JP4334693B2 - 壁装用シート - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅等の壁面や天井面等に貼る内装用の化粧シートに関し、更に詳しくは、安価で、かつ、耐汚染性や耐擦傷性等の表面物性に優れた壁装用シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、壁装用シートとしては、基材上に塩化ビニル樹脂層を形成し、この塩化ビニル樹脂層上に印刷などして絵柄層を設けたもの、あるいは、さらに前記塩化ビニル樹脂層を発泡させると共にエンボス加工を施すなどして凹凸模様を施したものなど、いわゆる塩ビ壁紙に代表される塩ビ化粧シートが広く用いられている。しかし、この塩ビ化粧シートは燃焼時に塩化水素ガス等の有害なガスを発生するために一般の焼却炉では焼却処分ができないといった廃材処理の問題や火災時にはこの塩化水素ガス等の有害なガスを吸引することによる中毒といった問題などがあり、使用することを避けるようになってきた。
【0003】
また、これらの壁装用シートは、該壁装用シートの表面に付着した汚れが染みつきやすく、これを除去しづらいといった問題や、前記壁装用シートの表面強度が弱く破損しやすいといった問題がある。これは、壁装用シートが、汚染性や擦傷性に問題がある塩化ビニル樹脂から構成されていることと、施工性や意匠性を高めることを目的に、発泡や凹凸模様を形成する加工を行うために、これにより壁装用シートの表面に微細な凹凸や空隙が生じるためである。
【0004】
上記問題を解決するために、従来より、壁装用シートの表面に表面保護層を設ける方法が採られている。すなわち、(1)壁装用シートの表面に、たとえば、アクリル系樹脂等を塗工して表面保護層とする方法、また、(2)壁装用シートの表面に耐汚染性や耐擦傷性等に優れたフィルム、たとえば、フッ素系フィルムやエチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物フィルム等を接着剤等を用いて貼り合わせて表面保護層とする方法が採られている。
【0005】
しかし、(1)の方法は、加工適性を考慮して有機溶剤や水等の溶媒を用いて比較的低粘度に調節されるため、薄い表面保護層を設ける場合には適した方法であるが、厚い表面保護層を設ける場合には、たとえば、加工工数が増えるなど作業が煩雑になる。また、このようにして設けた表面保護層は、発泡や凹凸模様を形成する加工を行うと発泡や凹凸模様に追従できずに表面保護層の厚さにバラツキが生じると共に、極端な場合には部分的に表面保護層に亀裂が入り、発泡層が露出するといった問題が発生する。
【0006】
また、(2)の方法は、表面保護層がフィルムからなるため、表面物性自体は良好であるが、たとえば、発泡層を発泡させて該発泡層に凹凸模様を形成してからフィルムを貼り合わせて表面保護層を形成する場合は、発泡層にフィットした状態でフィルムを貼ることが難しく、また、フィルムを貼り合わせて表面保護層を形成してから、発泡と凹凸模様を形成する加工を行うと、凹凸模様がシャープに形成されないといった問題が発生する。また、この方法においては、接着剤等を用いて表面保護層とするフィルムを貼り合わせる工程が必要な上に、このフィルムは予め成膜しておく必要があり、成膜の制約上から表面保護層として必要な厚さ以上のものを用いなければならず、コストの高いものとならざるを得ない。さらに、この(2)の方法の壁装用シートは、折れ皺が消えずらい上にカールが発生しやすく、また、腰が強すぎるために、壁面等に貼りずらい(施工性が悪い)といった問題が発生する。
【0007】
これらの問題を解決する方法として、(3)表面保護層をTダイ押出機を用いて加熱溶融押出し塗工法で形成する方法が提案され、この方法で表面保護層を形成することにより、上記(1)、(2)の方法で表面保護層を形成した場合に発生する上記問題を解決することは出来たが、通常、これら壁装用シートの表面には意匠性や施工性等の付加価値向上の為に凹凸模様を形成することがあり、表面保護層用樹脂として熱可塑性樹脂を用いる場合には、通常シートを予備加熱した後に、表面凹凸パターンロール(エンボスロール)を圧着させパターンを転移させる方法が採られており、この方法において、加熱溶融押出し塗工法で形成された表面保護層は再度加熱されることになる。この時に表面保護層を形成する樹脂が結晶性を有していると、加熱溶融押出し塗工時に配向・結晶化された溶融押出樹脂層(表面保護層)が応力緩和され再配向しようとするのに対して既に発泡樹脂層に固定化されているために、壁装用シートのカールや反り、微小レベルでの加熱溶融押出し樹脂層の欠損等が発生し耐汚染性に劣るという問題が更めて発生した。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、人間や環境に優しい壁装用シートであって、かつ、安価であると共に耐汚染性や耐擦傷性等の表面物性に優れ、また、施工性にも優れた壁装用シートを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の壁装用シートは、難燃紙上に、発泡剤およびオレフィン系樹脂ないしアクリル系樹脂を主体とする発泡樹脂層と、絵柄層と、熱可塑性樹脂からなる表面保護層とが順に設けられた壁装用シートにおいて、前記表面保護層が非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ非晶性樹脂からなり、前記非晶性樹脂がアクリロニトリル系樹脂を主成分とすることを特徴とするものである。このように構成することにより、人間や環境に優しく、安価で、かつ、エンボス加工等の再加熱を行っても表面保護層に微小レベルでの欠損の発生がなく、耐汚染性や耐擦傷性等の表面物性に優れる壁装用シートとすることができる。また、前記非晶性樹脂はアクリロニトリル系樹脂を主成分とすることにより、表面物性に優れた表面層を形成でき、かつ、表面物性のために必要とされる最小厚さ、ないし、これに近い厚さで表面層を形成することができるために、安価にすることができ、また、シャープな凹凸模様を得ることができる
【0010】
また、前記表面保護層が5〜20μmの厚さであることを特徴とするものである
【0011】
また、前記表面保護層側に凹凸模様を形成したことを特徴とするものである。こうすることにより、シャープな凹凸模様を有する意匠性に優れた壁装用シートとすることができる
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の壁装用シートの積層構成を示す断面図であり、1は壁装用シート、2は基材層、3は発泡樹脂層、4は絵柄模様層、5は表面保護層、6は凹凸模様をそれぞれ表している。
【0013】
図1は本発明の壁装用シートの一実施例を示す層構成図であって、本発明の壁装用シート1は、基材層2の上面に発泡剤およびオレフィン系樹脂ないしアクリル系樹脂を主体とする発泡樹脂層3を形成し、該発泡樹脂層3上に絵柄模様層4を形成し、該絵柄模様層4上に非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ、非晶性樹脂からなる表面保護層5を形成し、前記表面保護層5側から前記発泡樹脂層3にかけて凹凸模様6を施したものであり、その構成の特徴は、表面保護層5が加熱溶融押出し塗工法により形成された非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ、非晶性樹脂からなっていることである。
【0014】
本発明に用いる基材層2は、セルロース繊維を主体として、必要に応じて合成繊維、無機繊維、合成パルプ等を適宜配合し、自己消火性填料、他の填料、乾燥紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、着色剤、サイズ剤、定着剤等を適宜添加し抄紙することで得られ、特に70〜150g/m2 の秤量を有する厚さ0.10〜0.30mmの壁紙用の難燃紙が好ましく用いられる。
【0015】
次に、本発明の発泡樹脂層3は、発泡剤およびオレフィン系樹脂ないしアクリル系樹脂を主体とする組成物からなるものであって、オレフィン系樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリブタジエン、ポリイソプレン等のポリオレフィンの1種ないしエチレン、プロピレン、ブテン、ブタジエン、イソプレン等のオレフィンの2種以上の共重合体、あるいは、炭素数が4以上のαオレフィンの共重合体(線状低密度ポリエチレン)、あるいは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物、あるいは、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸メチル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、あるいは、アイモノマー、あるいは、これらの混合樹脂を挙げることができる。
【0016】
また、アクリル系樹脂としては、主成分がアクリル酸(メタクリル酸を含む)およびその誘導体であるアクリルアミド、アクリロニトリルを重合することにより得られるアクリル樹脂、他のアクリル酸エステル、スチレン等の他のモノマーとの共重合体樹脂などであり、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸メチル、ポリ(メタ)アクリル酸エチル、ポリ(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル共重合体、(メタ)アクリル酸メチル−(メタ)アクリル酸ブチル−(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸メチル共重合体等の(メタ)アクリル酸エステルを含む単独又は共重合体からなるものが挙げられる。なお、ここで、(メタ)アクリル酸とは、アクリル酸、及びメタクリル酸の意味で用いるものとする。
【0017】
また、この発泡樹脂層3を前記基材層2上に設ける方法としては、周知の加熱溶融押出法、カレンダー法、あるいは、前記非ハロゲン系熱可塑性樹脂を水や有機溶剤等の溶媒でエマルジョン化するなどして溶液化されたものを塗工する、たとえば、ロールコート法、エアーナイフコート法、コンマドクターコート法など任意の塗工方法を採ることができる。
【0018】
また、本発明の発泡樹脂層3に用いる発泡剤としては、低沸点の炭化水素、または、フロンガスや石油エーテル等の揮発性物質等を内包した熱膨張型カプセル発泡剤、あるいは、アゾジカルボンアミドやオキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド等の熱分解型発泡剤のいずれか、ないし、いずれをも用いることができるが、平滑性を得るためには、熱膨張型カプセル発泡剤の方がより好ましい。また、発泡剤の非ハロゲン系熱可塑性樹脂に対する混合量は、非ハロゲン系熱可塑性樹脂の種類やその塗工量、あるいは、要求される意匠性により適宜決めればよいが、概ねオレフィン系樹脂あるいはアクリル系樹脂100重量部に対して0.5〜20重量部が適当である。
【0019】
また、本発明の絵柄模様層4は、一般的にはグラビア印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写シートからの転写印刷等周知の印刷法によりインキにて形成することができる。印刷絵柄としては、木目柄、石目柄、布目柄、皮紋柄、幾何学図形、文字、記号、あるいは、全面ベタ等の印刷絵柄がある。インキとしては、ビヒクルとして、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン等の塩素化ポリオレフィン、ポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合体、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等を1種ないし2種以上混合して用い、これに顔料、溶剤、各種補助剤等を加えてインキ化したものを用いることができるが、本発明の目的からしてポリエステル、イソシアネートとポリオールからなるポリウレタン、アクリル、酢酸ビニル、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂等の1種ないし2種以上混合した非ハロゲン系熱可塑性樹脂が好適である。
【0020】
次に、本発明の表面保護層5は、非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ非晶性樹脂を主体とする組成物を加熱溶融押出し塗工法により形成したものである。このような構成の表面保護層5とすることにより、後加工に発泡、エンボス加工等の加熱を伴う加工処理を行っても、壁装用シート1がカールや反り等の施工性の低下を起こすことなく、また微小レベルでの欠損等を起こすこともないので、壁装用シートとして要求される諸物性、すなわち、耐薬品性、耐汚染性、耐擦傷性等に優れた壁装用シート1とすることができる。
【0021】
この表面保護層5に用いる非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ非晶性樹脂としては、例えば、アクリロニトリル系、アクリル系樹脂を主成分とし、Tダイ押出機で加熱溶融押出し可能な樹脂であって、たとえば、ポリアクリロニトリル系の非晶質な熱可塑性樹脂であり、アクリロニトリルを主成分とし、アクリル酸エステルなどの共重合成分とブタジエンの弾性体より構成されており、いわゆるグラフト共重合体よりなるものが用いられる。
この表面保護層5の厚さは、表面物性や加工性、コスト対効果等の観点から5〜20μmの範囲、より好ましくは6〜15μmである。アクリロニトリル系の方が曲げ弾性率が大きいので、剛性にすぐれ、他の基材に比べ薄膜化が容易であり適している。5μmより薄い場合には、壁装用シートとして要求される表面物性が得られないと共に、Tダイ押出機で厚みを制御して成膜することが困難となり、20μmより厚い場合には、シャープな凹凸模様を形成することができないばかりか、壁装用シートとしたときに、カールやシートの折れ皺が目立つといった施工上の不具合が発生する可能性がある。
【0022】
次に、本発明の凹凸模様6の形成方法としては、本発明の壁装用シートを製造するどの段階で形成するかは別にして、要するに製造過程にある壁装用シートが何等かの手段によりエンボス加工可能な温度にある時に、基材層2と対向する最外層側からエンボス版で加熱加圧することにより形成することができる。この凹凸模様6の加工には周知の枚葉、あるいは、輪転式のエンボス機が用いられ、凹凸模様6の形状としては、木目板導管溝、石板表面凹凸、布表面テクスチュア、梨地、砂目、ヘアライン、万線条溝等がある。
【0023】
次に、この壁装用シート1の製造方法としては、基材層2上に発泡剤および非ハロゲン系熱可塑性樹脂からなる発泡層形成組成物を塗工し、該発泡層形成組成物上に絵柄層4を設けた積層体の前記絵柄層4側にTダイ押出機で加熱溶融した非ハロゲン系熱可塑性樹脂を押出し塗工して表面保護層5を形成して後に、加熱発泡炉で前記発泡層形成組成物を発泡させて発泡樹脂層3を形成すると共に前記表面保護層5側からエンボス版で加熱加圧することにより、前記表面保護層5側に凹凸模様6を有する壁装用シート1を得ることができる。
【0024】
また、前記基材層2、前記発泡樹脂層3には、必要に応じて、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸バリウム、三酸化アンチモン、酸化チタン等の無機物の1種ないし2種以上の混合物からなる無機充填剤、あるいは、難燃剤を添加しても構わないし、また、必要に応じて顔料等を添加して着色しても構わない。この顔料添加による着色は透明着色であってもよいし、また、不透明(隠蔽)着色であっても構わない。
【0025】
さらに、前記発泡樹脂層3には、必要に応じて、ラジカル捕捉剤および/ないし紫外線吸収剤を添加しても構わない。これは、前記発泡樹脂層3が紫外線によって劣化するのを防止し、耐候性を向上させる目的で用いられる。ラジカル捕捉剤としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤が好適である。理由としては、ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤は、テトラアルキルピペリジンを母核に持ち、紫外線で発生するラジカルを捕捉するラジカル捕捉作用がある他に、ヒドロペルオキシド(ROOH)の不活性作用等の各種作用機構によりその効果が発揮されると推定されており、多機能の安定剤として優れた性能が得られる。ヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤の具体例としては、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(N−メチル−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル−トリデシル−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラギス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等の他、たとえば、特公平4−82625号公報に開示されている化合物などのヒンダードアミン系ラジカル捕捉剤を挙げることができる。また、紫外線吸収剤としては、たとえば、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−ブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−tert−アミル−5'−イソブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−3'−イソブチル−5'−プロピルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキシフェニル−5−クロロベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2−(2'−ヒドロキシ−3',5'−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2'−ヒドロキシ−5'−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール等の2'−ヒドロキシフェニルベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤類、2,2'−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2'−ジヒドロキシ−4,4'−ジメトキシベンゾフェノン、2,2',4,4'−テトラヒドロキシベンゾフェノン等の2,2'−ジヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン等の2−ヒドロキシベンゾフェノン系紫外線吸収剤類、サリチル酸フェニル、4−tert−ブチル−フェニル−サリシレート等のサリチル酸エステル系紫外線吸収剤類、2−エチル−ヘキシル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、オクチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤類等を用いることができるが、本発明の壁装用シートに用いる紫外線吸収剤として非塩素系のベンゾトリアゾール系、ベンゾフェノン系、または、シアノアクリレート系が適当である。また、これら発泡樹脂層3には、必要に応じて各種安定剤を添加してもよい。
【0026】
また、前記表面保護層5には、抗菌剤を添加して抗菌性をもたせることもできる。この表面保護層5に添加する抗菌剤としては、たとえば、活性炭、活性アルミナ、シリカゲル等の無機系吸着剤、ゼオライト、ヒドロキシアパタイト、燐酸ジルコニウム、燐酸チタン、チタン酸カリウム、含水酸化ビスマス、含水酸化ジルコニウム、ハイドロタルサイド等の無機イオン交換体に銀イオンまたは銀イオンの他に銅イオン、亜鉛イオンを併用して担持させた銀系抗菌剤、あるいは、抗菌性のある無機塩類を酸化亜鉛粒子に化合させた酸化亜鉛化合物等の周知のものを挙げることができる。
【0027】
また、図示はしなかったが、前記基材層2と前記発泡樹脂層3、あるいは、前記発泡樹脂層3と前記絵柄模様層4の層間、あるいは、前記絵柄模様層4と前記表面保護層5との層間に層間接着力の向上を図ることを目的に、接着剤塗布やコロナ放電処理等の接着力向上手段を適宜用いることもできる。
【0028】
【実施例】
実施例1
まず、坪量105g/m2 の難燃性裏打紙〔特種製紙(株)製〕上に、表1に示す配合の発泡樹脂層形成組成物(水性エマルジョン)を乾燥後の塗布量が170g/m2 となるようにコンマドクターコート法で塗工し、この塗工面にアクリル系水性インキを用いてグラビア印刷法で印刷して絵柄層を形成した中間シートAを作製した。
前記中間シートAの絵柄層を形成した面に、2液硬化型ウレタン系接着剤(主剤:ポリエステルポリオール)を乾燥後に3g/m2 となるように塗工した後に、この接着剤を塗工した面に、アクリロニトリル系樹脂〔三井化学(株)製、バレックス、MFR:3g/10min〕を2種3層Tダイ押出機で押し出して10μm厚さの表面保護層を形成した後に、前記発泡樹脂層形成組成物を加熱発泡させると共に、前記表面保護層側からエンボス加工を施して、壁装用シートを作製した。
【0029】
Figure 0004334693
【0030】
比較例
前記中間シートAの絵柄層を形成した面に、ポリオレフィン系接着剤〔三井化学(株)製、ユニストールP〕を乾燥後に3g/m2 となるように塗工した後に、この接着剤を塗工した面に、オレフィン系熱可塑性樹脂〔Montell-JPO(株)製、ホモポリマー系ポリピロピレン、MFR:20g/10min〕を2種3層Tダイ押出機で押し出して10μm厚さの表面層を形成した後に、前記発泡層形成組成物を加熱発泡させると共に、前記表面層側からエンボス加工を施して壁装用シートを作製した。
【0031】
次に、上記で作製した実施例および、比較例について、JISK6902に準拠して、耐汚染性試験を行い、その結果を表2に纏めて示した。
【0032】
Figure 0004334693
※試験方法:JISK6902に準拠し、汚染物質付着後24時間25℃60%RH雰囲気下に放置し、JKワイパーにて拭き取り後の状態を目視観察
評価方法:汚れが完全に除去された状態を◎
汚れが目立たない程度に残る状態を○
汚れが若干残る状態を△
汚れが残る状態を×
として評価。
【0033】
本発明の壁装用シートは、表2からも明らかなように、耐汚染性において極めて優れた性能を有するものである。
【0034】
【発明の効果】
本発明の壁装用シートは、以上説明したように、焼却などするときに塩化水素ガス等の有害なガスの発生がなく、かつ、耐汚染性や耐擦傷性等の表面物性に優れると共に、施工性においても優れた効果を奏するものである。また、表面物性のために必要とされる最小厚さ、ないし、これに近い厚さで表面層を形成することができるために安価にすることができると共に、また、シャープな凹凸模様を得ることができるために意匠性においても優れた効果を奏するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる壁装用シートの一実施例を示す層構成図である。
【符号の説明】
1 壁装用シート
2 基材層
3 発泡樹脂層
4 絵柄模様層
5 表面保護層
6 凹凸模様

Claims (3)

  1. 難燃紙上に、発泡剤およびオレフィン系樹脂ないしアクリル系樹脂を主体とする発泡樹脂層と、絵柄層と、熱可塑性樹脂からなる表面保護層とが順に設けられた壁装用シートにおいて、前記表面保護層が非ハロゲン系熱可塑性樹脂で、かつ非晶性樹脂からなり、前記非晶性樹脂がアクリロニトリル系樹脂を主成分とすることを特徴とする壁装用シート。
  2. 前記表面保護層が5〜20μmの厚さであることを特徴とする請求項1に記載の壁装用シート
  3. 前記表面保護層側に凹凸模様を形成したことを特徴とする請求項1、2のいずれかに記載の壁装用化粧シート。
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