)を得た。
(ロジンフェノール樹脂製造例12)
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、中国ロジンX175部、大豆油78部、ペトコール120 36部を仕込み、窒素ガスを吹き込みながら200℃に昇温した後、製造例3で得られたレゾール型フェノール樹脂(b3)500部を3時間かけて滴下した。さらに、グリセリン4部、酸化カルシウム2.5部を添加し、250℃で15時間反応させ、酸価8、重量平均分子量(Mw)180000のロジンフェノール樹脂(A12)を得た。
〔実施例1〕
ロジンフェノール樹脂製造例1と同様の装置に、ロジンフェノール樹脂製造例1で得られたロジンフェノール樹脂(A1)71部、大豆油10部、AF7 49部、ALCH(川研ファインケミカル社製ゲル化剤)1部を仕込み、窒素気流下で190℃1時間反応させ、ワニス(V1)を得た。さらに、リオノールブルーFG7330(東洋インキ製造社製藍顔料)18部、ワニス(V1)62部をロール温度60℃の3本ロールを用い、粒度が7.5ミクロン以下になるまで練肉し、ベースインキを得た。次いで、ワニス(V1)20部を添加、調整し、タック6.5の平版印刷インキ(C1)を作製した。
〔実施例2〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V2)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C2)を得た。
〔実施例3〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V3)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C3)を得た。
〔実施例4〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V4)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C4)を得た。
〔実施例5〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V5)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C5)を得た。
〔実施例6〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V6)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C6)を得た。
〔実施例7〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V7)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C7)を得た。
〔実施例8〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V8)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C8)を得た。
〔実施例9〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V9)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C9)を得た。
〔比較例1〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V10)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C10)を得た。
〔比較例2〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V11)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C11)を得た。
〔比較例3〕
実施例1と同様の操作にて、表1に示す配合組成でワニス(V12)、表2に示す配合組成にて平版印刷インキ(C12)を得た。
Figure 2012207190
Figure 2012207190
<オフ輪印刷試験評価>
実施例1〜9および比較例1〜3のインキを、三菱BT2−800NEOオフ輪印刷機(三菱重工社製)にて800rpmで用紙をNPIコート紙66.5kg(日本製紙社製)として各インキ2万枚の印刷試験を行い、印刷物のベタ着肉状態、地汚れ、および光沢を比較した。湿し水はアクワマジックNS(東洋インキ製造社製)1.5%の水道水を用いて行い、水巾の下限付近での印刷状態の比較を行うために、水巾の下限値よりも2%高い水ダイヤル値で印刷を行った。結果を表3に示した。
Figure 2012207190
表3に示すように、沸点200℃以上の溶剤(A)の存在下で、ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)および多価アルコール(c)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)を含有する実施例1〜9の平版印刷インキは、印刷した際の着肉性、地汚れ、および印刷物の光沢が良好であった。ロジン変性フェノール樹脂(B)100重量部に対して、溶剤(A)が20〜150重量部である実施例1〜8の平版印刷インキは得に良好な結果であった。さらに、植物油および石油樹脂を反応させた実施例2〜10の平版印刷インキは、インキの流動性が良好となるため光沢が優れるものであった。
本発明に係わる、平版オフセット印刷インキに使用される樹脂は生産安定性の優れたものであり、該樹脂を用いることにより、着肉性、乳化適性等の平版印刷適正に優れた印刷が可能となり、さらに、光沢に優れた印刷物を提供することが可能となる。

Claims (5)

  1. 沸点200℃以上の溶剤(A)の存在下で、
    ロジン類(a)、
    レゾール型フェノール樹脂(b)
    および
    多価アルコール(c)
    を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
    ロジン類(a)およびレゾール型フェノール樹脂(b)の固形分総量100重量部に対して、ロジン類(a)が、重量固形分40重量部未満であるロジン変性フェノール樹脂(B)を含有することを特徴とする平版印刷インキ。
  2. 沸点200℃以上の溶剤(A)が、
    ナフテン系溶剤またはパラフィン系溶剤
    であり、
    ロジン変性フェノール樹脂(B)の固形分100重量部に対して、20〜150重 量部
    であることを特徴とする請求項1記載の平版印刷インキ。
  3. ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)および植物油(d)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
    ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)および植物油(d)の全量に対して、重量固形分比で、植物油(d)が、5〜30重量%であることを特徴とする請求項1または2記載の平版印刷インキ。
  4. ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)、植物油(d)および石油樹脂(e)を反応させてなるロジン変性フェノール樹脂(B)であって、
    ロジン類(a)、レゾール型フェノール樹脂(b)、多価アルコール(c)、植物油(d)および石油樹脂(e)の全量に対して、重量固形分比で、石油樹脂(e)が、5〜30重量%であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の平版印刷インキ。
  5. 請求項1ないし4いずれか記載の平版印刷インキを印刷してなる印刷物。








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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2016208376A1 (ja) * 2015-06-24 2016-12-29 Dicグラフィックス株式会社 ロジン変性フェノール樹脂及び印刷インキ

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